JP2004168315A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 氷雪路での走行性能等を向上する。
【解決手段】
ゴム基材100重量部中に底面積が10-4〜4.0mm2 かつ長さが0.1〜15mmしかも路面に対してエッジ効果を発揮させる素材からなる柱状材を2〜40重量部含む防滑用ゴム材を用いてトレッド面の少なくとも一部を形成するとともに、前記柱状材の長さ方向をトレッド面に対して40〜90゜の角度で配向する一方、前記トレッド面は、前記防滑用ゴム材を用いて形成される第1の接地部と、柱状材を含まないゴム材からなる第2の接地部とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、氷雪路での走行性能等を向上しうる空気入りタイヤに関する。
近年、氷雪路での走行性能を向上したタイヤ(例えばスタッドレスタイヤ)にあっては、路面と接地するトレッドゴムに有機又は無機の短繊維などを配合することが行われている。このような短繊維は、ランダムに配向されるものの他、例えばトレッドゴムの厚さ方向に沿ってほぼ配向するものが知られている。そして短繊維は、トレッドゴムから髭状に突出しかつ路面を引っ掻くこと(エッジ効果)を主たる作用効果として、氷雪路での摩擦係数を高めることができる。
また、この種のタイヤにあっては、通常、トレッド面にブロックを多数形成したブロックパターンが採用されるとともに、このブロックには、ほぼタイヤ軸方向にのびるサイピング(細溝)が多数形成されている。
ところで、前記サイピングは、通常1ブロック当たり複数本刻設されるが、このサイピングはタイヤ加硫金型に設けたナイフブレードにより加硫成形される。しかしながら、加硫成形時のゴム流れとともに前記ナイフブレードをゴム中へ押し込むことによって、前記短繊維などの配向が不規則に乱れ、短繊維等による路面掻き取り効果が十分に得られないという問題がある。このため、さらに摩擦力を向上するために、例えばゴムを柔軟化させることが行われるが、この手法ではトレッド面の摩耗が激しくタイヤライフが著しく短くなる。また、前記短繊維などを配合したトレッドゴムは、一般に氷雪路では効果的であるものの、通常のドライアスファルト路面ではゴムの接地面積が減少するため、むしろグリップ力が低下するという問題がある。
本発明にあっては、ゴム基材100重量部中に所定形状の柱状材を配合した防滑用ゴム材を用いてトレッド面の少なくとも一部を形成するとともに、柱状材の長さ方向をトレッド面に対して40〜90゜の角度で配向し、かつトレッド面を、前記防滑用ゴム材からなる第1の接地部と、柱状材を含まないゴム材からなる第2の接地部とを含むことを基本として、氷雪路での走行性能を高めつつドライアスファルト路面でのグリップ低下を抑制しうる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
本件請求項1に係る発明は、ゴム基材100重量部中に底面積が10-4〜4.0mm2 かつ長さが0.1〜15mmしかも路面に対してエッジ効果を発揮させる素材からなる柱状材を2〜40重量部含む防滑用ゴム材を用いてトレッド面の少なくとも一部を形成するとともに、
前記柱状材の長さ方向をトレッド面に対して40〜90゜の角度で配向する一方、
前記トレッド面は、前記防滑用ゴム材を用いて形成される第1の接地部と、柱状材を含まないゴム材からなる第2の接地部とを含むことを特徴とする空気入りタイヤである。
本件請求項2に係る発明は、前記トレッド面が、該トレッド面の中央部に前記第1の接地部を具えかつその両側にトレッド端までのびる前記第2の接地部を具えるとともに、
前記第1の接地部のタイヤ軸方向の巾を、前記トレッド端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾の0.2〜0.6倍としたことを特徴とし、かつ請求項3に係る発明は、前記トレッド面が、該トレッド面の中央部に前記第2の接地部を具えかつその両側に前記第1の接地部を有するとともに、前記第1の接地部のタイヤ軸方向の巾を、前記トレッド端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾の0.1〜0.25倍としたことを特徴としている。
また、請求項1の発明では、トレッド面に、柱状材を含む防滑用ゴム柱からなる第1の接地部と、柱状材を含まないゴム材からなる第2の接地部とを含むことにより、氷上走行性能とドライグリップ性能とを両立しうる。前記柱状材は、特に限定はされないが、円柱状又は角柱状をなすグラスファイバーを含むことがエッジ効果を高める上で好ましい。また前記トレッド面は、ブロックがタイヤ周方向に並ぶブロック列、又はタイヤ周方向に連続するリブ列が少なくとも1列形成されることにより、大きな駆動力を発生するのに役立つ。また前記防滑用ゴム材のデュロメータA硬さを40〜60゜とすることにより、路面との粘着力を増し、接地性をさらに向上して氷雪路での走行性能をさらに向上しうる。なお、「走行性能」とは、氷雪路での走行、制動性能を総称している。またトレッド面とは、タイヤをリム組みしてJATMA等の規格で定まる内圧と荷重の下で路面と接地する面をいう。
請求項2に係る発明では、トレッド面の中央部に前記第1の接地部を設けかつその両側に第2の接地部を設けているので、氷雪路での発進、加速時などの駆動性能を向上するほか、ドライアスファルト路面での旋回走行時のグリップを高めうる。この場合、駆動時に大きな力が作用するトレッド面の中央部にて防滑作用が得られるため、特に駆動輪用とすることにより、氷雪路の走行時でもスリップの少ない発進、駆動作用が得られる。またこのとき、第1の接地部のタイヤ軸方向の巾を、例えばトレッド端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾の0.2〜0.6倍とすることにより、ドライアスファルト路面でのグリップ力と氷雪路での駆動性能とをバランス良く向上させることができる。
また請求項3に係る発明では、トレッド面の中央部に第2の接地部を設けかつその両側に第1の接地部を設けているので、氷雪路での旋回性能を向上するほか、ドライアスファルト路面での発進時などのグリップ力を高めるのに役立つ。トレッド面は、該トレッド面の中央部に前記第2の接地部を具えかつその両側に前記第1の接地部を有することができる。この場合、旋回時に大きな力が作用するトレッド面の両側部にて防滑作用が得られるため、特に操舵輪用とすることにより、氷雪路の走行時でもスリップの少ない旋回動作が得られる。またこのとき、第1の接地部のタイヤ軸方向の巾を、前記トレッド端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾の0.1〜0.25倍とすることにより、ドライアスファルト路面でのグリップ力と氷雪路での旋回性能とをバランス良く向上しうる。
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態の空気入りタイヤの部分断面図、図2はそのトレッド面の展開図をそれぞれ示している。本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2を具えかつ該トレッド部2の接地面となるトレッド面3の少なくとも一部を、防滑用ゴム材G1で形成しており、氷雪路の走行を向上させたいわゆるスタッドレスタイヤとして構成されている。即ちトレッド面3は、前記防滑用ゴム材G1を用いて形成される第1の接地部3aと、柱状材5を含まないゴム材G2からなる第2の接地部3bとを含んでいる。
前記防滑用ゴム材G1は、ゴム基材100重量部中に所定の形状を有する柱状材5を2〜40重量部含んで構成される。前記ゴム基材としては、例えばジエン系ゴムが好ましく、より具体的には天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなどの1種又は2種以上をブレンドして用いることができる。
また前記柱状材5は、防滑用ゴム材G1に路面に対してエッジ効果を発揮させる素材から構成される。すなわち、柱状材5はゴム基材に混練されて分散するとともに加硫によっても消失しない素材からなることが先ず必要である。また柱状材5は、例えばゴム基材の表面から髭状に突出して該柱状材が直接路面を掻き削ることでエッジ効果を発揮させることができる。この場合、柱状材5は、容易に折れない程度の曲げ剛性が要求される。また柱状材5は、ゴム摩耗等の進行により、該ゴム表面から脱落した場合、その後に柱状材5が埋着されていたゴム表面に残る小孔によっても間接的にエッジ効果を発揮させることができ、また前記小孔を用いて氷上の水膜を吸着することもできる。
このような柱状材5の素材の一例としては、例えば、ナイロン、ポリエステル、アラミド、レーヨン、ビニロン、芳香族ポリアミド、コットン、セルロース樹脂、結晶性ポリブタジエンなどの有機物の他、金属繊維、ウイスカ、ボロン、グラスファイバ等の無機材質が挙げられ、これらは単独でも、又2種以上を組合わせて使用することもできる。なお特に好ましくは、ゴムとの摩耗速度の差が小さい非金属材料、とりわけグラスファイバーとするのが良い。また柱状材5はゴム基材との接着性を向上させるために必要な表面処理などを施すこともある。
また柱状材5の配合量は、前記ゴム基材100重量部に対して、2〜40重量部、より好ましくは15〜30重量部である。柱状材5が2重量部未満では、氷雪路での走行性能を十分に高めることができず、逆に40重量部を越えるとゴムの耐クラック性などが低下する傾向がある。
また柱状材5は、本例ではグラスファイバーからなり、例えば図3(a)〜(d)に示すように、円柱状又は角柱状で構成するのが望ましい。角柱状とする際、特に三角柱状ないし六角柱状とすることにより、柱状材5自体のエッジがより一層増加し、これによりさらに高いエッジ効果を期待することができる。また柱状材5の底面積Aは、10-4〜4.0mm2 とし、その長さLは0.1〜15mmとする。柱状材5の底面積Aが10−4mm2 未満或いは柱状材5の長さLが0.1mm未満であると、柱状材5自体による路面引っ掻き効果が低下し、逆に底面積Aが4.0mm2 よりも大或いは長さLが15mmよりも大であると、柱状材5が大きくなりすぎてゴムとの接着性が低下し耐摩耗性や耐クラック性が低下する。かかる観点より、柱状材5の底面積Aは、10-2〜4.0mm2 、その長さLは0.3〜15mmとすることが特に望ましい。なお前記底面積A、長さLはいずれも平均値である。
また防滑用ゴム材G1は、そのデュロメータA硬さを40〜60゜、より好ましくは−10℃の雰囲気中で測定したときのデュロメータA硬さを40〜60゜、さらに好ましくは45〜60゜とするのが望ましい。これにより、低温時においても柔軟性を確保し路面との接地性をさらに向上して氷雪路での走行性能を高めるとともに、ドライアスファルト路面での操縦安定性も維持するのに役立つ。なお「デュロメータA硬さ」とは、JIS−K6253に基づくデュロメータータイプAによるゴム硬さとし、前記防滑用ゴム材G1の厚さ(タイヤ半径方向)の硬さとなるよう測定する。
またこの柱状材5は、その大部分(例えば90%以上)が、その長さ方向をトレッド面3に対して40〜90゜の角度となるほぼ垂直の状態で配向されている。柱状材5をこのように配向したゴムを得る方法としては、例えば図4(a)に示すように、カレンダーロールrを用いることができる。公知のように、ゴム基材、柱状材5の他、加硫成形に必要な所定の薬品などが必要に応じて配合された未加硫のゴム材料mをカレンダーロールr、rにて圧延加工した場合には、柱状材5の長さ方向は圧延方向Xに沿うものとなる。
そして、この圧延されたゴムシートgを図4(a)のように折り畳んで積層し所定巾に形成することにより、柱状材5が圧延方向と直角なZ方向に配向する。そして、このゴム積層体を、前記Z方向がタイヤ半径方向となるように用いることにより、柱状材5がトレッド面3にほぼ垂直に配向された材料を得ることができる。
なお図4(b)に示すように、柱状材5を圧延方向に配向したゴムシートgを厚さ方向に積層するとともに、この積層体を柱状材5の配向方向と直角な面Jで切断して同様の材料をうることでも良い。
そして、これらの材料を第2の接地部3b用の柱状材5を含まないゴム材G2、ウイングゴム4cなどと貼り合わせたトレッドゴム4として成型するとともに、これを用いて生タイヤカバーを成型する。またこの生タイヤカバーを加硫することにより空気入りタイヤ1を製造しうる。このようなトレッド面3を具える空気入りタイヤ1では、配向された柱状材5等が路面を効果的に引っ掻くこと、あるいは柱状材5がゴムから脱落することにより形成されたゴム表面の小孔により氷雪路との間の摩擦係数を高め、走行性能が大幅に向上しうる。
また本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド面2に、タイヤ加硫成形後の切削により形成されたサイピングSを設けており、本例では全てのサイピングSをタイヤ加硫成形後の切削により形成したものを例示している。一般に、図5に示す如く、加硫時に金型MのナイフブレードK等を用いてサイピングSを成形した場合、流動するゴム中に存在する柱状材5は、ナイフブレードKの押圧によるゴム流れ等により配向が乱れやすくなるが本実施形態では柱状材5は加硫ゴムによって既に配向が固定されているため、切削によりサイピングSを形成しても該柱状材5の配向が乱されることが防止される。従って、本実施形態の空気入りタイヤでは、加硫後の柱状材5の配向状態の乱れが非常に少ないため、氷雪路での走行性能向上効果がより一層期待できる。また、柱状材5の配向が従来に比して向上するため、例えば防滑用ゴム材G1のゴム硬さを増しても同程度の氷上性能を発揮することができ、この場合には防滑用ゴム材G1の耐摩耗性が向上してタイヤライフを延長させうる。
前記トレッド面3は、本例では図2に示したように、縦溝10、横溝11により区画されたブロックBがタイヤ周方向に並ぶブロック列BLを5列具えるブロックパターンで形成されたものが例示されており、各ブロックBには、少なくとも1本、好ましくは複数本のサイピングSが形成されている。なおブロック列BLに代えて接地部分がタイヤ周方向に連続するリブ列としても良い。また前記サイピングSは、例えばタイヤ軸方向に対して例えば0〜60゜の傾き角度θで配され、ブロックBのエッジ成分を効果的に増加させうる。
またサイピングSは、本例の如く直線状をなすものの他、ジグザグ、波状或いはこれらの組み合わせなど種々の形状にて構成でき、本例のように両端が開口するオープンタイプの他、一端のみ開口するセミオープンタイプ、両端がブロック内で終端するクローズドタイプなど種々の態様にて加工しうる。なおサイピングSのタイヤ周方向の配設ピッチは、例えば3〜25mmとし、またサイピング深さは、縦溝10の溝深さ例えば0.3〜1.0倍とするのが好ましい。
他方、柱状材5を配合した防滑用ゴム材G1は、氷雪路に対しては効果的な摩擦力を生じさせる反面、通常のドライアスファルト路面に対してはゴムの接地面積が減少してしまうためグリップ力が低下するという問題がある。そこで、本実施形態では、トレッド面3に、柱状材5を含まないゴム材G2からなる第2の接地部3bを含ませることにより、氷上走行性能とドライグリップ性能とを両立している。
また第1の接地部3aをトレッド面3のどの部分に配するかによってタイヤの走行性能に違いが生じる。本例のトレッド面3は、該トレッド面3の中央部に前記第1の接地部3aを具えかつその両側にトレッド端Eまでのびる第2の接地部3bを設けている。一般に、トレッド面3の中央部には発進時、加速時等に大きな力が作用するため、この部分に防滑用ゴム材G1を配することにより、氷雪路での発進、加速時などの駆動性能を向上するのに役立つ。つまり、駆動車輪に装着する駆動輪用タイヤとして好適である。反面、トレッド面3の軸方向の側部には、前記のように、柱状材5を含まないゴム材G2からなる第2の接地部3bを設けていることにより、ドライアスファルト路面での旋回走行時のグリップ力を高め、操縦安定性の低下が抑制される。
またこのとき、第1の接地部3aのタイヤ軸方向の巾W1(接地しない溝巾を含める)を、例えばトレッド面3の軸方向外端であるトレッド端E、E間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾TWの0.2〜0.6倍、より好ましくは0.3〜0.6倍とすることにより、ドライアスファルト路面でのグリップ力と氷雪路での駆動性能とをバランス良く向上しうる。なお第1の接地部3aの巾W1が、トレッド巾TWの0.2倍を下回ると、第1の接地部3aの接地巾が少なくなるため氷雪路での高摩擦力が得られ難い傾向があり、逆に0.6倍を超えると、第2の接地部3bの接地巾が小さくなるためドライアスファルト路面でのグリップ力の低下代が相対的に大きくなる。なお第1の接地部3aは、タイヤ赤道Cにほぼ中心を揃えて配されている。
図6には、他の実施形態を示している。本例のトレッド面3は、該トレッド面3の中央部に前記第2の接地部3bを具え、かつその両側に前記第1の接地部3aを有している。一般に、トレッド面3の側部(いわゆるショルダ部)には旋回時に大きな横力が作用するため、この側部に防滑用ゴム材G1を配することにより、特に氷雪路での旋回性能を向上するのに役立つ。このようなタイヤは、旋回時に特に大きな横力が作用する操舵輪に装着されるのに好適な操舵輪用タイヤとして好適なものとなる。他方、トレッド面3の中央部には、柱状材5を含まないゴム材G2からなる第2の接地部3bを設けていることにより、ドライアスファルト路面でのグリップを高め、駆動性能などの低下が抑制される。
またこのようなゴム配置に際しては、各側での第1の接地部3aのタイヤ軸方向の巾W2を、前記トレッド巾TWの0.1〜0.25倍、より好ましくは0.15〜0.25倍とすることが望ましい。旋回走行時には、この範囲が主として大きな横力を負担するためである。
また本例のトレッド面3は、トレッド端E、Eからタイヤ軸方向内側に小巾W3の範囲で柱状材5を含まないゴム材G2を露出させたものを例示している。この巾W3は、トレッド巾TWの0.05〜0.15倍、より好ましくは0.10〜0.15とするのが望ましい。前記防滑用ゴム材G1は、柱状材5を含むため、耐摩耗性、耐クラック性、耐引き裂き性等に若干劣る傾向があるため、トレッド端Eの周辺に柱状材5を含まないゴム材G2を小巾で露出させることにより、トレッド端Eでのゴム欠け、クラックなどを効果的に防止し、タイヤの見映えを長期に亘って向上しうる。なおこのゴム材G2は、前記防滑用ゴム材G1に比して耐摩耗性の高いゴム材から構成する。
なお図1、図6に示す如く、サイピングSは、前記第1の接地部3aを含んでのびる第1のサイピングS1と、前記第2の接地部3bだけをのびる第2のサイピングS2とが含まれる。そして、例えば第2のサイピングS2だけは、防滑用ゴム材G2とは無関係であるため、金型MのナイフブレードKによって加硫成形されたものが例示される。これによって、タイヤの生産性の低下を減じうる。また、図7に示すように、トレッド面3の中央部と側部の両方に前記防滑用ゴム材G1からなる第1の接地部3aを設けてもよい。この場合には、ドライアスファルト路面でのグリップ力の向上はわずかになるものの、氷雪路での駆動、旋回といった両性能を同時に向上することが可能になる。
次に、図1、図6、図7に示すタイヤ(実施例1〜9)を試作し、氷上駆動性能、氷上旋回性能、ドライグリップ、ウエットグリップなどについてテストを行った。また比較のために、防滑用ゴム材からなる接地面を具えない夏用タイヤ(比較例1)、及びトレッド面の全面を防滑用ゴム材で形成したタイヤ(比較例2)についても併せて試作を行い性能を評価した。テストの方法は、次の通りである。
<氷上駆動性能>
氷上での路面摩擦係数を測定し、比較例3を100とする指数によって評価した。数値が大きい程良好である。なお摩擦係数の測定にはインサイドドラムを用い、気温−1℃、ドラム速度5km/hの条件にて、スリップ率を10%、60%の2種設定して行った。
<氷上旋回性能>
気温−1℃において、氷路面を速度30〜40km/hで定常円旋回(約40R)を行いそのタイムを計測する他、ドライバーの官能などを加えて指数評価した。数値が大きい程良好である。
<ドライグリップ性能>
半径100mのアスファルト路面のコース上を、速度を段階的に増加させながら供試タイヤを装着した前記テスト車両を進入させ、横加速度(横G)を計測し、50〜80km/hの速度における前輪の平均横Gを算出した。結果は、比較例1を100とする指数で表示し、数値が大きい程良好である。
<ウエットグリップ性能>
半径100mのアスファルト路面に、水深5mm、長さ20mの水たまりを設けたコース上を、速度を段階的に増加させながら供試タイヤを装着した前記テスト車両を進入させ、横加速度(横G)を計測し、50〜80km/hの速度における前輪の平均横Gを算出した。結果は、比較例1を100とする指数で表示し、数値が大きい程良好である。
テストの結果を表1、表2に示す。
Figure 2004168315
Figure 2004168315
テストの結果、実施例のタイヤでは、氷上制動性能などを向上しつつ、比較例4に比してドライグリップ性能を向上していることが確認できた。特に図7に示したものでは、氷上駆動性能が、また図8に示したものでは氷上旋回性能がそれぞれドライグリップ性能とバランス良く向上されていることが確認できた。
本発明の一実施の形態であるトレッド部の部分断面図である。 トレッド面の展開図である。 (a)〜(d)は、柱状材を例示する略図である。 (a)、(b)は、防滑用ゴム材の製造方法を説明する略図である。 全型の周方向に沿った部分断面図である。 他の実施形態であるトレッド部の部分断面図である。 さらに他の実施形態であるトレッド部の部分断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 トレッド面
3a 第1の接地部
3b 第2の接地部
5 柱状材
S サイピング
G1 防滑用ゴム材
E トレッド端

Claims (3)

  1. ゴム基材100重量部中に底面積が10-4〜4.0mm2 かつ長さが0.1〜1 5mmしかも路面に対してエッジ効果を発揮させる素材からなる柱状材を2〜40重量部含む防滑用ゴム材を用いてトレッド面の少なくとも一部を形成するとともに、
    前記柱状材の長さ方向をトレッド面に対して40〜90゜の角度で配向する一方、
    前記トレッド面は、前記防滑用ゴム材を用いて形成される第1の接地部と、柱状材を含まないゴム材からなる第2の接地部とを含むことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記トレッド面は、該トレッド面の中央部に前記第1の接地部を具えかつその両側にトレッド端までのびる前記第2の接地部を具えるとともに、
    前記第1の接地部のタイヤ軸方向の巾を、前記トレッド端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾の0.2〜0.6倍としたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記トレッド面は、該トレッド面の中央部に前記第2の接地部を具えかつその両側に前記第1の接地部を有するとともに、
    前記第1の接地部のタイヤ軸方向の巾を、前記トレッド端間のタイヤ軸方向距離であるトレッド巾の0.1〜0.25倍としたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
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JP2012163365A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤの氷上発進・加速性能評価方法
CN110293797A (zh) * 2018-03-22 2019-10-01 北京橡胶工业研究设计院有限公司 港口作业机械用半材料胎面轮胎

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