JP2004172108A - 非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池 Download PDF

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良文 宮本
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Abstract

【課題】
より一層厳しい使用環境下においても優れた電池特性を有する非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】
非水電解質二次電池用正極活物質を、アルミニウム及び/又はマグネシウムと、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも1種類以上の元素と、硫黄と、を含むスピネル構造からなるリチウム遷移金属複合酸化物を有する
構成とする。前記リチウム遷移金属複合酸化物は、好適には、LiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)で表される。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池用正極活物質(以下、単に「正極活物質」ともいう。)、その製造方法および非水電解質二次電池に関する。例えば、携帯電話、パソコン、電気自動車に使用される。
非水電解質二次電池は、従来のニッケルカドミウム二次電池などに比べて作動電圧が高く、かつエネルギー密度が高いという特徴を有し、電子機器の電源として広く利用されている。この非水電解質二次電池の正極活物質としてはLiCoO、LiMnに代表されるリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。
なかでもLiMnは、構成元素であるマンガンが資源として多量に存在するため、原料が安価に入手しやすい。また環境に対する負荷も少ないという特徴がある。さらにデインターカレーション反応によって、結晶中のLiイオンが全量脱離しても、結晶構造は安定に存在する。このためLiCoOに比べて、LiMnを用いた二次電池は、満充電状態において熱安定性に優れる。
携帯電話やノート型パソコンに代表されるモバイル電子機器において、これまではLiMnを用いた非水電解質二次電池で十分な電池特性が得られていた。
しかしながら、現在では、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ等のモバイル機器は、さまざまな機能が付与される等の高機能化や、高温や低温での使用等のため、使用環境がより一層厳しいものとなっている。また、電気自動車用バッテリー等の電源への応用が期待されている。このような下において、これまでのLiMnを用いた非水電解質二次電池では、十分な電池特性が得られず、更なる改良が求められている。
本発明の目的は、より一層厳しい使用環境下においても優れた電池特性を有する非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池を提供することにある。
本発明に記載される非水電解質二次電池用正極活物質は、アルミニウム及び/又はマグネシウムと、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも1種類以上の元素と、硫黄と、を含むスピネル構造からなるリチウム遷移金属複合酸化物を有する非水電解質二次電池用正極活物質である。
チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも1種類以上の元素を加えることで、格子定数は上昇し、粒子内のリチウムイオンの易動度は上昇し、インピーダンスを低減することができると考えられる。したがって出力特性が向上する。
しかしながら、上記の元素を加えただけでは、リチウムイオンの易動度は上昇するものの、結晶構造の安定化は難しい。アルミニウム及び/又はマグネシウムを加えることで、上記元素の特性を損なわずに、結晶構造の安定化を図ることができると考えられる。したがってサイクル充放電特性(以下、「サイクル特性」ともいう。)が向上する。
さらに、これらの元素だけでは、正極板の抵抗を低減することは難しい。硫黄により、リチウムイオンの移動抵抗が低減し、正極板の抵抗が低減すると考えられる。したがって負荷特性が向上する。
本発明に記載される非水電解質二次電池用正極活物質は、アルミニウム及び/又はマグネシウムと、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも1種類以上の元素と、硫黄と、を含むスピネル構造からなるLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)を有する。
本発明のLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)は、立方晶スピネル型マンガン酸リチウムである。充放電に伴い立方晶スピネル型マンガン酸リチウムの結晶構造からマンガンイオンが電解質に溶出し、電解質中のエステル化合物の分解によってCOガスが発生し、電池の膨れを引き起こすと考えられる。また、溶出したマンガンイオンが負極に析出することにより、リチウムイオンの移動を妨げ、内部抵抗の増加を招き、サイクル充放電特性が低下すると考えられる。
本発明では、アルミニウム及び/又はマグネシウムと、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも1種類以上の元素と、硫黄とを含むことにより、ガス発生がほとんど無く、かつ優れたサイクル充放電特性を有する非水電解質二次電池用正極活物質を得ることができる。
本発明に記載の非水電解質二次電池用正極活物質は、少なくとも価数が3価以下の元素を含むLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)を有する非水電解質二次電池用正極活物質において、前記少なくとも価数が3価以下の元素を含むLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)は、単位格子の格子定数を8.228Å以上とする元素を有する。価数が3価以下の元素を含有する立方晶スピネル型マンガン酸リチウムは、価数が3価以下の元素を含有しない場合に比べて格子定数が著しく小さくなる。この単位格子の格子定数が大きくなることで、リチウムイオンの易動度が上昇し、インピーダンスを低減することができると考えられる。したがって出力特性が向上する。また放電末期膨れを抑制し、優れたサイクル充放電特性を得ることができると考えられる。
前記単位格子の格子定数を8.228Å以上とする元素はMnよりもイオン半径が大きいことが好ましい。イオン半径がMnよりも大きい元素を有することにより、該元素を有しない場合に比べて単位格子の格子定数が大きくなり、リチウムイオンの易動度が上昇すると考えられる。これにより、優れたサイクル充放電特性を得ることができる。
前記単位格子の格子定数を8.230Å以上8.236Å以下とする元素を有することが好ましい。少なくとも価数が3価以下の元素を含むLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)の単位格子の格子定数を8.230Å以上8.236Å以下とすることにより、リチウムイオンの易動度が上昇する。これにより、より優れたサイクル充放電特性が得られる。
本発明に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、少なくともリチウム化合物と、マンガン化合物と、硫黄含有化合物と、ホウ素化合物と、アルミニウム化合物及び/又はマグネシウム化合物と、チタン化合物、ジルコニウム化合物、ハフニウム化合物から選ばれる少なくとも1種類以上の化合物と、を混合した混合物を得る工程と、前記混合物を酸素濃度が18%以上の雰囲気中で焼成する工程と、を有する。焼成雰囲気中の酸素濃度が18%以上のとき、(400)結晶子径が800オングストローム以上の非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。また、それぞれの原料の元素の価数をある程度制御することができる。(400)結晶子径を規格化し、結晶構造の歪みを低減することによって、サイクル充放電に伴う結晶構造の崩壊を抑制する。価数を制御することにより、格子定数の大きさを変化することができる。したがって、本発明に記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法により、より優れたサイクル充放電特性の非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
本発明に記載の非水電解質二次電池は、本発明のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質を正極活物質として用いた正極活物質層を帯状正極集電体の少なくとも片面に形成させることにより構成した帯状正極と、金属リチウム、リチウム合金、リチウムイオンを吸蔵放出可能な炭素材料またはリチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物を負極活物質として用いた負極活物質層を帯状負極集電体の少なくとも片面に形成させることにより構成した帯状負極と、帯状セパレータとを具備し、前記帯状正極と前記帯状負極とを前記帯状セパレータを介して積層した状態で複数回巻回させて、前記帯状正極と前記帯状負極との間に前記帯状セパレータが介在している渦巻型の巻回体を構成してなる。このような構成にすることで、製造工程が簡単になり、正極活物質層および負極活物質層の割れや帯状セパレータからの剥離を生じにくくさせる。これにより電池容量およびエネルギー密度を向上させることができる。また、出力特性、サイクル充放電特性および負荷特性に優れた非水電解質二次電池となる。
以上に説明したように、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質は、出力特性、サイクル充放電特性、負荷特性に優れる。また、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法によれば、出力特性、サイクル充放電特性および負荷特性に優れた正極活物質を得ることができる。さらに、本発明の非水電解質二次電池は、出力特性、サイクル充放電特性および負荷特性に優れる。
以下、本発明に係る非水電解質二次電池用正極活物質、その製造方法および非水電解質二次電池を、実施の形態、実施例及び図4〜図7を用いて説明する。ただし、本発明は、この実施の形態、実施例及び図4〜図7に限定されない。
(非水電解質二次電池用正極活物質)
本発明の正極活物質は、少なくともスピネル構造(スピネル型の結晶構造)のリチウム遷移金属複合酸化物を有する。「スピネル構造」とは、複酸化物でAB型の化合物(AとBは金属元素)にみられる代表的結晶構造型の一つである。
図4は、スピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物の結晶構造を示す模式図である。図4において、リチウム原子1は8aサイトの四面体サイトを占有し、酸素原子2は32eサイトを占有し、遷移金属原子3(および、場合により過剰のリチウム原子)は16dサイトの八面体サイトを占有している。
スピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物としては、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムチタン複合酸化物、リチウム・マンガン・ニッケル複合酸化物、リチウム・マンガン・コバルト複合酸化物等が挙げられる。中でも、リチウムマンガン複合酸化物が好ましい。
本発明の正極活物質においては、リチウム遷移金属複合酸化物の形態は、特に限定されない。リチウム遷移金属複合酸化物の形態としては、粒子、膜等が挙げられる。
また、本発明においては、リチウム遷移金属複合酸化物が、一次粒子およびその凝集体である二次粒子の一方または両方からなる粒子の形態で存在してもよい。即ち、リチウム遷移金属複合酸化物は、粒子の形態で存在し、その粒子は、一次粒子のみからなっていてもよく、一次粒子の凝集体である二次粒子のみからなっていてもよく、一次粒子と二次粒子の両者からなっていてもよい。
本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物は、好適には、アルミニウム及び/又はマグネシウムと、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも1種類以上の元素と、硫黄と、を含むLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)で示される。
本発明の基本構成元素は、LiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)で表され、立方晶スピネル型マンガン酸リチウムである。リチウムの組成比は、0.95≦a≦1.15であることが好ましい。さらに好ましくは1<a≦1.1である。
リチウムは8aサイト1の四面体サイトを占有する。化学量論組成比よりも過剰にリチウムを添加すると、過剰量のリチウムの一部は、マンガンが存在する16dサイト3の八面体サイトを占有する。化学量論組成比よりも過剰にリチウムを添加することで、マンガンの一部をリチウムで置換できる。Mn3+が減少することで、さらに結晶構造が安定し、マンガンイオンの溶出を抑えることができ、ガスの発生による電池の膨れ及びサイクル充放電時の悪化を改善できると考えられる。
本発明の正極活物質においては、リチウム遷移金属複合酸化物の好適な態様として、以下の(i)〜(v)が挙げられる。
(i)リチウム遷移金属複合酸化物が、さらにホウ素を有するリチウムマンガン複合酸化物である態様。
本発明の構成元素であるホウ素は、焼成のときに原料混合物中のリチウムと反応し、リチウム、ホウ素、酸素からなる化合物を形成する。この化合物は融剤(フラックス)として作用するため、リチウム遷移金属複合酸化物は、結晶成長が促進し、結晶性が高まり、かつ粒子径の大きなリチウム遷移金属複合酸化物が得られると考えられる。またホウ素がない場合に比べて自己放電が抑制されるため、保存特性が向上すると考えられる。
(ii)リチウム遷移金属複合酸化物が、さらにフッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選ばれる少なくとも1種を有するリチウムマンガン複合酸化物である態様。
ハロゲン元素を加えることで粒子性状を改善する効果を示すと考えられる。ハロゲン元素がない場合に比べて、結晶性に優れ、比表面積が小さく、粗大粒子を含まず、かつ球状で、粒子径の揃ったリチウム遷移金属複合酸化物が得られると考えられる。またハロゲン元素は粒子表面に偏析し、ハロゲン元素がない場合に比べてリチウム遷移金属複合酸化物表面のインピーダンスの低減を図ることができると考えられる。さらにハロゲン元素がない場合に比べてリチウム遷移金属複合酸化物の粒子表面と電解質との界面におけるリチウムイオンの移動抵抗が低減すると考えられる。
(iii)リチウム遷移金属複合酸化物が、さらにナトリウムおよび/またはカルシウムを有するリチウムマンガン複合酸化物である態様。
ナトリウム、カルシウムはリチウム遷移金属複合酸化物粒子の一部、もしくは全面を覆い電解質との反応性を制御するため、電池膨張率を大幅に低下すると考えられる。ナトリウム、カルシウムはリチウムに比べ充放電容量を減少させる効果が少ないため、効果を上乗せし、さらに電池膨張率を低下させることができる。
(iv)リチウム遷移金属複合酸化物が、さらにホウ素と、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と、ナトリウムおよび/またはカルシウムとを有するリチウムマンガン複合酸化物である態様。
(v)リチウム遷移金属複合酸化物が、一般式LiMn3−a−b4+f(Mはアルミニウム及び/又はマグネシウム、Aはチタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも一種類以上の元素、Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素から選ばれる少なくとも一種類以上の元素、Bはホウ素、Sは硫黄、Dはナトリウム及び/又はカルシウム、0.8≦a≦1.2、0<b≦0.2、0≦c≦0.05、0≦d≦0.02、0<e≦0.1、0≦f<0.5、0<g≦0.1、0≦h<0.015)で表される態様。
Mはアルミニウム及び/又はマグネシウムを表し、bはその組成比を表す。bは0<b≦0.2であり、更に好ましくは0.01≦b≦0.15、より好ましくは0.05≦b≦0.15である。このとき充放電に伴うガスの発生が少なくなり、電池の膨れが抑えられる。これは結晶構造が安定化し、マンガンイオンの溶出が抑えられ、電解質の分解によるCOガスの発生が抑えられるためと考えられる。しかしb>0.2では、添加量が増加しても、ガスの発生量はほぼ同等となる。また、添加量の増加による放電容量の低下が顕著に現れ、好ましくない。b=0ではガス発生が改善できず好ましくない。
Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素から選ばれる少なくとも一種類以上の元素を表し、cはその組成比を表す。ハロゲン元素は上記のうち一種類または二種類以上を併用して用いてもよい。特にフッ素、塩素が好ましい。ハロゲン元素の組成比cは0≦c≦0.05であり、優れたサイクル充放電特性が得られる。しかしc>0.05では、ハロゲン元素の量が増加しても、サイクル充放電特性は低く、好ましくない。さらにホウ素が含有されていないときはサイクル充放電特性に改善が得られにくい。これは粒子性状を球状とする効果がハロゲン元素とホウ素とを共に用いた相乗効果によるためであり、ホウ素と共にハロゲン元素を使用することが好ましい。
Bはホウ素であり、ホウ素の組成比はdで表される。0≦d≦0.02であり、このとき電池膨張率が低下する。ホウ素を付与することで焼結が進行し、結晶が緻密化し、結晶構造が安定化する。さらに比表面積が小さくなり電解質との反応活性点が少なくなる。このためマンガンイオンの溶出が抑えられ、充放電に伴うガスの発生が抑制できたと考えられる。しかしホウ素量がd>0.02のとき、電池膨張率が大きくなっており、充放電時のガスの発生が顕著になり好ましくない。
また本発明では硫黄を付与しないときに比べて、ホウ素と硫黄とを共に用いたとき相乗効果が得られ、電池膨張率が大幅に低下する。理由は定かではないがホウ素がリチウム、酸素と共に低融点化合物(フラックス)を形成する反応を硫黄が促進すると考えられる。このため焼成の初期段階にて低温度から低融点化合物が原料混合物全体に形成され、フラックスの効果が得られると考えられる。これにより原料混合物全体が均等に焼結し、局所的な異常粒成長、微小粒子の残留をなくすことができる。このようにホウ素は硫黄と共に付与することでフラックスの効果が均一に得られ、結晶性のばらつきがなく、より結晶構造の安定化が実現できる。ハロゲン元素を含有しないときも、ホウ素と硫黄との相乗効果が得られ、電池膨張率が低減できる。
Sは硫黄であり、硫黄の組成比はeで表される。0<e≦0.1であり、このとき実用レベルのサイクル充放電特性が得られる。特に0.001≦e≦0.06が好ましく、このとき優れたサイクル充放電特性が得られる。前述したように正極抵抗が低減し、電池の内部抵抗が減少したため、サイクル充放電特性が向上したと考えられる。e>0.1ではサイクル充放電特性が低下し、好ましくない。特に硫黄と共にハロゲン元素を含有することが好ましく、このとき特に優れたサイクル充放電特性が得られる。
また本発明では優れた保存特性を実現できる。これは硫黄が粒子表面に保護膜を形成し、自己放電を抑制するためであると考えられる。
Dはナトリウム及び/又はカルシウムを表し、その組成比はhで表される。h>0.015ではホウ素のフラックス効果を阻害するため好ましくない。ホウ素の添加量を増やすか焼成温度を上げることで粒子を成長させることはできるが、ホウ素を添加しすぎるとガスの発生を招き、焼成温度を上げすぎると放電容量やサイクル充放電特性を低下させるため好ましくない。
Aはチタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも1種以上の元素を表し、その組成比はgで表される。gは0<g≦0.1であり、更に好ましくは0.01≦g≦0.08、より好ましくは0.03≦g≦0.05である。リチウムイオンの易動度が上昇することにより、インピーダンスが低減すると考えられる。0.1>gでは、電池特性がほとんど変化せず好ましくない。
リチウム遷移金属複合酸化物は、鉄の含有量が25ppm以下であるのが好ましく、20ppm以下であるのがより好ましく、18ppm以下であるのがさらに好ましい。鉄の含有量が多すぎると、電池の内部短絡の原因になる場合がある。
さらに本発明の正極活物質は、比表面積についても規格化することで、さらに優れた電池特性が得られる。すなわち正極活物質の比表面積は0.2〜1.2m/gであることが好ましい。さらに好ましくは0.3〜0.7m/gである。このとき電池の膨張率を抑えることができる。粒子の比表面積が0.2m/g未満では、粒子径が大きすぎて、充放電においてリチウムイオンの固体内拡散が進行しにくく、放電容量が低下する。また1.2m/gより大きい場合、粒子径が小さいことにより充放電特性、サイクル充放電特性が向上しないため好ましくない。
比表面積は、窒素ガス吸着法により測定することができる。
また本発明では、1μm以下の粒子量についても規格化することで、さらに電池膨張率を低減できる。本発明の正極活物質の1μm以下の粒子は1体積%以下であることが好ましい。このとき電池膨張率を低減できる。
粉体の粒度分布を測定する方法には、ふるい分け法、画像解析法、沈降法、レーザー回折散乱法、電気的検知法がある。
また本発明では、正極活物質の結晶子の(400)結晶子径を規格化する。
ここで、「結晶子」は、単結晶と考えられる最大限の集合を意味し、「結晶子径」とは、結晶子の大きさを意味する。
したがって、結晶子径が大きいほど、結晶性に優れ、結晶構造の歪みが少ないことになる。なお、本発明に用いられるような、スピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物においては、以下に示す(400)結晶子径により、単位格子の配列の規則性の程度を示すことができる。例えば(400)結晶子径が大きいほど結晶性に優れ、結晶構造の歪みが少ない。
リチウム遷移金属複合酸化物の(400)結晶子径は、例えば、X線回折法により求めることができる。X線回折法は、例えば、管電流100mA、管電圧40kVの条件で行うことができる。X線回折法で求められた(400)面に起因する回折ピークより、下記式(1)で表されるシェラー(Scherrer)の式によって、結晶子径が算出される。
D=Kλ/(βcosθ) (1)
上記式中、Dは結晶子の大きさ(Å)を表し、Kは定数(βを積分幅より算出した場合は、1.05)を表し、λはX線源の波長(CuKα1の場合は、1.540562Å)、βは結晶子の大きさによる回折線の広がりの幅(radian)を表し、θは回折角(degree)を表す。
本発明の正極活物質においては、リチウム遷移金属複合酸化物の(400)結晶子径は750〜1000オングストロームである。このとき優れたサイクル充放電特性を実現できる。(400)結晶子径が750オングストローム未満、又は本発明の組成を満たさない場合は、優れたサイクル充放電特性が得られず好ましくない。
さらに(400)結晶子径が750〜1000オングストロームに規格化した正極活物質は、比表面積についても規格化することで、さらに優れた電池特性が得られる。すなわち本発明の非水電解質二次電池用正極活物質正極活物質の比表面積は0.2〜1.2m/gであることが好ましい。さらに好ましくは0.3〜0.7m/gである。このとき電池の膨張率を抑えることができる。
本発明に記載の非水電解質二次電池用正極活物質は、少なくとも価数が3価以下の元素を含むLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)を有する非水電解質二次電池用正極活物質において、前記少なくとも価数が3価以下の元素を含むLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)は、単位格子の格子定数を8.228Å以上とする元素を有することを特徴とする。前記単位格子の格子定数を8.230Å以上8.236Å以下とする元素を有することが好ましい。さらに好ましくは前記単位格子の格子定数を8.233Å以上8.235Å以下とする元素を有することである。このときさらに優れたサイクル充放電特性の非水電解質二次電池用正極活物質を得ることができる。
(非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法)
本発明の正極活物質は、製造方法を特に限定されないが、例えば、以下の(1)および(2)のようにして製造することができる。
(1)原料混合物の作製
後述する化合物を各構成元素が所定の組成比となるように混合して、原料混合物を得る。原料混合物に用いられる化合物は、目的とする組成を構成する元素に応じて選択される。
混合の方法は、特に限定されず、例えば、粉末状の化合物をそのまま混合して原料混合物とする方法;水および/または有機溶媒を用いてスラリー状として混合した後、乾燥させて原料混合物とする方法;上述した化合物の水溶液を混合して沈降させ、得られた沈殿物を乾燥させて原料混合物とする方法;これらを併用する方法が挙げられる。
以下に、原料混合物に用いられる化合物を例示する。
リチウム化合物は、特に限定されないが、例えば、LiCO、LiOH、LiOH・HO、LiO、LiCl、LiNO、LiSO、LiHCO、Li(CHCOO)、フッ化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、過酸化リチウムが挙げられる。中でも、LiCO、LiOH、LiOH・HO、LiO、LiCl、LiNO、LiSO、LiHCO、Li(CHCOO)が好ましい。
マンガン化合物は、特に限定されないが、例えば、マンガンメタル、酸化物(例えば、MnO、Mn、Mn)、水酸化物、硝酸塩、炭酸塩(MnCO)、塩化物塩、ヨウ化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガンが挙げられる。中でも、マンガンメタル、MnCO、MnSO、MnClが好ましい。
マグネシウム化合物は、特に限定されないが、例えば、MgO、MgCO、Mg(OH)、MgCl、MgSO、Mg(NO、Mg(CHCOO)、ヨウ化マグネシウム、過塩素酸マグネシウムが挙げられる。中でも、MgSO、Mg(NOが好ましい。
アルミニウム化合物は、特に限定されないが、例えば、Al、Al(NO、Al(SO、Al(CO、Al(CHCOO)が挙げられる。
ホウ素化合物は、特に限定されないが、例えば、B(融点460℃)、HBO(分解温度173℃)、リチウムホウ素複合酸化物、オルトホウ酸、酸化ホウ素、リン酸ホウ素等が用いられる。中でも、HBO、Bが好ましい。
ハロゲン化合物は、特に限定されないが、例えば、NHF、NHCl、NHBr、NHI、LiF、LiCl、LiBr、LiI、MnF、MnCl、MnBr、MnI、フッ化水素、フッ化酸素、フッ化水素酸、塩化水素、塩酸、酸化塩素、フッ化酸化塩素、酸化臭素、フルオロ硫酸臭素、ヨウ化水素、酸化ヨウ素、過ヨウ素酸が挙げられる。中でも、NHF、NHCl、NHBr、NHI、LiF、LiCl、LiBr、LiI、MnF、MnCl、MnBr、MnIが好ましい。
硫黄化合物は、特に限定されないが、例えば、LiSO、MnSO、(NHSO、Al(SO、MgSO、硫化物、ヨウ化硫黄、硫化水素、硫酸とその塩、硫化窒素が挙げられる。中でも、LiSO、MnSO、(NHSO、Al(SO、MgSOが好ましい。
ナトリウム化合物は、特に限定されないが、例えば、NaCO、NaOH、NaO、NaCl、NaNO、NaSO、NaHCO、CHCONaが挙げられる。
カルシウム化合物は、特に限定されないが、例えば、CaO、CaCO、Ca(OH)、CaCl、CaSO、Ca(NO、Ca(CHCOO)が挙げられる。
また、上述した各元素の2種以上を含有する化合物を用いてもよい。
以下に、原料混合物を得る好適な方法を、リチウム遷移金属複合酸化物がマグネシウムとチタンと硫黄を有するリチウムマンガン複合酸化物である正極活物質を例に挙げて、具体的に説明する。
上述したマンガン化合物およびマグネシウム化合物から調製した、所定の組成比のマンガンイオンおよびマグネシウムイオンを含有する水溶液を、攪拌している純水中に滴下する。
ついで、炭酸水素アンモニウム水溶液を滴下し、マンガンおよびマグネシウムを沈殿させ、マンガンおよびマグネシウムの塩を得る。なお、炭酸水素アンモニウム水溶液の代わりに、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等のアルカリ溶液を用いることもできる。
つぎに、水溶液をろ過して沈殿物を採取し、採取した沈殿物を水洗し、熱処理した後、上述したリチウム化合物、チタン化合物および硫黄化合物と混合して、原料混合物を得る。
(2)原料混合物の焼成および粉砕
ついで、原料混合物を焼成する。焼成の温度、時間、雰囲気等は、特に限定されず、目的に応じて適宜決定することができる。
焼成温度は、650℃以上であるのが好ましく、700℃以上であるのがより好ましい。焼成温度が低すぎると、未反応の原料が正極活物質に残留し、正極活物質の本来の特徴を生かせない場合がある。また、焼成温度は、1100℃以下であるのが好ましく、950℃以下であるのがより好ましい。焼成温度が高すぎると、正極活物質の粒径が大きくなり過ぎて電池特性が低下する場合がある。また、LiMnO、LiMnO等の副生成物が生成しやすくなり、単位重量あたりの放電容量の低下、サイクル特性の低下、動作電圧の低下を招く場合がある。
焼成時間は、一般に、1〜24時間であるのが好ましく、6〜12時間であるのがより好ましい。焼成時間が短すぎると、原料粒子間の拡散反応が進行しない。焼成時間が長すぎると、拡散反応がほぼ完了した後の焼成が無駄となり、また、焼結による粗大粒子が形成されてしまう場合がある。
また、原料混合物を酸素濃度18%以上の酸化雰囲気にて焼成することで、(400)結晶子径が800オングストローム以上のリチウム遷移金属複合酸化物が得られる。焼成雰囲気中の酸素濃度を最適に制御し、結晶構造中に十分な酸素を供給することで(400)結晶子径が750〜1000オングストロームのリチウム遷移金属複合酸化物とすることができる。また、原料の価数をある程度制御することができる。
焼成後、所望により、らいかい乳鉢、ボールミル、振動ミル、ピンミル、ジェットミル等を用いて粉砕し、目的とする粒度の粉体とすることもできる。このように、焼成後粉砕することによって、比表面積を上述した好適範囲とすることができる。
上述した製造方法により、本発明の正極活物質を得ることができる。
以下、本発明の正極活物質の具体的な製造方法について説明する。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化チタン(TiO)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が15μm、含有硫酸分(SO)が0.01重量%未満の粉末を用いる。
Li1.073Mg0.012Mn1.915Ti0.030.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.041Al0.10Mn1.859Ti0.030.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.073Mg0.012Mn1.915Zr0.030.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化ハフニウム(HfO)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.073Mg0.012Mn1.915Hf0.030.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、酸化アルミニウム(Al)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化チタン(TiO)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.037Al0.1Mg0.012Mn1.851Ti0.030.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハフニウム(HfO)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.03Al0.1Mn1.840Zr0.03Hf0.030.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化チタン(TiO)、フッ化リチウム(LiF)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.073Mg0.012Mn1.915Ti0.030.010.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化チタン(TiO)、フッ化リチウム(LiF)、塩化リチウム(LiCl)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.073Mg0.012Mn1.915Ti0.030.01Cl0.010.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、フッ化リチウム(LiF)、酸化ホウ素(B)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.073Mg0.012Mn1.915Ti0.030.01Cl0.010.0050.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ホウ素(B)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.062Mg0.012Mn1.896Zr0.03Hf0.030.0050.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、酸化ホウ素(B)、硫酸リチウム(LiSO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.041Al0.10Mn1.859Ti0.030.0050.007となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、塩化リチウム(LiCl)、酸化ホウ素(B)、硫酸リチウム(LiSO)、酸化カルシウム(CaO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.041Al0.10Mn1.859Ti0.03Cl0.010.0050.007Ca0.005となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、酸化アルミニウム(Al)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、フッ化リチウム(LiF)、酸化ホウ素(B)、硫酸リチウム(LiSO)、炭酸ナトリウム(NaCO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.037Al0.10Mg0.012Mn1.851Zr0.030.010.0050.007Na0.005となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
原料となる化合物として炭酸リチウム(LiCO)、三酸化二マンガン(Mn)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、フッ化リチウム(LiF)、硫酸リチウム(LiSO)、酸化カルシウム(CaO)を使用する。ここで三酸化二マンガンには体積基準の50%径が10μm、含有硫酸分(SO)が0.5重量%未満の粉末を用いる。
Li1.062Mg0.012Mn1.896Ti0.03Zr0.030.010.007Ca0.005となるように前記原料となる化合物を秤量し、乾式混合して原料混合粉末とする。得られる原料混合物を大気雰囲気中にて約800℃で約11時間焼成する。そして乳鉢にて粉砕し非水電解質二次電池用正極活物質が得られる。
(非水電解質二次電池)
本発明に係る非水電解質二次電池用正極活物質は、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池等の非水電解質二次電池に好適に用いられる。
非水電解質二次電池は、従来公知の非水電解質二次電池において、正極活物質を本発明の正極活物質とすればよく、他の構成は特に限定されない。本発明に係るリチウム遷移金属複合酸化物を主成分とする正極活物質層を備えた非水電解質二次電池であればよい。
以下、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明する。
負極活物質としては、金属リチウム、リチウム合金、またはリチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物が使用することができる。リチウム合金としては、例えば、LiAl合金,LiSn合金,LiPb合金が挙げられる。リチウムイオンを吸蔵放出可能な炭素材料としては、例えば、グラファイト,黒鉛等の炭素材料が挙げられる。リチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物としては、例えば、酸化スズ、酸化チタン等の酸化物が挙げられる。
電解質としては、作動電圧で変質したり、分解したりしない化合物であれば特に限定されない。電解質には、電解液も含まれる。
電解液の溶媒としては、例えば、ジメトキシエタン,ジエトキシエタン,エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート,ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネート,エチルメチルカーボネート,メチルホルメート,γ−ブチロラクトン,2−メチルテトラヒドロフラン,ジメチルスルホキシド,スルホラン等の有機溶媒が挙げられる。これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
中でも、高沸点溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートが好ましく、低沸点溶媒としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが好ましい。特に、エチレンカーボネートと、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびエチルメチルカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種との組み合わせが好ましい。この場合、重量比で、(エチレンカーボネート)/(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびエチルメチルカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種)=20/80〜40/60であるのが好ましい。
電解液のリチウム塩としては、例えば、過塩素酸リチウム,四フッ化ホウ酸リチウム,六フッ化リン酸リチウム,トリフルオロメタン酸リチウム等のリチウム塩が挙げられる。中でも、六フッ化リン酸リチウムが好ましい。
上述した溶媒とリチウム塩とを混合して電解液とする。ここで、ゲル化剤等を添加し、ゲル状として使用してもよい。また、吸液性を有するポリマーに吸収させて使用してもよい。
更に、無機系または有機系のリチウムイオンの導電性を有する固体電解質を使用してもよい。
セパレーターとしては、例えば、ポリエチレン製、ポリプロピレン製等の多孔性膜等が挙げられる。中でも、ポリエチレン製の多孔性膜が好ましい。
結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミドアクリル樹脂等が挙げられる。
本発明の正極活物質と、上述した負極活物質、電解質、セパレーターおよび結
着剤を用いて、定法に従い、リチウムイオン二次電池とすることができる。
これにより従来達成できなかった優れた電池特性が実現できる。
正極活物質として本発明の正極活物質とともにコバルト酸リチウム及び/又はニッケル酸リチウムを用いることができる。これにより高い充放電容量で、サイクル特性、負荷特性および出力特性にも優れた非水電解質二次電池を得ることができる。
一般式Li1+xCoO(xは−0.5≦x≦0.5を満たす数を表す。)で表されるコバルト酸リチウムが好ましい。前記コバルト酸リチウムは、その一部がマグネシウム、アルミニウム、カルシウム、バナジウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ストロンチウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデンおよびスズからなる群から選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。
一般式Li1+xNiO(xは−0.5≦x≦0.5を満たす数を表す。)で表されるニッケル酸リチウムが好ましい。前記ニッケル酸リチウムは、その一部がマグネシウム、アルミニウム、カルシウム、バナジウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ストロンチウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデンおよびスズからなる群から選ばれる少なくとも1種で置換されていてもよい。
本発明の正極活物質とともに用いるコバルト酸リチウム及び/又はニッケル酸リチウムは、少なくともリチウム遷移金属複合酸化物を有する非水電解質二次電池用正極活物質である。このリチウム遷移金属複合酸化物の好適な態様として、以下の(i)〜(ii)が挙げられる。
(i)リチウム遷移金属複合酸化物が、一般式LiCo1−x (MはAlまたはTiを表し、MはMgおよび/またはBaを表し、vは0.95≦v≦1.05を満たす数を表し、wは0またはMがAlであるとき0<w≦0.10を満たし、MがTiであるとき0<w≦0.05を満たす数を表し、xは0<x≦0.10を満たす数を表し、yは1≦y≦2.5を満たす数を表し、zは0<z≦0.015を満たす数を表す。)で表される態様。
このリチウム遷移金属複合酸化物を有する正極活物質と本発明の正極活物質を組み合わせることにより、高温サイクル特性、負荷特性およびサイクル特性に優れるだけでなく、高容量かつ安全性の両立された電池を得ることができる。
(ii)リチウム遷移金属複合酸化物が、一般式LiCo1−b(MはTi、Al、V、Zr、Mg、CaおよびSrからなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、Xはハロゲン元素から選ばれる少なくとも1種を表し、aは0.95≦a≦1.05を満たす数を表し、bは0<b≦0.10を満たす数を表し、cは1≦c≦2.5を満たす数を表し、dは0<d≦0.1を満たす数を表し、eは0<e≦0.015を満たす数を表す。)で表される態様。
このリチウム遷移金属複合酸化物を有する正極活物質と本発明の正極活物質を組み合わせることにより、高温サイクル特性、負荷特性およびサイクル特性に優れるだけでなく、高容量かつ安全性の両立された電池を得ることができる。
本発明の正極合剤を用いて正極を製造する好ましい方法を以下に説明する。
本発明の正極合剤をスラリーまたは混練物とし、アルミニウム箔等の集電体に塗布し、または担持させ、プレス圧延して正極活物質層を集電体に形成させる。
図5は、正極の模式的な断面図である。図5に示されているように、正極13は、正極活物質5を結着剤4により集電体12上に保持させてなる。
本発明の正極活物質は、導電剤粉末との混合性に優れ、電池の内部抵抗が小さいと考えられる。したがって、充放電特性、特に放電容量に優れる。
また、本発明の正極合剤は、結着剤と混練するとき、流動性に優れ、また、結着剤の高分子と絡まりやすく、優れた結着性を有する。
さらに、本発明の正極活物質は、粗大粒子を含まず、球状であるため、作製した正極の塗膜面の表面が平滑性に優れたものになる。このため、正極板の塗膜面は結着性に優れ、剥がれにくくなる。また、表面が平滑で充放電に伴う塗膜面表面のリチウムイオンの出入りが均一に行われるため、サイクル特性において顕著な改善がみられる。
リチウムイオン二次電池の形状は、特に限定されず、円筒型、コイン型、角型、ラミネート型等とすることができる。
図6は、円筒型電池の模式的な断面図である。図6に示されるように、円筒型電池20においては、集電体12上に正極活物質層を形成させた正極13と、集電体12上に負極活物質層を形成させた負極11とがセパレーター14を介して、繰り返し積層されている。
図7は、コイン型電池の模式的な部分断面図である。図7に示されるように、コイン型電池30においては、集電体12上に正極活物質層を形成させた正極13と、負極11とが、セパレーター14を介して、積層されている。
図8は、角型電池の模式的な斜視図である。図8に示されるように、角型電池40においては、集電体12上に正極活物質層を形成させた正極13と、集電体12上に負極活物質層を形成させた負極11とが、セパレーター14を介して、繰り返し積層されている。
正極、負極、セパレーターおよび非水電解質を有する非水電解質二次電池であって、下記Iを正極の正極活物質として、下記IIを負極の負極活物質として用いる非水電解質二次電池を得ることができる。
I:本発明に記載の非水電解質二次電池用正極活物質に用いられるリチウム遷移金属複合酸化物と、一般式がLi1+xCoO(xは−0.5≦x≦0.5を満たす数を表す。)で表されるコバルト酸リチウム及び/又は一般式がLi1+xNiO(xは−0.5≦x≦0.5を満たす数を表す。)で表されるニッケル酸リチウムを、前記リチウム遷移金属複合酸化物の重量をAとし、前記コバルト酸リチウム及び/又は前記ニッケル酸リチウムの重量をBとした場合に0.2≦B/(A+B)≦0.8の範囲になるように混合する非水電解質二次電池用正極活物質。
II:金属リチウム、リチウム合金およびリチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる非水電解質二次電池用負極活物質。
この非水電解質二次電池は、高い極板密度を有し、サイクル特性、高温サイクル特性に優れるだけでなく、負荷特性、出力特性にも優れている。
正極活物質は、0.4≦B/(A+B)≦0.6の範囲になるように混合することが好ましい。0.4≦B/(A+B)≦0.6の範囲であれば、極板密度、ドライアウトの防止および過充電特性の向上だけでなく、サイクル充放電特性、負荷特性および出力特性の向上が著しいからである。
リチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物としては、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含むスピネル構造からなる一般式がLiTi4+c(aは0.8≦a≦1.5を満たす数を表し、bは1.5≦b≦2.2を満たす数を表し、cは−0.5≦c≦0.5を満たす数を表す。)で表される非水電解質二次電池用負極活物質を用いることができる。このときサイクル特性が非常に向上した非水電解質二次電池を得ることができる。
本発明の正極活物質および正極合剤を用いた非水電解質二次電池の用途は特に限定されない。例えばノートパソコン、ペン入力パソコン、ポケットパソコン、ノート型ワープロ、ポケットワープロ、電子ブックプレーヤ、携帯電話、コードレスフォン子機、電子手帳、電卓、液晶テレビ、電気シェーバ、電動工具、電子翻訳機、自動車電話、携帯プリンタ、トランシーバ、ページャ、ハンディターミナル、携帯コピー、音声入力機器、メモリカード、バックアップ電源、テープレコーダ、ラジオ、ヘッドホンステレオ、ハンディクリーナ、ポータブルコンパクトディスク(CD)プレーヤ、ビデオムービ、ナビゲーションシステム等の機器の電源として用いることができる。
また、照明機器、エアコン、テレビ、ステレオ、温水器、冷蔵庫、オーブン電子レンジ、食器洗浄器、洗濯機、乾燥器、ゲーム機器、玩具、ロードコンディショナ、医療機器、自動車、電気自動車、ゴルフカート、電動カート、電力貯蔵システム等の電源として用いることができる。
さらに、用途は、民生用に限定されず、軍需用または宇宙用とすることもできる。
以下、本発明に係る非水電解質二次電池用正極活物質について実施例を挙げて説明するが、この実施例に限定されるものではない。
1.正極活物質の作製
[実施例1]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、酸化チタンおよび炭酸リチウムと混合させた。炭酸塩は、含有硫酸分が0.01重量%のものを用いた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.073、Mnが1.915、Mgが0.012、Tiが0.03、Sが0.007であった。
[実施例2]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、酸化チタンおよび炭酸リチウムと混合させた。炭酸塩は、含有硫酸分が0.01重量%のものを用いた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.04、Mnが1.92、Mgが0.05、Tiが0.01、Sが0.007であった。
[実施例3]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、酸化チタンおよび炭酸リチウムと混合させた。炭酸塩は、含有硫酸分が0.01重量%のものを用いた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.03、Mnが1.90、Mgが0.05、Tiが0.03、Sが0.007であった。
[実施例4]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、酸化チタンおよび炭酸リチウムと混合させた。炭酸塩は、含有硫酸分が0.01重量%のものを用いた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.03、Mnが1.89、Mgが0.05、Tiが0.05、Sが0.007であった。
[実施例5]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、酸化チタン、フッ化リチウムおよび炭酸リチウムと混合させた。炭酸塩は、含有硫酸分が0.01重量%のものを用いた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.04、Mnが1.92、Mgが0.05、Tiが0.01、Fが0.01、Sが0.007であった。
[実施例6]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、酸化ジルコニウム、フッ化リチウムおよび炭酸リチウムと混合させた。炭酸塩は、含有硫酸分が0.01重量%のものを用いた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.04、Mnが1.93、Mgが0.05、Zrが0.004、Fが0.01、Sが0.007であった。
[比較例1]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、炭酸リチウムと混合させた。得られた混合物を約800gで約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.045、Mnが1.865、Mgが0.12であった。
[比較例2]
マンガンの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、酸化アルミニウムおよび炭酸リチウムと混合させた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.052、Mnが1.878、Alが0.1であった。
[比較例3]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、炭酸リチウムと混合させた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。炭酸塩は、含有硫酸分が0.01重量%のものを用いた。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.04、Mnが1.93、Mgが0.05、Sが0.007であった。
[比較例4]
マンガンおよびマグネシウムの炭酸塩を水洗し、乾燥させた後、フッ化リチウムおよび炭酸リチウムと混合させた。得られた混合物を約800℃で約10時間焼成した。これを粉砕して、正極活物質を得た。炭酸塩は、含有硫酸分が0.01重量%のものを用いた。
得られた正極活物質の組成比は、Liが1.05、Mnが1.92、Mgが0.05、Fが0.01、Sが0.007であった。
なお、実施例および比較例において、正極活物質の組成は、誘導結合高周波プラズマ分光分析法(ICP分光分析法)により求めた。また、硫酸根の含有量は、ICP分光分析法により求めた。
2.正極活物質の性状
(1)正極活物質の(400)結晶子径
得られた正極活物質についてX線回折法を行った。X線回折法は、X線回折装置(RINT2500V、理学電気社製)を用い、X線源としてCuKα1を用い、管電流100mA、管電圧40kVの条件で行った。X線回折法により得られたX線回折パターンを基に、上記式(1)で表されるシェラーの式から、正極活物質の(400)結晶子径を求めた。
3.正極活物質の評価
上記で得られた各正極活物質を用いて、負極がリチウム金属である試験用二次電池、負極がカーボンである円筒電池を作製して、以下のように評価した。
A.負極がリチウム金属である試験用二次電池を用いた評価
負極がリチウム金属である試験用二次電池は以下のように作製した。
正極活物質の粉末90重量部と、導電剤となる炭素粉末5重量部と、ポリフッ化ビニリデンのノルマルメチルピロリドン溶液(ポリフッ化ビニリデン量として5重量部)とを混練してペーストを調製し、これを正極集電体に塗布し乾燥させて正極板とした。得られた正極板を用い、負極がリチウム金属である試験用二次電池を得た。
(1)インピーダンス
測定にはSI1287及びSI1260(SOLARTRON社製)を使用した。試験用二次電池の正負極に設けたリード線に測定機のクリップを取り付け、交流インピーダンス法により内部インピーダンスを測定した。逢坂哲彌、2D16、電池討論会予稿集(1999)と同形状のCole−Coleプロットが得られる。図3に示した等価回路に従って解析し、正極抵抗を算出した。インピーダンスが小さいほど出力特性に優れると言える。
(2)初期放電容量
充電電位4.3V、放電電位2.85V、放電負荷0.2C(なお、1Cは、1時間で放電が終了する電流負荷である。以下、同じ。)の条件で、負極がリチウム金属である試験用二次電池を放電させた。このときの放電容量を0.2C初期放電容量とした。
(3)初期放電末期の膨れ
初期放電容量の測定時に、3.3Vから2.85Vまで放電する間の容量変化を測定し、放電末期の膨れを評価した。放電末期の膨れが小さいほどサイクル充放電特性に優れると言える。
(4)Mn溶出量
得られた正極活物質を乾燥、冷却後、容器に、この正極活物質3gとエチレンカーボネート/メチルエチルカーボネート=3/7(体積比)の混合溶媒にLiPFを1mol/Lの濃度になるように溶解させた溶液15gを測り取り、密閉にして85℃で2日間保存した。保存後、ろ過し、ろ液のMn溶出量をICP分光分析法により測定した。Mn溶出量が少なければ高温保存特性に優れ、高温保存時のガス発生が抑制できると言える。
B.円筒電池を用いた評価
円筒電池は以下のように作製した。
負極がリチウム金属である試験用二次電池の場合と同様の方法により、正極板を得た。また、負極活物質として炭素材料を用い、正極板の場合と同様にして負極集電体に塗布し乾燥させて負極板とした。セパレーターには多孔性プロピレンフィルムを用いた。電解質には、エチレンカーボネート/メチルエチルカーボネート=3/7(体積比)の混合溶媒にLiPFを1mol/Lの濃度になるように溶解させた溶液を用いた。正極板、負極板およびセパレーターを薄いシート状に成形し、これを巻回させて金属円筒形の電池ケースに収納し、電池ケース内に電解質を注入して、リチウムイオン二次電池の円筒電池を得た。
(1)負荷容量維持率
充電電位4.2V、放電電位3.0V、放電負荷0.2Cの条件で、初期放電容量を測定した後、充電電位4.2V、放電電位3.0V、放電負荷3.0Cの条件で、負荷放電容量を測定した。得られた負荷放電容量の値を初期放電容量で除して、負荷容量維持率を求め、負荷特性を評価した。
(2)初期高温平均電位、200サイクル後の高温平均電位
60℃において、充電電位4.2V、放電電位2.75V、放電負荷2.0Cの条件で、初期放電容量および電力量を測定した。得られた電力量の値を初期放電容量で除して、初期高温平均電位を求めた。
次に、60℃において、充電電位4.2V、放電電位2.75V、放電負荷2.0Cの条件で、200サイクル後の放電容量および電力量を測定した。得られた電力量の値を初期放電容量で除して、200サイクル後の高温平均電位を求めた。
(3)放電容量維持率
充電電位4.2V、放電電位2.75V、放電負荷2Cの条件で充放電を繰り返し行い、200サイクル後の放電容量を測定した。得られた200サイクル後の放電容量の値を1サイクル後の放電容量の値で除して、放電容量維持率を求め、サイクル特性を評価した。
(4)高温放電容量維持率
60℃において、充電電位4.2V、放電電位2.75V、放電負荷2Cの条件で充放電を繰り返し行い、500サイクル後の放電容量を測定した。得られた500サイクル後の放電容量の値を1サイクル後の放電容量の値で除して、高温放電容量維持率を求め、高温サイクル特性を評価した。
結果を第1表に示す。なお、表中、「−」は、該当する項目を測定していないことを示す。
第1表から、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質は、放電末期膨れが減少しており、このことからサイクル充放電特性が優れていることがわかる。また、インピーダンスも低減しており、出力特性が優れていることが分かる。
これに対して、マンガン酸リチウムにマグネシウムのみ添加した場合(比較例1)およびアルミニウムのみ添加した場合(比較例2)は、サイクル充放電特性が劣っており、インピーダンスも高い値を示す。
また、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質は、Mn溶出量が低減しており、高温保存時のガスの発生が抑制せれ、高温保存特性にも優れていることが分かる。
さらに、本発明の正極活物質は、サイクル特性、高温サイクル特性、負荷特性に優れていることが分かる。また、初期高温平均電位および200サイクル後の高温平均電位が高いことが分かる。
Figure 2004172108
本発明の非水電解質二次電池用正極活物質は、非水電解質二次電池用正極合剤および非水電解質二次電池に利用することができる。
本発明の非水電解質二次電池は、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラ等のモバイル機器および電気自動車用バッテリー等の電源等に利用することができる。
本発明の非水電解質二次電池用正極活物質について、Ti添加量と、格子定数との関係を示したグラフである。 本発明の非水電解質二次電池用正極活物質について、Ti添加量と、初期放電容量及び放電末期膨れとの関係を示したグラフである。 電池の等価回路を示す図である。 立方晶スピネル型マンガン酸リチウムの結晶構造を示す図である。 活物質の結着模式図である。 円筒型電池の断面図である。 コイン型電池の構造を示す図である。 角型電池の構造を示す図である。
符号の説明
1 8aサイト
2 32eサイト
3 16dサイト
4 結着剤
5 正極活物質
11 負極
12 集電体
13 正極
14 セパレーター
20 円筒型電池
30 コイン型電池
40 角型電池

Claims (7)

  1. アルミニウム及び/又はマグネシウムと、
    チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる少なくとも1種類以上の元素と、
    硫黄と、
    を含むスピネル構造からなるリチウム遷移金属複合酸化物を有する非水電解質二次電池用正極活物質。
  2. 前記リチウム遷移金属複合酸化物は、LiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)で表される請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  3. 少なくとも価数が3価以下の元素を含むLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)を有する非水電解質二次電池用正極活物質において、
    前記少なくとも価数が3価以下の元素を含むLiMn3−a4+f(0.8≦a≦1.2、0≦f<0.5)は、単位格子の格子定数を8.228Å以上とする元素を有する非水電解質二次電池用正極活物質。
  4. 前記単位格子の格子定数を8.228Å以上とする元素はMnよりもイオン半径が大きい請求項3に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  5. 前記単位格子の格子定数を8.230Å以上8.236Å以下とする元素を有する請求項3又は請求項4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  6. 少なくとも
    リチウム化合物と、
    マンガン化合物と、
    硫黄含有化合物と、
    ホウ素化合物と、
    アルミニウム化合物及び/又はマグネシウム化合物と、
    チタン化合物、ジルコニウム化合物、ハフニウム化合物から選ばれる少なくとも1種類以上の化合物と、
    を混合した混合物を得る工程と、
    前記混合物を酸素濃度が18%以上の雰囲気中で焼成する工程と、
    を有することを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質を正極活物質として用いた正極活物質層を帯状正極集電体の少なくとも片面に形成させることにより構成した帯状正極と、
    金属リチウム、リチウム合金、リチウムイオンを吸蔵放出可能な炭素材料またはリチウムイオンを吸蔵放出可能な化合物を負極活物質として用いた負極活物質層を帯状負極集電体の少なくとも片面に形成させることにより構成した帯状負極と、
    帯状セパレータとを具備し、
    前記帯状正極と前記帯状負極とを前記帯状セパレータを介して積層した状態で複数回巻回させて、前記帯状正極と前記帯状負極との間に前記帯状セパレータが介在している渦巻型の巻回体を構成してなる非水電解質二次電池。
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