JP2006076196A - インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、圧電アクチュエータ特性調整方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、圧電アクチュエータ特性調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクの吐出効率を向上させることができ、また、市販の圧電プレートを用いた場合においても所望の吐出孔率が得られるインクジェット記録ヘッド、インクジェット記録措置、および圧電アクチュエータ特性調整方法の提供。
【解決手段】圧電アクチュエータが、前記圧力室に相当する領域を占め、電歪作用によって駆動される圧電駆動部と、前記圧電駆動部に隣接して設けられ、電圧を印加する電極が設けられる電極パッド部とを備えるとともに、前記圧力室の壁面に沿った溝が圧電アクチュエータの圧力室側の面に前記圧電アクチュエータの全幅に渡って形成されてなり、前記圧電駆動部と前記電極パッド部とは前記溝によって区分されてなることを特徴とするインクジェット記録ヘッド
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、圧電アクチュエータ特性調整方法に関し、特に、インクの吐出効率の高いインクジェット記録ヘッド、前記インクジェット記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの圧電アクチュエータの特性を容易に調整できる圧電アクチュエータ特性調整方法に関する。
近年、アクチュエータとして単板ピエゾアクチュエータを使用するインクジェット記録ヘッドが広く使用されている。
このようなインクジェット記録ヘッドとしては、ノズルに連通する圧力室に相当する領域に配設された駆動部と、前記圧力室の側壁に相当する領域に配設され、駆動信号元との電気接続を行なう電極パッド部と、前記駆動部と電極パッド部とを接続するブリッジ部とに区分された単板ピエゾアクチュエータを有するものが提案されている(特許文献1〜3)。
特開2002−248765号公報 特開平6−320739号公報 特許第3262078号公報
しかしながら、単板ピエゾアクチュエータは、両面に電極成膜工程を実施する必要があるなどの理由で高価である。したがって、単板ピエゾアクチュエータよりも安価な市販の圧電プレートを前記インクジェット記録ヘッドのアクチュエータとして使用したいとの要求が高まりつつある。
また、単板ピエゾアクチュエータが駆動部と電極パッド部とブリッジ部とに区分されたインクジェット記録ヘッドにおいては、単板ピエゾアクチュエータ全体を薄くしてインクの吐出効率を向上させようとすると、ブリッジ部が破損しやすくなるという問題が生じることが考えられる。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、アクチュエータの耐久性を犠牲にすることなく、インクの吐出効率を向上させることができ、また、市販の圧電プレートを用いた場合においても所望の吐出効率が得られるインクジェット記録ヘッド、インクジェット記録措置、および圧電アクチュエータ特性調整方法の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、プレート状の圧電アクチュエータの電歪作用によって圧力室内のインクを加圧してノズルから滴状に噴出させるインクジェット記録ヘッドであって、前記圧電アクチュエータは、前記圧力室に相当する領域を占め、電歪作用によって駆動される圧電駆動部と、前記圧電駆動部に隣接して設けられ、電圧を印加する電極が設けられる電極パッド部とを備えるとともに、前記圧力室の壁面に沿った溝が圧電アクチュエータの圧力室側の面に形成されてなり、前記圧電駆動部と前記電極パッド部とは前記溝によって区分されてなることを特徴とするインクジェット記録ヘッドに関する。
前記インクジェット記録ヘッドにおいては、圧電駆動部と電極パッド部とは繋がっているから、両者を電気的に接続する必要はない。
また、溝のない場合に比較して同一の電圧を印加したときの変位量を大きくできるから、吐出効率を向上させることができる。
更に、溝の巾や深さ、位置を変えることにより、同一の電圧を印加したときの変位量を大きくしたり、小さくしたりできるから、複数の圧電アクチュエータ相互の特性が合わない場合においても、溝の巾や深さ、位置を変化させることにより、圧電アクチュエータの特性を揃えることができる。
したがって、ノズルがマトリックス状に配置されたインクジェット記録ヘッドにおいても、高価な単板ピエゾアクチュエータに替えて安価ではあるが特性のバラツキが大きな市販の圧電アクチュエータを使用でき、コストダウンを図ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記圧力室およびノズルがマトリックス状に配設されてなるとともに、同一の形状の圧電アクチュエータが、前記圧力室に対応する位置にマトリックス状に配設されてなるインクジェット記録ヘッドに関する。
前記インクジェット記録ヘッドにおいては、ノズルを高密度に多数配置できる。また、同一形状の圧電アクチュエータを多数用意すればよいから、安価に構成できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記圧電アクチュエータの間に、前記圧電アクチュエータの間の隙間を埋める互いに同一形状の残存ダミー板が配設されてなるインクジェット記録ヘッドに関する。
圧力室とノズルとをマトリックス状に配設したインクジェット記録ヘッドにおいては、圧力室におけるノズルに連通する側とは反対側の壁面は通常、金属製の薄板である振動板で構成されている。
前記インクジェット記録ヘッドにおいては、前記圧力室の間の部分に相当する領域は残存ダミー板によって占められているから、前記振動板において、圧力室に相当する部分が圧電駆動部によって変形したときに、前記部分の変形によってそれ以外の部分が変形することが防止される。
したがって、圧電駆動部の振幅が同一であれば、より高い吐出効率を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記圧電アクチュエータにおける圧電駆動部は、前記圧力室に対応した略菱形乃至正方形の平面形状を有し、前記電極パッド部は、略扇形状であり、前記扇形状の頂点が前記圧電駆動部の中心線に一致するように形成されてなるとともに、中心部に向かって凹んでいる凹み部が両端部に形成されてなるインクジェット記録ヘッドに関する。
前記インクジェット記録ヘッドにおいては、電極パッド部の扇形状の凹み部に合わせて圧電駆動部の菱形状部分を配置することにより、圧電アクチュエータを高密度のマトリックス状に配置でき、したがって、ノズルを高密度に配置できる。
また、圧電能動部においては、菱形形状部分の2本の対角線の比、つまりアスペクト比が1に近くなるような形状に形成され、また、電極パッド部との接続部分がくびれている故に、特開2002−248765公報に記載されているように、良好で安定した圧電特性が得られる。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載のインクジェット記録ヘッドにおいて、圧電アクチュエータと残存ダミー板とが1枚の圧電プレートから形成されてなるインクジェット記録ヘッドに関する。
前記インクジェット記録ヘッドにおいては、圧電アクチュエータと残存ダミー板とは、交互に、しかもマトリックス状に配置されているが、何れも1枚の圧電プレートから形成されているから、圧電アクチュエータ相互間および残存ダミー相互間の特性のバラツキを小さくできる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを備えることを特徴とするインクジェット記録装置に関する。
前記インクジェット記録ヘッドは、従来のものよりもインクの吐出効率に優れ、また市販の圧電アクチュエータを用いることにより、低コストで構成できる。
したがって、前記インクジェット記録装置においても、インクの濃度を高くできるから、鮮やかな画像を形成できる。
請求項7に記載の発明は、プレート状の圧電アクチュエータの電歪作用によって圧力室内のインクを加圧してノズルから滴状に噴出させるインクジェット記録ヘッドにおいて、各圧電アクチュエータの圧電特性を調整する圧電アクチュエータ特性調整方法であって、前記圧電アクチュエータの圧力室側の面に、前記圧力室の壁面に沿った溝を形成して電歪作用によって駆動される圧電駆動部と、前記圧電駆動部を駆動する電圧が印加される電極が設けられてなる電極パッド部とに区分することを特徴とする圧電アクチュエータ特性調整方法に関する。
請求項8に記載の発明は、請求項7の圧電アクチュエータ特性調整方法において、前記溝の深さおよび圧力室の壁面に対する相対的な位置を設定することにより、圧電アクチュエータの圧電特性を調整する圧電アクチュエータ特性調整方法に関する。
前記圧電アクチュエータ特性調整方法においては、前記圧電アクチュエータの圧力室側の面に前記圧力室の壁面に沿って溝を形成することにより、振幅を増大させることができる。また、圧電プレートの厚さが厚いときや静電容量が小さなときは、溝を深くし、反対に、圧電プレートの厚さが薄いときや静電容量が大きなときは、溝を浅くすることにより、圧電特性を一定にすることができる。
したがって、マトリックス状に配設されたノズルの駆動に、市販の圧電アクチュエータのように特性のバラツキの大きな圧電アクチュエータを用いる場合においても、各ノズル毎の吐出効率を揃えることができる。
また、電極パッド部や駆動回路には何ら手を入れる必要がないので、極めて安価に圧電アクチュエータの特性調節を行なうことができる。

以上説明したように、本発明によれば、アクチュエータの耐久性を犠牲にすることなく、インクの吐出効率を向上させることができ、また、市販の圧電プレートを用いた場合においても所望の吐出効率が得られるインクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置、および圧電アクチュエータ特性調整方法が提供される。
1.実施形態1
本発明に係るインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置の一例について以下に説明する。
図1および図2に示すように、実施形態1のインクジェット記録ヘッド112は、マトリックス状に配置されたノズル10、ノズル10に連通する圧力室14、および圧力室14にインクを供給される共通インク室20を備えている。
圧力室14は、図1〜図3に示すように、2本の対角線の長さの比がほぼ1であり、各頂点が円弧状に丸められた略菱形の平面形状を有している。
圧力室14のノズル10が設けられた側の頂点の近傍には、ノズル連通室12が設けられ、ノズル連通室12によってノズル10と圧力室14とが連通されている。
一方、圧力室と共通インク室20とは、厚さ方向連通路18と平面方向連通路16とによって連通されている。
圧力室14の上面には振動板30が接着され、振動板30の上面には圧電アクチュエータ42と残存ダミー板44とが接着されている。更に圧電アクチュエータ42の上には半田ボール34を介して回路基板36が接合されている。
圧電アクチュエータ42および残存ダミー板44は、後述する圧電プレート72に一定幅で分離スリット40を形成することによって形成される。
圧電アクチュエータ42は、図2において(A)および(B)に示すように、圧力室14の壁面に沿って設けられた溝41によって圧電駆動部42Aと電極パッド部42Bとに分割されている。圧電駆動部42Aは、電歪作用によって変形して圧力室14内部のインクを加圧する駆動部であり、電極パッド部42Bは、圧電駆動部42Aに電圧を印加するための電極が接続される部分である。
圧電駆動部42Aは、圧力室14の平面形状とほぼ相似形の2本の対角線の長さの比がほぼ1であり、各頂点が円弧状に丸められた略菱形の平面形状を有している。
電極パッド部42Bは、圧電駆動部42Aの外周に沿った1/4円状の扇形形状を有し、前記扇形形状の頂点と略菱形状の圧電駆動部42Aの中心線とが一致するとともに、圧電駆動部42Aの2本の対角線のうちの長い方の対角線によって2分されるように形成されている。
電極パッド部42Bの両端部には、内側に向かって凹陥する凹み部42Cが形成されている。
同時に、圧電駆動部42Aの電歪作用による撓み変形が妨げられないように、圧電駆動部42Aと電極パッド部42Bとの接続部には内側に向かって凹陥した縊れ部42Dが形成されている。
図2に示すように、電極パッド部42Bには、半田ボール34を介して回路基板36が接続されている。したがって、回路基板36から半田ボール34を介して電極パッド部42Bに所定の電圧が印加され、これによって圧電駆動部42Aが駆動されて圧力室14内部が加圧、減圧される。
一方、残存ダミー板44は、略平行四辺形状に形成され、圧電アクチュエータの電極パッド部42Bに相対する側の頂点およびその近傍は、電極パッド部42Bの形状に対応した凹曲線状に形成され、前記頂点とは反対側の、言いかえれば圧電アクチュエータの圧電駆動部42Aの形状に対応した凹曲線状に形成されている。
溝41は、図2および図5の(B)に示すように、中心線が圧力室14の壁面14Aに一致するように形成することができる。また、図3の(A)と(B)、および図5の(C)に示すように、溝41をより外側に設けてもよく、図4の(A)と(B)、および図5の(A)に示すように、溝41をより内側に設けてもよい。なお、図3の(A)と(B)、および図5の(C)に示す態様においては、溝41は、その大部分が圧力室14の外側に位置するように形成され、図4の(A)と(B)、および図5の(A)に示す態様においては、溝41は、その大部分が圧力室14の内側に位置するように形成されている。また、図6〜図8に示すように、溝41の深さを変えてもよい。
溝41の位置を変更したときのノズル10からのインクの吐出効率の変化について以下に説明する。図5において、圧力室14の壁面14Aと溝41の中心線とのずらし量をaとする。図5において(C)はずらし量aが0の状態を示し、(A)および(B)は、ずらし量aが溝41の巾dの1/2である状態を示す。図9において(A)に示すように、ずらし量aを大きくすれば、同一電圧当りのノズル10からの吐出効率は低くなる。
次に、溝41の深さを変えたときのノズル10からのインクの吐出効率の変化について説明する。図9において(B)に示すように、溝41が浅いときは、圧電アクチュエータ42の静電容量は小さくなり、したがって、電極パッド部42Bに印加する電圧を高くしなければ圧電駆動部42Aを大きく振動させることはできず、したがって吐出効率は低くなる。一方、溝41が深くすると、圧電アクチュエータ42の静電容量は増加するから、電極パッド部42Bに同一の強さの電圧を印加したときの圧電駆動部42Aの振幅は増大する。
したがって、圧電効率が高く、言いかえれば同一電圧下でより大きく変形する圧電アクチュエータ42については、溝41を浅くするか、またはずらし量aを大きくし、圧電効率の低い圧電アクチュエータ42については溝41を深くするか、またはずらし量aを小さくすることにより、両者の圧電アクチュエータ42の圧電特性、言いかえればノズル10からの吐出効率を揃えることができる。
以下、インクジェット記録ヘッド112の製造手順について図11および図12を用いて説明する。
先ず、図11において(A)に示すように、ノズルプレート21と、ノズル連通室12と共通インク室20とを形成が形成されたインクプールプレート22およびインクプールプレート23と、共通インク室20の厚さ方向連通路18とノズル連通室12とが形成されたスループレート24と、平面方向連通路16が形成されたインク供給路プレート26と、圧力室14が形成された圧力室プレート28とを、この順に積層して接合する。
次いで、図11において(B)に示すように、ノズルプレート21の表面に撥水コート膜を被覆し、エキシマレーザ50でノズルプレート21にノズル10を開ける。
そして、(C)に示すように、圧力室プレート28に振動板30を接着する。
尚、ノズルプレート21の材質はポリイミドであり、インクプールプレート22、インクプールプレート23、スループレート24、インク供給路プレート26、圧力室プレート28、振動板30の材質はSUSである。以下、ノズルプレート21、インクプールプレート22、インクプールプレート23、スループレート24、インク供給路プレート26、圧力室プレート28、振動板30が接着されたものを流路プレートユニット60と称する。
次に別途、圧電アクチュエータ42と残存ダミー板44と後述する固定基板70からなる圧電ユニット62を作成する。
図12において(A)に示すように、圧電材料ブロック(図示せず)にラップ加工を施し、圧電プレート72を作成する。圧電プレート72の厚さは、圧電アクチュエータ42に必要な、たわみ変形量や駆動電圧を基に決められる。本実施の形態では35μmである。
圧電プレート72の両面にスパッタリング等で電極膜を形成する。電極膜材料としてはクロム、ニッケル、金、銀などが使用できる。
続いて、熱発泡性接着フィルムを介し、スパッタリング済みの圧電プレート72を固定基板70に仮固定する。固定基板70には、流路プレートユニット60との接合位置合わせを行うためのマーカ孔(図示せず)が開けられている。
仮固定した圧電プレート72の上に、感光性を有するフィルムレジスト76を貼り付ける。本実施の形態では、厚さ50μmのウレタン系フィルムレジストを使用した。その後、圧電アクチュエータ42および残存ダミー板44として残す部分にのみ紫外線(UV)が透過するパターンを有する露光マスク78を別途作成し、上記のフィルムレジスト76に貼り付ける。露光マスク78は、固定基板70のマーカ孔を基準にしてパターニングされている。
次に、同図において(B)に示すように、露光マスク78を介してフィルムレジスト76にUV照射を行い、その後(C)に示すようにエッチング84を行う。エッチング84で使用されるエッチング液は、UV照射された部分を除去せず、かつ、それ以外の部分を確実に除去できる特性を有するものであり、例えば、炭酸ナトリウム水溶液が使用される。
エッチング後、(D)に示すように、サンドブラスト加工を行う。サンドブラスト加工では、フィルムレジスト76が除去されて露出した部分、即ち分離スリット40および溝41に対応する部分は確実に研削除去され、かつ、フィルムレジスト76が残った部分(圧電アクチュエータ42と残存ダミー板44)には研削が行われないような条件下で行う。
このようにして作成された圧電ユニット62を、図11において(D)に示すように、固定基板70が接着された逆の面が振動板30に当接するように流路プレートユニット60に接着する。尚、流路プレートユニット60に予め形成されているマークと固定基板70に予め開けられているマーカ孔とを、例えば光学顕微鏡などを用いて合わせることにより、圧電ユニット62と流路プレートユニット60とを高精度で接着できる。また、圧電プレート72の両面には、電極層として第1および第2電極層が形成されているから、圧電プレート72を共通電極として兼用する振動板30と接着剤で接着することにより、第一電極層は振動板30と電気的に接続され、したがって圧電アクチュエータ42と振動板30とは電気的にも接続される。
続いて、図11において(E)に示すように、固定基板70を加熱して熱発泡性接着フィルムの接着力を低減させ、固定基板70を剥離する。
そして、同図において(F)に示すように、各圧電アクチュエータ42毎に半田ボール34を形成し、その上に回路基板36を接合する。
尚、前述したように圧電プレート72の両面には第1および第2電極層が形成されているので、第2電極層、すなわち圧電アクチュエータ42と回路基板36とは電気的に接続されている。また、回路基板36と振動板30とは図示しない接点にて接続されている。
最後にインク供給部材等を取り付けることにより、本実施の形態のインクジェット記録ヘッド112が完成する。
インクジェット記録ヘッド112を備えたインクジェット記録装置102を図13に示す。
インクジェット記録装置102は、図13に示すように、インクジェット記録ヘッド112が装着されるキャリッジ104と、キャリッジ104を主走査方向Mに沿って走査する主走査機構106と、記録紙Pを副走査方向Sに沿って走査する副走査機構108と、メンテナンスステーション110とを有している。
インクジェット記録ヘッド112は、ノズル10が形成されたノズルプレート21が記録用紙Pと対向するようにキャリッジ104上に装着され、主走査機構106によって主走査方向Mに移動しつつインク滴を吐出することにより、記録用紙Pの一定のバンド領域BEに対して画像の記録を行う。主走査方向への1回の移動が終了すると、副走査機構108によって記録用紙Pが副走査方向Sに搬送され、再びキャリッジ104が主走査方向Mに移動しながらバンド領域BEを記録する。こうした動作を複数回繰り返すことにより、記録用紙Pの全面にわたって画像記録を行うことができる。
なお、インクジェット記録ヘッド112がバンド領域BEの全幅に亘る長さを有し、インクジェット記録ヘッド112を主走査方向Mに沿って走査することなく、記録用紙Pに画像を印字するようにしてもよい。
次にインクジェット記録ヘッド112の作用を説明する。
インクジェット記録ヘッド112に、図1において(B)で矢印Yで示すように、インク供給部材から導入されたインクが、共通インク室20、平面方向連通路16、圧力室14、ノズル連通室12に充填される。インクが充填された状態で、例えば半田ボール34から振動板30へと通電することで圧電アクチュエータ42が歪み、振動板30を介して圧力室14内のインクが加圧され、ノズル10からインク滴が吐出する。
インクジェット記録ヘッド112においては、圧電アクチュエータ42は、2本の対角線の比が1に近い形状、つまり、駆動部のアスペクト比が1に近い略菱形の平面形状を有する圧電駆動部42Aと略扇形の電極パッド部42Bとが溝41を介して接合された形態を有し、電極パッド部42Bの両端には凹み部42Cが形成され、電極パッド部42Bとの接続部には縊れ部42Dが形成されている。したがって、図10に示すように、圧電アクチュエータ42と残存ダミー板44とは高密度のマトリックス状に配置することができる。また、前記接続部42Dの括れにより、菱形形状部42Bの電歪作用によるたわみ変形を妨げにくいから、高い単位面積当たりの駆動効率を得ることができ、換言すると良好で安定した圧電特性を得ることができる。
また、溝幅40は一定幅であるので、サイドエッチング量が何れの圧電アクチュエータ42と残存ダミー板44とにおいても同一になる。したがって、高精度の加工が可能になるから、圧電アクチュエータ42と残存ダミー板44とは寸法を均一にできる。
インクジェット記録ヘッド112は、前述のように、圧電アクチュエータ42を高密度にマトリックス状に配置することができる形状であるので、ノズルプレート21にもノズル10を高密度に形成でき、良質な画像が得られる。
また、圧電アクチュエータ42の形状は、良好で安定した、ばらつきの少ない圧電特性を得られる形状となっているので、良好で安定した画像がえられる。
従って、インクジェット記録装置102によれば、良好で安定した画像形成が高速に行える。
更に、圧電アクチュエータ42には溝41が設けられているから、圧電アクチュエータの圧電効率を改善できる。また、溝41を設ける位置や溝41の深さを変更することによって圧電アクチュエータ42の圧電特性を変更することができる。したがって、圧電アクチュエータ42の特性が大きくばらつく場合であっても、溝41の深さや位置を調整することにより、ノズル10毎の吐出効率を揃えることができる。
本発明におけるインクジェット記録は、記録紙上への文字や画像の記録には限定されず、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。したがって、たとえば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成したりするなど、工業用的に用いられる液滴噴射装置全般に対して本発明を適用することが可能である。
以上、説明したように、本発明によれば、良好で安定した圧電特性を得られるともに、圧電能動部を高密度にマトリックス状に配置にすることができる形状とすることで、ノズルを高密度に多数配置することが実現される。
図1は、実施形態1のインクジェット記録ヘッドを示す断面斜視図である。 図2は、実施形態1のインクジェット記録ヘッドにおける圧電アクチュエータおよびその近傍の構成を示す拡大平面図、および前記拡大平面図において平面A−Aに沿って前記圧電アクチュエータ周辺を切断した断面を示す断面図である。 図3は、図2の圧電アクチュエータにおいて、溝を圧電アクチュエータのより外側に設けた例を示す平面図および断面図である。 図4は、図2の圧電アクチュエータにおいて、溝を圧電アクチュエータのより内側に設けた例を示す平面図および断面図である。 図5は、圧電アクチュエータに設ける溝とインクジェット記録ヘッドの圧力室との相対的な位置関係を示す断面図である。 図6は、図2の圧電アクチュエータにおいて、深さが浅い溝を設けた例を示す断面図である。 図7は、図2の圧電アクチュエータにおいて、深さが中程度の溝を設けた例を示す断面図である。 図8は、図2の圧電アクチュエータにおいて、深さの深い溝を設けた例を示す断面図である。 図9は、図1に示すインクジェット記録ヘッドにおける溝の位置および深さとノズルからのインク吐出効率との関係を示すグラフである。 図10は、圧電アクチュエータと残存ダミー板とをマトリックス配置したところを示す平面図である。 図11は、実施形態1のインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す工程図である。 図12は、前記インクジェット記録ヘッドに使用される圧電アクチュエータの製造工程を示す工程図である。 図13は、本発明のインクジェット記録装置の一例につき、構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 ノズル
12 ノズル連通室
14 圧力室
14A 壁面
16 平面方向連通路
18 厚さ方向連通路
20 共通インク室
30 振動板
34 半田ボール
36 回路基板
40 分離スリット
41 溝
42 圧電アクチュエータ
42A 圧電駆動部
44 残存ダミー板
102 インクジェット記録装置
112 インクジェット記録ヘッド

Claims (8)

  1. プレート状の圧電アクチュエータの電歪作用によって圧力室内のインクを加圧してノズルから滴状に噴出させるインクジェット記録ヘッドであって、
    前記圧電アクチュエータは、前記圧力室に相当する領域を占め、電歪作用によって駆動される圧電駆動部と、前記圧電駆動部に隣接して設けられ、前記圧電駆動部を駆動する電圧を印加する電極が設けられる電極パッド部とを備えるとともに、
    前記圧力室の壁面に沿った溝が圧電アクチュエータの圧力室側の面に形成されてなり、
    前記圧電駆動部と前記電極パッド部とは前記溝によって区分されてなる
    ことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記圧力室およびノズルはマトリックス状に配設されてなるとともに、同一の形状の圧電アクチュエータが、前記圧力室に対応する位置にマトリックス状に配設されてなる請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記圧電アクチュエータの間に、前記圧電アクチュエータの間の隙間を埋める互いに同一形状の残存ダミー板が配設されてなる請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記圧電アクチュエータにおける圧電駆動部は、前記圧力室に対応した略菱形乃至正方形の平面形状を有し、前記電極パッド部は略扇形状であり、前記扇形状の頂点が前記圧電駆動部の中心線に一致するように形成されてなるとともに、中心部に向かって凹んでいる凹み部が両端部に形成されてなる請求項2または3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 圧電アクチュエータと残存ダミー板とは1枚の圧電プレートから形成されてなる請求項3または4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. プレート状の圧電アクチュエータの電歪作用によって圧力室内のインクを加圧してノズルから滴状に噴出させるインクジェット記録ヘッドにおいて、各圧電アクチュエータの圧電特性を調整する圧電アクチュエータ特性調整方法であって、
    前記圧電アクチュエータの圧力室側の面に、前記圧力室の壁面に沿った溝を形成して電歪作用によって駆動される圧電駆動部と、前記圧電駆動部を駆動する電圧が印加される電極が設けられてなる電極パッド部とに区分することを特徴とする圧電アクチュエータ特性調整方法。
  8. 前記溝の深さおよび圧力室の壁面に対する相対的な位置を設定することにより、圧電アクチュエータの圧電特性を調整する請求項7の圧電アクチュエータ特性調整方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011093171A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Brother Industries Ltd 液体吐出ヘッド
US8353580B2 (en) 2010-08-23 2013-01-15 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection head

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