JP2004163553A - トナー消費量の算出方法、トナーカウンタおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成を行うことで消費されるトナーの量を精度よく求める。
【解決手段】孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットの各パターンの形成回数C1、C2およびC3をそれぞれ個別にカウントしておく。一方、トナー消費量を求める計算式(1)における各重み付け係数Kx、K1、K2、K3を、トナー消費量のレベルに応じて係数テーブルから選択する。そして、これらの数値を式(1)に代入することにより、トナー消費量を算出する。印刷ドットの1カウントに与える重みをトナー消費量によって変化させているので、トナーの性質の経時変化に対応して精度よくトナー消費量を求めることができる。
【選択図】 図7
【解決手段】孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットの各パターンの形成回数C1、C2およびC3をそれぞれ個別にカウントしておく。一方、トナー消費量を求める計算式(1)における各重み付け係数Kx、K1、K2、K3を、トナー消費量のレベルに応じて係数テーブルから選択する。そして、これらの数値を式(1)に代入することにより、トナー消費量を算出する。印刷ドットの1カウントに与える重みをトナー消費量によって変化させているので、トナーの性質の経時変化に対応して精度よくトナー消費量を求めることができる。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷したドットの数に基づいてトナーの消費量を求める算出方法、トナーカウンタおよび画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナーを使用して画像を形成する画像形成装置においては、トナー補給などメンテナンスの都合上、トナーの消費量あるいは残量を把握する必要がある。そこで、本件出願人は、簡単な構成で精度よくトナーの消費量を求めることのできるトナー消費量検出方法および装置をすでに開示している(特許文献1参照)。この検出方法および装置においては、印刷ドットの値とトナー消費量の関係が非線形で、しかも当該印刷ドットに隣接する印刷ドットの状態によっても変化することに鑑み、印刷ドット列を孤立ドット、2連続ドット、中間値ドットの3つのパターンに分け、これらのパターン毎にその形成個数を計数し、それらの計数値に基づいてトナーの消費量を求めている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−174929号公報(第4頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような画像形成装置においては、画像形成を安定して行うために、使用するトナーの性質が一定していることが望ましい。しかしながら、実際の装置においては、画像形成を繰り返すうちに画像濃度が次第に変化してゆく場合があることが知られており、このことからわかるように、トナーの性質は必ずしも一定ではなく、経時的に変化する場合がある。この変化の現れ方は、装置構成あるいは使用するトナーによって様々である。例えば、この種の画像形成装置において、選択現像、すなわち、種々の粒径の粒子が混在するトナーでは現像のため消費されるトナーの粒径に選択性があるという現象があり、その結果、残存しているトナーの粒径分布は次第に変化することとなる。
【0005】
このようにトナーの性質が経時的に変化すると、形成される画像の品質に影響が及ぶのはもちろんであるが、上記した印刷ドットとトナー消費量との関係も、これに応じて変化することとなる。つまり、印刷ドットとトナー消費量との間には、上記した隣接ドットとの配列状態に基づく空間的な非線形性を有しているだけでなく、トナーの性質が刻々と変化するのに対応して時間的な変化を伴う場合がある。そのため、このような性質を有する装置においては、算出されたトナー消費量と実際の値との間に食い違いが生じ、的確なタイミングでトナー補給を行うことが難しくなる場合がある。そこで、印刷ドットとトナー消費量との関係の経時変化によらず、より高い精度でトナー消費量を求めることのできる技術の確立が求められる。
【0006】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を精度よく求めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を算出するトナー消費量の算出方法において、上記目的を達成するため、印刷ドットの形成回数をカウントするとともに、そのカウント値に所定の重み付け係数を乗じた値を積算し、その積算値に基づいて前記トナーの消費量を求め、しかも、前記重み付け係数を、前記トナーの使用履歴に応じて変更設定することを特徴としている。
【0008】
このように構成された発明では、単純に印刷ドット数を積算するのではなく、印刷ドット数に所定の重み付け係数を乗じた値を積算し、その積算値に基づきトナーの消費量を求める。先に述べた従来技術においてはこの重み付け係数を一定としていた。これに対し、この発明では、同じ印刷ドット1ドットあたりのトナー消費量が、トナーの性質の変化に伴い経時的に変化することに鑑み、印刷ドット数に乗じる重み付け係数をトナーの使用履歴に応じて変更するようにしている。このように、トナーの性質の経時変化に合わせて各印刷ドットの重みを異ならせることで、トナーの性質が経時的に変化する場合でもトナーの消費量を精度よく求めることが可能となる。
【0009】
また、このようなトナー消費量の算出方法において、前記印刷ドットからなる印刷ドット列を、連続する印刷ドットの数に応じて複数のパターンに分けるとともに、各パターン毎に個別にその形成回数をカウントし、しかも、前記重み付け係数を前記各パターン毎に個別に設定し、前記各パターン毎の前記積算値の合計に基づいて前記トナーの消費量を求めるようにしてもよい。こうすることで、印刷ドット数とトナー消費量との対応関係に影響を及ぼす2つの要素、すなわち上記した印刷ドットの配列状態の違いに伴う空間的な非線形性と、トナーの性質の経時変化に伴う時間的な変動とのいずれにも対応することができ、より精度よくトナー消費量を求めることが可能である。
【0010】
なお、実際に消費されるトナーの中には、画像形成に費やされるもののほかに周囲に飛散するなどして失われるものもある。そのため、より精度よくトナー消費量を求めるためには、このように画像形成に寄与しないトナー消費を無視することはできない。こうしたトナーの消費量は印刷ドット数の多少とはあまり関係がない。そこで、前記積算値に所定のオフセット値を加算して前記トナーの消費量を求めるようにしてもよい。こうすることで、画像形成以外に消費されたトナーをも含めてより精度よくトナー消費量を求めることができる。
【0011】
ここで、トナー消費量を算出するより具体的な方法としては、例えば、前記積算値に基づき求めたトナー消費量に応じて、予め設定された複数の数値のうち1つを選択し、その選択した数値を前記重み付け係数とすることができる。つまり、重み付け係数の候補として複数の数値を予め設定しておき、各時点におけるトナー消費量に応じてその中の1つを選択してその時点での重み付け係数とすることで、各時点における重み付け係数を簡単な方法で決めることができる。
【0012】
また、前記積算値に基づき求めたトナー消費量が所定の閾値に達したときに、そのトナー消費量に応じて新たに前記重み付け係数を設定するようにしてもよい。すなわち、印刷ドット数とトナー消費量との間の時間的な非線形性を複数の折れ線で近似し、ある範囲では印刷ドット数とトナー消費量とが比例関係にあるとみなすことで、より簡単な計算処理でトナー消費量を求めることができる。
【0013】
また、この発明は、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を算出するトナー消費量の算出方法において、上記目的を達成するため、トナー消費に関連する値をカウントするとともに、そのカウント値をそのまま、または必要に応じて該カウント値を補正した値を、積算して得られる積算値に基づき前記トナーの消費量を求め、しかも、前記補正内容を前記トナーの使用履歴に応じて変更することを特徴としている。
【0014】
このように構成された発明では、トナー消費に関連するカウント値を単純に積算するのではなく、トナーの使用履歴に応じて必要な補正をそのカウント値に施した上で積算し、その積算値に基づきトナー消費量を求める。そのため、1カウントがその積算値に与える重みをその時点でのトナーの使用履歴に応じた値とすることができ、こうすることで、トナーの性質の経時変化によらず精度よくトナー消費量を求めることができる。
【0015】
ここで、「トナー消費に関連する値」としては、その値の変化からトナーが消費されたことを推定することのできるものであれば何でもよい。例えば、上記した印刷ドット数のほか、画像信号に基づく印字信号や、露光プロセスにおけるレーザービーム等の光源の発光時間などを用いることができる。
【0016】
また、この発明は、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を求めるトナーカウンタにおいて、上記目的を達成するため、印刷ドットの形成回数をカウントするカウント手段と、トナーの使用履歴に応じて重み付け係数を設定する係数設定手段とを備え、前記カウント手段によるカウント値と前記重み付け係数とを乗じた値を積算し、その積算値に基づいて前記トナーの消費量を求めることを特徴としている。
【0017】
また、このトナーカウンタにおいて、前記印刷ドットからなる印刷ドット列を、連続する印刷ドットの数に応じて複数のパターンに分けるパターン判別手段をさらに備え、前記カウント手段は、前記各パターン毎に個別にその形成回数をカウントする一方、前記係数設定手段は、前記各パターン毎に個別に前記重み付け係数を設定し、前記各パターン毎の前記積算値の合計に基づいて前記トナーの消費量を求めるようにしてもよい。
【0018】
また、前記係数設定手段は、前記積算値に基づいて求められたトナー消費量に応じて、予め設定された複数の数値のうち1つを選択し、その選択した数値を前記重み付け係数としてもよく、さらに、前記係数設定手段は、前記積算値に基づき求めたトナー消費量が所定の閾値に達したときに、そのトナー消費量に応じて新たに前記重み付け係数を設定するようにしてもよい。
【0019】
さらに、この発明は、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を求めるトナーカウンタにおいて、上記目的を達成するため、トナー消費に関連する値をカウントするカウント手段と、前記カウント手段によるカウント値に対して所定の補正を加える補正手段とを備え、前記カウント手段によるカウント値をそのまま、または必要に応じて前記補正手段による補正値を、積算して得られる積算値に基づき前記トナーの消費量を求め、しかも、前記補正内容を前記トナーの使用履歴に応じて変更することを特徴としている。
【0020】
上記した各トナーカウンタは、先に述べたトナー消費量の算出方法を実行するために必要な構成をそれぞれ備えている。そのため、上記したいずれのトナーカウンタにおいても、トナー消費量を精度よく求めることが可能である。
【0021】
また、この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、その内部にトナーを貯留する現像器と、静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、前記現像器内のトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって前記トナーを前記像担持体との対向位置に搬送するトナー担持体と、前記現像器におけるトナー消費量を求める上記したいずれかのトナーカウンタとを備え、前記像担持体と前記トナー担持体との間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記トナー担持体から前記像担持体に移動させることで前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴としている。
【0022】
このように構成された発明では、上記したいずれかの構成を有するトナーカウンタによってトナー消費量を求めているので、現像器におけるトナー消費量、あるいは当該現像器内のトナー残量を精度よく求めることが可能である。また、印刷ドットの数は計算によって求めることができるから、現像器にトナー量を計測するための構成を設ける必要がなく、装置構成を簡単としてコスト低減を図ることができる。その効果は、特にカラー画像形成装置のように複数の現像器を備える装置において顕著である。
【0023】
このような画像形成装置においては、例えば、前記トナー担持体の回転量に対応する情報、前記像担持体上に形成した印刷ドット数に対応する情報の少なくとも1つに基づいて前記トナーの使用履歴を求めることができる。すなわち、トナー担持体がトナーを担持しながら回転することによって現像器内のトナーが消費されるから、その回転量から現像器内のトナーの使用履歴を推定することができる。また、先に述べたように、印刷ドット数はトナーの消費量と深く関係する情報である。したがって、これらの情報に基づいてトナーの使用履歴を求め、それに応じて前記した重み付け係数の設定またはカウント値に対する補正を行うことで、トナー消費量を精度よく求めることができる。
【0024】
また、前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、前記トナーの使用履歴を求めるようにしてもよい。上記したように、本発明にかかるトナーカウンタを用いることにより、トナー消費量を精度よく求めることが可能となっているので、トナーの使用履歴を求めるにあたりその結果をフィードバックすることで、さらに高い精度でトナーの消費量を求めることが可能となる。
【0025】
ここで、前記現像器には、前記トナー担持体の回転量に対応する情報、前記像担持体上に形成した印刷ドット数に対応する情報および前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量のうち少なくとも1つを記憶する記憶素子を設けることができる。こうすることで、現像器内のトナーの使用履歴はその現像器に設けられた記憶素子に記憶されることとなるので、各現像器毎のトナーの履歴の管理が容易となる。
【0026】
また、この画像形成装置において、前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、前記現像器のトナーエンドを判定することができる。ここで、「トナーエンド」とは、現像器内のトナーが残り少なくなったことによって、当該現像器およびその内部に貯留されたトナーを用いて良好な画像形成を行うことができなくなった状態を指している。この画像形成装置では、上記のように現像器内のトナー消費量を精度よく求めることができるので、こうして求めたトナー消費量から当該現像器のトナーエンドを判定することによって、的確なタイミングでのトナー補給あるいは現像器の交換を実施することが可能となる。
【0027】
また、この種の画像形成装置では、トナーの性質の変化に起因して画像品質など画像形成の結果が変化する。そこで、前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、画像形成に影響を与える因子のうち少なくとも1つを調整するようにしてもよい。こうして、トナーの状態に応じて調整された画像形成条件の下で画像形成を行うことで、より安定して画像形成を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する画像形成装置である。この画像形成装置では、ユーザからの画像形成要求に応じてホストコンピュータなどの外部装置から画像信号がメインコントローラ11に与えられると、このメインコントローラ11からの指令に応じてエンジンコントローラ10がエンジン部EGの各部を制御してシートSに画像信号に対応する画像を形成する。
【0029】
このエンジン部EGでは、「像担持体」として機能する感光体2が図1の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、この感光体2の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユニット3、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部5がそれぞれ配置されている。帯電ユニット3は帯電制御部103から帯電バイアスが印加されており、感光体2の外周面を所定の表面電位に均一に帯電させる。
【0030】
そして、この帯電ユニット3によって帯電された感光体2の外周面に向けて露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、露光制御部102から与えられる制御指令に応じて光ビームLを感光体2上に露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。例えば、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介してメインコントローラ11のCPU111に画像信号が与えられると、エンジンコントローラ10のCPU101が露光制御部102に対し所定のタイミングで画像信号に対応した制御信号を出力し、これに応じて露光ユニット6から光ビームLが感光体2上に照射されて、画像信号に対応する静電潜像が感光体2上に形成される。
【0031】
こうして形成された静電潜像は現像ユニット4によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、現像ユニット4は、軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、図示を省略する回転駆動部、支持フレーム40に対して着脱自在に構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵するイエロー用の現像器4Y、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、およびブラック用の現像器4Kを備えている。この現像ユニット4は、図2に示すように、現像器制御部104により制御されている。そして、この現像器制御部104からの制御指令に基づいて、現像ユニット4が回転駆動されるとともにこれらの現像器4Y、4C、4M、4Kが選択的に感光体2と対向する所定の現像位置に位置決めされて、選択された色のトナーを感光体2の表面に付与する。これによって、感光体2上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
【0032】
より詳しくは、この現像位置では、当該位置に位置決めされた現像器(図1の例ではイエロー用現像器4Y)に設けられた現像ローラ44が感光体2と当接してまたは所定のギャップを隔てて対向配置される。この現像ローラ44は、その表面に摩擦帯電されたトナーを担持するトナー担持体である。そして、現像ローラ44が回転することによって順次、その表面に静電潜像が形成されている感光体2との対向位置にトナーが搬送される。ここで、現像器制御部104から直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアスが現像ローラ44に印加されると、現像ローラ44上に担持されたトナーは、感光体2の表面各部にその表面電位に応じて部分的に付着し、こうして感光体2上の静電潜像が当該トナー色のトナー像として顕像化される。
【0033】
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72〜75に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。さらに、中間転写ベルト71を挟んでローラ73と対向する位置には、該ベルト71表面に対して不図示の電磁クラッチにより当接・離間移動可能に構成された二次転写ローラ78が設けられている。そして、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体2上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、カセット8から取り出されて中間転写ベルト71と二次転写ローラ78との間の二次転写領域TR2に搬送されてくるシートS上にカラー画像を二次転写する。また、こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニット9を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレイ部に搬送される。
【0034】
なお、中間転写ベルト71へトナー像を一次転写した後の感光体2は、不図示の除電手段によりその表面電位がリセットされ、さらに、その表面に残留したトナーがクリーニング部5により除去された後、帯電ユニット3により次の帯電を受ける。
【0035】
また、ローラ75の近傍には、クリーナ76、濃度センサ60および垂直同期センサ77が配置されている。これらのうち、クリーナ76は図示を省略する電磁クラッチによってローラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そして、ローラ75側に移動した状態でクリーナ76のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71の外周面に残留付着しているトナーを除去する。また、垂直同期センサ77は、中間転写ベルト71の基準位置を検出するためのセンサであり、中間転写ベルト71の回転駆動に関連して出力される同期信号、つまり垂直同期信号Vsyncを得るための垂直同期センサとして機能する。そして、この装置では、各部の動作タイミングを揃えるとともに各色で形成されるトナー像を正確に重ね合わせるために、装置各部の動作はこの垂直同期信号Vsyncに基づいて制御される。さらに、濃度センサ60は中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、後述する濃度制御処理において、中間転写ベルト71の外周面に形成されるパッチ画像の光学濃度を測定する。
【0036】
また、図2に示すように、各現像器4Y、4C、4M、4Kには該現像器の製造ロットや使用履歴、内蔵トナーの残量などに関するデータを記憶する「記憶素子」であるメモリ91〜94がそれぞれ設けられている。さらに、各現像器4Y、4C、4M、4Kにはコネクタ49Y、49C、49M、49Kがそれぞれ設けられている。そして、必要に応じて、これらが選択的に本体側に設けられたコネクタ108と接続され、インターフェース105を介してCPU101と各メモリ91〜94との間でデータの送受を行って該現像器に関する消耗品管理等の各種情報の管理を行っている。なお、この実施形態では本体側コネクタ108と各現像器側のコネクタ49K等とが機械的に嵌合することで相互にデータ送受を行っているが、例えば無線通信等の電磁的手段を用いて非接触にてデータ送受を行うようにしてもよい。また、各現像器4Y、4C、4M、4Kに固有のデータを記憶するメモリ91〜94は、電源オフ状態や該現像器が本体から取り外された状態でもそのデータを保存できる不揮発性メモリであることが望ましく、このような不揮発性メモリとしては例えばフラッシュメモリや強誘電体メモリ、EEPROMなどを用いることができる。
【0037】
また、図1への記載を省略するものの、この画像形成装置では表示部12が設けられている(図2)。そして、必要に応じCPU111から与えられる制御指令に応じて所定のメッセージを表示することで、必要な情報をユーザに対し報知する。例えば、装置の故障や紙詰まり等の異常が発生したときにはその旨をユーザに知らせるメッセージを表示する。また、いずれかの現像器内のトナー残量が所定値以下まで低下したときには、当該現像器の交換を促すメッセージを表示する。この表示部12としては、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置を用いることができるが、これ以外に、必要に応じて点灯あるいは点滅する警告ランプを用いてもよい。さらに、メッセージを表示することで視覚によりユーザに報知する以外に、予め録音された音声メッセージやブザー等の音声による警報装置を用いたり、これらを適宜組み合わせて使用してもよい。
【0038】
なお、図2において、符号113はホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するためにメインコントローラ11に設けられた画像メモリであり、符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。
【0039】
次に、上記のように構成された画像形成装置において、各現像器4Y、4M、4C、4Kそれぞれについてトナー消費量を求める方法を説明する。この画像形成装置では、各現像器毎に、形成された印刷ドットの数に基づいてトナー消費量を算出するとともに、その結果に基づいて、後述する濃度制御処理を実行して画像濃度を調整したり、当該現像器におけるトナーエンドの判定を行っている。
【0040】
図3はトナーの粒径分布の変化を例示する図である。また、図4は印刷ドット数とトナー消費量との関係を示す図である。この種の画像形成装置に用いられるトナーでは、様々な粒径を有するトナー粒子が混在しているため、その粒径分布は一定の広がりを有している。一方、このような粒径分布を有するトナーを用いて画像形成を行うと、トナーの粒径の違いによって消費される確率が異なる、いわゆる選択現像という現象が知られている。
【0041】
この現象については実験的にも確認されている。図3(a)は、現像器内の全トナーのうちその粒径が5μm以下の小粒径トナーが占める割合(体積%)が、画像形成を繰り返し行ったときにどのように変化するかを実測した結果の一例を示すものである。また、図3(b)は、そのときの現像器内に残存するトナーの体積平均粒径の変化を示すものである。図3(a)に示すように、画像形成を長期間にわたって行いトナー消費量が増加するにつれて、小粒径トナーの割合が次第に低下しており、これと対応して、図3(b)に示す体積平均粒径は次第に増加してゆく。このことから、画像形成を行うことによって様々な粒径のトナーが一様に消費されるのではなく、当初は粒径の小さいトナーが優先的に消費されていることがわかる。このように、画像形成を繰り返し、トナー消費量が増えるにつれて、現像器内のトナーの粒径のばらつきの程度、すなわちトナーの粒径分布も次第に変化してゆくこととなる。
【0042】
したがって、形成された印刷ドット数と実際のトナー消費量との関係についてみると、両者の間には図4の破線cに示すような単純な直線関係は成立せず、例えば図4の曲線aあるいはbに示すように、一般に両者の関係は非線形性を有している。というのは、上記したように、トナーの粒径分布が変化してゆくため、形成された印刷ドット1ドットあたりのトナー消費量も、これに対応して刻々と変化してゆくからである。そのため、単に形成された印刷ドットの数をカウントするだけでは、トナーの消費量を精度よく算出することは難しい。
【0043】
このように、計算により求めたトナー消費量と実際の値との間にズレが生じると、次のような不具合を来すこととなる。例えば、計算により求めたトナー消費量に基づいてトナーエンドを判定する場合、このようなズレがあると、現像器交換のタイミングを誤ってしまう。すなわち、実際にはまだ十分な量のトナーが残存しているにもかかわらずユーザが現像器を廃棄してしまったり、トナーが残り少ないことに気づかず新しい現像器の手配が遅れてしまうこととなる。また、後述するように、トナー消費量に応じて画像形成条件を調整する場合、的確なタイミングで調整を行うことができず、画像濃度の変動が大きくなってしまう等の問題が生じる。
【0044】
そこで、この装置では、各トナー色毎に次のようにしてトナー消費量を求めている。まず、印刷ドット列を孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットの3つのパターンに分類し、各パターン毎に一定期間内における形成回数をカウントする。そして、それぞれの形成回数に対し、トナーの使用履歴に応じて設定される所定の重み付け係数を乗じてその結果を合計し、その合計値に画像形成枚数により決まるオフセット値を加算したものを当該期間内におけるトナー消費量とする。これを式で表すと次のとおりである:
(トナー消費量)=Kx・(K1・C1+K2・C2+K3・C3)+No…(1)
ここに、係数Kxは、トナー色に依存する比例係数であり、文字C1、C2、C3はそれぞれ孤立ドット、2連続ドット、3連続ドットの形成回数である。また、係数K1、K2、K3はそれぞれ孤立ドット、2連続ドット、3連続ドットに対応する重み付け係数であり、文字Noは画像形成枚数により決まるオフセット値である。
【0045】
なお、上記(1)式自体は、先に述べた先行技術(特許文献1)に記載したもの同じ原理に基づくものである。ただし、上記先行技術においては重み付け係数K1、K2、K3を一定としているのに対し、本実施形態では、後述するようにこれらをトナー消費量の関数としている点で両者は大きく相違している。すなわち、本実施形態では、印刷ドットあたりのトナー消費量がトナーの使用履歴によって異なるのに対応させて各重み付け係数を変化させている。こうすることで、同じ1カウントが計算結果に与える重みを、1ドットあたりのトナー消費量の大小に応じて異ならせることができ、トナー消費量をより精度よく求めることが可能となる。
【0046】
図5はトナーカウンタの構成を示すブロック図である。この装置においては、ROM106(図2)に記憶されたプログラムに基づいてCPU101が所定の演算を行うことによりトナー消費量を求めている。つまり、トナーカウンタとしての全ての構成をCPU101のソフトウェア上で実現しているが、ハードウェアにより構成することも可能であり、その場合の回路構成例を示すのが図5である。ここでは、図5に示すハードウェア構成のトナーカウンタ200をモデルとして本発明にかかるトナーカウンタの動作原理を説明するが、図5の回路をソフトウェアにより実現する場合にも、同様の原理に基づきトナー消費量を求めることが可能である。
【0047】
このトナーカウンタ200では、CPU101から露光制御部102に与えられるものと同一の制御信号、すなわち、外部装置から与えられた画像信号に基づいて各トナー色毎の階調値に展開された信号が比較回路201に入力される。比較回路201はその制御信号に基づき、階調値が所定の閾値以上の印刷ドットに対応する信号のみを通過させ、判別回路202に入力する。判別回路202は、比較回路201の出力信号に基づき印刷ドットの配列状態を判別する「パターン判別手段」である。すなわち、判別回路202は、印刷ドット列を構成するドット数を検知して、その連続数に応じて孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットの3パターンに分類し、そのパターンに応じてカウンタ203〜205のいずれかに「1」を出力する。これらのカウンタ203、204および205は、それぞれ孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットの各パターンに対応して設けられたものであり、判別回路202から随時出力される信号をカウントすることによって、当該パターンの印刷ドット列の形成回数を計数する「カウント手段」である。
【0048】
例えば、比較回路201に入力された制御信号が、孤立ドットに対応したものであったときには、比較回路201からの出力信号に基づいて判別回路202は当該印刷ドットが孤立ドットであることを判別し、カウンタ203に対して「1」を出力する一方、他のカウンタ204、205に対しては「0」を出力する。こうすることで、孤立ドットの形成回数を示すカウンタ203のカウント値のみが1つ増加する一方、他のカウンタ204、205のカウント値は変化しない。同様に、比較回路201に入力された制御信号が2連続あるいは3連続ドットに対応したものである場合には、それぞれに対応したカウンタ204あるいは205のカウント値が1つずつ増加してゆく。このようにして、各パターン毎の印刷ドットの形成回数が個別にカウントされる。
【0049】
なお、比較回路201に入力された制御信号が、4つ以上の印刷ドットが連続する印刷ドット列に対応したものであった場合には、判別回路202は、3つ連続する印刷ドットを検出する度毎にカウンタ205に「1」を出力する。したがって、例えば4連続の印刷ドットはその一部が重複する2組の3連続ドットとして数えられ、このときカウンタ205のカウント値は2つ増加することとなる。このようにすることで、孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットそれぞれの形成回数C1、C2およびC3が、3つのカウンタ203、204および205のそれぞれにカウントされてゆく。
【0050】
これらのカウント値C1、C2およびC3は、演算回路206に入力される。この演算回路206には、これ以外に、CPU101から与えられるオフセット値Noと、係数テーブル207からの出力とが入力される一方、演算回路206からの出力は、CPU101および係数テーブル207に入力されている。この係数テーブル207には、「重み付け係数」Kx、K1、K2、K3((1)式)の候補となる複数組の数値が予め記憶されており、演算回路206の出力値に応じてそのうちの1組が選択される。そして、演算回路206は、各カウンタ203〜205から出力されるそれぞれのカウント値C1、C2、C3と、係数テーブル207から選択されて出力される重み付け係数K1、K2、K3とを乗じるとともにそれらの和を求める。そして、その和と係数Kxとの積に、CPU101から与えられるオフセット値Noを加算する。こうすることによって、(1)式に定義するトナー消費量が求められる。
【0051】
なお、この実施形態においては、上記トナーカウンタ200の「カウント手段」、「係数設定手段」等に相当する構成を全てソフトウェアで実現していることは上記したとおりである。こうすることによって、トナー消費量を算出するための特別なハードウェアを追加する必要はなく、装置構成を簡単として装置の低コスト化を図ることができる。
【0052】
図6はこの画像形成装置におけるトナーカウント動作を示すフローチャートである。この画像形成装置では、一定期間毎に図6に示すトナーカウント動作を実行しており、これにより随時トナーの消費量を求めるとともに、その結果に基づいてトナーエンドの判定や画像濃度の調整を行っている。このトナーカウント動作では、まず印刷ドット列の各パターン毎のカウント値の増分を求める(ステップS1)。これにより、先のトナーカウント動作から現在までの間(以下、「対象期間」という)に形成された印刷ドットの数を各パターン毎に求めることができる。次に、これらの値と予め設定された所定の重み付け係数とを乗じるとともに、それらの和を求める(ステップS2)。そして、その結果に、対象期間内における画像形成枚数に比例するオフセット値を加えると(ステップS3)、当該対象期間におけるトナー消費量が求まる。したがって、各対象期間におけるトナー消費量を積算することにより(ステップS4)、現在までの総トナー消費量を求めることができる。
【0053】
さらに、こうして求めた総トナー消費量の数値によって以後の動作は異なる。すなわち、総トナー消費量が所定の閾値に達したかどうかを判定し(ステップS5)、その結果がYESの場合には、その時点のトナー消費量に応じた新たな重み付け係数を設定する(ステップS6)。これは、図4に示す非線形性に起因して生じる計算上のトナー消費量と実際の値とのズレを、重み付け係数をトナー消費量に合わせて適宜変更することによって補正することを目的としたものである。以下、図7を参照しながらより具体的に説明する。
【0054】
図7は係数テーブルの一例を示す図である。この実施形態では、上記計算により求めた総トナー消費量の値を4つのレベル:レベル0(0〜15g);レベル1(15〜35g);レベル2(35g〜100g)およびレベル3(100g以上)に分類している。これらの各レベル間の境界となるトナー消費量が上記した「閾値」である。そして、各レベル毎に一定の重み付け係数を設定する一方、算出した総トナー消費量が属するレベルの変化があったときには、それに応じて重み付け係数も変化させる。例えば、ブラック色(K)において、総トナー消費量がレベル0である場合には、(1)式における各係数は、
Kx=2.30,K1=0.705,K2=0.655,K3=0.658
である。このときのオフセット値Noは、画像形成枚数1枚あたり4.5mgとした。
【0055】
一方、画像形成を行うことにより総トナー消費量がさらに増加し、そのレベルがレベル1に移行すると、新たな係数として、
Kx=2.25,K1=0.698,K2=0.681,K3=0.666
が設定されることとなる。オフセット値Noは上記と同一の値である。また、他のトナー色についても同様に、図7の係数テーブルに基づいて各重み付け係数を設定することができる。
【0056】
なお、これらの数値は、装置の構成や使用するトナーによって異なるものである。したがって、装置およびトナーの組み合わせ毎に実験を行い、計算により求めたトナー消費量と実際の消費量とがよく一致するような数値を予め求めておく必要がある。このとき、形成する画像の内容としては様々なもの(例えば、文字画像、写真画像、ライン画像、ハーフトーン画像など)を用いることが好ましい。
【0057】
このように、トナー消費量のレベル毎に各係数を変化させることは、図4に示す印刷ドット数とトナー消費量との関係を表す曲線aまたはbを、複数(この例では4本)の直線で折れ線近似することに相当する。したがって、このようにすることで、1つの直線で近似している従来の技術に比べ、印刷ドット数に基づき算出したトナー消費量をより実際の値に近づけることが可能となり、より高い精度でトナー消費量を算出することができる。
【0058】
図6に戻って、この実施形態におけるトナーカウント動作についてさらに説明を続ける。画像形成を繰り返すことでトナーの性質が変化すると、これに伴って画像濃度も変動することがある。そこで、この装置では、トナー消費量のレベルを変更し各重み付け係数を変更したときには(ステップS6)、引き続いて濃度制御処理を実行し(ステップS7)、画像濃度の変動を抑制している。この濃度制御処理は、パッチ画像としてのトナー像を形成するとともに、その濃度を濃度センサ60により検出し、その検出結果に基づいて、画像濃度に影響を与える因子(例えば、現像バイアス)を調整することにより、所望の画像濃度を得るものである。このような濃度制御技術については、従来より種々の手法が提案されており、この装置においてもこれらの公知技術を適用することができるので、ここでは説明を省略する。
【0059】
一方、ステップS5において、求めた総トナー消費量が上記した閾値でなかった、つまりそのレベル変更がなかったときの動作は以下のとおりである。まず、求めた総トナー消費量が、当該現像器における上限値に達しているか否かを判断する(ステップS8)。この上限値とは、当該現像器において使用可能なトナー量の最大値である。この装置では、上記のようにしてトナー消費量を精度よく求めることができるので、その計算値に基づいて現像器のトナーエンドを的確に判定することが可能である。
【0060】
すなわち、総トナー消費量がこの上限値に達している場合には、現像器内のトナーは残り僅かとなっており、このまま画像形成を続けることは好ましくない。そこで、このような場合には、トナーエンドを表すメッセージを表示部12(図2)に表示し(ステップS9)、ユーザに対し現像器の交換を促す。また、トナー消費量が上限値に達していなければ、現像器内には画像形成を行うに足るだけのトナーが残っており、また各重み付け係数の変更を行う必要もないので、そのまま処理を終了する。
【0061】
以上のように、この画像形成装置では、各トナー色毎に、印刷ドット列を3つのパターンに分類するとともに、各パターン毎にその形成回数をカウントし、そのカウント値に基づいてトナーの消費量を求めている。このとき、印刷ドット数を単純にカウントしてゆくのではなく、トナーの使用履歴に応じて設定される重み付け係数を乗じた上で加算してゆくようにしている。そのため、トナーの性質の変化に伴う1ドットあたりのトナー消費量の変化を必要に応じて適宜補正しながら加算してゆくことができ、その結果、トナー消費量を精度よく求めることが可能となっている。また、こうして求めたトナー消費量に基づいて現像器のトナーエンドを判定しているので、現像器交換のタイミングを的確に把握することが可能である。
【0062】
図8はこの実施形態において実験により求めたトナー消費量の計算値と実測値との比較の一例を示す図である。また、図9はこの実験における計算値と実測値との間の相関係数を示す図である。ここで、図8(a)および図8(b)は、同一のブラック現像器4Kにおいて、それぞれトナー残量が比較的多い状態(トナー消費量:レベル0)および少ない状態(トナー消費量:レベル3)のときに、様々な画像を形成し、そのときのトナー消費量の計算値と実測値とを比較したものである。なお、図8において、破線は計算値と実測値とが一致する理想状態を示すものである。このときの計算値と実測値との間の相関係数R2は、それぞれ0.992、0.994であった。このように、各係数を随時変更しながらトナー消費量を求めることによって、トナーが多く残る現像器が新しい状態からトナーが残り少なくなるまで、実測値とよく一致する計算値を得ることができた。一方、本発明を適用せず、従来技術のように各係数を一定とした場合の結果を図8(c)に示す。このときの相関係数R2は0.945に留まり、計算値と実測値との間に比較的大きなズレが生じていることがわかる。
【0063】
また、他のトナー色についても同様の結果となっており、図9に示すように、いずれのトナー色においても、またいずれのレベルにおいても、係数を一定とした場合よりも高い相関係数が得られた。
【0064】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、トナー消費量を4つのレベルに区分し、これに対応して各係数も4段階に変更するようにしているが、この区分の数およびその閾値については上記に限定されるものではない。例えば、より細かいもしくは粗いレベルに区分したり、上記とは異なる閾値で各レベルを区分してもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、係数テーブルから予め設定された数値を選択することで各係数を設定しているが、これ以外にも、例えば図4に示すドット数とトナー消費量との関係を何らかの関数曲線で近似し、その関数に基づいて随時各係数を発生させるようにしてもよい。
【0066】
また、トナー消費量を求める演算の手順についても上記に限定されず、同様な結果を得られる限りにおいて適宜変更してよいことはいうまでもない。例えば、印刷ドットのカウント値と重み付け係数との積を積算してなる積算値を印刷ドット列の各パターン毎に個別に求めておき、後からそれらを加算するようにしてもよい。また、上記積を積算値に加算してからオフセット値を加えるようにしてもよい。これらは数学的には互いに等価であるからである。
【0067】
また、上記実施形態では、各係数を変更するタイミングを、トナー消費量の計算値に基づいて決めているが、これ以外にも、トナーの使用履歴を表す指標となる他の数値に基づいて決めるようにしてもよい。例えば、現像ローラ44の回転により搬送されたトナー量の累積値は、現像ローラ44の回転量から推定することができる。また、印刷ドット数自体や光ビームLの発光時間もおおよそのトナー消費量を表すものである。したがって、これらの数値に基づくタイミングで各係数の変更を実施するようにしてもよい。また、印刷ドット数をカウントする代わりに、外部装置から与えられた画像信号に基づき求めた印字信号や光ビームLの発光時間をカウントするようにしてもよい。
【0068】
また、上記した実施形態では、印刷ドット数に乗じる重み付け係数をトナーの使用履歴に応じて変化させることで、トナー消費量の計算値と実測値との間に生じるズレを補正するようにしているが、他の補正方法によってもよい。要するに、トナーの使用履歴に応じてトナー消費に関するカウント値をそのままあるいは何らかの補正を加えて積算し、その積算値に基づいてトナーの消費量を求める方法およびトナーカウンタは全て本発明の範疇に含まれる。
【0069】
また、上記した実施形態は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーを用いてフルカラー画像を形成可能に構成された画像形成装置であるが、使用するトナー色およびその色数はこれに限定されるものでなく任意であり、例えばブラックトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する装置に対しても本発明を適用することが可能である。また、単一のハードウェア構成により複数の現像器のトナー消費量をそれぞれ個別に求めることができるので、特に、複数の現像器が一列に並ぶように設けられた、いわゆるタンデム型の画像形成装置に本発明を適用すれば大きなコストメリットを得ることができる。
【0070】
さらに、上記実施形態では、装置外部からの画像信号に基づき画像形成動作を実行するプリンタに本発明を適用しているが、ユーザの画像形成要求、例えばコピーボタンの押動に応じて装置内部で画像信号を作成し、その画像信号に基づき画像形成動作を実行する複写機や、通信回線を介して与えられた画像信号に基づき画像形成動作を実行するファクシミリ装置に対しても本発明を適用可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】トナーの粒径分布の変化を例示する図である。
【図4】印刷ドット数とトナー消費量との対応を示す図である。
【図5】トナーカウンタの構成を示すブロック図である。
【図6】トナーカウント動作を示すフローチャートである。
【図7】係数テーブルの一例を示す図である。
【図8】トナー消費量の計算値と実測値との比較の一例を示す図である。
【図9】計算値と実測値との間の相関係数を示す図である。
【符号の説明】
2…感光体(像担持体)、 4C、4K、4M、4Y…現像器、 44…現像ローラ(トナー担持体)、 101…CPU、 200…トナーカウンタ、 202…判別回路(パターン判別手段)、 203〜205…カウンタ(カウント手段)、 206…演算回路、 207…係数テーブル(係数設定手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷したドットの数に基づいてトナーの消費量を求める算出方法、トナーカウンタおよび画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナーを使用して画像を形成する画像形成装置においては、トナー補給などメンテナンスの都合上、トナーの消費量あるいは残量を把握する必要がある。そこで、本件出願人は、簡単な構成で精度よくトナーの消費量を求めることのできるトナー消費量検出方法および装置をすでに開示している(特許文献1参照)。この検出方法および装置においては、印刷ドットの値とトナー消費量の関係が非線形で、しかも当該印刷ドットに隣接する印刷ドットの状態によっても変化することに鑑み、印刷ドット列を孤立ドット、2連続ドット、中間値ドットの3つのパターンに分け、これらのパターン毎にその形成個数を計数し、それらの計数値に基づいてトナーの消費量を求めている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−174929号公報(第4頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような画像形成装置においては、画像形成を安定して行うために、使用するトナーの性質が一定していることが望ましい。しかしながら、実際の装置においては、画像形成を繰り返すうちに画像濃度が次第に変化してゆく場合があることが知られており、このことからわかるように、トナーの性質は必ずしも一定ではなく、経時的に変化する場合がある。この変化の現れ方は、装置構成あるいは使用するトナーによって様々である。例えば、この種の画像形成装置において、選択現像、すなわち、種々の粒径の粒子が混在するトナーでは現像のため消費されるトナーの粒径に選択性があるという現象があり、その結果、残存しているトナーの粒径分布は次第に変化することとなる。
【0005】
このようにトナーの性質が経時的に変化すると、形成される画像の品質に影響が及ぶのはもちろんであるが、上記した印刷ドットとトナー消費量との関係も、これに応じて変化することとなる。つまり、印刷ドットとトナー消費量との間には、上記した隣接ドットとの配列状態に基づく空間的な非線形性を有しているだけでなく、トナーの性質が刻々と変化するのに対応して時間的な変化を伴う場合がある。そのため、このような性質を有する装置においては、算出されたトナー消費量と実際の値との間に食い違いが生じ、的確なタイミングでトナー補給を行うことが難しくなる場合がある。そこで、印刷ドットとトナー消費量との関係の経時変化によらず、より高い精度でトナー消費量を求めることのできる技術の確立が求められる。
【0006】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を精度よく求めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を算出するトナー消費量の算出方法において、上記目的を達成するため、印刷ドットの形成回数をカウントするとともに、そのカウント値に所定の重み付け係数を乗じた値を積算し、その積算値に基づいて前記トナーの消費量を求め、しかも、前記重み付け係数を、前記トナーの使用履歴に応じて変更設定することを特徴としている。
【0008】
このように構成された発明では、単純に印刷ドット数を積算するのではなく、印刷ドット数に所定の重み付け係数を乗じた値を積算し、その積算値に基づきトナーの消費量を求める。先に述べた従来技術においてはこの重み付け係数を一定としていた。これに対し、この発明では、同じ印刷ドット1ドットあたりのトナー消費量が、トナーの性質の変化に伴い経時的に変化することに鑑み、印刷ドット数に乗じる重み付け係数をトナーの使用履歴に応じて変更するようにしている。このように、トナーの性質の経時変化に合わせて各印刷ドットの重みを異ならせることで、トナーの性質が経時的に変化する場合でもトナーの消費量を精度よく求めることが可能となる。
【0009】
また、このようなトナー消費量の算出方法において、前記印刷ドットからなる印刷ドット列を、連続する印刷ドットの数に応じて複数のパターンに分けるとともに、各パターン毎に個別にその形成回数をカウントし、しかも、前記重み付け係数を前記各パターン毎に個別に設定し、前記各パターン毎の前記積算値の合計に基づいて前記トナーの消費量を求めるようにしてもよい。こうすることで、印刷ドット数とトナー消費量との対応関係に影響を及ぼす2つの要素、すなわち上記した印刷ドットの配列状態の違いに伴う空間的な非線形性と、トナーの性質の経時変化に伴う時間的な変動とのいずれにも対応することができ、より精度よくトナー消費量を求めることが可能である。
【0010】
なお、実際に消費されるトナーの中には、画像形成に費やされるもののほかに周囲に飛散するなどして失われるものもある。そのため、より精度よくトナー消費量を求めるためには、このように画像形成に寄与しないトナー消費を無視することはできない。こうしたトナーの消費量は印刷ドット数の多少とはあまり関係がない。そこで、前記積算値に所定のオフセット値を加算して前記トナーの消費量を求めるようにしてもよい。こうすることで、画像形成以外に消費されたトナーをも含めてより精度よくトナー消費量を求めることができる。
【0011】
ここで、トナー消費量を算出するより具体的な方法としては、例えば、前記積算値に基づき求めたトナー消費量に応じて、予め設定された複数の数値のうち1つを選択し、その選択した数値を前記重み付け係数とすることができる。つまり、重み付け係数の候補として複数の数値を予め設定しておき、各時点におけるトナー消費量に応じてその中の1つを選択してその時点での重み付け係数とすることで、各時点における重み付け係数を簡単な方法で決めることができる。
【0012】
また、前記積算値に基づき求めたトナー消費量が所定の閾値に達したときに、そのトナー消費量に応じて新たに前記重み付け係数を設定するようにしてもよい。すなわち、印刷ドット数とトナー消費量との間の時間的な非線形性を複数の折れ線で近似し、ある範囲では印刷ドット数とトナー消費量とが比例関係にあるとみなすことで、より簡単な計算処理でトナー消費量を求めることができる。
【0013】
また、この発明は、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を算出するトナー消費量の算出方法において、上記目的を達成するため、トナー消費に関連する値をカウントするとともに、そのカウント値をそのまま、または必要に応じて該カウント値を補正した値を、積算して得られる積算値に基づき前記トナーの消費量を求め、しかも、前記補正内容を前記トナーの使用履歴に応じて変更することを特徴としている。
【0014】
このように構成された発明では、トナー消費に関連するカウント値を単純に積算するのではなく、トナーの使用履歴に応じて必要な補正をそのカウント値に施した上で積算し、その積算値に基づきトナー消費量を求める。そのため、1カウントがその積算値に与える重みをその時点でのトナーの使用履歴に応じた値とすることができ、こうすることで、トナーの性質の経時変化によらず精度よくトナー消費量を求めることができる。
【0015】
ここで、「トナー消費に関連する値」としては、その値の変化からトナーが消費されたことを推定することのできるものであれば何でもよい。例えば、上記した印刷ドット数のほか、画像信号に基づく印字信号や、露光プロセスにおけるレーザービーム等の光源の発光時間などを用いることができる。
【0016】
また、この発明は、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を求めるトナーカウンタにおいて、上記目的を達成するため、印刷ドットの形成回数をカウントするカウント手段と、トナーの使用履歴に応じて重み付け係数を設定する係数設定手段とを備え、前記カウント手段によるカウント値と前記重み付け係数とを乗じた値を積算し、その積算値に基づいて前記トナーの消費量を求めることを特徴としている。
【0017】
また、このトナーカウンタにおいて、前記印刷ドットからなる印刷ドット列を、連続する印刷ドットの数に応じて複数のパターンに分けるパターン判別手段をさらに備え、前記カウント手段は、前記各パターン毎に個別にその形成回数をカウントする一方、前記係数設定手段は、前記各パターン毎に個別に前記重み付け係数を設定し、前記各パターン毎の前記積算値の合計に基づいて前記トナーの消費量を求めるようにしてもよい。
【0018】
また、前記係数設定手段は、前記積算値に基づいて求められたトナー消費量に応じて、予め設定された複数の数値のうち1つを選択し、その選択した数値を前記重み付け係数としてもよく、さらに、前記係数設定手段は、前記積算値に基づき求めたトナー消費量が所定の閾値に達したときに、そのトナー消費量に応じて新たに前記重み付け係数を設定するようにしてもよい。
【0019】
さらに、この発明は、画像形成を行うことで消費されるトナーの量を求めるトナーカウンタにおいて、上記目的を達成するため、トナー消費に関連する値をカウントするカウント手段と、前記カウント手段によるカウント値に対して所定の補正を加える補正手段とを備え、前記カウント手段によるカウント値をそのまま、または必要に応じて前記補正手段による補正値を、積算して得られる積算値に基づき前記トナーの消費量を求め、しかも、前記補正内容を前記トナーの使用履歴に応じて変更することを特徴としている。
【0020】
上記した各トナーカウンタは、先に述べたトナー消費量の算出方法を実行するために必要な構成をそれぞれ備えている。そのため、上記したいずれのトナーカウンタにおいても、トナー消費量を精度よく求めることが可能である。
【0021】
また、この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、その内部にトナーを貯留する現像器と、静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、前記現像器内のトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって前記トナーを前記像担持体との対向位置に搬送するトナー担持体と、前記現像器におけるトナー消費量を求める上記したいずれかのトナーカウンタとを備え、前記像担持体と前記トナー担持体との間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記トナー担持体から前記像担持体に移動させることで前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴としている。
【0022】
このように構成された発明では、上記したいずれかの構成を有するトナーカウンタによってトナー消費量を求めているので、現像器におけるトナー消費量、あるいは当該現像器内のトナー残量を精度よく求めることが可能である。また、印刷ドットの数は計算によって求めることができるから、現像器にトナー量を計測するための構成を設ける必要がなく、装置構成を簡単としてコスト低減を図ることができる。その効果は、特にカラー画像形成装置のように複数の現像器を備える装置において顕著である。
【0023】
このような画像形成装置においては、例えば、前記トナー担持体の回転量に対応する情報、前記像担持体上に形成した印刷ドット数に対応する情報の少なくとも1つに基づいて前記トナーの使用履歴を求めることができる。すなわち、トナー担持体がトナーを担持しながら回転することによって現像器内のトナーが消費されるから、その回転量から現像器内のトナーの使用履歴を推定することができる。また、先に述べたように、印刷ドット数はトナーの消費量と深く関係する情報である。したがって、これらの情報に基づいてトナーの使用履歴を求め、それに応じて前記した重み付け係数の設定またはカウント値に対する補正を行うことで、トナー消費量を精度よく求めることができる。
【0024】
また、前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、前記トナーの使用履歴を求めるようにしてもよい。上記したように、本発明にかかるトナーカウンタを用いることにより、トナー消費量を精度よく求めることが可能となっているので、トナーの使用履歴を求めるにあたりその結果をフィードバックすることで、さらに高い精度でトナーの消費量を求めることが可能となる。
【0025】
ここで、前記現像器には、前記トナー担持体の回転量に対応する情報、前記像担持体上に形成した印刷ドット数に対応する情報および前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量のうち少なくとも1つを記憶する記憶素子を設けることができる。こうすることで、現像器内のトナーの使用履歴はその現像器に設けられた記憶素子に記憶されることとなるので、各現像器毎のトナーの履歴の管理が容易となる。
【0026】
また、この画像形成装置において、前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、前記現像器のトナーエンドを判定することができる。ここで、「トナーエンド」とは、現像器内のトナーが残り少なくなったことによって、当該現像器およびその内部に貯留されたトナーを用いて良好な画像形成を行うことができなくなった状態を指している。この画像形成装置では、上記のように現像器内のトナー消費量を精度よく求めることができるので、こうして求めたトナー消費量から当該現像器のトナーエンドを判定することによって、的確なタイミングでのトナー補給あるいは現像器の交換を実施することが可能となる。
【0027】
また、この種の画像形成装置では、トナーの性質の変化に起因して画像品質など画像形成の結果が変化する。そこで、前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、画像形成に影響を与える因子のうち少なくとも1つを調整するようにしてもよい。こうして、トナーの状態に応じて調整された画像形成条件の下で画像形成を行うことで、より安定して画像形成を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する画像形成装置である。この画像形成装置では、ユーザからの画像形成要求に応じてホストコンピュータなどの外部装置から画像信号がメインコントローラ11に与えられると、このメインコントローラ11からの指令に応じてエンジンコントローラ10がエンジン部EGの各部を制御してシートSに画像信号に対応する画像を形成する。
【0029】
このエンジン部EGでは、「像担持体」として機能する感光体2が図1の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、この感光体2の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユニット3、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部5がそれぞれ配置されている。帯電ユニット3は帯電制御部103から帯電バイアスが印加されており、感光体2の外周面を所定の表面電位に均一に帯電させる。
【0030】
そして、この帯電ユニット3によって帯電された感光体2の外周面に向けて露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、露光制御部102から与えられる制御指令に応じて光ビームLを感光体2上に露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。例えば、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介してメインコントローラ11のCPU111に画像信号が与えられると、エンジンコントローラ10のCPU101が露光制御部102に対し所定のタイミングで画像信号に対応した制御信号を出力し、これに応じて露光ユニット6から光ビームLが感光体2上に照射されて、画像信号に対応する静電潜像が感光体2上に形成される。
【0031】
こうして形成された静電潜像は現像ユニット4によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、現像ユニット4は、軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、図示を省略する回転駆動部、支持フレーム40に対して着脱自在に構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵するイエロー用の現像器4Y、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、およびブラック用の現像器4Kを備えている。この現像ユニット4は、図2に示すように、現像器制御部104により制御されている。そして、この現像器制御部104からの制御指令に基づいて、現像ユニット4が回転駆動されるとともにこれらの現像器4Y、4C、4M、4Kが選択的に感光体2と対向する所定の現像位置に位置決めされて、選択された色のトナーを感光体2の表面に付与する。これによって、感光体2上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
【0032】
より詳しくは、この現像位置では、当該位置に位置決めされた現像器(図1の例ではイエロー用現像器4Y)に設けられた現像ローラ44が感光体2と当接してまたは所定のギャップを隔てて対向配置される。この現像ローラ44は、その表面に摩擦帯電されたトナーを担持するトナー担持体である。そして、現像ローラ44が回転することによって順次、その表面に静電潜像が形成されている感光体2との対向位置にトナーが搬送される。ここで、現像器制御部104から直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアスが現像ローラ44に印加されると、現像ローラ44上に担持されたトナーは、感光体2の表面各部にその表面電位に応じて部分的に付着し、こうして感光体2上の静電潜像が当該トナー色のトナー像として顕像化される。
【0033】
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72〜75に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。さらに、中間転写ベルト71を挟んでローラ73と対向する位置には、該ベルト71表面に対して不図示の電磁クラッチにより当接・離間移動可能に構成された二次転写ローラ78が設けられている。そして、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体2上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、カセット8から取り出されて中間転写ベルト71と二次転写ローラ78との間の二次転写領域TR2に搬送されてくるシートS上にカラー画像を二次転写する。また、こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニット9を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレイ部に搬送される。
【0034】
なお、中間転写ベルト71へトナー像を一次転写した後の感光体2は、不図示の除電手段によりその表面電位がリセットされ、さらに、その表面に残留したトナーがクリーニング部5により除去された後、帯電ユニット3により次の帯電を受ける。
【0035】
また、ローラ75の近傍には、クリーナ76、濃度センサ60および垂直同期センサ77が配置されている。これらのうち、クリーナ76は図示を省略する電磁クラッチによってローラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そして、ローラ75側に移動した状態でクリーナ76のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71の外周面に残留付着しているトナーを除去する。また、垂直同期センサ77は、中間転写ベルト71の基準位置を検出するためのセンサであり、中間転写ベルト71の回転駆動に関連して出力される同期信号、つまり垂直同期信号Vsyncを得るための垂直同期センサとして機能する。そして、この装置では、各部の動作タイミングを揃えるとともに各色で形成されるトナー像を正確に重ね合わせるために、装置各部の動作はこの垂直同期信号Vsyncに基づいて制御される。さらに、濃度センサ60は中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、後述する濃度制御処理において、中間転写ベルト71の外周面に形成されるパッチ画像の光学濃度を測定する。
【0036】
また、図2に示すように、各現像器4Y、4C、4M、4Kには該現像器の製造ロットや使用履歴、内蔵トナーの残量などに関するデータを記憶する「記憶素子」であるメモリ91〜94がそれぞれ設けられている。さらに、各現像器4Y、4C、4M、4Kにはコネクタ49Y、49C、49M、49Kがそれぞれ設けられている。そして、必要に応じて、これらが選択的に本体側に設けられたコネクタ108と接続され、インターフェース105を介してCPU101と各メモリ91〜94との間でデータの送受を行って該現像器に関する消耗品管理等の各種情報の管理を行っている。なお、この実施形態では本体側コネクタ108と各現像器側のコネクタ49K等とが機械的に嵌合することで相互にデータ送受を行っているが、例えば無線通信等の電磁的手段を用いて非接触にてデータ送受を行うようにしてもよい。また、各現像器4Y、4C、4M、4Kに固有のデータを記憶するメモリ91〜94は、電源オフ状態や該現像器が本体から取り外された状態でもそのデータを保存できる不揮発性メモリであることが望ましく、このような不揮発性メモリとしては例えばフラッシュメモリや強誘電体メモリ、EEPROMなどを用いることができる。
【0037】
また、図1への記載を省略するものの、この画像形成装置では表示部12が設けられている(図2)。そして、必要に応じCPU111から与えられる制御指令に応じて所定のメッセージを表示することで、必要な情報をユーザに対し報知する。例えば、装置の故障や紙詰まり等の異常が発生したときにはその旨をユーザに知らせるメッセージを表示する。また、いずれかの現像器内のトナー残量が所定値以下まで低下したときには、当該現像器の交換を促すメッセージを表示する。この表示部12としては、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置を用いることができるが、これ以外に、必要に応じて点灯あるいは点滅する警告ランプを用いてもよい。さらに、メッセージを表示することで視覚によりユーザに報知する以外に、予め録音された音声メッセージやブザー等の音声による警報装置を用いたり、これらを適宜組み合わせて使用してもよい。
【0038】
なお、図2において、符号113はホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するためにメインコントローラ11に設けられた画像メモリであり、符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。
【0039】
次に、上記のように構成された画像形成装置において、各現像器4Y、4M、4C、4Kそれぞれについてトナー消費量を求める方法を説明する。この画像形成装置では、各現像器毎に、形成された印刷ドットの数に基づいてトナー消費量を算出するとともに、その結果に基づいて、後述する濃度制御処理を実行して画像濃度を調整したり、当該現像器におけるトナーエンドの判定を行っている。
【0040】
図3はトナーの粒径分布の変化を例示する図である。また、図4は印刷ドット数とトナー消費量との関係を示す図である。この種の画像形成装置に用いられるトナーでは、様々な粒径を有するトナー粒子が混在しているため、その粒径分布は一定の広がりを有している。一方、このような粒径分布を有するトナーを用いて画像形成を行うと、トナーの粒径の違いによって消費される確率が異なる、いわゆる選択現像という現象が知られている。
【0041】
この現象については実験的にも確認されている。図3(a)は、現像器内の全トナーのうちその粒径が5μm以下の小粒径トナーが占める割合(体積%)が、画像形成を繰り返し行ったときにどのように変化するかを実測した結果の一例を示すものである。また、図3(b)は、そのときの現像器内に残存するトナーの体積平均粒径の変化を示すものである。図3(a)に示すように、画像形成を長期間にわたって行いトナー消費量が増加するにつれて、小粒径トナーの割合が次第に低下しており、これと対応して、図3(b)に示す体積平均粒径は次第に増加してゆく。このことから、画像形成を行うことによって様々な粒径のトナーが一様に消費されるのではなく、当初は粒径の小さいトナーが優先的に消費されていることがわかる。このように、画像形成を繰り返し、トナー消費量が増えるにつれて、現像器内のトナーの粒径のばらつきの程度、すなわちトナーの粒径分布も次第に変化してゆくこととなる。
【0042】
したがって、形成された印刷ドット数と実際のトナー消費量との関係についてみると、両者の間には図4の破線cに示すような単純な直線関係は成立せず、例えば図4の曲線aあるいはbに示すように、一般に両者の関係は非線形性を有している。というのは、上記したように、トナーの粒径分布が変化してゆくため、形成された印刷ドット1ドットあたりのトナー消費量も、これに対応して刻々と変化してゆくからである。そのため、単に形成された印刷ドットの数をカウントするだけでは、トナーの消費量を精度よく算出することは難しい。
【0043】
このように、計算により求めたトナー消費量と実際の値との間にズレが生じると、次のような不具合を来すこととなる。例えば、計算により求めたトナー消費量に基づいてトナーエンドを判定する場合、このようなズレがあると、現像器交換のタイミングを誤ってしまう。すなわち、実際にはまだ十分な量のトナーが残存しているにもかかわらずユーザが現像器を廃棄してしまったり、トナーが残り少ないことに気づかず新しい現像器の手配が遅れてしまうこととなる。また、後述するように、トナー消費量に応じて画像形成条件を調整する場合、的確なタイミングで調整を行うことができず、画像濃度の変動が大きくなってしまう等の問題が生じる。
【0044】
そこで、この装置では、各トナー色毎に次のようにしてトナー消費量を求めている。まず、印刷ドット列を孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットの3つのパターンに分類し、各パターン毎に一定期間内における形成回数をカウントする。そして、それぞれの形成回数に対し、トナーの使用履歴に応じて設定される所定の重み付け係数を乗じてその結果を合計し、その合計値に画像形成枚数により決まるオフセット値を加算したものを当該期間内におけるトナー消費量とする。これを式で表すと次のとおりである:
(トナー消費量)=Kx・(K1・C1+K2・C2+K3・C3)+No…(1)
ここに、係数Kxは、トナー色に依存する比例係数であり、文字C1、C2、C3はそれぞれ孤立ドット、2連続ドット、3連続ドットの形成回数である。また、係数K1、K2、K3はそれぞれ孤立ドット、2連続ドット、3連続ドットに対応する重み付け係数であり、文字Noは画像形成枚数により決まるオフセット値である。
【0045】
なお、上記(1)式自体は、先に述べた先行技術(特許文献1)に記載したもの同じ原理に基づくものである。ただし、上記先行技術においては重み付け係数K1、K2、K3を一定としているのに対し、本実施形態では、後述するようにこれらをトナー消費量の関数としている点で両者は大きく相違している。すなわち、本実施形態では、印刷ドットあたりのトナー消費量がトナーの使用履歴によって異なるのに対応させて各重み付け係数を変化させている。こうすることで、同じ1カウントが計算結果に与える重みを、1ドットあたりのトナー消費量の大小に応じて異ならせることができ、トナー消費量をより精度よく求めることが可能となる。
【0046】
図5はトナーカウンタの構成を示すブロック図である。この装置においては、ROM106(図2)に記憶されたプログラムに基づいてCPU101が所定の演算を行うことによりトナー消費量を求めている。つまり、トナーカウンタとしての全ての構成をCPU101のソフトウェア上で実現しているが、ハードウェアにより構成することも可能であり、その場合の回路構成例を示すのが図5である。ここでは、図5に示すハードウェア構成のトナーカウンタ200をモデルとして本発明にかかるトナーカウンタの動作原理を説明するが、図5の回路をソフトウェアにより実現する場合にも、同様の原理に基づきトナー消費量を求めることが可能である。
【0047】
このトナーカウンタ200では、CPU101から露光制御部102に与えられるものと同一の制御信号、すなわち、外部装置から与えられた画像信号に基づいて各トナー色毎の階調値に展開された信号が比較回路201に入力される。比較回路201はその制御信号に基づき、階調値が所定の閾値以上の印刷ドットに対応する信号のみを通過させ、判別回路202に入力する。判別回路202は、比較回路201の出力信号に基づき印刷ドットの配列状態を判別する「パターン判別手段」である。すなわち、判別回路202は、印刷ドット列を構成するドット数を検知して、その連続数に応じて孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットの3パターンに分類し、そのパターンに応じてカウンタ203〜205のいずれかに「1」を出力する。これらのカウンタ203、204および205は、それぞれ孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットの各パターンに対応して設けられたものであり、判別回路202から随時出力される信号をカウントすることによって、当該パターンの印刷ドット列の形成回数を計数する「カウント手段」である。
【0048】
例えば、比較回路201に入力された制御信号が、孤立ドットに対応したものであったときには、比較回路201からの出力信号に基づいて判別回路202は当該印刷ドットが孤立ドットであることを判別し、カウンタ203に対して「1」を出力する一方、他のカウンタ204、205に対しては「0」を出力する。こうすることで、孤立ドットの形成回数を示すカウンタ203のカウント値のみが1つ増加する一方、他のカウンタ204、205のカウント値は変化しない。同様に、比較回路201に入力された制御信号が2連続あるいは3連続ドットに対応したものである場合には、それぞれに対応したカウンタ204あるいは205のカウント値が1つずつ増加してゆく。このようにして、各パターン毎の印刷ドットの形成回数が個別にカウントされる。
【0049】
なお、比較回路201に入力された制御信号が、4つ以上の印刷ドットが連続する印刷ドット列に対応したものであった場合には、判別回路202は、3つ連続する印刷ドットを検出する度毎にカウンタ205に「1」を出力する。したがって、例えば4連続の印刷ドットはその一部が重複する2組の3連続ドットとして数えられ、このときカウンタ205のカウント値は2つ増加することとなる。このようにすることで、孤立ドット、2連続ドットおよび3連続ドットそれぞれの形成回数C1、C2およびC3が、3つのカウンタ203、204および205のそれぞれにカウントされてゆく。
【0050】
これらのカウント値C1、C2およびC3は、演算回路206に入力される。この演算回路206には、これ以外に、CPU101から与えられるオフセット値Noと、係数テーブル207からの出力とが入力される一方、演算回路206からの出力は、CPU101および係数テーブル207に入力されている。この係数テーブル207には、「重み付け係数」Kx、K1、K2、K3((1)式)の候補となる複数組の数値が予め記憶されており、演算回路206の出力値に応じてそのうちの1組が選択される。そして、演算回路206は、各カウンタ203〜205から出力されるそれぞれのカウント値C1、C2、C3と、係数テーブル207から選択されて出力される重み付け係数K1、K2、K3とを乗じるとともにそれらの和を求める。そして、その和と係数Kxとの積に、CPU101から与えられるオフセット値Noを加算する。こうすることによって、(1)式に定義するトナー消費量が求められる。
【0051】
なお、この実施形態においては、上記トナーカウンタ200の「カウント手段」、「係数設定手段」等に相当する構成を全てソフトウェアで実現していることは上記したとおりである。こうすることによって、トナー消費量を算出するための特別なハードウェアを追加する必要はなく、装置構成を簡単として装置の低コスト化を図ることができる。
【0052】
図6はこの画像形成装置におけるトナーカウント動作を示すフローチャートである。この画像形成装置では、一定期間毎に図6に示すトナーカウント動作を実行しており、これにより随時トナーの消費量を求めるとともに、その結果に基づいてトナーエンドの判定や画像濃度の調整を行っている。このトナーカウント動作では、まず印刷ドット列の各パターン毎のカウント値の増分を求める(ステップS1)。これにより、先のトナーカウント動作から現在までの間(以下、「対象期間」という)に形成された印刷ドットの数を各パターン毎に求めることができる。次に、これらの値と予め設定された所定の重み付け係数とを乗じるとともに、それらの和を求める(ステップS2)。そして、その結果に、対象期間内における画像形成枚数に比例するオフセット値を加えると(ステップS3)、当該対象期間におけるトナー消費量が求まる。したがって、各対象期間におけるトナー消費量を積算することにより(ステップS4)、現在までの総トナー消費量を求めることができる。
【0053】
さらに、こうして求めた総トナー消費量の数値によって以後の動作は異なる。すなわち、総トナー消費量が所定の閾値に達したかどうかを判定し(ステップS5)、その結果がYESの場合には、その時点のトナー消費量に応じた新たな重み付け係数を設定する(ステップS6)。これは、図4に示す非線形性に起因して生じる計算上のトナー消費量と実際の値とのズレを、重み付け係数をトナー消費量に合わせて適宜変更することによって補正することを目的としたものである。以下、図7を参照しながらより具体的に説明する。
【0054】
図7は係数テーブルの一例を示す図である。この実施形態では、上記計算により求めた総トナー消費量の値を4つのレベル:レベル0(0〜15g);レベル1(15〜35g);レベル2(35g〜100g)およびレベル3(100g以上)に分類している。これらの各レベル間の境界となるトナー消費量が上記した「閾値」である。そして、各レベル毎に一定の重み付け係数を設定する一方、算出した総トナー消費量が属するレベルの変化があったときには、それに応じて重み付け係数も変化させる。例えば、ブラック色(K)において、総トナー消費量がレベル0である場合には、(1)式における各係数は、
Kx=2.30,K1=0.705,K2=0.655,K3=0.658
である。このときのオフセット値Noは、画像形成枚数1枚あたり4.5mgとした。
【0055】
一方、画像形成を行うことにより総トナー消費量がさらに増加し、そのレベルがレベル1に移行すると、新たな係数として、
Kx=2.25,K1=0.698,K2=0.681,K3=0.666
が設定されることとなる。オフセット値Noは上記と同一の値である。また、他のトナー色についても同様に、図7の係数テーブルに基づいて各重み付け係数を設定することができる。
【0056】
なお、これらの数値は、装置の構成や使用するトナーによって異なるものである。したがって、装置およびトナーの組み合わせ毎に実験を行い、計算により求めたトナー消費量と実際の消費量とがよく一致するような数値を予め求めておく必要がある。このとき、形成する画像の内容としては様々なもの(例えば、文字画像、写真画像、ライン画像、ハーフトーン画像など)を用いることが好ましい。
【0057】
このように、トナー消費量のレベル毎に各係数を変化させることは、図4に示す印刷ドット数とトナー消費量との関係を表す曲線aまたはbを、複数(この例では4本)の直線で折れ線近似することに相当する。したがって、このようにすることで、1つの直線で近似している従来の技術に比べ、印刷ドット数に基づき算出したトナー消費量をより実際の値に近づけることが可能となり、より高い精度でトナー消費量を算出することができる。
【0058】
図6に戻って、この実施形態におけるトナーカウント動作についてさらに説明を続ける。画像形成を繰り返すことでトナーの性質が変化すると、これに伴って画像濃度も変動することがある。そこで、この装置では、トナー消費量のレベルを変更し各重み付け係数を変更したときには(ステップS6)、引き続いて濃度制御処理を実行し(ステップS7)、画像濃度の変動を抑制している。この濃度制御処理は、パッチ画像としてのトナー像を形成するとともに、その濃度を濃度センサ60により検出し、その検出結果に基づいて、画像濃度に影響を与える因子(例えば、現像バイアス)を調整することにより、所望の画像濃度を得るものである。このような濃度制御技術については、従来より種々の手法が提案されており、この装置においてもこれらの公知技術を適用することができるので、ここでは説明を省略する。
【0059】
一方、ステップS5において、求めた総トナー消費量が上記した閾値でなかった、つまりそのレベル変更がなかったときの動作は以下のとおりである。まず、求めた総トナー消費量が、当該現像器における上限値に達しているか否かを判断する(ステップS8)。この上限値とは、当該現像器において使用可能なトナー量の最大値である。この装置では、上記のようにしてトナー消費量を精度よく求めることができるので、その計算値に基づいて現像器のトナーエンドを的確に判定することが可能である。
【0060】
すなわち、総トナー消費量がこの上限値に達している場合には、現像器内のトナーは残り僅かとなっており、このまま画像形成を続けることは好ましくない。そこで、このような場合には、トナーエンドを表すメッセージを表示部12(図2)に表示し(ステップS9)、ユーザに対し現像器の交換を促す。また、トナー消費量が上限値に達していなければ、現像器内には画像形成を行うに足るだけのトナーが残っており、また各重み付け係数の変更を行う必要もないので、そのまま処理を終了する。
【0061】
以上のように、この画像形成装置では、各トナー色毎に、印刷ドット列を3つのパターンに分類するとともに、各パターン毎にその形成回数をカウントし、そのカウント値に基づいてトナーの消費量を求めている。このとき、印刷ドット数を単純にカウントしてゆくのではなく、トナーの使用履歴に応じて設定される重み付け係数を乗じた上で加算してゆくようにしている。そのため、トナーの性質の変化に伴う1ドットあたりのトナー消費量の変化を必要に応じて適宜補正しながら加算してゆくことができ、その結果、トナー消費量を精度よく求めることが可能となっている。また、こうして求めたトナー消費量に基づいて現像器のトナーエンドを判定しているので、現像器交換のタイミングを的確に把握することが可能である。
【0062】
図8はこの実施形態において実験により求めたトナー消費量の計算値と実測値との比較の一例を示す図である。また、図9はこの実験における計算値と実測値との間の相関係数を示す図である。ここで、図8(a)および図8(b)は、同一のブラック現像器4Kにおいて、それぞれトナー残量が比較的多い状態(トナー消費量:レベル0)および少ない状態(トナー消費量:レベル3)のときに、様々な画像を形成し、そのときのトナー消費量の計算値と実測値とを比較したものである。なお、図8において、破線は計算値と実測値とが一致する理想状態を示すものである。このときの計算値と実測値との間の相関係数R2は、それぞれ0.992、0.994であった。このように、各係数を随時変更しながらトナー消費量を求めることによって、トナーが多く残る現像器が新しい状態からトナーが残り少なくなるまで、実測値とよく一致する計算値を得ることができた。一方、本発明を適用せず、従来技術のように各係数を一定とした場合の結果を図8(c)に示す。このときの相関係数R2は0.945に留まり、計算値と実測値との間に比較的大きなズレが生じていることがわかる。
【0063】
また、他のトナー色についても同様の結果となっており、図9に示すように、いずれのトナー色においても、またいずれのレベルにおいても、係数を一定とした場合よりも高い相関係数が得られた。
【0064】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、トナー消費量を4つのレベルに区分し、これに対応して各係数も4段階に変更するようにしているが、この区分の数およびその閾値については上記に限定されるものではない。例えば、より細かいもしくは粗いレベルに区分したり、上記とは異なる閾値で各レベルを区分してもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、係数テーブルから予め設定された数値を選択することで各係数を設定しているが、これ以外にも、例えば図4に示すドット数とトナー消費量との関係を何らかの関数曲線で近似し、その関数に基づいて随時各係数を発生させるようにしてもよい。
【0066】
また、トナー消費量を求める演算の手順についても上記に限定されず、同様な結果を得られる限りにおいて適宜変更してよいことはいうまでもない。例えば、印刷ドットのカウント値と重み付け係数との積を積算してなる積算値を印刷ドット列の各パターン毎に個別に求めておき、後からそれらを加算するようにしてもよい。また、上記積を積算値に加算してからオフセット値を加えるようにしてもよい。これらは数学的には互いに等価であるからである。
【0067】
また、上記実施形態では、各係数を変更するタイミングを、トナー消費量の計算値に基づいて決めているが、これ以外にも、トナーの使用履歴を表す指標となる他の数値に基づいて決めるようにしてもよい。例えば、現像ローラ44の回転により搬送されたトナー量の累積値は、現像ローラ44の回転量から推定することができる。また、印刷ドット数自体や光ビームLの発光時間もおおよそのトナー消費量を表すものである。したがって、これらの数値に基づくタイミングで各係数の変更を実施するようにしてもよい。また、印刷ドット数をカウントする代わりに、外部装置から与えられた画像信号に基づき求めた印字信号や光ビームLの発光時間をカウントするようにしてもよい。
【0068】
また、上記した実施形態では、印刷ドット数に乗じる重み付け係数をトナーの使用履歴に応じて変化させることで、トナー消費量の計算値と実測値との間に生じるズレを補正するようにしているが、他の補正方法によってもよい。要するに、トナーの使用履歴に応じてトナー消費に関するカウント値をそのままあるいは何らかの補正を加えて積算し、その積算値に基づいてトナーの消費量を求める方法およびトナーカウンタは全て本発明の範疇に含まれる。
【0069】
また、上記した実施形態は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナーを用いてフルカラー画像を形成可能に構成された画像形成装置であるが、使用するトナー色およびその色数はこれに限定されるものでなく任意であり、例えばブラックトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する装置に対しても本発明を適用することが可能である。また、単一のハードウェア構成により複数の現像器のトナー消費量をそれぞれ個別に求めることができるので、特に、複数の現像器が一列に並ぶように設けられた、いわゆるタンデム型の画像形成装置に本発明を適用すれば大きなコストメリットを得ることができる。
【0070】
さらに、上記実施形態では、装置外部からの画像信号に基づき画像形成動作を実行するプリンタに本発明を適用しているが、ユーザの画像形成要求、例えばコピーボタンの押動に応じて装置内部で画像信号を作成し、その画像信号に基づき画像形成動作を実行する複写機や、通信回線を介して与えられた画像信号に基づき画像形成動作を実行するファクシミリ装置に対しても本発明を適用可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】トナーの粒径分布の変化を例示する図である。
【図4】印刷ドット数とトナー消費量との対応を示す図である。
【図5】トナーカウンタの構成を示すブロック図である。
【図6】トナーカウント動作を示すフローチャートである。
【図7】係数テーブルの一例を示す図である。
【図8】トナー消費量の計算値と実測値との比較の一例を示す図である。
【図9】計算値と実測値との間の相関係数を示す図である。
【符号の説明】
2…感光体(像担持体)、 4C、4K、4M、4Y…現像器、 44…現像ローラ(トナー担持体)、 101…CPU、 200…トナーカウンタ、 202…判別回路(パターン判別手段)、 203〜205…カウンタ(カウント手段)、 206…演算回路、 207…係数テーブル(係数設定手段)
Claims (18)
- 画像形成を行うことで消費されるトナーの量を算出するトナー消費量の算出方法において、
印刷ドットの形成回数をカウントするとともに、そのカウント値に所定の重み付け係数を乗じた値を積算し、その積算値に基づいて前記トナーの消費量を求め、しかも、
前記重み付け係数を、前記トナーの使用履歴に応じて変更設定することを特徴とするトナー消費量の算出方法。 - 前記印刷ドットからなる印刷ドット列を、連続する印刷ドットの数に応じて複数のパターンに分けるとともに、各パターン毎に個別にその形成回数をカウントし、しかも、
前記重み付け係数を前記各パターン毎に個別に設定し、
前記各パターン毎の前記積算値の合計に基づいて前記トナーの消費量を求める請求項1に記載のトナー消費量の算出方法。 - 前記積算値に所定のオフセット値を加算して前記トナーの消費量を求める請求項1または2に記載のトナー消費量の算出方法。
- 前記積算値に基づき求めたトナー消費量に応じて、予め設定された複数の数値のうち1つを選択し、その選択した数値を前記重み付け係数とする請求項1ないし3のいずれかに記載のトナー消費量の算出方法。
- 前記積算値に基づき求めたトナー消費量が所定の閾値に達したときに、そのトナー消費量に応じて新たに前記重み付け係数を設定する請求項1ないし4のいずれかに記載のトナー消費量の算出方法。
- 画像形成を行うことで消費されるトナーの量を算出するトナー消費量の算出方法において、
トナー消費に関連する値をカウントするとともに、そのカウント値をそのまま、または必要に応じて該カウント値を補正した値を、積算して得られる積算値に基づき前記トナーの消費量を求め、しかも、
前記補正内容を前記トナーの使用履歴に応じて変更することを特徴とするトナー消費量の算出方法。 - 画像形成を行うことで消費されるトナーの量を求めるトナーカウンタにおいて、
印刷ドットの形成回数をカウントするカウント手段と、
トナーの使用履歴に応じて重み付け係数を設定する係数設定手段と
を備え、前記カウント手段によるカウント値と前記重み付け係数とを乗じた値を積算し、その積算値に基づいて前記トナーの消費量を求めることを特徴とするトナーカウンタ。 - 前記印刷ドットからなる印刷ドット列を、連続する印刷ドットの数に応じて複数のパターンに分けるパターン判別手段をさらに備え、
前記カウント手段は、前記各パターン毎に個別にその形成回数をカウントする一方、
前記係数設定手段は、前記各パターン毎に個別に前記重み付け係数を設定し、
前記各パターン毎の前記積算値の合計に基づいて前記トナーの消費量を求める請求項7に記載のトナーカウンタ。 - 前記係数設定手段は、前記積算値に基づいて求められたトナー消費量に応じて、予め設定された複数の数値のうち1つを選択し、その選択した数値を前記重み付け係数とする請求項7または8に記載のトナーカウンタ。
- 前記係数設定手段は、前記積算値に基づき求めたトナー消費量が所定の閾値に達したときに、そのトナー消費量に応じて新たに前記重み付け係数を設定する請求項7ないし9のいずれかに記載のトナーカウンタ。
- 画像形成を行うことで消費されるトナーの量を求めるトナーカウンタにおいて、
トナー消費に関連する値をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段によるカウント値に対して所定の補正を加える補正手段と
を備え、前記カウント手段によるカウント値をそのまま、または必要に応じて前記補正手段による補正値を、積算して得られる積算値に基づき前記トナーの消費量を求め、しかも、
前記補正内容を前記トナーの使用履歴に応じて変更することを特徴とするトナーカウンタ。 - その内部にトナーを貯留する現像器と、
静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、
前記現像器内のトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって前記トナーを前記像担持体との対向位置に搬送するトナー担持体と、
前記現像器におけるトナー消費量を求める請求項7ないし11のいずれかに記載のトナーカウンタと
を備え、前記像担持体と前記トナー担持体との間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記トナー担持体から前記像担持体に移動させることで前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴とする画像形成装置。 - 前記トナー担持体の回転量に対応する情報に基づいて、前記トナーの使用履歴を求める請求項12に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体上に形成した印刷ドット数に対応する情報に基づいて、前記トナーの使用履歴を求める請求項12または13に記載の画像形成装置。
- 前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、前記トナーの使用履歴を求める請求項12に記載の画像形成装置。
- 前記現像器には、前記トナー担持体の回転量に対応する情報、前記像担持体上に形成した印刷ドット数に対応する情報および前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量のうち少なくとも1つを記憶する記憶素子が設けられている請求項13ないし15のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、前記現像器のトナーエンドを判定する請求項12ないし16のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーカウンタにより求めたトナー消費量に基づいて、画像形成に影響を与える因子のうち少なくとも1つを調整する請求項12ないし17のいずれかに記載の画像形成装置。
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