JP2004179562A - 電子装置 - Google Patents

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Tsutomu Adachi
勉 安達
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Abstract

【課題】シールドカバーを多層配線基板に対して強固に接合させておくことが可能で、生産性にも優れた電子装置を提供する。
【解決手段】複数個の絶縁層1aが積層され、これら絶縁層1a間にグランド配線が介在されている多層配線基板1上に電子部品素子3を搭載するとともに、多層配線基板1上に、前記電子部品素子3を被覆するようにして、外周部に側壁2aを有する金属製のシールドカバー2を載置させてなる電子装置において、前記絶縁層1aのうち少なくとも最上層に複数個の切り欠き4を形成してグランド配線5の一部を露出させるとともに、前記シールドカバー2の側壁2aに、下端を切り欠き4の形成領域内に位置させた接合脚部2bを形成し、該接合脚部2bと前記切り欠き4の形成領域内に露出したグランド配線5とを導電性接着剤6を介して電気的に接続する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等の通信機器、電子機器に組み込まれる電子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯電話機等の通信機器に高周波回路を備えた電子装置が用いられている。
【0003】
かかる従来の電子装置としては、例えば図6に示す如く、複数個の絶縁層を積層してなる多層配線基板11の内部に高周波回路やグランド配線等の配線を埋設するとともに、前記多層配線基板11の上面にチップインダクタやチップコンデンサ,ダイオード,チップ抵抗器等の電子部品素子13を搭載し、これらを金属製のシールドカバー12で被覆した構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
前記シールドカバー12は、電子装置の使用時、これをグランド電位(基準電位)に保持しておくことにより、外部からの電磁波を遮蔽して回路特性を安定化させるとともに、電子部品素子13を正常に動作させるためのものであり、このようなシールドカバー12としては、例えば、一面を開口させた筐体状のものが用いられている。
【0005】
また、上述のような筐体状のシールドカバー12を多層配線基板11の上面に取り付ける際は、その開口部を下に向けて多層配線基板11の上面に載置させた上、その外周部に設けられている側壁12aの下端を、多層配線基板11の上面に設けられているグランド電極の端子電極に半田等の導電性接着剤16を介して電気的・機械的に接続させることによって行なわれる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−196781号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の電子装置においては、シールドカバー12を多層配線基板11の上面に取り付ける際、シールドカバー12をクリーム半田等の導電性接着剤16を介して多層配線基板11上に載置させたり、半田等の導電性接着剤16を加熱・溶融させたりすると、流動性をもった導電性接着剤16が多層配線基板11の上面とシールドカバー12の側壁12aとの間隙に沿って広がってしまうことがあり、その場合、流れた導電性接着剤16によって多層配線基板11上に設けられている配線間、或いは、シールドカバー12と他の配線との間で短絡を発生することが多く、生産性の低下を招く欠点を有していた。
【0008】
また、上述した従来の電子装置においては、シールドカバー12の側壁12aと多層配線基板11の上面との間に出来る間隙は極めて狭く、この間隙に充填される半田等の厚みも極めて薄いものとなっている。それ故、シールドカバー12と多層配線基板11との接合強度が不足しがちになり、シールドカバー12と多層配線基板11との間に熱応力が印加されたり、電子装置に外部からの衝撃が印加されたりすると、シールドカバー12が多層配線基板11より比較的容易に外れてしまう欠点も有していた。
【0009】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、シールドカバーを多層配線基板に対して強固に接合させておくことが可能で、生産性にも優れた電子装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子装置は、複数個の絶縁層が積層され、これら絶縁層間にグランド配線が介在されている多層配線基板上に電子部品素子を搭載するとともに、前記多層配線基板上に、前記電子部品素子を被覆するようにして、外周部に側壁を有する金属製のシールドカバーを載置させてなる電子装置において、前記絶縁層のうち少なくとも最上層に複数個の切り欠きを形成してグランド配線の一部を露出させるとともに、前記シールドカバーの側壁に、下端を切り欠きの形成領域内に位置させた接合脚部を形成し、該接合脚部と前記切り欠きの形成領域内に露出したグランド配線とを導電性接着剤を介して電気的に接続したことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の電子装置は、前記切り欠き及び前記接合脚部が1対1に対応して複数個ずつ設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
更に、本発明の電子装置は、前記接合脚部を前記切り欠きの形成領域内に位置する多層配線基板の側面に圧接させて複数個の接合脚部で前記多層配線基板を挟持せしめたことを特徴とするものである。
【0013】
また更に、本発明の電子装置は、前記導電性接着剤が前記切り欠きの形成領域内に収容されていることを特徴とするものである。
【0014】
更にまた、本発明の電子装置は、前記接合脚部の下端が前記切り欠きの形成領域内で内側に折り曲げられていることを特徴とするものである。
【0015】
また更に、本発明の電子装置は、前記折り曲げ部の上下両側に前記導電性接着材が配されていることを特徴とするものである。
【0016】
更にまた、本発明の電子装置は、前記切り欠き内に露出するグランド配線の外周縁が、前記多層配線基板の外周縁よりも内側に所定距離だけ離間して配されていることを特徴とするものである。
【0017】
本発明の電子装置によれば、多層配線基板を構成する複数の絶縁層のうち少なくとも最上層に複数個の切り欠きを形成して多層配線基板内のグランド配線を一部露出させるとともに、前記多層配線基板上に載置されるシールドカバーの側壁に、下端を前記切り欠きの形成領域内に位置させた接合脚部を形成し、該接合脚部と前記切り欠きの形成領域内に露出したグランド配線とを導電性接着剤を介して電気的に接続するようにしたことから、電子装置の組み立てに際してシールドカバーをクリーム半田等の導電性接着剤を介して多層配線基板上に載置させたり、半田等を加熱・溶融させたりしても、流動性をもった導電性接着剤は多層配線基板に設けた切り欠きの内部に良好に収容され、多層配線基板の上面とシールドカバー側壁との間隙に沿って広がってしまうことはない。従って、多層配線基板上に設けられている配線同士やシールドカバーと他の配線とが導電性接着剤によって不所望に短絡してしまうのを有効に防止することができ、電子装置の生産性を向上させることが可能となる。
【0018】
また、本発明の電子装置によれば、シールドカバーと多層配線基板のグランド配線とを接合する導電性接着剤が多層配線基板の切り欠き内に収容されるようになっていることから、導電性接着剤の厚みを十分に厚く、しかも多層配線基板に対する接着面積も十分に広く確保することができ、これによってシールドカバーを多層配線基板に対して強固に接合することが可能となる。従って、シールドカバーと多層配線基板との間に熱応力が印加されたり、電子装置に外部からの衝撃が印加されても、シールドカバーを多層配線基板に対して良好に取着させておくことができ、電子装置の信頼性が飛躍的に向上される。
【0019】
更に、本発明の電子装置によれば、シールドカバーの側壁には各切り欠きと1対1に対応する複数個の接合脚部が設けられていることから、電子装置を組み立てる際、これらの接合脚部が対応する切り欠きの形成領域内に収容されるようにしてシールドカバーを多層配線基板上に載置させることにより、シールドカバーを多層配線基板に対して正確かつ容易に位置合わせすることができ、これによっても電子装置の生産性が向上される。
【0020】
また更に、本発明の電子装置においては、前記シールドカバーの接合脚部を前記切り欠きの形成領域内に位置する多層配線基板の側面に圧接させて複数個の接合脚部で多層配線基板を挟持するように構成しておけば、電子装置を組み立てる際、組み立て中の電子装置に振動等の外力が印加されても、多層配線基板上のシールドカバーが位置ズレを起こしたりすることはなく、また、接合脚部が圧接される部位にグランド電極を配置させておくようにすれば、グランド電極とシールドカバーとの電気的接続をより確実なものとなすことができる。
【0021】
更にまた、本発明の電子装置によれば、前記接合脚部の下端を前記切り欠きの形成領域内で内側に折り曲げておくことにより、該折り曲げ部のエッジを多層配線基板の側面に近接させておくことができるため、電子装置の組み立てに際してシールドカバーを多層配線基板上に載置させるとき、シールドカバーの取り付け位置が多層配線基板に対して大きくズレしようとしても、折り曲げ部のエッジが多層配線基板の側面に当接するので、シールドカバーの位置ズレを許容範囲内に抑えることができ、電子装置の組み立てに係る作業性を良好となすことができる。
【0022】
そして、前記折り曲げ部の上下両側に導電性接着材を配置させておくようにすれば、シールドカバーに対する導電性接着材の付着面積が広く確保されるようになることから、多層配線基板に対するシールドカバーの接合強度を更に強固なものとなすことができる。
【0023】
また更に、本発明の電子装置によれば、前記切り欠き内に露出するグランド配線の外周縁を、前記多層配線基板の外周縁よりも内側に所定距離だけ離間して配置させておくことにより、多層配線基板を、大型基板の分割による“多数個取り”の手法により製造するような場合であっても、大型基板の分割・切断時、グランド配線と切断用のカッターとが接触することはないことから、グランド配線のエッジが大型基板の切断に伴い下地より剥離するといった不都合を生じることはなく、これによっても電子装置の生産性を向上させることができる。
【0024】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る電子装置の分解斜視図、図2は図1の電子装置の断面図であり、同図に示す電子装置は、大略的に、多層配線基板1と、シールドカバー2とで構成されている。
【0026】
前記多層配線基板1は、複数個の絶縁層1aを厚み方向に積層してなる略矩形状の積層体により構成されており、これら絶縁層間にはグランド配線5を含む多数の配線(図示せず)が介在され、これらの配線を絶縁層1a中に埋設されているビアホール導体(図示せず)等を介して相互に電気的に接続させている。
【0027】
また、前記多層配線基板1の上面には所定の切り欠き4が設けられている。本実施形態においては、2個の切り欠き4が多層配線基板1の両端にそれぞれ1個ずつ設けられており、各切り欠き4は多層配線基板1の端面に開口させてある。
これらの切り欠き4は、その内部で後述する導電性接着剤6を収容するためのものであり、切り欠き4に臨む多層配線基板1の表面によって導電性接着剤6を下方と側方から支持するようになっている。
【0028】
前記切り欠き4は、多層配線基板1を構成する絶縁層1aのうち、少なくとも最上層に複数個の切り欠き4を形成することによって設けられ、切り欠き4の形成領域、即ち、切り欠き4に臨む多層配線基板1の内面にはグランド配線5の一部が露出されている。
【0029】
このような多層配線基板1を構成する絶縁層1aの材質としては、例えばガラスセラミックス等のセラミック材料が用いられ、個々の絶縁層1aの厚みは例えば50μm〜300μmに設定される。
尚、前記多層配線基板1は、絶縁層1aがセラミック材料から成る場合、セラミック原料の粉末に適当な有機溶剤、有機溶媒等を添加・混合して得たセラミックグリーンシートを複数枚積層した上、これをプレス成形し、しかる後、この積層体を高温で焼成し、外形加工することによって製作される。また、前記切り欠き4は、グランド電極5の露出部上に位置する絶縁層1aの形成に用いられるセラミックグリーンシートの所定箇所を略矩形状に打ち抜いておくことにより形成される。このとき、切り欠き4に臨む絶縁層1aの内面角部を、例えば曲率半径0.2mm〜0.4mmの凹曲面状に加工しておけば、多層配線基板1の焼成時等に多層配線基板1に切り欠き4を起点とする割れ等が発生するのを有効に防止することができる。従って、切り欠き4を略矩形状と成す場合、切り欠き4に臨む絶縁層1aの内面角部を曲率半径0.2mm〜0.4mmの凹曲面状に加工しておくことが好ましい。
【0030】
また、前記多層配線基板1の内部や表面等に設けられる配線やビアホール導体の材質としては、例えば、銀を主成分とする導電材料が好適に用いられ、個々の配線の厚みは例えば5μm〜20μmに設定される。
前記配線は、多層配線基板1を上述の製法によって製作する際、セラミックグリーンシートを積層する前に、銀粉末を含む導電ペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって各セラミックグリーンシートの表面に所定パターンに印刷・塗布しておき、これをセラミックグリーンシートの焼成時に同時焼成することにより形成される。尚、前記ビアホール導体は、セラミックグリーンシートに予め設けておいた貫通孔の内部にスクリーン印刷等によって導電ペーストを塗布・充填しておき、これをセラミックグリーンシートの焼成時に同時焼成することにより形成される。
【0031】
また、上述した多層配線基板1の上面には、チップインダクタやチップコンデンサ,チップ抵抗器,ダイオード等の電子部品素子3が実装される。
これらの電子部品素子3は先に述べた多層配線基板1の対応する配線に対して半田等の導電性接着剤や金属細線等のボンディング材を介して電気的に接続されており、これらの電子部品素子3と多層配線基板1の配線とで所定の電気回路を構成している。
【0032】
一方、前記シールドカバー2は、例えば、鉄や洋白,りん青銅等の金属材料によって多層配線基板1の外形より若干小さめの矩形状をなすように形成されており、その外周部には電子部品素子3の厚みよりも厚い環状の側壁2aが立設され、更にこの側壁2aには、下端を切り欠き4の形成領域内に位置させた接合脚部2bが形成されている。
前記シールドカバー2は、側壁2aの下端を多層配線基板1の上面に当接させた状態で電子部品素子3を覆うようにして多層配線基板1上に載置され、側壁2aに設けた接合脚部2bを多層配線基板1の切り欠き4内に露出させたグランド配線5と電気的に接続させておくことにより、電子装置の使用時、外部からの電磁波を良好に遮蔽し、電子装置の回路特性を安定化させるとともに、電子部品素子3を正常に動作させる作用を為す。
【0033】
尚、前記シールドカバー2の接合脚部2bは、多層配線基板1の切り欠き4と1対1に対応するようにして複数個、設けられており、その幅及び長さは共に切り欠き4の幅及び深さよりも若干小さく、この第1実施形態においては、切り欠き4に臨む多層配線基板1の側面に対して非接触に保たれている。
【0034】
そして、上述したシールドカバー2の接合脚部2bと多層配線基板1の切り欠き形成領域内に露出されたグランド配線5は、切り欠き4内に収容されている半田等の導電性接着剤6によって電気的・機械的に接続される。
【0035】
このように、多層配線基板1を構成する複数の絶縁層1aのうち少なくとも最上層に複数個の切り欠き4を形成して多層配線基板1内のグランド配線5を一部露出させるとともに、該露出したグランド配線5とシールドカバー2の接合脚部2bとを切り欠き4の形成領域内に収容させた導電性接着剤6を介して電気的に接続させることにより、電子装置の組み立てに際してシールドカバー2をクリーム半田等の導電性接着剤6を介して多層配線基板1上に載置させたり、半田等を加熱・溶融させたりしても、流動性をもった導電性接着剤6の全部もしくは大部分は多層配線基板1に設けた切り欠き4の内部に良好に収容されており、導電性接着剤6が多層配線基板1の上面とシールドカバー側壁2aとの間隙に沿って広がってしまうことはない。従って、多層配線基板1上に設けられている配線同士やシールドカバー2と他の配線とが導電性接着剤6によって不所望に短絡してしまうのが有効に防止され、電子装置の生産性を向上させることができるようになる。
【0036】
また、前記導電性接着剤6を多層配線基板1に設けた切り欠き4の形成領域内に収容させておくことにより、導電性接着剤6の厚みを十分に厚く、しかも多層配線基板1に対する接着面積も十分に広く確保することができるようになるため、シールドカバー2を多層配線基板1に対して強固に接合することが可能となり、これによって、シールドカバー2と多層配線基板1との間に熱応力が印加されたり、電子装置に外部からの衝撃が印加されても、シールドカバー2を多層配線基板1に対し良好な状態で取着させておくことができ、電子装置の信頼性を飛躍的に向上させることが可能となる。
【0037】
更に、前記シールドカバー2の側壁2aには各切り欠き4と1対1に対応する複数個の接合脚部2bが設けられていることから、電子装置を組み立てる際、これらの接合脚部2bが対応する切り欠き4の形成領域内に収容されるようにしてシールドカバー2を多層配線基板1上に載置させることにより、シールドカバー2を多層配線基板1に対して正確かつ容易に位置合わせすることができ、これによっても電子装置の生産性が向上される。
【0038】
尚、前記シールドカバー2の多層配線基板1への取り付けは、まず、グランド配線5が露出されている切り欠き4の形成領域内に、クリーム半田等の導電性接着剤6をディスペンサ等を用いて塗布・充填し、次に多層配線基板1の上面にシールドカバー2をその接合脚部2bが切り欠き4の形成領域内に収容されるようにして載置させ、しかる後、導電性接着剤6を熱等によって硬化させ、導電性接着剤6を接合脚部2bに接着させることにより行なわれ、同時にグランド配線5とシールドカバー2の接合脚部2bとが電気的に接続される。
【0039】
かくして上述した電子装置は、その使用時、シールドカバー2がグランド配線5を介してグランド電位(基準電位)に保持されるようになっており、これによって外部からの電磁波をシールドカバー2によって良好に遮蔽し、電子装置を安定して動作させることができるようになる。
【0040】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態に係る電子装置について図3を用いて説明する。尚、先に説明した第1実施形態の電子装置と同一の構成要素については同一の参照符号を用い、重複する説明を省略することとする。
【0041】
この第2実施形態の電子装置においては、シールドカバー2’の各接合脚部2b’に、内方に向かって突出する円弧状の突部が設けられており、この突部を切り欠き4の形成領域内に位置する多層配線基板1の側面に圧接させることにより多層配線基板1をシールドカバー2’の接合脚部2”で両側より挟持せしめている。
また、前記多層配線基板1の切り欠き形成領域内には、接合脚部2b’が圧接される部位にグランド電極5’を導出させてあり、接合脚部2b’をグランド電極5’に対して圧接させた状態で両者を接合するようにしている。
【0042】
このような第2実施形態の電子装置においては、第1実施形態の電子装置と同様の効果が得られることに加えて、以下の作用効果を奏する。
即ち、第2実施形態の電子装置においては、シールドカバー2’の接合脚部2b’を多層配線基板1の側面に圧接させて接合脚部2b’で多層配線基板1を挟持する形となっているため、電子装置を組み立てる際、組み立て中の電子装置に振動等の外力が印加されても、多層配線基板1上のシールドカバー2’が位置ズレを起こしたりすることはなく、組み立て作業の作業性を良好となすことができる。
【0043】
また、前記接合脚部2b’が圧接される多層配線基板1の側面にはグランド電極5’が配置させてあるため、グランド電極5’とシールドカバー2’との電気的接続がより確実なものとなる利点もある。
【0044】
しかもこの場合、接合脚部2b’の突部は、多層配線基板1の側面と接触する部位が円弧状をなすように形成されており、突部近傍に鋭利な角部等は一切存在していないため、接合脚部2b’を多層配線基板1に圧接させても、多層配線基板1やグランド配線5’の表面を傷つけることは殆どない。
【0045】
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態に係る電子装置について図4を用いて説明する。尚、先に説明した第1実施形態の電子装置と同一の構成要素については同一の参照符号を用い、重複する説明を省略することとする。
【0046】
この第3実施形態の電子装置においては、ヘッドカバー2”の接合脚部2b”の下端を、多層配線基板1の切り欠き4の形成領域内で内側に折り曲げるとともに、該折り曲げ部の上下両側に導電性接着材6を配置させている。
【0047】
このような第3実施形態の電子装置においては、第1実施形態の電子装置と同様の効果が得られることに加えて、以下の作用効果を奏する。
即ち、第3実施形態の電子装置においては、ヘッドカバー2”の接合脚部2b”の下端が、多層配線基板1の切り欠き4の形成領域内で内側に折り曲げられており、該折り曲げ部のエッジを多層配線基板1の側面に近接させておくことができる。従って、電子装置の組み立てに際してシールドカバー2”を多層配線基板1上に載置させるとき、シールドカバー2”の取り付け位置が多層配線基板1に対して大きくズレしようとしても、前記折り曲げ部のエッジが多層配線基板1の側面に当接するので、シールドカバー2”の位置ズレを許容範囲内に抑えることができ、これによって電子装置の組み立てに係る作業性を良好となすことができる。
【0048】
また、前記接合脚部2b”の折り曲げ部には、その上下両側に導電性接着材6が付着・配置されており、シールドカバー2”に対する導電性接着材6の付着面積が広く確保されるようになっている。これにより、多層配線基板1に対するシールドカバー2”の接合強度を更に強固なものとなすことができる。
【0049】
尚、本発明は上述した第1実施形態〜第3実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、改良等が可能である。
【0050】
例えば、上述した第1実施形態〜第3実施形態の電子装置において、図5に示す如く、多層配線基板1の切り欠き4内に露出するグランド配線5”の外周縁を、多層配線基板1の外周縁よりも内側に所定距離だけ離間して配置させておけば、多層配線基板1を、大型基板の分割による“多数個取り”の手法により製造するような場合であっても、大型基板の分割・切断時、グランド配線5”と切断用のカッターとが接触することはないことから、グランド配線5”のエッジが大型基板の切断に伴い下地より剥離するといった不都合を生じることはなく、これによっても電子装置の生産性を向上させることができる。従って、切り欠き4内に露出するグランド配線5”の外周縁は、多層配線基板1の外周縁よりも内側に所定距離だけ離間して配置させておくことが好ましい。
【0051】
また、上述した第1実施形態〜第3実施形態では、シールドカバー2の接合脚部2bと多層配線基板1のグランド配線5とを接合するための導電性接着剤6として半田を用いたが、これに代えて、導電性樹脂等の半田以外の導電性接着剤を用いて両者を接合するようにしても構わない。
【0052】
更に、上述した第1実施形態〜第3実施形態においては、多層配線基板1をガラスセラミックスにより形成するようにしたが、これに代えて、アルミナセラミックス等の他のセラミック材料やガラス布基材エポキシ樹脂等の有機材料を用いて多層配線基板1を形成するようにしても構わない。
【0053】
また更に、上述した第1実施形態〜第3実施形態においては、切り欠き4を矩形状多層配線基板1の外周のうち、対向して配置されている2つの辺の各中央付近に1個ずつ形成するようにしたが、これに代えて、多層配線基板1の全ての辺の中央付近に1個ずつ計4個の切り欠き4を形成するようにしても良いし、或いは、4個の切り欠きを多層配線基板1の四隅に1個ずつ形成するようにしても構わない。これらの場合、多層配線基板1に対するシールドカバー2の接合強度がより強固なものとなり、シールドカバー2の取着状態もより安定したものとなる利点がある。
【0054】
【発明の効果】
本発明の電子装置によれば、多層配線基板を構成する複数の絶縁層のうち少なくとも最上層に複数個の切り欠きを形成して多層配線基板内のグランド配線を一部露出させるとともに、前記多層配線基板上に載置されるシールドカバーの側壁に、下端を前記切り欠きの形成領域内に位置させた接合脚部を形成し、該接合脚部と前記切り欠きの形成領域内に露出したグランド配線とを導電性接着剤を介して電気的に接続するようにしたことから、電子装置の組み立てに際してシールドカバーをクリーム半田等の導電性接着剤を介して多層配線基板上に載置させたり、半田等を加熱・溶融させたりしても、流動性をもった導電性接着剤は多層配線基板に設けた切り欠きの内部に良好に収容され、多層配線基板の上面とシールドカバー側壁との間隙に沿って広がってしまうことはない。従って、多層配線基板上に設けられている配線同士やシールドカバーと他の配線とが導電性接着剤によって不所望に短絡してしまうのを有効に防止することができ、電子装置の生産性を向上させることが可能となる。
【0055】
また、本発明の電子装置によれば、シールドカバーと多層配線基板のグランド配線とを接合する導電性接着剤が多層配線基板の切り欠き内に収容されるようになっていることから、導電性接着剤の厚みを十分に厚く、しかも多層配線基板に対する接着面積も十分に広く確保することができ、これによってシールドカバーを多層配線基板に対して強固に接合することが可能となる。従って、シールドカバーと多層配線基板との間に熱応力が印加されたり、電子装置に外部からの衝撃が印加されても、シールドカバーを多層配線基板に対して良好に取着させておくことができ、電子装置の信頼性が飛躍的に向上される。
【0056】
更に、本発明の電子装置によれば、シールドカバーの側壁には各切り欠きと1対1に対応する複数個の接合脚部が設けられていることから、電子装置を組み立てる際、これらの接合脚部が対応する切り欠きの形成領域内に収容されるようにしてシールドカバーを多層配線基板上に載置させることにより、シールドカバーを多層配線基板に対して正確かつ容易に位置合わせすることができ、これによっても電子装置の生産性が向上される。
【0057】
また更に、本発明の電子装置においては、前記シールドカバーの接合脚部を前記切り欠きの形成領域内に位置する多層配線基板の側面に圧接させて複数個の接合脚部で多層配線基板を挟持するように構成しておけば、電子装置を組み立てる際、組み立て中の電子装置に振動等の外力が印加されても、多層配線基板上のシールドカバーが位置ズレを起こしたりすることはなく、また、接合脚部が圧接される部位にグランド電極を配置させておくようにすれば、グランド電極とシールドカバーとの電気的接続をより確実なものとなすことができる。
【0058】
更にまた、本発明の電子装置によれば、前記接合脚部の下端を前記切り欠きの形成領域内で内側に折り曲げておくことにより、該折り曲げ部のエッジを多層配線基板の側面に近接させておくことができるため、電子装置の組み立てに際してシールドカバーを多層配線基板上に載置させるとき、シールドカバーの取り付け位置が多層配線基板に対して大きくズレしようとしても、折り曲げ部のエッジが多層配線基板の側面に当接するので、シールドカバーの位置ズレを許容範囲内に抑えることができ、電子装置の組み立てに係る作業性を良好となすことができる。
【0059】
そして、前記折り曲げ部の上下両側に導電性接着材を配置させておくようにすれば、シールドカバーに対する導電性接着材の付着面積が広く確保されるようになることから、多層配線基板に対するシールドカバーの接合強度を更に強固なものとなすことができる。
【0060】
また更に、本発明の電子装置によれば、前記切り欠き内に露出するグランド配線の外周縁を、前記多層配線基板の外周縁よりも内側に所定距離だけ離間して配置させておくことにより、多層配線基板を、大型基板の分割による“多数個取り”の手法により製造するような場合であっても、大型基板の分割・切断時、グランド配線と切断用のカッターとが接触することはないことから、グランド配線のエッジが大型基板の切断に伴い下地より剥離するといった不都合を生じることはなく、これによっても電子装置の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子装置の分解斜視図である。
【図2】図1の電子装置の断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る電子装置の断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る電子装置の断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る電子装置の要部拡大斜視図である。
【図6】従来の電子装置の断面図である。
【符号の説明】
1・・・多層配線基板
1a・・・絶縁層
2,2’,2”・・・シールドカバー
2a・・・側壁
2b,2b’,2b”・・・接合脚部
3・・・電子部品素子
4・・・切り欠き
5,5’,5”・・・グランド配線の露出部
6・・・導電性接着剤(半田)

Claims (7)

  1. 複数個の絶縁層が積層され、これら絶縁層間にグランド配線が介在されている多層配線基板上に電子部品素子を搭載するとともに、前記多層配線基板上に、前記電子部品素子を被覆するようにして、外周部に側壁を有する金属製のシールドカバーを載置させてなる電子装置において、
    前記絶縁層のうち少なくとも最上層に複数個の切り欠きを形成してグランド配線の一部を露出させるとともに、前記シールドカバーの側壁に、下端を切り欠きの形成領域内に位置させた接合脚部を形成し、該接合脚部と前記切り欠きの形成領域内に露出したグランド配線とを導電性接着剤を介して電気的に接続したことを特徴とする電子装置。
  2. 前記切り欠き及び前記接合脚部が1対1に対応して複数個ずつ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記接合脚部を前記切り欠きの形成領域内に位置する多層配線基板の側面に圧接させて複数個の接合脚部で前記多層配線基板を挟持せしめたことを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記導電性接着剤が前記切り欠きの形成領域内に収容されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子装置。
  5. 前記接合脚部の下端が前記切り欠きの形成領域内で内側に折り曲げられていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  6. 前記折り曲げ部の上下両側に前記導電性接着材が配されていることを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
  7. 前記切り欠き内に露出するグランド配線の外周縁が、前記多層配線基板の外周縁よりも内側に所定距離だけ離間して配されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008182673A (ja) * 2006-12-28 2008-08-07 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装用の水晶発振器
WO2013179527A1 (ja) * 2012-06-01 2013-12-05 日本電気株式会社 シールドケースを有する電子部品

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