JP2004176105A - 合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用材料 - Google Patents

合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用材料 Download PDF

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Abstract

Sn−In−Bi系三元合金を用い、オーバーロード特性及び耐圧特性に優れ、動作後での絶縁安全性を充分に保証でき、しかもヒューズエレメントの細線化を容易に達成できる合金型温度ヒューズを提供することにある。
【解決手段】Snが25%を超え、且つ60%以下、Biが12%を超え、かつ33%以下、Inが20%以上で、かつ50%未満の合金組成のヒューズエレメントを使用した。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はBi−In−Sn系の温度ヒューズエレメント用材料及び合金型温度ヒューズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気機器や回路素子、例えば半導体装置、コンデンサ、抵抗素子等に対するサーモプロテクタとして合金型温度ヒューズが汎用されている。
この合金型温度ヒューズは、所定融点の合金をヒューズエレメントとし、このヒューズエレメントを一対のリード導体間に接合し、該ヒューズエレメントにフラックスを塗布し、このフラックス塗布ヒューズエレメントを絶縁体で封止した構成である。
この合金型温度ヒューズの動作機構は次の通りである。
保護しようとする電気機器や回路素子に合金型温度ヒューズが熱的に接触して配設される。電気機器や回路素子が何らかの異常により発熱すると、その発生熱により温度ヒューズのヒューズエレメント合金が溶融され、既溶融の活性化されたフラックスとの共存下、溶融合金がリード導体や電極への濡れにより分断球状化され、その分断球状化の進行により通電が遮断され、この通電遮断による機器の降温で分断溶融合金が凝固されて非復帰のカットオフが終結される。
【0003】
従来では、前記ヒューズエレメントに固相線と液相線との間の固液共存域が狭い合金組成、理想的には共晶組成を用いることが常套手法とされ、ヒューズエレメントをほぼ液相線温度(共晶組成では固相線温度と液相線温度とが同温度)で溶断させることを企図している。すなわち、固液共存域が存する合金組成のヒューズエレメントでは、固液共存域内の不確定の温度で溶断する可能性があり、固液共存域が広いとその固液共存域でヒューズエレメントが溶断する温度の不確定巾が広くなり、動作温度のバラツキが大きくなるので、このバラツキを小さくするために固相線と液相線との間の固液共存域が狭い合金組成、理想的には共晶組成を用いることを常套手法としている。
【0004】
近来、合金型温度ヒューズに要求される要件として、近来の環境保全意識の高揚から生体に有害な物質の使用を禁止しようとする動きが活発化しており、当該温度ヒューズのエレメントにおいても有害物質を含まないことが強く要請されている。
かかる温度ヒューズエレメントの合金組成としてBi−In−Sn系があり、従来、合金組成がSn47〜49%,In51〜53%,Bi残部のもの(特許文献1)、Sn42〜44%,In51〜53%,Bi4〜6%のもの(特許文献2)、Sn44〜48%,In48〜52%,Bi2〜6%のもの(特許文献3)、Sn0.3〜1.5%,In51〜54%,Bi残部のもの(特許文献4)、Sn33〜43%,In0.5〜10%、Bi残部のもの(特許文献5)、Sn40〜46%,Bi7〜12%、In残部のもの(特許文献6)、Sn2.5〜10%,Bi25〜35%、In残部のもの(特許文献7)、Sn1〜15%,Bi20〜33%、In残部のもの(特許文献8)等が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭56−114237号公報
【特許文献2】
特開昭59−8229号公報
【特許文献3】
特開平3−236130号公報
【特許文献4】
特開平6−325670号公報
【特許文献5】
特開2001−266723号公報
【特許文献6】
特開2001−266724号公報
【特許文献7】
特開平2001−291459号公報
【特許文献8】
特開2001−325867号公報
【0006】
ところで、Bi−In−Sn系三元合金の液相面状態図を求めると、52In−48Snの二元共晶点と三元共晶点として21Sn−48In−31Biが存在し、前記二元共晶点から三元共晶点に向かう二元共晶曲線がほぼ24〜47Sn、50〜47In、0〜28Biの枠内を通過している。
周知の通り、合金に熱エネルギーを一定の速度で加えると固相または液相状態を保つ限り、その熱エネルギーが昇温のみに費やされる。而るに、溶け始めると、そのエネルギーの一部が相変化にも費やされつつ昇温され、液相化が完了すると、相状態不変のもとで昇温のみに熱エネルギーが費やされ、この昇温/熱エネルギーの状態は示差走査熱量分析〔基準試料(不変化)と測定試料をN2ガス容器内に納め、容器ヒータに電力を供給して両試料を一定速度で昇温させ、測定試料の状態変化に伴う熱エネルギー入力量の変化を示差熱電対により検出する分析であり、DSCと称されている〕により求めることができる。
【0007】
DSC測定結果は合金組成により異なる。本発明者は各種組成のBi−In−Sn系合金のDSCを測定し鋭意検討した結果、組成に応じ図11の(イ)〜(ニ)に示すようなパターンの溶融特性を呈し、図11の(イ)に示すパターンが上記二元共晶曲線から離れた特定の領域に存在すること、この溶融パターンのBi−In−Sn系合金をヒューズエレメントに使用すると、予想外にも最大吸熱ピーク点の近傍でヒューズエレメントを集中的に溶断動作させ得ることを知った。
【0008】
図11の(イ)のパターンを説明すると、固相線温度aで液相化し始め(溶融し始め)、液相化の進行と共に熱エネルギー吸収量が増していき、ピーク点pで熱エネルギー吸収量が最大となり、この点を通過すると熱エネルギー吸収量が次第に減少していき、液相線温度bで熱エネルギー吸収量が零になって液相化が終了し、以後液相状態のもとで昇温されていく。
最大吸熱ピーク点pの近傍でヒューズエレメントの分断動作が発生する理由は、かかる溶融特性を呈するBi−In−Sn系組成では、表面張力の低いInおよびSnが多量に含まれているために完全液相状態以前の最大吸熱ピーク点p近傍の固液共存域で既に優れた濡れ性を呈し、その固液共存域状態を超えての状態を待たずに球状化分断が生じる結果と推定できる。
図11の(ロ)の溶融パターンは前記した二元共晶曲線近傍組成のパターンであり、固相線温度aと液相線温度bとがほぼ一致し、前記した常套手法によるヒューズエレメントの分断動作が得られる。
図11の(ハ)の溶融パターンでは、熱エネルギーの吸収が緩慢であり、濡れ性の急変点がなく、ヒューズエレメントの分断動作点が集中範囲に定まらず、図11の(ニ)の溶融パターンでは、吸熱ピーク点が複数であり、何れの吸熱ピーク点でもヒューズエレメントの分断動作が生じる蓋然性があり、図11の(ハ)、(ニ)共にヒューズエレメントの分断動作点が狭い範囲に集中され得ない。
【0009】
上記のように、本発明者においてはBi−In−Sn系の前記二元共晶曲線から離れた組成でも、図11の(イ)に示すような溶融パターンでは、固液共存域内の最大吸熱ピーク点近傍で確定的にヒューズエレメントの分断動作が得られることを確認した。
更に、これに加え、図11の(イ)に示すような溶融パターンのBi−In−Sn系合金組成では、優れたオーバーロード特性及び耐圧特性が得られることを確認した。
オーバーロード特性とは、温度ヒューズに規定の電流・電圧を印加している状態で、周囲温度が上昇して動作するときにヒューズが損傷したり、アーク、炎等を発生して危険な状態に達しない外形的安定性を指し、耐圧特性とは、動作した温度ヒューズが規定の高電圧のもとでも絶縁破壊を起こすことなく絶縁性を維持できる絶縁安定性を指している。
【0010】
このオーバーロード特性及び耐圧特性の評価方法としては、代表的な規格であるIEC(International Electrotechnical Commission)規格60691に、定格電圧×1.1,定格電流×1.5を印加しながら2±1K/minの速度で昇温させて動作させた際、アーク、炎等を発生して危険な状態にならないこと、及び動作後のヒューズボディーに巻装した金属箔とリード線間に定格電圧×2+1000Vを、両リード導体間に定格電圧×2をそれぞれ1分間印加しても、放電したり、絶縁破壊しないことが規定されており、図11の(イ)に示すような溶融パターンのBi−In−Sn系合金組成のヒューズエレメントを用いた温度ヒューズでは、この規格に優れた成績で合格する。
【0011】
本発明の目的は、上記の知見に基づき、新規かつ有用なBi−In−Sn系合金の温度ヒューズエレメント用材料を提供することにある。
更に、オーバーロード特性及び耐圧特性に優れた合金型温度ヒューズを提供することにある。
更に、ヒューズエレメントの比抵抗の低下や細線化により合金型温度ヒューズの薄型化・小型化を図ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る温度ヒューズエレメント用材料Snが25%を超え、かつ60%以下、Biが12%を超え、かつ33%以下、Inが20%以上で、かつ50%未満である合金組成を有することを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る温度ヒューズエレメント用材料はSnが25%を超え、かつ60%以下、Biが12%を超え、かつ33%以下、Inが20%以上で、かつ45%未満である合金組成を有することを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る温度ヒューズエレメント用材料は請求項1または2記載の合金組成100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Geの1種または2種以上が0.1〜3.5重量部添加されていることを特徴とする。
【0015】
上記温度ヒューズエレメント用材料においては、各原料地金の製造上及びこれら原料の溶融撹拌上生じ、特性に実質的な影響を来さない量の不可避的不純物の含有が許容される。更に、上記合金型温度ヒューズにおいては、リード導体または膜電極の金属材や金属膜材が固相拡散により微量にヒューズエレメントに不可避的に移行され、特性に実質的な影響を来さない場合は、不可避的不純物として許容される。
【0016】
請求項4に係る合金型温度ヒューズは、請求項1〜3何れか記載の温度ヒューズエレメント用材料をヒューズエレメントとしたことを特徴とする。
【0017】
請求項5に係る合金型温度ヒューズは、請求項4記載の合金型温度ヒューズにおいてヒューズエレメントに不可避的不純物が含有されていることを特徴とする。
【0018】
請求項6に係る合金型温度ヒューズは、リード導体間にヒューズエレメントが接続され、リード導体の少なくともヒューズエレメント接合部にSnまたはAg膜が被覆されていることを特徴とする請求項4または5記載の合金型温度ヒューズである。
【0019】
請求項7に係る合金型温度ヒューズは、ヒューズエレメントの両端にリード導体が接合され、ヒューズエレメントにフラックスが塗布され、該フラックス塗布ヒューズエレメント上に筒状ケースが挿通され、筒状ケースの各端と各リード導体との間が封止され、しかも、リード導体端がディスク状とされ、ディスク前面にヒューズエレメント端が接合されていることを特徴とする請求項4〜6何れか記載の合金型温度ヒューズである。
【0020】
請求項8に係る合金型温度ヒューズは、金属粒体及びバインダーを含有する導電ペーストの印刷焼き付けにより基板上に一対の膜電極が設けられ、これらの膜電極間にヒューズエレメントが接続され、しかも、金属粒体がAg、Ag−Pd、Ag−Pt、Au、Ni、Cuの何れかであることを特徴とする請求項4〜5何れか記載の合金型温度ヒューズである。
【0021】
請求項9に係る合金型温度ヒューズは、ヒューズエレメントを溶断させるための発熱体が付設されていることを特徴とする請求項4〜8何れか記載の合金型温度ヒューズである。
【0022】
請求項10に係る合金型温度ヒューズは、一対の各リード導体の一部が絶縁プレートの片面より他面に露出され、これらのリード導体露出部にヒューズエレメントが接続され、前記絶縁プレートの他面に絶縁体が被覆されていることを特徴とする請求項4〜6何れか記載の合金型温度ヒューズである。
【0023】
請求項11に係る合金型温度ヒューズは、一対のリード導体間に接続されたヒューズエレメントが絶縁フィルムで挾まれていることを特徴とする請求項4〜6何れか記載のの合金型温度ヒューズである。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明において、ヒュ−ズエレメントは円形線または扁平線とされ、その外径または厚みが100μm〜800μm、好ましくは、300μm〜600μmとされる。
【0025】
請求項1においてヒューズエレメントの合金組成を、25%<Sn重量≦60%、12%<Bi重量≦33%、20%≦In重量<50%と限定した理由は、前記した公知の合金組成との重畳を排除し、かつBi−In−Sn系三元合金の液相面状態図における、52In−48Snの二元共晶点から三元共晶点21Sn−48In−31Biに向かう二元共晶曲線の近傍で呈する図11の(ロ)に示すパターンの合金溶融特性及び同二元共晶曲線から隔たっているが熱吸収ピーク近傍で確定的にヒューズエレメントの分断動作を行なわせ得る図11の(イ)に示すパターンの合金溶融特性を得ることにある。
ここで、従来の温度ヒューズエレメントの公知のBi−In−Sn系組成との重畳を排除するために、Sn25%以下、In50%超、Bi12%以下を除外している。Sn60超、In20%未満、Bi33%超の範囲は、本出願人の別出願の範囲に重畳したり、固液共存域が広くてもDSC測定結果が図11の(ハ)や(ニ)のパターンとなって動作温度のバラツキが促されたり、比抵抗が高くなり過ぎたり、または後述のホールディング温度(動作温度−20℃)を固相線温度以下にすることが難しなったりするので、排除している。
【0026】
請求項2においてヒューズエレメントの合金組成を、25%<Sn重量≦60%、12%<Bi重量≦33%、20%≦In重量≦45%と限定した理由は、同二元共晶曲線から隔たっているが最大吸熱ピーク近傍で集中的にヒューズエレメントの分断動作を行なわせ得る図11の(イ)に示す溶融特性を得るためであり、好ましい範囲は、30%≦Sn重量≦50%、20%≦Bi重量≦30%、30%≦In重量≦40%である。基準組成は、Sn40%、Bi25%、In35%であり、その液相線温度は124℃、固相線温度は約59℃であり、昇温速度5℃/minでDSC測定した結果、最大吸熱ピークが単一でその温度は約63℃である。
【0027】
請求項1〜2記載の合金組成のヒューズエレメントは次のような効能を備えている。
(1)溶融過程の吸熱挙動において、最大吸熱ピークが単一であり、その点の吸熱量差が吸熱過程の他の部分の吸熱量差に比較して極めて大きく、この最大吸熱ピークの固液共存域の濡れ性が完全液相化を待たずとも充分に良くなり、最大吸熱ピーク点近傍で温度ヒューズエレメントの球状化分断が行われ得る。
(2)従って、温度ヒューズの動作温度のバラツキが許容範囲の±5℃以内に収められる。
(3)ヒューズエレメントに通電電流による自己発熱が生じると、無負荷時よりも低い環境温度で温度ヒューズが動作するので、定格電流を168時間流しつづけても動作しない最高保持温度を設定することが義務付けられており、この最高保持温度はホールディング温度と称され通常(動作温度−20℃)とされている。ヒューズエレメントの固相線温度がこのホールディング温度以上であることが要求されるが、この要件を満たしている。
(4)In、Snが比較的多いために細線の線引き加工に必要な充分な延性が与えられ、200〜300μmφといった細線の線引きも可能となる。
(5)優れたオーバーロード特性及び耐圧特性を保証できる。前記したように、常套手法に基づく温度ヒューズでは、ヒューズエレメントの固液共存域が狭いために、通電昇温中に固体から液体に瞬時に変化して動作時にアークが発生し易く、アークが発生すると局所的且つ急激な昇温が起こり、その影響でフラックスの気化に伴う内圧上昇やフラックスの炭化が発生し、更に、表面張力が高ければ加えて影響が大となる溶融合金や炭化フラックスの通電動作による飛散が激しくなる結果、炭化フラックス間の再導通に起因するアーク発生による物理的破壊が起こり易く、また、飛散した合金や炭化フラックスの絶縁距離不保持により動作後の電圧印加時、再導通による絶縁破壊が発生し易い。請求項2に係る合金組成のヒューズエレメントでは、前記の二元共晶曲線から相当に外れており固液共存域が相当に広いことから、通電昇温中においても広い固液共存状態で分断されるために、動作直後のアーク発生がよく抑制され、通常定格に添ったオーバーロード試験でも前述した物理的破壊を発生せず、動作後の絶縁抵抗を充分に高く維持でき、優れた耐圧特性を保証できる。
【0028】
請求項1中の合金組成の内、25%<Sn重量≦43%、12%<Bi重量≦30%、45%≦In重量<50%の範囲は、二元共晶曲線を包含する近傍の範囲であり、固相線温度と液相線温度との差が狭く、前記した常套手法に基づき合金型温度ヒューズのヒューズエレメントに使用され、前記した(2)、(3)、(4)の効能を充足している。
【0029】
本発明において、Ag、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Sbの1種または2種以上を前記の合金組成100重量部に対し0.1〜3.5重量部添加する理由は、合金の比抵抗を低減すると共に機械的強度を向上させるためであり、0.1重量部未満では満足な効果が得られず、3.5重量部を越えると、前記の溶融特性の保持が困難になる。
而して、線引きに対し、より一層の強度及び延性を付与して100μmφ〜300μmφという細線への線引き加工を容易に行うことができる。更に、ヒューズエレメントが比較的多量のInを含むために凝集力がかなり強く、ヒューズエレメントのリード導体等への溶接接合が不完全であっても、その凝集力のために見掛上接合された外見を呈するが、前記元素の添加により凝集力を低減でき、かかる不具合を排除でき、溶接後検査における合否判別精度を向上できる。
また、リード導体の金属材、薄膜材または膜電極中の粒体金属材等の被接合材が固相拡散によりヒューズエレメント中に移行することが知られているが、予めヒューズエレメント中に被接合材と同一元素、例えば上記のAg、Au、Cu、Ni等を添加しておくことによりその移行を抑制でき、本来は特性に影響を来すような被接合材のその影響(例えば、Ag、Au等は融点降下に伴う動作温度の局所的な低下やバラツキをもたらし、Cu、Ni等は接合界面に形成される金属間化合物層の増大による動作温度のバラツキや動作不良をもたらす)を排除しヒューズエレメントとしての機能を損なうことなく、正常な温度ヒューズの動作を保証できる。
【0030】
本発明に係る合金型温度ヒュ−ズのヒュ−ズエレメントは、通常、ビレットを製作し、これを押出機で粗線に押出成形し、この粗線をダイスで線引きすることにより製造でき、外径は100μmφ〜800μmφ、好ましく300μmφ〜600μmφとされる。また、最終的にカレンダーロールに通し、扁平線として使用することもできる。
また、冷却液を入れたシリンダーを回転させて回転遠心力により冷却液を層状に保持し、ノズルから噴射した母材溶融ジェツトを前記の冷却液層に入射させ冷却凝固させて細線材を得る回転ドラム式紡糸法により製造することも可能である。
これらの製造時、各原料地金の製造上及びこれら原料の溶融撹拌上生じる不可避的不純物を含有することが許容される。
【0031】
本発明は独立したサーモプロテクタとしての温度ヒューズの形態で実施される。その外、半導体装置やコンデンサや抵抗体に温度ヒューズエレメントを直列に接続し、このエレメントにフラックスを塗布し、このフラックス塗布エレメントを半導体やコンデンサ素子や抵抗素子に近接配置して半導体やコンデンサ素子や抵抗素子と共に樹脂モールドやケース等により封止した形態で実施することもできる。
【0032】
図1は本発明に係る筒型ケ−スタイプの合金型温度ヒュ−ズを示し、一対のリ−ド線1,1間に請求項1〜3何れかのヒュ−ズエレメント2を接続し、例えば溶接により接続し、該ヒュ−ズエレメント2上にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメント上に耐熱性・良熱伝導性の絶縁筒4、例えば、セラミックス筒を挿通し、該絶縁筒4の各端と各リ−ド線1との間を封止剤5、例えば、常温硬化型エポキシ樹脂等で封止してある。
【0033】
図2はケ−スタイプラジアル型を示し、並行リ−ド導体1,1の先端部間に請求項1〜3何れかのヒュ−ズエレメント2を接続し、例えば溶接により接続し、ヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメントを一端開口の絶縁ケ−ス4、例えばセラミックスケ−スで包囲し、この絶縁ケ−ス4の開口を封止剤5、例えば常温硬化型エポキシ樹脂等で封止してある。
【0034】
図3は、薄型を示し、厚み100〜300μmのプラスチックベ−スフィルム41に厚み100〜200μmの帯状リ−ド導体1,1を固着し、例えば接着剤または融着により固着し、帯状リ−ド導体間に線径250μmφ〜500μmφの請求項1〜3何れかのヒュ−ズエレメント2を接続し、例えば溶接により接続し、このヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメントを厚み100〜300μmのプラスチックカバ−フィルム41の固着、例えば接着剤または超音波融着による固着で封止してある。
【0035】
図4は、別の薄型を示し、厚み100〜300μmのプラスチックベ−スフィルム41の片面に厚み100〜200μmの帯状リ−ド導体1,1を固着、例えば接着剤または融着により固着すると共に各帯状リ−ド導体の一部1’をベ−スフィルム41の他面側に露出させ、これらのリード導体露出部間に線径250μmφ〜500μmφの請求項1〜3何れかのヒュ−ズエレメント2を接続し、例えば溶接により接続し、このヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメントを厚み100〜300μmのプラスチックカバ−フィルム41の固着、例えば接着剤または超音波融着による固着で封止してある。
【0036】
図5は樹脂ディツピングタイプラジアル型を示し、並行リ−ド導体1,1の先端部間に請求項1〜3何れかのヒュ−ズエレメント2を接合し、例えば溶接により接合し、ヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメントを樹脂液ディッピングにより絶縁封止剤、例えばエポキシ樹脂5で封止してある。
【0037】
図6は基板タイプを示し、絶縁基板4、例えばセラミックス基板上に一対の膜電極1,1を導電ペ−ストの印刷焼付けにより形成し、各電極1にリ−ド導体11を接続し、例えば溶接やはんだ付け等により接続し、電極1,1間に請求項1〜3何れかのヒュ−ズエレメント2を接合し、例えば溶接等により接合し、ヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメントを封止剤5例えばエポキシ樹脂で被覆してある。この導電ペ−ストには、金属粒体とバインダーを含有し、金属粒体に例えばAg、Ag−Pd、Ag−Pt、Au、Ni、Cu等を用い、バインダーに例えばガラスフリット、熱硬化性樹脂等を用いたものを使用できる。
【0038】
上記合金型温度ヒューズにおいて、ヒューズエレメントのジュール発熱を無視できるときは、被保護機器が許容温度Tmに達したときのヒューズエレメントの温度TxはTmより2℃〜3℃低くなり、通常ヒューズエレメントの融点が〔Tm−(2℃〜3℃)〕に設定される。
【0039】
本発明は、合金型温度ヒューズにヒューズエレメントを溶断させるための発熱体を付設して実施することもできる。例えば、図7に示すように、絶縁基板4、例えばセラミックス基板上にヒューズエレメント用電極1,1と抵抗体用電極10,10を有する導体パターン100を導電ペ−ストの印刷焼付けにより形成し、抵抗ペースト(例えば、酸化ルテニウム等の酸化金属粉のペースト)の塗布・焼き付けにより膜抵抗6を抵抗体用電極10,10間に設け、ヒューズエレメント用電極1,1間に請求項1〜3何れかのヒュ−ズエレメント2を接合し、例えば溶接により接合し、ヒュ−ズエレメント2にフラックス3を塗布し、このフラックス塗布ヒュ−ズエレメント2や膜抵抗6を封止剤5例えばエポキシ樹脂で被覆することができる。
この発熱体付き温度ヒューズでは、機器の異常発熱の原因となる前兆を検出し、この検出信号で膜抵抗を通電して発熱させ、この発熱でヒューズエレメントを溶断させることができる。
上記発熱体を絶縁基体の上面に設け、この上に耐熱性・熱伝導性の絶縁膜、例えばガラス焼き付け膜を形成し、更に一対の電極を設け、各電極に扁平リード導体を接続し、両電極間にヒューズエレメントを接続し、ヒューズエレメントから前記リード導体の先端部にわたってフラックスを被覆し、絶縁カバーを前記の絶縁基体上に配設し、該絶縁カバー周囲を絶縁基体に接着剤により封着することができる。
【0040】
上記の合金型温度ヒューズ中、リード導体にヒューズエレメントを直接に接合する型式においては(図1〜図5)、リード導体の少なくともヒューズエレメント接合部分にSnやAgの薄膜(厚みは、例えば15μm以下、好ましくは5〜10μm)を被覆し(例えばめっきにより被覆し)、ヒューズエレメントとの接合強度の増強を図ることができる。
上記の合金型温度ヒューズにおいて、リード導体の金属材、薄膜材または膜電極中の粒体金属材が固相拡散によりヒューズエレメント中に移行する可能性があるが、前記した通り、予めヒューズエレメント中に薄膜材と同一元素を添加しておくことによりヒューズエレメントの特性を充分に維持できる。
【0041】
上記のフラックスには、通常、融点がヒュ−ズエレメントの融点よりも低いものが使用され、例えば、ロジン90〜60重量部、ステアリン酸10〜40重量部、活性剤0〜3重量部を使用できる。この場合、ロジンには、天然ロジン、変性ロジン(例えば、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン)またはこれらの精製ロジンを使用でき、活性剤には、ジエチルアミン等のアミン類の塩酸塩や臭化水素酸塩、アジピン酸等の有機酸を使用できる。
【0042】
上記した合金型温度ヒューズ中、筒型ケ−スタイプの場合、図8の(イ)に示すように、リード導体1,1を筒型ケース4に対し偏心無く配設することが、図8の(ロ)に示す正常な球状化分断を行わせるための前提条件であり、図8の(ハ)に示すように、偏心があれば、図8の(ニ)に示すように、動作後、筒状ケースの内壁にフラックス(フラックス炭化物を含む)や飛散合金が付着し易く、絶縁抵抗値の低下や耐圧特性の悪化が招来される。
そこで、かかる不具合を防止するために、図9の(イ)に示すように、各リード導体1,1の端をディスク状dに形成し、ヒューズエレメント2の各端を各ディスクdの前面に接合し(例えば溶接により接合し)、ディスク外周の筒型ケース内面への支承によりヒューズエレメント2を筒型ケース4に対し実質的に同心に位置させることが有効である〔図9の(イ)において、3はヒューズエレメント2に塗布したフラックス、4は筒状ケース、5は封止剤例えばエポキシ樹脂である。ディスク外径は筒型ケース内径にほぼ等しくしてある〕。この場合、溶融したヒューズエレメントを図9の(ロ)に示すように、ディスクdの前面に球面状に凝集させてケース4の内面にフラックス(炭化物を含む)や飛散合金が付着するのを防止できる。
【0043】
【実施例】
以下の実施例及び比較例において使用した合金型温度ヒューズは交流定格3A×250Vの筒型ケースタイプであり、筒状セラミックスケースが外径2.5mm、ケース厚み0.5mm、ケース長さ9mm、リード導体が外径0.6mmφのSnメッキ軟銅線、ヒューズエレメントが外径0.6mmφ、長さ3.5mmであり、フラックスに天然ロジン80重量部,ステアリン酸20重量部,ジエチルアミン臭化水素酸塩1重量部の組成物を使用し、封止剤に常温硬化型のエポキシ樹脂を使用した。
ヒューズエレメントの固相線温度及び液相線温度は昇温速度5℃/minの条件でDSCにより測定した。
【0044】
試料数を50箇とし、0.1アンペアの検知電流を通電しつつ、昇温速度1℃/minのオイルバスに浸漬し、ヒューズエレメント溶断による通電遮断時のオイル温度T0を測定し、T0−2℃を温度ヒューズエレメントの動作温度とした。
【0045】
オーバーロード特性及び温度ヒューズ動作後の絶縁安定性はIEC 60691に規定されたオーバーロード試験法及び耐圧試験法に準じた試験に基づき評価した(オーバーロード試験前の湿度試験は省略した)。
すなわち、試料に1.1×定格電圧,1.5×定格電流を印加しながら周囲温度を(2±1)K/minの速度で上昇させて動作させた際の破壊や物理的損傷の有無を確認した。破壊や損傷を生じなかった試料のうち、リード導体間が定格電圧×2(500V)に1分間耐え、かつ動作後のヒューズボディーに巻着した金属箔とリード導体間が定格電圧×2+1000V(1500V)に1分間耐えたものを耐圧特性に対し合格とし、また直流電圧値が定格電圧×2(500V)印加時のリード導体間の絶縁抵抗が0.2MΩ以上で、かつ動作後のヒューズボディーに巻着した金属箔とリード導体間の絶縁抵抗が2MΩ以上のものを絶縁特性に対し合格とし、耐圧特性及び絶縁特性共に合格したものを絶縁安全性に合格とした。試料数を50箇とし、50箇全てが絶縁安定性に合格した場合のみを○、一箇でも不合格となった場合を×と評価した。
【0046】
〔実施例1〕
ヒューズエレメントの組成にSn40%、Bi25%、残部Inを使用した。ヒューズエレメントは1ダイスについての減面率を6.5%、線引き速度を50m/minの条件で300μmφに細線加工することにより得たが、断線は皆無でクビレ等の発生もなく良好な加工性を示した。
DSC測定結果は図10に示す通りであり、液相線温度は124℃、固相線温度は59℃、最大吸熱ピーク温度は63℃であった。
温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は62±1℃であった。従って、温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度が最大吸熱ピーク温度にほぼ一致することが明かである。
前記したオーバーロード試験を行っても、破壊等の物理的損傷を全く伴うことなく動作させ得た。この動作後の耐圧試験についても、リード導体間が定格電圧×2(500V)に1分間以上耐え、かつ動作後のヒューズボディーに巻いた金属箔とリード導体間が定格電圧×2+1000V(1500V)に1分間以上耐えたことから合格であり、絶縁特性についても直流電圧値が定格電圧×2(500V)印加時のリード導体間の絶縁抵抗が0.2MΩ以上で、かつ動作後のヒューズボディーに巻いた金属箔とリード導体間の絶縁抵抗値が2MΩ以上であって、共に合格であることから絶縁安定性の評価は○であった。
このように良好なオーバーロード特性及び動作後の絶縁安定性が得られた理由は、前記通電昇温中においてもヒューズエレメントが広い固液共存状態で分断されるために、動作直後のアーク発生がよく抑制されて急激な昇温が発生し難く、それに起因するフラックスの気化に伴う圧力上昇やフラックスの炭化等が抑制され、物理的破壊が惹起されることもなく、溶融合金や炭化フラックスの通電動作による飛散等もよく抑制でき、充分な絶縁距離を確保できたためである。
【0047】
〔実施例2〜5〕
実施例1に対し、合金組成を表1に示すように変えた以外、実施例1に同じとした。
これら実施例の固相線温度、液相線温度は表1の通りであった。温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は表1の通りであり、バラツキが±4℃以内であって固液共存域にある。
オーバーロード特性及び絶縁安定性とも実施例1と同様に合格であり、その理由は実施例1と同様にヒューズエレメントが広い固液共存状態で分断されることにあると推定できる。
何れの実施例とも、実施例1と同様良好な線引き加工性であった。
【表1】
Figure 2004176105
【0048】
〔実施例6〜8〕
実施例1に対し、合金組成を表2に示すように変えた以外、実施例1に同じとした。
これら実施例の固相線温度、液相線温度は表2の通りであった。温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は表2の通りであり、バラツキが±4℃以内であって固液共存域にある。
オーバーロード特性及び絶縁安定性とも実施例1と同様に合格であり、その理由は実施例1と同様にヒューズエレメントが広い固液共存状態で分断されることにあると推定できる。
何れの実施例とも、実施例1と同様良好な線引き加工性であった。
【表2】
Figure 2004176105
【0049】
〔実施例9〜12〕
実施例1に対し、合金組成を表3に示すように変えた以外、実施例1に同じとした。
これら実施例の固相線温度、液相線温度は表3の通りであった。温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は表3の通りであり、バラツキが±3℃以内であって固液共存域にある。
オーバーロード特性及び絶縁安定性とも実施例1と同様に合格であり、その理由は実施例1と同様にヒューズエレメントが広い固液共存状態で分断されることにあると推定できる。
何れの実施例とも、実施例1と同様良好な線引き加工性であった。
【表3】
Figure 2004176105
【0050】
〔実施例13〕
ヒューズエレメントに、実施例1の合金組成100重量部にAgを1重量部を添加した合金組成を使用した以外は実施例1に同じとした。
実施例1のヒューズエレメント線材の線引き条件よりも過酷な条件である、1ダイスについての減面率8%、線引き速度80m/minの条件にて300μmφのヒューズエレメント線材を製造したが、断線は皆無でクビレ等の問題も発生せず、優れた加工性を示した。
固相線温度は57℃、最大吸熱ピーク温度及び温度ヒューズ動作時のヒューズエレメント温度は実施例1に比べ約2℃低下するだけで、実施例1の動作温度及び溶融特性と大差なく保持できることを確認できた。
実施例1と同様、前記したオーバーロード試験においても破壊等の物理的損傷を全く伴うことなく動作させ得たことから合格であり、動作後の耐圧試験についても、リード導体間が定格電圧×2(500V)に1分間以上耐え、かつ動作後のヒューズボディーに巻いた金属箔とリード導体間が定格電圧×2+1000V(1500V)に1分間以上耐えたことから合格であり、絶縁特性についても直流電圧値が定格電圧×2(500V)印加時のリード導体間の絶縁抵抗が0.2MΩ以上で、かつ動作後のヒューズボディーに巻いた金属箔とリード導体間の絶縁抵抗値が2MΩ以上であって、共に合格であることから絶縁安定性の評価は○であった。従って、Ag添加にもかかわらず、良好なオーバーロード特性及び絶縁安定性を保持できることを確認できた。
Agの添加量0.1〜3.5重量部の範囲で上記効果が認められることも確認できた。
更に、被接合体であるリード導体金属材、薄膜材または膜電極中の粒体金属材がAgの場合、本実施例のように同一元素であるAgを予め添加しておくことにより、その金属材がヒューズエレメント接合後経時的に固相拡散によりヒューズエレメント中に移行するのを抑制でき、融点低下に伴う動作温度の局所的な低下やバラツキ等の影響を排除できることを確認できた。
【0051】
〔実施例14〜21〕
ヒューズエレメントに、実施例1の100重量部にAu、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge,Sbのそれぞれを0.5重量部を添加した以外実施例1と同様とした。
実施例13の添加金属Agと同様にAu、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge,Sbの添加によっても、優れた線引き加工性が得られ、実施例1の動作温度と溶融特性も充分に保証でき、良好なオーバーロード特性及び絶縁安定性を保持でき、更に同種金属材の固相拡散抑制も達成できることを確認した。
更に、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge,Sbのそれぞれの添加量0.1〜3.5重量部の範囲で上記効果が認められることも確認した。
【0052】
〔比較例1〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をSn20%、Bi25%、残部Inとした以外、実施例1に同じとした。
加工性は良好であった。固液共存域が比較的狭いので動作温度のバラツキも許容できる範囲であった。
オーバーロード試験においても破壊等の物理的損傷なく動作したことから合格であった。
しかしながら、動作後の耐圧試験において、リード導体間の絶縁抵抗値が0.1MΩ以下と低く、2×定格電圧(500V)の電圧を印加した際、再導通したものが多かったので、絶縁安定性が×であった。
その理由は、ヒューズエレメントの分断が固液共存域で行われても、その範囲が比較的狭く、通電昇温中に固体から液体に迅速に変化するために動作直後にアークが発生し、局所的且つ急激な昇温のためにフラックスが炭化し、動作時に飛散した合金や炭化フラックスに起因しての絶縁距離不保持のために絶縁抵抗値が低く、電圧印加時、再導通して絶縁破壊に至ったと推定される。
【0053】
〔比較例2〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をSn65%、Bi25%、残部Inとした以外、実施例1に同じとした。
加工性は良好であったが、動作温度が140±10℃であり、バラツキが許容範囲の±5℃に比べ過大であった。
その理由は固液共存域が広くても、その共存域の溶融速度が緩慢でヒューズエレメントの分断温度を集中できないためである。そのDSC測定結果は図11の(ハ)のパターンに属する。
また、固相線温度が52℃であり、固相線温度が(動作温度−20℃)よりも低く、前記ホールディング温度の要件を満たしていない。
【0054】
〔比較例3〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をSn40%、Bi35%、残部Inとした以外、実施例1に同じとした。
加工性は良好で、動作温度も81±2℃とバラツキが小さく問題はなかった。
しかし、固相線温度が51℃であり、固相線温度が(動作温度−20℃)よりも低く、前記ホールディング温度の要件を満たしていない。
【0055】
〔比較例4〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をSn33%、Bi15%、残部Inとした以外、実施例1に同じとした。
加工性は良好であった。固液共存域が比較的狭いので動作温度のバラツキも許容できる範囲であった。
オーバーロード試験においても破壊等の物理的損傷なく動作したことから合格であった。
しかしながら、動作後の耐圧試験において、リード導体間の絶縁抵抗値が0.1MΩ以下と低く、2×定格電圧(500V)の電圧を印加した際、再導通したものが多かったので、絶縁安定性が×であった。
その理由は、ヒューズエレメントの分断が固液共存域で行われても、その範囲が比較的狭く、通電昇温中に固体から液体に迅速に変化するために動作直後にアークが発生し、局所的且つ急激な昇温のためにフラックスが炭化し、動作時に飛散した合金や炭化フラックスに起因しての絶縁距離不保持のために絶縁抵抗値が低く、電圧印加時、再導通して絶縁破壊に至ったと推定される。
【0056】
〔比較例5〕
実施例1に対し、ヒューズエレメントの組成をSn55%、Bi30%、残部Inとした以外、実施例1に同じとした。
加工性は良好であったが、そのDSC測定結果が図11の(ニ)のパターンに属し、動作温度が約75℃〜150℃にわたりバラツキが大であった。また、固相線温度が52℃であり、固相線温度が(動作温度−20℃)よりも低く、前記ホールディング温度の要件を満たしていない。
【0057】
【発明の効果】
本発明に係るヒューズエレメント用材料によれば、生体系に有害な金属を含まないSn−In−Bi系三元合金を用いて、新規かつ有用な温度ヒューズエレメント及びそのヒューズエレメントを用いた温度ヒューズを提供できる。
特に、請求項2に係るヒューズエレメント用材料や温度ヒューズによれば、オーバーロード特性及び動作後の耐圧特性や絶縁特性に優れた合金型温度ヒューズを提供できる。
更に、請求項3に係るヒューズエレメント用材料や合金型温度ヒューズによれば、ヒューズエレメント用材料の優れた線引き加工性のためにヒューズエレメントの細線化が容易であり、温度ヒューズの小型化、薄型化に有利であり、また、本来影響を来すような被接合材とヒューズエレメントを接合して合金型温度ヒューズを構成する場合でも、ヒューズエレメントの機能を損なうことなく、正常な動作を保証できる。
特に、請求項4〜11に係る合金型温度ヒューズによれば、筒型ケースタイプ温度ヒューズ、基板型温度ヒューズ、テープタイプの薄型温度ヒューズ、発熱体付き温度ヒューズ、リード導体にAg等をメッキした温度ヒューズ乃至は発熱体付き温度ヒューズに対し上記の効果を保証してこれら温度ヒューズ乃至は発熱体付き温度ヒューズの有用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの一例を示す図面である。
【図2】本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図3】本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図4】本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図5】本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図6】本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図7】本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図8】筒型ケースタイプの合金型温度ヒュ−ズ及びその動作状態を示す図面である。
【図9】本発明に係る合金型温度ヒュ−ズの上記とは別の例を示す図面である。
【図10】実施例1のヒューズエレメントのDSC曲線を示す図面である。
【図11】Sn−In−Bi系三元合金の各種溶融パターンを示す図面である。
【符号の説明】
1 リード導体または膜電極
2 ヒューズエレメント
3 フラックス
4 絶縁体
5 封止剤
6 膜抵抗
d ディスク

Claims (11)

  1. Snが25%を超え、かつ60%以下、Biが12%を超え、かつ33%以下、Inが20%以上で、かつ50%未満である合金組成を有することを特徴とする温度ヒューズエレメント用材料。
  2. Snが25%を超え、かつ60%以下、Biが12%を超え、かつ33%以下、Inが20%以上で、かつ45%未満である合金組成を有することを特徴とする温度ヒューズエレメント用材料。
  3. 請求項1または2記載の合金組成100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Geの1種または2種以上が0.1〜3.5重量部添加されていることを特徴とする温度ヒューズエレメント用材料。
  4. 請求項1〜3何れか記載の温度ヒューズエレメント用材料をヒューズエレメントとしたことを特徴とする合金型温度ヒューズ。
  5. ヒューズエレメントに不可避的不純物が含有されていることを特徴とする請求項4記載の合金型温度ヒューズ。
  6. リード導体間にヒューズエレメントが接続され、リード導体の少なくともヒューズエレメント接合部にSnまたはAg膜が被覆されていることを特徴とする請求項4または5記載の合金型温度ヒューズ。
  7. ヒューズエレメントの両端にリード導体が接合され、ヒューズエレメントにフラックスが塗布され、該フラックス塗布ヒューズエレメント上に筒状ケースが挿通され、筒状ケースの各端と各リード導体との間が封止され、しかも、リード導体端がディスク状とされ、ディスク前面にヒューズエレメント端が接合されていることを特徴とする請求項4〜6何れか記載の合金型温度ヒューズ。
  8. 金属粒体及びバインダーを含有する導電ペーストの印刷焼き付けにより基板上に一対の膜電極が設けられ、これらの膜電極間にヒューズエレメントが接続され、しかも、金属粒体がAg、Ag−Pd、Ag−Pt、Au、Ni、Cuの何れかであることを特徴とする請求項4〜5何れか記載の合金型温度ヒューズ。
  9. ヒューズエレメントを溶断させるための発熱体が付設されていることを特徴とする請求項4〜8何れか記載の合金型温度ヒューズ。
  10. 一対の各リード導体の一部が絶縁プレートの片面より他面に露出され、これらのリード導体露出部にヒューズエレメントが接続され、前記絶縁プレートの他面に絶縁体が被覆されていることを特徴とする請求項4〜6何れか記載の合金型温度ヒューズ。
  11. 一対のリード導体間に接続されたヒューズエレメントが絶縁フィルムで挾まれていることを特徴とする請求項4〜6何れか記載の合金型温度ヒューズ。
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