JP2004174966A - ラミネートフィルムのブロッキング防止構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性基材上に形成された樹脂層を印字物表面に熱圧着するためのロール上保護部材のブロッキングを防止する。
【解決手段】接着層表面に熱圧着を阻害しないブロッキング防止層を高いTgを持つ樹脂により構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】接着層表面に熱圧着を阻害しないブロッキング防止層を高いTgを持つ樹脂により構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラミネート装置で用いるラミネート材料に関する。特に、耐熱性基材上に形成された保護層樹脂を印画物に熱圧着した後、耐熱性基材を剥離して完成印画を得る為の保護層構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真やインクジェットの出力印画に、耐熱性基材上に塗布された透明樹脂層を熱圧着し、耐熱性基材を剥離する、もしくは剥離せずそのまま完成印画を得る方法はこれまで広く用いられてきた。例えば、特開平6−91767で開示されているように、耐熱性基材を剥離する場合は印画寸法、幅方向に対して保護層樹脂が塗布された耐熱性基材の寸法を大きくし、送り方向は連続とする。印画に対して接着を行った保護層部分のみを印画と共に剥離する手法がある。このような保護層の塗布手段としては、ポリマーを溶剤に溶解した塗料を塗布するか、エマルジョンとして溶媒に樹脂粒子が分散した塗料を塗布し乾燥するのが一般的である。このとき、保護樹脂層の接着に関与する層のTgは、熱圧着温度に対して十分に低く、望ましくは室温以下でなければならない。
【0003】
本件に見られるように耐熱性基材上に塗工された保護層樹脂は基材ごとロール状に巻かれて熱転写は栗を行う機器に供給される。上記のように、耐熱性基材裏面に接する樹脂層のTgは室温以下とする事が望まれる。このため、このロール状態において保存中乃至機器内では、当該樹脂層のTgより高い温度にロール全体が晒されるため、ブロッキングを生じないためには、耐熱性基材裏面にシリコーン系樹脂やフッ素系樹脂などからなる離型層を設けたり、接着層を所謂「裏紙」で覆うなどの対策が不可欠である。これらはいずれも安価に得られず、コスト上昇の原因となっていた。特開2000−167970では、このTgが100℃以上に設定されており、ブロッキングに対しては強いが、反面熱プロセスが高温を要求するという欠点が有った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
耐熱性基材上に形成された樹脂層を印字物表面に熱圧着するためのロール状保護材料が、その保存中および機器内での使用中にブロッキングを起こし使用不能になる事を、当該樹脂層の構成で防止し、同時にその接着性に関しては影響を及ぼさない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
耐熱性基材上に表面層と接着層を順次積層した熱転写保護体であって、接着層を構成する樹脂層上に接着層構成樹脂よりも高いガラス遷移点温度(Tg)を持つ保護樹脂層を設けた事を特徴とするラミネートフィルム。
【0006】
前記保護層樹脂層の厚みが1μm以下である事を特徴とするラミネートフィルム。
【0007】
前記保護樹脂層を構成する樹脂のTgが40度以上である事を特徴とするラミネートフィルム。
【0008】
前記ラミネートフィルムの熱圧着温度が保護樹脂層材料のTgよりも大きい事を特徴とする熱圧着プロセス。
【0009】
【発明の実施の形態】
発明の実施形態の説明に先立ち、本発明に関する保護層と印字物の熱圧着/転写プロセスを提供する定着メカニズムについて説明する。
【0010】
図1において、1は樹脂層を外側に巻かれたラミネートフィルム2のロールの巻出しリールでバックテンション(図中でCCW方向のトルクによる)をフィルム2に与えている。3は加熱ロールでその軸上に該ロールの回転量を検知するロータリエンコーダ4を持つ。5はフィルム2を加熱ロールに押し付ける加圧ロールで、圧力として線圧5乃至50N/cm、特に線圧15乃至35N/cm前後程度が望ましい。ロール対5、6で圧着された保護層と印字物Pを冷却する冷却ファン、7a、7bは後端剥離機構の固定ガイドで軸中心に回動可能に構成されている。7cは同じく後端剥離機構の可動剥離軸でフィルム2に保護層を介して圧接着された印字物Pの後端を急速に押し出す事でフィルム2上から剥離する。8は先端剥離機構のガイドでこの間をフィルム2にラミネート層を介して圧着された印字物Pが通過する事により、印字物先端がフィルム2との剛性の違いにより剥離する。10はラミネートフィルム2の巻き取りリールで巻き取り方向テンション(図中CCW)を与えている。11は印字物Pのガイド、12は第一の紙通過センサを構成するフォトインタラプタ、13は第二の紙通過センサを構成するフォトインタラプタである。
【0011】
印字物Pがガイド11に挿入され第一の紙通過センサ12が紙の「有り」信号を発生すると熱ローラ3に加圧ローラが圧接するとともに熱ローラがCCWに回転開始する。当該回転の線速度は、5mm/sから40mm/s程度の範囲から選択可能であるが、10から30mm/sの範囲が好ましい。印字物Pはローラ対5、6により保護層を介してラミネートフィルム2に対して接着する。第二の紙通過センサ13が紙の「有り」から「無し」への変化を検知時の熱ローラの角度位置から印字物後端が後端剥離機構に位置するまでの熱ローラの角度位置を熱ローラのロータリエンコーダ4が監視し、当該角度において後端剥離機構の可動剥離軸7cにより後端剥離を行う。これにより印字物は保護層と共に後端部のみラミネートフィルム2から剥離される。その後、第二の紙通過センサが紙の「無し」を検知した後、排紙完了に要する長さ分だけラミフィルムが送られる。これもロータリエンコーダ4が紙後端の第二センサ通過後排紙完了までの距離分の熱ローラ3の回転を監視する事で行なわれる。この際、印字物は先端剥離機構を通過するので急速に折り曲げられたパスにおいて、剛性の高い印字物と接着した保護層が残りのラミネートフィルムと同じバスを通過できずに剥離される。後端は既に剥離済みであるから、印字物に接着しなかった印字物周囲の保護層層を切断できずに印字物周囲に鰭状に繋がって剥離することがない。
【0012】
この時熱ローラ3の位置から先端剥離機構までの間のラミネート層はローラ対5、6にニップされていた部分も加熱のみされており再利用できる。この未使用部分を再び熱ローラ位置に巻き戻す為に、その長さに該当した角度だけ熱ローラ3をCCWに回転させた後、停止する。
【0013】
停止後、可動の圧着ローラ5は再び非圧着位置に退避する。
【0014】
続いて本発明の実施形態を説明する。
【0015】
図2は本発明のラミネートフィルムの断面図である。ラミネートフィルム2の構成は、耐熱性基材2a上に保護層表面層2b接着層2c表面保護層2dが順次積層された構成である。
【0016】
図3は本発明のラミネートフィルムを接着するインク受像紙の断面である。基材紙100a上にインク受像層100bが形成されている。
【0017】
図4はインク受像紙にラミネートフィルムを接着後ラミネートフィルムの耐熱性基材2aを剥離した完成印画状態の断面図である。2dは熱さが薄いため、接着が充分に行われると図示不能となるため図示していない。
【0018】
以上説明したラミネートフィルムは次のように形成できる。
【0019】
耐熱性基材としては、保護層形成時における圧着条件下で、さらに加熱加圧条件下で形状を安定して維持でき、かつインク受容層上に透明保護層が形成された段階で剥離が容易なものであればよく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレートコポリマー、ポリブチレンテレfタレート等のポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド樹脂、トリアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルスルフォン等の材料からなるフィルムやシートなどを用いるアとができる。その厚みについては特に制限を受けるものではないが 経済性としわの生じ難さ等を考慮して5から50μm、より好ましい範囲は10から40μmである。
【0020】
耐熱性基材は保護層が形成される面にエンボス加工やサンドブラストなどの粗面化処理、ないしは紛体粒子を含む樹脂層による粗面化処理がされていても良い。粗面化処理しない場合にはラミネートフィルムをプリント物にはりあわせた後、基材フィルムを剥離すると保護層を有する光沢画像が得られるが、この粗面化処理をすることにより半光沢ないしはマット調の画像が得られる。
【0021】
表面保護層は高分子物質の有機溶媒溶液もしくは水懸濁系からなるエマルジョンを上記基材上に塗工する事によって得られる。
【0022】
本発明に用いられる溶液もしくはエマルジョンを構成する高分子物質としてはアクリル系、スチレン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系等の樹脂あるいはそれらの共重合体樹脂が用いられる。
【0023】
アクリル系樹脂としては(メタ)アクリル酸エステル単独あるいはこれに共重合可能な他の単量体成分が用いられる。
【0024】
(メタ)アクリル酸エステルの具体的な例としては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは単独、あるいは組あわせて用いることができる。これらの(メタ)アクリル酸エステルと更に共重合可能な単量体としては(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルブチル等の水酸基を有する単量体;
(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル等のアルコキシ基を有する単量体;
(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基を有する単量体;
(メタ)アクリロニトリルニトリル基を有する単量体;
スチレン、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の芳香環を有する単量体;
(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有する単量体;
N−アルコキシ基を有する単量体やN−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル基を有する単量体;
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブチロール(メタ)アクリルアミド等の、N−アルキロール基を有する単量体;
ビニルクロライド、ビニルブロマイド、アリルクロライド、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、クロロメチルスチレン、フッカビニル等のハロゲン原子が結合した基を有する単量体;
エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン系単量体などを挙げることができる。以上示した反応性の基を利用して部分架橋することも可能である。
【0025】
本発明に用いられる溶液はトルエン、メチルエチルケトンなどを溶媒とし、さらにエマルジョンは一般的に良く知られた公知の技術により合成できるものである。これらに勿論市販の材料を使うことも可能である。表面保護層を形成する樹脂のTgはモノマー成分とその比率をかえることにより調整することができる。
【0026】
表面保護層の形成は、溶液もしくはエマルジョンを含む塗工液を、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法、スロットダイコーティング法などにより塗工し、乾燥させる事で行う事ができる。表面層の厚みは応力によりクラックが入るのを防止できる膜厚が必要である一方、これが厚すぎると印画周囲に沿った剥離の性能が阻害される。そのため、表面層の厚みは1から10umから選択される必要がある。
【0027】
以上のように形成された表面その上に更に接着層を形成する。接着層もエマルジョン塗料を塗布乾燥する事によって得られるが、熱圧着時に十分軟化し印画表面になじむ樹脂である事が要求される。この接着層用のエマルジョンに用いられる樹脂としてはアクリル系樹脂、酢ビ樹脂、塩ビ樹脂、エチレン/酢ビ共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。中でもプリント物表面へのなじみや塗膜の透明性からアクリル系樹脂接着剤が特に好ましい。
【0028】
アクリル接着剤に用いられるアクリルモノマーとしてはメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート等のアルキルエステルモノマー、また2−エトキシエチルアクリレート、3−エトキシプロピルアクリレート等のアルコキシアルキルアクリレートなどが用いられる。
【0029】
接着層の凝集力を調整する上でメタクリレート系モノマー、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド共重合成分として適宜用いることができる。凝集力を調整する別の手段としては2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体、(メタ)アクリル酸のようなカルボキシルキ含有単量体を導入しこの活性水素を利用してイシオシアネート、ブロックイソシアネート、エポキシ等と部分架橋させる方法がある。
【0030】
プリント物に貼り合わせた端部における保護層のシャープな切れを確保する上からは架橋による極端な分子量の増大は好ましくないので架橋性単量体は多くとも全単量体の10Wt%未満が好ましい。
【0031】
また別の凝集力を調整する手段としてはN−マチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリレート、ブトキシメチルアクリルアミド等を用いて架橋を行わせる方法もある。
【0032】
本発明の接着層に用いられるエマルジョンは表面保護層用エマルジョンの場合と同様に一般的に良く知られた公知の技術により合成できるものであり、勿論市販の材料を使うことも可能である。エマルジョンに用いる樹脂のTgはモノマー成分によって決まるが特にアクリル系接着剤の場合には単量体成分とその比率をかえることにより調整することができる。コーティング方法は表面保護層の場合とまったく同様である。
【0033】
接着層を成すラテックス層の層厚は、最終的に被記録媒体のインク受容層に充分に密着し、気泡が存在しないように接着するのに必要な厚味を持たなければならない。厚みとしては2から30μmが適しており、特に好ましい範囲は4から20μmである。下限は前記理由により、上限は保護層全体の厚みが増すことによる画像のシャープさの低下やコスト的な理由による。また、そのTgは接着に供されるプロセス温度に対して十分低い必要があり、好ましくは室温以下即ち25度以下が望ましい。
【0034】
この接着層と上記耐熱性基材裏面のロール形成中のブロッキングを防止するために、接着層の上にさらに保護層を形成する。接着層もエマルジョン塗料を塗布乾燥する事によって得られるが、その物性と厚みは、次の要求項目を満たす事が必要である。第一に、当該ロールが保存中及び機器内での使用中に晒される温度においてブロッキングしないTgを持つ事。すなわち、望ましくは40度以上である事。第二に熱圧着時においては接着層樹脂が軟化し保護対象物の表面に十分進入する事を阻害しない事である。これは、保護層を薄くする事によって達成され、望ましくはその層の厚みは1μm以下である。
【0035】
保護層に用いられるエマルジョンは構成樹脂としては、屈折率の違いによる反射を防ぐ目的で接着走行性樹脂と同種の樹脂である事が望ましい。
【0036】
以上のような構成の保護体によりその表面を改質し、優れた画質を提供できる被記録媒体はインクジェット記録紙、熱昇華記録紙、電子写真記録紙、写真などを挙げる事ができるが、例えば次のように形成できる。
【0037】
基材としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、等のプラスチックフィルム、上質紙、コート紙、ラミネート紙等の紙材からなるシートを挙げる事ができる。この表面に塗布されるインク受容層としては、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル、ウレタンなどの水溶性高分子エマルジョンとそれらの組み合わせ、及び、この中に更に合成シリカを分散した塗料を塗工したものを用いる事ができる。塗工方法として、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、スロットダイコーティング法などを用い、塗布後乾燥する事により、記録媒体が得られる。
【0038】
更に、本発明においては高耐光性のラミネートフィルムとすることも以下のように可能である。
【0039】
添加する材料としては以下に示すような化合物を用いることができる。
【0040】
1)2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系
2)2−ヒドロキシベンゾフェノン系
3)2.4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシフェニル]−s−トリアジン系
4)サリシレート系
5)シアノアクリレート系
また上記基本骨格のベンゼン環水素はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、水酸基等の置換基により置換されていても良い。このような低分子の紫外線吸収材料はそれを含む層から揮発やブリードにより性能が劣化したり、低分子材料を含むことによる高分子皮膜の強度劣化をきたす場合があり、紫外線吸収基を含む高分子とすることがより望ましい。
【0041】
高分子化するためには、上記紫外線吸収性の基本骨格中のベンゼン核に反応性の基を導入する必要がある。その代表的なものとしては
−X−OOCC(−H又は−CH3)=CH2 (1)
(1)式で示されるような置換基を導入した反応性の単量体を単独で重合するかあるいはいは本明細書の表面層樹脂中で述べたような共重合可能な他の単量体との共重合体を用いることができる。なお、(1)式中のXは炭素数1〜12のアルキレン基又はオキシアルキレン基、又は−CH2C(OH)CH2−等の2価の基を示す。
【0042】
このような紫外線吸収基を持つ樹脂については
特開平6−73368 一方社
特開平7−126536 一方社
特開平9−118720 アイオーラブコーポレーション
特開平11−348199 日本触媒
特開2000−44901 大塚化学
等にも開示されている。
【0043】
本発明の課題1と2を両立させるためには表面保護層g樹脂、接着層樹脂の少なくともそのひとつに対し適当量の紫外線吸収基を含む単量体を含ませた樹脂もしくはそのエマルジョンを用いることによって達成することができる。勿論前記全ての樹脂に対し適当量の紫外線吸収基を含む単量体を含ませることによっても達成することができる。紫外線吸収基を含む表面保護層樹脂のTgは高Tg樹脂の場合は80℃以上、低Tg樹脂の場合は30℃以下とする事が必須であり共重合させる場合は単量体の種類と比率によって制御可能である。
【0044】
耐光性を良くする別の手段としては光安定剤の添加がある。添加の方法は紫外線吸収剤の場合と同様である。代表的な材料としてはヒンダードアミン系の材料がある。
【0045】
紫外線吸収剤の場合と同様に高Tg樹脂、低Tg樹脂、接着層樹脂の少なくともそのひとつに対し適当量の光安定基を含む単量体を含ませた樹脂エマルジョンを用いることがより望ましい。例えば特開平11−348199に開示されているようなピペリジン系の反応性光安定剤を単独重合するか、あるいは反応性の紫外線吸収剤、他の共重合可能な単量体との共重合樹脂もしくはそのエマルジョンとして用いることもできる。
【0046】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
塗工液1:大塚化学(株)製高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0047】
塗工液2:日信化学(株)製アクリルエマルジョン2706(Tg=14℃)固形分比40%。
【0048】
塗工液3:日信化学(株)製アクリルエマルジョン2706F(Tg=41.5℃)固形分比40%。
【0049】
基材:PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚 8μmとなるように塗工乾燥し、更に塗工液3を乾燥膜厚0.5以上1μm以下となるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0050】
(実施例2)
塗工液1:大塚化学(株)製 高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0051】
塗工液2:日信化学(株)製 アクリルエマルジョン2706(Tg=14℃)固形分比40%。
【0052】
塗工液3:JSR(株)製 アクリルエマルジョンT371 (Tg=85℃)固形分比38%。
【0053】
基材: PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚 8μmとなるように塗工乾燥し、更に塗工液3を乾燥膜厚0.5以上1μm以下となるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0054】
(比較例1)
塗工液1:大塚化学(株)製 高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0055】
塗工液2:日信化学(株)製 アクリルエマルジョン2706(Tg=14℃)固形分比40%。
【0056】
塗工液3:JSR(株)製 アクリルエマルジョンT371(Tg=85℃)固形分比38%。
【0057】
基材:PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚 8μmとなるように塗工乾燥し、更に塗工液3を乾燥膜厚2μmとなるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0058】
(比較例2)
塗工液1:大塚化学(株)製高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0059】
塗工液2:日信化学(株)製 アクリルエマルジョン2706(Tg=14℃)固形分比40%。
【0060】
基材: PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚8μmとなるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0061】
(比較例3)
塗工液1:大塚化学(株)製高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0062】
塗工液2:日信化学(株)製 アクリルエマルジョン2706F(Tg=41.5℃)固形分比40%。
【0063】
基材: PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚8μmとなるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0064】
(比較例4)
塗工液1:大塚化学(株)製高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0065】
塗工液2:JSR(株)製 アクリルエマルジョンT371(Tg=85℃)固形分比38%。
【0066】
基材:PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚 8μmとなるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0067】
以上の実施例及び比較例のラミネートフィルムは200mm幅に切断され、同じ幅の紙管に30mの長さを巻回して、ロール上のメディアを形成した。
【0068】
(評価)
[1]インクジェット受像紙とプリント物の作成
トクヤマ(株)製の合成シリカ、ファインシールX60を160重量部に対して結着剤として高松油脂 (株)製エマルジョンNS−120XKを100重量部を混合分散し、固形分18%の塗工液を調整し、186g/m2の上質紙に乾燥後の塗工膜厚が50μに成るようにスロットダイコーターで塗工乾燥させた。このようにして作成したA4サイズのインクジェット受像紙にキヤノンH−100を用いて画像を形成した。
【0069】
画像はRGBデータとして、(R,G,B)=(0,0,0)を与え、打ち込み可能な最大濃度のブラックの画像を形成する。
【0070】
[2]プリント物のラミネート処理1
このインクジェットプリント物に対しラミネートフィルム図1図示のラミネータにてラミネート処理を行う。より具体的には、φ80のスチールロールでラミネートフィルムの基材フィルム側から120℃加熱し、受像紙側のφ50のゴムロールは非加熱とした。ニップ加重は120N(200mm幅;6N/cm)、送り速度は5mm/secで加熱圧着し、前後端及び側面の切断と全面の剥離を行った。
【0071】
[3]プリント物のラミネート処理2
スチールロールの加熱温度を40℃とし、それ以外はラミネート処理1と同様に処理した。
【0072】
[4]光学濃度
プリント表面の光学濃度を測定した。ブラックの濃度2以上を○、未満をXと評価。
【0073】
[5]ブロッキング試験
ロール上のラミネートフィルムを防湿フィルムで包装し、60℃環境に50時間放置し、ブロッキングの発生を観察した。ブロッキング発生せずを○、発生をXと評
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
実施例においては、接着層表面を構成する高Tg樹脂層の厚みが薄いため、当該樹脂層はブロッキング防止効果を発揮する一方、高温のラミネート処理においては低Tg樹脂と混合一体化することにより、インク受像紙表面に浸透する事を妨げない。図4に表面保護層2dが図示し得ない理由である。この結果、ラミネート処理1、実施例1、2の組み合わせのみが光学濃度2とブロッキングしないというクライテリア両者をクリアできる。
【0077】
【発明の効果】
耐熱性基材上に形成された樹脂層を印字物表面に熱圧着するためのロール状保護材料が、その保存中および機器内での使用中にブロッキングを起こし使用不能になる事を、当該樹脂層の構成で防止し、同時にその接着性に関しては影響を及ぼさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】保護層と印字物の熱圧着/転写プロセスを提供する定着メカニズム
【図2】ラミネートフィルムの構成を示す断面図
【図3】インク受像紙の構成を示す断面図
【図4】ラミネート処理後ラミネートフィルムの耐熱性基材を剥離した後の完成印画の構成を示す断面図
【符号の説明】
2 ラミネートフィルム
2a 耐熱性基材
2b 表面層
2c 接着層
2d 表面保護層
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラミネート装置で用いるラミネート材料に関する。特に、耐熱性基材上に形成された保護層樹脂を印画物に熱圧着した後、耐熱性基材を剥離して完成印画を得る為の保護層構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真やインクジェットの出力印画に、耐熱性基材上に塗布された透明樹脂層を熱圧着し、耐熱性基材を剥離する、もしくは剥離せずそのまま完成印画を得る方法はこれまで広く用いられてきた。例えば、特開平6−91767で開示されているように、耐熱性基材を剥離する場合は印画寸法、幅方向に対して保護層樹脂が塗布された耐熱性基材の寸法を大きくし、送り方向は連続とする。印画に対して接着を行った保護層部分のみを印画と共に剥離する手法がある。このような保護層の塗布手段としては、ポリマーを溶剤に溶解した塗料を塗布するか、エマルジョンとして溶媒に樹脂粒子が分散した塗料を塗布し乾燥するのが一般的である。このとき、保護樹脂層の接着に関与する層のTgは、熱圧着温度に対して十分に低く、望ましくは室温以下でなければならない。
【0003】
本件に見られるように耐熱性基材上に塗工された保護層樹脂は基材ごとロール状に巻かれて熱転写は栗を行う機器に供給される。上記のように、耐熱性基材裏面に接する樹脂層のTgは室温以下とする事が望まれる。このため、このロール状態において保存中乃至機器内では、当該樹脂層のTgより高い温度にロール全体が晒されるため、ブロッキングを生じないためには、耐熱性基材裏面にシリコーン系樹脂やフッ素系樹脂などからなる離型層を設けたり、接着層を所謂「裏紙」で覆うなどの対策が不可欠である。これらはいずれも安価に得られず、コスト上昇の原因となっていた。特開2000−167970では、このTgが100℃以上に設定されており、ブロッキングに対しては強いが、反面熱プロセスが高温を要求するという欠点が有った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
耐熱性基材上に形成された樹脂層を印字物表面に熱圧着するためのロール状保護材料が、その保存中および機器内での使用中にブロッキングを起こし使用不能になる事を、当該樹脂層の構成で防止し、同時にその接着性に関しては影響を及ぼさない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
耐熱性基材上に表面層と接着層を順次積層した熱転写保護体であって、接着層を構成する樹脂層上に接着層構成樹脂よりも高いガラス遷移点温度(Tg)を持つ保護樹脂層を設けた事を特徴とするラミネートフィルム。
【0006】
前記保護層樹脂層の厚みが1μm以下である事を特徴とするラミネートフィルム。
【0007】
前記保護樹脂層を構成する樹脂のTgが40度以上である事を特徴とするラミネートフィルム。
【0008】
前記ラミネートフィルムの熱圧着温度が保護樹脂層材料のTgよりも大きい事を特徴とする熱圧着プロセス。
【0009】
【発明の実施の形態】
発明の実施形態の説明に先立ち、本発明に関する保護層と印字物の熱圧着/転写プロセスを提供する定着メカニズムについて説明する。
【0010】
図1において、1は樹脂層を外側に巻かれたラミネートフィルム2のロールの巻出しリールでバックテンション(図中でCCW方向のトルクによる)をフィルム2に与えている。3は加熱ロールでその軸上に該ロールの回転量を検知するロータリエンコーダ4を持つ。5はフィルム2を加熱ロールに押し付ける加圧ロールで、圧力として線圧5乃至50N/cm、特に線圧15乃至35N/cm前後程度が望ましい。ロール対5、6で圧着された保護層と印字物Pを冷却する冷却ファン、7a、7bは後端剥離機構の固定ガイドで軸中心に回動可能に構成されている。7cは同じく後端剥離機構の可動剥離軸でフィルム2に保護層を介して圧接着された印字物Pの後端を急速に押し出す事でフィルム2上から剥離する。8は先端剥離機構のガイドでこの間をフィルム2にラミネート層を介して圧着された印字物Pが通過する事により、印字物先端がフィルム2との剛性の違いにより剥離する。10はラミネートフィルム2の巻き取りリールで巻き取り方向テンション(図中CCW)を与えている。11は印字物Pのガイド、12は第一の紙通過センサを構成するフォトインタラプタ、13は第二の紙通過センサを構成するフォトインタラプタである。
【0011】
印字物Pがガイド11に挿入され第一の紙通過センサ12が紙の「有り」信号を発生すると熱ローラ3に加圧ローラが圧接するとともに熱ローラがCCWに回転開始する。当該回転の線速度は、5mm/sから40mm/s程度の範囲から選択可能であるが、10から30mm/sの範囲が好ましい。印字物Pはローラ対5、6により保護層を介してラミネートフィルム2に対して接着する。第二の紙通過センサ13が紙の「有り」から「無し」への変化を検知時の熱ローラの角度位置から印字物後端が後端剥離機構に位置するまでの熱ローラの角度位置を熱ローラのロータリエンコーダ4が監視し、当該角度において後端剥離機構の可動剥離軸7cにより後端剥離を行う。これにより印字物は保護層と共に後端部のみラミネートフィルム2から剥離される。その後、第二の紙通過センサが紙の「無し」を検知した後、排紙完了に要する長さ分だけラミフィルムが送られる。これもロータリエンコーダ4が紙後端の第二センサ通過後排紙完了までの距離分の熱ローラ3の回転を監視する事で行なわれる。この際、印字物は先端剥離機構を通過するので急速に折り曲げられたパスにおいて、剛性の高い印字物と接着した保護層が残りのラミネートフィルムと同じバスを通過できずに剥離される。後端は既に剥離済みであるから、印字物に接着しなかった印字物周囲の保護層層を切断できずに印字物周囲に鰭状に繋がって剥離することがない。
【0012】
この時熱ローラ3の位置から先端剥離機構までの間のラミネート層はローラ対5、6にニップされていた部分も加熱のみされており再利用できる。この未使用部分を再び熱ローラ位置に巻き戻す為に、その長さに該当した角度だけ熱ローラ3をCCWに回転させた後、停止する。
【0013】
停止後、可動の圧着ローラ5は再び非圧着位置に退避する。
【0014】
続いて本発明の実施形態を説明する。
【0015】
図2は本発明のラミネートフィルムの断面図である。ラミネートフィルム2の構成は、耐熱性基材2a上に保護層表面層2b接着層2c表面保護層2dが順次積層された構成である。
【0016】
図3は本発明のラミネートフィルムを接着するインク受像紙の断面である。基材紙100a上にインク受像層100bが形成されている。
【0017】
図4はインク受像紙にラミネートフィルムを接着後ラミネートフィルムの耐熱性基材2aを剥離した完成印画状態の断面図である。2dは熱さが薄いため、接着が充分に行われると図示不能となるため図示していない。
【0018】
以上説明したラミネートフィルムは次のように形成できる。
【0019】
耐熱性基材としては、保護層形成時における圧着条件下で、さらに加熱加圧条件下で形状を安定して維持でき、かつインク受容層上に透明保護層が形成された段階で剥離が容易なものであればよく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレートコポリマー、ポリブチレンテレfタレート等のポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド樹脂、トリアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルスルフォン等の材料からなるフィルムやシートなどを用いるアとができる。その厚みについては特に制限を受けるものではないが 経済性としわの生じ難さ等を考慮して5から50μm、より好ましい範囲は10から40μmである。
【0020】
耐熱性基材は保護層が形成される面にエンボス加工やサンドブラストなどの粗面化処理、ないしは紛体粒子を含む樹脂層による粗面化処理がされていても良い。粗面化処理しない場合にはラミネートフィルムをプリント物にはりあわせた後、基材フィルムを剥離すると保護層を有する光沢画像が得られるが、この粗面化処理をすることにより半光沢ないしはマット調の画像が得られる。
【0021】
表面保護層は高分子物質の有機溶媒溶液もしくは水懸濁系からなるエマルジョンを上記基材上に塗工する事によって得られる。
【0022】
本発明に用いられる溶液もしくはエマルジョンを構成する高分子物質としてはアクリル系、スチレン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系等の樹脂あるいはそれらの共重合体樹脂が用いられる。
【0023】
アクリル系樹脂としては(メタ)アクリル酸エステル単独あるいはこれに共重合可能な他の単量体成分が用いられる。
【0024】
(メタ)アクリル酸エステルの具体的な例としては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは単独、あるいは組あわせて用いることができる。これらの(メタ)アクリル酸エステルと更に共重合可能な単量体としては(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルブチル等の水酸基を有する単量体;
(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル等のアルコキシ基を有する単量体;
(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基を有する単量体;
(メタ)アクリロニトリルニトリル基を有する単量体;
スチレン、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の芳香環を有する単量体;
(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有する単量体;
N−アルコキシ基を有する単量体やN−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル基を有する単量体;
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブチロール(メタ)アクリルアミド等の、N−アルキロール基を有する単量体;
ビニルクロライド、ビニルブロマイド、アリルクロライド、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、クロロメチルスチレン、フッカビニル等のハロゲン原子が結合した基を有する単量体;
エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン系単量体などを挙げることができる。以上示した反応性の基を利用して部分架橋することも可能である。
【0025】
本発明に用いられる溶液はトルエン、メチルエチルケトンなどを溶媒とし、さらにエマルジョンは一般的に良く知られた公知の技術により合成できるものである。これらに勿論市販の材料を使うことも可能である。表面保護層を形成する樹脂のTgはモノマー成分とその比率をかえることにより調整することができる。
【0026】
表面保護層の形成は、溶液もしくはエマルジョンを含む塗工液を、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法、スロットダイコーティング法などにより塗工し、乾燥させる事で行う事ができる。表面層の厚みは応力によりクラックが入るのを防止できる膜厚が必要である一方、これが厚すぎると印画周囲に沿った剥離の性能が阻害される。そのため、表面層の厚みは1から10umから選択される必要がある。
【0027】
以上のように形成された表面その上に更に接着層を形成する。接着層もエマルジョン塗料を塗布乾燥する事によって得られるが、熱圧着時に十分軟化し印画表面になじむ樹脂である事が要求される。この接着層用のエマルジョンに用いられる樹脂としてはアクリル系樹脂、酢ビ樹脂、塩ビ樹脂、エチレン/酢ビ共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。中でもプリント物表面へのなじみや塗膜の透明性からアクリル系樹脂接着剤が特に好ましい。
【0028】
アクリル接着剤に用いられるアクリルモノマーとしてはメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート等のアルキルエステルモノマー、また2−エトキシエチルアクリレート、3−エトキシプロピルアクリレート等のアルコキシアルキルアクリレートなどが用いられる。
【0029】
接着層の凝集力を調整する上でメタクリレート系モノマー、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド共重合成分として適宜用いることができる。凝集力を調整する別の手段としては2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体、(メタ)アクリル酸のようなカルボキシルキ含有単量体を導入しこの活性水素を利用してイシオシアネート、ブロックイソシアネート、エポキシ等と部分架橋させる方法がある。
【0030】
プリント物に貼り合わせた端部における保護層のシャープな切れを確保する上からは架橋による極端な分子量の増大は好ましくないので架橋性単量体は多くとも全単量体の10Wt%未満が好ましい。
【0031】
また別の凝集力を調整する手段としてはN−マチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリレート、ブトキシメチルアクリルアミド等を用いて架橋を行わせる方法もある。
【0032】
本発明の接着層に用いられるエマルジョンは表面保護層用エマルジョンの場合と同様に一般的に良く知られた公知の技術により合成できるものであり、勿論市販の材料を使うことも可能である。エマルジョンに用いる樹脂のTgはモノマー成分によって決まるが特にアクリル系接着剤の場合には単量体成分とその比率をかえることにより調整することができる。コーティング方法は表面保護層の場合とまったく同様である。
【0033】
接着層を成すラテックス層の層厚は、最終的に被記録媒体のインク受容層に充分に密着し、気泡が存在しないように接着するのに必要な厚味を持たなければならない。厚みとしては2から30μmが適しており、特に好ましい範囲は4から20μmである。下限は前記理由により、上限は保護層全体の厚みが増すことによる画像のシャープさの低下やコスト的な理由による。また、そのTgは接着に供されるプロセス温度に対して十分低い必要があり、好ましくは室温以下即ち25度以下が望ましい。
【0034】
この接着層と上記耐熱性基材裏面のロール形成中のブロッキングを防止するために、接着層の上にさらに保護層を形成する。接着層もエマルジョン塗料を塗布乾燥する事によって得られるが、その物性と厚みは、次の要求項目を満たす事が必要である。第一に、当該ロールが保存中及び機器内での使用中に晒される温度においてブロッキングしないTgを持つ事。すなわち、望ましくは40度以上である事。第二に熱圧着時においては接着層樹脂が軟化し保護対象物の表面に十分進入する事を阻害しない事である。これは、保護層を薄くする事によって達成され、望ましくはその層の厚みは1μm以下である。
【0035】
保護層に用いられるエマルジョンは構成樹脂としては、屈折率の違いによる反射を防ぐ目的で接着走行性樹脂と同種の樹脂である事が望ましい。
【0036】
以上のような構成の保護体によりその表面を改質し、優れた画質を提供できる被記録媒体はインクジェット記録紙、熱昇華記録紙、電子写真記録紙、写真などを挙げる事ができるが、例えば次のように形成できる。
【0037】
基材としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、等のプラスチックフィルム、上質紙、コート紙、ラミネート紙等の紙材からなるシートを挙げる事ができる。この表面に塗布されるインク受容層としては、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル、ウレタンなどの水溶性高分子エマルジョンとそれらの組み合わせ、及び、この中に更に合成シリカを分散した塗料を塗工したものを用いる事ができる。塗工方法として、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、スロットダイコーティング法などを用い、塗布後乾燥する事により、記録媒体が得られる。
【0038】
更に、本発明においては高耐光性のラミネートフィルムとすることも以下のように可能である。
【0039】
添加する材料としては以下に示すような化合物を用いることができる。
【0040】
1)2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系
2)2−ヒドロキシベンゾフェノン系
3)2.4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシフェニル]−s−トリアジン系
4)サリシレート系
5)シアノアクリレート系
また上記基本骨格のベンゼン環水素はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、水酸基等の置換基により置換されていても良い。このような低分子の紫外線吸収材料はそれを含む層から揮発やブリードにより性能が劣化したり、低分子材料を含むことによる高分子皮膜の強度劣化をきたす場合があり、紫外線吸収基を含む高分子とすることがより望ましい。
【0041】
高分子化するためには、上記紫外線吸収性の基本骨格中のベンゼン核に反応性の基を導入する必要がある。その代表的なものとしては
−X−OOCC(−H又は−CH3)=CH2 (1)
(1)式で示されるような置換基を導入した反応性の単量体を単独で重合するかあるいはいは本明細書の表面層樹脂中で述べたような共重合可能な他の単量体との共重合体を用いることができる。なお、(1)式中のXは炭素数1〜12のアルキレン基又はオキシアルキレン基、又は−CH2C(OH)CH2−等の2価の基を示す。
【0042】
このような紫外線吸収基を持つ樹脂については
特開平6−73368 一方社
特開平7−126536 一方社
特開平9−118720 アイオーラブコーポレーション
特開平11−348199 日本触媒
特開2000−44901 大塚化学
等にも開示されている。
【0043】
本発明の課題1と2を両立させるためには表面保護層g樹脂、接着層樹脂の少なくともそのひとつに対し適当量の紫外線吸収基を含む単量体を含ませた樹脂もしくはそのエマルジョンを用いることによって達成することができる。勿論前記全ての樹脂に対し適当量の紫外線吸収基を含む単量体を含ませることによっても達成することができる。紫外線吸収基を含む表面保護層樹脂のTgは高Tg樹脂の場合は80℃以上、低Tg樹脂の場合は30℃以下とする事が必須であり共重合させる場合は単量体の種類と比率によって制御可能である。
【0044】
耐光性を良くする別の手段としては光安定剤の添加がある。添加の方法は紫外線吸収剤の場合と同様である。代表的な材料としてはヒンダードアミン系の材料がある。
【0045】
紫外線吸収剤の場合と同様に高Tg樹脂、低Tg樹脂、接着層樹脂の少なくともそのひとつに対し適当量の光安定基を含む単量体を含ませた樹脂エマルジョンを用いることがより望ましい。例えば特開平11−348199に開示されているようなピペリジン系の反応性光安定剤を単独重合するか、あるいは反応性の紫外線吸収剤、他の共重合可能な単量体との共重合樹脂もしくはそのエマルジョンとして用いることもできる。
【0046】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
塗工液1:大塚化学(株)製高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0047】
塗工液2:日信化学(株)製アクリルエマルジョン2706(Tg=14℃)固形分比40%。
【0048】
塗工液3:日信化学(株)製アクリルエマルジョン2706F(Tg=41.5℃)固形分比40%。
【0049】
基材:PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚 8μmとなるように塗工乾燥し、更に塗工液3を乾燥膜厚0.5以上1μm以下となるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0050】
(実施例2)
塗工液1:大塚化学(株)製 高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0051】
塗工液2:日信化学(株)製 アクリルエマルジョン2706(Tg=14℃)固形分比40%。
【0052】
塗工液3:JSR(株)製 アクリルエマルジョンT371 (Tg=85℃)固形分比38%。
【0053】
基材: PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚 8μmとなるように塗工乾燥し、更に塗工液3を乾燥膜厚0.5以上1μm以下となるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0054】
(比較例1)
塗工液1:大塚化学(株)製 高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0055】
塗工液2:日信化学(株)製 アクリルエマルジョン2706(Tg=14℃)固形分比40%。
【0056】
塗工液3:JSR(株)製 アクリルエマルジョンT371(Tg=85℃)固形分比38%。
【0057】
基材:PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚 8μmとなるように塗工乾燥し、更に塗工液3を乾燥膜厚2μmとなるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0058】
(比較例2)
塗工液1:大塚化学(株)製高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0059】
塗工液2:日信化学(株)製 アクリルエマルジョン2706(Tg=14℃)固形分比40%。
【0060】
基材: PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚8μmとなるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0061】
(比較例3)
塗工液1:大塚化学(株)製高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0062】
塗工液2:日信化学(株)製 アクリルエマルジョン2706F(Tg=41.5℃)固形分比40%。
【0063】
基材: PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚8μmとなるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0064】
(比較例4)
塗工液1:大塚化学(株)製高分子紫外線吸収材PUVA 30M(Tg=90℃、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収基を有する単量体を含むアクリル系樹脂のトルエン30%溶液、紫外線吸収基を有する単量体は全体の30%含まれる)をトルエンに溶解し固形分比25%に調整。
【0065】
塗工液2:JSR(株)製 アクリルエマルジョンT371(Tg=85℃)固形分比38%。
【0066】
基材:PET厚さ38μm
基材にまず塗工液1を乾燥膜厚5μmとなるようにスロットダイコーティング法により塗工乾燥後、塗工液2を乾燥膜厚 8μmとなるように塗工乾燥しラミネートフィルムを得る。
【0067】
以上の実施例及び比較例のラミネートフィルムは200mm幅に切断され、同じ幅の紙管に30mの長さを巻回して、ロール上のメディアを形成した。
【0068】
(評価)
[1]インクジェット受像紙とプリント物の作成
トクヤマ(株)製の合成シリカ、ファインシールX60を160重量部に対して結着剤として高松油脂 (株)製エマルジョンNS−120XKを100重量部を混合分散し、固形分18%の塗工液を調整し、186g/m2の上質紙に乾燥後の塗工膜厚が50μに成るようにスロットダイコーターで塗工乾燥させた。このようにして作成したA4サイズのインクジェット受像紙にキヤノンH−100を用いて画像を形成した。
【0069】
画像はRGBデータとして、(R,G,B)=(0,0,0)を与え、打ち込み可能な最大濃度のブラックの画像を形成する。
【0070】
[2]プリント物のラミネート処理1
このインクジェットプリント物に対しラミネートフィルム図1図示のラミネータにてラミネート処理を行う。より具体的には、φ80のスチールロールでラミネートフィルムの基材フィルム側から120℃加熱し、受像紙側のφ50のゴムロールは非加熱とした。ニップ加重は120N(200mm幅;6N/cm)、送り速度は5mm/secで加熱圧着し、前後端及び側面の切断と全面の剥離を行った。
【0071】
[3]プリント物のラミネート処理2
スチールロールの加熱温度を40℃とし、それ以外はラミネート処理1と同様に処理した。
【0072】
[4]光学濃度
プリント表面の光学濃度を測定した。ブラックの濃度2以上を○、未満をXと評価。
【0073】
[5]ブロッキング試験
ロール上のラミネートフィルムを防湿フィルムで包装し、60℃環境に50時間放置し、ブロッキングの発生を観察した。ブロッキング発生せずを○、発生をXと評
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
実施例においては、接着層表面を構成する高Tg樹脂層の厚みが薄いため、当該樹脂層はブロッキング防止効果を発揮する一方、高温のラミネート処理においては低Tg樹脂と混合一体化することにより、インク受像紙表面に浸透する事を妨げない。図4に表面保護層2dが図示し得ない理由である。この結果、ラミネート処理1、実施例1、2の組み合わせのみが光学濃度2とブロッキングしないというクライテリア両者をクリアできる。
【0077】
【発明の効果】
耐熱性基材上に形成された樹脂層を印字物表面に熱圧着するためのロール状保護材料が、その保存中および機器内での使用中にブロッキングを起こし使用不能になる事を、当該樹脂層の構成で防止し、同時にその接着性に関しては影響を及ぼさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】保護層と印字物の熱圧着/転写プロセスを提供する定着メカニズム
【図2】ラミネートフィルムの構成を示す断面図
【図3】インク受像紙の構成を示す断面図
【図4】ラミネート処理後ラミネートフィルムの耐熱性基材を剥離した後の完成印画の構成を示す断面図
【符号の説明】
2 ラミネートフィルム
2a 耐熱性基材
2b 表面層
2c 接着層
2d 表面保護層
Claims (4)
- 耐熱性基材上に表面層と接着層を順次積層した熱転写保護体であって、接着層を構成する樹脂層上に接着層構成樹脂よりも高いガラス遷移点温度(Tg)を持つ保護樹脂層を設けた事を特徴とするラミネートフィルム。
- 前記保護層樹脂層の厚みが1μm以下である事を特徴とする請求項1記載のラミネートフィルム。
- 前記保護樹脂層を構成する樹脂のTgが40度以上である事を特徴とする請求項1、2項記載のラミネートフィルム。
- 前記ラミネートフィルムの熱圧着温度が保護樹脂層材料のTgよりも大きい事を特徴とする熱圧着プロセス。
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---|---|---|---|
JP2002345029A JP2004174966A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | ラミネートフィルムのブロッキング防止構造 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006199032A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-08-03 | Canon Inc | ラミネートフィルム、及びそれを用いた画像保護方法 |
-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002345029A patent/JP2004174966A/ja not_active Withdrawn
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