JP2004167178A - タン白質の経口投与法 - Google Patents
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Abstract
【課題】胃酸及びタン白質分解酵素に耐性を持つドラックデリバリーシステムを応用して各種タン白質製剤の経口投与を可能とするカプセル技術を提供する。
【解決手段】Aは胃酸耐性のペクチン等よりなる腸溶性カプセルでこの内側にタン白質分解酵素阻害剤(プロテアーゼ・インヒビター)Bを含む。これと混在した状態でタン白質製剤Dを内容物とカプセル化する。さらにカプセルの内にもう一層カプセルを設定しこの内側にタン白質分解酵素阻害剤(プロテアーゼ・インヒビター)Bを含む。
【選択図】図1
【解決手段】Aは胃酸耐性のペクチン等よりなる腸溶性カプセルでこの内側にタン白質分解酵素阻害剤(プロテアーゼ・インヒビター)Bを含む。これと混在した状態でタン白質製剤Dを内容物とカプセル化する。さらにカプセルの内にもう一層カプセルを設定しこの内側にタン白質分解酵素阻害剤(プロテアーゼ・インヒビター)Bを含む。
【選択図】図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は各種タン白質製剤を経口投与可能にするため胃酸耐性のカプセルにタン白質分解酵素阻害剤を含有せしめ胃を通過後腸溶化し腸管内にタン白質分解酵素阻害剤を放出した後にタン白質製剤を溶出して薬効を発揮させるカプセル技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
タン白質は経口投与すれば胃酸(pH1〜3)と腸内の分解酵素により分解失活するため静注や筋注や皮下投与によって薬効を発揮する方法が一般的であった。しかしこの投与法は投与時に痛みがあることや頻繁に通院する必要がある。そこでこれらのタン白質製剤を経口投与出来れば簡便で痛みや通院の必要性もなくなり患者にとって生活の質の向上に大きく貢献できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
タン白質製剤はペプチド構造のため胃酸及びタン白質分解酵素で分解溶化される。このため経口投与法では失活してしまい薬効を発揮することは不可能であった。しかし本発明のカプセル化技術と酵素化学の応用はその優れた特性を組み合わせることによってタン白質製剤の経口投与を可能とした。本発明はこの技術に関するものである。
【0004】
【課題を解決する手段】
近年の遺伝子工学の進歩によって多くのヒト由来のタン白質製剤(バイオ医薬)が開発されてきている。インスリン、成長ホルモン、インターフェロン、ウロキナーゼ、TPA、SODなどがその代表例でこれらは通常は静注か筋注投与あるいは皮下投与される。しかし消化器での分解を防止できれば経口投与という簡単な方法で腸表面より吸収や効果をもたらし得る。胃の強酸性状態(pH1〜3)を酸耐性のカプセルで通過せしめ腸管内でのpHの上昇によってカプセルの腸溶化を計り、まずタン白質分解酵素阻害剤を放出し消化酵素の活性を失活した後に目的のタン白質製剤を放出せしめることによって活性を保持したままの状態で薬効を発揮することが可能となる。
本発明で用いる酸耐性pH依存性溶解カプセルは、例えばペクチンとグリセリンとゼラチン(1:4:5)を用いて容易に作製することが可能である。このカプセルの内部にプロテアーゼ阻害剤を含み、さらのその内部に目的のタン白質製剤を配置することによって活性を保持した状態での腸溶化が可能となる。放出されたタン白質製剤は腸管内表層及び腸管より吸収されて薬効を発揮することが可能となる。
【0005】
【実施例】
以下実施例を示すが、本発明はこれらの実施例の記載によって何ら制限されるものではない。
【0006】
【実施例1】(タン白質製剤を含有する酸耐性腸溶化カプセルの製造)
酸耐性のカプセルはpHの上昇とともに溶解し始めるため十二指腸へ到達する時期には各種タン白質分解酵素を阻害するインヒビターを放出する。これらのインヒビターは合成品であるAEBSFやE−64、さらに天然物であるBestatin、Leupeptin、Aprotininを含むことができる。さらに以下の物質を追加含有することができる。即ち、Antipain、Benzamindine−Hcl、Cathepsin inhibitors、Chymostatin、Ecotin、EDTA、Epsilon−aminocaproic−acid、N−Ethylmaleimide、PepstatinA、1,10−Phenanthroline、Phosphoramidon、Trypsin−inhibitorである。
【0007】
タン白質製剤としてはあらゆるペプチド化合物に応用することができる。即ち、数ヶ〜数十ヶのアミノ酸よりなる人工的ペプチドや天然に発見されているナットウキナーゼやヒルジン等のタン白質分子薬物、各種リンホカインやインターフェロン類、また各種生長ホルモン類や血栓溶解剤などほとんどのタン白質を用いることができる。これらのタン白質製剤は安定化剤の一種である糖類(デキストリンやトレハロースなど)と共に凍結乾燥し安定化した物を使用することができる。またグリコサミノグリカンの中から腸管への吸収を補助するものを結合することもでえきる。腸管への吸収を促す塩基性アミノ酸をタン白質製剤に連結したり、腸吸収性のナノカプセルを用いることもできる。A表1に示したように各々の成分を配合した図1のカプセルをシームレスカプセル充填機で作製した。
(a)は腸溶性の外層カプセル中にプロテアーゼ阻害剤とタン白質製剤を混在させたカプセルで胃通過後腸管へ移行してpHの向上と共に外層カプセルが溶解して内容物を放出する。
(b)は4本の中心を共通としたノズルから、それぞれの成分溶液を凝固液中へ滴下する方法によって外層及び内層にそれぞれの成分(プロテアーゼ阻害剤とタン白質製剤)を含むことができる。胃を通過したカプセルは腸入口でまず外層カプセルが溶解し始め、プロテアーゼ阻害剤を放出する。従って腸管内面はプロテアーゼ阻害剤で飽和した状態を呈する。その後内層カプセルが溶解し目的のタン白質製剤が放出される。低分子のインスリン等は腸管より吸収され血中へと移行できる。
(c)はタン白質製剤を腸吸収性の内層カプセルに保ち、このカプセルのサイズ(粒子の大きさとカプセルの厚み)を変化させることによって薬効を経時的に調節できるように考案したものである。
【0008】
【実施例2】(インスリン含有酸耐性腸溶化カプセル)
分子量約6000のインスリンはわずか30ヶのアミノ酸よりなり小さな分子である。このため腸管よりの吸収は高分子のタン白質より容易と推定される。精製インスリンを本法でカプセル化しマウスに経口投与し 0,4,8,12,16,20,24時間後に採血後、血中のインスリン濃度を測定した。経時的にインスリンの血中濃度は上昇していて、本カプセル化法によって経口投与したインスリンが胃を通過後、腸管より血中へ移行吸収されたことが判明した(表2)。
【0009】
【実施例3】(ヒト生長ホルモン含有耐酸性腸溶化カプセル)
放射性炭素C−14でラベルしたアミノ酸を含むヒト生長ホルモン(hGH)を組換えDNA技術でクローン化した微生物より精製した。この生長ホルモンを当該カプセル技術によりカプセル化し、マウスに経口投与した。経時的に採血し、ゲル口過法によりhGHの分子量を持つ分画の放射線量を計測した。経口投与後0,2,4,8、12時間後のアイソトープ量は有意に増加していてG.H.が腸管より血中へと移行したことが確認された。
【0010】
【実施例4】(ヒトMn−SOD含有カプセル)
大腸炎の原因の一因として腸じゅう毛毛細血管血流中で発生する活性酸素が疑われている。この可能性を当該カプセルにヒトMn−SODを含有せしめラットでの抗炎症効果を調べたところ図2に示すようにMn−SODを含むカプセルに大きな効果がみられた。Morrisら(Gastroenterology96:795−803)によって述べられている方法によって障害度をコントロールとし比較するとカプセル化Mn−SODは大幅な抑制効果を示した。一方、非カプセル化の粉末状Mn−SODはほとんど薬効を示さなかった。
【0011】
【発明の効果】
タン白質製剤は胃酸により失活し、また腸管では消化酵素により分解されるため経口投与は不可能とされ静注や皮下、筋注投与が一般的であったため、痛みや通院を必要としたが本発明によるカプセル化技術によって経口投与が可能となったため患者にとってはいろいろな負担が軽減されることとなり医療技術の進歩に効果を発揮することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは胃酸耐性のペクチン等よりなる腸溶性カプセルでこの内側にタン白質分解酵素阻害剤(プロテアーゼ・インヒビター)Bを含む。これと混在した状態でタン白質製剤(D)を内容物とカプセル化する。このカプセルが図−1−(a)であり、さらにカプセルの内にもう一層カプセルを設定し(C)この内側にタン白質製剤を含むカプセルが図−1−(b)である。図−1−(c)のように多数の小粒のカプセル(C)にタン白質製剤を含むこともできる。カプセルのサイズを超小粒(ナノカプセル)の腸管吸収性の
素材で創ることもできる。
【図2】Morrisらの方法によるTNBによる障害に対するMn−SODの効果。障害はコントロー(B)4.5に対し粉状SODの経口投与(C)でではほとんど防御されないがカプセル化Mn−SOD(D)では大幅な効果がみられる(Mn−SODは50000U/kg)。ラット数は各々10匹。
【産業上の利用分野】
本発明は各種タン白質製剤を経口投与可能にするため胃酸耐性のカプセルにタン白質分解酵素阻害剤を含有せしめ胃を通過後腸溶化し腸管内にタン白質分解酵素阻害剤を放出した後にタン白質製剤を溶出して薬効を発揮させるカプセル技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
タン白質は経口投与すれば胃酸(pH1〜3)と腸内の分解酵素により分解失活するため静注や筋注や皮下投与によって薬効を発揮する方法が一般的であった。しかしこの投与法は投与時に痛みがあることや頻繁に通院する必要がある。そこでこれらのタン白質製剤を経口投与出来れば簡便で痛みや通院の必要性もなくなり患者にとって生活の質の向上に大きく貢献できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
タン白質製剤はペプチド構造のため胃酸及びタン白質分解酵素で分解溶化される。このため経口投与法では失活してしまい薬効を発揮することは不可能であった。しかし本発明のカプセル化技術と酵素化学の応用はその優れた特性を組み合わせることによってタン白質製剤の経口投与を可能とした。本発明はこの技術に関するものである。
【0004】
【課題を解決する手段】
近年の遺伝子工学の進歩によって多くのヒト由来のタン白質製剤(バイオ医薬)が開発されてきている。インスリン、成長ホルモン、インターフェロン、ウロキナーゼ、TPA、SODなどがその代表例でこれらは通常は静注か筋注投与あるいは皮下投与される。しかし消化器での分解を防止できれば経口投与という簡単な方法で腸表面より吸収や効果をもたらし得る。胃の強酸性状態(pH1〜3)を酸耐性のカプセルで通過せしめ腸管内でのpHの上昇によってカプセルの腸溶化を計り、まずタン白質分解酵素阻害剤を放出し消化酵素の活性を失活した後に目的のタン白質製剤を放出せしめることによって活性を保持したままの状態で薬効を発揮することが可能となる。
本発明で用いる酸耐性pH依存性溶解カプセルは、例えばペクチンとグリセリンとゼラチン(1:4:5)を用いて容易に作製することが可能である。このカプセルの内部にプロテアーゼ阻害剤を含み、さらのその内部に目的のタン白質製剤を配置することによって活性を保持した状態での腸溶化が可能となる。放出されたタン白質製剤は腸管内表層及び腸管より吸収されて薬効を発揮することが可能となる。
【0005】
【実施例】
以下実施例を示すが、本発明はこれらの実施例の記載によって何ら制限されるものではない。
【0006】
【実施例1】(タン白質製剤を含有する酸耐性腸溶化カプセルの製造)
酸耐性のカプセルはpHの上昇とともに溶解し始めるため十二指腸へ到達する時期には各種タン白質分解酵素を阻害するインヒビターを放出する。これらのインヒビターは合成品であるAEBSFやE−64、さらに天然物であるBestatin、Leupeptin、Aprotininを含むことができる。さらに以下の物質を追加含有することができる。即ち、Antipain、Benzamindine−Hcl、Cathepsin inhibitors、Chymostatin、Ecotin、EDTA、Epsilon−aminocaproic−acid、N−Ethylmaleimide、PepstatinA、1,10−Phenanthroline、Phosphoramidon、Trypsin−inhibitorである。
【0007】
タン白質製剤としてはあらゆるペプチド化合物に応用することができる。即ち、数ヶ〜数十ヶのアミノ酸よりなる人工的ペプチドや天然に発見されているナットウキナーゼやヒルジン等のタン白質分子薬物、各種リンホカインやインターフェロン類、また各種生長ホルモン類や血栓溶解剤などほとんどのタン白質を用いることができる。これらのタン白質製剤は安定化剤の一種である糖類(デキストリンやトレハロースなど)と共に凍結乾燥し安定化した物を使用することができる。またグリコサミノグリカンの中から腸管への吸収を補助するものを結合することもでえきる。腸管への吸収を促す塩基性アミノ酸をタン白質製剤に連結したり、腸吸収性のナノカプセルを用いることもできる。A表1に示したように各々の成分を配合した図1のカプセルをシームレスカプセル充填機で作製した。
(a)は腸溶性の外層カプセル中にプロテアーゼ阻害剤とタン白質製剤を混在させたカプセルで胃通過後腸管へ移行してpHの向上と共に外層カプセルが溶解して内容物を放出する。
(b)は4本の中心を共通としたノズルから、それぞれの成分溶液を凝固液中へ滴下する方法によって外層及び内層にそれぞれの成分(プロテアーゼ阻害剤とタン白質製剤)を含むことができる。胃を通過したカプセルは腸入口でまず外層カプセルが溶解し始め、プロテアーゼ阻害剤を放出する。従って腸管内面はプロテアーゼ阻害剤で飽和した状態を呈する。その後内層カプセルが溶解し目的のタン白質製剤が放出される。低分子のインスリン等は腸管より吸収され血中へと移行できる。
(c)はタン白質製剤を腸吸収性の内層カプセルに保ち、このカプセルのサイズ(粒子の大きさとカプセルの厚み)を変化させることによって薬効を経時的に調節できるように考案したものである。
【0008】
【実施例2】(インスリン含有酸耐性腸溶化カプセル)
分子量約6000のインスリンはわずか30ヶのアミノ酸よりなり小さな分子である。このため腸管よりの吸収は高分子のタン白質より容易と推定される。精製インスリンを本法でカプセル化しマウスに経口投与し 0,4,8,12,16,20,24時間後に採血後、血中のインスリン濃度を測定した。経時的にインスリンの血中濃度は上昇していて、本カプセル化法によって経口投与したインスリンが胃を通過後、腸管より血中へ移行吸収されたことが判明した(表2)。
【0009】
【実施例3】(ヒト生長ホルモン含有耐酸性腸溶化カプセル)
放射性炭素C−14でラベルしたアミノ酸を含むヒト生長ホルモン(hGH)を組換えDNA技術でクローン化した微生物より精製した。この生長ホルモンを当該カプセル技術によりカプセル化し、マウスに経口投与した。経時的に採血し、ゲル口過法によりhGHの分子量を持つ分画の放射線量を計測した。経口投与後0,2,4,8、12時間後のアイソトープ量は有意に増加していてG.H.が腸管より血中へと移行したことが確認された。
【0010】
【実施例4】(ヒトMn−SOD含有カプセル)
大腸炎の原因の一因として腸じゅう毛毛細血管血流中で発生する活性酸素が疑われている。この可能性を当該カプセルにヒトMn−SODを含有せしめラットでの抗炎症効果を調べたところ図2に示すようにMn−SODを含むカプセルに大きな効果がみられた。Morrisら(Gastroenterology96:795−803)によって述べられている方法によって障害度をコントロールとし比較するとカプセル化Mn−SODは大幅な抑制効果を示した。一方、非カプセル化の粉末状Mn−SODはほとんど薬効を示さなかった。
【0011】
【発明の効果】
タン白質製剤は胃酸により失活し、また腸管では消化酵素により分解されるため経口投与は不可能とされ静注や皮下、筋注投与が一般的であったため、痛みや通院を必要としたが本発明によるカプセル化技術によって経口投与が可能となったため患者にとってはいろいろな負担が軽減されることとなり医療技術の進歩に効果を発揮することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは胃酸耐性のペクチン等よりなる腸溶性カプセルでこの内側にタン白質分解酵素阻害剤(プロテアーゼ・インヒビター)Bを含む。これと混在した状態でタン白質製剤(D)を内容物とカプセル化する。このカプセルが図−1−(a)であり、さらにカプセルの内にもう一層カプセルを設定し(C)この内側にタン白質製剤を含むカプセルが図−1−(b)である。図−1−(c)のように多数の小粒のカプセル(C)にタン白質製剤を含むこともできる。カプセルのサイズを超小粒(ナノカプセル)の腸管吸収性の
素材で創ることもできる。
【図2】Morrisらの方法によるTNBによる障害に対するMn−SODの効果。障害はコントロー(B)4.5に対し粉状SODの経口投与(C)でではほとんど防御されないがカプセル化Mn−SOD(D)では大幅な効果がみられる(Mn−SODは50000U/kg)。ラット数は各々10匹。
Claims (6)
- 各種タン白質製剤をタン白質分解酵素阻害剤と共に胃酸耐性を示す腸溶性カプセル中に封入することを特徴とする。
- 各種タン白質製剤がヒト及び動植物及び微生物由来のペプチド構造を持つ化合物。
- ペプチドが人工的に合成されたポリペプチド類。
- ポリペプチド類にグリコサミノグリカン類あるいは塩基性アミノ酸を付加し腸管内への吸収極性(polarity)を高めた化合物。
- ポリペプチド類をポリ乳酸・グリコール酸を基材としたナノ粒子に封入し粘膜への吸収極性を高めた化合物。
- 上記請求項2、3、4及び5のタン白質製剤及びペプチドを含む請求項1に記載のカプセル化剤。
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JP2002369018A JP2004167178A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | タン白質の経口投与法 |
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JP2002369018A JP2004167178A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | タン白質の経口投与法 |
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CN109646421A (zh) * | 2019-01-25 | 2019-04-19 | 纽斯葆广赛(广东)生物科技股份有限公司 | 一种纳豆激酶微囊的制备方法 |
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IT1393244B1 (it) * | 2008-07-18 | 2012-04-12 | Universita' Degli Studi Di Milano | Sistema per il rilascio al colon di farmaci suscettibili di degradazione enzimatica e/o scarsamente assorbiti nel tratto gastrointestinale |
CN106668844B (zh) * | 2016-10-08 | 2021-01-05 | 中国农业科学院油料作物研究所 | 一种纳豆激酶微胶囊及其制备方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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IL68769A (en) * | 1983-05-23 | 1986-02-28 | Hadassah Med Org | Pharmaceutical compositions containing insulin for oral administration |
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JPH02250823A (ja) * | 1989-03-24 | 1990-10-08 | Tsumura & Co | マイクロカプセル剤およびその製造方法 |
AU1824195A (en) * | 1994-02-24 | 1995-09-11 | Nippon Chemiphar Co. Ltd. | Oral synthetic peptide preparation |
JPH11116499A (ja) * | 1997-10-16 | 1999-04-27 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 生理活性ペプチドを含有した経口投与用ナノスフェア |
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2002
- 2002-11-15 JP JP2002369018A patent/JP2004167178A/ja active Pending
-
2003
- 2003-11-17 WO PCT/JP2003/014602 patent/WO2004054602A1/ja active Application Filing
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JP2006232760A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Dai Ichi Seiyaku Co Ltd | シームレスカプセル |
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Also Published As
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WO2004054602A1 (ja) | 2004-07-01 |
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