JP2004172686A - 基準信号発生器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】恒温槽制御水晶発振器(OCXO)1と電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器(VC−DTCXO)2を組み合わせ、電源投入直後は立ち上がり時間の早いVC−DTCXO出力を基準信号として出力し、その後OCXO出力が安定した時点でVC−DTCXO出力とOCXO出力をPLL回路により位相同期させた後、OCXO出力を基準信号として出力する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は無線通信機器に使用される基準信号発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、無線通信機器等の基準周波数として用いられている基準信号発生器は、そのシステムとして必要とされる精度によって、温度補償水晶発振器(以下、TCXO)や恒温槽制御水晶発振器(以下、OCXO)などが使用されている。一般に、周波数安定度が高いとされる水晶発振器だが、発振素子自体は周囲温度に対する周波数変動が大きいため、周波数安定度を改善させる何らかの工夫がされている。
【0003】
その中の1つであるTCXOは、発振回路にサ−ミスタ等の感温素子を使用した温度補償回路を内蔵することにより、温度変化による周波数変動を補償している。また最近では感温素子で補償する代わりに発振器内部に温度補償デ−タを記憶させたメモリを内蔵し出力周波数をデジタル制御して周波数安定度を改善したデジタル温度補償水晶発振器(以下、DTCXO)などがあり、さらにDTCXOを外部からの電圧制御によって周波数調整を可能とさせた電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器(以下、VC−DTCXO)などもある。
【0004】
一方、OCXOは、発振素子を周囲温度を一定に保つ恒温槽に封入することにより、周囲温度からの影響をなくし、周波数の安定を図っている。これにより、周波数安定度がTCXO、DTCXOでは10−6/年程度のところ、OCXOでは10−8/年程度を実現している。また、位相雑音特性もTCXOに比べOCXOの方が良いことも一般に知られている。
【0005】
その他、電圧制御型水晶発振器(以下、VCXO)などは、温度に対する補償機能がないため、発振器自体の精度は高くないが、外部からの制御電圧によって出力周波数を制御でき、PLL(Phase Locked Loop)回路を用いて周波数安定度の高いTCXOやOCXOを基準信号として組み合わせることにより、周波数精度を引き込むことで高安定度の発振器を構成できることから、周波数シンセサイザ等に利用されている。
【0006】
ところが、OCXOは恒温槽の温度が一定温度に達するまでの間、周波数変動が大きく、出力周波数が定常値まで安定するのに数分から数十分かかるといった特徴がある。TCXOについては定常値に達するまでの時間は数ms〜数十ms程度である。尚、前述のDTCXOに関してはTCXOと比較すると、周波数制御処理に時間がかかる為、定常値に達する時間が若干長くなる。周波数安定度、位相雑音特性、立ち上がり時間について、VCXO、TCXO、OCXOを比較すると以下の様になる。
周波数安定度 (高い)OCXO>DTCXO>TCXO>VCXO(低い)
位相雑音特性 (良い)OCXO>DTCXO>TCXO>VCXO(悪い)
立ち上がり時間 (早い)VCXO>TCXO>DTCXO>OCXO(遅い)
特許文献1に開示された例では、OCXOが安定するまでの間、VCXOにあらかじめメモリしておいた周波数制御電圧を加え出力させ、その後、OCXOが安定したところでVCXOにPLL回路を利用し、OCXOを同期させOCXOの周波数精度を引き込みVCXOを出力させる方式をとり周波数の安定化とル−プ帯域内位相雑音の改善及び立ち上がり時間の短縮を図っている。
【0007】
また、特許文献2では電源投入直後には、TCXOを出力させておき、その後OCXOが安定したところで検出信号によりTCXOの動作を止めOCXOを出力させる構成により、周波数の安定化を図っている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−257531号公報(第2図)
【特許文献2】
特開昭59−194519号公報(第2図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1ではOCXOが安定した後、周波数安定度はOCXOに同期されるため同等の精度となるが、位相雑音特性は、OCXOを基準としたPLL回路の場合、その特性からPLLル−プの帯域内では雑音が抑圧され、OCXO並に改善されるが、帯域外では改善されない。つまり、ル−プ帯域外の位相雑音特性はVCXOの特性のままとなる。図2にVCXO単体、OCXOを基準信号としたPLL回路の構成時、OCXO単体の位相雑音特性を示す。ただし、PLL回路の定数によって抑圧される帯域及び抑圧量は変化する。また、電源投入直後はVCXOの出力となるため、OCXOと同期がとれるまでの間は周波数安定度は良くない。
【0010】
また、特許文献2では、OCXO安定後にTCXO出力をOCXO出力と切り替える為、周波数安定度、位相雑音特性はOCXOの特性となるが、両出力の位相同期がとれていないことにより、切替時に位相が変動してしまう可能性があるため、システムによっては使用できない場合が生じる。
【0011】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、電源投入直後にも高安定の周波数を出力し、全帯域において位相雑音特性の優れた基準信号発生器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の基準信号発生器は、電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器と、恒温槽制御水晶発振器と、前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力のいずれか一方を基準信号として出力する出力切替スイッチと、前記出力切替スイッチを制御するCPUとを備えた基準信号発生器であって、前記CPUは電源投入直後は前記前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力を前記出力切替スイッチに指示し、前記恒温槽制御水晶発振器出力が安定した後に前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力とを位相同期させ、前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力が位相同期した後は前記恒温槽制御水晶発振器出力を基準信号として出力することを前記出力切替スイッチに指示することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の目的、特徴および利点を明確にすべく、以下添付した図面を参照しながら、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の実施例を示す構成図である。図1に示すように、本実施例の基準信号発生器は周波数安定度がよく、位相雑音特性に優れた恒温槽付水晶発振器(OCXO)1の出力と、立ち上がり時間が早く電圧による周波数制御が可能な電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器(VC−DTCXO)2の出力を出力切替スイッチ3で切替え、基準信号として出力する構成となっている。
【0014】
次に本実施例の動作の説明を行う。まず、電源投入直後は、VC−DTCXO2出力が基準信号として出力される。ここでVC−DTCXO2は制御電圧が無い場合、DTCXOとして動作するものとする。つまり、VC−DTCXO2の制御電圧端子が開放状態の場合、VC−DTCXO2の出力は外部からの制御電圧に関係なく、温度補償された一定の周波数が出力されるものとする。
【0015】
温度センサ−4は常時OCXO1の恒温槽温度デ−タをCPU5に送っており、OCXO1出力が安定した温度に達した時、スイッチ駆動回路6に切替信号を送り、PLLスイッチ7を駆動させる。PLLスイッチ7が駆動すると、OCXO1と分周期8と位相比較器10と分周器9とVC−DTCXO2によってPLLル−プが構成される。
【0016】
OCXO1とVC−DTCXO2の出力は分周器8及び分周器9で分周された後、位相比較器10へ入力されると、位相比較器10は位相差信号を検出回路12と低域通過フィルタ(以下LPF)11へ送出する。位相同期がとれていない状態では、検出回路12は動作せずCPU5には何も送出しない。LPF11では位相比較器10から送出された誤差信号を直流電圧に変換し、PLLスイッチ7を経由してVC−DTCXO2へ制御電圧を供給する。その後、VC−DTCXO2へ制御電圧が供給されると、VC−DTCXO2はOCXO1に位相同期するように動作する。
【0017】
VC−DTCXO2の出力がOCXO1の出力に位相同期すると検出回路12は同期検出情報をCPU5へ送る。CPU5は同期検出情報を基にスイッチ駆動回路6に切替信号を送り出力切替スイッチ3を駆動させOCXO1を基準信号として出力させる。その時、同時にVC−DTCXO2への電源を電源スイッチ13によって遮断し、VC−DTCXO2の動作を止める。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の基準信号発生器によれば、電源投入後短時間である程度周波数安定度の良い基準信号を出力させることができ、更に、周波数安定度が良く、位相雑音特性の良い基準信号を同期がとれた状態のまま切替えて出力させることが出来る。電源投入後、初期段階ではさほど周波数安定度を必要としないが、すぐに使用できることを要求されており、長時間的には高い周波数安定度及び位相雑音特性が必要とされるシステム等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図である。
【図2】水晶発振器の使用方法による位相雑音特性図である。
【符号の説明】
1 OCXO
2 VC−DTCXO
3 出力切替スイッチ
4 温度センサー
5 CPU
6 スイッチ駆動回路
7 PLLスイッチ
8、9 分周器
10 位相比較器
11 LPF
12 検出回路
13 電源スイッチ
Claims (2)
- 電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器と、恒温槽制御水晶発振器と、前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力のいずれか一方を基準信号として出力する出力切替スイッチと、前記出力切替スイッチを制御するCPUとを備えた基準信号発生器であって、前記CPUは電源投入直後は前記前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力を前記出力切替スイッチに指示し、前記恒温槽制御水晶発振器出力が安定した後に前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力とを位相同期させ、前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力が位相同期した後は前記恒温槽制御水晶発振器出力を基準信号として出力することを前記出力切替スイッチに指示することを特徴とする基準信号発生器。
- 電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器と、恒温槽制御水晶発振器と、前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力のいずれか一方を基準信号として出力する出力切替スイッチと、前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力とを位相同期させるPLL回路とを有し、前記出力切替スイッチは電源投入直後は前記前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力を選択し、前記電圧制御型デジタル温度補償水晶発振器出力と前記恒温槽制御水晶発振器出力とが位相同期した後は前記恒温槽制御水晶発振器出力を選択することを特徴とする基準信号発生器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002332993A JP2004172686A (ja) | 2002-11-18 | 2002-11-18 | 基準信号発生器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002332993A JP2004172686A (ja) | 2002-11-18 | 2002-11-18 | 基準信号発生器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004172686A true JP2004172686A (ja) | 2004-06-17 |
Family
ID=32697828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002332993A Pending JP2004172686A (ja) | 2002-11-18 | 2002-11-18 | 基準信号発生器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004172686A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8451029B2 (en) | 2009-08-07 | 2013-05-28 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Frequency synthesizer |
US8497740B2 (en) | 2010-03-31 | 2013-07-30 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Reference signal oscillator |
-
2002
- 2002-11-18 JP JP2002332993A patent/JP2004172686A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8451029B2 (en) | 2009-08-07 | 2013-05-28 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Frequency synthesizer |
US8497740B2 (en) | 2010-03-31 | 2013-07-30 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Reference signal oscillator |
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