JP2004171968A - 平面型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価に製作可能で自立型の支持体である大画面にも適用可能なスペーサを備えた平面型表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の平面方表示装置は、複数の電子放出素子がマトリクス状に配列された第1の基板と、該第1の基板と対向して配置され、該第1の基板側の面上に該電子放出素子からの電子線を受けて発光する蛍光体パターン及び該電子線を加速する金属薄膜が形成された第2の基板と、該第1の基板と該第2の基板間に配置される複数のスペーサ300とを有する。このスペーサ300は、第1の板状支持体301aと、この第1の板状支持体と直交する方向に延びる第2の板状支持体302bとを備える。第1の板状支持体301a及び第2の板状支持体302bは、互いに切像、または組み合わされて、第1又は第2の基板と平行な断面が四角形状の空間303a〜cを形成する。これにより、スペーサ300は、梯子形あるいは桝目形構造となるため、基板に対して自立可能となり、かつ強度が増す。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の平面方表示装置は、複数の電子放出素子がマトリクス状に配列された第1の基板と、該第1の基板と対向して配置され、該第1の基板側の面上に該電子放出素子からの電子線を受けて発光する蛍光体パターン及び該電子線を加速する金属薄膜が形成された第2の基板と、該第1の基板と該第2の基板間に配置される複数のスペーサ300とを有する。このスペーサ300は、第1の板状支持体301aと、この第1の板状支持体と直交する方向に延びる第2の板状支持体302bとを備える。第1の板状支持体301a及び第2の板状支持体302bは、互いに切像、または組み合わされて、第1又は第2の基板と平行な断面が四角形状の空間303a〜cを形成する。これにより、スペーサ300は、梯子形あるいは桝目形構造となるため、基板に対して自立可能となり、かつ強度が増す。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷陰極素子の電子放出素子をマトリクス状に配設した電子源を気密容器内に収容した平面型表示装置であるフィールドエミッションディスプレイ(Field Emission Display、以下FEDと略す)に関する。特に、対向する1対の基板間に、空隙を形成するためのスペーサの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、FEDは、低消費電力でブラウン管並みの輝度、コントラストを有する自発光型の平面型表示装置として注目されている。電子放出素子としては、表面伝導型放出素子(以下SED型と記す)、電界放出型素子(以下FE型と記す)や金属/絶縁膜/金属型放出素子(以下MIM型と記す)等が知られている。また、FE型には主にMo等の金属や、Si等の半導体物質で作られたスピント型やカーボンナノチューブ(CNT)を電子源としたCNT型も知られている。SED型に関しては、下記特許文献1に、MIM型に関しては、下記特許文献2または3に開示されている。
【0003】
FEDは、電子放出素子が形成された第1の基板(背面側基板)と、この第1の基板と対抗して配置され、該電子放出素子から放出された電子線を受けて発光する第2の基板(表示側基板)と、この第1及び第2の基板を各々支持し、該2つの基板間に空隙を形成するためのスペーサとを備えている。このスペーサに関しては、下記特許文献4、5または非特許文献1に開示されている。
【0004】
また、スペ−サは、電子放出素子からの電子の作用により帯電する。このため、スペ−サ近傍では、電子放出素子から放出される電子の軌道が曲げられ、画像が歪む現象が生じる。これを防ぐために、特許文献6または7に開示されているように、スペーサ表面に高抵抗膜の酸化スズ、或いは酸化スズと酸化インジウム混晶薄膜や金属膜である導電性膜を形成し、スペーサ表面に微小電流を流すようにしている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−164129号公報
【特許文献2】特開2001−101965号公報
【特許文献3】特開2001−243901号公報
【特許文献4】特開2000−164129号公報
【特許文献5】特開2002−157959号公報
【特許文献6】特開昭57−118355号公報
【特許文献7】特開昭61−124031号公報
【非特許文献1】The proceeding of SDI’97、paper6.2(p.52−55)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献4及び非特許文献1は、スペーサの取り付け方については言及されていない。これらの文献に記載されているスペーサの厚さは、0.2mmで薄く、基板上で自立することが困難である。よって、電子放出素子を形成した基板上に、垂直にスペーサを取り付けるのは困難であり、手間が掛かる。このスペーサの取り付けに係る手間は、将来大画面化されることを考慮すれば、大きな課題となり得る。
【0007】
大画面化したFEDの構成の一例を、図15を用いて説明する。図15は、表示範囲30インチ、画素数1280×720(1画素は1組のR,G,B色画素からなる)、アスペクト比16:9の平面型表示装置における蛍光体の配置例(一部)を示すものである。図15において、幅0.05mmのブラックマトリクス120aを間に挟んで、各蛍光体111R,111G,111BがY方向に0.173mmピッチで配列されており、また、各蛍光体111R,111G,111BはX方向で約0.1mmのブラックマトリクス120bで分離されている。スペーサが画像に影響を与えないようにするためには、スペーサを配置する位置をブラックマトリクス内とし、幅の広いブラックマトリクス120bの幅の100μm以下とする必要がある。さらに、スペーサの取り付け誤差等を考慮するとスペーサの厚さを略90μm程度とする必要がある。スペーサの高さを例えば3mmとすると、アスペクト比は33となる。従って、スペーサを表示側基板110と背面側基板10の間に、一つ一つ設けることは、上記従来技術に比べ、さらに難しいことにある。
【0008】
FEDは、電子線励起の蛍光体発光を用いているが、CRTと比較して加速電圧が低いために、電流密度が10,000倍程度高い状態で動作する。このような高い電流密度では、蛍光体の輝度飽和、電子線照射劣化などが生じるため、電子線を加速するための加速電圧を5KV以上に高めることが必要となる。加速電圧の電気的絶縁のためには、基板間ギャップを1〜3mmと大きくする必要があるため、スペーサは幅90μm程度で高さが1〜3mmという高いアスペクト比のスペーサが必要である。すなわち、蛍光体の劣化を防止するために基板間ギャップを大きくする場合でも、上記した画面大型化と同様なスペーサの取り付けに係る問題が生じることになる。
【0009】
また、スペーサの取り付けに関し、特許文献5の図6では、スペーサの長さを画像領域(加速電界印加領域)より外側まで延長するように長尺化して、画像領域外に設けた凹状の溝を有する支持部材にこのスペーサを挿入して固定する方法が開示されている。この方法を例えば前記30インチ、アスペクト比16:9の大画面に適用すると、スペーサの厚さ90μm、長さ664mm以上の長さ、高さ2〜3mmのガラス薄板を前記支持部材に挿入することとなる。このため、ガラス薄板がしなって、大変手間を要する作業となる。さらに、大気圧荷重を梁で受けるため、座屈変形を生じ易い。
【0010】
このように、表示側基板と背面側基板の張り合わせ時に、電子放出源の背面側基板と自発光する蛍光体を形成する表示側基板との間にスペーサをいかにして略垂直に立てるかが大きな課題である。上記従来技術は、大画面化もしくは基板間ギャップを大きくした場合の平面型表示装置に適用可能なスペーサの構成について、十分考慮されていない。
【0011】
また、特許文献6及び7は、スペーサ表面に帯電した電荷による電子線の直進性の劣化を防止するための構成を開示しているが、スペーサの基体であるガラス基体内部を通じた電荷移動に関しては特に配慮されていなかった。
【0012】
本発明は、上記の課題を鑑みて成されたものである。その目的は、基板に対し容易に取り付け可能なスペーサを備えた平面型表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、上記スペーサを、所定の方向に延びる複数の第1の板状支持体と、該所定の方向とは異なる方向に延びる複数の第2の板状支持体とで構成し、この第1及び第2の板状支持体を互いに接合して、前記電子放出素子の少なくとも一つを含む空間を形成したことを特徴とするものである。
【0014】
一つの例としては、上記第1の板状支持体と第2の板状支持体とを互いに直交させ、この第1及び第2の板状支持体を互いに接合することにより、前記第1または第2の基板と平行な断面が四角形状の複数の空間を形成する。上記第1及び第2の板状支持体で形成される空間は、四角形状ではなく、三角形状としてもよい。
【0015】
このような構成によれば、スペーサが自立可能(それ自身で、基板面に対して垂直な姿勢を維持することができる)になるので装着が容易となる。また、スペーサが梯子または桝目形構造となるため、強度も向上する。さらに、該スペーサを構成する該板状支持体の数を増やせば、任意規模サイズの自立型スペーサとすることができるので、平面型表示装置内に配置する該スペーサの数を少なくしても、大気圧に耐えるようにすることが可能となる。
【0016】
また、上記板状支持体で形成された四角形の空間内には、少なくとも複数個の前記電子放出素子が含まれるように構成する。特に、少なくともR,G,B色画素一組に対応する3個の該電子放出素子を単位として、上記空間内に、この単位が1つまたは複数含まれるようにする。R,G,B色画素一組に対応する3個の該電子放出素子を単位とすれば、前記蛍光体の発光で形成される画像に何らかのスペーサの影響があった場合(例えば帯電の影響)でも色ズレが生じ難くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。先ず、図11乃至14を用いて、本発明が適用されるFEDの電子放出素子並びにそれを用いた平面形表示装置の構造の一例について、MIM型を例にして説明する。尚、特に説明はしないが、SED型、以下FE型及びCNT型についても、同様に本発明が適用可能である。
【0018】
図11はMIM型電子放出素子の断面構造図で、(a)図はストライプ状の下部電極に直交する断面の断面図、(b)図は下部電極のストライプ方向に平行な断面の断面図である。図11において、ガラス等の絶縁性の基板10上(図紙面に対して平行で上下方向のZ方向)に例えばAlやAl−Nd合金の下部電極11が例えば300nmの膜厚で図(a)紙面に対して直交する表裏方向であるY方向にストライプ状に形成されている。下部電極11上には、下部電極11のエッジで電界が集中するのを防止するとともに電子放出部を制限乃至規定する保護絶縁層14(例えば膜厚140nm)と、トンネル絶縁層である絶縁層12(例えば膜厚10nm)が形成されている。保護絶縁層14の上部に、電子放出部を避けて、上部電極バスライン下層15Aと上部電極バスライン上層15Bの2層構造からなる上部電極バスライン15が下部電極11とは直交する方向(図(a)紙面に対して左右方向であるX方向)にストライプ状に形成されている。上部電極バスライン下層15Aとしては基板10や保護絶縁層14との接着性が強い金属膜である例えばWやMo等の高融点金属薄膜を例えば膜厚10nm程度形成し、上部電極バスライン上層15Bとしては上部電極13(後述する)への低抵抗の給電部となるAl−Nd膜を膜厚200nm形成する。上部電極バスライン下層15Aの金属膜は後述する上部電極13の断線を防止するため、できるだけ薄くすることが望ましい。上部電極バスライン15,保護絶縁層14や基板10上には、電子放出素子を保護するため、電子放出部を除いて、絶縁膜となるパシベーション膜17が例えばSiO2,リン珪酸ガラス,ホウ珪酸ガラス等のガラス類やSi3N4,Al2O3,ポリイミドなどで成膜されている。Si3N4を用いた場合は膜厚は0.3乃至1μm程度である。絶縁層12の上には電子放出部となる上部電極13が、例えば耐熱性のよいIrを下層,Ptを中間層,電子放出効率のよいAuを上層とする3層の金属膜を用いて、例えばスパッタリングで形成されている。このとき、同時に、上部電極13を構成する3層の金属膜13’はパシベーション膜17の上部表面にもスパッタ成膜されるが、図11で示すように、上部電極バスライン上層15Bがパシベーション膜17に対して内側に後退し、パシベーション膜17が庇状となっているので、パシベーション膜17上の金属膜13’と上部電極13とは切断されている。
【0019】
このように構成されたMIM型電子放出素子の下部電極11と上部電極13との間に、真空中で、所定の印加電圧Vdを加えると、下部電極11中のフェルミ準位近傍の電子はトンネル現象により障壁を透過して、絶縁層12、上部電極13の伝導帯へ注入され、ホットエレクトロンとなるが、そのうち、上部電極13の仕事関数φ以上のエネルギーを有するものは、真空中に放出される。
【0020】
図12は、平面型表示装置の背面側の基板となる基板10の上に上記した電子放出素子をマトリクス状に配置したものである。図11に同一な部分には同一符号を付して、その説明を省略する。説明を簡略化するために、3×3とし、電子放出素子1個が、1画素を1組のR,G,B色画素で構成する各色画素に対応するものとする。図12において、(a)は電子放出素子をマトリクス状に配置した平面図を示し、(b)は(a)におけるX方向のA−A’断面図、(c)はY方向のB−B’断面図である。背面側の基板となる基板10の上には上記したMIM型電子放出素子がマトリクス状に3x3設けられている。ストライプ状の下部電極11はY方向に平行であり、上部電極バスライン15はY方向に直交するX方向に平行である。そして、下部電極11と上部電極バスライン15の交点に電子放出部即ち上部電極13が設けられている。
【0021】
図13は、背面側の基板に対向して配置される表示側の基板の構成を示す模式図で、(a)は表示側基板の平面図であり、(b)はY方向のB−B’断面図、(c)はX方向のA−A’断面図である。図5は表示側基板に形成されている蛍光体とブラックマトリクスの関係を示す図である。図13において、表示側の基板となる基板110の内面には、CRTの蛍光体と同様、図5で示すように、例えば、赤(R),緑(G),青(B)の各蛍光体111R,111G,111Bがブラックマトリクス120aを挟んで上部電極バスライン15と平行にストライプ状に塗布されている。さらに、ブラックマトリクス120bが各画素間をも分離するように図5に示すように設けられている。ブラックマトリクス120a,120bはコントラストを向上させるもので、一般的に、ブラックマトリクス120bの幅はブラックマトリクス120aの幅より大きい。蛍光体111の上には、ニトロセルロ−スなどの膜(図示せず)でフィルミングされた後、電子放出素子からのホットエレクトロンを蛍光体側に加速する例えばAlのメタルバック(加速電極)114が設けられている。メタルバック114に印加される加速電圧(図示せず。例えば3〜6KV)で加速された電子放出素子からのホットエレクトロンである電子線(図示せず)は、それぞれ対応する各蛍光体111R,111G,111Bにあたり、発光させる。
【0022】
図14は平面型表示装置の断面図で、(a)は平面型表示装置をXZ平面で切断した断面図、(b)は(a)のZ方向のC−C’線に沿ってYZ平面で切断した断面図である。理解を容易とするために大きさを誇張して表示してある。図14において、図12と図13のように構成された表示側基板110と背面側基板10とを互いに対向させ、スペ−サ30を介して、周囲の枠116を、フリットガラス115を用いて400℃前後の温度で加熱処理して封着する。封着した表示パネルは10−5〜10−7torr程度に排気して真空とする。
【0023】
このように、電子放出素子を用いた平面型表示装置では、電子放出素子をマトリクス状に配置した表示パネルを減圧するので、表示パネル内部と外部の気圧差による表示側基板110および背面側基板10の変形或いは破壊を防止するための手段が必要となる。そこで、図14に示すように、例えば、比較的薄い絶縁物であるガラス板からなる大気圧に耐えるための構造支持体であるスペーサ30が表示側基板110と背面側基板10との間に設けられる。スペーサ30は、電子放出を妨げないように、例えば、(a)図で示すように、下部電極11と平行に、下部電極11間の隙間の上部電極バスライン15上のパシベーション膜17上に設けられる。また、スペーサ30が蛍光体111での発光を妨げないように、スペーサ30は幅の広いブラックマトリクス120bの下側にその幅内に配置される。幅の広いブラックマトリクス120bにスペーサを設けるのは、スペーサを少しでも厚くして強度を強くし、また、取り付けを容易とするためである。
【0024】
一方、スペ−サは、電子放出素子からの電子の作用により、帯電する。このため、スペ−サ近傍では、背面側基板10からの放出される電子は軌道が曲げられ画像が歪む現象が生じる。これを防ぐために、スペーサ表面に高抵抗膜の酸化スズ、或いは酸化スズと酸化インジウム混晶薄膜や金属膜である導電性膜を設け、スペーサ表面に微小電流を流すようにしている。そこで、スペーサ30は導電性接合材31でメタルバック114およびパシベーション膜17上の金属膜13’に電気的にかつ機械的に接続されている。導電性接合材としては、例えば、導電性接着剤や金属粒子や導電性フィラーを添加したフリットガラス等がある。なお、金属膜13’は図示しないが、端面で平面型表示装置のGNDに接続されている。
【0025】
次に図1を用いて、上記FEDに用いられるスペーサ30の一実施形態について説明する。図1において、自立型スペーサ300は、絶縁体であるガラスで形成された複数の第1の板状支持体301a(図1では2枚、例えば長さL1=略30mm)と、同じくガラスで形成された複数の第2の板状支持体301b(図1では4枚、例えば長さL2=略20mm)とを含む。この第1の板状支持体301aの長手方向と第2の板状支持体301bとは、互いに直交している。例えば、第1の板状支持体301aが画面垂直方向に延びて形成されていれば、第2の板状支持体301bは画面水平方向に延びて形成される。そして、図1のように、これら第1及び第2の板状支持体301a,301bを互いに接合または組み合わせて、背面側または表示側基板と平行な断面が四角形の領域を有する3つの空間303a,303b,303cを形成する。これにより、自立可能な梯子形支持体が構成される。ここでは、空間303a,303b,303cは、互いに等しい面積及び形状を有するものとする。また、前記各空間303の四角形領域を相等しくするため、図1では板状支持体301aは、その長さ方向において板状支持体301bで3等分(長さL1a=L1b=L1c)されるものとする。しかし、本発明は、このような構造に限定されるものではない。
【0026】
このように構成すれば、スペーサ300が自立することができる。また、梯子形構造(全体的には格子状構造)のため、スペーサ300の強度も向上する。さらに、板状支持体301aを長くし、板状支持体301bの数を増やせば、任意の規模、サイズの自立型スペーサを作ることができるので、スペーサの数を減少することが可能となる。
【0027】
梯子形自立支持体である自立型スペーサ300は、予め、複数の板状支持体を用いて組立てておくことができるので、従来と異なり、平面型表示装置の組立工程とは別工程で製造することができ、平面型表示装置の組立時間を短縮することができる。また、生産に合わせて前もって多数準備しておくことができるので、予め別工程で組立てた多数の自立型スペ−サ300を平面型表示装置の組立工程に投入すれば、スペーサの数を少なくできる効果と相まって、また、自立するので所望位置への設置が容易であることも加わり、スペーサ取付作業時間を短縮することができる。
【0028】
第1、第2の板状支持体301a,301bの素材にガラスを用いる場合、400℃以上の歪点を有するSiO2を主成分とするガラスとするのが望ましい。スペーサを平面型表示装置に装着した後、装置を密封するため、400℃前後で加熱処理を行うので、加熱処理で熱変形を生じさせないためである。
【0029】
図2の(a)〜(c)は、その組立工程を示す。先ず、(a)図で示すように、平面度のでているベ−ス台50の上に、板状支持体301bと同じ長さと高さを有する平面度と平行度のでている直方体である耐久性のよいセラミック材の組立補助のための基準ブロック51を図紙面に平行な上下方向に積み重ねて並べ、その間に板状支持体301bを挟む。そして、上下端の基準ブロック51の上面と下面には、板状支持体301bを密着させ、それぞれの板状支持体301bが平行して基準ブロック51の厚さの間隔で並ぶようにする。次に、(b)図で示すように、板状支持体301aを図紙面の左右方向から基準ブロック52を用いて密着させる。その後、図紙面下の方から基準ブロック53を押圧して、梯子形自立支持体の下面を揃え、(c)図のように組み上げる。
【0030】
この後、上記のように基準ブロックで組立てた梯子形自立支持体の構成部材である板状支持体301a,301b同士を、一体化する。一体化するために、先ず、上記梯子形自立支持体に例えばフリットガラスのような誘電体材料を塗布し、そして、300℃〜450℃の高温で加熱処理を行って誘電体材料を溶融させ、接合して一体化させる。その他の板状支持体301a,301b同士を一体化する方法として、例えば、窒素―珪素結合を基本ユニットとした無機ポリマーを出発材料とした液状のガラス前駆体であるポリシラザンを塗布し、大気中で120℃以上の高温で焼成して得られるシリカ膜で接合一体化してもよい。一体化した後は、基準ブロック51から53を取り除く。以上のようにして、梯子形自立支持体である自立型スペーサ300を組立てることができる。
【0031】
図3は図1の板状支持体301bのD−D’断面を示す。板状支持体301bの高さHは1〜3mmの範囲である。課題の項で述べたように、蛍光体の輝度飽和や電子線照射劣化を低減するために、加速電圧は5KV以上とする必要があるが、加速電圧による電気的絶縁を考慮すると、表示側基板と背面側基板との間の空間距離となる板状支持体の高さHは1〜3mmであることが望ましい。また、その厚さDは表示側基板に設けた蛍光体膜のブラックマトリクスの幅以下である必要がある。本発明では、図1から明らかなように、スペーサは自立させるために梯子形であり、スペーサを構成する板状支持体を幅の広いブラックマトリクス120b上のみならず、幅の狭いブラックマトリクス120a上にも配置する必要があり、30インチの平面型表示装置では、図15からブラックマトリクス120aの幅が50μmなので、スペーサの厚さは40μmを中心として30〜50μmが望ましい。従って、板状支持体のアスペクト比(H/D)は20〜100という高い値となる。勿論、幅の広いブラックマトリクス120b上に配置する板状支持体の厚さは、これに限定されるものではなく、これより大きくしてもよいことは当然である。
【0032】
図1において、第1、第2の板状支持体301a,301bに設けた穴302は、板状支持体のほぼ中央部に266nmレーザーなどの加工手段により10〜50μm径の貫通孔を形成したものである。この貫通孔302は、表示側基板と背面側基板で囲まれる自立型スペーサ300の内部空間が密閉されないようにして、平面型表示装置を排気して減圧する際、自立型スペーサ300の内部空間が減圧できるようにするためのものである。勿論、穴302の大きさは強度の点から、支障なければ、上記大きさより大きくしてもよいことは明らかである。図1では、自立型スペーサ300は板状支持体301a,301bの壁面で囲まれた相等しい四角形の領域を有する3つの空間303a,303b,303cに仕切られており、また、各空間303を囲む板状支持体それぞれの壁面には1つの穴があけられているが、これに限定されるものではなく、板状支持体の壁面で囲まれた四角形の領域を有する空間は少なくとも一つ以上で、各空間を囲む板状支持体それぞれの壁面の穴は少なくとも一つ以上であることは明らかである。
【0033】
スペーサは、帯電防止のため、微小電流が流れるようにする必要がある。そこで、自立型スペーサ300は、図1のように組立てた後、錫,チタン,インジウムのうち少なくとも一種類以上含む金属酸化物、例えばインジウム錫酸化物所謂ITO(Indiumm Tin Oxide)の金属酸化物の微粉を含む液体をスプレー法やディピング法でコートして、表面に高抵抗の導電性膜(表面抵抗値105〜1012Ω/□)を設ける。表面抵抗値の下限は消費電力の点から、また、上限は帯電防止効果の点から定まり、表面抵抗値の範囲が105〜1012Ω/□であることが望ましい。導電性膜の成膜法としては、例えばゾルゲル法、スパッタ法やCVD法(化学気相蒸着法)がある。
【0034】
勿論、板状支持体301a,301bとして、上記した錫,チタン,インジウムのうち少なくとも一種類以上含む金属酸化物、例えばインジウム錫酸化物所謂ITO(Indiμm Tin Oxide)の金属酸化物の導電性膜を形成したものを使用して梯子形自立支持体である自立型スペーサ300を組立て、組立後の導電性膜の成膜工程を省略するようにしてもよい。この場合は、板状支持体301a,301bを一体化する時、導電性接合材として、例えば導電性のフィラー或いは金属等の導電材を混合した導電性フリットガラスを用いるのが望ましい。勿論、導電性接着剤を用いてもよい。
【0035】
自立型スペーサ300に導電性をもたせるために、スペーサ表面に導電性膜を形成することについて、上述したが、板状支持体301a,301bの基体であるガラス内部に、導電性の微粒子を含有させ、表面抵抗が上記した105〜1012Ω/□となるようにしてもよい。本発明者らは、板状支持体301a,301bを形成するガラス基体内部に、ガラスの溶融温度で溶けなくて、熱で酸化されにくいPt,Ag,Au,Cr,などの金属微粒子または貴金属微粒子(平均粒径がほぼ2〜8μm程度)を0.1〜20重量%配合したガラス溶融物を通常のロール押し出し法などによって作ることができた。 ここで前記した金属粒子のほかには、酸化コバルト、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、酸化バナジウムなどを分散させ、遊離したCo,Nb,Ti,Sn,Fe,Vなどの金属イオン(遷移金属イオン)を用いて導電性を持たせても良く、また、酸化インジウム、酸化錫、酸化チタンなどの金属酸化物に不純物をドープした半導体を用いても良い。板状支持体301a,301bの基体であるガラス内部に、金属微粒子を含有させて表面抵抗が所定の値となるようにするのは、板状支持体表面に導電性膜を形成する場合にくらべ、キズなどの影響を受けにくい利点がある。なお、表面抵抗値として測定できるシート抵抗値は用いる加速電圧との関係で決定可能である。
【0036】
板状支持体301a,301bのガラス素材としては、ソーダライムガラスやホウケイ酸塩ガラス等を挙げることができるが、本発明の自立型スペーサでは、上部電極バスラインに平行な方向にも板状支持体を配置するので、スペーサの幅がより薄くなり、スペーサの素材として薄くて強度の高いものが求められる。スペーサに求められる厚さが薄くて強度が高く、かつ割れにくい要求を満足するためには、発明者等が既に出願し、特開平10−83531号公報で開示されたSc,Y,Pr,Nd,Pm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luより選ばれた1種以上の希土類元素を含有したアルミノシリケート系ガラス又はアルミノホウケイ酸塩系ガラスを用いるのが望ましい。
【0037】
硬度の高いものとしては化学強化ガラスもあるが、高温時アルカリ元素の脱離が生じやすく、表示面側基板と背面側基板を張り合わせるフリットガラス封着工程や排気工程の加熱処理(400〜500℃)で脱離したアルカリ元素により、スペーサに施した導電性膜が損なわれる恐れがあり、好ましくない。また、結晶化ガラスも硬度が高いが、コストが高く、もろいと言う欠点を有し、これも好ましくない。これに比べ、希土類元素を含有するガラスは強度を上げるために、化学強化処理や結晶化処理を施さないため、低コストにスペーサを作ることができる利点も有する。
【0038】
本発明者等が特開平10−83531号公報で明らかにしたように、網目構造を有するガラス組織中に溶け込むことができる希土類元素の量には上限(固溶限)があり、この上限を超える量の希土類元素が添加されると結晶相、または非晶質相としてガラス母相中に析出する。このような結晶相、または非晶質相からなる粒子を微細粒子と称する。この微細粒子がガラス母相中に分散していることにより、応力を受けた際、微細粒子がガラス母相の変形、破壊を抑制する作用をするため、ガラスの強度が向上する。この場合、微細粒子は結晶質で、また、均一に分散している方が、強度向上効果が高い。
【0039】
強度向上をはかるためには、前記特開平10−83531号公報の表1から明らかなように、酸化物重量割合にて、SiO2:40〜80%,B2O3:0〜20%,Al2O3;0〜20%,アルカリ金属酸化物R2O:0〜20%,アルカリ土類金属酸化物R’O:0〜20%,希土類元素酸化物Ln2O3:0〜20%より構成されるのが望ましい。このように構成すれば、SiO2を主成分とするガラス(前記特開平10−83531号公報の表1のNo.1の試料に対応:マイクロビッカース硬度615)より強度を高めることができる。
【0040】
上記同号公報の図1のEr2O3,Al2O3,Si2O4添加量に対するマイクロビッカース硬度の変化を示す図から明らかなように、Er2O3の添加量を増やせば硬度は高くなるが、重量割合が30%をこえるとガラス溶解時に原料粉がガラス中に残存するため、均一なガラスを得ることが難しく好ましくない。また、上記同号公報の表7の表面粗さを考慮すると、希土類元素酸化物の含有量は20重量%以下であるのが好ましい。
【0041】
強度向上を考慮すれば、希土類元素としては、前記同号公報の表5から明らかなように、重元素側のGd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luを含有させるのがより好ましく、酸化物重量割合にて5%以上であれば化学強化ガラスの硬度(マイクロビッカース硬さHv 670)以上を得ることができる。
【0042】
以上述べた強度向上の点から、化学強化ガラスの硬度以上を得るためには、前記特開平10−83531号公報の表1から、酸化物重量割合にて、SiO2;50〜80%,B2O3;5〜12%,Al2O3;1〜17%,アルカリ金属酸化物R2O;7〜15%,希土類元素酸化物Ln2O3;5〜20%より構成されるのが、特に好ましい。
【0043】
一般に、硬度が高ければ弾性係数(ヤング率)も大きくなり、応力に対する変形が小さくなることは公知であり、上記のように、スペーサのガラス素材に希土類元素を含有させて硬度を高めれば、スペーサの機械的強度が高まり、スペーサの厚さをさらに薄くすることが可能で、また、スペーサの数を少なくすることも可能となり、さらには、大画面の平面型表示装置の実現も有望となる。
【0044】
以上のようにして形成した自立型スペーサ300の配置の実施形態を図4に示す。自立型スペーサ300は略30x20mmの大きさなので、このスペーサ領域内には、数百の電子放出素子が配置されているのであるが、理解を容易とするために、電子放出素子が18個あるものとして説明する。また、図4で表示している範囲では、自立型スペーサが1個のみ配置されているが、平面型表示装置全体では表示側基板と背面側基板との間に複数個配置されている。図4で示すように、自立型スペーサ300は短手方向の板状支持体301bを、下部電極11と平行に、各下部電極11間の隙間の上部電極バスライン15上のパシベーション膜17上に配置する。また、長手方向の板状支持体301aを、上部電極バスライン15に平行に各上部電極バスライン15間の隙間の下部電極11上のパシベーション膜17上に配置する。本発明による自立型スペーサ300は、図1,図4から明らかなように短手方向の板状支持体301bで3つの領域(303a,303b,303c)に分割されており、分割された各領域には、1画素をR,G,Bの3色光で表示するので、R,G,B用の3つの電子放出素子を1組として、電子放出素子が6つある。
【0045】
このように、板状支持体で1つ以上の領域に分割された自立型スペーサの四角形の各領域(図1,図4では303a、303b、303c)において、1画素を構成する1組のR,G,B色画素の配列方向に平行な各四角形の一辺(図4では301bの長さL2)は、1画素が1組のR,G,B色画素で構成されるので、画素ピッチの整数倍であるのが好ましい。
【0046】
なお、図4では、自立型スペーサ300は短手方向の板状支持体301bを下部電極11と平行に配置し、長手方向の板状支持体301aを上部電極バスライン15に平行に配置したが、これに限定されるものではなく、1画素を構成する1組のR,G,B色画素の配列方向に平行な各四角形の一辺が画素ピッチの整数倍であれば、短手方向の板状支持体301bを上部電極バスライン15に平行に、長手方向の板状支持体301aを下部電極11と平行に配置してもよいことは明らかである。
【0047】
また、図1,図4では、板状支持体の壁面で囲まれた四角形の領域を持つ各空間(303a,303b,303c)は相等しいとしたが、これに限定されるものではなく、各四角形の領域内に、少なくともR,G,B色画素一組に対応する3個の前記電子放出素子を単位として、該電子放出素子がN整数倍単位含まれればよく、相等しくする必要がないことは明らかである。但しNは1以上の整数である。
【0048】
図1で示した自立型スペーサは梯子形であるが、これに限定されるものではない。例えば、図17に示すように、図1のスペーサを2個組み合わせた形状の桝目形のものであっても、効果が同じであることは明らかである。図17において、自立型スペーサ300’は、板状支持体301’a,301’bを組立てて、板状支持体301’a,301’bの壁面で囲まれた複数の空間303’a〜303’fを有する自立支持体を構成する。図1の場合と同様に、板状支持体で1つ以上の領域に分割された各空間303の形状は四角形であり、この四角形の各領域において、1画素を構成する1組のR,G,B色画素の配列方向に平行となる各四角形の一辺は、1画素が1組のR,G,B色画素で構成されるので、画素ピッチの整数倍であるのが好ましい。
前記した自立型スペーサは、複数の大きさの例えば、32インチ、36インチなどの少なくとも2つ以上の各種平面型表示装置に共通に用いることができることが望ましい。このため、自立型スペーサの各辺の長さは、上記各種表示装置における電子放出素子の配置ピッチの最小公倍数あるいはその最小公倍数の整数倍であることが望ましい。即ち、例えば、32インチと36インチの平面型表示装置に共通なスペーサとするには、32インチの画素ピッチは0.84mmで36インチの画素ピッチは0.93mmとすれば、その最小公倍数は78.12mmとなり、自立型スペーサの各辺の長さは78.12mmあるいはその整数倍とすればよい。但し、自立型スペーサはブラックマトリクスの中心線上に配置されるので、板状支持体の厚さの中心線をブラックマトリクスの中心線に合わせることになり、この場合の各辺の長さとは、辺の長さから板状支持体の厚さを引いた長さとなる。また、表示装置の真空空間に配置される支持体隔壁構造物の配置位置関係および個数は、前面パネルと背面パネルの厚さとの関係で決定可能である。
【0049】
以上述べた本発明によるスペーサは自立するので、自立型スペーサ300の電子放出素子を形成した背面側基板10上へ、マイクロマシンを用いることにより、背面側基板10に予め設けられたアライメントマ−クを基準として、画像マニュピュレータで比較的容易に自立型スペーサ300を装着することができる。この時、自立型スペーサ300の画像認識が容易となるように、自立型スペーサ300の板状支持体は透明よりはむしろ乳白色もしくは着色されているのが望ましい。このようにすれば、画像認識し易く、容易に画像マニュピュレータでつまむことができ、作業効率が向上する。
【0050】
図6は自立型スペーサの第2の実施形態を示す。図6において、自立型スペーサ400は2つの板状支持体401aと高さがこれより低い2つの板状支持体401bからなる。上記した実施形態との主たる相違点は、図1に示す排気用の穴302をなくしたことにある。板状支持体401aと401bとの高さに差を設けることにより、平面型表示装置に装着した後の減圧工程の際、高さの差で生じる板状支持体401b側の開口402で、自立型スペーサ400の内部空間403の排気を可能とする。これによれば、自立するスペーサの機能を有しながら、排気減圧のための穴をなくすことができる利点がある。
【0051】
図7は自立型スペーサの第3の実施形態を示す。図7において、自立型スペーサ500は板状支持体501aと501bと501cとからなり、これらで囲まれた空間503の領域は、図1や図6の自立型スペーサと異なり、四角形ではなく三角形である。これがこの実施形態の特徴である。なお、502は排気減圧のための穴である。
【0052】
いままで述べた自立型スペーサの実施形態は、図5や図13に示すストライプ状の蛍光体に対応し、ブラックマトリクスの幅内に自立型スペーサを配置したが、この第3の実施形態は、R,G,Bの蛍光体をデルタ状に配列した場合に対応するもので、図16に自立型スペーサ500とデルタ状配列蛍光体との位置関係を示す。図16において、自立型スペーサ500で囲まれた空間503の三角形の領域内に少なくともR,G,Bの色画素蛍光体111R,111G,111Bが一組以上含まれ、自立型スペーサ500を構成する板状支持体は背面側基板からの電子線(図示せず)を遮らないように各色画素蛍光体の間隙を埋めるブラックマトリクス120領域内に設けられている。
【0053】
図8と図9に、板状支持体で囲まれていないが、自立可能なスペーサの実施形態を示す。図8はT型の自立型スペーサで、T型の自立型スペーサ600は板状支持体601aと板状支持体601bとをT型に組み合わせたものである。図9はL型の自立型スペーサで、L型の自立型スペーサ700は板状支持体701aと板状支持体701bとをL型に組み合わせたものである。なお、602と702は穴である。
【0054】
上記では、スペーサの材料として、ガラス素材を用いたが、金属素材を用いた実施形態について、図10で説明する。図10は金属製のスペーサの実施形態で、その一部を図示したものである。図10において、金属製のスペーサ800は、エッチングし易い薄いFe−Niの金属板801i(iは積層した金属板を区別する添え字)を積層したものである。金属板801iは(a)のようにエッチングで四角形の穴805が多数形成されている。各穴805の周囲の隔壁は略40μm程である。この穴がエッチング形成された金属板801iに薄い絶縁層804を形成する。(b)は(a)におけるE−E’断面である。(b)に示す絶縁層804は、例えば、液状のガラス前駆体であるポリシラザンを塗布し、大気中で120℃以上の高温で焼成してシリカ膜の絶縁層(表面抵抗が1013Ω/□以上)を形成する。こうして得られた金属板を複数枚積層して表示側基板と背面側基板との間を所定の間隔に保持するスペーサの高さHとなるようにする。例えば、各金属板の厚さを0.5mmとすれば、5枚積層すれば高さ2.5mmのスペーサとすることができる。自立型スペーサ800は、図1と異なり、排気用の穴が設けられていないが、真空装置内で排気後、表示側基板と背面側基板とスペーサとを組立てる製造方法が知られており、この製造方法を用いれば支障ない。
【0055】
前記した板状支持体を組立てて構成する自立型スペーサでは、自立型スペーサ一つで表示画面サイズのスペーサとするのは困難であるが、金属板をエッチングする本方法によれば、表示画面サイズの金属板をエッチングすればよいので、表示画面サイズのスペーサを形成することが可能で、量産に適している。
【0056】
【発明の効果】
以上のべたように、本発明によれば、スペーサの基盤に対する取付が容易となる。また、スペーサが、複数の四角形の空間を有する梯子形または桝目形構造になるので、スペーサの強度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す自立型スペーサの斜視図。
【図2】自立型スペーサの組立工程を示す図。
【図3】図1の板状支持体301bのD−D’断面図。
【図4】自立型スペーサの配置を示す実施形態。
【図5】蛍光体とブラックマトリクスの関係を示す図。
【図6】自立型スペーサの第2の実施形態を示す図。
【図7】自立型スペーサの第3の実施形態を示す図。
【図8】T型の自立型スペーサ。
【図9】L型の自立型スペーサ。
【図10】金属製のスペーサの実施形態を示す図。
【図11】MIM型電子放出素子の断面構造図。
【図12】平面型表示装置の背面側基板上に電子放出素子をマトリクス状に配置した図。
【図13】背面側の基板に対向して配置される表示側の基板の構成を示す模式図。
【図14】平面型表示装置の断面図。
【図15】表示範囲30インチ、画素数1280x720(1画素は1組のR,G,B色画素からなる)、アスペクト比16:9の平面型表示装置における蛍光体の配置例。
【図16】自立型スペーサとデルタ状配列蛍光体との位置関係を示す図。
【図17】自立型スペーサの実施形態を示す図。
【符号の説明】
10…基板、11…下部電極、12…絶縁層、13…上部電極、
13’…金属膜、14…保護絶縁層、15…上部電極バスライン、
15A…上部電極バスライン下層、15B…上部電極バスライン上層、
17…パシベーション膜、30…スペーサ、31…導電性接合材、
50…ベース台、51,52,53…基準ブロック、
110…基板、111…蛍光体、114…メタルバック、
115…フリットガラス、116…枠、120…ブラックマトリクス、
300…自立型スペーサ、301…板状支持体、302…穴、303…空間、
400…自立型スペーサ、401…板状支持体、402…開口、403…空間、
500…自立型スペーサ、501…板状支持体、502…穴、503…空間、
600…自立型スペーサ、601…板状支持体、602…穴、
700…自立型スペーサ、701…板状支持体、702…穴、
800…自立型スペーサ、801…金属板、804…絶縁層、805…穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷陰極素子の電子放出素子をマトリクス状に配設した電子源を気密容器内に収容した平面型表示装置であるフィールドエミッションディスプレイ(Field Emission Display、以下FEDと略す)に関する。特に、対向する1対の基板間に、空隙を形成するためのスペーサの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、FEDは、低消費電力でブラウン管並みの輝度、コントラストを有する自発光型の平面型表示装置として注目されている。電子放出素子としては、表面伝導型放出素子(以下SED型と記す)、電界放出型素子(以下FE型と記す)や金属/絶縁膜/金属型放出素子(以下MIM型と記す)等が知られている。また、FE型には主にMo等の金属や、Si等の半導体物質で作られたスピント型やカーボンナノチューブ(CNT)を電子源としたCNT型も知られている。SED型に関しては、下記特許文献1に、MIM型に関しては、下記特許文献2または3に開示されている。
【0003】
FEDは、電子放出素子が形成された第1の基板(背面側基板)と、この第1の基板と対抗して配置され、該電子放出素子から放出された電子線を受けて発光する第2の基板(表示側基板)と、この第1及び第2の基板を各々支持し、該2つの基板間に空隙を形成するためのスペーサとを備えている。このスペーサに関しては、下記特許文献4、5または非特許文献1に開示されている。
【0004】
また、スペ−サは、電子放出素子からの電子の作用により帯電する。このため、スペ−サ近傍では、電子放出素子から放出される電子の軌道が曲げられ、画像が歪む現象が生じる。これを防ぐために、特許文献6または7に開示されているように、スペーサ表面に高抵抗膜の酸化スズ、或いは酸化スズと酸化インジウム混晶薄膜や金属膜である導電性膜を形成し、スペーサ表面に微小電流を流すようにしている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−164129号公報
【特許文献2】特開2001−101965号公報
【特許文献3】特開2001−243901号公報
【特許文献4】特開2000−164129号公報
【特許文献5】特開2002−157959号公報
【特許文献6】特開昭57−118355号公報
【特許文献7】特開昭61−124031号公報
【非特許文献1】The proceeding of SDI’97、paper6.2(p.52−55)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献4及び非特許文献1は、スペーサの取り付け方については言及されていない。これらの文献に記載されているスペーサの厚さは、0.2mmで薄く、基板上で自立することが困難である。よって、電子放出素子を形成した基板上に、垂直にスペーサを取り付けるのは困難であり、手間が掛かる。このスペーサの取り付けに係る手間は、将来大画面化されることを考慮すれば、大きな課題となり得る。
【0007】
大画面化したFEDの構成の一例を、図15を用いて説明する。図15は、表示範囲30インチ、画素数1280×720(1画素は1組のR,G,B色画素からなる)、アスペクト比16:9の平面型表示装置における蛍光体の配置例(一部)を示すものである。図15において、幅0.05mmのブラックマトリクス120aを間に挟んで、各蛍光体111R,111G,111BがY方向に0.173mmピッチで配列されており、また、各蛍光体111R,111G,111BはX方向で約0.1mmのブラックマトリクス120bで分離されている。スペーサが画像に影響を与えないようにするためには、スペーサを配置する位置をブラックマトリクス内とし、幅の広いブラックマトリクス120bの幅の100μm以下とする必要がある。さらに、スペーサの取り付け誤差等を考慮するとスペーサの厚さを略90μm程度とする必要がある。スペーサの高さを例えば3mmとすると、アスペクト比は33となる。従って、スペーサを表示側基板110と背面側基板10の間に、一つ一つ設けることは、上記従来技術に比べ、さらに難しいことにある。
【0008】
FEDは、電子線励起の蛍光体発光を用いているが、CRTと比較して加速電圧が低いために、電流密度が10,000倍程度高い状態で動作する。このような高い電流密度では、蛍光体の輝度飽和、電子線照射劣化などが生じるため、電子線を加速するための加速電圧を5KV以上に高めることが必要となる。加速電圧の電気的絶縁のためには、基板間ギャップを1〜3mmと大きくする必要があるため、スペーサは幅90μm程度で高さが1〜3mmという高いアスペクト比のスペーサが必要である。すなわち、蛍光体の劣化を防止するために基板間ギャップを大きくする場合でも、上記した画面大型化と同様なスペーサの取り付けに係る問題が生じることになる。
【0009】
また、スペーサの取り付けに関し、特許文献5の図6では、スペーサの長さを画像領域(加速電界印加領域)より外側まで延長するように長尺化して、画像領域外に設けた凹状の溝を有する支持部材にこのスペーサを挿入して固定する方法が開示されている。この方法を例えば前記30インチ、アスペクト比16:9の大画面に適用すると、スペーサの厚さ90μm、長さ664mm以上の長さ、高さ2〜3mmのガラス薄板を前記支持部材に挿入することとなる。このため、ガラス薄板がしなって、大変手間を要する作業となる。さらに、大気圧荷重を梁で受けるため、座屈変形を生じ易い。
【0010】
このように、表示側基板と背面側基板の張り合わせ時に、電子放出源の背面側基板と自発光する蛍光体を形成する表示側基板との間にスペーサをいかにして略垂直に立てるかが大きな課題である。上記従来技術は、大画面化もしくは基板間ギャップを大きくした場合の平面型表示装置に適用可能なスペーサの構成について、十分考慮されていない。
【0011】
また、特許文献6及び7は、スペーサ表面に帯電した電荷による電子線の直進性の劣化を防止するための構成を開示しているが、スペーサの基体であるガラス基体内部を通じた電荷移動に関しては特に配慮されていなかった。
【0012】
本発明は、上記の課題を鑑みて成されたものである。その目的は、基板に対し容易に取り付け可能なスペーサを備えた平面型表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、上記スペーサを、所定の方向に延びる複数の第1の板状支持体と、該所定の方向とは異なる方向に延びる複数の第2の板状支持体とで構成し、この第1及び第2の板状支持体を互いに接合して、前記電子放出素子の少なくとも一つを含む空間を形成したことを特徴とするものである。
【0014】
一つの例としては、上記第1の板状支持体と第2の板状支持体とを互いに直交させ、この第1及び第2の板状支持体を互いに接合することにより、前記第1または第2の基板と平行な断面が四角形状の複数の空間を形成する。上記第1及び第2の板状支持体で形成される空間は、四角形状ではなく、三角形状としてもよい。
【0015】
このような構成によれば、スペーサが自立可能(それ自身で、基板面に対して垂直な姿勢を維持することができる)になるので装着が容易となる。また、スペーサが梯子または桝目形構造となるため、強度も向上する。さらに、該スペーサを構成する該板状支持体の数を増やせば、任意規模サイズの自立型スペーサとすることができるので、平面型表示装置内に配置する該スペーサの数を少なくしても、大気圧に耐えるようにすることが可能となる。
【0016】
また、上記板状支持体で形成された四角形の空間内には、少なくとも複数個の前記電子放出素子が含まれるように構成する。特に、少なくともR,G,B色画素一組に対応する3個の該電子放出素子を単位として、上記空間内に、この単位が1つまたは複数含まれるようにする。R,G,B色画素一組に対応する3個の該電子放出素子を単位とすれば、前記蛍光体の発光で形成される画像に何らかのスペーサの影響があった場合(例えば帯電の影響)でも色ズレが生じ難くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。先ず、図11乃至14を用いて、本発明が適用されるFEDの電子放出素子並びにそれを用いた平面形表示装置の構造の一例について、MIM型を例にして説明する。尚、特に説明はしないが、SED型、以下FE型及びCNT型についても、同様に本発明が適用可能である。
【0018】
図11はMIM型電子放出素子の断面構造図で、(a)図はストライプ状の下部電極に直交する断面の断面図、(b)図は下部電極のストライプ方向に平行な断面の断面図である。図11において、ガラス等の絶縁性の基板10上(図紙面に対して平行で上下方向のZ方向)に例えばAlやAl−Nd合金の下部電極11が例えば300nmの膜厚で図(a)紙面に対して直交する表裏方向であるY方向にストライプ状に形成されている。下部電極11上には、下部電極11のエッジで電界が集中するのを防止するとともに電子放出部を制限乃至規定する保護絶縁層14(例えば膜厚140nm)と、トンネル絶縁層である絶縁層12(例えば膜厚10nm)が形成されている。保護絶縁層14の上部に、電子放出部を避けて、上部電極バスライン下層15Aと上部電極バスライン上層15Bの2層構造からなる上部電極バスライン15が下部電極11とは直交する方向(図(a)紙面に対して左右方向であるX方向)にストライプ状に形成されている。上部電極バスライン下層15Aとしては基板10や保護絶縁層14との接着性が強い金属膜である例えばWやMo等の高融点金属薄膜を例えば膜厚10nm程度形成し、上部電極バスライン上層15Bとしては上部電極13(後述する)への低抵抗の給電部となるAl−Nd膜を膜厚200nm形成する。上部電極バスライン下層15Aの金属膜は後述する上部電極13の断線を防止するため、できるだけ薄くすることが望ましい。上部電極バスライン15,保護絶縁層14や基板10上には、電子放出素子を保護するため、電子放出部を除いて、絶縁膜となるパシベーション膜17が例えばSiO2,リン珪酸ガラス,ホウ珪酸ガラス等のガラス類やSi3N4,Al2O3,ポリイミドなどで成膜されている。Si3N4を用いた場合は膜厚は0.3乃至1μm程度である。絶縁層12の上には電子放出部となる上部電極13が、例えば耐熱性のよいIrを下層,Ptを中間層,電子放出効率のよいAuを上層とする3層の金属膜を用いて、例えばスパッタリングで形成されている。このとき、同時に、上部電極13を構成する3層の金属膜13’はパシベーション膜17の上部表面にもスパッタ成膜されるが、図11で示すように、上部電極バスライン上層15Bがパシベーション膜17に対して内側に後退し、パシベーション膜17が庇状となっているので、パシベーション膜17上の金属膜13’と上部電極13とは切断されている。
【0019】
このように構成されたMIM型電子放出素子の下部電極11と上部電極13との間に、真空中で、所定の印加電圧Vdを加えると、下部電極11中のフェルミ準位近傍の電子はトンネル現象により障壁を透過して、絶縁層12、上部電極13の伝導帯へ注入され、ホットエレクトロンとなるが、そのうち、上部電極13の仕事関数φ以上のエネルギーを有するものは、真空中に放出される。
【0020】
図12は、平面型表示装置の背面側の基板となる基板10の上に上記した電子放出素子をマトリクス状に配置したものである。図11に同一な部分には同一符号を付して、その説明を省略する。説明を簡略化するために、3×3とし、電子放出素子1個が、1画素を1組のR,G,B色画素で構成する各色画素に対応するものとする。図12において、(a)は電子放出素子をマトリクス状に配置した平面図を示し、(b)は(a)におけるX方向のA−A’断面図、(c)はY方向のB−B’断面図である。背面側の基板となる基板10の上には上記したMIM型電子放出素子がマトリクス状に3x3設けられている。ストライプ状の下部電極11はY方向に平行であり、上部電極バスライン15はY方向に直交するX方向に平行である。そして、下部電極11と上部電極バスライン15の交点に電子放出部即ち上部電極13が設けられている。
【0021】
図13は、背面側の基板に対向して配置される表示側の基板の構成を示す模式図で、(a)は表示側基板の平面図であり、(b)はY方向のB−B’断面図、(c)はX方向のA−A’断面図である。図5は表示側基板に形成されている蛍光体とブラックマトリクスの関係を示す図である。図13において、表示側の基板となる基板110の内面には、CRTの蛍光体と同様、図5で示すように、例えば、赤(R),緑(G),青(B)の各蛍光体111R,111G,111Bがブラックマトリクス120aを挟んで上部電極バスライン15と平行にストライプ状に塗布されている。さらに、ブラックマトリクス120bが各画素間をも分離するように図5に示すように設けられている。ブラックマトリクス120a,120bはコントラストを向上させるもので、一般的に、ブラックマトリクス120bの幅はブラックマトリクス120aの幅より大きい。蛍光体111の上には、ニトロセルロ−スなどの膜(図示せず)でフィルミングされた後、電子放出素子からのホットエレクトロンを蛍光体側に加速する例えばAlのメタルバック(加速電極)114が設けられている。メタルバック114に印加される加速電圧(図示せず。例えば3〜6KV)で加速された電子放出素子からのホットエレクトロンである電子線(図示せず)は、それぞれ対応する各蛍光体111R,111G,111Bにあたり、発光させる。
【0022】
図14は平面型表示装置の断面図で、(a)は平面型表示装置をXZ平面で切断した断面図、(b)は(a)のZ方向のC−C’線に沿ってYZ平面で切断した断面図である。理解を容易とするために大きさを誇張して表示してある。図14において、図12と図13のように構成された表示側基板110と背面側基板10とを互いに対向させ、スペ−サ30を介して、周囲の枠116を、フリットガラス115を用いて400℃前後の温度で加熱処理して封着する。封着した表示パネルは10−5〜10−7torr程度に排気して真空とする。
【0023】
このように、電子放出素子を用いた平面型表示装置では、電子放出素子をマトリクス状に配置した表示パネルを減圧するので、表示パネル内部と外部の気圧差による表示側基板110および背面側基板10の変形或いは破壊を防止するための手段が必要となる。そこで、図14に示すように、例えば、比較的薄い絶縁物であるガラス板からなる大気圧に耐えるための構造支持体であるスペーサ30が表示側基板110と背面側基板10との間に設けられる。スペーサ30は、電子放出を妨げないように、例えば、(a)図で示すように、下部電極11と平行に、下部電極11間の隙間の上部電極バスライン15上のパシベーション膜17上に設けられる。また、スペーサ30が蛍光体111での発光を妨げないように、スペーサ30は幅の広いブラックマトリクス120bの下側にその幅内に配置される。幅の広いブラックマトリクス120bにスペーサを設けるのは、スペーサを少しでも厚くして強度を強くし、また、取り付けを容易とするためである。
【0024】
一方、スペ−サは、電子放出素子からの電子の作用により、帯電する。このため、スペ−サ近傍では、背面側基板10からの放出される電子は軌道が曲げられ画像が歪む現象が生じる。これを防ぐために、スペーサ表面に高抵抗膜の酸化スズ、或いは酸化スズと酸化インジウム混晶薄膜や金属膜である導電性膜を設け、スペーサ表面に微小電流を流すようにしている。そこで、スペーサ30は導電性接合材31でメタルバック114およびパシベーション膜17上の金属膜13’に電気的にかつ機械的に接続されている。導電性接合材としては、例えば、導電性接着剤や金属粒子や導電性フィラーを添加したフリットガラス等がある。なお、金属膜13’は図示しないが、端面で平面型表示装置のGNDに接続されている。
【0025】
次に図1を用いて、上記FEDに用いられるスペーサ30の一実施形態について説明する。図1において、自立型スペーサ300は、絶縁体であるガラスで形成された複数の第1の板状支持体301a(図1では2枚、例えば長さL1=略30mm)と、同じくガラスで形成された複数の第2の板状支持体301b(図1では4枚、例えば長さL2=略20mm)とを含む。この第1の板状支持体301aの長手方向と第2の板状支持体301bとは、互いに直交している。例えば、第1の板状支持体301aが画面垂直方向に延びて形成されていれば、第2の板状支持体301bは画面水平方向に延びて形成される。そして、図1のように、これら第1及び第2の板状支持体301a,301bを互いに接合または組み合わせて、背面側または表示側基板と平行な断面が四角形の領域を有する3つの空間303a,303b,303cを形成する。これにより、自立可能な梯子形支持体が構成される。ここでは、空間303a,303b,303cは、互いに等しい面積及び形状を有するものとする。また、前記各空間303の四角形領域を相等しくするため、図1では板状支持体301aは、その長さ方向において板状支持体301bで3等分(長さL1a=L1b=L1c)されるものとする。しかし、本発明は、このような構造に限定されるものではない。
【0026】
このように構成すれば、スペーサ300が自立することができる。また、梯子形構造(全体的には格子状構造)のため、スペーサ300の強度も向上する。さらに、板状支持体301aを長くし、板状支持体301bの数を増やせば、任意の規模、サイズの自立型スペーサを作ることができるので、スペーサの数を減少することが可能となる。
【0027】
梯子形自立支持体である自立型スペーサ300は、予め、複数の板状支持体を用いて組立てておくことができるので、従来と異なり、平面型表示装置の組立工程とは別工程で製造することができ、平面型表示装置の組立時間を短縮することができる。また、生産に合わせて前もって多数準備しておくことができるので、予め別工程で組立てた多数の自立型スペ−サ300を平面型表示装置の組立工程に投入すれば、スペーサの数を少なくできる効果と相まって、また、自立するので所望位置への設置が容易であることも加わり、スペーサ取付作業時間を短縮することができる。
【0028】
第1、第2の板状支持体301a,301bの素材にガラスを用いる場合、400℃以上の歪点を有するSiO2を主成分とするガラスとするのが望ましい。スペーサを平面型表示装置に装着した後、装置を密封するため、400℃前後で加熱処理を行うので、加熱処理で熱変形を生じさせないためである。
【0029】
図2の(a)〜(c)は、その組立工程を示す。先ず、(a)図で示すように、平面度のでているベ−ス台50の上に、板状支持体301bと同じ長さと高さを有する平面度と平行度のでている直方体である耐久性のよいセラミック材の組立補助のための基準ブロック51を図紙面に平行な上下方向に積み重ねて並べ、その間に板状支持体301bを挟む。そして、上下端の基準ブロック51の上面と下面には、板状支持体301bを密着させ、それぞれの板状支持体301bが平行して基準ブロック51の厚さの間隔で並ぶようにする。次に、(b)図で示すように、板状支持体301aを図紙面の左右方向から基準ブロック52を用いて密着させる。その後、図紙面下の方から基準ブロック53を押圧して、梯子形自立支持体の下面を揃え、(c)図のように組み上げる。
【0030】
この後、上記のように基準ブロックで組立てた梯子形自立支持体の構成部材である板状支持体301a,301b同士を、一体化する。一体化するために、先ず、上記梯子形自立支持体に例えばフリットガラスのような誘電体材料を塗布し、そして、300℃〜450℃の高温で加熱処理を行って誘電体材料を溶融させ、接合して一体化させる。その他の板状支持体301a,301b同士を一体化する方法として、例えば、窒素―珪素結合を基本ユニットとした無機ポリマーを出発材料とした液状のガラス前駆体であるポリシラザンを塗布し、大気中で120℃以上の高温で焼成して得られるシリカ膜で接合一体化してもよい。一体化した後は、基準ブロック51から53を取り除く。以上のようにして、梯子形自立支持体である自立型スペーサ300を組立てることができる。
【0031】
図3は図1の板状支持体301bのD−D’断面を示す。板状支持体301bの高さHは1〜3mmの範囲である。課題の項で述べたように、蛍光体の輝度飽和や電子線照射劣化を低減するために、加速電圧は5KV以上とする必要があるが、加速電圧による電気的絶縁を考慮すると、表示側基板と背面側基板との間の空間距離となる板状支持体の高さHは1〜3mmであることが望ましい。また、その厚さDは表示側基板に設けた蛍光体膜のブラックマトリクスの幅以下である必要がある。本発明では、図1から明らかなように、スペーサは自立させるために梯子形であり、スペーサを構成する板状支持体を幅の広いブラックマトリクス120b上のみならず、幅の狭いブラックマトリクス120a上にも配置する必要があり、30インチの平面型表示装置では、図15からブラックマトリクス120aの幅が50μmなので、スペーサの厚さは40μmを中心として30〜50μmが望ましい。従って、板状支持体のアスペクト比(H/D)は20〜100という高い値となる。勿論、幅の広いブラックマトリクス120b上に配置する板状支持体の厚さは、これに限定されるものではなく、これより大きくしてもよいことは当然である。
【0032】
図1において、第1、第2の板状支持体301a,301bに設けた穴302は、板状支持体のほぼ中央部に266nmレーザーなどの加工手段により10〜50μm径の貫通孔を形成したものである。この貫通孔302は、表示側基板と背面側基板で囲まれる自立型スペーサ300の内部空間が密閉されないようにして、平面型表示装置を排気して減圧する際、自立型スペーサ300の内部空間が減圧できるようにするためのものである。勿論、穴302の大きさは強度の点から、支障なければ、上記大きさより大きくしてもよいことは明らかである。図1では、自立型スペーサ300は板状支持体301a,301bの壁面で囲まれた相等しい四角形の領域を有する3つの空間303a,303b,303cに仕切られており、また、各空間303を囲む板状支持体それぞれの壁面には1つの穴があけられているが、これに限定されるものではなく、板状支持体の壁面で囲まれた四角形の領域を有する空間は少なくとも一つ以上で、各空間を囲む板状支持体それぞれの壁面の穴は少なくとも一つ以上であることは明らかである。
【0033】
スペーサは、帯電防止のため、微小電流が流れるようにする必要がある。そこで、自立型スペーサ300は、図1のように組立てた後、錫,チタン,インジウムのうち少なくとも一種類以上含む金属酸化物、例えばインジウム錫酸化物所謂ITO(Indiumm Tin Oxide)の金属酸化物の微粉を含む液体をスプレー法やディピング法でコートして、表面に高抵抗の導電性膜(表面抵抗値105〜1012Ω/□)を設ける。表面抵抗値の下限は消費電力の点から、また、上限は帯電防止効果の点から定まり、表面抵抗値の範囲が105〜1012Ω/□であることが望ましい。導電性膜の成膜法としては、例えばゾルゲル法、スパッタ法やCVD法(化学気相蒸着法)がある。
【0034】
勿論、板状支持体301a,301bとして、上記した錫,チタン,インジウムのうち少なくとも一種類以上含む金属酸化物、例えばインジウム錫酸化物所謂ITO(Indiμm Tin Oxide)の金属酸化物の導電性膜を形成したものを使用して梯子形自立支持体である自立型スペーサ300を組立て、組立後の導電性膜の成膜工程を省略するようにしてもよい。この場合は、板状支持体301a,301bを一体化する時、導電性接合材として、例えば導電性のフィラー或いは金属等の導電材を混合した導電性フリットガラスを用いるのが望ましい。勿論、導電性接着剤を用いてもよい。
【0035】
自立型スペーサ300に導電性をもたせるために、スペーサ表面に導電性膜を形成することについて、上述したが、板状支持体301a,301bの基体であるガラス内部に、導電性の微粒子を含有させ、表面抵抗が上記した105〜1012Ω/□となるようにしてもよい。本発明者らは、板状支持体301a,301bを形成するガラス基体内部に、ガラスの溶融温度で溶けなくて、熱で酸化されにくいPt,Ag,Au,Cr,などの金属微粒子または貴金属微粒子(平均粒径がほぼ2〜8μm程度)を0.1〜20重量%配合したガラス溶融物を通常のロール押し出し法などによって作ることができた。 ここで前記した金属粒子のほかには、酸化コバルト、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、酸化バナジウムなどを分散させ、遊離したCo,Nb,Ti,Sn,Fe,Vなどの金属イオン(遷移金属イオン)を用いて導電性を持たせても良く、また、酸化インジウム、酸化錫、酸化チタンなどの金属酸化物に不純物をドープした半導体を用いても良い。板状支持体301a,301bの基体であるガラス内部に、金属微粒子を含有させて表面抵抗が所定の値となるようにするのは、板状支持体表面に導電性膜を形成する場合にくらべ、キズなどの影響を受けにくい利点がある。なお、表面抵抗値として測定できるシート抵抗値は用いる加速電圧との関係で決定可能である。
【0036】
板状支持体301a,301bのガラス素材としては、ソーダライムガラスやホウケイ酸塩ガラス等を挙げることができるが、本発明の自立型スペーサでは、上部電極バスラインに平行な方向にも板状支持体を配置するので、スペーサの幅がより薄くなり、スペーサの素材として薄くて強度の高いものが求められる。スペーサに求められる厚さが薄くて強度が高く、かつ割れにくい要求を満足するためには、発明者等が既に出願し、特開平10−83531号公報で開示されたSc,Y,Pr,Nd,Pm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luより選ばれた1種以上の希土類元素を含有したアルミノシリケート系ガラス又はアルミノホウケイ酸塩系ガラスを用いるのが望ましい。
【0037】
硬度の高いものとしては化学強化ガラスもあるが、高温時アルカリ元素の脱離が生じやすく、表示面側基板と背面側基板を張り合わせるフリットガラス封着工程や排気工程の加熱処理(400〜500℃)で脱離したアルカリ元素により、スペーサに施した導電性膜が損なわれる恐れがあり、好ましくない。また、結晶化ガラスも硬度が高いが、コストが高く、もろいと言う欠点を有し、これも好ましくない。これに比べ、希土類元素を含有するガラスは強度を上げるために、化学強化処理や結晶化処理を施さないため、低コストにスペーサを作ることができる利点も有する。
【0038】
本発明者等が特開平10−83531号公報で明らかにしたように、網目構造を有するガラス組織中に溶け込むことができる希土類元素の量には上限(固溶限)があり、この上限を超える量の希土類元素が添加されると結晶相、または非晶質相としてガラス母相中に析出する。このような結晶相、または非晶質相からなる粒子を微細粒子と称する。この微細粒子がガラス母相中に分散していることにより、応力を受けた際、微細粒子がガラス母相の変形、破壊を抑制する作用をするため、ガラスの強度が向上する。この場合、微細粒子は結晶質で、また、均一に分散している方が、強度向上効果が高い。
【0039】
強度向上をはかるためには、前記特開平10−83531号公報の表1から明らかなように、酸化物重量割合にて、SiO2:40〜80%,B2O3:0〜20%,Al2O3;0〜20%,アルカリ金属酸化物R2O:0〜20%,アルカリ土類金属酸化物R’O:0〜20%,希土類元素酸化物Ln2O3:0〜20%より構成されるのが望ましい。このように構成すれば、SiO2を主成分とするガラス(前記特開平10−83531号公報の表1のNo.1の試料に対応:マイクロビッカース硬度615)より強度を高めることができる。
【0040】
上記同号公報の図1のEr2O3,Al2O3,Si2O4添加量に対するマイクロビッカース硬度の変化を示す図から明らかなように、Er2O3の添加量を増やせば硬度は高くなるが、重量割合が30%をこえるとガラス溶解時に原料粉がガラス中に残存するため、均一なガラスを得ることが難しく好ましくない。また、上記同号公報の表7の表面粗さを考慮すると、希土類元素酸化物の含有量は20重量%以下であるのが好ましい。
【0041】
強度向上を考慮すれば、希土類元素としては、前記同号公報の表5から明らかなように、重元素側のGd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luを含有させるのがより好ましく、酸化物重量割合にて5%以上であれば化学強化ガラスの硬度(マイクロビッカース硬さHv 670)以上を得ることができる。
【0042】
以上述べた強度向上の点から、化学強化ガラスの硬度以上を得るためには、前記特開平10−83531号公報の表1から、酸化物重量割合にて、SiO2;50〜80%,B2O3;5〜12%,Al2O3;1〜17%,アルカリ金属酸化物R2O;7〜15%,希土類元素酸化物Ln2O3;5〜20%より構成されるのが、特に好ましい。
【0043】
一般に、硬度が高ければ弾性係数(ヤング率)も大きくなり、応力に対する変形が小さくなることは公知であり、上記のように、スペーサのガラス素材に希土類元素を含有させて硬度を高めれば、スペーサの機械的強度が高まり、スペーサの厚さをさらに薄くすることが可能で、また、スペーサの数を少なくすることも可能となり、さらには、大画面の平面型表示装置の実現も有望となる。
【0044】
以上のようにして形成した自立型スペーサ300の配置の実施形態を図4に示す。自立型スペーサ300は略30x20mmの大きさなので、このスペーサ領域内には、数百の電子放出素子が配置されているのであるが、理解を容易とするために、電子放出素子が18個あるものとして説明する。また、図4で表示している範囲では、自立型スペーサが1個のみ配置されているが、平面型表示装置全体では表示側基板と背面側基板との間に複数個配置されている。図4で示すように、自立型スペーサ300は短手方向の板状支持体301bを、下部電極11と平行に、各下部電極11間の隙間の上部電極バスライン15上のパシベーション膜17上に配置する。また、長手方向の板状支持体301aを、上部電極バスライン15に平行に各上部電極バスライン15間の隙間の下部電極11上のパシベーション膜17上に配置する。本発明による自立型スペーサ300は、図1,図4から明らかなように短手方向の板状支持体301bで3つの領域(303a,303b,303c)に分割されており、分割された各領域には、1画素をR,G,Bの3色光で表示するので、R,G,B用の3つの電子放出素子を1組として、電子放出素子が6つある。
【0045】
このように、板状支持体で1つ以上の領域に分割された自立型スペーサの四角形の各領域(図1,図4では303a、303b、303c)において、1画素を構成する1組のR,G,B色画素の配列方向に平行な各四角形の一辺(図4では301bの長さL2)は、1画素が1組のR,G,B色画素で構成されるので、画素ピッチの整数倍であるのが好ましい。
【0046】
なお、図4では、自立型スペーサ300は短手方向の板状支持体301bを下部電極11と平行に配置し、長手方向の板状支持体301aを上部電極バスライン15に平行に配置したが、これに限定されるものではなく、1画素を構成する1組のR,G,B色画素の配列方向に平行な各四角形の一辺が画素ピッチの整数倍であれば、短手方向の板状支持体301bを上部電極バスライン15に平行に、長手方向の板状支持体301aを下部電極11と平行に配置してもよいことは明らかである。
【0047】
また、図1,図4では、板状支持体の壁面で囲まれた四角形の領域を持つ各空間(303a,303b,303c)は相等しいとしたが、これに限定されるものではなく、各四角形の領域内に、少なくともR,G,B色画素一組に対応する3個の前記電子放出素子を単位として、該電子放出素子がN整数倍単位含まれればよく、相等しくする必要がないことは明らかである。但しNは1以上の整数である。
【0048】
図1で示した自立型スペーサは梯子形であるが、これに限定されるものではない。例えば、図17に示すように、図1のスペーサを2個組み合わせた形状の桝目形のものであっても、効果が同じであることは明らかである。図17において、自立型スペーサ300’は、板状支持体301’a,301’bを組立てて、板状支持体301’a,301’bの壁面で囲まれた複数の空間303’a〜303’fを有する自立支持体を構成する。図1の場合と同様に、板状支持体で1つ以上の領域に分割された各空間303の形状は四角形であり、この四角形の各領域において、1画素を構成する1組のR,G,B色画素の配列方向に平行となる各四角形の一辺は、1画素が1組のR,G,B色画素で構成されるので、画素ピッチの整数倍であるのが好ましい。
前記した自立型スペーサは、複数の大きさの例えば、32インチ、36インチなどの少なくとも2つ以上の各種平面型表示装置に共通に用いることができることが望ましい。このため、自立型スペーサの各辺の長さは、上記各種表示装置における電子放出素子の配置ピッチの最小公倍数あるいはその最小公倍数の整数倍であることが望ましい。即ち、例えば、32インチと36インチの平面型表示装置に共通なスペーサとするには、32インチの画素ピッチは0.84mmで36インチの画素ピッチは0.93mmとすれば、その最小公倍数は78.12mmとなり、自立型スペーサの各辺の長さは78.12mmあるいはその整数倍とすればよい。但し、自立型スペーサはブラックマトリクスの中心線上に配置されるので、板状支持体の厚さの中心線をブラックマトリクスの中心線に合わせることになり、この場合の各辺の長さとは、辺の長さから板状支持体の厚さを引いた長さとなる。また、表示装置の真空空間に配置される支持体隔壁構造物の配置位置関係および個数は、前面パネルと背面パネルの厚さとの関係で決定可能である。
【0049】
以上述べた本発明によるスペーサは自立するので、自立型スペーサ300の電子放出素子を形成した背面側基板10上へ、マイクロマシンを用いることにより、背面側基板10に予め設けられたアライメントマ−クを基準として、画像マニュピュレータで比較的容易に自立型スペーサ300を装着することができる。この時、自立型スペーサ300の画像認識が容易となるように、自立型スペーサ300の板状支持体は透明よりはむしろ乳白色もしくは着色されているのが望ましい。このようにすれば、画像認識し易く、容易に画像マニュピュレータでつまむことができ、作業効率が向上する。
【0050】
図6は自立型スペーサの第2の実施形態を示す。図6において、自立型スペーサ400は2つの板状支持体401aと高さがこれより低い2つの板状支持体401bからなる。上記した実施形態との主たる相違点は、図1に示す排気用の穴302をなくしたことにある。板状支持体401aと401bとの高さに差を設けることにより、平面型表示装置に装着した後の減圧工程の際、高さの差で生じる板状支持体401b側の開口402で、自立型スペーサ400の内部空間403の排気を可能とする。これによれば、自立するスペーサの機能を有しながら、排気減圧のための穴をなくすことができる利点がある。
【0051】
図7は自立型スペーサの第3の実施形態を示す。図7において、自立型スペーサ500は板状支持体501aと501bと501cとからなり、これらで囲まれた空間503の領域は、図1や図6の自立型スペーサと異なり、四角形ではなく三角形である。これがこの実施形態の特徴である。なお、502は排気減圧のための穴である。
【0052】
いままで述べた自立型スペーサの実施形態は、図5や図13に示すストライプ状の蛍光体に対応し、ブラックマトリクスの幅内に自立型スペーサを配置したが、この第3の実施形態は、R,G,Bの蛍光体をデルタ状に配列した場合に対応するもので、図16に自立型スペーサ500とデルタ状配列蛍光体との位置関係を示す。図16において、自立型スペーサ500で囲まれた空間503の三角形の領域内に少なくともR,G,Bの色画素蛍光体111R,111G,111Bが一組以上含まれ、自立型スペーサ500を構成する板状支持体は背面側基板からの電子線(図示せず)を遮らないように各色画素蛍光体の間隙を埋めるブラックマトリクス120領域内に設けられている。
【0053】
図8と図9に、板状支持体で囲まれていないが、自立可能なスペーサの実施形態を示す。図8はT型の自立型スペーサで、T型の自立型スペーサ600は板状支持体601aと板状支持体601bとをT型に組み合わせたものである。図9はL型の自立型スペーサで、L型の自立型スペーサ700は板状支持体701aと板状支持体701bとをL型に組み合わせたものである。なお、602と702は穴である。
【0054】
上記では、スペーサの材料として、ガラス素材を用いたが、金属素材を用いた実施形態について、図10で説明する。図10は金属製のスペーサの実施形態で、その一部を図示したものである。図10において、金属製のスペーサ800は、エッチングし易い薄いFe−Niの金属板801i(iは積層した金属板を区別する添え字)を積層したものである。金属板801iは(a)のようにエッチングで四角形の穴805が多数形成されている。各穴805の周囲の隔壁は略40μm程である。この穴がエッチング形成された金属板801iに薄い絶縁層804を形成する。(b)は(a)におけるE−E’断面である。(b)に示す絶縁層804は、例えば、液状のガラス前駆体であるポリシラザンを塗布し、大気中で120℃以上の高温で焼成してシリカ膜の絶縁層(表面抵抗が1013Ω/□以上)を形成する。こうして得られた金属板を複数枚積層して表示側基板と背面側基板との間を所定の間隔に保持するスペーサの高さHとなるようにする。例えば、各金属板の厚さを0.5mmとすれば、5枚積層すれば高さ2.5mmのスペーサとすることができる。自立型スペーサ800は、図1と異なり、排気用の穴が設けられていないが、真空装置内で排気後、表示側基板と背面側基板とスペーサとを組立てる製造方法が知られており、この製造方法を用いれば支障ない。
【0055】
前記した板状支持体を組立てて構成する自立型スペーサでは、自立型スペーサ一つで表示画面サイズのスペーサとするのは困難であるが、金属板をエッチングする本方法によれば、表示画面サイズの金属板をエッチングすればよいので、表示画面サイズのスペーサを形成することが可能で、量産に適している。
【0056】
【発明の効果】
以上のべたように、本発明によれば、スペーサの基盤に対する取付が容易となる。また、スペーサが、複数の四角形の空間を有する梯子形または桝目形構造になるので、スペーサの強度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す自立型スペーサの斜視図。
【図2】自立型スペーサの組立工程を示す図。
【図3】図1の板状支持体301bのD−D’断面図。
【図4】自立型スペーサの配置を示す実施形態。
【図5】蛍光体とブラックマトリクスの関係を示す図。
【図6】自立型スペーサの第2の実施形態を示す図。
【図7】自立型スペーサの第3の実施形態を示す図。
【図8】T型の自立型スペーサ。
【図9】L型の自立型スペーサ。
【図10】金属製のスペーサの実施形態を示す図。
【図11】MIM型電子放出素子の断面構造図。
【図12】平面型表示装置の背面側基板上に電子放出素子をマトリクス状に配置した図。
【図13】背面側の基板に対向して配置される表示側の基板の構成を示す模式図。
【図14】平面型表示装置の断面図。
【図15】表示範囲30インチ、画素数1280x720(1画素は1組のR,G,B色画素からなる)、アスペクト比16:9の平面型表示装置における蛍光体の配置例。
【図16】自立型スペーサとデルタ状配列蛍光体との位置関係を示す図。
【図17】自立型スペーサの実施形態を示す図。
【符号の説明】
10…基板、11…下部電極、12…絶縁層、13…上部電極、
13’…金属膜、14…保護絶縁層、15…上部電極バスライン、
15A…上部電極バスライン下層、15B…上部電極バスライン上層、
17…パシベーション膜、30…スペーサ、31…導電性接合材、
50…ベース台、51,52,53…基準ブロック、
110…基板、111…蛍光体、114…メタルバック、
115…フリットガラス、116…枠、120…ブラックマトリクス、
300…自立型スペーサ、301…板状支持体、302…穴、303…空間、
400…自立型スペーサ、401…板状支持体、402…開口、403…空間、
500…自立型スペーサ、501…板状支持体、502…穴、503…空間、
600…自立型スペーサ、601…板状支持体、602…穴、
700…自立型スペーサ、701…板状支持体、702…穴、
800…自立型スペーサ、801…金属板、804…絶縁層、805…穴
Claims (32)
- 複数の電子放出素子がマトリクス状に配列された第1の基板と、該第1の基板に対向して配置され、前記電子放出素子から放出された電子線を受けて発光する蛍光体パターン、及び該電子線を加速する金属薄膜を含む第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板間に配置され、該第1及び第2の基板を指示するスペーサとを備えた平面型表示装置であって、
前記スペーサは、所定の方向に延びる複数の第1の板状支持体と、該所定の方向とは異なる方向に延びる複数の第2の板状支持体とを有し、該第1及び第2の板状支持体を互いに接合して、前記電子放出素子の少なくとも一つを含む空間を形成したことを特徴とする平面型表示装置。 - 前記第1の板状支持体と前記第2の板状支持体は互いに直交し、前記第1及び第2の板状支持体で形成された空間の少なくとも一つの、前記第1または第2の基板と平行な断面が、四角形状を為すことを特徴とする請求項1に記載の平面型表示装置。
- 前記第1及び第2の板状支持体で形成された空間の少なくとも一つの、前記第1または第2の基板と平行な断面が、三角形状を為すことを特徴とする請求項1に記載の平面型表示装置。
- 複数の電子放出素子がマトリクス状に配列された第1の基板と、該第1の基板に対向して配置され、前記電子放出素子から放出された電子線を受けて発光する蛍光体パターン、及び該電子線を加速する金属薄膜を含む第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板間に配置され、該第1及び第2の基板を指示するスペーサとを備えた平面型表示装置であって、
前記スペーサは、複数の第1の板状支持体と、該第1の板状部材と直交する方向に延びる第2の板状支持体とを有し、該第1及び第2の板状支持体を組み合わせて、前記第1または第2の基板と平行な断面が四角形状の複数の空間を形成したことを特徴とする平面型表示装置。 - 前記第1及び第2の板状部材で形成された空間内に、少なくとも一つの前記電子放出素子を配置したことを特徴とする請求項4に記載の平面型表示装置。
- 前記第1及び第2の板状部材で形成された空間内に、少なくともR,G,B色画素一組に対応する3個の前記電子放出素子を単位として、少なくとも一つの前記単位を配置したことを特徴とする請求項4に記載の平面型表示装置。
- 前記第1及び第2の板状支持体は、少なくとも300℃〜450℃の範囲で溶融する誘電体材料で接合されて一体化されていることを特徴とする請求項4に記載の平面型表示装置。
- 前記第1及び第2の板状支持体は、スペーサは、窒素―珪素結合を基本ユニットとした無機ポリマーを出発材料として大気中で120℃以上の高温で焼成して得られるシリカ膜で固定一体化されていることを特徴とする請求項4に記載の平面型表示装置。
- 前記第1及び第2の板状支持体は、直径10〜50μmの貫通孔を1個もしくは複数個有していることを特徴とする請求項4に記載の平面型表示装置。
- 前記第1及び第2の板状支持体は、乳白色もしくは他の色に着色されていることを特徴とする請求項4に記載の平面型表示装置。
- 前記スペーサの一辺の長さが、少なくとも2つ以上の前記電子放出素子の配置ピッチの最小公倍数もしくはその整数倍であることを特徴とする請求項1に記載の平面型表示装置。
- 前記第1の基板と前記第2の基板間を隔てる前記スペーサの高さをHとし、該スペーサの底面もしくは上面の厚さをDとした時、アスペクト比(H/D)が20:1乃至100:1にあることを特徴とする請求項4に記載の平面型表示装置。
- 前記スペーサが、400℃以上の歪点を有するSiO2を主成分とするガラスより構成されることを特徴とする請求項12に記載の平面型表示装置。
- 前記スペーサの素材であるガラスが、少なくともSc,Y,Pr,Nd,Pm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luより選ばれた1種以上の希土類元素を含有したアルミノシリケート系ガラス、又はアルミノホウケイ酸塩系ガラスであることを特徴とする請求項13に記載の平面型表示装置。
- 前記スペーサの素材であるガラスが、少なくとも酸化物重量割合にて、SiO2が40〜80%,B2O3が0〜20%,Al2O3が0〜20%,アルカリ金属酸化物R2Oが0〜20%,アルカリ土類金属酸化物R’Oが0〜20%,希土類元素酸化物Ln2O3が0〜20%より構成されることを特徴とする請求項13に記載の平面型表示装置。
- 前記スペーサの素材であるガラスが少なくとも酸化物重量割合にて、SiO2が50〜80%,B2O3が5〜12%,Al2O3が1〜17%,アルカリ金属酸化物R2Oが7〜15%,希土類元素酸化物Ln2O3が5〜20%より構成されることを特徴とする請求項13に記載の平面型表示装置。
- 前記スペーサの素材であるガラスの表面に、105〜1012Ω/□の抵抗値を有する導電膜が形成されていることを特徴とする請求項13に記載の平面型表示装置。
- 前記導電膜が、少なくとも錫,チタン,インジウムのうち1種以上の酸化物から構成されていることを特徴とする請求項17に記載の平面型表示装置。
- 前記導電膜が、少なくともゾルゲル法,スパッタ法,CVD法の一つの方法で形成されることを特徴とする請求項17に記載の平面型表示装置。
- 前記スペーサの素材であるガラス中に導電材が分散しており、該導電材はガラスの表面抵抗が105〜1012Ω/□となる量分散されていることを特徴とする請求項13に記載の平面型表示装置。
- 前記導電材が導電性微粒子であることを特徴とする請求項20に記載の平面型表示装置。
- 前記導電性微粒子が金属または貴金属であることを特徴とする請求項20に記載の平面型表示装置。
- 前記導電性微粒子が、少なくともPt,Ag,Au、Crの一つを含むことを特徴とする請求項20に記載の平面型表示装置。
- 前記導電性微粒子が金属イオンであることを特徴とする請求項20に記載の平面型表示装置。
- 前記金属イオンが、遷移金属イオンであることを特徴とする請求項24に記載の平面型表示装置。
- 前記金属イオンが、Nb,Ti,Sn,Co,Fe,Vの少なくとも一種であることを特徴とする請求項24に記載の平面型表示装置。
- 前記導電性粒子が導電性酸化物であり、該導電性酸化物に不純物をドープした半導体が0.1から5wt%含まれたガラス基体からなることを特徴とする請求項20に記載の平面型表示装置。
- 前記導電性酸化物が少なくとも酸化インジウム、酸化錫、酸化チタンのいずれかであることを特徴とする請求項24に記載の平面型表示装置。
- 前記スペーサが、その表面に101 3Ω/□以上の抵抗値を有する絶縁層を形成した金属材で構成されることを特徴とする請求項12に記載の平面型表示装置。
- 前記金属材がFe−Ni系合金であることを特徴とする請求項29に記載の平面型表示装置。
- 前記絶縁層が少なくともガラス状物質またはガラス状物質と結晶性物質の混合物より構成されることを特徴とする請求項26に記載の平面型表示装置。
- 前記絶縁層が、少なくともCVD法又はスプレーで前記金属材の表面に塗布され、その後加熱して焼き付ける方法により形成されることを特徴とする請求項29に記載の平面型表示装置。
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