JP2004163707A - 光ファイバケーブル - Google Patents

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JP2004163707A JP2002330256A JP2002330256A JP2004163707A JP 2004163707 A JP2004163707 A JP 2004163707A JP 2002330256 A JP2002330256 A JP 2002330256A JP 2002330256 A JP2002330256 A JP 2002330256A JP 2004163707 A JP2004163707 A JP 2004163707A
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fiber cable
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Takeshi Takahashi
高橋  健
Mitsuo Edakawa
光男 枝川
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】伝送損失の増加などを生じない常に安定した伝送特性を維持する光ファイバケーブルを提供すること。
【解決手段】複数本の光ファイバがケーブルコア4の中央部に集合され、その周囲に緩衝材1が充填され、その外側に外被6を有する光ファイバケーブルにおいて、緩衝材1をポリプロピレン開繊ヤーンとし、該開繊ヤーンの熱収縮率は0.2%以下でかつ開繊幅が1.0mm以下とすることにより、安定した伝送特性を維持する光ファイバケーブルが得られる。なお、開繊幅を0.5mm以下とすれば、さらに好適である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ファイバケーブルの構造に関し、特に一本以上の光ファイバがケーブルコアの中央部に配置され、その周囲に緩衝材が充填され、その外側に外被を有する光ファイバケーブルに関する。ここでケーブルコアとは光ファイバ等の通信伝送媒体を含む、外被の内側になる部分で、その中央部とはケーブルコアの断面において、断面図の図心を含むケーブルコア全体よりも小さい領域をいう。
【0002】
【従来の技術】
一本以上の光ファイバがケーブルコアの中央部に配置され、その周囲に緩衝材が充填され、その外側に外被を有する光ファイバケーブルは、例えば特許文献1に示されている。ここには本願の図4に示すように、平行に並べた複数本の光ファイバを一括被覆した光テープ心線2を複数枚積層したものの周囲をクッション性の緩衝材1で覆いテープ3で押え巻きしたものをケーブルコア4とし、このケーブルコアの外側に外被6を設けた光ファイバケーブルなどが示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−183764号公報(5−12頁、図1−図7)
【0004】
この先行技術には、ケーブルコアの断面積に対する緩衝材の占積率を10〜50%に限定することによって、光ファイバの良好な伝送特性を維持できることが示されている。なお占積率の定義は特開平11−183764に示されている。この占積率の限定は確かに有効なものであるが、有効になるためには、緩衝材が他の条件を満たさなければならないことが判明した。つまり緩衝材がある特性を満たさないと占積率の上記限定が功を奏さず、伝送損失の増加を招くなどの不都合を生じる場合があることが判ったのである。
【0005】
緩衝材は、外被の外部からの大きな側圧や衝撃から光テープ心線を保護する効果を有するが、直接光テープ心線と接しているため、緩衝材の表面状態が不適当であれば、直ちに光ファイバにマイクロベンドを生じさせて、伝送損失を増加させるなどの伝送特性の劣化を招く。ここで緩衝材の表面状態とは、手触りや肌触りと言った風合いのことである。
【0006】
また、緩衝材の熱収縮率が高いと、ケーブル製造後に緩衝材自体が熱収縮して光テープ心線の配列状態を乱すことがあり、この場合にも伝送特性の劣化を招く。したがって、緩衝材の風合いと熱収縮性を最適にすることは良好な光ファイバケーブルを実現する上で極めて重要なことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、緩衝材の風合いと熱収縮性を最適にして、常に安定した伝送特性を維持する光ファイバケーブルを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一本以上の光ファイバがケーブルコアの中央部に配置され、その周囲に緩衝材が充填され、その外側に外被を有する光ファイバケーブルにおいて、緩衝材をポリプロピレン開繊ヤーンとし、該開繊ヤーンの熱収縮率は0.2%以下でかつ開繊幅が1.0mm以下であることを特徴とする光ファイバケーブルである。望ましくは、開繊幅を0.5mm以下とするのがさらに好適である。
【0009】
緩衝材としては、前記の先行技術ではポリエステル紐が主に例示されているが、取扱作業性、コスト上の利点からポリプロピレン製の開繊ヤーン(ポリプロピレン開繊ヤーン)が実際には最も多く使われおり、本発明もこの材料に関するものである。そしてポリプロピレン開繊ヤーンの熱収縮率が0.2%以下、開繊幅が1.0mm以下望ましくは0.5mm以下であれば、光ファイバの伝送特性はいかなる状況でも劣化すること無く良好に保たれることを試作評価により見出したのである。
【0010】
ここで、開繊幅とは、前記の風合いを、定量的に表現するために新しく導入した指標であって、試行錯誤の末に本指標が風合いを代表しうるとの結論に達したものである。開繊幅の定義を図1により説明する。図1(a)は、1本のポリプロピレン開繊ヤーン1の外観を示す図であり、皺のある乳白色の紐状の外観を持っている。図1(b)は、図1(a)のポリプロピレン開繊ヤーンを平面状に広げた状態の外観を示す図であり、多数の菱形状の網目10から成っている。図1(c)は、要素である一個の網目10の拡大図で、開繊幅はこの図における材料の幅Bとして定義する。
【0011】
ポリプロピレン開繊ヤーンのこの形状は、その製法に由来するもので、一般にポリプロピレン開繊ヤーンは、厚さが0.5mm以下のポリプロピレンのフィルムを刃物や針で周期的に裂いてから、これを紐状に丸めて得られる。したがってこれを広げれば多数の菱形の網目が現れる。図1(c)で定義した開繊幅は、いかに細かにフィルムを裂いたかを表す指標といってもよく、この指標が手触り、肌触りといった風合いを決定づけていることと、伝送特性劣化が生じないためには、開繊幅は1.0mm以下である必要があることを見出したのである。なお開繊幅の下限は、前記刃物や針といった工具の構成に依存する製造上の下限であり、小さければ小さいほど良い。
【0012】
また、熱収縮率とは、ポリプロピレン開繊ヤーンの、常温での長さに対する、130±10℃の恒温槽で1時間加熱後の収縮長の比率として定義した。そして伝送特性劣化が生じないためには、熱収縮率は0.2%以下である必要性を見出したのである。なお熱収縮率は、やはり小さければ小さいほど良く、下限は0%(熱収縮が生じない)とみることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明を実施した光ファイバケーブルの例を図2に示す。この構造のケーブルを実際に複数本試作評価する中で本発明を得るに至った。光ファイバ8心から成る光テープ心線2を6枚積層し、この積層体の両側にさらに8心の光テープ心線を2枚づつ密接させ、この周囲を複数本のポリプロピレン開繊ヤーン1で隙間無く覆い、この外周をテープ3で押え巻きしてケーブルコア4とし、支持線5とケーブルコア4を断面ダルマ型の共通外被6で覆い光ファイバケーブルを完成した。支持線5としては1.4mmφ×7本の鋼撚り線を用い、ケーブルの外寸法は、10mm×18mmである。なお、ポリプロピレン開繊ヤーンの占積率は、23%になるようヤーンの本数を加減しており、前記先行技術を利用している。
【0014】
開繊幅が、0.5mm、1.0mm、1.5mmの3種類、熱収縮率が0%、0.2%、0.5%、2.0%の4種類、合計12種類のポリプロピレン開繊ヤーンを準備し、このそれぞれを用いて図2に示した12本の光ファイバケーブルを各1000mづつ試作した。試作後直ちにこれらのケーブルの、波長1.55μmにおける製造後の伝送損失を測定した。測定対象とする光ファイバは1ケーブル当たり8心でそれ以外はダミーファイバである。ケーブル化による光ファイバの伝送損失増加量の平均値を図3に示す。これらは初期特性ではあるが、ポリプロピレン開繊ヤーン充填による側圧緩和と、外被押出し工程の熱によるポリプロピレン開繊ヤーンの熱収縮の影響は、光ファイバへ及んでいるとみることができる。
【0015】
図3から、光ファイバの伝送損失が生じないための、ポリプロピレン開繊ヤーンの必要特性を定めることができる。すなわち、熱収縮率は0.2%以下で、かつ開繊幅は1.0mm以下であれば伝送損失増加量は0.02dB/km程度以下で極めて小さくなることが判る。さらに開繊幅が0.5mm以下になればケーブル化による伝送損失の増加は全く無いと言えるほどの好結果となることが判る。
【0016】
上記の限定の妥当性は、図3のグラフの傾きなどにも現れている。つまり、熱収縮率が0%と0.2%のグラフを見ると開繊幅が1.0mm以下の領域で傾きが著しく小さい。また、同じく熱収縮率が0%と0.2%のグラフは著しく接近している。これらは、熱収縮率が0.2%以下で、かつ開繊幅が1.0mm以下の領域で特に伝送損失が安定し、損失の増加が生じ難いことを表している。したがって、本発明が限定する領域は特別な効果を発揮するところということができる。
【0017】
本発明は、従来の光ファイバケーブル構造として図4に例示したケーブルにももちろん適用することができる。図4の緩衝材1として、本発明が限定する特性のポリプロピレン開繊ヤーンを用いれば本発明の光ファイバケーブルを得ることができる。ここまで、ケーブルコアの中央部に集合される光ファイバが光テープ心線である場合を主に説明したが、本発明は光テープ心線に限るものではなく、ケーブルコアの中央部に一本以上の光ファイバが配置されているケーブルには全て有効である。
【0018】
特に、光ファイバが一本の場合は従来から光ファイバコードとして知られるものがあるが、光ファイバコードでは緩衝材としてポリアミド繊維(例えば、登録商標「ケブラー」)等が用いられていた。ポリアミド繊維の代りに本発明が特定する開繊の細い、熱収縮率の小さいポリプロピレン開繊ヤーンを用いて、光ファイバコードの低コスト化も可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明の光ファイバケーブルは、熱収縮が生じ難く、かつ風合いに優れたポリプロピレン開繊ヤーンを緩衝材として光ファイバの周囲に充填したものであるため、光ファイバの良好な伝送特性を安定して維持しうるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリプロピレン開繊ヤーンの説明図である。
【図2】本発明の光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。
【図3】試作ケーブルの特性を示すグラフである。
【図4】先行技術に示された光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:緩衝材
2:光テープ心線
3:テープ押え巻き
4:ケーブルコア
5:支持線
6:外被
10:菱形状の網目

Claims (2)

  1. 一本以上の光ファイバがケーブルコアの中央部に配置され、その周囲には緩衝材が充填され、その外側に外被を有する光ファイバケーブルにおいて、緩衝材はポリプロピレン開繊ヤーンであって、該開繊ヤーンの熱収縮率が0.2%以下でかつ開繊幅が1.0mm以下であることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 一本以上の光ファイバは光テープ心線であり一枚の光テープ心線がケーブルコアの中央部に配置されているかまたは、復数枚の光テープ心線がケーブルコアの中央部に積層配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008249749A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Occ Corp 支持線を有する光ファイバドロップケーブル
KR101243470B1 (ko) 2013-01-22 2013-03-13 김건 저수축성 해저용 폴리프로필렌 얀 및 이를 이용한 해저케이블

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