JP2004176738A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機 Download PDF

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尚 今西
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Abstract

【課題】少ない部品点数で、小型且つ軽量に構成できる構造で、耐久性及び信頼性を確保しつつ、伝達効率を向上させる。
【解決手段】変速比調節用のアクチュエータ10及び油圧式の押圧装置23aに油圧を導入する為の加圧用圧力調整弁51の開弁圧を、上記アクチュエータ10に設けた1対の油圧室24a、24b同士の間の差圧により制御する。又、上記加圧用圧力調整弁51のリリーフ回路から吐出される油を、潤滑油供給用の回路の途中で、絞り50と第二の絞り52との間部分53に吐出する。この構成により、潤滑油の供給量を、トロイダル型無段変速機の運転状況に応じて適正に規制して、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明に係るトロイダル型無段変速機は、自動車用自動変速装置の変速ユニットとして、或はポンプ等の各種産業機械の運転速度を調節する為の変速装置として利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用自動変速装置として、図5〜7に示す様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究され、一部で実施されている。このトロイダル型無段変速機は、ダブルキャビティ型と呼ばれるもので、入力軸1の両端部周囲に、請求項1、2に記載した第一のディスクである入力側ディスク2、2を、ボールスプライン3、3を介して支持している。従ってこれら両入力側ディスク2、2は、互いに同心に、且つ、同期した回転を自在に支持されている。又、上記入力軸1の中間部周囲に出力歯車4を、この入力軸1に対する相対回転を自在として支持している。そして、この出力歯車4の中心部に設けた円筒部の両端部に、請求項1、2に記載した第二のディスクである出力側ディスク5、5を、それぞれスプライン係合させている。従ってこれら両出力側ディスク5、5は、上記出力歯車4と共に、同期して回転する。
【0003】
又、上記各入力側ディスク2、2と上記各出力側ディスク5、5との間には、それぞれ複数個ずつ(通常2〜3個ずつ)のパワーローラ6、6を挟持している。これら各パワーローラ6、6はそれぞれ、請求項1、2に記載した支持部材であるトラニオン7、7の内側面に、支持軸8、8及び複数の転がり軸受を介して、回転自在に支持されている。上記各トラニオン7、7は、それぞれの長さ方向(図5、7の上下方向、図6の表裏方向)両端部に、これら各トラニオン7、7毎に互いに同心に設けられた枢軸9、9を中心として揺動変位自在である。これら各トラニオン7、7を傾斜させる動作は、油圧式のアクチュエータ10、10により、これら各トラニオン7、7を上記枢軸9、9の軸方向に変位させる事で行なうが、総てのトラニオン7、7の傾斜角度は、油圧式及び機械式に互いに同期させる。
【0004】
即ち、前記入力軸1と出力歯車4との間の変速比を変えるべく、上記各トラニオン7、7の傾斜角度を変える場合には、上記各アクチュエータ10、10により上記各トラニオン7、7を、それぞれ逆方向に、例えば、図7の右側のパワーローラ6を同図の下側に、同図の左側のパワーローラ6を同図の上側に、それぞれ変位させる。この結果、これら各パワーローラ6、6の周面と上記各入力側ディスク2、2及び各出力側ディスク5、5の内側面との転がり接触部に作用する、接線方向の力の向きが変化(転がり接触部にサイドスリップが発生)する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン7、7が、支持板11、11に枢支された枢軸9、9を中心として、互いに逆方向に揺動(傾斜)する。この結果、上記各パワーローラ6、6の周面と上記入力側、出力側各ディスク2、5の内側面との当接位置が変化し、上記入力軸1と出力歯車4との間の回転変速比が変化する。
【0005】
上記各アクチュエータ10、10への圧油の給排状態は、これら各アクチュエータ10、10の数に関係なく1個の変速比制御弁12により行ない、何れか1個のトラニオン7の動きをこの変速比制御弁12にフィードバックする様にしている。この変速比制御弁12は、ステッピングモータ13により軸方向(図7の左右方向、図5の表裏方向)に変位させられるスリーブ14と、このスリーブ14の内径側に軸方向の変位自在に嵌装されたスプール15とを有する。又、上記各トラニオン7、7と上記各アクチュエータ10、10のピストン16、16とを連結するロッド17、17のうち、何れか1個のトラニオン7に付属のロッド17の端部にプリセスカム18を固定しており、このプリセスカム18とリンク腕19とを介して、上記ロッド17の動き、即ち、軸方向の変位量と回転方向との変位量との合成値を上記スプール15に伝達する、フィードバック機構を構成している。又、上記各トラニオン7、7同士の間には同期ケーブル20を掛け渡して、油圧系の故障時にも、これら各トラニオン7、7の傾斜角度を、機械的に同期させられる様にしている。
【0006】
変速状態を切り換える際には、上記ステッピングモータ13により上記スリーブ14を、得ようとする変速比に見合う所定位置にまで変位させて、上記変速比制御弁12の所定方向の流路を開く。この結果、上記各アクチュエータ10、10に圧油が、所定方向に送り込まれて、これら各アクチュエータ10、10が上記各トラニオン7、7を所定方向に変位させる。即ち、上記圧油の送り込みに伴ってこれら各トラニオン7、7が、前記各枢軸9、9の軸方向に変位しつつ、これら各枢軸9、9を中心に揺動する。そして、上記何れか1個のトラニオン7の動き(軸方向及び揺動変位)が、上記ロッド17の端部に固定したプリセスカム18とリンク腕19とを介して上記スプール15に伝達され、このスプール15を軸方向に変位させる。この結果、上記トラニオン7が所定量変位した状態で、上記変速比制御弁12の流路が閉じられ、上記各アクチュエータ10、10への圧油の給排が停止される。
【0007】
この際の上記トラニオン7及び上記プリセスカム18のカム面21の変位に基づく上記変速比制御弁12の動きは、次の通りである。先ず、上記変速比制御弁12の流路が開かれる事に伴って上記トラニオン7が軸方向に変位すると、前述した様に、パワーローラ6の周面と入力側ディスク2及び出力側ディスク5の内側面との転がり接触部に発生するサイドスリップにより、上記トラニオン7が上記各枢軸9、9を中心とする揺動変位を開始する。又、上記トラニオン7の軸方向変位に伴って上記カム面21の変位が、上記リンク腕19を介して上記スプール15に伝わり、このスプール15が軸方向に変位して、上記変速比制御弁12の切り換え状態を変更する。具体的には、上記アクチュエータ10により上記トラニオン7を中立位置に戻す方向に、上記変速比制御弁12が切り換わる。
【0008】
従って上記トラニオン7は、軸方向に変位した直後から、中立位置に向け、逆方向に変位し始める。但し、上記トラニオン7は、中立位置からの変位が存在する限り、上記各枢軸9、9を中心とする揺動を継続する。この結果、上記プリセスカム18のカム面21の円周方向に関する変位が、上記リンク腕19を介して上記スプール15に伝わり、このスプール15が軸方向に変位する。そして、上記トラニオン7の傾斜角度が、得ようとする変速比に見合う所定角度に達した状態で、このトラニオン7が中立位置に復帰すると同時に、上記変速比制御弁12が閉じられて、上記アクチュエータ10への圧油の給排が停止される。この結果上記トラニオン7の傾斜角度が、前記ステッピングモータ13により前記スリーブ14を軸方向に変位させた量に見合う角度になる。
【0009】
上述の様なトロイダル型無段変速機の運転時には、エンジン等の動力源に繋がる駆動軸22により一方(図5、6の左方)の入力側ディスク2を、図示の様なローディングカム式の、或は油圧式の押圧装置23を介して回転駆動する。この結果、前記入力軸1の両端部に支持された1対の入力側ディスク2、2が、互いに近づく方向に押圧されつつ同期して回転する。そして、この回転が、上記各パワーローラ6、6を介して上記各出力側ディスク5、5に伝わり、前記出力歯車4から取り出される。
【0010】
この様に上記各入力側ディスク2、2から上記各出力側ディスク5、5に動力を伝達する際に、上記各トラニオン7、7には、それぞれの内側面に支持した上記各パワーローラ6、6の周面と上記各ディスク2、5の内側面との摩擦に伴って、それぞれの両端部に設けた枢軸9、9の軸方向の力が加わる。この力は、所謂2Ftと呼ばれるもので、その大きさは、上記各入力側ディスク2、2から上記各出力側ディスク5、5(或は出力側ディスク5、5から入力側ディスク2、2)に伝達する力(動力)に比例する。そして、この様な力2Ftは、前記各アクチュエータ10、10により支承する。従って、トロイダル型無段変速機の運転時に、これら各アクチュエータ10、10を構成するピストン16、16の両側に存在する1対の油圧室24a、24b同士の圧力差は、上記力2Ftの大きさに比例する。
【0011】
上記入力軸1と出力歯車4との回転速度を変える場合で、先ず入力軸1と出力歯車4との間で減速を行なう場合には、上記各アクチュエータ10、10により上記各トラニオン7、7を上記各枢軸9、9の軸方向に移動させ、これら各トラニオン7、7を図6に示す位置に揺動させる。そして、上各パワーローラ6、6の周面をこの図6に示す様に、上記各入力側ディスク2、2の内側面の中心寄り部分と上記各出力側ディスク5、5の内側面の外周寄り部分とにそれぞれ当接させる。反対に、増速を行なう場合には、上記各トラニオン7、7を図6と反対方向に揺動させ、上各パワーローラ6、6の周面を、この図6に示した状態とは逆に、上記各入力側ディスク2、2の内側面の外周寄り部分と上記各出力側ディスク5、5の内側面の中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記各トラニオン7、7を傾斜させる。これら各トラニオン7、7の傾斜角度を中間にすれば、入力軸1と出力歯車4との間で、中間の変速比(速度比)を得られる。
【0012】
更に、上述の様に構成され作用するトロイダル型無段変速機を実際の自動車用の無段変速装置に組み込む場合、遊星歯車機構と組み合わせて無段変速装置を構成する事が、例えば特許文献1に記載されている様に、従来から提案されている。この特許文献1に記載された無段変速装置は、図8に示す様に、トロイダル型無段変速機25と遊星歯車式変速機26とを組み合わせて成る。このうちのトロイダル型無段変速機25は、入力軸1と、1対の入力側ディスク2、2と、出力側ディスク5aと、複数のパワーローラ6、6とを備える。図示の例では、この出力側ディスク5aは、1対の出力側ディスクの外側面同士を突き合わせて一体とした如き構造を有する。
【0013】
又、上記遊星歯車式変速機26は、上記入力軸1及び一方(図8の右方)の入力側ディスク2に結合固定されたキャリア27を備える。このキャリア27の径方向中間部に、その両端部にそれぞれ遊星歯車素子28a、28bを固設した第一の伝達軸29を、回転自在に支持している。又、上記キャリア27を挟んで上記入力軸1と反対側に、その両端部に太陽歯車30a、30bを固設した第二の伝達軸31を、上記入力軸1と同心に、回転自在に支持している。そして、上記各遊星歯車素子28a、28bと、上記出力側ディスク5aにその基端部(図8の左端部)を結合した中空回転軸32の先端部(図8の右端部)に固設した太陽歯車33又は上記第二の伝達軸31の一端部(図8の左端部)に固設した太陽歯車30aとを、それぞれ噛合させている。又、一方(図8の左方)の遊星歯車素子28aを、別の遊星歯車素子34を介して、上記キャリア27の周囲に回転自在に設けたリング歯車35に噛合させている。
【0014】
一方、上記第二の伝達軸31の他端部(図8の右端部)に固設した太陽歯車30bの周囲に設けた第二のキャリア36に遊星歯車素子37a、37bを、回転自在に支持している。尚、この第二のキャリア36は、上記入力軸1及び第二の伝達軸31と同心に配置された、出力軸38の基端部(図8の左端部)に固設されている。又、上記各遊星歯車素子37a、37bは、互いに噛合すると共に、一方の遊星歯車素子37aが上記太陽歯車30bに、他方の遊星歯車素子37bが、上記第二のキャリア36の周囲に回転自在に設けた第二のリング歯車39に、それぞれ噛合している。又、上記リング歯車35と上記第二のキャリア36とを低速用クラッチ40により係脱自在とすると共に、上記第二のリング歯車39とハウジング等の固定の部分とを、高速用クラッチ41により係脱自在としている。
【0015】
上述の様な、図8に示した無段変速装置の場合、上記低速用クラッチ40を接続すると共に上記高速用クラッチ41の接続を断った、所謂低速モード状態では、上記入力軸1の動力が上記リング歯車35を介して上記出力軸38に伝えられる。そして、前記トロイダル型無段変速機25の変速比を変える事により、無段変速装置全体としての変速比、即ち、上記入力軸1と上記出力軸38との間の変速比が変化する。この様な低速モード状態では、無段変速装置全体としての変速比は、無限大に変化する。即ち、上記トロイダル型無段変速機25の変速比を調節する事により、上記入力軸1を回転させた状態のまま上記出力軸38の回転状態を、停止状態を挟んで、正転、逆転の変換自在となる。
【0016】
これに対して、上記低速用クラッチ40の接続を断ち、上記高速用クラッチ41を接続した、所謂高速モード状態では、上記入力軸1の動力が上記第一、第二の伝達軸29、31を介して上記出力軸38に伝えられる。そして、上記トロイダル型無段変速機25の変速比を変える事により、無段変速装置全体としての変速比が変化する。この場合には、上記トロイダル型無段変速機25の変速比を大きくする程、無段変速装置全体としての変速比が大きくなる。
【0017】
前述の図5〜7に示す様に、トロイダル型無段変速機単独で使用する場合も、上述の図8に示す様に無段変速装置に組み込む場合も含め、トロイダル型無段変速機25の運転時に、上記各入力側ディスク2、2及び上記各出力側ディスク5、5aの内側面と上各パワーローラ6、6の周面との転がり接触部には、絶えず潤滑油(トラクションオイル)を供給する(注ぐ)。そして、この転がり接触部で金属接触が発生する事を防止すると共に、この転がり接触部の温度上昇を抑制して、上記各面が損傷する事を防止する。即ち、それぞれが軸受鋼等の硬質金属製である上記各ディスク2、5、5aの内側面とパワーローラ6、6の周面とを直接接触(金属接触)させると、これら各面が早期に摩耗し、焼き付く。
【0018】
そこで、トロイダル型無段変速機25の運転時には、前記各支持板11、11を支持した支持ポスト42、42部分に設けたノズル43、43(図5、7参照)から上記転がり接触部に向けて、絶えず潤滑油を吹き付ける。この結果、上記各ディスク2、5、5aの内側面とパワーローラ6、6の周面との転がり接触部に、極薄い(例えば厚さ1μm程度の)油膜が形成される。そして、これら各転がり接触部では、この油膜を介して、動力を伝達する。又、潤滑油の一部は、前記各トラニオン7、7内に設けた潤滑油通路44、44(図7参照)を介して、これら各トラニオン7、7に対し上記各パワーローラ6、6を回転自在に支持している各転がり軸受内にも送り込まれる。
【0019】
従来は、これら各転がり軸受や上記転がり接触部に潤滑油を送り込む為の油圧回路を図9に示す様に構成して、上記各転がり軸受や上記転がり接触部に、トロイダル型無段変速機の運転状態に関係なく、一定量の潤滑油を送り込む様にしていた。尚、トロイダル型無段変速機の場合、各部を潤滑する為の潤滑油と、前記各アクチュエータ10、10(図7参照)を作動させる為の作動油とは、同じトラクションオイルを使用する。この理由は、トラクションオイル中に別種の作動油が混入する事で、上記転がり接触部で動力の伝達を行なえなくなる事を防止する為である。
【0020】
上記図9に示す様に、トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの下端部に設けたオイルパン等の油溜45に潤滑油は、高圧ポンプ46と低圧ポンプ47とに吸引され、それぞれ加圧された状態で吐出される。このうちの高圧ポンプ46から吐出された潤滑油は、リリーフ弁式の高圧側圧力調整弁48により、比較的高い所定圧に調整された状態で、変速比制御弁12(図5、7)を介して、上記各アクチュエータ10、10の油圧室24a、24b(図7)に送り込まれる。
又、入力側ディスク2、2を出力側ディスク5、5(図5、6参照)に向け押圧する為の押圧装置として、図示の様なローディングカム式のものに代えて油圧式のものを使用した場合には、この油圧式の押圧装置の油圧室にも、比較的高圧の潤滑油を送り込む。
【0021】
これに対して、上記低圧ポンプ47から吐出された潤滑油は、リリーフ弁式の低圧側圧力調整弁49により、比較的低い所定圧に調整された状態で、前記ノズル43、43(図5、7)及び前記潤滑油通路44、44(図7)に、オリフィス等の絞り50を通じて送り込まれる。尚、上記ノズル43、43から潤滑油が噴出する部分での油圧(ゲージ圧)は0であるから、このノズル43、43に送り込まれる潤滑油の量Qは、流量係数をCdとし、上記絞り50の開口面積をAとし、この絞り50の上流側の圧力(=低圧側圧力調整弁の設定圧)をP とし、同じく下流側の圧力をP (=0)とし、潤滑油の密度をρとした場合に、Q=Cd・A・{2(P −P )/ρ}1/2 で表される。この式から、上記各ノズル43、43には、常時一定量の潤滑油が送り込まれる事が分かる。又、前記図6に示した無段変速装置に適用する場合には、上記低圧ポンプ47から吐出されて圧力調整された圧油の一部を、前記低速用、高速用各クラッチ40、41にも送り込む様にしている。
【0022】
尚、トロイダル型無段変速機の各部に潤滑油或は作動油として機能するトラクションオイルを送り込む構造に就いて記載された刊行物としては、特許文献2〜5が存在する。このうちの特許文献2には、上述の図9に示した構造の如く、変速比調節用のアクチュエータ用の作動油を送り出す為の高圧ポンプと別に、潤滑油を送り出す為の低圧ポンプを設ける事が記載されている。又、特許文献3には、車両の運行状況に拘らず、変速比調節用のアクチュエータ用への作動油の送り出しを確実に行なえる様にすべく、この作動油を貯めておくタンクを、潤滑油を貯めておくタンク内に設ける構造が記載されている。又、特許文献4には、始動時に前記転がり接触部で潤滑不良が生じない様にすべく、エンジンの回転がトロイダル型無段変速機に伝わるよりも先にこの転がり接触部に潤滑油を送り込む構造が記載されている。
【0023】
更に、特許文献5には、トロイダル型無段変速機のノズルから各ディスクの内側面とパワーローラの周面との転がり接触部に供給する潤滑油(トラクションオイル)の量を、上記トロイダル型無段変速機により伝達する動力に応じて変える構造が記載されている。即ち、上記特許文献5の明細書の段落番号[0018]〜[0021]部分に記載されている様に、上記転がり接触部でグロススリップによる伝達効率の低下や、焼き付き等の損傷が発生するのを防止する為には、この転がり接触部に十分量の潤滑油を供給して、この転がり接触部の温度上昇を抑える必要がある。これに対して、この転がり接触部への潤滑油の供給量が過剰になると、トロイダル型無段変速機の構成部品によるこの潤滑油の攪拌抵抗が増大し、このトロイダル型無段変速機の伝達効率が低下する。
【0024】
この様な事情に鑑みて、上記特許文献5に記載された構造の場合には、上記転がり接触部に潤滑油を吹き付けるノズルと、油圧源である給油ポンプとの間に、流量調整弁を設けている。そして、上記トロイダル型無段変速機により伝達する動力が大きくなる程、上記ノズルに送り込む潤滑油の量を多くする様にしている。この為、上記グロススリップによる伝達効率の低下や、焼き付き等の損傷の発生を防止し、しかも、潤滑油の攪拌抵抗の増大を防止して、効率の良いトロイダル型無段変速機を実現できる。
【0025】
【特許文献1】
特開2000−220719号公報
【特許文献2】
実公平6−37224号公報
【特許文献3】
特開平11−37242号公報
【特許文献4】
特開平11−230494号公報
【特許文献5】
特開2001−132808号公報
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
上述した様に、特許文献5に記載された構造によれば、トロイダル型無段変速機の信頼性及び耐久性を確保しつつ、その伝達効率の向上を図れる。但し、上記特許文献5に記載された具体的な構造では、部品点数が増えてコストが嵩む事が避けられない。即ち、この構造では、流量調整弁が必要になる他、トロイダル型無段変速機の入力部に加わる動力の大きさ(トルク×回転速度)を検出する為のセンサと、このセンサの検出値に応じて必要とされる潤滑油の量を計算し、上記流量調整弁に指令信号を出す制御器とが必要になって、コストが嵩む。更には、油圧配管が複雑になる等、トロイダル型無段変速機の大型化、重量増大の原因ともなる為、改良が望まれている。
本発明は、この様な事情に鑑みて、部品点数を少なくして、小型且つ軽量に構成できて、上記特許文献5に記載された発明と同様の作用・効果を得られる構造を実現すべく発明したものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明のトロイダル型無段変速機は何れも、前述した従来から知られているトロイダル型無段変速機と同様に、第一、第二のディスクと、複数のパワーローラと、押圧装置と、給油手段とを備える。
このうちの第一、第二のディスクは、互いに同心に、且つ相対回転自在に配置されている。
又、上記各パワーローラは、互いに対向する上記第一、第二のディスクの内側面同士の間に挟持されて、これら第一、第二のディスク同士の間で動力を伝達するものである。
又、上記押圧装置は、上記第一のディスクを上記第二のディスクに向け押圧するものである。
又、上記給油手段は、上記両ディスクの内側面と上記各パワーローラの周面との転がり接触部に潤滑油を供給する為のものである。
そして、上記各パワーローラを支持した支持部材が、それぞれの両端部に互いに同心に設けた枢軸を中心とする揺動変位自在に支持されている。
【0028】
又、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機の場合には、上記第一、第二のディスク同士の間の変速比を変更する為に、上記各支持部材を上記各枢軸の軸方向に変位させる為の油圧式のアクチュエータが設けられている。
特に、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機に於いては、上記アクチュエータにピストンを挟んで設けた1対の油圧室同士の間の油圧の差が大きくなる程、上記給油手段から上記転がり接触部に供給する潤滑油の量を多くする。
【0029】
更に、請求項2に記載したトロイダル型無段変速機に於いては、上記押圧装置が油圧式である。又、この押圧装置に送り込む油圧は、上記第一、第二のディスク同士の間で伝達する動力が大きくなる程高くなるものである。そして、上記押圧装置に送り込む油圧が高くなる程、上記給油手段から上記転がり接触部に供給する潤滑油の量を多くする。
【0030】
【作用】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、トロイダル型無段変速機の運転状況に応じて転がり接触部に、適正量の潤滑油を送り込める。従って、グロススリップによる伝達効率の低下や、焼き付き等の損傷の発生を防止し、しかも、潤滑油の攪拌抵抗の増大を防止して、効率の良いトロイダル型無段変速機を実現できる。
特に、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、前述の特許文献5に記載された構造で必要とされた、流量調整弁が不要になる。この為、部品点数を少なくして、小型且つ軽量に構成できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1〜4は、請求項1〜3の総てに対応する、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本発明の特徴は、入力側、出力側各ディスクの内側面と各パワーローラ6の周面との転がり接触部に対して潤滑油(トラクションオイル)を、トロイダル型無段変速機の運転状況に応じて、適正量送り込む部分の構造にある。
トロイダル型無段変速機自体の構造に就いては、例えば前述の図5〜7に示した従来構造と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0032】
トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの下端部に設けたオイルパン等の油溜45に潤滑油は、高圧ポンプ46と低圧ポンプ47とに吸引され、それぞれ加圧された状態で吐出される。このうちの高圧ポンプ46から吐出された潤滑油は、図2、3に示す様な、リリーフ弁式の加圧用圧力調整弁51により圧力調整された状態で、変速比制御弁12を介して、変速比調節の為にトラニオン7を枢軸9、9の軸方向に変位させる、アクチュエータ10の油圧室24a、24bに送り込まれる。又、上記加圧用圧力調整弁51により圧力調整された潤滑油は、入力側ディスク2、2を出力側ディスク5、5a(図5、6、8参照)に向け押圧する為の油圧式の押圧装置23aの油圧室にも送り込む。本例の場合、上記加圧用圧力調整弁51が、請求項3に記載した押圧装置用油圧調整弁に相当する。
【0033】
これに対して、上記低圧ポンプ47から吐出された潤滑油は、リリーフ弁式の低圧側圧力調整弁49により、比較的低い所定圧に調整された状態で、前記ノズル43、43及び前記潤滑油通路44、44(図5、7参照)に、オリフィス等の絞り50と、やはりオリフィス等の第二の絞り52を通じて送り込まれる。本例の場合、この第二の絞り52が、請求項3に記載した絞りに相当する。上記低圧ポンプ47から吐出されて上記低圧側圧力調整弁49により圧力調整された潤滑油を上記ノズル43、43及び潤滑油通路44、44に送り込む流路の途中で、上記絞り50と上記第二の絞り52との間部分53は、上記加圧用圧力調整弁51のリリーフ回路部分(吐出ポート)に通じさせている。又、この加圧用圧力調整弁51のパイロット回路には、上記アクチュエータ10に設けた1対の油圧室24a、24b内の油圧の差を、差圧信号として導入している。これら両油圧室24a、24b同士の間の油圧の差は、前述した通り、入力側ディスク2、2から上記各出力側ディスク5、5a(或は出力側ディスク5、5aから入力側ディスク2、2、図5、6、8参照)に伝達する力2Ftに比例する。従って、上記加圧用圧力調整弁51のパイロット回路に導入される油圧は、トロイダル型無段変速機を通過する動力の大きさに比例する。尚、上述の様な差圧信号を出力する為の差圧取り出し弁65(図2、4参照)に就いては、図2に記載した他の部材と共に後述する。
【0034】
又、図示の例では、上記加圧用圧力調整弁51に、温度やアクセル開度等、上記トロイダル型無段変速機の使用状態に対応する補正信号を入力して、このトロイダル型無段変速機の運転状況に応じて、上記押圧装置23aの油圧室に送り込む油圧に補正を加える様にしている。従って、上記加圧用圧力調整弁51から上記アクチュエータ10及び上記押圧装置23aに導入する油圧は、上記トロイダル型無段変速機を通過する動力の大きさに比例して大きくなる事に加えて、このトロイダル型無段変速機の運転状況に応じて補正が加えられる。
【0035】
何れにしても、上記加圧用圧力調整弁51から上記アクチュエータ10及び上記押圧装置23aに導入された潤滑油は、これらアクチュエータ10及び押圧装置23aから漏れ出す事は殆どない。一方、上記加圧用圧力調整弁51の給油ポートに潤滑油を送り込む為の、前記高圧ポンプ46は、上記トロイダル型無段変速機を構成する入力軸1と共に、エンジンにより回転駆動される。従って、上記給油ポートに送り込まれる潤滑油の量は、エンジンの回転数が上昇するのに伴って多くなる。そして、上記加圧用圧力調整弁51のリリーフ回路部分(吐出ポート)から、前記絞り50と前記第二の絞り52との間部分53に吐出される潤滑油の量も多くなる。
【0036】
要するに、上記リリーフ回路部分から吐出される潤滑油の圧力及び流量のうち、圧力に関しては、トロイダル型無段変速機を通過する力2Ftが大きくなり、上記加圧用圧力調整弁51のパイロット回路に導入される油圧が高くなる程高くなる。又、流量は、上記エンジンの回転速度が上昇するのに伴って多くなる。更に、上記間部分53は、両側に上記絞り50及び上記第二の絞り52が設けられているので、この間部分53の油圧は、上記トロイダル型無段変速機を通過する力が大きく、上記エンジンの回転速度が上昇する程高くなる。そして、前述した、Q=Cd・A・{2(P −P )/ρ}1/2 なる式から明らかな通り、上記第二の絞り52を通過して、前記ノズル43、43及び潤滑油通路44、44に送り込まれる潤滑油の量は、上記間部分53の油圧が高くなる程多くなる。
【0037】
この結果、本例の構造によれば、トロイダル型無段変速機の運転状況に応じて、前記入力側、出力側各ディスク2、5、5aの内側面と各パワーローラ6の周面との転がり接触部に、適正量の潤滑油を送り込める。従って、グロススリップによる伝達効率の低下や、焼き付き等の損傷の発生を防止し、しかも、潤滑油の攪拌抵抗の増大を防止して、効率の良いトロイダル型無段変速機を実現できる。
特に、本例のトロイダル型無段変速機の場合には、前述の特許文献5に記載された構造で必要とされた、流量調整弁が不要になる。この為、部品点数を少なくして、小型且つ軽量に構成できる。
【0038】
尚、図2〜4は、前述の図8に示した無段変速装置用として、より具体化した油圧制御回路を示している。この様な図2〜4に示した構造の場合には、変速比制御弁12を、ステッピングモータ13の他、差圧シリンダ54によっても調節自在として、トロイダル型無段変速機を通過するトルクを目標値に調節すべく、このトロイダル型無段変速機の変速比を微調節自在としている。又、上記差圧シリンダ54への圧油の給排は、ロード電磁弁55により制御される、第一、第二の差圧制御弁56、57により、前後進切換弁58を介して行なう様にしている。又、低速用、高速用両クラッチ40、41への圧油の給排を、シフト用切換弁59と、高速用、低速用両切換弁60、61と、シフト用電磁弁62とにより行なう様にしている。又、電磁弁63の開閉に基づき、加圧用圧力調整弁51の開弁圧を調節自在としている。更に、運転席に設けたシフトレバーにより操作される手動切換弁64により、各部の連通状態を切り換えられる様にしている。
【0039】
尚、アクチュエータ10に設けた1対の油圧室24a、24b内の油圧の差を加圧用圧力調整弁51に導入する為の差圧取り出し弁65は、次の様に構成している。即ち、図2、4に示す様に、小径部と大径部とを交互に配置したシリンダ孔66内に軸方向の変位自在に嵌装したスプール67を挟んで、それぞれ1対ずつのばね68、68とパイロット部69a、69bとを設けている。上記スプール67に設けた複数の鍔部は、上記シリンダ孔66の小径部に、油密に嵌合自在である。そして、このシリンダ孔66の中央部に存在する大径部内に、上記加圧用圧力調整弁51により調節された圧油を、第一の圧力導入路70を通じて送り込み自在としている。
【0040】
上記差圧取り出し弁65を構成する上記スプール67は、上記1対のパイロット部69a、69bに導入された、上記アクチュエータ10にピストン16を挟んで設けた1対の油圧室24a、24b内の圧力に応じて、軸方向に変位する。
そして、上記第一の圧力導入路70の下流端と、上記加圧用圧力調整弁51に付属の第一、第二のパイロット部71、72との導通状態を、前記前後進切換弁58を介して制御する。即ち、上記差圧取り出し弁65を構成するスプール67は、上記1対のパイロット部69a、69bに導入された油圧の差に応じて軸方向に変位する。そして、何れのパイロット部69a(69b)に導入された油圧が他のパイロット部69b(69a)に導入された油圧よりも高いかにより、上記差圧取り出し弁65にそれぞれの端部を接続した第二の圧力導入路73a(73b)と、上記スプール67の両端面に対向する部分に設けた反力室74a(74b)とに、油圧を導入する。
【0041】
例えば、上記アクチュエータ10の一方の油圧室24a内の油圧が他方の油圧室24bよりも高くなる状態を考える。この状態では、上記パイロット部69aに導入される油圧が他のパイロット部69bに導入される油圧よりも高くなり、上記スプール67が図2の右方に移動し、上記差圧取り出し弁65が切り換わる。この結果、上記第一の圧力導入路70を通じて送られてくる圧油が、一方(図2の右方)の第二の圧力導入路73aを通じて、上記加圧用圧力調整弁51の第一のパイロット部71に導入される。尚、これと共に上記圧油は、前記第一、第二の差圧制御弁56、57に導入され、上記前後進切換弁58を介して前記差圧シリンダ54を変位させて、前記変速比制御弁12のスリーブ14を微小変位させる。
【0042】
これに対して、上記アクチュエータ10の他方の油圧室24b内の油圧が一方の油圧室24aよりも高くなると、上記他のパイロット部69bに導入される油圧が上記一方のパイロット部69aに導入される油圧よりも高くなり、上記スプール67が図2の左方に移動し、上記差圧取り出し弁65が上述した状態とは逆に切り換わる。この結果、上記第一の圧力導入路70を通じて送られてくる圧油が、他方(図1の左方)の第三の圧力導入路73bを通じて、上記加圧用圧力調整弁51の第二のパイロット部72に導入される。又、これと共に上記圧油は、前記第一、第二の差圧制御弁56、57に導入され、上記前後進切換弁58を介して上記差圧シリンダ54を変位させる。
【0043】
何れの場合でも、上記第二の圧力導入路73a、73bに導入された圧油は、上記差圧取り出し弁65の反力室74a(74b)にも導入されて、上記スプール67の軸方向端面を押圧する。従って、このスプール67を軸方向に変位させて、上記第一の圧力導入路70と上記第二の圧力導入路73a(73b)とを連通させようとする力は、上記差圧取り出し弁65に設けた1対のパイロット部69a、69b内に導入された油圧の差|△P|に比例する。この結果、上記加圧用圧力調整弁51の第一、第二のパイロット部71、72に導入される油圧は、上記アクチュエータ10の油圧室24a、24b内の油圧の差|△P|、即ち、トロイダル型無段変速機を通過する動力に比例する。
【0044】
上記加圧用圧力調整弁51の開弁圧は、上記第一、第二のパイロット部71、72に導入される油圧が高くなる程高くなり、押圧装置23a内に導入される油圧は、上記加圧用圧力調整弁51の開弁圧が高くなる程高くなる。従って、上記押圧装置23a内に導入される油圧、延てはこの押圧装置23aが発生する押圧力は、トロイダル型無段変速機を通過する動力が大きくなる程大きくなる。そして、これと共に、上記加圧用圧力調整弁51から吐出される潤滑油の量が多くなり、第二の絞り52を通過してノズル43、43及び潤滑油通路44、44(図5、7参照)に送り込まれる潤滑油の量が多くなる。
【0045】
上述の図2に示した構造で、上述した部分以外の本発明の特徴部分に関しては、前述した図1と同様である。又、図2〜4の各部の記載に関しては、油圧回路を構成する一般的な製図法により、或は構造が分かる断面図により、それぞれ表しているので、図1に示した構造と同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、以上に述べた通り構成され作用するので、少ない部品点数で、低コストでしかも小型に造れる構造で、十分な耐久性及び信頼性を確保しつつ、優れた伝達効率を有するトロイダル型無段変速機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す油圧回路の要部を示す図。
【図2】トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせて成り、無限大の変速比を実現できる無段変速装置用として、より具体化した油圧回路を示す図。
【図3】加圧用圧力調整弁部分の拡大図。
【図4】差圧取り出し弁部分の拡大図。
【図5】従来から知られているトロイダル型無段変速機の1例を示す断面図。
【図6】図5のA−A断面図。
【図7】同B−B断面図。
【図8】従来から知られている、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせて成り、無限大の変速比を実現できる無段変速装置の1例を示す略断面図。
【図9】従来の油圧回路の要部を示す図。
【符号の説明】
1 入力軸
2 入力側ディスク
3 ボールスプライン
4 出力歯車
5、5a 出力側ディスク
6 パワーローラ
7 トラニオン
8 支持軸
9 枢軸
10 アクチュエータ
11 支持板
12 変速比制御弁
13 ステッピングモータ
14 スリーブ
15 スプール
16 ピストン
17 ロッド
18 プリセスカム
19 リンク腕
20 同期ケーブル
21 カム面
22 駆動軸
23、23a 押圧装置
24a、24b 油圧室
25 トロイダル型無段変速機
26 遊星歯車式変速機
27 キャリア
28a、28b 遊星歯車素子
29 第一の伝達軸
30a、30b 太陽歯車
31 第二の伝達軸
32 中空回転軸
33 太陽歯車
34 遊星歯車素子
35 リング歯車
36 第二のキャリア
37a、37b 遊星歯車素子
38 出力軸
39 第二のリング歯車
40 低速用クラッチ
41 高速用クラッチ
42 支持ポスト
43 ノズル
44 潤滑油通路
45 油溜
46 高圧ポンプ
47 低圧ポンプ
48 高圧側圧力調整弁
49 低圧側圧力調整弁
50 絞り
51 加圧用圧力調整弁
52 第二の絞り
53 間部分
54 差圧シリンダ
55 ロード電磁弁
56 第一の差圧制御弁
57 第二の差圧制御弁
58 前後進切換弁
59 シフト用切換弁
60 高速用切換弁
61 低速用切換弁
62 シフト用電磁弁
63 電磁弁
64 手動切換弁
65 差圧取り出し弁
66 シリンダ孔
67 スプール
68 ばね
69a、69b パイロット部
70 第一の圧力導入路
71 第一のパイロット部
72 第二のパイロット部
73a、73b 第二の圧力導入路
74a、74b 反力室

Claims (3)

  1. 互いに同心に、且つ相対回転自在に配置された第一、第二のディスクと、互いに対向するこれら第一、第二のディスクの内側面同士の間に挟持されてこれら第一、第二のディスク同士の間で動力を伝達する複数のパワーローラと、上記第一のディスクを上記第二のディスクに向け押圧する押圧装置と、これら両ディスクの内側面と上記各パワーローラの周面との転がり接触部に潤滑油を供給する為の給油手段とを備え、これら各パワーローラを支持した支持部材が、それぞれの両端部に互いに同心に設けた枢軸を中心とする揺動変位自在に支持されており、上記第一、第二のディスク同士の間の変速比を変更する為に上記各支持部材を上記各枢軸の軸方向に変位させる為の油圧式のアクチュエータが設けられているトロイダル型無段変速機に於いて、このアクチュエータにピストンを挟んで設けた1対の油圧室同士の間の油圧の差が大きくなる程、上記給油手段から上記転がり接触部に供給する潤滑油の量を多くする事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 互いに同心に、且つ相対回転自在に配置された第一、第二のディスクと、互いに対向するこれら第一、第二のディスクの内側面同士の間に挟持されてこれら第一、第二のディスク同士の間で動力を伝達する複数のパワーローラと、上記第一のディスクを上記第二のディスクに向け押圧する押圧装置と、これら両ディスクの内側面と上記各パワーローラの周面との転がり接触部に潤滑油を供給する為の給油手段とを備え、これら各パワーローラを支持した支持部材が、それぞれの両端部に互いに同心に設けた枢軸を中心とする揺動変位自在に支持されているトロイダル型無段変速機に於いて、上記押圧装置が油圧式であって、この押圧装置に送り込む油圧は、上記第一、第二のディスク同士の間で伝達する動力が大きくなる程高くなるものであり、上記押圧装置に送り込む油圧が高くなる程、上記給油手段から上記転がり接触部に供給する潤滑油の量を多くする事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  3. 第一、第二のディスク同士の間の変速比を変更する為に各支持部材を各枢軸の軸方向に変位させる為の油圧式のアクチュエータにピストンを挟んで設けた1対の油圧室同士の間の油圧の差が大きくなる程押圧装置に送り込む油圧を高くする、リリーフ弁式の押圧装置用油圧調整弁が設けられており、給油手段は、この押圧装置用油圧調整弁のリリーフ回路部分の油圧を絞りの上流側に導入し、この絞りの下流側を転がり接触部に向けて開口させた、請求項2に記載したトロイダル型無段変速機。
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