JP2003210007A - 苗搬送装置 - Google Patents

苗搬送装置

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JP2003210007A
JP2003210007A JP2002014538A JP2002014538A JP2003210007A JP 2003210007 A JP2003210007 A JP 2003210007A JP 2002014538 A JP2002014538 A JP 2002014538A JP 2002014538 A JP2002014538 A JP 2002014538A JP 2003210007 A JP2003210007 A JP 2003210007A
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Japan
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seedling
holder
seedlings
tray
feeding
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Application number
JP2002014538A
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English (en)
Inventor
Toshio Tamai
玉井  利男
Shiro Asano
士郎 浅野
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苗ホルダの苗保持部(空洞)内には押し込ま
れる苗の床土部を収容保持するが、この苗保持部内は苗
挿入側(入口側)も苗取出側(出口側)も同じ大きさに
できていたため、苗ホルダからの苗取出時には苗が必要
以上に抜け出したりすることがあって植付姿勢を乱す問
題があった。本発明は、このような課題解決を図ること
を目的としている。 【解決手段】 本発明は、押し込まれた苗の床土部が挿
入されて保持する苗ホルダにより苗を搬送する装置であ
って、この苗ホルダへの苗挿入側とは反対側から苗を取
り出す構成とし、該苗ホルダの苗挿入側より苗取出側を
狭く構成してあることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明にかかる苗搬送装置
は、苗トレイの育苗ポットから苗を取り出して圃場に植
付ける苗移植機に用いられる。
【0002】
【従来の技術】上記苗移植機は、縦横並列に並ぶ苗入り
の育苗ポットをもつ苗トレイが所定の搬送路に沿って搬
送され、その搬送途中で育苗ポットから苗押出し装置に
より苗が押し出されと共に、この押し出された苗の床土
部が苗搬送装置の苗ホルダ内に押し込まれるようになっ
ており、そして、その苗が所定位置に搬送されると苗の
床土部がホルダから取り出されて圃場に植え付けられる
ようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記苗ホル
ダの苗保持部(空洞)内には押し込まれる苗の床土部を
収容保持するが、この苗保持部内は苗挿入側(入口側)
も苗取出側(出口側)も同じ大きさにできていたため、
苗ホルダからの苗取出時には苗が必要以上に抜け出した
りすることがあって植付姿勢を乱す問題があった。本発
明は、このような事態を防止することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような技術的手段を講じた。すなわ
ち、請求項1記載の本発明は、押し込まれた苗の床土部
が挿入されて保持する苗ホルダにより苗を搬送する装置
であって、この苗ホルダへの苗挿入側とは反対側から苗
を取り出す構成とし、該苗ホルダの苗挿入側より苗取出
側を狭く構成してあることを特徴としている。
【0005】苗押出装置の押出ピンは育苗ポットの左右
並び数だけ設けられており、これら各押出ピンによって
左右一列分の苗が一斉に押し出される。そして、押し出
された苗の床土部が各苗ごとに仕切られた苗ホルダの苗
保持部内にそれぞれ収容保持される。この苗保持部内で
は苗取出側が苗挿入側より狭くなっているため、その苗
保持部内の苗床土部が取り出されるとき、適度の抵抗が
付与されることになって妄りに抜け出す(飛び出す)こ
とがない。
【0006】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
構成において、苗ホルダの挿入方向における最も狭い部
分が苗取出側の端部より苗挿入側にずれた位置に存する
よう設定してあることを特徴としている。押し出された
苗の床土部が苗ホルダの苗保持部内に収容保持される
が、この時、その苗保持部内の最も狭い部分が苗の床土
部に食い込むことになり、苗搬送時における苗保持力が
安定し搬送姿勢を乱すことがない。
【0007】
【発明の効果】以上、要するに、請求項1記載の発明に
よれば、苗ホルダの苗保持部内では苗取出側が苗挿入側
より狭くなっているため、その苗保持部内の苗床土部が
取り出されるとき、適度の抵抗が付与されることになっ
て、苗がホルダから不用意に飛び出すことがなく、苗供
給位置が安定し植付作用を正確にするものである。
【0008】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果を奏するものでありながら、押し出
された苗の床土部が苗ホルダの苗保持部内に収容保持さ
れる時、その苗保持部内の最も狭い部分が苗の床土部に
食い込むことになり、苗搬送時における苗保持力が安定
し、乱れなく整然と搬送することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例に基づい
て説明する。この苗移植機1はイ草用で、乗用走行車体
2の後側にリンク装置3を介して6条植えの植付部4が
昇降可能に装着され、また、走行車体2の後部には、側
条施肥装置5の肥料ホッパ5aと、各条ごとに肥料を繰
り出す肥料繰出装置5b,…が配設されている。
【0010】走行車体2は、駆動回転する左右一対の操
向可能な前輪6,6及び駆動回転する左右一対の後輪
7,7を備え、フレーム8上の前側にミッションケース
9、その後側にエンジンEが搭載され、エンジンEの回
転動力はベルト伝動装置10によりミッションケース9
の上部に取り付けた油圧ポンプに一旦伝動され、そこか
ら、無段変速操作可能なベルト伝動装置11によりミッ
ションケース9内に伝動される。そして、ミッションケ
ース9内のトランスミッションで変速された動力が、前
輪6,6及び後輪7,7に伝動されるとともに、伝動軸
9a、中間ギヤケース9b、伝動軸9cを介して植付部
4に伝動される。なお、図中の12は前輪6,6を操向
操作するためのハンドル、13は操縦者が座る操縦座
席、14は操縦者が走行車体上を移動するためのステッ
プフロア、15は予備の苗を載せておく予備苗載台、1
6は次行程における走行車体2の進路を圃場面に線引き
する線引きマーカである。
【0011】リンク装置3は、走行車体2のフレーム8
の後端部に固着のリンクベース20に上リンク21,2
1及び下リンク22,22が回動自在に取り付けられ、
これら上下リンクの後端部に連結枠23が連結されてい
る。そして、その連結枠23の下端部に、植付部4側に
回転自在に支持されたローリング軸24の前端部が挿入
連結される。これにより、植付部4は進行方向に対して
ローリング自在に装着される。また、リンク装置3を駆
動するための油圧シリンダ26が、基部側をフレーム8
に取り付けて設けられていて、そのピストンロッド側が
上リンク21,21の基部から下向きに一体的に固着さ
れたアーム27の先端部にスプリングを介して連結され
ている。この油圧シリンダ26が伸縮作動すると、上下
のリンク21,21,22,22がリンクベース20側
の支軸回りに回動し、植付部4が昇降動するようになっ
ている。
【0012】この苗移植機には苗トレイで育成された苗
が使用される。苗トレイTは可撓性を有するプラスチッ
ク製で、図4に図示されているように、複数の育苗ポッ
トTaが所定のピッチpで縦横に連設されている。苗ト
レイTの左右中央部には、育苗ポットの間隔が広い広間
隔部Tbが設けられている。また、苗トレイTの左右両
縁部には、苗送り用の角孔Tcが育苗ポットと同ピッチ
で形成されている。
【0013】植付部4の上部に後下がりに傾斜した上下
2段の苗載台30,30が左右並列に3組設けられ、こ
れら各組の苗載台の後端部に苗トレイ搬送路31が接続
されている。各苗トレイ搬送路31は、上下の苗載台3
0,30から1個づつ供給される苗トレイを前半は下向
きに搬送し、途中で搬送方向を徐々に変え、後半は上向
きに搬送する側面視略U字状に形成されている。この苗
トレイ搬送路31に対応して、苗トレイを苗トレイ搬送
路31に沿って搬送させる苗トレイ送り装置32と、苗
取出位置Pで苗トレイから横一列分の苗を押し出して取
り出す苗押出装置33と、取り出された苗を後述する苗
ホルダに収容して下側前方に弧を描くような軌跡で搬送
する苗搬送装置34と、苗搬送装置によって搬送された
苗を苗ホルダから取り出す苗取出装置35と、苗ホルダ
から取り出された横一列分の苗を半分づつ左右両側に横
送りする左右一対の苗送りベルト36と、該苗送りベル
トによって搬送されてくる苗を受け取って圃場に植え付
ける苗植付装置37とが設けられている。また、苗トレ
イ搬送路31の終端部には、苗を取り出された後の空の
苗トレイを複数個上下に重ねた状態で収容することので
きる空箱収容枠38が設けられている。
【0014】上記苗トレイ搬送路31及び各装置を支持
するとともにこれら装置への伝動機構を内蔵する植付部
フレーム40は、苗トレイ搬送路31のU字の内側に配
した駆動ケース41と一体に組み付けられている。そし
て、植付部フレーム40の背面部から4個の植付伝動フ
レーム45が後方に延ばされ、その後端部に苗植付装置
37が設けられている。また、駆動ケース41の上面に
苗載台支持フレーム46の基部が固着され、これで上下
2段の苗載台30,30を支持している。前記ローリン
グ軸24は、植付部フレーム40の前面左右中央部に固
着の植付部支持ブラケット48に取り付けた軸受ケース
50に回転自在に挿入されている。これにより、植付部
全体がローリング自在に支持されている。
【0015】植付部4の下部にはセンターフロート52
と左右一対のサイドフロート53,53が設けられてお
り、植付作業時は、これらフロートが圃場面を整地しな
がら滑走する。これら各フロート52,53,53に
は、各条の苗植付位置の近傍の圃場面に施肥用の溝を形
成する作溝器54が取り付けられ、その後側に平面視断
面が後方開口のU字状の施肥ガイド5cが取り付けら
れ、そこに肥料繰出装置5bから繰り出される肥料を移
送する施肥ホース5dが各条ごとに連結されている。
【0016】次に、植付部4の各部の構成について説明
する。図5に苗トレイ送り装置32の構成を示す。苗ト
レイ送り装置32は、苗押出位置Pで作用する各左右一
対の送り爪60及び係止爪61を備えている。送り爪6
0は、主送り爪60aと、これに回動自在に取り付けら
れトルクスプリング60cによって苗トレイ搬送路側に
付勢された副送り爪60bとからなっており、苗トレイ
搬送路に沿って上下に往復動し、下動するときには苗ト
レイTの前記角孔Tcに係合し、上動するときは角孔と
の係合が外れて次の角孔まで乗り越すように作動する。
係止爪61は、送り爪60の動作と連動し、送り爪60
が下動するときには角孔から外れ、送り爪60が上動す
るときには角孔に係合して苗トレイを支えるように作動
する。
【0017】これら送り爪60及び係止爪61の作動に
より、苗トレイ搬送路31に沿って苗トレイがポット配
列の1ピッチ分づつ間欠的に送られる。図5に示されて
いるように苗トレイが切り替わるときには、主送り爪6
0aは先行の苗トレイT(1)の角孔Tcに係合し、副
送り爪60bは後続の苗トレイT(2)の角孔Tcに係
合することとなり、両方の苗トレイT(1),T(2)
を確実に送ることができる。副送り爪60bが後続の苗
トレイT(2)の角孔Tcにうまく入らない場合は、鎖
線で示すように副送り爪60bが後方に回動して逃げる
ので、主送り爪60aは先行の苗トレイT(1)の角孔
Tcに間違いなく入る。このため、苗トレイ送りに支障
が生じない。
【0018】送り爪の作動機構は以下の構成となってい
る。すなわち、駆動ケース41の下部に支承された左右
方向のカム軸64に苗トレイ送りカム65を設け、ロー
ラ支持アーム66に回転自在に支持されたローラ67を
上記カム65の外周面に常時当接するようにローラ支持
アーム66をスプリング68で付勢している。ローラ支
持アーム66は、駆動ケース41の上部に設けた苗トレ
イ送り駆動軸69にこれと一体回動するように取り付け
られている。また、苗トレイ送り駆動軸69に苗トレイ
送り作動アーム70を取り付け、該苗トレイ送り作動ア
ームと送り爪60を支持する苗トレイ送り駆動アーム7
1とを連結ロッド72を介して連結している。苗トレイ
送り駆動アーム71は、回転自在に支持された回転軸7
3に取り付けられている。この構成により、苗トレイ送
りカム65が回転すると、ローラ支持アーム66が揺動
し、そのローラ支持アーム66の揺動が苗トレイ送り駆
動アーム71に伝えられ、送り爪60が上下に往復動す
る。74は手動送りレバーで、苗トレイ送り駆動軸69
との連結を解除した状態でこれを反復回動させることに
より苗トレイ移送路31に残った苗トレイを取り出すこ
とができる。
【0019】苗トレイ搬送路31の上部には、横方向に
隣接する苗同士による葉の絡み付きを分離する分離櫛7
5が設けられている。この分離櫛75は横列の各苗の経
路の間に棒状の歯75a,75b,…を並列に配置した
もので、図3及び図4に示すように、苗トレイ搬送路に
対する角度が小さい歯75aと大きい歯75bとが交互
に配列してあり、分離櫛75を通過する時に苗にかかる
抵抗を少なくしている。これは、苗に大きな抵抗がかか
ることにより、苗トレイ送りが阻害されたり、苗トレイ
のポットから苗が抜けてしまうことを防止するためであ
る。
【0020】また、苗押出位置Pの少し上の位置には、
苗が後記苗ホルダ90に良好に嵌り込むように苗の茎葉
を上方に持ち上げておく抵抗棒76が設けられている。
この抵抗棒76は、図8に示すように、上死点に位置す
る苗ホルダ90の後端よりも少し後方で、比較的苗ホル
ダ90に近い高さに設けるのが好ましい。
【0021】図6に苗押出装置33の構成を示す。苗ト
レイの育苗ポット内に挿入して苗を押し出す苗押出ピン
80が、育苗ポットと同数同ピッチで配置されている。
苗押出ピン80を保持する保持体81の左右端部は、前
後方向に摺動自在な左右一対のスライド軸82に取り付
けられている。スライド軸82に形成されたラック82
aに、苗取出駆動軸83に取り付けた扇形ギヤ84が噛
み合っている。また、苗取出駆動軸83にはギヤ85が
取り付けられ、それにギヤアーム86の外周面に形成さ
れた円弧状ギヤ部86aが噛み合っている。ギヤアーム
86の中間部にはローラ87が回転自在に支持されてお
り、このローラ87が溝カム88の溝88aに摺動自在
に嵌合している。
【0022】この構成により、溝カム88が回転する
と、スライド軸82が前後にスライドし、苗押出ピン8
0が育苗ポットTaに対し突出及び退避動作を行う。後
記苗ホルダ90が搬送移動軌跡Kの上死点で停止してい
る時に苗押出ピン80が突出作動し、育苗ポットの底部
に形成された切れ目から該ポット内に挿入され、苗を後
方に押し出す。押し出された苗は苗ホルダに収容され
る。その後、苗押出ピン80が退避作動し、苗を収容し
た苗ホルダが下方へ移動する。
【0023】苗押出ピン80の突出作動は初速は遅く次
第に速くなるように溝カム88の形状が設定されている
ので、苗押出ピン80が苗の床土部に当たるときの衝撃
が和らげられ、柔らかい床土部の場合でも穴が開きにく
い。また、仮に苗押出ピン80が苗の床土部に突き刺さ
ったとしても、苗押出ピン80が苗から離れてから苗ホ
ルダが下方へ移動するように苗押出ピン80の退避作動
を速くしているので、床土部が崩れることはない。な
お、従来の溝カムの形状は鎖線で示す通りであり、苗押
出ピン80がほぼ等速度で突出及び退避動作を行うよう
になっていた。
【0024】回転駆動される前記溝カム88から左右の
ラック82a部へ伝動する伝動経路中には苗押出ピン8
0の突出位置を調節する押出ピン位置調節装置89を設
けている。この押出ピン位置調節装置89は、図7に示
すように苗取出駆動軸83と一体的に回動するよう固着
した調節ア−ム89aと、前記苗取出駆動軸83を支承
する軸受体89bに対し締付ボルト89cを介して回動
固定自在に装着した操作ア−ム89dとからなり、該操
作ア−ム89dの任意の回動操作によってこの回動角を
変更調節すると、調節ア−ム89a、苗取出駆動軸8
3、扇形ギヤ84、ラック82aを介してスライド軸8
2が前後にスライドし、押出ピン80の突出位置が任意
の位置に変更調節されるようになっている。従って、か
かる構成によれば、左右一列の複数の押出ピンの突出位
置が一斉に変更調節されることになり、各ピンの突出位
置の適正化及び苗ホルダ90とのタイミング調整の適正
化が図れる。
【0025】苗搬送装置34は、図8〜図13に示す苗
ホルダを備えている。苗ホルダ90は、前後に開口し上
方が切り欠かれた形状の苗保持部90aが苗トレイの横
一列のポット数と同数に形成されており、その内部に床
土部が嵌合する状態で苗を保持するようになっている。
苗保持部90aを構成する本体仕切壁90bは、前上部
が側面視で斜めに切り取られて外傾斜面90b1が設け
られ、苗ホルダ90が苗押出位置Pと同じ高さにあると
き前記抵抗棒76と苗押出位置Pにある育苗ポットTa
の中心を結ぶ線よりも後ろ側に位置するようになってい
る。これにより、抵抗棒76に持ち上げられた苗の茎葉
が絡んでいても、本体仕切壁90bには引っ掛からな
い。また、この本体仕切壁90bは苗保持部90a側の
内壁面部にも入り口側ほど広くなるようにテ−パ−状の
内傾斜面90b2が設けられて苗が入り易くなる構成と
している。なお、かかる本体仕切壁90bの前部は全体
として円錐形をなすように構成している。そして、本体
仕切壁90bの背面部から後方に向け、本体仕切壁90
bよりも壁厚が薄い延長仕切壁90cが延びている。
【0026】苗保持部90aの左右側壁部には、互いに
対向する横方向に突設する係止突起90dが設けられ、
苗保持部90a内に押し込まれる苗床土部を左右から係
止保持するように構成されている。また、苗保持部90
aの底壁部には上下方向に出没自在な可動式係止突起9
0eが設けられ、苗保持部内への苗押込時にはこの係止
突起90eが押込抵抗を受けて没入方向に下動し、苗が
苗保持部内の所定位置に押し込まれた時には係止突起9
0eは苗保持部90a内に上動突出して苗の床土部に食
い込むように係止保持するようになっている。
【0027】係止突起90dは前部ほど左右壁面からの
突出量が小さく後部ほど突出量が大きくなるように楔状
をなしている。要するに、この苗保持部90a内は苗挿
入側(入口側)端部90a1 において最も広くなるよう
広大部(W1)とし、苗取出側(出口側)において挿入
側のそれよりも狭くした狭小部(W2)となるよう上記
左右の係止突起90d,90dによって構成される。そ
して、その苗保持部90a内の最も狭い部分(W2)が
苗保持部90aの苗取出側端部90a2 より苗挿入側へ
若干ずれた位置に存するよう設定している。
【0028】なお、かかる係止突起90d,90dは、
図13に示すように苗挿入側端部90a1 から順次テ−
パ−状に構成することもできる。底壁部の可動式係止突
起90eは、前側より後側の突出量を大きくしたテ−パ
−状構成とすると共に、左右壁面側の係止突起90dよ
りも少し前側に配置されている。従って、かかる各係止
突起90d,90eの形状及び配置構成によれば、苗押
出ピン80に押し出された苗が苗保持部90aに挿入し
やすく、しかも苗押出ピン80が苗を連れ戻すことがな
くなる。
【0029】また、前記係止突起90dは、該突起の苗
側の端縁を苗押出装置の押出方向側へいくにつれて順次
苗側に向けて大きく突出させる構成とし、つまり、図1
0(c)に示すように、前部ほど左右壁面からの突出量
が小さく後部ほど突出量が順次大きくなるように楔状斜
面90d1を設けた構成としている。底壁部の可動式係
止突起90eは、前記固定式係止突起90dと同様に突
起の苗側の端縁を苗押出装置の押出方向側へいくにつれ
て順次苗側に向けて大きく突出させる構成とし、つま
り、図9に示すように、前側より後側の突出量を大きく
したテ−パ−状斜面90e1を設けた構成としている。
【0030】また、各係止突起90e,90dの後端部
は該突起の苗側端縁を最も苗側に位置する(最も突出量
の大きい)頂点から苗抜き側へかけて苗抜き側へいくに
つれて苗側から離れる傾斜面90e2,90d2に構成し
ている。これによって、苗抜具による苗の抜取作用がス
ム−スに行われる。
【0031】なお、可動式係止突起90eの作動機構に
ついては後述する。苗ホルダ90は左右各上下一対の揺
動リンク91,92に支持されてあり、平行リンクであ
る揺動リンク91,92の後端部同士を連結する連結リ
ンク93の延長部に取付プレート95を一体に取り付
け、左右の取付プレート95同士を連結する連結棒96
の左右中央部に固着した支持体97の前端部に苗ホルダ
90が支持されている(図3参照)。揺動リンク91,
92が揺動することにより、苗ホルダ90は一定姿勢の
まま円弧状の移動軌跡、即ち、円弧状搬送(移動)軌跡
Kを描いて往復移動する。
【0032】苗ホルダ90が円弧状搬送軌跡Kの上端で
停止しているとき、苗トレイ送り作動により横一列の苗
の茎葉が苗保持部90aに上から入り込む。その際、茎
葉の根元部分は本体仕切壁90bの間を通り、それより
も先端側部分は延長仕切壁90cの間を通る。本体仕切
壁90bの前上部が側面視で斜めに切り取られた形状と
なっているので、苗の茎葉が本体仕切壁90bに引っ掛
からない。また、延長仕切壁90cは肉厚が薄いので、
葉の先端側が広がった状態で生えているイ草の苗であっ
ても、葉が延長仕切壁90cに引っ掛かることなく苗保
持部90aに入りやすい。葉茎部を延長仕切壁90cの
間に通すことにより、苗を前後真っ直ぐにさせられる。
そして、苗取出位置Pに位置する苗トレイの横一列の育
苗ポットから苗が後方に押し出され、その苗の床土部が
苗ホルダの各苗保持部90a内に押し込まれる。苗を保
持した苗ホルダ90は円弧状搬送移動軌跡Kの下端まで
移動し、苗取出装置35により苗が取り出される。
【0033】なお、苗ホルダ90は円弧状搬送移動軌跡
Kの外側が遠心力のかかる側となるが、ホルダ−内に保
持された苗が遠心力により飛び出そうするも苗ホルダの
出口側が狭くなっているので苗の飛び出しが確実に防止
される。可動式係止突起の作動機構については図9に示
すようになっている。各苗保持部の可動式係止突起90
eは、左右の側板101,101に回動自在に架設され
た共通の軸102に取り付けられていて、この軸102
には可動式係止突起90eと一体に回動するように回動
アーム103が取り付けられている。そして、回動アー
ム103は、係止突起90eが常時突出する方向に作動
するよう引っ張りスプリング104で付勢されていて、
外力が加わっていないときはストッパ105によって規
制される位置まで回動するようになっている。
【0034】図14は植付部の伝動機構図を示す。走行
車体2からの回転動力は、伝動軸9cから植付部4に入
力される。入力伝動軸9cは、ベベルギヤ150,15
1を介して主伝動軸152に連動連結している。この主
伝動軸152から苗送りベルト36を回転駆動する苗送
り駆動軸153へベベルギヤ154,155を介して伝
動されるようになっている。また、主伝動軸152に設
けたスプロケット156と植付駆動軸140に設けたス
プロケット157との間にチエン158を券回し、該チ
エン158により主伝動軸152から植付駆動軸140
へ伝動する構成となっている。
【0035】更に、主伝動軸152は、ベベルギヤ15
9,160を介して左右の上下伝動軸161,161の
下端部と連動連結している。そして、上下伝動軸16
1,161の上端部はベベルギヤ162,163を介し
て苗トレイ送り・苗押出用カム軸64の端部に連動連結
している。
【0036】苗トレイ送りカム65と苗押出用溝カム8
8は、苗トレイ送り・苗押出用カム軸64に回転自在に
嵌合する共通の筒体164に一体に形成され、該筒体1
64とカム軸64外部操作する定位置停止クラッチ16
5によって伝動入・切可能に連動連結している。これに
より、2条植づつの単位で苗トレイ送り装置32と苗押
出装置33の駆動を停止させることができる。
【0037】また、上下伝動軸161の中間部からベベ
ルギヤ167,168を介して苗叩きカム軸124を回
転駆動するように連動させている。苗トレイ送り・苗押
出用カム軸64は、各駆動ケ−ス41,41,41単位
毎に分離できるようカップリング170,170によっ
て連動連結してあり、カップリング170,170を軸
方向にスライドさせることにより、各駆動ケ−ス部分を
分離することができる。カップリング170は、図15
及び図16に示すような構造になっている。カップリン
グ体171a,171bが対向する軸端64a,64b
に軸方向摺動可能に楔着され、カップリング体171a
のフランジ部172aにはボルト173を挿通する長穴
174が穿設され、カップリング体171bのフランジ
部172bにはボルト穴175が設けられている。そし
て、フランジ部172a及び172bをボルト173で
もって締付固定する。従って、ボルト173を外し、カ
ップリング体171a,171bを軸方向にスライドさ
せれば、各部分毎に分離できるし、また、各組単位の苗
トレイ送り・苗押出用カム軸64の周方向の連結角度、
つまり、フランジ部172aの長穴174の範囲内にお
いて両軸64a,64b相互の回動角を変更することに
より、各組の苗トレイ送り装置32及び苗押出装置33
の位相を変更調整することができる。
【0038】図17乃至図20に苗取出装置35の構成
を示す。苗取出装置35は、搬送軌跡Kの下死点直前に
到達した苗ホルダ90の苗保持部90aを前後に通り抜
け可能な櫛状の苗叩き120が上下回動するように設け
られており、苗ホルダ90の各苗保持部に保持されてい
る苗を苗叩き120が受け止め苗ホルダ90のみを通過
させて苗を取り出すとともに、苗叩き120が下向きに
回動し、該苗叩きの背面から突出している突起120が
取り出された苗を苗送りベルト36上に叩き落すように
なっている。
【0039】苗叩き120は、回動自在に設けた左右方
向の苗叩き取付軸121に一体的に取り付けられてい
る。苗叩き取付軸121に固定の回動アーム122にロ
ーラ123が回転自在に支持され、該ローラが苗叩きカ
ム軸124に取り付けられた苗叩きカム125のカム面
に当接するように、スプリング126にて回動アーム1
22を付勢している。苗叩きカム125が回転すると、
該カムの凹部にローラ123が嵌り込むとき苗叩き12
0が素早く下向きに回動し、すぐに元の位置に復帰する
ように作動する。
【0040】苗叩き120には、苗を取り出した後の苗
ホルダ90から苗保持部内に挿入されて苗ホルダ90に
付着した泥を除去する泥落しブラシ127が取り付けら
れている。この泥落しブラシ127は、苗送りベルト3
6よりも前方位置に設けられ、除去された泥が苗送りベ
ルト36の上に落下しないようになっている。なお、苗
ホルダの往き行程では苗ホルダの搬送軌跡の上方に位置
し、戻り行程になってから搬送(移動)軌跡の位置まで
下降するように泥落しブラシを苗叩き120と別に設け
ると、泥落しブラシによって掻き落とされる泥が前方に
飛ばされるようになるので、苗送りベルト36の上に泥
が落下するのを確実に防げる。
【0041】また、苗取出装置35には、苗叩き120
によって苗ホルダからうまく取り出せなかった苗を取り
除く左右一対の苗取除具130が設けられている。この
苗取除具130は、平面視鋸刃状の前端縁130aが形
成され、下面に側面視半円形の突起130bが形成され
た板体で、支持体131を介して苗叩き取付軸121に
回動自在に嵌合する取付アーム132と一体に取り付け
られている。左右の取付アーム132,132は連結軸
132aを介して連結されている。右側の取付アーム1
32と一体に回動するローラ支持アーム133にローラ
134が回転自在に支持され、該ローラが苗叩きカム軸
124に取り付けられた苗取除具作動カム135のカム
面に当接するように、スプリング136にてローラ支持
アーム133を付勢している。
【0042】苗叩きカム125と同期して苗取除具作動
カム135が回転し、苗ホルダ90が往き行程を移動す
るときは苗ホルダの搬送移動軌跡Kの上方で待機してい
た苗取除具130が、苗ホルダ90が戻り行程を移動す
るときに苗ホルダの移動軌跡Kの下側近傍まで下動す
る。苗の茎葉が苗ホルダ90に引っ掛かっていることに
より苗ホルダ90から苗が完全に取り出されなかった場
合、苗Nは苗ホルダ90から吊り下がった状態になって
連れ戻される。この連れ戻される苗を苗取除具130が
その鋸刃状の前端縁130aで受け止めて、苗ホルダ9
0から引き離す。このとき、苗取除具130に引っ掛か
っていない茎葉が上に広がらないように突起130bに
よって押えられている。
【0043】苗取除具130の上方を苗ホルダ90が通
過すると、苗取除具130は上動する。この上動位置で
は、ローラ134が苗取除具作動カム135の凹凸面に
当接するので、苗取除具130は上下に小刻みに反復動
して、苗に振動を与える。これにより、苗ホルダ90に
連れ戻される苗Nが苗ホルダ90から確実に分離される
とともに、苗取除具130から苗の茎や葉が外れる。
【0044】苗送りベルト36は左右一対設けられ、そ
れぞれ作用部が外側へ移動するようになっている。苗取
出装置35により取り出された横一列分の苗Nは、左右
一対の苗送りベルト36の上に整列状態で落下し、これ
を受けた苗送りベルト36が左右半分づつの苗をそれぞ
れ左右両側に搬送する。苗送りベルト36で搬送された
苗Nは、適当な隙間を開けて設けられている一対の植付
ガイド143の間に落とし込まれる。
【0045】苗植付装置37は、植付伝動フレーム45
の後端部に設けられた植付駆動軸140と一体回転する
回転ケース141に一対の苗植込具142,142が取
り付けられ、苗植込具142,142が閉ループの先端
軌跡を描いて移動する。各苗植込具142は、一対の植
付ガイド143の間に落とし込まれた苗を交互に一株づ
つ取り、それを一対の植付ガイド143の間を移動させ
て圃場に植付ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗移植機の側面図である。
【図2】苗移植機の平面図である。
【図3】植付部の一部を示す側面図である。
【図4】図3のA矢視図である。
【図5】苗送り装置の側面図である。
【図6】苗押出装置の側面図である。
【図7】同上要部の切断正面図である。
【図8】苗ホルダ、抵抗棒等の側面図である。
【図9】苗ホルダ側面図である。
【図10】苗ホルダの(a)平面図、(b)背面図、
(c)要部平面図である。
【図11】苗ホルダ−の平面図である。
【図12】苗ホルダの背面図である。
【図13】苗ホルダ−の平面図である。
【図14】植付部の伝動機構図である。
【図15】苗トレイ送り・苗取出駆動ケ−スの背断面図で
ある。
【図16】カップリングの(a)要部左側面図、(b)背
面図、(c)要部右側面図である。
【図17】苗取出装置の平面図である。
【図18】苗叩きを主にして示した苗取出装置の側面図で
ある。
【図19】苗取除具を主にして示した苗取出装置の側面図
である。
【図20】苗取出装置の動作説明図である。
【符号の説明】
1 苗移植機 2 走行車体 4 植付部 31 苗トレイ搬送路 32 苗トレイ送り装置 33 苗押出装置 34 苗搬送装置 35 苗取出装置 36 苗送りベルト 37 苗植付装置 60 苗押出ピン 90 苗ホルダ 90a 苗保持部 90b 本体仕切壁 90c 延長仕切壁 90d 係止突起 90e 可動式係止突起 W1 広大部 W2 狭小部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B060 AA08 AC03 AD07 BA04 BA07 BA09 BB06 CB07 CB17 CB27 CC08 2B064 AA05 AA07 AB07 AC07 FA24 FA26 FA29

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押し込まれた苗の床土部が挿入されて保
    持する苗ホルダにより苗を搬送する装置であって、この
    苗ホルダへの苗挿入側とは反対側から苗を取り出す構成
    とし、該苗ホルダの苗挿入側より苗取出側を狭く構成し
    てあることを特徴とする苗搬送装置。
  2. 【請求項2】 苗ホルダの挿入方向における最も狭い部
    分が苗取出側の端部より苗挿入側にずれた位置に存する
    よう設定してあることを特徴とする請求項1記載の苗搬
    送装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007289077A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Minoru Industrial Co Ltd 移植機の苗受台
JP2016010329A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 井関農機株式会社 移植機

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