JP2004177567A - 放射線画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シートに照射した励起光で発光する輝尽発光光を検出することで放射線画像の読み取りを行う際の読み取り時間を短縮するとともに高解像化を達成できる放射線画像読取装置を提供する。
【解決手段】この放射線画像読取装置は、放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シート10に対し励起光を照射するために主走査方向に延びるライン光源11a,11b,11cを副走査方向Vに複数配置するとともに、照射された励起光によって輝尽性蛍光体シートから発光する輝尽発光光を検出するために主走査方向に延びるラインセンサ12a,12b,12cを副走査方向に複数配置した。
【選択図】 図1
【解決手段】この放射線画像読取装置は、放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シート10に対し励起光を照射するために主走査方向に延びるライン光源11a,11b,11cを副走査方向Vに複数配置するとともに、照射された励起光によって輝尽性蛍光体シートから発光する輝尽発光光を検出するために主走査方向に延びるラインセンサ12a,12b,12cを副走査方向に複数配置した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輝尽性蛍光体シートに記録された放射線画像情報を読み取る放射線画像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、励起光を照射することで生じる輝尽発光光を検出する放射線画像読取装置では、ポリゴンミラーのような光偏向器でレーザ光を時系列に走査し、輝尽発光光を光電子増倍管で検出していた。また、ライン光源から励起光を照射し輝尽発光光をラインセンサで検出するようにして小型化を図った放射線画像読取装置が公知である(下記特許文献1参照)。
【0003】
しかし、上記各放射線画像読取装置において放射線画像の読み取り速度は、充分とはいえず、読み取り解像度を維持しながら読み取り速度の向上が要求されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平2002−148735号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シートに照射した励起光で発光する輝尽発光光を検出することで放射線画像の読み取りを行う際の読み取り時間を短縮するとともに高解像化を達成できる放射線画像読取装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による放射線画像読取装置は、放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シートに対し励起光を照射するために主走査方向に延びるライン光源を副走査方向に複数配置するとともに、前記照射された励起光によって前記輝尽性蛍光体シートから発光する輝尽発光光を検出するために前記主走査方向に延びるラインセンサを副走査方向に複数配置したことを特徴とする。
【0007】
この放射線画像読取装置によれば、複数のライン光源と複数のラインセンサを配置したので、放射線画像の読み取り時間を短縮することができる。
【0008】
この場合、前記複数のラインセンサを前記輝尽性蛍光体シートを挟んで前記複数のライン光源の反対側に配置することができる。また、前記複数のライン光源と前記複数のラインセンサとを前記輝尽性蛍光体シートの同一面側に配置してもよい。
【0009】
また、前記複数のライン光源及び前記複数のラインセンサと前記輝尽性蛍光体シートとが前記副走査方向に相対的に移動するように構成することで、輝尽性蛍光体シートに対する副走査を行うことができる。
【0010】
また、前記複数のライン光源の副走査方向への配列間隔及び前記複数のラインセンサの副走査方向への配列間隔を前記ラインセンサの読み取り画素サイズよりも大きくし、前記副走査方向の相対移動量を前記各配列間隔よりも小さくすることで、複数のラインセンサにより輝尽発光光を検出するときの解像度を向上できる。
【0011】
この場合、前記複数のライン光源の配列本数(N)及び配列間隔(L)と前記複数のラインセンサの配列本数(N)及び配列間隔(L)とをそれぞれ等しくし、前記ラインセンサの各画素サイズをPとし、L=m・P(m=1,2,3,・・・、自然数)としたとき、前記相対移動量をPとした相対移動を(m−1)回繰り返した後に前記相対移動量を{m・(N−1)+1}・Pとした相対移動を1回行うことを繰り返すように制御するようにできる。
【0012】
また、前記ライン光源は発光ダイオードアレイまたはレーザダイオードアレイから構成されることが好ましく、また前記ラインセンサはラインCCDから構成されることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による放射線画像読取装置の概略的な構成を示す側面図であり、図2は図1のラインセンサの部分的な要部平面図であり、図3は本実施の形態による放射線画像読取装置の制御系を概略的に示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、本実施の形態による放射線画像読取装置は、複数のライン光源11a、11b、11cと、主走査方向H(図2)にそれぞれ延びた複数のラインセンサ12a、12b、12cと、各ライン光源11a、11b、11cと各ラインセンサ12a、12b、12cとの間に配置された輝尽性蛍光体シート10を図1の副走査方向Vにスライドさせるようにしたスライド移動機構13と、を備える。各ライン光源11a、11b、11cと各ラインセンサ12a、12b、12cとは互いに対向するように配置される。
【0015】
各ライン光源11a、11b、11cは、発光ダイオードアレイ(LEDアレイ)またはレーザダイオードアレイ(LDアレイ)を主走査方向に配列させてライン状の光を出射するように構成し、複数のライン光源11a、11b、11cから同時に複数のライン状の光を輝尽性蛍光体シート10の主走査面10aに対し照射するように構成されている。
【0016】
各ラインセンサ12a、12b、12cはラインCCDから構成され、図2に示すように、矩形平面状の読み取り画素12pが主走査方向Hに一列に多数並べて構成されている。各画素12pのサイズはP×Pであり、また画素12pが円形平面状の場合のサイズは直径Pであり、多数の画素12pは画素ピッチPで並んでいる。画素ピッチPは、例えば、50μm、87.5μm、100μmである。
【0017】
図1のように、各ラインセンサ12a、12b、12cは、各ライン光源11a、11b、11cが主走査方向に配列される間隔Lと同じ配列間隔Lで主走査方向に配列されている。
【0018】
図3に示すように、本実施の形態による放射線画像読取装置は、各ラインセンサ12a、12b、12cで検出した検出信号から得たアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換部31と、そのディジタル信号について画像処理を行う画像処理部28と、画像処理後の画像情報を表示する液晶パネルやCRT等からなる表示部29と、画像情報を記憶し保存する記憶部32と、ライン光源11a、11b、11c、ラインセンサ12a、12b、12c、A/D変換部31、画像処理部28、表示部29及び記憶部32等を制御する制御部33と、を備える。制御部33はスライド移動機構13を制御することで輝尽性蛍光体シート10の副走査方向Vへの移動を制御する。
【0019】
図1のように、複数のライン光源11a、11b、11cにより輝尽性蛍光体シート10の放射線照射側と反対側から複数のライン状の励起光を主走査面10aに対し主走査し、これらのライン状の励起光の照射により複数のライン状の輝尽発光光が発生し、これらのライン状の輝尽発光光を主走査面10aと反対側の読取面10bに配列した複数のラインセンサ12a、12b、12cにより検出できる。
【0020】
この場合、副走査方向Vでは各センサの配列間隔Lが大きくならざるを得ないので、制御部33がスライド移動機構13を介して副走査方向の相対移動量aをラインセンサの配列間隔Lよりも小さく制御することで、読取面10bにおいてラインセンサとラインセンサとの間も読み取り、輝尽性蛍光体シート10の読取面10bから輝尽発光光を万遍無く検出できるようにしている。
【0021】
即ち、複数のライン光源の配列本数N及び配列間隔Lと複数のラインセンサの配列本数N及び配列間隔Lとをそれぞれ等しくし、配列間隔Lを画素ピッチPの整数倍、L=m・P(m=1,2,3,・・・) (1)
としたとき、相対移動量aを画素ピッチPとした相対移動を(m−1)回繰り返した後に相対移動量aを
{m・(N−1)+1}・P (2)
とした相対移動を1回行うことを繰り返すように制御することで、ラインセンサとラインセンサとの間も読み取ることができる。
【0022】
上述のスライド移動機構13による輝尽性蛍光体シート10の副走査方向Vへの相対移動の具体的な制御について図4を参照して説明する。図4は輝尽性蛍光体シートが副走査方向に各ラインセンサに対し相対移動したときの各ラインセンサの読取面10b上における各読取画素の相対的位置を示す平面図である。
【0023】
図1,図2,図4のように、複数のライン光源11a,11b,11c及び複数のラインセンサ12a,12b,12cの各配列本数Nを3とし、配列間隔Lをラインセンサの画素ピッチPの2倍、即ち、式(1)でm=2とし、L=2・Pとしたとき、図2の破線のように、(1)副走査方向Vの相対移動量aを画素ピッチPとした相対移動を行うと、図4のように、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が丸(○)印から破線の丸印まで相対的に移動し、(2)次に、相対移動量aを式(2)から5・Pとした相対移動を行い、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が破線の丸印から黒丸(●)印まで相対的に移動する。このように、(1),(2)を図4の(3),(4)のように繰り返すことで、ラインセンサとラインセンサとの間も読み取ることができる。
【0024】
次に、図4とは別の副走査方向Vへの相対移動の制御について図5を参照して説明する。図5は輝尽性蛍光体シートが副走査方向に各ラインセンサに対し相対移動したときの各ラインセンサの読取面10b上における各読取画素の相対的位置を示す平面図である。
【0025】
図1,図2,図5のように、複数のライン光源11a,11b,11c及び複数のラインセンサ12a,12b,12cの各配列本数Nを3とし、配列間隔Lをラインセンサの画素ピッチPの3倍、即ち、式(1)でm=3とし、L=3・Pとしたとき、図2,図5のように、(1)副走査方向Vの相対移動量aを画素ピッチPとした相対移動を行い、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が丸(○)印から破線の丸印まで相対的に移動し、(2)同じく相対移動量aをPとした相対移動を行い、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が破線の丸印から二重丸(◎)印まで相対的に移動し、(3)次に、相対移動量aを画素ピッチ7・Pとした相対移動を行い、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が二重丸(◎)印から黒丸(●)印まで相対的に移動する。このように、相対移動量aが画素ピッチPとした相対移動を(m−1)=2回を繰り返す(1)と(2)、及び(3)を繰り返すことで、ラインセンサとラインセンサとの間も読み取ることができる。
【0026】
次に、輝尽性蛍光体シート10からの放射線画像情報の読み取りについて説明すると、各ライン光源11a、11b、11cから輝尽性蛍光体シート10の主走査面10aに励起光を主走査方向にライン状に照射し、この照射により生じた輝尽発光光を各ラインセンサ12a,12b,12cが検出すると、図3のように、各ラインセンサ12a,12b,12cからの検出信号をA/D変換部31で変換したディジタル信号を画像処理部28で画像処理し、その放射線画像情報を表示部29に表示し、また記憶部32で記憶する。
【0027】
次に、図1,図4または図5のようにして、輝尽性蛍光体シート10を副走査方向Vに移動してから、同様に各ライン光源11a、11b、11cから励起光を照射し、各ラインセンサ12a,12b,12cで読み取ることで、放射線画像情報を表示部29に表示し、放射線画像情報を読み取る。このようにして、輝尽性蛍光体シート10からすべての放射線画像情報を読み取る。
【0028】
以上のように、本実施の形態の放射線画像読取装置によれば、複数のラインセンサ12a,12b,12cによりライン読み取りが同時に行うことができるので、画像読み取り時間の短縮化を達成できる。また、従来の光電子増倍管の代わりにラインセンサを使用しているため装置の小型化を図ることができる。更に、ラインセンサの副走査方向の配列を画素ピッチの整数倍とし、ラインセンサと輝尽性蛍光体シートとの副走査方向の相対移動量を画素ピッチとすることで、輝尽性蛍光体シート10の読取面10bから輝尽発光光を万遍無く検出できるので、ラインセンサの画素ピッチに応じて読み取りの解像度が向上する。
【0029】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、ライン光源及びラインセンサの各配列の本数は3としたが、2であってもよく、4以上としてもよい。各配列本数を増やすことで読み取り時間を更に短縮できる。
【0030】
また、図1の複数のライン光源11a、11b、11c及び複数のラインセンサ12a,12b,12cを一体的にユニットとして構成し、このユニットを副走査方向に移動させるようにしてもよく、この場合、輝尽性蛍光体シートを移動させなくてもよいが、ユニットと輝尽性蛍光体シートとの両方を移動させてもよい。また、複数のライン光源11a、11b、11cと複数のラインセンサ12a,12b,12cとを輝尽性蛍光体シート10の同一面側に配置してもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明の放射線画像読取装置によれば、放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シートに照射した励起光で発光する輝尽発光光を検出することで放射線画像の読み取りを行う際の読み取り時間を短縮するとともに高解像化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による放射線画像読取装置の概略的な構成を示す要部側面図である。
【図2】図1のラインセンサの部分的な要部平面図である。
【図3】本実施の形態による放射線画像読取装置の制御系を概略的に示すブロック図である。
【図4】図1の放射線画像読取装置において輝尽性蛍光体シートが副走査方向に各ラインセンサに対し相対移動したときの各ラインセンサの読取面10b上における各読取画素の相対的位置を示す平面図である。
【図5】図4の変形例を示す図であって、図1の放射線画像読取装置において輝尽性蛍光体シートが副走査方向に各ラインセンサに対し相対移動したときの各ラインセンサの読取面10b上における各読取画素の相対的位置を示す平面図である。
【符号の説明】
10・・・輝尽性蛍光体シート
11a,11b,11c・・・ライン光源
12a,12b,12c・・・ラインセンサ
P・・・ラインセンサの画素ピッチ
L・・・配列間隔
【発明の属する技術分野】
本発明は、輝尽性蛍光体シートに記録された放射線画像情報を読み取る放射線画像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、励起光を照射することで生じる輝尽発光光を検出する放射線画像読取装置では、ポリゴンミラーのような光偏向器でレーザ光を時系列に走査し、輝尽発光光を光電子増倍管で検出していた。また、ライン光源から励起光を照射し輝尽発光光をラインセンサで検出するようにして小型化を図った放射線画像読取装置が公知である(下記特許文献1参照)。
【0003】
しかし、上記各放射線画像読取装置において放射線画像の読み取り速度は、充分とはいえず、読み取り解像度を維持しながら読み取り速度の向上が要求されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平2002−148735号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シートに照射した励起光で発光する輝尽発光光を検出することで放射線画像の読み取りを行う際の読み取り時間を短縮するとともに高解像化を達成できる放射線画像読取装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による放射線画像読取装置は、放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シートに対し励起光を照射するために主走査方向に延びるライン光源を副走査方向に複数配置するとともに、前記照射された励起光によって前記輝尽性蛍光体シートから発光する輝尽発光光を検出するために前記主走査方向に延びるラインセンサを副走査方向に複数配置したことを特徴とする。
【0007】
この放射線画像読取装置によれば、複数のライン光源と複数のラインセンサを配置したので、放射線画像の読み取り時間を短縮することができる。
【0008】
この場合、前記複数のラインセンサを前記輝尽性蛍光体シートを挟んで前記複数のライン光源の反対側に配置することができる。また、前記複数のライン光源と前記複数のラインセンサとを前記輝尽性蛍光体シートの同一面側に配置してもよい。
【0009】
また、前記複数のライン光源及び前記複数のラインセンサと前記輝尽性蛍光体シートとが前記副走査方向に相対的に移動するように構成することで、輝尽性蛍光体シートに対する副走査を行うことができる。
【0010】
また、前記複数のライン光源の副走査方向への配列間隔及び前記複数のラインセンサの副走査方向への配列間隔を前記ラインセンサの読み取り画素サイズよりも大きくし、前記副走査方向の相対移動量を前記各配列間隔よりも小さくすることで、複数のラインセンサにより輝尽発光光を検出するときの解像度を向上できる。
【0011】
この場合、前記複数のライン光源の配列本数(N)及び配列間隔(L)と前記複数のラインセンサの配列本数(N)及び配列間隔(L)とをそれぞれ等しくし、前記ラインセンサの各画素サイズをPとし、L=m・P(m=1,2,3,・・・、自然数)としたとき、前記相対移動量をPとした相対移動を(m−1)回繰り返した後に前記相対移動量を{m・(N−1)+1}・Pとした相対移動を1回行うことを繰り返すように制御するようにできる。
【0012】
また、前記ライン光源は発光ダイオードアレイまたはレーザダイオードアレイから構成されることが好ましく、また前記ラインセンサはラインCCDから構成されることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による放射線画像読取装置の概略的な構成を示す側面図であり、図2は図1のラインセンサの部分的な要部平面図であり、図3は本実施の形態による放射線画像読取装置の制御系を概略的に示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、本実施の形態による放射線画像読取装置は、複数のライン光源11a、11b、11cと、主走査方向H(図2)にそれぞれ延びた複数のラインセンサ12a、12b、12cと、各ライン光源11a、11b、11cと各ラインセンサ12a、12b、12cとの間に配置された輝尽性蛍光体シート10を図1の副走査方向Vにスライドさせるようにしたスライド移動機構13と、を備える。各ライン光源11a、11b、11cと各ラインセンサ12a、12b、12cとは互いに対向するように配置される。
【0015】
各ライン光源11a、11b、11cは、発光ダイオードアレイ(LEDアレイ)またはレーザダイオードアレイ(LDアレイ)を主走査方向に配列させてライン状の光を出射するように構成し、複数のライン光源11a、11b、11cから同時に複数のライン状の光を輝尽性蛍光体シート10の主走査面10aに対し照射するように構成されている。
【0016】
各ラインセンサ12a、12b、12cはラインCCDから構成され、図2に示すように、矩形平面状の読み取り画素12pが主走査方向Hに一列に多数並べて構成されている。各画素12pのサイズはP×Pであり、また画素12pが円形平面状の場合のサイズは直径Pであり、多数の画素12pは画素ピッチPで並んでいる。画素ピッチPは、例えば、50μm、87.5μm、100μmである。
【0017】
図1のように、各ラインセンサ12a、12b、12cは、各ライン光源11a、11b、11cが主走査方向に配列される間隔Lと同じ配列間隔Lで主走査方向に配列されている。
【0018】
図3に示すように、本実施の形態による放射線画像読取装置は、各ラインセンサ12a、12b、12cで検出した検出信号から得たアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換部31と、そのディジタル信号について画像処理を行う画像処理部28と、画像処理後の画像情報を表示する液晶パネルやCRT等からなる表示部29と、画像情報を記憶し保存する記憶部32と、ライン光源11a、11b、11c、ラインセンサ12a、12b、12c、A/D変換部31、画像処理部28、表示部29及び記憶部32等を制御する制御部33と、を備える。制御部33はスライド移動機構13を制御することで輝尽性蛍光体シート10の副走査方向Vへの移動を制御する。
【0019】
図1のように、複数のライン光源11a、11b、11cにより輝尽性蛍光体シート10の放射線照射側と反対側から複数のライン状の励起光を主走査面10aに対し主走査し、これらのライン状の励起光の照射により複数のライン状の輝尽発光光が発生し、これらのライン状の輝尽発光光を主走査面10aと反対側の読取面10bに配列した複数のラインセンサ12a、12b、12cにより検出できる。
【0020】
この場合、副走査方向Vでは各センサの配列間隔Lが大きくならざるを得ないので、制御部33がスライド移動機構13を介して副走査方向の相対移動量aをラインセンサの配列間隔Lよりも小さく制御することで、読取面10bにおいてラインセンサとラインセンサとの間も読み取り、輝尽性蛍光体シート10の読取面10bから輝尽発光光を万遍無く検出できるようにしている。
【0021】
即ち、複数のライン光源の配列本数N及び配列間隔Lと複数のラインセンサの配列本数N及び配列間隔Lとをそれぞれ等しくし、配列間隔Lを画素ピッチPの整数倍、L=m・P(m=1,2,3,・・・) (1)
としたとき、相対移動量aを画素ピッチPとした相対移動を(m−1)回繰り返した後に相対移動量aを
{m・(N−1)+1}・P (2)
とした相対移動を1回行うことを繰り返すように制御することで、ラインセンサとラインセンサとの間も読み取ることができる。
【0022】
上述のスライド移動機構13による輝尽性蛍光体シート10の副走査方向Vへの相対移動の具体的な制御について図4を参照して説明する。図4は輝尽性蛍光体シートが副走査方向に各ラインセンサに対し相対移動したときの各ラインセンサの読取面10b上における各読取画素の相対的位置を示す平面図である。
【0023】
図1,図2,図4のように、複数のライン光源11a,11b,11c及び複数のラインセンサ12a,12b,12cの各配列本数Nを3とし、配列間隔Lをラインセンサの画素ピッチPの2倍、即ち、式(1)でm=2とし、L=2・Pとしたとき、図2の破線のように、(1)副走査方向Vの相対移動量aを画素ピッチPとした相対移動を行うと、図4のように、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が丸(○)印から破線の丸印まで相対的に移動し、(2)次に、相対移動量aを式(2)から5・Pとした相対移動を行い、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が破線の丸印から黒丸(●)印まで相対的に移動する。このように、(1),(2)を図4の(3),(4)のように繰り返すことで、ラインセンサとラインセンサとの間も読み取ることができる。
【0024】
次に、図4とは別の副走査方向Vへの相対移動の制御について図5を参照して説明する。図5は輝尽性蛍光体シートが副走査方向に各ラインセンサに対し相対移動したときの各ラインセンサの読取面10b上における各読取画素の相対的位置を示す平面図である。
【0025】
図1,図2,図5のように、複数のライン光源11a,11b,11c及び複数のラインセンサ12a,12b,12cの各配列本数Nを3とし、配列間隔Lをラインセンサの画素ピッチPの3倍、即ち、式(1)でm=3とし、L=3・Pとしたとき、図2,図5のように、(1)副走査方向Vの相対移動量aを画素ピッチPとした相対移動を行い、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が丸(○)印から破線の丸印まで相対的に移動し、(2)同じく相対移動量aをPとした相対移動を行い、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が破線の丸印から二重丸(◎)印まで相対的に移動し、(3)次に、相対移動量aを画素ピッチ7・Pとした相対移動を行い、ラインセンサ12a,12b,12cの各画素が二重丸(◎)印から黒丸(●)印まで相対的に移動する。このように、相対移動量aが画素ピッチPとした相対移動を(m−1)=2回を繰り返す(1)と(2)、及び(3)を繰り返すことで、ラインセンサとラインセンサとの間も読み取ることができる。
【0026】
次に、輝尽性蛍光体シート10からの放射線画像情報の読み取りについて説明すると、各ライン光源11a、11b、11cから輝尽性蛍光体シート10の主走査面10aに励起光を主走査方向にライン状に照射し、この照射により生じた輝尽発光光を各ラインセンサ12a,12b,12cが検出すると、図3のように、各ラインセンサ12a,12b,12cからの検出信号をA/D変換部31で変換したディジタル信号を画像処理部28で画像処理し、その放射線画像情報を表示部29に表示し、また記憶部32で記憶する。
【0027】
次に、図1,図4または図5のようにして、輝尽性蛍光体シート10を副走査方向Vに移動してから、同様に各ライン光源11a、11b、11cから励起光を照射し、各ラインセンサ12a,12b,12cで読み取ることで、放射線画像情報を表示部29に表示し、放射線画像情報を読み取る。このようにして、輝尽性蛍光体シート10からすべての放射線画像情報を読み取る。
【0028】
以上のように、本実施の形態の放射線画像読取装置によれば、複数のラインセンサ12a,12b,12cによりライン読み取りが同時に行うことができるので、画像読み取り時間の短縮化を達成できる。また、従来の光電子増倍管の代わりにラインセンサを使用しているため装置の小型化を図ることができる。更に、ラインセンサの副走査方向の配列を画素ピッチの整数倍とし、ラインセンサと輝尽性蛍光体シートとの副走査方向の相対移動量を画素ピッチとすることで、輝尽性蛍光体シート10の読取面10bから輝尽発光光を万遍無く検出できるので、ラインセンサの画素ピッチに応じて読み取りの解像度が向上する。
【0029】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、ライン光源及びラインセンサの各配列の本数は3としたが、2であってもよく、4以上としてもよい。各配列本数を増やすことで読み取り時間を更に短縮できる。
【0030】
また、図1の複数のライン光源11a、11b、11c及び複数のラインセンサ12a,12b,12cを一体的にユニットとして構成し、このユニットを副走査方向に移動させるようにしてもよく、この場合、輝尽性蛍光体シートを移動させなくてもよいが、ユニットと輝尽性蛍光体シートとの両方を移動させてもよい。また、複数のライン光源11a、11b、11cと複数のラインセンサ12a,12b,12cとを輝尽性蛍光体シート10の同一面側に配置してもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明の放射線画像読取装置によれば、放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シートに照射した励起光で発光する輝尽発光光を検出することで放射線画像の読み取りを行う際の読み取り時間を短縮するとともに高解像化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による放射線画像読取装置の概略的な構成を示す要部側面図である。
【図2】図1のラインセンサの部分的な要部平面図である。
【図3】本実施の形態による放射線画像読取装置の制御系を概略的に示すブロック図である。
【図4】図1の放射線画像読取装置において輝尽性蛍光体シートが副走査方向に各ラインセンサに対し相対移動したときの各ラインセンサの読取面10b上における各読取画素の相対的位置を示す平面図である。
【図5】図4の変形例を示す図であって、図1の放射線画像読取装置において輝尽性蛍光体シートが副走査方向に各ラインセンサに対し相対移動したときの各ラインセンサの読取面10b上における各読取画素の相対的位置を示す平面図である。
【符号の説明】
10・・・輝尽性蛍光体シート
11a,11b,11c・・・ライン光源
12a,12b,12c・・・ラインセンサ
P・・・ラインセンサの画素ピッチ
L・・・配列間隔
Claims (8)
- 放射線画像情報が蓄積され記録された輝尽性蛍光体シートに対し励起光を照射するために主走査方向に延びるライン光源を副走査方向に複数配置するとともに、
前記照射された励起光によって前記輝尽性蛍光体シートから発光する輝尽発光光を検出するために前記主走査方向に延びるラインセンサを副走査方向に複数配置したことを特徴とする放射線画像読取装置。 - 前記複数のラインセンサを前記輝尽性蛍光体シートを挟んで前記複数のライン光源の反対側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の放射線画像読取装置。
- 前記複数のライン光源と前記複数のラインセンサとを前記輝尽性蛍光体シートの同一面側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の放射線画像読取装置。
- 前記複数のライン光源及び前記複数のラインセンサと前記輝尽性蛍光体シートとが前記副走査方向に相対的に移動するように構成したことを特徴とする請求項1,2または3に記載の放射線画像読取装置。
- 前記複数のライン光源の副走査方向への配列間隔及び前記複数のラインセンサの副走査方向への配列間隔を前記ラインセンサの読み取り画素サイズよりも大きくし、前記副走査方向の相対移動量を前記各配列間隔よりも小さくすることを特徴とする請求項4に記載の放射線画像読取装置。
- 前記複数のライン光源の配列本数(N)及び配列間隔(L)と前記複数のラインセンサの配列本数(N)及び配列間隔(L)とをそれぞれ等しくし、
前記ラインセンサの各画素サイズをPとし、
L=m・P(m=1,2,3,・・・自然数)としたとき、
前記相対移動量をPとした相対移動を(m−1)回繰り返した後に前記相対移動量を{m・(N−1)+1}・Pとした相対移動を1回行うことを繰り返すように制御することを特徴とする請求項4または5に記載の放射線画像読取装置。 - 前記ライン光源は発光ダイオードアレイまたはレーザダイオードアレイから構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の放射線画像読取装置。
- 前記ラインセンサはラインCCDから構成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放射線画像読取装置。
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JP2002342282A JP2004177567A (ja) | 2002-11-26 | 2002-11-26 | 放射線画像読取装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015010837A (ja) * | 2013-06-26 | 2015-01-19 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 放射線計測装置 |
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2002
- 2002-11-26 JP JP2002342282A patent/JP2004177567A/ja active Pending
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