JP2004167982A - 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マトリクス配列ヘッドで発生しやすい濃度むらを、記録速度を低下させることなく低減し、高速記録と高画質記録を両立できる液滴吐出ヘッドと、このような液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】イジェクタ138(ノズル140)は、副走査方向に順に追ったときに、主走査方向の位置が振動するように配置され、実際のドット158を副走査方向に沿って見ると、その大きさが交互に振動する。これにより、濃度むらを軽減することができる。イジェクタ138を高密度配置し、画像を高速で記録することも可能となる。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置に関し、さらに詳しくは、液滴を吐出して記録媒体上に文字や画像などを記録したり、基板上に微細パターンや薄膜の形成等を行うための液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力発生室内に充填された液体に対し、圧電アクチュエータ等の圧力発生手段を用いて圧力波(音響波)を発生させ、その圧力波によって圧力発生室に連結されたノズルから液滴を吐出する液滴吐出方法は一般によく知られている。特に、インクの滴を吐出して記録用紙上に文字や画像などの記録を行うインクジェット記録装置は広く普及しており(例えば、特許文献1や特許文献2)、最近では、インク滴体積の減少や低濃度インクの使用等によって、極めて高い品質の画像記録が可能になっている。
【0003】
また、近年では、上記の液滴吐出方法を用いた液滴吐出装置を工業的に活用することが試みられている。主な活用例としては、
(a)導電性ポリマー溶液を基板上に吐出させて配線パターンやトランジスタを形成、
(b)有機EL溶液を基板上に吐出させてELディスプレイパネルを形成、
(c)溶融状態のハンダを基板上に吐出して電気実装用のバンプを形成、
(d)UV硬化樹脂等の液滴を基板上で積層および硬化させることにより3次元物体を造形、
(e)有機材料の溶液(レジスト溶液など)を基板上に吐出させて有機薄膜を形成、
などが挙げられる。このように、液滴吐出装置は画像記録の用途に限らず、広い領域で活用されつつあり、今後更にその活用範囲が広がっていくと予想される。
【0004】
なお、以下では、液滴吐出ヘッドによって液滴を吐出する対象物を、「記録媒体」といい、液滴が記録媒体上に付着されることで得られる記録媒体上のドットのパターンを「画像」あるいは「記録画像」ということにする。したがって、以下の説明における「記録媒体」には、記録用紙やOHPシートなどが含まれるのはもちろんであるが、これら以外にも、たとえば上記したような基板などが含まれる。また、以下の「画像」には、一般的な画像(文字、絵、写真など)のみならず、上記したような配線パターンや3次元物体、有機薄膜などが含まれる。
【0005】
図24には、上記公報などで公知の液滴吐出装置における液滴吐出機構(イジェクタ)の一例が断面図にて示されている。圧力発生室14には、液滴を吐出するためのノズル16と、共通流路18を介して液体タンク(図示せず)から液体を導くための供給路20が連結されている。また、圧力発生室14の底面には振動板22が設けられている。液滴吐出時には、振動板22を挟んで圧力発生室14と反対側に設けられた圧電アクチュエータ24によってこの振動板22を変位させ、圧力発生室14に体積変化を生じさせることにより、圧力発生室14内に圧力波を発生させる。この圧力波によって、圧力発生室14内に充填されていた液体の一部がノズル16を通って外部に噴射され、液滴26となって飛翔する。飛翔した液滴26は記録紙等の記録媒体上に着弾し、ドット(画素)を形成する。こうしたドットの形成を、画像データ等に基づいて繰り返し行うことによって、記録媒体上に文字や画像等のパターンが記録(形成)される。
【0006】
上記のような液滴吐出装置において、現在、大きな課題となっているのが記録速度の向上である。液滴吐出装置において、記録速度を左右する最大のパラメーターはノズル数であり、ノズル数が多いほど、単位時間当たりに形成できるドット数が増加し、記録速度が向上する。そのため、通常の液滴吐出装置では、イジェクタを複数連結したマルチノズル型の液滴吐出ヘッド(直線状配列ヘッド)が多く用いられている。
【0007】
図25には、マルチノズル型の液滴吐出ヘッドの一例として、直線状配列ヘッド32が示されている。この直線状配列ヘッド32では、液体タンク(図示せず)は液体供給孔34を介して共通流路36と連結しており、この共通流路36に複数のイジェクタ38が連結されている。
【0008】
しかし、このようにイジェクタ38を一次元的(直線状)に配列する構造では、イジェクタの数をそれほど大きくすることはできない(通常は100個程度が上限)。
【0009】
そこで、イジェクタを2次元的にマトリクス配列させることによってイジェクタの数を増加させた液滴吐出ヘッド(以下、「マトリクス配列ヘッド」という)がこれまでいくつか提案されている(特許文献3や、特許文献4など)。
【0010】
図26(A)および図27(A)には、従来のマトリクス配列ヘッドの基本構造の例がそれぞれ示されている。
【0011】
これらのマトリクス配列ヘッド42、52では、複数のイジェクタ44が各共通流路46によって連結されており、さらに複数の共通流路46が第2共通流路48によって連結されている。たとえば、図26(A)に示すマトリクス配列ヘッド42では、共通流路46はヘッドの主走査方向(矢印Mで示す)に沿って配置され、第2共通流路48は主走査方向と直交する方向(副走査方向、矢印Sで示す)に沿って配置されている。同一の共通流路46に連結された各イジェクタ(44A〜44H)は、それぞれ副走査方向にPずつずらして配置されており、ヘッドを主走査方向に走査する過程において、吐出タイミングを制御しながら各イジェクタから液滴を吐出することにより、図26(B)に示すようなピッチPのドット50が形成される。
【0012】
一方、図27(A)に示すマトリクス配列ヘッド52では、共通流路46はヘッドの副走査方向に沿って配置され、第2共通流路48は主走査方向に沿って配置されている。この場合にも、主走査方向に隣接するイジェクタは副走査方向にPずつずらして配置されており、ヘッドを主走査方向に走査する過程において、吐出タイミングを制御しながら液滴を吐出することにより、図27(B)に示すようなピッチPのドット50が形成される。
【0013】
こうした構造のマトリクス配列ヘッドは、イジェクタ数の増加が容易であり、高速での画像記録に非常に有利である。例えば、図26(A)のマトリクス配列ヘッド42において、共通流路46の数を26とし、各共通流路46に10個のイジェクタ44を接続することにより、260個のイジェクタを配列させることが可能となる(図26(A)では、共通流路46の数を8、共通流路1つ当たりのイジェクタ44の数を8とし、全体で64個のイジェクタ44のみ表示)。
【0014】
しかしながら、上記のような従来のマトリクス配列ヘッドは、高速記録に有利である一方で、記録結果に高い均一性を得ることが困難であるという問題があった。具体的には、ヘッドの主走査方向と直交する方向(副走査方向)に周期的な濃度むら(ドット径不均一)が発生しやすく、それによって記録結果の均一性が大きく損なわれてしまうという問題があった。
【0015】
マトリクス配列ヘッドにおいて、そうした濃度むらが発生しやすい理由は種々考えられるが、特に、マトリクス配置のノズルでは、ノズル面でのイジェクタの位置によって、イジェクタの吐出特性(例えば滴体積や滴の吐出速度)が変化してしまうことが、その原因となりやすい。
【0016】
すなわち、一般に、イジェクタの吐出特性にばらつきを与えずにヘッドを製造することは不可能であり、イジェクタの吐出特性は、イジェクタ同士が物理的に離れて位置する場合ほど、その差が大きくなりやすい。例えば、基板等の部材を積層してヘッドを製造する場合では、積層する部材間の回転方向へのズレが、イジェクタ間に吐出特性差を生じる原因となる。図28にはその例として、圧力発生室と圧電アクチュエータとが位置ズレを起こした場合が示されている。図28(A)に示す例では、圧力発生室14は、穴56が形成された圧力発生室プレート54を両側から、それぞれ振動板58及びノズル板60で挟むことによって形成される。振動板58には、圧力発生室14と反対側に圧電アクチュエータプレート62が配置されており、この圧電アクチュエータプレート62の圧電アクチュエータ64が振動板58を振動させて圧力発生室14の容積を増減させ(図28(C)参照)、図示しないノズルから液滴を吐出させる。したがって、すべての圧力発生室14において、振動板58との相対的な位置が同一となっていることが好ましい。
【0017】
ところが、実際には、図28(B)に示すように、プレートに対して垂直な方向から見たとき、圧力発生室プレート54と圧電アクチュエータプレート62の間に回転方向のズレが生じてしまうことがある。すなわち、図28(B)から分かるように、矢印S方向にある圧力発生室14ほど、圧電アクチュエータ64の重なり面積が減少していることを示している。たとえば、両端の圧力発生室14A、14Bを比較すると、圧力発生室14Bのほうが、圧力発生室14Aよりも重なり面積が少ない。
【0018】
図28(C)、(D)にはそれぞれ、圧力発生室14A、14Bでの圧電アクチュエータ64の動作が示されている。圧電アクチュエータ64との重なりが相対的に大きい圧力発生室14Aでは、振動板58が大きく変形しているのに対して、この重なりが相対的に小さい圧力発生室14Bでは圧電アクチュエータ64の一部が剛体である圧力発生室プレート54とも重なり(円形の二点鎖線C1で示す部分を参照)、振動板58の変形が拘束されている。つまり、圧力発生室14と圧電アクチュエータ64の重なり量が振動板58の変形に影響を与え、ひいては、イジェクタの吐出特性を変化させる。そして、図28(B)に示す構造では、イジェクタの並びにしたがって、圧力発生室14と圧電アクチュエータ64の重なり量が直線的に変化するので、イジェクタ間の吐出特性の差も距離に依存して変化すると言える。
【0019】
なお、これ以外にもイジェクタ間の距離に依存して、吐出特性に差を生じさせる要因は存在する。例えば、ノズルを形成加工する際の位置決め精度もその一つである。吐出特性をばらつかせないためには、ノズルの形成を、イジェクタに対して正確に位置決めして行う必要がある。位置決め精度要因としては、加工装置とマトリクス配置ヘッドとの間のスケールの違いや、両者の回転方向へのズレがある。これらにズレが生じると、イジェクタの並びにしたがって、イジェクタに対するノズル位置のズレが拡大し、吐出特性が変化する結果となる。以下、このような、イジェクタの位置に依存する直線的な吐出特性の変化を「直線的な吐出特性分布」と呼ぶ。
【0020】
ところで、マトリクス配置ヘッドでは、主走査方向にもイジェクタを配置していていることから、直線的な吐出特性分布が、主走査方向にも発生する可能性がある。そして、主走査方向に直線的な吐出特性分布を持つマトリクス配置ヘッドで記録すると、記録されたドット列には、図26(B)あるいは図27(B)に示すような、nを周期とするドット径の変化が生じてしまう。つまり、記録結果には、副走査方向にnを周期とする濃度むらが発生してしまう。
【0021】
一般的なマトリクス配置ヘッドでは、副走査方向の記録解像度で150〜600dpi(ドット/インチ)程度の記録を実現するため、ノズルピッチPnは42.3〜169.3μmとなる。これを4〜20程度のnのマトリクスノズル配置で実現するが、狭いノズルピッチの実現のためにはnが大きくなる傾向にある。このため、上記濃度むらの周期は0.42〜3.4mm程度となるのが現状である。すなわち、0.3〜2.4本/mmの空間周波数で濃度むらが発生することになる。
【0022】
図29には、濃度むらに対する人間の眼の感度が、横軸を空間周波数としたグラフで示されている。この図から、濃度むらの空間周波数が4本/mm程度以下であると、濃度むらに対する人間の眼の感度が高くなり、濃度むらが認識されやすくなることがわかる。特に、空間周波数が3本/mm以下の場合には、濃度むらが極めて認識されやすくなる。なお、1本/mm以下の空間周波数については、感度が低下するというデータ(破線)と感度が低下しないというデータ(実線)の両方が存在しているが、筆者らの実験結果によれば、実線の方が実態をよく表わしていると言える。
【0023】
こうした人間の視覚特性と照らし合わせると、従来のマトリクス配置ヘッドで発生していた空間周波数0.3〜2.4本/mmの濃度むらは、人間にとって非常に知覚しやすい濃度むらであり、記録結果の品質を大きく損なわせる原因となってしまう。濃度むらを認識しづらくするためには、濃度むらの空間周波数を4本/mm程度以上、より好ましくは10本/mm程度以上に設定することが必要であるが、従来のマルチノズル配置ヘッドでは実現困難であり、均一性の高い記録を実行することができていなかった。
【0024】
【特許文献1】
特公昭53−12138号公報
【特許文献2】
特開平10−193587号公報
【特許文献3】
特開平1−208146号公報
【特許文献4】
特開平9−156095号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述したような問題点を解決すべくなされたものであり、その目的は、マトリクス配列ヘッドで発生しやすい濃度むらを、記録速度を低下さることなく低減し、高速記録と高画質記録を両立できる液滴吐出ヘッドと、このような液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、液滴を吐出する複数のイジェクタが二次元的に配列され、記録媒体に対して主走査方向に相対移動しながら液滴を吐出する液滴吐出ヘッドであって、記録媒体上に吐出された液滴のドットを前記主走査方向と直交する主走査直交方向に見て、ドット径の大きさが振動するように前記イジェクタが配置されていることを特徴とする。
【0027】
すなわち、この液滴吐出ヘッドでは、液滴吐出ヘッドを主走査方向に相対移動させながら吐出した液滴のドットを主走査方向と主走査直交方向に見ると、ドット径の大きさが振動している。すなわち、主走査直交方向では、ドット径が単調に増加又は減少することなく、大小のドットが主走査方向と直交する方向に混在していることになる。換言すれば、主走査方向と直交する方向では、周期的なドット径のパターンが積極的に崩されている。そして、このようにドット径が混在した状態で、液滴ヘッドが主走査方向に相対移動し、記録媒体上に画像が記録される。したがって、記録された画像において、主走査直交方向での濃度むらが低減される。
【0028】
しかも、本発明ではイジェクタの吐出特性を変更する必要がなく、イジェクタを高密度配置した場合でも、主走査方向と直交する方向での濃度むらが低減される。したがって、イジェクタを高密度配置して、画像を高速で記録することも可能となる。
【0029】
請求項2に記載の発明では、液滴を吐出する複数のイジェクタが二次元的に配列され、記録媒体に対して主走査方向に相対移動しながら液滴を吐出する液滴吐出ヘッドであって、前記主走査方向と直交する主走査直交方向で前記イジェクタを追ったとき、イジェクタの主走査方向の位置が振動するようにイジェクタが配置されていることを特徴とする。
【0030】
すなわち、この液滴吐出ヘッドでは、主走査方向と直交する主走査直交方向でイジェクタを追ったとき、イジェクタの主走査方向の位置が振動しているため、液滴のドットを主走査方向と主走査直交方向に見ると、ドット径の大きさも振動する。すなわち、主走査直交方向では、ドット径が単調に増加又は減少することなく、大小のドットが主走査方向と直交する方向に混在していることになる。換言すれば、主走査方向と直交する方向では、周期的なドット径のパターンが積極的に崩されている。そして、このようにドット径が混在した状態で、液滴ヘッドが主走査方向に相対移動し、記録媒体上に画像が記録される。したがって、記録された画像において、主走査直交方向での濃度むらが低減される。
【0031】
しかも、本発明ではイジェクタの吐出特性を変更する必要がなく、イジェクタを高密度配置した場合でも、主走査方向と直交する方向での濃度むらが低減される。したがって、イジェクタを高密度配置して、画像を高速で記録することも可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0033】
[第1実施形態]
図1〜図3には、本発明の第1実施形態の液滴吐出ヘッド112が部分的に示されている、また、図4には、この液滴吐出ヘッド112を備えた液滴吐出装置102が示されている。本実施形態の液滴吐出ヘッド112はいわゆるインクジェット記録ヘッドとされており、この液滴吐出ヘッド112を備えた液滴吐出装置102は、インクジェット記録装置とされている。液滴吐出装置102は、記録媒体である記録用紙P上に着色インクの液滴(インク滴)を吐出し、この液滴によるドット158(図8(B)参照)で画像を記録するために使用される。
【0034】
図4に示すように、液滴吐出装置102は、液滴吐出ヘッド112が搭載されるキャリッジ104と、キャリッジ104を記録用紙Pの記録面に沿った所定の主走査方向方向に移動(主走査)させる主走査機構106、および、記録用紙Pを主走査方向と交差(好ましくは直交)する所定の副走査方向に搬送(副走査)させるための副走査機構108を含んで構成されている。なお、図面において主走査方向を矢印Mで、副走査方向を矢印Sでそれぞれ示す。
【0035】
液滴吐出ヘッド112は、後述するノズル140が形成されたノズル面が記録用紙Pと対向するようにキャリッジ104上に搭載されており、主走査機構106によって主走査方向に移動されながら記録用紙Pに対して液滴を吐出することにより、一定のバンド領域BEに対して画像の記録を行う。主走査方向への1回の移動が終了すると、副走査機構108によって記録用紙Pが副走査方向に搬送され、再びキャリッジ104を主走査方向に移動させながら次のバンド領域を記録する。こうした動作を複数回繰り返すことにより、記録用紙Pの全面にわたって画像記録を行うことができる。
【0036】
図2に示すように、液滴吐出ヘッド112は、積層流路板114を有している。積層流路板114は、ノズルプレート116、共通流路プレート118、供給路プレート120、圧力発生室プレート122、および振動板124の合計5枚のプレートを位置合わせして積層し、接着剤等の接合手段によって接合することにより形成されている。圧力発生室プレート122、供給路プレート120および共通流路プレート118には、主走査方向に沿って2本の長孔126、128、130が平行に形成されており、共通流路プレート118、供給路プレート120および圧力発生室プレート122が積層された状態で、長孔126、128、130によって、第2共通流路132(図1参照)が構成される。
【0037】
振動板124には、それぞれの第2共通流路132の中央に対応する位置に、インク供給孔134が形成されている。インク供給孔134には、図示しないインク供給装置が接続される。
【0038】
共通流路プレート118には、長孔130から連続して、且つ副走査方向に沿って複数(本実施形態では、1つの長孔130(第2共通流路132)あたり10本)の共通流路136が形成されており、供給路プレート120、共通流路プレート118およびノズルプレート116が積層された状態で、共通流路136内を液体が流れるようになる。
【0039】
圧力発生室プレート122には、共通流路136に沿って複数(本実施形態では1つの共通流路136あたり3個、液滴吐出ヘッド112全体では60個)の圧力発生室142が形成されており、それぞれの圧力発生室142に対応して、振動板124には、圧力発生手段としての単板型の圧電アクチュエータ144が取り付けられている(図3参照)。また、供給路プレート120には、図1から分かるように、圧力発生室142を平面視したときに概ね対角線上に位置するように、圧力発生室142のそれぞれに1つずつ、インク供給路146およびインク排出路148が形成されている。さらに、共通流路プレート118およびノズルプレート116には、それぞれインク排出路148に対応する位置に、連通路150およびインク吐出口152が形成されている。インク排出路148、連通路150およびインク吐出口152によって、ノズル140が構成されている。さらに、圧力発生室142、ノズル140および圧電アクチュエータ144によって、イジェクタ138が構成されている。
【0040】
したがって、図3の断面図からも分かるように、共通流路136から圧力発生室142、インク排出路148、連通路150およびインク吐出口152へと連続するインクの通路が構成されていることになる。図示しないインク供給装置から送られてきたインクは、インク供給孔134を介して液滴吐出ヘッド112に供給され、第2共通流路132内からそれぞれの共通流路136を経て、圧力発生室142内に充填される。ここで、圧電アクチュエータ144に、画像情報に応じた駆動電圧波形を印加すると、圧電アクチュエータ144が撓み変形し、圧力発生室142を膨張または圧縮させる。これによって圧力発生室142に体積変化が生じると、圧力発生室142内に圧力波が発生する。この圧力波の作用によってノズル140(インク排出路148、連通路150およびインク吐出口152)のインクが運動し、インク吐出口152から外部へ排出されることにより液滴が形成される。
【0041】
図5には、液滴吐出前後におけるインク吐出口152でのメニスカス154の動作が、順に(A)から(F)へと模式的に示されている。初めはほぼ平坦な状態であったメニスカス154(図5(A))は、圧力発生室142が圧縮されるとインク吐出口152の外部に向かって移動し、液滴156を吐出させる(図5(B))。液滴156の吐出が行われると、インク吐出口152内部のインク量が減少するため、凹形状のメニスカス154が形成される(図5(C))。凹形状になったメニスカス154は、インクの表面張力の作用によって徐々にインク吐出口152の開口部まで復帰し(図5(D)および図5(E))、吐出前の状態に回復する(図5(F))。なお、こうした液滴吐出後におけるメニスカス復帰動作のことを、以後「リフィル」と呼び、液滴吐出後に最初にメニスカス154がインク吐出口152の開口面116Sに復帰するまでの時間をリフィル時間(t)と呼ぶことにする。図6には、液滴156の吐出直後からの経過時間と、メニスカスの位置変化(メニスカスの中央の位置y、図5(C)参照)との関係がグラフにて示されている。吐出直後(t=0)に大きく後退したメニスカス(y=−60μm)は、このグラフに示されるように振動しながら初期位置(y=0)に復帰する。
【0042】
図7には、圧電アクチュエータ144に印加する駆動電圧の波形の一例が示されている。この駆動電圧の波形は、圧力発生室142を圧縮する方向に電圧を変化させる第1電圧変化プロセス162(所要時間t)と、変化された電圧(高電圧)を一定時間維持する電圧維持プロセス164(所要時間t)、印加電圧を元のバイアス電圧(V)に戻すための第2電圧変化プロセス166(所要時間t)により構成されている。
【0043】
ここで、圧力発生手段として、撓み変形型の圧電アクチュエータを用いた場合、圧力発生室142のアスペクト比(平面視したときの縦横比)を略1に設定すると、単位面積当たりの吐出効率が最大化でき、小さな圧力発生室142で大きな液滴を吐出することが可能となる。つまり、圧力発生室142の占有面積を最小化でき、高い配列密度を有するマトリクス配列ヘッドを実現することができる。かかる観点からは、上記のアスペクト比は、0.50以上2.00以下とすることが好ましく、0.80以上1.25以下とすることがより好ましいが、この範囲に限定されるものではないことは、もちろんである。
【0044】
図8(A)には、本実施形態におけるノズル140(イジェクタ138)の配列が模式的に示されている。本実施形態では、複数のノズル140を、主走査方向のマトリクスピッチNm、副走査方向のマトリクスピッチNsでマトリクス状に配置している。なお、上記説明から分かるように、本発明では、イジェクタ138のそれぞれに対し、ノズル140が同一の位置に設けられている。したがって、各ノズル140の相対的な位置関係は、各イジェクタ138の相対的な位置関係にもそのまま当てはまる。
【0045】
本実施形態の液滴吐出ヘッド112では、液滴吐出ヘッド112と対向したときに、主走査方向に分割された2つのイジェクタブロック170A、170Bが想定されている。それぞれのイジェクタブロック170A、170Bには、副走査方向の上流側(図8(A)での上側)から5つずつのイジェクタ138によって、イジェクタユニット168が構成されている。1つのイジェクタユニットを構成する5つのイジェクタ138A〜138E、及び138F〜138Jは、主走査方向に向かうにしたがって、所望のノズルピッチpの2倍(これをdとする)だけずらして配置されている。さらに、イジェクタブロック170Bは、イジェクタブロック170Aに対して、ノズルピッチpだけ副走査方向の下流側にずれるように配置され、液滴吐出ヘッド112全体として、所望のノズルピッチpが得られるようになっている。
【0046】
そして、本実施形態では、このようなノズル140の配置を採用したことで、副走査方向にノズル140(イジェクタ138)を順に追ったときに、ノズル140(イジェクタ138)の主走査方向の位置が振動しており、これによって、副走査方向での周期的なドット径の変化を抑えて、記録画像に高い均一性を持たせるようにしている。この点につき、以下に詳述する。なお、以下においては、副走査方向にノズル140(イジェクタ138)を順に追ったときのノズル140(イジェクタ138)の主走査方向の位置の振動を「マトリクスノズル配置の振動化」とよぶ。また、マトリクスノズル配置の、主走査方向のノズルの並びを「行」、副走査方向のノズルの並びを「列」というものとし、さらに、記録媒体上で主走査方向のドットの並びを「ラスタ」という。
【0047】
一般に、マトリクス配置されたノズルを有する液滴吐出ヘッドでは、各ノズルから吐出される液滴の体積は、積層流路板114(図2及び図3参照)内におけるイジェクタを配置した位置によって変化し、直線的な吐出特性分布を示す。たとえば、本実施形態と同様の構成とされた液滴吐出ヘッドの場合、積層流路板114製造時の積層工程にて発生したプレートのズレにより、図9に示すように、イジェクタの位置によって液滴の大きさ(又は滴体積)が変化する傾向がある。なお、副走査方向にも滴体積が変化する傾向が見られるが、ここではまず、主走査方向の滴体積の変化を考える。
【0048】
このような滴体積の変化があると、図26に示した従来の場合のように、記録媒体上において、ドット径の変化パタンが発生する。すなわち、主走査方向に連なるイジェクタ44A−44B−44C−44D−44E−44F−44G−44Hのそれぞれによって吐出された液滴のドットが、副走査方向に一定のピッチpで並ぶ場合には、副走査方向に、マトリクスピッチNsを周期とする周期的なドット径の変化のパターンが現れてしまうことになる。
【0049】
図10には、従来の液滴吐出ヘッドにおける、副走査方向のラスタ(ドット158の並び)と濃度との関係が示されている。このグラフからも、濃度が副走査方向のマトリクスピッチNsを周期として周期的に変化し、ドット径の変化のパターンが現れていることが分かる。
【0050】
これに対し、本実施形態の液滴吐出ヘッド112では、上記したように、2つのイジェクタブロック170A、170Bのノズル140で交互にラスタを記録するため、副走査方向にノズル140(イジェクタ138)を順に追ったときに、ノズル140(イジェクタ138)の主走査方向の位置が振動しており、実際のドット158を副走査方向に沿って見ると、その大きさが交互に振動している(図8(B)参照)。また、図11に示すように、副走査方向のラスタと濃度との関係においても、2ラスタ分の変動周期で濃度が振動している。このように、記録用紙P上でのドット158が副走査方向に見て振動していることで、副走査方向での周期的なドット径の変化が抑えられ、記録画像は高い均一性を有するようになる。
【0051】
なお、マトリクス配置されたノズルを有する液滴吐出ヘッドでは、マトリクス配置ヘッドをキャリッジ104(図4参照)に搭載する際に生じる、ノズルプレート面内における回転ズレ(いわゆるθズレ)によっても、記録画像の濃度が不均一になる場合がある。
【0052】
図12(A)には、従来のマトリクス配置ヘッドで、上記したθズレが生じた際に、濃度変動が生じることが示されている。図12に示すマトリクス配置ヘッドは、わずかであるが、図の中で左回りに回転している。そしてこの影響で、記録されるドット158’の列に、隙間Dが生じている。隙間Dは、画像を記録するノズル152’の行が切り替わるポイントで発生しており、その周期はマトリクスピッチNsに等しい。この隙間は、十分に視認できる濃度変動であるといえる。
【0053】
一方、図12(B)には、本実施形態の液滴吐出ヘッド112において、同様のθズレが生じた場合が示されている。この液滴吐出ヘッド112で記録されるドット158を図12(A)のドット158’と比較すると、隙間の頻度が増えていることが分かる。つまりこのことは、濃度変動の周期が短くなっていることを意味している。周期が短くなることで、隙間の視認が困難となり、濃度の均一化が果たされる。
【0054】
また、イジェクタ138の吐出特性が、開口面116Sの中央と周辺部とで異なる場合もある。たとえば、図13に示すように、ノズル140の位置が中央から周辺部(端部)に向かうにしたがって、次第に液滴が大きくなる場合がある。このようなイジェクタ138の吐出特性の分布は、たとえば、圧力発生室プレート122をエッチングにより製造した場合に見られることがある。すなわち、一般的には、エッチングはマトリクスの周辺部ほど早く進行する。また、場合によっては、マトリクスの周辺部ほどエッチングが遅く進行することもある。いずれの場合でも、マトリクスの周辺部と中央部で圧力発生室の寸法が異なってしまい、その結果、吐出特性が変化する。そして、このイジェクタの吐出特性の分布からもマトリクスピッチを周期とした濃度の変動が生じることがある。これに対し、第1実施形態の液滴吐出ヘッド112では、このようなイジェクタの吐出特性の分布があっても、濃度の変動を目立たなくすることができる。
【0055】
本実施形態の液滴吐出ヘッド112は、上記の構成とされていれば、ノズルピッチpや、マトリクスピッチNm、Ns等の具体的なサイズは特に限定されないが、たとえば、解像度が300dpi(ドット/インチ)での記録を想定し、ノズルピッチpが84.67μmである場合、総ノズル数は220個で、これを列A〜列Jの10列のマトリクスに配置する構成とすることが可能である。この構成では、10列のノズル140は主走査方向の中央で、5列ずつの左右のイジェクタブロック170A、170Bに分割される。イジェクタブロック170A、170B内でのノズル140の配置は左右で同一であるが、イジェクタブロック170Bはイジェクタブロック170Aに対して副走査方向へ相対的にずれており、イジェクタブロック170Bの方がノズルピッチpの分だけ、イジェクタブロック170Aよりも図面下方に位置する。
【0056】
また、この構成では、マトリクスピッチは、主走査方向Nm、副走査方向Nsともに846.7μm(ノズルピッチpの10倍)である。イジェクタブロック170A、170Bの内部では、主走査方向に隣接するノズルが、ノズルピッチp×2=d(169.3μm)だけ副走査方向にずれている。これにより、左右のイジェクタブロック170A、170Bが交互に補うようにして、ノズルピッチpの画像記録が実現できる。
【0057】
第1実施形態の液滴吐出ヘッド112を、このような具体的構成とした場合、直線的な吐出特性分布が生じ、図8において、列Jのノズル140Jから吐出される液滴は、列Aのノズル140Aから吐出される液滴の滴体積が10%小さい。しかしながら、この液滴吐出ヘッド112では、2つのイジェクタブロック170A、170Bのノズル140が交互にラスタを記録するので、記録媒体上では、ラスタごとにドットの特性が変化し、濃度がドット1つごとに上下に変動している。その変動周期は2ラスタ分の幅であり、上記した具体的構成では、169.3μmとなる。図29での人間の視覚の感度が低い領域は、空間周波数で4本/mm程度以上(周期にすると、250μm程度以下)であるため、この169.3μmの周期の濃度の変動は知覚されにくい。
【0058】
一方、問題となっていた、マトリクスピッチNsを周期とした濃度の変動は目立たなくなる。すなわち、図11において、濃度には2ラスタ周期の細かい振動があるために、マトリクスピッチNsを周期とした変動は目立たない。なお、図図11では、要素数2で移動平均をとり、細かい振動を取り除いた濃度を破線L1で示している。これと、図10とを比較すると、図10に示した従来のマトリクスノズル配置での濃度の変動よりも、変動のレンジFRが狭くなっていることが分かる。
【0059】
しかも、本実施形態では、濃度むらを少なくするために、イジェクタ138や共通流路136等の形状を変更することで液滴156の吐出特性を変更する必要がないので、イジェクタ138(ノズル140)を高密度配置することと、上記した濃度むらの軽減とを両立できる。したがって、イジェクタ138を高密度配置し、画像を高速で記録することも可能となる。
【0060】
本発明において、イジェクタ138の配置の具体的構成は、図1(A)に示したもの限定されるわけではない。要するに、副走査方向にイジェクタ(ノズル)を追ったとき、主走査方向の位置が振動するようにイジェクタ(ノズル)が配置されていれば、液滴のドットも副走査方向に見て振動するため、副走査方向での濃度むらが軽減される。以下の各実施形態において、このような条件を満たす他の液滴吐出ヘッドについて説明する。なお、以下の各実施形態では、5枚のプレートの構成および各イジェクタ138の基本構造は、第1実施形態と同一であるので、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。また、各実施形態の液滴吐出ヘッドを使用した液滴吐出装置についても、第1実施形態の液滴吐出装置102と同一構成であるので、その説明を省略する。
【0061】
[第2実施形態]
図14(A)には、本発明の第2実施形態の液滴吐出ヘッド212における、ノズル140の配置が模式的に示されている。第2実施形態の液滴吐出ヘッド212においても、第1実施形態と同様に、複数のノズル140を2つのイジェクタブロック270A、270Bに分割しているが、これらのイジェクタブロック270A、270Bの対応するイジェクタユニット168が、中心線CLを中心に略対象に配置され、全体として扁平な略V字状になっている。そして、左右のイジェクタブロック270A、270Bを副走査方向へ相対的にノズルピッチpだけずらすことで、略V字状に並んだノズル140が、液滴吐出ヘッド212全体でさらに副走査方向に所定のノズルピッチpで並ぶようになっている。
【0062】
なお、第2実施形態においても、ノズルピッチpや、マトリクスピッチNm、Ns等の具体的なサイズは、第1実施形態と同様とすることが可能である。すなわち、一例として、ノズルピッチpは84.67μm、総ノズル数は220個、マトリクスの列数は10列とし、これを5列ずつの左右のイジェクタブロック270A、270Bに分割する。そして、左右のイジェクタブロック270A、270Bは、副走査方向へ相対的にずれていて、図14(A)の右側のイジェクタブロック270Bの方がノズルピッチpの分だけ下方に位置する構成とすることが可能である。また、マトリクスピッチNm、Nsも第1実施形態と同一とし、左右のイジェクタブロック270A、270Bが交互に補う形式で、ノズルピッチpの記録を実現できる。
【0063】
図14(B)及び図15には、第2実施形態の液滴吐出ヘッド212による記録画像の、副走査方向のラスタ(ドット158の並び)と濃度がそれぞれ示されている。これらから、第1実施形態と同様に、濃度が均一化されていることが分かる。また、上記の具体的構成とした場合には、図15に示すように、169.3μmの周期で濃度が振動するが、その周期は十分に短く、人間には知覚されにくい。
【0064】
図15では、要素数2で移動平均をとり、細かい振動を取り除いたプロットを破線L2で示している。第2実施形態のマトリクスノズル配置では、マトリクスピッチNsを周期とした濃度の変動がほとんどなくなっていることが分かる(変動のレンジFRを参照)。
【0065】
なお、上記の第1実施形態および第2実施形態では、複数のイジェクタを2つのイジェクタブロックに分割した例を挙げたが、より多くのイジェクタブロックに分割することも可能である。この場合、分割数をk(kは2以上の自然数)とすると、d=p×kを満たすようにdを決定し、ノズル140を配置すればよい。
【0066】
また、1つのイジェクタユニットを構成するイジェクタ138(ノズル140)の数も限定されず、n個(nは2以上の自然数)とすることができる。ここで、マトリクスの列数Mと上記のkおよびnとの間に、M/k=nの関係があるので、この条件を満たす範囲内で、各数値を決めることができる。一般的には列数Mとして20程度までとされることが多いので、たとえば、列数M=20とした構成において分割数k=2とすると、n=10となる。また、分割数としては、後述するように3あるいはそれ以上でもよく、たとえばk=10とした場合には、n=2となる。したがって、nの一般的な範囲を挙げると2〜10程度となるが、もちろんこれに限定されない。
【0067】
図16(A)には、第2実施形態の変形例として、上記の分割数kを3とした構成の液滴吐出ヘッド262が示されている。この液滴吐出ヘッド262では、列数M=9(したがって、n=3)とし、複数のノズル140(140A〜140I)を列方向に均等に、k個(すなわち3つ)のイジェクタブロック280A、280B、280Cに分割している。それぞれのイジェクタブロック280A、280B、280Cを構成するノズル140A〜140C、140D〜140F及び140G〜140Iでは、主走査方向に向かうにしたがって、所望のノズルピッチのk倍(ここではk=3としているので3倍)だけずらして配置されている。さらに、イジェクタブロック280Bはイジェクタブロック280Aに対してノズルピッチpだけ副走査方向の下流側にずらして配置され、イジェクタブロック280Cはイジェクタブロック280Bに対して、同様にノズルピッチpだけ副走査方向の下流側にずらして配置されている。したがって、この例では、副走査方向にノズル140を追ったときに、ノズル140A−140D−140G−140B−140E−140H−140C−140F−140Iの順で液滴が吐出されて、ドットが副走査方向に並ぶようになっている。なお、この例においても、ノズルピッチpや、マトリクスピッチNm、Ns等の具体的なサイズは、第1実施形態と同様とすることが可能である。
【0068】
図16(B)及び図17には、第2実施形態の変形例の液滴吐出ヘッド262による記録画像の、副走査方向のラスタ(ドット158の並び)と濃度がそれぞれ示されている。これらから、第1実施形態と同様に、濃度が均一化されていることが分かる。また、ノズルピッチpや、マトリクスピッチNm、Ns等の具体的なサイズは、第1実施形態と同様とした場合には、図17に示すように、245.0μmの周期で濃度が振動するが、その周期は十分に短く、人間には知覚されにくい。
【0069】
図17では、要素数2で移動平均をとり、細かい振動を取り除いたプロットを破線L2’で示している。第2実施形態の変形例のマトリクスノズル配置においても、マトリクスピッチNsを周期とした濃度の変動がほとんどなくなっていることが分かる(変動のレンジFRを参照)。
【0070】
なお、図16及び図17に示した例において、イジェクタブロック280Cがイジェクタブロック280Aに対してノズルピッチpだけ副走査方向の下流側にずらして配置され、イジェクタブロック280Bがイジェクタブロック280Cに対してノズルピッチpだけ副走査方向の下流側にずらして配置された構成としてもよい。この構成では、副走査方向にノズル140を追ったときに、ノズル140A−140G−140D−140B−140H−140E−140C−140I−140Fの順で液滴が吐出されて、ドットが副走査方向に並ぶ。
【0071】
[第3実施形態]
図18(A)には、本発明の第3実施形態の液滴吐出ヘッド312における、ノズル140の配置が模式的に示されている。第3実施形態の液滴吐出ヘッド312では、複数のノズル140をイジェクタブロックに分割することなく、マトリクスノズル配置の振動化を行っている。すなわち、副走査方向にノズル140(イジェクタ138)を順に追ったときに、一例として、ノズル140A−140D−140G−140B−140H−140E−140J−140F−140C−140Iの順で液滴が吐出されてドットが副走査方向に並ぶように、各ノズル140が配置されている。
【0072】
また、第3実施形態のノズル140の配置では、主走査方向に近い位置にある2つのノズル140(たとえばノズル140Aと140B)とで隣接ラスタを記録しないようにし、ラスタごとの濃度の変動が小さくならないようにしている。さらに主走査方向に遠い位置にある2つのノズル140(たとえばノズル140Aと140J)が隣接ラスタを記録すると、知覚され得る大きな濃度変動を生じる恐れがあるので、このような場合も極力ないようにしている。
【0073】
なお、第3実施形態においても、ノズルピッチpや、マトリクスピッチNm、Ns等の具体的構成は、第1実施形態と同様とすることが可能である。すなわち、一例として、ノズルピッチpは84.67μm、総ノズル数は220個、マトリクスの列数は10列とすることが可能である。この場合、マトリクスのすべての行(図18(A)に示した例では、ノズル140A〜140Jまでの10個のノズル140を単位とするユニット)において、同一のパタンでノズルが並んでいるので、どの列も副走査方向のマトリクスピッチNsは一定となる。
【0074】
図18(B)及び図19には、第3実施形態の液滴吐出ヘッド312による記録画像の、副走査方向のラスタ(ドット158の並び)と濃度がそれぞれ示されている。これらから、第1実施形態と同様に、濃度が均一化されていることが分かる。また、上記の具体的構成とした場合には、図19に示すように、濃度の振動の周期が169.3μmと254.0μmの2つ表れるが、長い方の周期の254.0μmであっても、濃度の振動の周期は十分に短いことから、人間には知覚されにくい。
【0075】
ところで、図29に示された人間の眼の感度によれば、濃度の振動は、その周期が短いほど人間が認識しにくくなる。そこで、図18(A)に示すマトリクスノズル配置の周期をさらに短くし、図20(A)に示すマトリクスノズル配置の液滴吐出ヘッド362とすることも可能である。すなわち、図20(A)に示すマトリクスノズル配置では、副走査方向にノズル140(イジェクタ138)を順に追ったときに、ノズル140A−140F−140C−140H−140E−140J−140D−140I−140B−140Gの順で液滴が吐出されてドットが副走査方向に並ぶように、各ノズル140が配置されている。
【0076】
図20(B)及び図21には、この液滴吐出ヘッド362による記録画像の、副走査方向のラスタ(ドット158の並び)と濃度がそれぞれ示されている。これらから、第1実施形態と同様に、濃度が均一化されていることが分かる。また、この液滴吐出ヘッド362では、濃度の振動の周期が169.3μmのみとなっており、図18(A)に示すマトリクスノズル配置の液滴吐出ヘッド312よりもさらに、人間の眼には知覚されにくくなる。
【0077】
図21では、図19と同様に、要素数2で移動平均をとり、細かい振動を取り除いたプロットを破線L3で示している。第3実施形態の変形例ののマトリクスノズル配置では、マトリクスピッチNsを周期とした濃度の変動は第1実施形態に比べて緩やかであり、濃度の均一性が高い。そして、第2実施形態に見られた濃度の振動についてのむらの問題も改善することができる。
【0078】
なお、上記したように、濃度の振動は、その周期が短いほど人間が認識しにくくなるが、その一方で、短い周期の振動の実現は、ノズルピッチpに依存し、最短でもノズルピッチ×2(すなわちd)となる。近年では、インクジェット記録装置のノズル密度が飛躍的に上昇しているが、たとえば、ノズル密度が20000NPI(ノズル数/インチ)程度のインクジェット記録ヘッドであれば、将来的に低コストでの実現が見込まれ、しかも実用上は何ら問題にならないない程度の高い解像度を得ることができる。本発明は、このようなインクジェット記録ヘッドに対しても適用可能であり、この場合、ノズルピッチは1.27μmとなる。したがって、将来的に高解像度のインクジェット記録ヘッドを低コストで実現することを考慮すると、濃度の振動の周期は約2.5μmとなる。つまり、本発明における濃度の振動の周期の好適な範囲は、2.5〜254μmであると言える。
【0079】
[第4実施形態]
図22(A)には、本発明の第4実施形態の液滴吐出ヘッド412における、ノズル140の配置が模式的に示されている。第4実施形態の液滴吐出ヘッド312では、マトリクスの列数を11列とし、これに対して本発明を適用した。すなわち、副走査方向にノズル140(イジェクタ138)を順に追ったときに、一例として、ノズル140A−140F−140K−140E−140J−140D−140I−140C−140H−140B−140Gの順で液滴が吐出されてドットが副走査方向に並ぶように、各ノズル140が配置されている。主走査方向に隣接するノズル140(たとえばノズル140Bと140C、あるいはノズル140Cと140D)は、ノズルピッチpの2倍だけ副走査方向にずれており、格子は菱形になっている。
【0080】
したがって、第4実施形態でのノズル配置を局所的に見ると、第1実施形態における一方のイジェクタブロック170A又は170B内におけるノズルの配置と同じであるが、全体を2つのイジェクタブロックに分ける必要はなくなっている。
【0081】
そして、第4実施形態において、主走査方向に隣り合うノズルは、副走査方向にノズルピッチpの2倍ずれているが、この間にくるラスタは、隣りの行に属するノズルにより記録される。2つのノズルのブロックに分けなくてもよいため、第4実施形態では、ノズルを整然と並ばせることができる。ノズルを整然と並ばせることで、圧力室やピエゾ素子などの構成要素を高密度に配置するのに有利となる。なお、第4実施形態では、列数を11列としたが、マトリクスノズル配置の振動化とノズル配置の整然さとの両立は、列数が奇数であれば可能である。たとえば、9列等の他の奇数の列数でも同様の効果を得ることができる。
【0082】
図22(B)及び図23には、この液滴吐出ヘッド412による記録画像の、副走査方向のラスタ(ドット158の並び)と濃度がそれぞれ示されている。これらから、第1実施形態と同様に、濃度が均一化されていることが分かる。また、この液滴吐出ヘッド362では、濃度の振動の周期が169.3μmとなっており、十分に短い周期であるため、人間には知覚されにくい。
【0083】
また、図23では、図15や図21と同様に、要素数2で移動平均をとり、細かい振動を取り除いたプロットを破線L4で示している。第4実施形態のマトリクスノズル配置では、マトリクスピッチNsを周期とした濃度の変動は第1実施形態と同程度に改善されている。
【0084】
なお、この第4実施形態のノズル配置では、例えば、220個のノズルをノズルピッチpを84.67μmでマトリクス状に配置した場合に、マトリクスピッチNm、Nsはそれぞれ、主走査方向に846.7μm(ノズルピッチpの10倍)、副走査方向に931.3μm(ノズルピッチpの11倍)となる。
【0085】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明に好適な実施形態を示したものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。すなわち、本発明の主旨を逸脱することなく、種々の変形、改良、修正、簡略化などを、上記実施形態に加えてもよい。
【0086】
例えば、上記各実施形態では、圧電アクチュエータの変形によって生じる圧力によって液滴を吐出させる構成としたが、静電力や磁力を利用した電気機械変換素子や、沸騰現象を利用して圧力を発生させるための電気熱変換素子など、他の圧力発生手段を用いて、液滴を吐出させるためのエネルギーを得られるようにしてもかまわない。また、圧電アクチュエータとしても、本実施形態で使用した単板型の圧電アクチュエータの他に、縦振動タイプの積層型圧電アクチュエータなど、別の形態のアクチュエータを用いてもかまわない。さらに、液滴を吐出するためのエネルギーを、熱エネルギー等から得る構成でもい。
【0087】
また、上記実施形態では、複数のプレートの積層によって流路を形成しているが、プレートの構成、材質などは上記実施形態に限定されない。例えば、セラミックス、ガラス、樹脂、シリコンなどの材料を用いて、流路を一体成型したようなヘッドに対しても、本発明は同様に適用可能である。
【0088】
また、上記各実施形態では、圧力発生室142の形状を四角形としたが、円形、六角形、長方形など、他の形状の圧力発生室を用いることも可能である。また、圧力発生室の形状はヘッド内ですべて同一としたが、形状の異なる圧力発生室を混在させて用いてもかまわない。
【0089】
また、上記各実施形態では、副走査方向に沿って共通流路136が配置されると共に、主走査方向に沿って第2共通流路132が配置される構成としたが、圧力発生室142にインクを確実に供給することが可能であれば、共通流路136及び第2共通流路132の配置は、上記したものに限定されない。たとえば、主走査方向に沿って共通流路が配置され、副走査方向に沿って第2共通流路が配置されていてもよい。
【0090】
さらに、共通流路に対するイジェクタの配置方法は必ずしも規則的である必要はなく、共通流路毎に異なる配置方法を用いてもかまわない。
【0091】
また、上記各実施形態では、共通流路および第2共通流路を、積層流路板114の内部に組み込んだが、共通流路および第2共通流路の構造は上記各実施形態に挙げたものに限定されるわけではない。例えば、第2共通流路を積層流路板114の内部に形成せず、積層流路板114にインク供給装置を直結し、インク供給装置自体に第2共通流路としての役割をもたせるなど、他の流路構造を用いることが可能である。
【0092】
さらには、積層流路板114内で第2共通流路132を省略し、インク供給孔134と各イジェクタ138とが、個別の流路で直結されているような構成でもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、記録用紙P上に着色インクの液滴(インク滴)を吐出して文字や画像などの記録を行うインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置を例に挙げたが、本発明の液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置としては、このようなインクジェット記録、すなわち、記録用紙上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されない。また、記録媒体は紙に限定されるわけではなく、吐出する液体も着色インクに限定されるわけではない。例えば、高分子フィルムやガラス上に着色インクを吐出して行うディスプレイ用のカラーフィルターの作製、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う部品実装用のバンプの形成、有機EL溶液を基板上に吐出させて行うELディスプレイパネルの形成、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う電気実装用のバンプの形成など、様々な工業的用途を対象とした液滴噴射装置一般に対して、本発明の液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置を適用することも可能である。
【0094】
また、液滴吐出装置として、上記では液滴吐出ヘッドをキャリッジによって移動させながら液滴吐出を行う形態としたが、インク吐出口152を記録媒体の全幅にわたって配置したライン型の液滴吐出ヘッドを用い、このライン型ヘッドを固定して、記録媒体のみを搬送しながら記録を行う(この場合は主走査のみとなる)など、別の装置形態に本発明を適用することも可能である。
【0095】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、マトリクス配列ヘッドで発生しやすい濃度むらを、記録速度を低下させることなく低減し、高速記録と高画質記録を両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液滴吐出ヘッドのイジェクタ、共通流路及び第2共通流路の配置を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る液滴吐出ヘッドのプレート構成を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る液滴吐出ヘッドのイジェクタを示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る液滴吐出装置を示す斜視図である。
【図5】液滴吐出ヘッドにおいてノズルから液滴が吐出されるときのメニスカスの変化を(A)から(F)へと順に示す説明図である。
【図6】液滴吐出ヘッドのリフィル時における経過時間とメニスカス中央の位置との関係の一例を示すグラフである。
【図7】本発明の第1実施形態に係る液滴吐出ヘッドの圧電アクチュエータに印加される駆動電圧の一例を示すグラフである。
【図8】(A)は本発明の第1実施形態に係る液滴吐出ヘッドのイジェクタの配置を模式的に示す平面図であり、(B)はこの液滴吐出ヘッドから吐出された液滴によって形成されたドットを主走査方向と直交する方向に直線状に配列して示す説明図である。
【図9】イジェクタの主走査方向の位置と、液滴の大きさとの一般的な関係を定性的に示すグラフである。
【図10】従来の液滴吐出ヘッドにおけるラスタと濃度との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の第1実施形態の液滴吐出ヘッドにおけるラスタと濃度との関係を示すグラフである。
【図12】液滴吐出ヘッドのキャリッジへの取り付けに回転ズレが生じている場合を示す説明図であり、(A)は従来の液滴吐出ヘッド、(B)は本発明の第1実施形態の液滴吐出ヘッドである。
【図13】イジェクタの主走査方向の位置と、液滴の大きさとの関係として図9に示すものとは異なる関係を定性的に示すグラフである。
【図14】(A)は本発明の第2実施形態に係る液滴吐出ヘッドのイジェクタの配置を模式的に示す平面図であり、(B)はこの液滴吐出ヘッドから吐出された液滴によって形成されたドットを主走査方向と直交する方向に直線状に配列して示す説明図である。
【図15】本発明の第2実施形態の液滴吐出ヘッドにおけるラスタと濃度との関係を示すグラフである。
【図16】(A)は本発明の第2実施形態の変形例に係る液滴吐出ヘッドのイジェクタの配置を模式的に示す平面図であり、(B)はこの液滴吐出ヘッドから吐出された液滴によって形成されたドットを主走査方向と直交する方向に直線状に配列して示す説明図である。
【図17】本発明の第2実施形態の変形例の液滴吐出ヘッドにおけるラスタと濃度との関係を示すグラフである。
【図18】(A)は本発明の第3実施形態に係る液滴吐出ヘッドのイジェクタの配置を模式的に示す平面図であり、(B)はこの液滴吐出ヘッドから吐出された液滴によって形成されたドットを主走査方向と直交する方向に直線状に配列して示す説明図である。
【図19】本発明の第3実施形態の液滴吐出ヘッドにおけるラスタと濃度との関係を示すグラフである。
【図20】(A)は本発明の第3実施形態の変形例に係る液滴吐出ヘッドのイジェクタの配置を模式的に示す平面図であり、(B)はこの液滴吐出ヘッドから吐出された液滴によって形成されたドットを主走査方向と直交する方向に直線状に配列して示す説明図である。
【図21】本発明の第3実施形態変形例の液滴吐出ヘッドにおけるラスタと濃度との関係を示すグラフである。
【図22】(A)は本発明の第4実施形態に係る液滴吐出ヘッドのイジェクタの配置を模式的に示す平面図であり、(B)はこの液滴吐出ヘッドから吐出された液滴によって形成されたドットを主走査方向と直交する方向に直線状に配列して示す説明図である。
【図23】本発明の第4実施形態の液滴吐出ヘッドにおけるラスタと濃度との関係を示すグラフである。
【図24】従来の液滴吐出ヘッドの構造を示す断面図である。
【図25】従来の直線状配列液滴吐出ヘッドのイジェクタ配列を模式的に示す平面図である。
【図26】(A)は従来のマトリクス配列液滴吐出ヘッドのイジェクタ配列を模式的に示す平面図であり、(B)はこの液滴吐出ヘッドから吐出された液滴によって形成されたドットを主走査方向と直交する方向に直線状に配列して示す説明図である。
【図27】(A)は従来のマトリクス配列液滴吐出ヘッドのイジェクタ配列の別の例を模式的に示す平面図であり、(B)はこの液滴吐出ヘッドから吐出された液滴によって形成されたドットを主走査方向と直交する方向に直線状に配列して示す説明図である。
【図28】液滴吐出ヘッドを構成するプレートの回転によるズレを示す説明図であり、(A)は圧力発生室近傍の縦断面図、(B)はプレートの法線方向から見た平面図、(C)はズレが相対的に少ない圧力発生室の断面図、(D)はズレが相対的に大きい圧力発生室の断面図である。
【図29】濃度むらに対する人間の目の感度を、横軸を空間周波数として示すグラフである。
【符号の説明】
102 液滴吐出装置
112 液滴吐出ヘッド
138 イジェクタ
140 ノズル
142 圧力発生室
144 圧電アクチュエータ(圧力発生手段)
156 液滴
158 ドット
168 イジェクタユニット
170A イジェクタブロック
170B イジェクタブロック
212 液滴吐出ヘッド
262 液滴吐出ヘッド
280A イジェクタブロック
280B イジェクタブロック
280C イジェクタブロック
312 液滴吐出ヘッド
362 液滴吐出ヘッド
412 液滴吐出ヘッド

Claims (9)

  1. 液滴を吐出する複数のイジェクタが二次元的に配列され、記録媒体に対して主走査方向に相対移動しながら液滴を吐出する液滴吐出ヘッドであって、
    記録媒体上に吐出された液滴のドットを前記主走査方向と直交する主走査直交方向に見て、ドット径の大きさが振動するように前記イジェクタが配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 液滴を吐出する複数のイジェクタが二次元的に配列され、記録媒体に対して主走査方向に相対移動しながら液滴を吐出する液滴吐出ヘッドであって、
    前記主走査方向と直交する主走査直交方向で前記イジェクタを追ったとき、イジェクタの主走査方向の位置が振動するようにイジェクタが配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 前記イジェクタの主走査方向の位置の振動の空間的周期が、2.5μm以上254μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記イジェクタの主走査方向の位置の振動が、イジェクタごとになされるようにイジェクタが配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記主走査方向に見たときに隣接するイジェクタが前記主走査直交方向の所望のピッチpに対して主走査直交方向にp×k(kは2以上の自然数)だけずれてn個(nは2以上の自然数)並んで配置されてイジェクタユニットが構成されると共に、このイジェクタユニットが主走査直交方向に1又は複数配置されたk個のイジェクタブロックが並んで配置されていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記イジェクタブロックが主走査方向にk個並んで、且つ主走査直交方向に相互にpだけずれて配置されていることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 隣接する前記イジェクタブロックどうしが、これらのイジェクタブロックの間の中心線を中心として略線対称に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記nが奇数であることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを有することを特徴とする液滴吐出装置。
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