JP4492128B2 - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置はインクジェット記録ヘッドを主走査方向に往復させ、また記録紙を副走査方向に搬送させて、複数のノズルから選択的にインク滴を吐出させることで記録紙に文字や画像を記録する。インクジェット記録ヘッドは振動板を介して圧電素子で圧力室のインクを加圧し、圧力室に連通するノズルからインク滴を吐出する方法が知られている。
インクジェット記録ヘッドの吐出特性は、ある一定の電圧に対する圧電素子の変形量に影響を受ける。また、圧電素子の厚みの違いが変形量に影響する。つまり、圧電素子は1枚の圧電プレートを分割して形成されるので、インクジェット記録ヘッドの吐出特性は圧電プレートの厚みに影響を受ける。
よって、インクジェット記録ヘッドの吐出特性を均一とするためには、圧電プレートをある一定の厚みの範囲内にする必要がある。このため、厚みが範囲外の圧電プレートは廃棄するか、あるいは、厚みが範囲内となるように加工する必要であった。したがって、歩留りの向上に限界があった。
さて、複数のノズルユニットを組み合わせて構成されるインクジェット記録ヘッドにおいて、ノズルユニット毎にインクの吐出特性を測定してレベル別けし、同レベルのノズルユニットを組み合わせてノズルブロックを構成し、ノズルブロック毎に駆動波形を補正してインク吐出量を補正する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記の方法でも、やはり変形量が一定の範囲外の圧電素子(厚みが一定の範囲外の圧電プレート)は、使用できない、
また、ノズルユニット毎にインクの吐出特性を測定してレベル別けしてノズルブロックを構成する必要があり、更にノズルブロック毎に駆動波形を補正する必要がある。このため、高コストとなる。
特開2001−038892号公報
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、圧電プレート、又は複数の圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートを、一定の電圧に対する変形量に対し、広範囲に使用可能とすることを目的とする。
請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドは、1枚の圧電プレート、又は、複数の前記圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートを複数の圧電素子に分割して構成された圧電素子群で、インクが充填される複数の圧力室を個々に加減圧して該圧力室に連通するノズルから記録媒体にインク滴を吐出しするインクジェット記録ヘッドであって、前記圧電素子群を一定の電圧に対する変位量の大きさでレベル分けし、前記記録媒体の搬送方向を行方向、行方向と交差する方向を列方向とするとき、前記記録媒体が搬送されていない状態で、当該インクジェット記録ヘッドが行方向と直交する方向に移動しながらインク滴を吐出して印字する構成とされ、2行2列以上に前記圧電素子群を配置し、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、前記圧電素子群の行数をL、前記圧電素子群の前記圧電素子が加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成し前記ノズル群を行方向と直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、P=M/Lとなるように行方向に前記ノズル群がずれて配置され、変位量の大きさが異なるレベルの前記圧電素子群を含んで構成された列を1列以上有し、列方向に並んだ前記圧電素子群の順番で前記ノズルからインク滴が吐出されることによって、行方向に印字ピッチPで印字されることを特徴としている。
請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドは、1枚の圧電プレート、又は、複数の前記圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートを複数の圧電素子に分割して構成された圧電素子群で、インクが充填される複数の圧力室を個々に加減圧して該圧力室に連通するノズルから記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドであって、前記圧電素子群を一定の電圧に対する変位量の大きさでレベル分けし、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向を行方向、行方向と交差する方向を列方向とするとき、当該インクジェット記録ヘッドが固定された状態で、前記記録媒体を搬送させながらインク滴を吐出して印字する構成とされ、2行2列以上に前記圧電素子群を配置し、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、前記圧電素子群の行数をL、前記圧電素子群の前記圧電素子が加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成し前記ノズル群を行方向と直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、P=M/Lとなるように行方向に前記ノズル群がずれて配置され、変位量の大きさが異なるレベルの前記圧電素子群を含んで構成された列を1列以上有し、列方向に並んだ前記圧電素子群の順番で前記ノズルからインク滴が吐出されることによって、行方向に印字ピッチPで印字されることを特徴としている。
請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドは、一定の電圧に対する変位量の大きさのレベルが異なる圧電素子群の圧電素子で吐出したインク滴で印字可能に圧電素子群を配置している。変位量の大きさの異なる圧電素子群の圧電素子で吐出したインク滴は、インク滴量が異なる。インク滴量が異なると記録媒体上のドットの大きさも異なる。
さて、一定の電圧に対する変位量の大きいもの(ドットの大きいもの)、あるいは、変位量が小さいもの(ドットの小さいもの)のみを使用すると、全体の印字濃度が濃過ぎる、あるいは薄すぎる。このため、印字品位を低下させる。
しかし、2行2列以上に圧電素子群を配置し、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、圧電素子群の行数をL、圧電素子群の圧電素子が加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成しノズル群を行方向と直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、P=M/Lとなるように行方向にノズル群がずれて配置されている。
このように圧電素子群とノズル群とを配置すると、列方向に並んだ圧電素子群の順番で行方向に印字ピッチPで印字される。つまり、印字ピッチPで異なる圧電素子群で印字されていく。
したがって、異なるレベルの圧電素子群の圧電素子、すなわち大きさの異なるドットが印字ピッチP、つまり高周期で印字されるので、視覚的にはドットの大きさ(濃度)の違いが、あまり認識されない。よって、異なるレベルの圧電素子群を使用しても印字品位を維持できる。
また、使用できる圧電素子群の一定の電圧に対する変位量の幅が広くなる。すなわち、使用可能な圧電プレート、又は積層圧電プレートの範囲が広くなる。このため歩留りが向上し、低コストでインクジェット記録ヘッドを製造できる。
また、複数の圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートを各圧電素子に分割して各圧力室を加減圧する場合、小型の薄い圧電プレートであっても積層することで低電圧で駆動可能となり、効率よく撓み変形する。
請求項3に記載のインクジェット記録ヘッドは、インクが充填される複数の圧力室を、前記圧力室毎に個別駆動可能とされた1枚の圧電プレート、又は、前記圧力室毎に個別駆動可能とされた複数の前記圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートで個々に加減圧し、該圧力室に連通するノズルから記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドであって、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを一定の電圧に対する変位量の大きさでレベル分けし、前記記録媒体の搬送方向を行方向、行方向と交差する方向を列方向とするとき、前記記録媒体が搬送されていない状態で、当該インクジェット記録ヘッドが行方向と直交する方向に移動しながらインク滴を吐出して印字する構成とされ、2行2列以上に前記圧電プレート、又は積層圧電プレートを配置し、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの行数をL、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートが個々に加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成し前記ノズル群を行方向に直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、P=M/Lとなるように行方向に前記ノズル群がずれて配置され、変位量の大きさが異なるレベルの前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを含んで構成された列を1列以上有し、列方向に並んだ前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの順番で前記ノズルからインク滴が吐出されることによって、行方向に印字ピッチPで印字されることを特徴としている。
請求項4に記載のインクジェット記録ヘッドは、インクが充填される複数の圧力室を、前記圧力室毎に個別駆動可能とされた1枚の圧電プレート、又は、前記圧力室毎に個別駆動可能とされた複数の前記圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートで個々に加減圧し、該圧力室に連通するノズルから記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドであって、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを一定の電圧に対する変位量の大きさでレベル分けし、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向を行方向、行方向と交差する方向を列方向とするとき、当該インクジェット記録ヘッドが固定された状態で、前記記録媒体を搬送させながらインク滴を吐出して印字する構成とされ、2行2列以上に前記圧電プレート、又は積層圧電プレートを配置し、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの行数をL、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートが個々に加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成し前記ノズル群を行方向に直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、P=M/Lとなるように行方向に前記ノズル群がずれて配置され、
変位量の大きさが異なるレベルの前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを含んで構成された列を1列以上有し、列方向に並んだ前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの順番で前記ノズルからインク滴が吐出されることによって、行方向に印字ピッチPで印字されることを特徴としている。
ことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
請求項3又は請求項4に記載のインクジェット記録ヘッドは、2行2列以上に圧電プレート、又は積層圧電プレートを配置し、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、圧電プレート、又は積層圧電プレートの行数をL、圧電プレート、又は積層圧電プレートが個々に加減圧する圧力室に連通するノズルでノズル群を構成しノズル群を行方向に直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、P=M/Lとなるように行方向にノズル群がずれて配置されている。
このように圧電プレート、又は積層圧電プレートとノズル群とを配置すると、列方向に並んだ圧電プレート、又は積層圧電プレートの順番で行方向に印字ピッチPで印字される。つまり、印字ピッチPで異なる圧電プレート、又は積層圧電プレートで印字されていく。
したがって、異なるレベルの圧電プレート、又は積層圧電プレート、すなわち大きさの異なるドットが印字ピッチP、つまり高周期で印字されるので、視覚的にはドットの大きさ(濃度)の違いが、あまり認識されない。よって、異なるレベルの圧電プレート、又は積層圧電プレートを使用しても印字品位を維持できる。したがって、請求項3と同様の作用を奏す。
更に、圧電プレート、又は積層圧電プレートは、圧力室毎に個別駆動可能とされているので、複数の圧電素子に分割する必要が無い。このため、製造工程が簡略化され、より低コストで製造できる。
また、複数の圧電素子に分割しないので、加工応力の影響等による圧電プレート、又は積層圧電プレートの破損等が発生しないので好適である
請求項5に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項3又は請求項4に記載の構成において、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートは、該圧電プレートに形成された電極のパターンによって、前記圧力室毎に個別駆動可能となっていることを特徴としている。
請求項5に記載のインクジェット記録ヘッドは、圧電プレート、又は積層圧電プレートは圧電プレートに形成された電極のパターンによって、圧力室毎に個別駆動可能とされている。よって、請求項3又は請求項4と同様の作用を奏す。
請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の構成において、前記異なるレベルの前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートで構成される列の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートの変形量の平均値と、レベル分けした変形量の中心値とは、略一致していることを特徴としている。
請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドは、異なるレベルの圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートで構成される列の圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートの変形量の平均値と、レベル分した変形量の中心値とは略一致している。
よって、異なるレベルの圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートで構成される列が印字したドットの大きさ(濃度)の平均は、変形量の中心値で印字したドット(濃度)の大きさと略一致する。
したがって、同一ライン上に印字ピッチPでドットの大きさが異なって印字され、更にライン全体としてもドットの大きさ(濃度)が平均化されている。よって、印字品位がより向上する。
請求項7に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の構成において、異なるレベルの前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートで構成される列の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートは、レベル分けした変形量の中心値に対して、高い変形量と低い変形量の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートが、交互に並んでいることを特徴としている。
請求項7に記載のインクジェット記録ヘッドは、レベル分けした変形量の中心値に対して、高い変形量と低い変形量の圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートが、交互に並んでいる。
このため、高い変形量の圧電素子群、積層圧電プレート、又は圧電プレートで印字される大きなドットと、低い変形量の圧電素子群、積層圧電プレート、又は圧電プレートで印字される小さなドットとが、行方向に交互に印字ピッチPで印字される。
つまり、同一ライン上に大きなドットと小さなドットとが交互に印字ピッチPの高周期で印字されるので、視覚的にはドットの大きさ(濃度)の違いが、認識されにくい。よって、印字品位が向上する。
請求項8に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の構成において、異なるレベルの前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートで構成される列の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートは、列方向に隣り合う二つの該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートの変形量の平均値と、レベル分けした変形量の中心値とが略一致していることを特徴としている。
請求項8に記載のインクジェット記録ヘッドは、列方向に隣り合う二つの圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートの変形量の平均値と、レベル分けした変形量の中心値とが略一致している。
このため、隣り合うドット同士の大きさ(濃度)の平均は、常に平均のドットの大きさ(濃度)と略同一となる。よって、印字品位が向上する。
請求項9に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の構成において、隣り合う列の前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの境界において、行方向と直交する方向に投影すると、異なる行の該圧電素子群、該積層圧電プレート、又は該積層圧電プレートの前記ノズルが同一線上に重なるように前記ノズルが配置されていることを特徴としている。
請求項9に記載のインクジェット記録ヘッドは、隣り合う列の圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートの境界において、行方向と直交する方向に投影すると、異なる行の圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートのノズルが同一線上に重なるようにノズルが配置されている。よって、異なる行の圧電素子群、積層圧電プレート、又は圧電プレートで、列方向に対して同一ライン上に印字することができる。
例えば、レベルの低い圧電素子群、積層圧電プレート、又は圧電プレートが隣りあった場合、ドットの小さい列が連続する。このため、連続部分の濃度が低下し目立つ。しかし、この列に隣あるレベルの高い圧電素子群、積層圧電プレート、又は圧電プレートで印字したドットも同一列に含んで印字することで、連続部分の濃度低下を目立たなくできる。よって、印字品位が向上する。
請求項10に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の構成において、前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの行数をL、前記ノズル群間の行間隔をT、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、nを任意の整数とするとき、T=((n×P)+(P/L))の関係とすることを特徴としている。
請求項10に記載のインクジェット記録ヘッドは、圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートの行数をL、ノズル群間の行間隔をT、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、nを任意の整数とするとき、T=((n×P)+(P/L))の関係となっている。このため、P/Lの行間隔で印字され、各行は異なる圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートで印字されるドットが形成される。
したがって、異なる圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレート、すなわち異なる大きさのドットが行方向に印字ピッチP、かつ、列方向にP/Lずれて印字される。よって、ドットとドットの間の隙間(白抜け部分)が埋められるので、より印字品位が向上する。
請求項11に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の構成において、前記変位量は、前記圧電プレートの静電容量によって規定することを特徴としている。
請求項11に記載のインクジェット記録ヘッドは、変位量を圧電プレートの静電容量によって規定している。よって、変位量を直接測定せずに静電容量を測定することでレベル分けできる。したがって、圧電プレート、又は積層圧電プレートを容易にレベル分けできる。
請求項12に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の構成において、前記変位量は、前記圧電プレートの厚みによって規定することを特徴としている。
請求項12に記載のインクジェット記録ヘッドは、変位量を圧電プレートの厚みによって規定している。よって、変位量を直接測定せずに圧電プレートの厚みを測定することでレベル分けできる。したがって、圧電プレート、又は積層圧電プレートを容易にレベル分けできる。
請求項13に記載のインクジェット記録ヘッドは、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の構成において、前記圧電プレートは焼成によって作成され、焼成後に厚さを調整しないことを特徴としている。
請求項13に記載のインクジェット記録ヘッドは、圧電プレートは焼成によって作成され、焼成後に厚さを調整しない。焼成後に厚さを調整しないので低コストであるが厚さ方向のバラツキが大きい。すなわち、圧電プレートのある一定の電圧に対する変位量のバラツキが大きい。
しかし、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドは、使用可能な圧電プレートの範囲が広いので、焼成後の圧電プレートの変位量のバラツキが大きくても、使用できる圧電プレートが多い。したがって、歩留りが向上し、低コストでインクジェット記録ヘッドを製造できる。
請求項14に記載のインクジェット記録装置は、請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを搭載することを特徴としている。
請求項14に記載のインクジェット記録装置は、請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを搭載しているので、低コストのインクジェット記録装置となっている。
以上説明したように本発明によれば、圧電プレート、又は複数の圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートを、一定の電圧に対する変形量に対し、広範囲に使用可能とすることを目的とする。
以下、本発明に係るインクジェット記録ヘッドの第1実施形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、インクジェット記録ヘッド112は、インク滴Q(図2(B)参照)を吐出するノズル10と、インクを加圧し連通するノズル10からインク滴Qを吐出させる圧力室12と、ノズル10と圧力室12とを連通するノズル連通室16と、圧力室12と連通するインク供給路18と、を有している。
図2に示すように、圧力室12の上面には振動板34が接着され、振動板34の上面には、圧電素子36が接着され、圧電素子36の上面にはボール半田40を介して配線基板38が接合されている。なお、圧電素子36の上下面には、電極202(図8(A)参照)が形成されている。
また、圧力室12には、インクを供給するインク供給路18が連通している。そして、インク供給路18と共通インク流路14とが開口部20で連通し、共通インク流路14は、図示しないインク補給口に繋がっている。
なお、圧力室12に対応する振動板34と圧電素子36とをアクチュエータ35とする。そして、ノズル10、圧力室12、ノズル連通室16、インク供給路18、アクチュエータ35でイジェクタ50が構成される。
図3に示すように、インクジェット記録ヘッド112は、イジェクタ50がマトリックス状に配列されたイジェクタ群52がX方向に4列、Y方向に2行、配列されている。なお、各イジェクタ群52の各ノズル10の群をノズル群152とする。
図4、図5に示すように、各イジェクタ群52は、中心点Oを対象点に点対称となってアクチュエータ35が配列されている。また、境界Kを境にアクチュエータ35の向きが異なっている。なお、アクチュエータ35の向きに合わせてイジェクタ50も同様の向きとなっている。このような配列することで、Y方向のイジェクタ群52の境に配列されているアクチュエータ35の向きがいずれも内側に向く。
図6はノズル10の配列を模式的に表した図である。なお、図6は判りやすくする為、実際のノズル10の数より少なく描いている。
各ノズル群152(イジェクタ群52)のノズル10はマトリックス状に配列され、また、X方向に投影するとY方向にそれぞれ間隔Mで配列されている。(ノズルピッチM)。また、ノズル群152(イジェクタ群52)の行数をL(本実施形態では2行)とすると、ノズル群152(イジェクタ群52)の各列は互いに行方向(Y方向)にM/Lずれている。
したがって、図6(B)に示すように、ノズル10をX方向に投影すると間隔P(印字ピッチP)=M/Lで並んでいる。
また、図3、図6に示すように、Y方向のイジェクタ群52間に隙間Sが開いているが、ノズル10の間隔M(ノズルピッチ)は等間隔となっている。これは、上述したように、Y方向のイジェクタ群52の境に配列されているアクチュエータ35の向きがいずれも内側に向いているからである。(図4参照)。
さて、このようなインクジェット記録ヘッド112は、図1(B)の矢印Fのように、インクジェット記録ヘッド112の図示しないインク補給口から導入されたインクが共通インク流路14に充填され、この共通インク流路14からインク供給路18を通り、各圧力室12にインクが充填される。
図2(B)に示すように、各圧力室12にインクが充填された状態で、駆動電圧波形が圧電素子36に印加されると、圧電素子36と共に振動板34が点線ので示すように撓み変形し、圧力室12のインクが加圧され、ノズル10からインク滴Qが吐出する。
つぎにインクジェット記録ヘッド112の製造方法の概要を以下に記す。
図7(A)に示すように、ノズル10が形成されるノズルプレート22と、ノズル連通室16と共通インク流路14となる孔が形成されたインクプールプレート24、26と、ノズル連通室16と共通インク流路14の開口部20となる孔とが形成されたスループレート28と、インク供給路18となる孔が形成されたインク供給路プレート30と、圧力室12となる孔が形成された圧力室プレート32とを順番に積層し接合する。
なお、ノズルプレート22の材質はポリイミドであり、ノズルプレート22、インクプールプレート24、26、スループレート28、圧力室プレート32の材質はSUSである。
つぎに、図7(B)に示すように、ノズルプレート22の表面に撥水コート膜(図示せず)を被覆すると共に、エキシマレーザBでノズル10を開ける。
さて一方、図8(A)に示すように、直径D(最大長)が約12mm、厚さtが約40μmの円形の圧電プレート200を焼成して作製する。
なお、厚さtは、10μm以下であると破損しやすく、以降の工程で取り扱いにくい。更に、ピンホールの影響を受けやすく、ショートや絶縁破壊による収率低下の原因となる。また、75μm以上であると撓み変形しにくいため、薄く削る必要がある。したがって、焼成後に厚さを調整しない厚みとして10μmから75μmが適している。なお、本実施形態では、厚さtは約40μmで10μmから75μmであるので、以降の工程で厚さの調整工程が必要ない。
なお、使用可能な焼成後の厚さtの範囲についての詳細は後述する。
更に、最大長Dと厚さtとの関係が、D>500tであると、大きさ(最大長D)に対して厚みが薄すぎ取り扱いにくい。また、圧電プレートを焼成しにくい。したがって、焼成後の厚さtと最大長Dとの関係はD≦500tが滴している。なお、本実施形態は、最大長D(約12mm)と厚さt(約40μm)との関係は、D≦500tとなっている。
また、このとき電極202(材質AgPdb、厚さ12μm)も同時に両面に形成する。
このように電極202を圧電プレート200の焼成と同時に焼つ付け可能なのは、圧電プレート200を焼成後に厚みを調整しないで使用可能であるからである。また、電極202を圧電プレート200の焼成と同時に焼つ付けているので、製造工程が簡素化され低コストで製造できる。
なお、圧電プレート200の焼成後に、電極202を焼き付けても良い。この場合は、圧電プレート200の焼成温度より低い温度で電極202を形成することができる。したがって、電極202に用いる材料選択の幅が広くなる。
また、図8(A)では、判りやすくするため、電極202を厚く描いている。更に、図8(A)以外では電極202は省略している。
つぎに、図8(B)に示すように、圧電プレート200を切り出し、一辺Hが約7.0mmの正方形の圧電プレート204とする。
図8(C)に示すように、圧電プレート204を、所定の温度で加熱すると発泡して接着力が大幅に低下する性質を有する熱発泡性接着フィルム206を介して中間保持部材208に接着する。本実施形態の場合は、4列×2行、合計8枚の圧電プレート204を並べて接着している。
なお、本実施形態は、厚さtが約40μmと薄い圧電プレート204であるが、前述したように、最大長D(約12mm)と厚さt(約40μm)との関係が、D≦500tとなっており、このような接着工程でも取扱いは容易であり、歩留りが悪化することは無い。
また、このように薄くて小さな圧電プレート204を4列×2行と並べて構成することで長尺化している。このため、圧電プレート204を焼成後の厚みを調整しないで使用できるのて、従来のように、圧電プレートをラップ加工等で削って薄くする必要がなく、低コストで製造できる。
なお、この圧電プレート204の並べ方の詳細は後述する。
更に、厚く焼いた圧電プレートをラップ加工等によって薄くする工法と比べ、ラップ加工等で削る余分な圧電材料がなく、材料コストが低い。また、削って廃棄する圧電材料がないので環境問題にも対応している。
図8(D)に示すように、例えばサンドブラスト加工等の機械的加工で各圧電プレート204を、圧力室12(図2参照)に対応させて分断し、複数の圧電素子36とする。
なお、分断する方法は、その他の方法であっても良い。例えば、エッチング加工等の化学的加工で圧電プレート204を複数の圧電素子36に分割しても良い。なお、化学的加工は、例えば、サンドブラスト加工などの機械加工に対して圧電プレート204に加わる加工応力の影響がないので、破損等の不良発生が無い。
この1枚の圧電プレート204から作製される複数の圧電素子36が、上述したイジェクタ群52に対応した圧電素子群252となっている。
また、図4、図5に示すように、圧電素子36は圧電素子群252(イジェクタ群52)の中心Oを対象点に点対称となって配置されている。このため、図2にも示すように、ノズル10の間隔Mは均等となっているが、圧電素子群252(イジェクタ群52)の圧電素子36間に隙間Sが開いているので組付性に問題が生じない。
そして、図7(D)に示すように、圧電素子36が形成された中間保持部材208の圧電素子36面を振動板34に接合する。
図7(E)に示すように、振動板34に接着後、中間保持部材208を加熱して熱発泡性接着フィルム206の接着力を低減させ、中間保持部材208を剥離する。
最後に図7(F)に示すように、圧電素子36毎にボール半田40を形成した配線基板38を圧電素子36と接合する。
圧電素子36の両面には電極202(図8(A)参照)が形成されているので、電極202、すなわち圧電素子36と配線基板38とは電気的に接続されている。また、配線基板38と振動板34とは導電性の接着剤などで接続されている。
なお、図8(D)の各圧電プレート204を圧力室12に対応させて分断し複数の圧電素子36とする工程を、図7(E)圧電プレート204を振動板34に接合し、中間保持部材208を剥離した後に複数の圧電素子36に分断してもよい。つまり、図8(D)の工程を、図7(E)と図7(F)との間に持ってきても良い、
このように、圧電プレート204を振動板34に接合した後に複数の圧電素子36に分断すると、直接、圧力室12の位置を確認しながら複数の圧電素子36に分割することができる。このため、圧力室12と圧電素子36との位置決め精度が向上する。したがって、インク滴Q(図2(B)参照)の吐出特性のバラツキが低減できる。
また、振動板34と圧電素子36との間に接着剤がハミ出すことが無い。したがって、接着剤のハミ出しによるインク滴Qの吐出特性の低下やバラツキが低減できる。
更に、圧電素子群252(圧電プレート204)を縦横2列以上(本実施形では4列×2行)並べ、1枚の圧電プレート204を小さくすることで、焼成後に厚さの調整をせずに圧電プレート204を使用を可能にした。このため、圧電プレート204の厚さ方向への加工に関わるコスト削減できる。また、薄い(本実施形態では約40μm)の圧電プレート204であっても、サイズ(本実施形態では一辺Hが約7.0mmの正方形)が小さいので破損しにくい。
したがって、製造工程での取り扱い性が良く、製造工程での不具合を低下させ、低コスト化が可能となる。さらには圧電プレート200と電極202と同時に焼成し、そのまま使用するため、焼成後に別途、電極202の形成を行う分のコストが低減される。
このように、低コストでインクジェット記録ヘッド112の長尺化が可能となっている。
さて、本実施形態のインクジェット記録ヘッド112は、今まで説明してきたように焼成後の圧電プレート200の厚さ(t=約40μm)は、調整しないで使用している。このため低コストで圧電プレート200を作製できる。
しかし、焼成後の圧電プレート200は厚さにバラツキが多い。厚さが異なると一定の電圧をかけたときの圧電素子38の変位量(図2(B)の点線で示すアクチュエータ35の撓み量)が異なる。
変位量が異なると図15のグラフに示すように、圧力室12の排除体積が異なる。すなわち、インク滴Q(図2(B)参照)の滴量(インク吐出量)が変わる。よって、記録媒体にインク滴Qが着弾して形成されるドットの大きさが異なってくる。
図15のグラフに示すように、適切なインク滴量となる圧電プレート200の厚みの範囲(38μm≦t≦42μm)をレベル2、レベル2より少ないインク滴量となる圧電プレート200の厚み(37μm≦t<38μm)をレベル1、レベル2より多いインク滴量となる圧電プレート200の厚み(42μm<t≦43μm)をレベル3とする。
そして、レベル1の圧電プレート200(圧電素子群252)の圧電素子38が吐出したインク滴Qが記録媒体に着弾して形成する大きさのドットをドット1とする。同様に、レベル2はドット2、レベル3はドット3と対応する。
さて、レベル2のみを使用した場合は、図26(A)のように良好な画像形成ができる。しかし、レベル1のみを使用すると図26(B)のようにドットが小さすぎ、また、レベル3のみを使用すると図26(C)のようにドットが大きすぎ、いずれも良好な画像形成ができない。
したがって、レベル2以外の圧電プレート200は廃棄するしかなく、歩留りの低下をまねく。
そこで、本実施形態では、圧電素子群252(圧電プレート204)の配置(図3、図8(C)、(D)参考)を、以下のように配置することで、レベル1とレベル3の圧電プレート200も使用可能としている。
なお、圧電素子38の一定の電圧に対する変位量は、上述したように圧電プレート200の厚みを測定することで予測できる。したがって、本実施形態では、圧電素子38の一定の電圧に対する変位量は、圧電プレート200の厚さtを測定し、レベル分けしている。よって、容易に圧電プレート200をレベル分けできる。
なお、圧電素子38の一定の電圧に対する変位量は、圧電プレート200の静電容量を測定することでも予測できる。よって、圧電プレート200の静電容量を測定しても、容易にレベル分けできる。
さて、前述したように、ノズル10をX方向に投影すると間隔P(印字ピッチP)=M/2で並んでいる。(図6参照)。
そして、図6(B)に示すように、Y方向のライン上には、図中の上行の圧電素子群252の圧電素子38が吐出したインク滴と、下行の圧電素子群252の圧電素子38が吐出したインク滴とが、交互にドットを形成していく。
よって、図16(A)に示すように、X方向にレベル1とレベル3との圧電素子群252とを並べると、図16(B)のようにY方向にレベル1のドット1とレベル3とのドット3とが交互に形成される。
このようにドット1とドット3とが高周波(印字ピッチP毎)で繰り返されるので、視覚的にはドットの大きさの違いが殆ど認識されない。また、隣り合うドットの大きさの平均((ドット1+ドット3)/2)は、レベル2と同等の濃度(ドット2)となっている。更に、印字ライン全体としてドットの大きさ(濃度)も平均化、すなわち、レベル2と同等の濃度(ドット2)となっている。
したがって、レベル1とレベル3の圧電プレート200を使用しても印字品位が低下しない。よって、使用できる圧電プレート200の厚みの範囲が広くなり、歩留りが向上する。
なお、圧電素子群252(圧電プレート204)の配置は上記配置以外も考えられる。以下に、他の例を説明する。
図17(A)に示すように、レベル2の圧電素子群252の列を含んで構成してもよい。
このような構成とすると、図17(B)に示すように、ドット1とドット3とが交互に形成された後、ドット2が続き、そして再び、ドット1とドット3とが交互に形成された後、ドット2が続くパターンとなる。
あるいは、3段階のレベルでなく、より細かく、例えば、図18のグラフに示すようにLv1からLv5の5段階にレベル分けしても良い。なお、同様に、レベル4はドット4、レベル5はドット5と対応する。
図19(A)に示すように、レベル1とレベル5とをX方向に交互に並べると、図19(B)に示すように、ドット1とドット5とが高周波(印字ピッチP毎)で繰り返される。
あるいは、図20(A)に示すように、レベル1とレベル5、レベル2とレベル4、そしてレベル3の組み合わせであっても良い。
このような構成では、図20(B)に示すように、ドット1とドット5とが交互に形成された後、ドット2とドット4とが交互に形成され、そしてドット3が形成されるパターンとなる。
このようなパターンも、大きな(高濃度の)ドット5、4と小さな(低濃度の)ドット1、2とが高周波(印字ピッチP)で繰り返されるので、視覚的にはドットの大きさの違いが殆ど認識されない。
つぎに、本発明に係るインクジェット記録ヘッドの第2実施形態を図面に基づき説明する。なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第1実施形態では、圧電素子群252(圧電プレート204)は、X方向に4列、Y方向に2行の構成であったが、第2実施形態のインクジェット記録ヘッド212は、図21に示すように、圧電素子群252(圧電プレート204)は、3行×3列の構成となっている。
各ノズル群152のノズル10はマトリックス状に配置され、また、Y方向にそれぞれM間隔に配置されている。(ノズルピッチM)。なお、図21は判りやすくする為、実際のノズル10の数より少なく描いている。
また、Y方向のノズル群152は、行数L(本実施形態では3)とすると、Y方向にM/Lずれている。したがって、ノズルを10方向にX方向に投影すると間隔P(印字ピッチP)=M/3で並んでいる。
このような3行×3列で構成されている圧電素子群252(圧電プレート204)の配置例を説明する。
図22(A)に示すように、X方向にレベル1、2、3と並べると、図22(B)のようにY方向にドット1、2、3が連続して繰り返し形成される。このようにドット1、ドット2、ドット3が高周波(印字ピッチP毎)で繰り返されるので、視覚的にはドットの大きさの違いが殆ど認識されない。また、更に、印字ライン全体としてドットの大きさ(濃度)も平均化((ドット1+ドット2+ドット3)/3)、すなわち、レベル2と同等の濃度(ドット2)となっている。
あるいは、図23(A)に示すように、レベル1とレベル3とをX方向に交互に並べ、図23(B)のようにY方向にドット1とドット3とが繰り返し形成されるようにしても良い。このようにドット1とドット3とが高周波(印字ピッチP毎)で繰り返されるので、視覚的にはドットの大きさの違いが殆ど認識されない。また、隣り合うドットの大きさの平均((レベル1+レベル3)/2)は、レベル2と同等の濃度となっている。
つぎに、本発明に係るインクジェット記録ヘッドの第3実施形態を図面に基づき説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第3実施形態のインクジェット記録ヘッド312の圧電素子群252(圧電プレート204)の配置は、図17(A)と同様である。
しかし、図17(A)に示す、レベル1、3の繰り返しから、レベル2への切り替わり部Jでは(圧電素子群252の境界において)、図24(A)に示すように、X方向に投影すると、異なるY方向の圧電素子群252(レベル1とレベル2)のノズル10が同一線上(R部)に重なるようにノズル10が配置されていることを特徴としている。なお、図24(A)は判りやすくするため、実際のノズル10の数より少なく描いている。
つまり、R部では、レベル1の圧電素子群252とレベル2の圧電素子群252との両方のレベルの圧電素子群252でドット(ドット1とドット2)の形成が可能となっている。
さて、図17(B)では、レベル1、3の繰り返しから、レベル2への切り替わり部Jでは、ドット1とドット2とがY方向に並んでいる。このため切り替わり部Jは低濃度となっている。
本実施形態では、上述したように、この切り替わり部のY方向のラインはレベル1とレベル2、すなわちドット1とドット2が形成可能となっている。(図124(A)参照)。
したがって、図24(B)に示すように、R部(X方向)にドット1とドット2とを混在させて形成することで、R部は低濃度でなくなり、印字品位が向上する。
つぎに、本発明に係るインクジェット記録ヘッドの第4実施形態を図面に基づき説明する。なお、第1実施形態から第3実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第3実施形態のインクジェット記録ヘッド412の圧電素子群252(圧電プレート204)の配置は、図16(A)と同様である。
図25(A)に示すように、圧電素子群252のX方向の行数L(本実施形態では2)、ノズル群152間のX方向の間隔をT、Y方向のラインに沿った印字ピッチをP、nを任意の整数とするとき、T=((n×P)+(P/L))の関係となっている。なお、図25(A)は判りやすくするため、実際のノズル10の数より少なく描いている。
このように配置すると、図25(B)に示すように上行の圧電素子群252の圧電素子38で吐出するインク滴Qが形成するドットと、下行の圧電素子群252の圧電素子38が吐出するインク滴Qが形成するドットとが、Y方向に印字ピッチP、かつ、X方向にP/2ピッチずれて形成される。
したがって、図17(B)と図25(B)とを比較すると判るように、各ドットの隙間が少なくなり、印字品位がより向上する。
つぎに、第1実施形態から第4実施形態のインクジェット記録ヘッド112、212、312、412のいずれかを搭載したインクジェット記録装置102について説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態のインクジェット記録ヘッド112を搭載した例で説明する。
図13に示すように、インクジェット記録装置102はインクジェット記録ヘッド112を搭載するキャリッジ104、キャリッジ104を主走査方向Xに走査する為の主走査機構106、記録媒体としての記録紙PEを副走査方向Yに走査する為の副走査機構108、及びインクジェット記録ヘッド112の吐出特性を回復するメンテナンスステーション110等を含んで構成されている。
インクジェット記録ヘッド112は、ノズル10が形成されたノズルプレート22(図1、2参照)が記録紙PEと対向するようにキャリッジ104上に搭載されており、主走査機構106によって主走査方向Xに移動されながら記録紙PEに対してインク滴Q(図2(B)参照)を吐出し、一定のバンド領域BEに対して画像の記録を行う。なお、本地実施形態の場合は、図3、図6、図16、図17、及び図19から図25に示す、Y方向が記録紙PEの搬送方向(副走査方向Y)となり、X方向が主走査Xに対応する。
そして、主走査方向Xへの1回の移動が終了すると、副走査機構108によって記録紙PEが副走査方向Yに搬送され、再びキャリッジ104を主走査方向Xに移動させながら次のバンド領域BEを記録する。こうした動作を複数回繰り返すことにより、記録紙PEの全面にわたって画像記録を行うことができる。
なお、上記実施の形態では、インクジェット記録ヘッド112をキャリッジ104で走査しながら記録を行ったが、これに限定されるものではない。例えば、図14に示すように、インクジェット記録ヘッド112は、ノズル10を記録紙PEの全般にわたって配置する構成とし、インクジェット記録ヘッド112は固定して、記録媒体のみを搬送しながら記録を行う、いわゆるFWA(Full Width Array)方式と呼ばれるインクジェット記録装置302であってもよい。
インクジェット記録装置302は、インクジェット記録ヘッド112を主走査方向Yに移動させることなく記録紙PEを副走査方向Xに送るのみで記録紙PE全面に画像が形成されるため、高速に画像形成が行うことができる。
なお、本実施形態の場合は、図3、図6、図16、図17、及び図19から図25に示す、X方向が記録紙PEの搬送方向(副走査方向X)となり、Y方向が主走査方向Yである。
なお、インクジェット記録ヘッド112は、インクジェット記録装置302で想定される記録紙PEの最大幅Wと同程度、若しくは、更に、広い幅を記録可能なノズル10の行幅(図3及び図6でのY方向のノズル10の行幅)を有している。
また、このように長尺のインクジェット記録ヘッド112であるが、今まで説明したように、圧電プレート204はY方向(記録紙PEの搬送方向(副走査方向X)と直交する方向)に2列以上並べて配置しているため、1枚の圧電プレート204を小さくすることができるので、低コストで長尺化されている。
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、1枚の圧電プレート204を分割し、複数の圧電素子36を形成したが、これに限定されない。
例えば、以下に説明する構成のインクジェット記録ヘッドであっても良い。なお、上記実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図9に示すように、インクジェット記録ヘッド512は、複数の圧電プレート504を積層して接合した積層圧電プレート538を各圧力室12毎に個別駆動可能とし、この積層圧電プレート538を、振動板を介さずに圧力室プレート32に接合している。
積層圧電プレート538は、圧電プレート504、内部負電極層542、及び各圧力室12に対応するように分割された内部正電極層544、を複数積層して構成している。
積層圧電プレート538は、内部負電極層542と内部正電極層544とに挟まれた活性部546と、挟まれていない不活性部548とを有している。そして、活性部546が各圧力室12に対応するように圧力室プレート32に接合されている。
つぎに、インクジェット記録ヘッド512の製造方法の概要を以下に記す。
まず、積層圧電プレート538の製造方法について説明する。
上記実施形態で説明した直径Dが約12mmの圧電プレート200を焼成し、その後、一辺Hが約7.0mmの正方形に切りだす。(図8(A)、(B)参考)。
このとき、上記実施形態と異なり、図10に示すように、圧電プレート504の一方の面のみに内部正電極層544と電極取出部545とを同時に形成する。この内部正電極層544と電極取出部545とが形成された圧電プレート504をグリーンシート550とする。また、別の圧電プレート504には、一方の面にのみ内部負電極層542と電極取出部543とを同時に形成する。この内部負電極層542と電極取出部543とが形成された圧電プレート504をグリーンシート551とする。
なお、図10では、判りやすくするため、内部負電極層542は6つに分割されているが、実際は第1実施形態で示した圧電素子36に相当するように、更に細かく多数に分割されている。
そして、グリーンシート550とグリーンシート551とを交互に所定枚数を積層し、その最上部に内部正電極層544、内部負電極層542が形成されていない圧電プレート504を積層する。そして、全体を加熱プレスし、脱脂、焼結等を施す。
つぎに、図11に示すように、電極取出部543、545が露出している箇所に外部負電極552、外部正電極554を取り付ける。そして、シリコンオイルなどの絶縁オイルが満たされた図示しないオイルバス中に浸し、外部負電極552と外部正電極554との間に2.5kV程度の電界を印加し、分極処理を施す。
以上のようにして、図11に示す、積層圧電プレート538が作られる。
そして、積層圧電プレート538を、図8(C)で説明したと同様に、積層圧電プレート538を縦横2列以上(本実施形では4列×2行)並べ、所定の温度で加熱すると発泡して接着力が大幅に低下する性質を有する熱発泡性接着フィルム206を介して中間保持部材208に接着する。
なお、積層圧電プレート538の並べ方は、一定の電圧に対する変位量に積層圧電プレート538をレベル分けし、上記実施形態と同様に配置する。
つづいて、上記実施形態で説明した図7(A)(B)までは、同様の工程であるが、図7(C)に示す振動板34接合工程は省かれる。
中間保持部材208の積層圧電プレート538面を圧力室プレート32に接合し、中間保持部材208を加熱して熱発泡性接着フィルム206の接着力を低減させ、中間保持部材208を剥離する。
なお、インクジェット記録ヘッド512には、図12に示すような電気回路が設けられている。この電気回路において、駆動電源560の負極側と積層圧電プレート538の外部負電極552とは接地されており、駆動電源560の正極側は開閉スイッチ562を介して、積層圧電プレート538の各外部正電極554に接続されている。
つぎに、インクジェット記録ヘッド512の動作について説明する。
各開閉スイッチ562が、図示しない制御回路によって閉じられることにより、駆動電源560から所定の活性部546に位置する内部負電極層542と内部正電極層544との間に駆動電圧が印加される。このように電圧が印加されると、それらの間に位置する圧電プレート504にバイアス電圧が印加され、活性部546が図12に示すように上下方向に伸張し、圧力室12を加圧する。そして、ノズル10からインク滴Q(図2(B)参考)が吐出する。
つぎに、本実施の形態のインクジェット記録ヘッド512の作用を説明する。
上記実施形態と同様に、一定の電圧に対する変位量に積層圧電プレート538をレベル分けして配置することで、上記実施形態と同様の作用を奏す。また更に、以下の作用も奏す。
今まで、説明したようにインクジェット記録ヘッド512は、1つの積層圧電プレート538で複数の圧力室12を個別駆動し加圧することができる。したがって、構造が簡略化され、また、複数の圧電素子36に分割する工程(図8(D)参照)が無い。更に、振動板34も必要ない。したがって、複数の製造工程が省略でき、また材料費(振動板34)も削減できるので、製造コストが低減する。
また、複数の圧電素子に分割するため、例えば、サンドブラスト加工などの機械加工時に積層圧電プレート538に加わる加工応力の影響による積層圧電プレート538の破損等の不良発生が無いので好適である。
更に、小型の薄い複数の圧電プレート504を積層して接合した積層圧電プレート538は、低電圧で駆動可能である。よって、効率よく撓み変形する
なお、本実施形態では、複数の圧電プレート504を積層して接合した積層圧電プレート538を用いたが、これに限定されない。例えば、1枚の圧電プレートを圧力室12毎に個別駆動可能として使用しても良い。
また、例えば、第1実施形態から第3実施形態では、1枚の圧電プレート204を分割して圧電素子を形成したが、複数の圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートを分割して圧電素子を形成しても良い。
また、例えば、上記実施形態では、いずれも焼成後の圧電プレート200の厚さを加工しない場合について記載しているが、これに限定されない。焼成後に圧電プレートを加工する場合においても、使用できる圧電プレートの範囲が広いので、加工精度がラフでよく、やはり低コストでインクジェット記録ヘッドを製造できる。
また、例えば、圧電素子群252、圧電プレート204、積層圧電プレート538、の配置は、上記実施形態で説明した配置以外でも良い。記録媒体の搬送方向、又は搬送方向と直交方向のライン上を異なるレベルの圧電素子群の圧電素子で吐出したインク滴で印字可能に、または、圧電プレート、積層圧電プレートを個別駆動して吐出したインク滴で印字可能に、圧電素子群、圧電プレート、又は積層圧電プレートを配置し、同一ライン上に異なる大きさのドットを印字し、ドットの違いが視覚的にはあまり認識されず、印字品位を維持できれば良い。
なお、本発明のインクジェット記録装置において画像記録の対象となる「記録媒体」には、インクジェット記録装置がインク滴を吐出する対象物であれば広く含まれる。また、インク滴が記録媒体上に付着されることで得られる記録媒体上のドットのパターンが、本発明の記録装置で得られる「画像」あるいは「記録画像」に広く含まれる。したがって、本発明のインクジェット記録装置は、記録紙上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されない。また、記録媒体には、記録紙やOHPシートなどが含まれるのはもちろんであるが、これら以外にも、たとえば、配線パターン等が形成される基板などが含まれる。また、「画像」には、一般的な画像(文字、絵、写真など)のみならず、上記したような配線パターンや3次元物体、有機薄膜などが含まれる。吐出する液体も着色インクに限定されるわけではない。例えば、高分子フィルムやガラス上に着色インクを吐出して行うディスプレイ用のカラーフィルターの作製、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う部品実装用のバンプの形成、有機EL溶液を基板上に吐出させて行うELディスプレイパネルの形成、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う電気実装用のバンプの形成など、様々な工業的用途を対象とした液滴噴射装置一般に対して、本発明のインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置を適用することが可能である。
(A)は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を示す断面斜視図であり、(B)は(A)のZ部分の拡大図である。 (A)は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのイジェクタを平面視した図であり、(B)は(A)のB−B断面の断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドを平面視した図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのイジェクタ群を平面視した図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのイジェクタ群を平面視した拡大図である。 (A)は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのノズル配置を模式的に示した図であり、(B)は、X方向にノズルを投影した図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの製造工程を(A)から(F)へと順番に模式的に示した図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電プレートの製造工程、中間保持部材に接合する工程、各圧電素子に分割する工程を(A)から(D)へと順番に模式的に示した図である。 本発明のその他の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部の断面図である。 本発明のその他の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのグリーンシートを模式的に示す図である。 本発明のその他の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの積層圧電プレートを模式的に示す図である。 本発明のその他の実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの動作を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態から第4実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのいずれかを使用するインクジェット記録装置を示す図である。 本発明の第1実施形態から第4実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのいずれかを使用するその他のインクジェット記録装置を示す図である。 圧電素子厚と排除体積の関係を示し、圧電プレートを3段階にレベル分けをする範囲を示した図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電素子群の並べ方を模式的に示し、(B)はドットが形成されるパターンを模式的に示す図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電素子群のその他の並べ方を模式的に示し、(B)はドットが形成されるパターンを模式的に示す図である。 圧電素子厚と排除体積の関係を示し、圧電プレートを5段階にレベル分けをする範囲を示した図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電素子群のその他の並べ方を模式的に示し、(B)はドットが形成されるパターンを模式的に示す図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電素子群のその他の並べ方を模式的に示し、(B)はドットが形成されるパターンを模式的に示す図である。 (A)は、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのノズル配置を模式的に示した図であり、(B)は、X方向にノズルを投影した図である。 (A)は本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電素子群の並べ方を模式的に示し、(B)はドットが形成されるパターンを模式的に示す図である。 (A)は本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの圧電素子群のその他の並べ方を模式的に示し、(B)はドットが形成されるパターンを模式的に示す図である (A)は本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのノズル配置を模式的に示した図であり、(B)はドットが形成されるパターンを模式的に示す図である。 (A)は本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのノズル配置を模式的に示した図であり、(B)はドットが形成されるパターンを模式的に示す図である。 従来のインクジェット記録ヘッドおいて、(A)はレベル2の圧電プレートのみを使用した場合のドットのパターンを示し、(B)はレベル1の圧電プレートのみを使用した場合のドットのパターンを示し、(C)はレベル3の圧電プレートのみを使用した場合のドットのパターンを示す図である。
符号の説明
10 ノズル
12 圧力室
22 ノズルプレート
36 圧電素子
52 イジェクタ群
102 インクジェット記録装置
112 インクジェット記録ヘッド
152 ノズル群
252 圧電素子群
538 積層圧電プレート
542 内部負電極層(電極)
544 内部正電極層(電極)
PE 記録紙(記録媒体)
Q インク滴

Claims (14)

  1. 1枚の圧電プレート、又は、複数の前記圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートを複数の圧電素子に分割して構成された圧電素子群で、インクが充填される複数の圧力室を個々に加減圧して該圧力室に連通するノズルから記録媒体にインク滴を吐出しするインクジェット記録ヘッドであって、
    前記圧電素子群を一定の電圧に対する変位量の大きさでレベル分けし、
    前記記録媒体の搬送方向を行方向、行方向と交差する方向を列方向とするとき、
    前記記録媒体が搬送されていない状態で、当該インクジェット記録ヘッドが行方向と直交する方向に移動しながらインク滴を吐出して印字する構成とされ、
    2行2列以上に前記圧電素子群を配置し、
    行方向のラインに沿った印字ピッチをP、前記圧電素子群の行数をL、前記圧電素子群の前記圧電素子が加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成し前記ノズル群を行方向と直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、
    P=M/Lとなるように行方向に前記ノズル群がずれて配置され、
    変位量の大きさが異なるレベルの前記圧電素子群を含んで構成された列を1列以上有し、
    列方向に並んだ前記圧電素子群の順番で前記ノズルからインク滴が吐出されることによって、行方向に印字ピッチPで印字される、
    ことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 1枚の圧電プレート、又は、複数の前記圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートを複数の圧電素子に分割して構成された圧電素子群で、インクが充填される複数の圧力室を個々に加減圧して該圧力室に連通するノズルから記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドであって、
    前記圧電素子群を一定の電圧に対する変位量の大きさでレベル分けし、
    前記記録媒体の搬送方向と直交する方向を行方向、行方向と交差する方向を列方向とするとき、
    当該インクジェット記録ヘッドが固定された状態で、前記記録媒体を搬送させながらインク滴を吐出して印字する構成とされ、
    2行2列以上に前記圧電素子群を配置し、
    行方向のラインに沿った印字ピッチをP、前記圧電素子群の行数をL、前記圧電素子群の前記圧電素子が加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成し前記ノズル群を行方向と直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、
    P=M/Lとなるように行方向に前記ノズル群がずれて配置され、
    変位量の大きさが異なるレベルの前記圧電素子群を含んで構成された列を1列以上有し、
    列方向に並んだ前記圧電素子群の順番で前記ノズルからインク滴が吐出されることによって、行方向に印字ピッチPで印字される、
    ことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. インクが充填される複数の圧力室を、前記圧力室毎に個別駆動可能とされた1枚の圧電プレート、又は、前記圧力室毎に個別駆動可能とされた複数の前記圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートで個々に加減圧し、該圧力室に連通するノズルから記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドであって、
    前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを一定の電圧に対する変位量の大きさでレベル分けし、
    前記記録媒体の搬送方向を行方向、行方向と交差する方向を列方向とするとき、
    前記記録媒体が搬送されていない状態で、当該インクジェット記録ヘッドが行方向と直交する方向に移動しながらインク滴を吐出して印字する構成とされ、
    2行2列以上に前記圧電プレート、又は積層圧電プレートを配置し、
    行方向のラインに沿った印字ピッチをP、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの行数をL、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートが個々に加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成し前記ノズル群を行方向に直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、
    P=M/Lとなるように行方向に前記ノズル群がずれて配置され、
    変位量の大きさが異なるレベルの前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを含んで構成された列を1列以上有し、
    列方向に並んだ前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの順番で前記ノズルからインク滴が吐出されることによって、行方向に印字ピッチPで印字される、
    ことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  4. インクが充填される複数の圧力室を、前記圧力室毎に個別駆動可能とされた1枚の圧電プレート、又は、前記圧力室毎に個別駆動可能とされた複数の前記圧電プレートを積層して接合した積層圧電プレートで個々に加減圧し、該圧力室に連通するノズルから記録媒体にインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドであって、
    前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを一定の電圧に対する変位量の大きさでレベル分けし、
    前記記録媒体の搬送方向と直交する方向を行方向、行方向と交差する方向を列方向とするとき、
    当該インクジェット記録ヘッドが固定された状態で、前記記録媒体を搬送させながらインク滴を吐出して印字する構成とされ、
    2行2列以上に前記圧電プレート、又は積層圧電プレートを配置し、
    行方向のラインに沿った印字ピッチをP、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの行数をL、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートが個々に加減圧する前記圧力室に連通する前記ノズルでノズル群を構成し前記ノズル群を行方向に直交する方向に投影したときのノズルピッチをM、とするとき、
    P=M/Lとなるように行方向に前記ノズル群がずれて配置され、
    変位量の大きさが異なるレベルの前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを含んで構成された列を1列以上有し、
    列方向に並んだ前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの順番で前記ノズルからインク滴が吐出されることによって、行方向に印字ピッチPで印字される、
    ことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートは、該圧電プレートに形成された電極のパターンによって、前記圧力室毎に個別駆動可能となっていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記異なるレベルの前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを含んで構成される列の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートの変位量の平均値と、
    適切なインク滴量よりも多いインク滴量となる前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの変位量と適切なインク滴量よりも少ないインク滴量となる前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの変位量との中心値と、
    略一致していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 前記異なるレベルの前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを含んで構成される列の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートは、適切なインク滴量よりも多いインク滴量となる前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの変位量と適切なインク滴量よりも少ないインク滴量となる前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの変位量との中心値に対して、高い変位量と低い変位量の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートが、交互に並んでいることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 前記異なるレベルの前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートを含んで構成される列の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートは、列方向に隣り合う二つの該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートの変位量の平均値と、
    適切なインク滴量よりも多いインク滴量となる前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの変位量と適切なインク滴量よりも少ないインク滴量となる前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの変位量との中心値と、
    が略一致していることを特徴とする請求項1〜請求項7のずれかに1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 隣り合う列の前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの境界において、行方向と直交する方向に投影すると、異なる行の該圧電素子群、該圧電プレート、又は該積層圧電プレートの前記ノズルが同一線上に重なるように前記ノズルが配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 前記圧電素子群、前記圧電プレート、又は前記積層圧電プレートの行数をL、前記ノズル群間の行間隔をT、行方向のラインに沿った印字ピッチをP、nを任意の整数とするとき、
    T=((n×P)+(P/L))
    の関係とすることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  11. 前記変位量は、前記圧電プレートの静電容量によって規定することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  12. 前記変位量は、前記圧電プレートの厚みによって規定することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  13. 前記圧電プレートは焼成によって作成され、焼成後に厚さを調整しないことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを搭載することを特徴とするインクジェット記録装置。
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