JP6541025B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、複数の像担持体それぞれに形成されたトナー像を、各像担持体と転写体とが接触することで形成された各転写ニップで転写体に、それぞれ重ね合わせて転写して混色画像を形成する画像形成装置が知られている。
特許文献1に記載の画像形成装置においては、像担持体たる感光体、これを帯電する帯電装置、帯電後の感光体に潜像を形成する露光装置、前記潜像を現像してトナー像を得る現像装置などからなる作像装置を、中間転写ベルトに沿って4つ有している。そして、4つの感光体上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像をそれぞれ形成し、これらトナー像を順次重ね合わせて中間転写ベルト上に一次転写したトナー像を、最終的に記録媒体である用紙上に二次転写してフルカラー画像を得る。
また、特許文献1に記載の画像形成装置では、次のような作像条件決定制御が実施可能となっている。すなわち、画像濃度が互いに異なる複数のパッチパターン像を感光体上に形成し、それらを感光体から中間転写ベルトの表面に転写する。そして、それら複数のパッチパターン像のトナー付着量を光学センサによって検知し、その検知結果に基づいて、感光体の帯電電位や、露光装置の露光強度や、現像ポテンシャルなどの作像条件について、ベタ画像の目標の画像濃度を実現し得る値を決定する。
感光体から中間転写ベルトにトナー像を転写する一次転写では、感光体と中間転写ベルトとの間に生じる転写電界が大きすぎると、一次転写ニップ近傍において中間転写ベルトと感光体との間に形成される微小ギャップで放電が発生する。この放電が原因で、中間転写ベルト回転方向上流側の作像装置から既に中間転写ベルト上に転写されたトナーの一部が、中間転写ベルトから前記下流側の作像装置の感光体側に転写される所謂逆転写が発生する。そして、ベタ画像の画像濃度が目標の画像濃度となるように、作像条件決定制御で作像条件として感光体の帯電電位が変更されると、前記微小ギャップで発生し得る前記放電の強さが変わり、中間転写ベルトから感光体に逆転写するトナーの逆転写率が変化する。その結果、作像条件の調整前と調整後とで、少なくとも2色のトナーを用いて形成する混色画像の色味が変動してしまうといった問題が生じ得る。
上記課題を解決するために、本発明は、潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面を露光して潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーを含有する現像剤で現像する現像手段とを有する、複数の作像手段と、所定のタイミングで、前記作像手段により作像される画像の画像濃度が所望の画像濃度となるような、少なくとも前記像担持体の帯電電位を含む前記作像手段の第一の作像条件を決定する第一の作像条件決定手段とを備えた画像形成装置において、前記第一の作像条件決定手段で決定された前記第一の作像条件を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を基に、所望の画像濃度が得られるような前記作像手段の第二の作像条件を決定する第二の作像条件決定手段とを有し、前記第二の作像条件決定手段は前記第二の作像条件として、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持しつつ、所望の画像濃度が得られるような作像条件を決定し、前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件である前記帯電電位を基に、前記第二の作像条件として少なくとも前記帯電手段の帯電電位条件を変更することを特徴とする。
以上、本発明によれば、混色画像の色味の変動を抑えつつ所望の画像濃度を得ることができるという優れた効果がある。
各感光体の帯電電位の相対関係を維持しつつ作像条件を変更する制御について説明する図。 実施形態に係るプリンタの概略構成図。 実施形態に係るプリンタに備えられた作像部の概略構成図。 作像電位について説明する図。 現像ポテンシャルとトナー付着量との関係の一例を示すグラフ。 画像形成動作中に作像条件を変更する制御の一例について説明する図。 画像形成動作中に作像条件を変更する制御の他例について説明する図。 逆転写について説明する図。 画像階調制御について説明する図。 実施例1における各作像部の作像条件を決定する制御フローの一例を示す図。 実施例1における第二の作像条件決定制御の具体的な制御フローについて説明する図。 実施例1における帯電電位判定の具体的な制御フローについて説明する図。 実施例1における帯電電位調整制御の具体的な制御フローについて説明する図。 実施例2における第二の作像条件決定制御の具体的な制御フローについて説明する図。 実施例3における帯電電位調整制御の具体的な制御フローについて説明する図。 実施例3における帯電電位比率調整制御の具体的な制御フローについて説明する図。 実施例3における帯電電位比率調整制御の詳細について説明する図。 実施例3における電位差条件算出の詳細について説明する図。 実施例3における調整電位条件算出の詳細について説明する図。 実施例4における各作像部の作像条件を決定する制御フロー図。 実施例4の実効可能判断について説明する図。 実施例5における各作像部の作像条件を決定する制御フロー図。 実施形態2における各作像部1の作像条件を決定する制御フロー図。 作像条件決定制御を実行する構成の一例を示すブロック図。 実施形態2における第二の作像条件決定タイミング時の具体的な制御フローについて説明する図。 第一の作像条件決定タイミングを、プリンタの電源ON直後とした場合における制御フローの一例を示した図。 第一の作像条件決定タイミングを、プリンタを動作させずに所定の時間放置されたタイミングとした場合における制御フローの一例を示した図。 第一の作像条件決定タイミングを、所定の枚数印刷されたタイミングとした場合における制御フローの一例を示した図。 実施形態2における調整動作を具体的にした一例を示す図。 作像条件決定制御を実行する構成の他例を示すブロック図。 図30に示すブロック図の構成を使用した際における調整動作に関する制御フローの一例を示した図。
[実施形態1]
本発明を適用した画像形成装置であるプリンタの一実施形態について説明する。図2は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図3は、本実施形態に係るプリンタに備えられた作像部1の概略構成図である。本実施形態に係るプリンタは、中間転写体としての中間転写ベルト38に沿って4つの作像部1Y,1M,1C,1Kが設けられている。そして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナーを用いて、各色のトナー像を中間転写ベルト38上に重ね合わせて転写し、フルカラートナー像が形成可能となっている。
作像部1には、像担持体である感光体8が中間転写ベルト38のおもて面と接触するように設けられている。また、感光体8の周りには、帯電ローラ18と、露光装置20と、現像装置22と、一次転写装置10と、クリーニングブレード24aを備えた感光体クリーニング装置24等が配設されている。現像装置22には、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容するケーシング22bや、ケーシング22b内に収容された現像剤を攪拌する現像剤攪拌スクリュ22cや、ケーシング22b内に収容された現像剤を担持する現像ローラ22aなどが設けられている。なお、プリンタ内に設けられたトナー補給装置によって、トナーを収納するトナー容器から現像装置22のケーシング22b内にトナー補給が可能となっている。また、帯電ローラ18と現像装置22の間において、露光装置20のミラー20aを介して感光体8上の露光箇所26に露光光Lbが照射され、走査されるようになっている。
プリンタにおける画像形成動作としては、感光体8が回転を始めると、感光体8の表面が帯電ローラ18により均一に帯電される。そして、その帯電された感光体8の表面上における露光箇所26に、露光装置20により画像情報に基づいた露光光Lbが照射されて、作成すべき画像に対応した静電潜像が感光体8上に形成される。
感光体8上に形成された静電潜像は、感光体8の回転により現像装置22の現像ローラ22aとの対向箇所へ移動し、ここで現像剤としてのトナーが現像ローラ22aから供給されて顕像化(可視像化)され、トナー像が形成される。感光体8上に形成されたトナー像は、感光体8と中間転写ベルト38とが接触して形成された一次転写ニップN1で、一次転写装置10による一次転写バイアスの印加により感光体8上から中間転写ベルト38上に転写される。中間転写ベルト38上に転写されたフルカラートナー像は、二次転写ローラ14と中間転写ベルト38とが接触して形成された二次転写ニップN2で、給紙トレイ12から給紙ローラ13により給紙された記録媒体である用紙P上に転写される。フルカラートナー像が転写された用紙Pは、定着装置15へ向けて搬送され、定着装置15で加圧ローラ15aと加熱ローラ15bとにより熱や圧力によって、用紙P上にフルカラートナー像が定着される。フルカラートナー像が定着された用紙Pは、排紙ローラ対16によって排紙トレイ17へ排出されてスタックされる。
また、一次転写ニップN1で中間転写ベルト38上に転写されずに、転写後の感光体8上に残った残留トナーは、感光体8の回転に伴って感光体クリーニング装置24に至る。そして、感光体クリーニング装置24を通過する間に、クリーニングブレード24aによって感光体8上から掻き落とされて清掃される。その後、感光体8上の残留電位が除電装置により除去され、次の作像工程に備えられる。
図1には、4色の作像部1を有した画像形成装置の例を示したが、この他にも2色分の作像部1を有する画像形成装置や、白色または透明といったトナーを加えた5色分の作像部1を有する画像形成装置などを用いても良い。
図4は、作像電位について説明する図である。本実施形態においては、感光体8が帯電ローラ18によって帯電された感光体表面の電位を帯電電位と呼び、感光体8の帯電された表面上における露光装置20の露光光Lbによる露光後の静電潜像の電位を露光部電位と呼ぶ。また、現像ローラ22aの電位を現像電位と呼び、現像電位と露光部電位との差を現像ポテンシャルと呼ぶ。トナーは、その剤状態や環境に応じた帯電量を有しており、現像装置22の現像ローラ22a上に担持されたトナーは、この現像ポテンシャル分の電位を相殺するように感光体8上に形成された静電潜像へと移動する。よって、感光体8上に形成された静電潜像に対するトナーの付着量は、トナーの帯電量と現像ポテンシャルとによって変化する。
なお、帯電電位と現像電位との差は地肌ポテンシャルと呼ばれる。一般に、地肌ポテンシャルが小さすぎると、トナーが静電潜像(露光部)以外にも付着して地汚れを起こす。逆に、地肌ポテンシャルが高すぎると、静電潜像(露光部)との電位差で生じる電界強度が高くなることが原因で、画像端部のトナーがかすれたり、抜けたりする不具合が生じる。
図5は、現像ポテンシャルとトナー付着量との関係の一例を示すグラフである。従来、電子写真方式の画像形成装置においては、常に安定した画像濃度を得るため、次のような画像濃度制御を行うことが知られている。すなわち、感光体8上にトナー付着量が互いに異なるように互いに異なる作像条件(現像ポテンシャル)で形成された複数個の濃度検知用トナーパッチからなる階調パターンを作成する。それらトナーパッチを付着量検知手段である光学センサ34により検出した検出値と、所定の付着量算出アルゴリズムとを用いて各トナーパッチのトナー付着量を算出する。そして、各トナーパッチのトナー付着量と現像ポテンシャルとの関係から、現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示す現像性能直線たる直線方程式y=ax+bを求める。求めた直線方程式から、現像γ(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの傾きa)、及び、現像開始電圧Vk(現像ポテンシャルを横軸、トナー付着量を縦軸としたときの切片b)を求める。その求めた現像γや、現像開始電圧Vkに基づいて、適正なトナー付着量となる現像ポテンシャルを設定する。そして、設定した現像ポテンシャルとなるよう、露光装置20の露光光Lbの露光量(LDパワー)、帯電電位(帯電バイアス)、現像電位(現像バイアス)などの作像条件を決定する制御を行う。
図6を用いて、画像形成動作中に作像条件を変更する制御の一例について説明する。従来、画像形成動作中に作像条件を変更する制御も知られている。例えば、図6に示すように、中間転写ベルト38上における印刷画像と印刷画像との間の紙間領域に、所定の現像ポテンシャルとなるような作像条件で調整用画像(トナーパッチ)を中間転写ベルト38上に形成する。そして、その調整用画像を画像濃度検知センサで検知して画像濃度を検知し、作像条件決定手段によって作像条件が決定される制御である。これにより、簡易的ではあるものの、画像形成動作中に画像濃度を所望の濃度に維持することができる。なお、図6では、画像濃度検知センサを1つだけ設けた例で説明したが、画像濃度検知センサを中間転写ベルト幅方向で複数個配置し、複数色の調整用画像を同時に中間転写ベルト38上の同じ紙間領域に形成して、各色の画像濃度を検知するように構成してもよい。
図7を用いて、画像形成動作中に作像条件を変更する制御の他例について説明する。図7に示すように、中間転写ベルト38上におけるベルト幅方向で印刷画像領域外に相当する位置に対応させて、画像濃度検知センサとして光学センサ34を2つ設ける。そして、印刷画像領域外に形成された複数の調整用画像である階調パターンの画像濃度を、各光学センサ34で検知して、作像条件を決定する制御も知られている。さらには、用紙などの転写材に転写、定着された印刷画像の出力部に光学センサ34を有し、中間転写ベルト38上のトナー像の画像濃度を計測して、作像条件を決定する制御も知られている。また、前記調整用画像を作像せずに、印刷画像濃度や、印刷枚数や、トナー濃度によるトナーの付着量の変化の関係などを予め実験等で求めておき、この関係を用いて作像条件を決定する制御も知られている。
また、これまで中間転写ベルト上で調整用画像の画像濃度を光学センサ34などの画像濃度検知センサで検知する構成について説明したが、これに限るものではない。従来、用紙を二次転写ベルト上に担持して、中間転写ベルトと二次転写ベルトとが接して形成された二次転写ニップに搬送し、中間転写ベルト上のトナー像を二次転写ニップで用紙上に二次転写する構成の画像形成装置が知られている。このような画像形成装置において、中間転写ベルト上の紙間に相当する部分に調整用画像を形成し、この調整用画像を二次転写ニップで中間転写ベルトから二次転写ベルトに転写する。そして、二次転写ベルト上に転写れた調整用画像を画像濃度検知センサで検知し、画像濃度検知センサで検知した検知結果に基づいて、作像条件を決定するように構成してもよい。
図8は、逆転写について説明する図である。電子写真方式の画像形成装置における一次転写では、感光体8と中間転写ベルト38との間に生じる転写電界が大きすぎると、一次転写ニップN1(転写接触部)近傍の微小ギャップ(エアギャップ部)で放電が発生する。図8に示すように、前記放電が発生すると、一度、感光体8上から中間転写ベルト38上に転写されたトナーが、再び感光体8上に引き戻される現象である所謂逆転写が起こるため、転写効率が低下する。なお、中間転写ベルト38上のトナー量に対する逆転写トナー量の比を逆転写率と呼ぶ。こうした逆転写が発生すると、少なくとも2色のトナーを用いて形成する混色画像において、次のような不具合が生じ得る。中間転写ベルト回転方向で、上流側に位置する作像部1で感光体8から中間転写ベルト38に転写されたトナー像の一部のトナーが、下流側に位置する作像部1の感光体8に付着し、混色画像を形成する各色のトナー量の比が変化して色味の変動が発生する。
図9は、画像階調制御について説明する図である。図5を用いて説明したプロセスコントロールで、ベタパターン画像の画像濃度は調整されるが、前記プロセスコントロールで感光体8の帯電電位が変更されると、トナーの逆転写率が変化する。このため、所定のタイミングにおいて、図9に示すような複数の面積階調パターンを用いたテストパターンを形成し、各中間調が狙いの画像濃度になるような面積階調パターンを選択する画像階調制御が行われる。ただし、前記画像階調制御は、前記テストパターンを形成する必要があるためトナー消費量が膨大となる他、処理時間がかかることから、頻繁に実施することができない。このため、必ずしもプロセスコントロールで作像条件である感光体8の帯電電位が決定されるタイミングで、面積階調パターンを変更することができず、中間調が狙いの画像濃度にならないことがあった。
本実施形態のプリンタにおいては、プリンタ内に設けられた、第一の作像条件決定部と第二の作像条件決定部とを有する演算処理部や、揮発性メモリや不揮発性メモリを有する記憶装置などを用いて、以下の処理が実施可能となっている。所定のタイミング(第一の作像条件決定タイミング)で第一の作像条件決定部により、最適な画像濃度となる少なくとも感光体8の帯電電位を含む作像条件(第一の作像条件)を決定する。また、このように第一の作像条件決定部で決定された前記作像条件(第一の作像条件)を、記憶装置に記憶しておく。次に、前記所定のタイミング(第一の作像条件決定タイミング)よりも短い周期のタイミング(第二の作像条件決定タイミング)で、第二の作像条件決定部により、記憶装置に記憶した前記作像条件(第一の作像条件)から各感光体8の帯電電位を呼び出す。そして、その呼び出した各感光体8の帯電電位を基に、最適な画像濃度になるような作像条件(第二の作像条件)を決定する。
図1を用いて、各感光体8の帯電電位の相対関係を維持しつつ、各作像部1の作像条件を決定する制御について説明する。本実施形態においては、図1のように、所定のタイミングにおいて算出された、ベタ画像に最適な感光体8の帯電電位の相対関係を記憶装置に記憶しておく。そして、次の所定のタイミングまでに作像条件を変更する際は、各感光体8の帯電電位の相対関係を維持しつつ、帯電電位以外の他の作像条件を最適な画像濃度になるように決定する。
ここで、各感光体8の帯電電位の相対関係は、以下のようなものが考えられる。例えば、作像部1が作像順にイエロー、マゼンタ、シアン、黒の順に並んでいる。そして、前記所定のタイミングである第一の作像条件決定タイミングにおいて、感光体の帯電電位が作像順にそれぞれ−490[V]、−510[V]、−450[V]、−480[V]と決定された場合を考える。この場合、各感光体8の帯電電位の相対関係を、各感光体8の帯電電位の上下関係とするならば、第二の作像条件決定タイミングでは、シアン<黒<イエロー<マゼンタの順を保つように、各感光体8の帯電電位を設定すればよい。
各感光体8の帯電電位の相対関係を差とするならば、第二の作像条件決定タイミングでは、作像順にそれぞれ(−490+α)[V]、(−510+α)[V]、(−450+α)[V]、(−480+α)[V]となるようなαを求めることになる。
同様に、各感光体8の帯電電位の相対関係を比としてもよい。この場合、第二の作像条件決定タイミングでは、作像順にそれぞれ(−490×β)[V]、(−510×β)[V]、(−450×β)[V]、(−480×β)[V]となるようなβを求めることになる。
他にも、どれか一色を基準にして、その色との比をそれぞれ一定に保つようにしてもよい。例えば、イエローの帯電電位(γ[V])を基準として、順にγ、γ×(−510/−490)[V]、γ×(−450/−490)[V]、γ×(−480/−490)[V]などとしてもよい。
上記のような方法の中から、各作像部1の逆転写率の比を維持する手法を選択すれば、上流側作像部で中間転写ベルト38上に形成されたトナー像が、下流側作像部で逆転写する現象は生じるものの、各作像部1の逆転写率の比を維持することができる。そのため、図9を用いて説明したような階調制御が実施できない期間でも、前記所定のタイミングで作像条件を決定することで得られた混色画像の色味を維持し続けることができる。
[実施例1]
図10に、実施例1における各作像部1の作像条件を決定する制御フローの一例を示す。まず、第一の作像条件決定タイミングかを判断する(S1)。なお、第一の作像条件決定タイミングは、例えばプリンタの電源を入れたとき(電源ON時)や、予め定めた印刷枚数に達したときや、放置時間が予め定めた所定時間に達したときや、ユーザーが実行要求を行ったときなどに設定しておけば良い。他に、温湿度センサをプリンタに設けて、温湿度センサで検知された温度や湿度の変化量が、所定変化量を超えたときをタイミングとして設定したり、所定時刻に実行するようにしたりしても良い。
第一の作像条件決定タイミングであった場合は(S1でYes)、図5を用いて説明したような電位制御、及び、図9を用いて説明したような階調制御によって、全色の作像部1の第一の作像条件決定制御を実行する(S2)。そして、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位である基準帯電電位の値を記憶装置に記憶する(S3)。
一方、第一の作像条件決定タイミングでない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングかを判断する(S4)。第二の作像条件タイミングは、例えば、予め定めた、第一の作像条件決定タイミングより少ない枚数の印刷枚数に達したときや、予め定めた所定の印刷時間が経過したときなどに設定しておけば良い。
第二の作像条件決定タイミングの場合は(S4でYes)、記憶装置に記憶した前記基準帯電電位を考慮し、第二の作像条件決定を行う(S5)。なお、この第二の作像条件決定制御の詳細については、後述する。第二の作像条件決定タイミングでない場合は(S4でNo)、何もせずに一連の制御を終了する。
図11は、実施例1における第二の作像条件決定制御の具体的な制御フローについて説明する図である。図11に示す実施例1における第二の作像条件決定制御では、まず、図6や図7を用いて説明したような印刷中電位制御によって、目標のトナー付着量が得られる現像ポテンシャルを算出する(S1)。次に、算出された現像ポテンシャルが、現在の帯電電位で実現できるかを判断する帯電電位判定を行う(S2)。なお、この帯電電位の判断方法の詳細は、後述する。現在の帯電電位で実現できると判断した場合は(S2でYes)、そのまま作像条件を設定する(S5)。こうすることで、各作像部1における逆転写条件が変化しないため、調整前後での印刷中の混色画像の色味変動を抑えることができる。一方、前記算出された現像ポテンシャルが、現在の帯電電位で実現できないと判断した場合は(S2でNo)、帯電電位調整制御を実施する(S4)。なお、この帯電電位調整制御の詳細については、後述する。帯電電位調整制御を実施した後、作像条件を設定する(S5)。なお、この作像条件設定では、帯電電位判定または帯電電位調整制御で算出された作像条件を設定するが、詳細は後述する。
図12は、実施例1における帯電電位判定の具体的な制御フローについて説明する図である。帯電電位判定では、まず、現在の露光部電位を基に、所望の現像ポテンシャルが確保できる現像電位を算出する(S1)。次に、算出した現像電位と現在の帯電電位との差である地肌ポテンシャルが、予め定められた上下限範囲内であるか判断する(S2)。なお、地肌ポテンシャルの上下限範囲は、予め実験等で画像端部のかすれと地汚れが共に許容範囲内となるような値に決定しておけばよい。地肌ポテンシャルが予め定められた上下限範囲内であれば(S2でYES)、現在の帯電電位で実現できると判断する(S7)。
地肌ポテンシャルが上下限範囲外であった場合は(S2でNo)、現在の帯電電位と現像電位とを基に、所望の現像ポテンシャルが確保できる露光光量を算出する(S3)。なお、露光光量と露光部電位との関係は、予め実験等で求めておく。または、感光体8上の電位を測定できる位置に電位センサを有し、第一の作像条件決定タイミングや印刷中に、露光量と露光部電位との関係を測定し、記憶する方法を用いても良い。ここで算出した露光光量が、予め定めた露光光量の上下限範囲内であれば(S4でYes)、現在の帯電電位で実現できると判断する(S7)。なお、露光光量の上下限範囲は、露光装置20が出力できる範囲内で、感光体8の露光部電位が変化する範囲に設定するなどすれば良い。
露光光量が上下限範囲外であった場合は(S4でNo)、算出した露光光量の条件下で所望の現像ポテンシャルが得られる現像電位を算出し(S5)、算出した現像電位による地肌ポテンシャルが上下限範囲内であるかを判断する(S6)。地肌ポテンシャルが上下限範囲内であれば(S6でYes)、現在の帯電電位で実現可能と判断する(S7)。ここで地肌ポテンシャルの上下限範囲外となる場合は(S6でNo)、現在の帯電電位では実現不可能とする(S8)。このような帯電電位判定を、全ての作像部1についてそれぞれ行う。
図13は、実施例1における帯電電位調整制御の具体的な制御フローについて説明する図である。帯電電位調整制御では、まず、前述の帯電電位判定で実現不可と判断された作像部1に対して、帯電電位の必要変更量を算出する(S1)。必要変更量は、基準作像条件の帯電電位である基準帯電電位から、算出された現像ポテンシャルを実現するために変更する必要のある帯電電位変更量の最小値とする。
必要変更量は、例えば、以下のように求める。現像ポテンシャルを基準作像条件より大きくする必要がある場合は、露光光量を上下限範囲内の上限値とし、現像ポテンシャルの値を基に現像電位と帯電電位とを設定する。帯電電位設定時の地肌ポテンシャルは、上下限範囲内の最小値とすればよい。現像ポテンシャルを基準作像条件より小さくする必要がある場合は、露光光量を上下限範囲内の下限値とし、現像ポテンシャルの値を基に現像電位と帯電電位とを設定する。帯電電位設定時の地肌ポテンシャルは、範囲内の最大値とすればよい。
次に、全ての作像部1に対して、帯電電位の変更可能範囲を算出する(S2)。帯電電位の変更可能範囲の最大値は、帯電ローラ18の電圧と感光体8の帯電電位とが、一定の関係を保つ範囲での最大値としたり、帯電ローラ18に最大の電圧をかけた場合に、感光体8が帯電する電位としたりすれば良い。帯電電位の変更可能範囲の最小値は、露光光量を最大とした上で要求される現像ポテンシャルを基に算出される帯電電位とする。このとき、地肌ポテンシャルは範囲内の最小値として算出すればよい。
変更可能範囲が算出されたら、帯電電位調整判定を行う(S3)。この帯電電位調整判定では、まず算出された必要変更量の方向が全て同一かどうかを判断する。算出された必要変更量の方向が全て同一でない場合は、帯電電位調整は不可能と判断する(S4でNo)。このように、帯電電位調整が不可能と判断した場合は、通常作像条件設定として、帯電電位判定で実現不可能と判断された作像部1に対してのみ、それぞれの必要変更量の電位条件を設定する(S5)。
算出された必要変更量の方向が全て同一であった場合は、必要変更量のうち、最大の値である最大必要変更量を算出する。そして、全ての作像部1に対し、基準作像条件の帯電電位に最大必要変更量の帯電電位変更を行った結果である調整後作像条件を算出し、調整後作像条件が変更可能範囲の範囲内となるか判断する。いずれかの作像部1に対し範囲内とならない場合は帯電電位調整が不可能と判断し、範囲内となる場合は、帯電電位調整は可能と判断する。帯電電位調整が可能と判断した場合は(S4でYes)、調整後作像条件を設定する(S6)。
こうすることで、実現可能な場合は、各感光体8における帯電電位の相対関係が維持されるため、印刷中の色味変動を抑えることができる。
[実施例2]
図14は、実施例2における第二の作像条件決定制御の具体的な制御フローについて説明する図である。第二の作像条件決定制御は、図14に示すような制御フローで行っても良い。すなわち、実施例2における第二の作像条件決定制御では、まず、図6や図7を用いて説明したような印刷中電位制御によって、目標のトナー付着量が得られる現像ポテンシャルを算出する(S1)。次に、帯電電位判定において(S2)、算出された所望の現像ポテンシャルを、第一の作像条件決定制御で設定された基準作像条件の基準帯電電位で実現できるか判定する(S3)。なお、この判定は、図12で示した制御フローにおける帯電電位判定の基準となる帯電電位を、現在の帯電電位ではなく、基準帯電電位に置き換えて実行すればよい。
基準作像条件の帯電電位で実現できる場合は(S3でYes)、基準帯電電位を設定し(S4)、その基準帯電電位で作像条件を設定する(S7)。基準作像条件の帯電電位で実現できない場合は(S3でNo)、算出された現像ポテンシャルが、現在の帯電電位で実現できるかを判断する帯電電位判定を行う(S5)。現在の帯電電位で実現できると判断した場合は(S5でYes)、そのまま作像条件を設定する(S7)。一方、現在の帯電電位で実現できないと判断した場合は(S5でNo)、実施例1で説明したような帯電電位調整制御を実施し(S6)、その後、作像条件を設定する(S7)。こうすることで、一時的に印刷条件が基準作像条件と異なっていた場合は、実施例1に比べ調整前後での色味変動が生じる可能性があるものの、基準帯電電位で印刷できる割合が増加するため、全体として色味変動を抑えることができる。
[実施例3]
図15は、実施例3における帯電電位調整制御の具体的な制御フローについて説明する図である。実施例3における帯電電位調整制御では、まず、前述の帯電電位判定で実現不可と判断された作像部1に対して、帯電電位の必要変更量を算出する(S1)。必要変更量は、基準作像条件の帯電電位である基準帯電電位から、算出された現像ポテンシャルを実現するために変更する必要のある帯電電位変更量の最小値とする。
必要変更量は、例えば、以下のように求める。現像ポテンシャルを基準作像条件より大きくする必要がある場合は、露光光量を上下限範囲内の上限値とし、現像ポテンシャルの値を基に現像電位と帯電電位とを設定する。帯電電位設定時の地肌ポテンシャルは、上下限範囲内の最小値とすればよい。現像ポテンシャルを基準作像条件より小さくする必要がある場合は、露光光量を上下限範囲内の下限値とし、現像ポテンシャルの値を基に現像電位と帯電電位とを設定する。帯電電位設定時の地肌ポテンシャルは、範囲内の最大値とすればよい。
次に、全ての作像部1に対して、帯電電位の変更可能範囲を算出する(S2)。帯電電位の変更可能範囲の最大値は、帯電ローラ18の電圧と感光体8の帯電電位とが、一定の関係を保つ範囲での最大値としたり、帯電ローラ18に最大の電圧をかけた場合に、感光体8が帯電する電位としたりすれば良い。帯電電位の変更可能範囲の最小値は、露光光量を最大とした上で要求される現像ポテンシャルを基に算出される帯電電位とする。このとき、地肌ポテンシャルは範囲内の最小値として算出すればよい。
変更可能範囲が算出されたら、帯電電位調整判定を行う(S3)。帯電電位調整判定では、まず算出された必要変更量の方向が全て同一かどうかを判断する。同一でない場合は、帯電電位調整は不可能と判断する。同一であった場合は、必要変更量のうち、最大の値である最大必要変更量を算出する。そして、全ての作像部1に対し、基準作像条件の帯電電位に最大必要変更量の帯電電位変更を行った結果である調整後作像条件を算出し、調整後作像条件が変更可能範囲の範囲内となるか判断する。いずれかの作像部1に対し範囲内とならない場合は帯電電位調整が不可能と判断し、範囲内となる場合は、帯電電位調整は可能と判断する。
帯電電位調整が不可能と判断した場合は(S4でNo)、通常作像条件を設定するのではなく、帯電電位比率調整制御を実施する(S5)。一方、帯電電位調整制御が可能と判断した場合は(S4でYes)、調整後作像条件を設定する(S6)。なお、帯電電位比率調整制御の詳細については、後述する。
図16は、実施例3における帯電電位比率調整制御の具体的な制御フローについて説明する図である。帯電電位比率調整制御では、まず、算出された必要変更量が全て同一方向の変更か判断する(S1)。算出された必要変更量が全て同一方向であった場合は(S1でYes)、帯電電位設定を行う(S4)。この際、帯電電位設定では、全ての作像部1の帯電電位を、必要変更量のうち最大値である電位だけ変化させる。このとき、電位条件が帯電電位範囲の上下限になる場合は、上下限値に設定する。
算出された必要変更量が同一方向でない場合は(S1でNo)、電位条件の逆転が発生するかを判断する(S2)。この判断は、必要変更量の算出された各作像部1の電位条件をそれぞれ必要変更量だけ変化させた場合、変化前後で電位の上下関係が変化するか否かを判断する。変化前後で電位の上下関係が変化する場合(電位条件の逆転が発生する場合)は(S2でYes)、帯電電位設定を行う(S4)。このとき、帯電電位設定では、必要変更量の算出された作像部1に対して、必要変更量だけ電位を変化させるよう設定する。変化前後で電位の逆転が発生しない場合は(S2でNo)、帯電電位比率算出を行い(S3)、帯電電位設定を行う(S4)。
図17は、実施例3における帯電電位比率調整制御の詳細について説明する図である。帯電電位比率算出では、電位差条件算出(S1)、調整電位条件算出(S2)の順に処理を行う。
図18は、実施例3における電位差条件算出の詳細について説明する図である。帯電電位比率算出では、まず、基準作像条件の電位条件において帯電電位の高い順に、例えば図 17に示すように、各作像部1に対して順序を設定する。そして、必要変更量が算出された作像部1である変更作像部それぞれに対し、基準帯電電位と、隣接する順序の変更作像部の基準帯電電位との差である、基準電位差を算出する。また、変更作像部のうち、基準帯電電位が最大の作像部1と最小の作像部1との電位差である、基準最大電位差を算出する。基準電位差と基準最大電位差の例を、図18に示す。
次に、必要作像部に対して必要変更量の帯電電位変更を行った結果である変更後帯電電位を算出する。そして、それぞれに対し、変更後帯電電位と、隣接する順序の変更作像部の変更後帯電電位との差である、変更後電位差を算出する。また、変更作像部のうち、変更後帯電電位が最大の作像部1と最小の作像部1との電位差である、変更後最大電位差を算出する。
図19は、実施例3における調整電位条件算出の詳細について説明する図である。調整電位条件算出では、必要変更量が算出されなかった作像部1である調整作像部それぞれに対する電位条件の算出を行う。まず、対象となる調整電位作像部より上位の順序、下位の順序となる作像部双方に、変更作像部があるかを判断する(S1)。上位の順序、下位の順序となる作像部双方に、変更作像部があるわけでない場合(S1でNo)、上位の順序、下位の順序となる作像部のどちらか一方に変更作像部があるか判断する(S3)。上位の順序、下位の順序となる作像部のどちらにも変更作像部が無い場合は(S3でNo)、帯電電位の変更は行わない。一方、上位の順序、下位の順序となる作像部のどちらか一方に変更作像部がある場合は(S3でYes)、基準最大電位差に対する変更後最大電位差の比である最大電位比を算出する(S4)。対象となる調整電位作像部の基準帯電電位と、基準帯電電位が最も近い変更作像部である近傍変更作像部の基準帯電電位との差に、最大電位比を乗じた調整帯電電位差を算出する(S5)。そして、近傍変更作像部の変更後帯電電位を、調整帯電電位差だけ変更した値を、対象となる調整作像部の調整後帯電電位とする。
また、上位の順序、下位の順序となる作像部双方に変更作像部がある場合は(S1でYes)、次のような処理を実行する。すなわち、上位の順序の変更作像部のうち最も順序の近い上位近傍作像部の基準帯電電位を100[%]とし、下位の順位の作像部のうち最も順序の近い下位近傍作像部の基準帯電電位を0[%]とする。そして、このときの対象となる調整作像部の基準帯電電位の比率である基準電位比率を算出する(S2)。その後、上位近傍作像部の変更後帯電電位を100[%]、下位近傍作像部の変更後帯電電位を0[%]とおいたときに、基準電位比率と同じ比率となる帯電電位を、対象の調整作像部の調整後帯電電位として算出する(S5)。
[実施例4]
図20は、実施例4における各作像部1の作像条件を決定する制御フロー図である。実施例4に係るプリンタでは、まず実施例1と同様に、第一の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S1)。第一の作像条件決定タイミングであった場合は(S1でYes)、電位制御及び階調制御によって全色の作像部1の第一の作像条件決定制御を実行する(S6)。そして、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位である基準帯電電位の値を、記憶装置に記憶(保存)する(S7)。
一方、第一の作像条件決定タイミングでない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S2)。第二の作像条件タイミングは、例えば、予め定めた、第一の作像条件決定タイミングより少ない枚数の印刷枚数に達したときや、予め定めた所定の印刷時間が経過したときなどに設定しておけば良い。第二の作像条件決定タイミングの場合は(S2でYes)、実行可能判断を行う(S3)。なお、この実行可能判断については後述する。実行可能と判断された場合は(S4でYes)、第二の作像条件決定制御を実行する。実行可能でないと判断された場合は(S4でNo)、印刷を停止して第一の作像条件決定制御を実行し(S6)、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位である基準帯電電位の値を、記憶装置に記憶(保存)する(S7)。これにより、第二の作像条件決定制御が実行できない場合は、第一の作像条件決定制御を実施するため、印刷速度の低下が生じるものの、常に色味を維持することができる。
図21は、実施例4の実効可能判断について説明する図である。実行可能判断では、帯電電位調整判定までは、図13と同様の処理を行う。すなわち、まず、前述の帯電電位判定で実現不可と判断された作像部1に対して、帯電電位の必要変更量を算出する(S1)。必要変更量は、基準作像条件の帯電電位である基準帯電電位から、算出された現像ポテンシャルを実現するために変更する必要のある帯電電位変更量の最小値とする。必要変更量は、例えば、以下のように求める。現像ポテンシャルを基準作像条件より大きくする必要がある場合は、露光光量を上下限範囲内の上限値とし、現像ポテンシャルの値を基に現像電位と帯電電位とを設定する。帯電電位設定時の地肌ポテンシャルは、上下限範囲内の最小値とすればよい。現像ポテンシャルを基準作像条件より小さくする必要がある場合は、露光光量を上下限範囲内の下限値とし、現像ポテンシャルの値を基に現像電位と帯電電位とを設定する。帯電電位設定時の地肌ポテンシャルは、範囲内の最大値とすればよい。
次に、全ての作像部1に対して、帯電電位の変更可能範囲を算出する(S2)。帯電電位の変更可能範囲の最大値は、帯電ローラ18の電圧と感光体8の帯電電位とが、一定の関係を保つ範囲での最大値としたり、帯電ローラ18に最大の電圧をかけた場合に、感光体8が帯電する電位としたりすれば良い。帯電電位の変更可能範囲の最小値は、露光光量を最大とした上で要求される現像ポテンシャルを基に算出される帯電電位とする。このとき、地肌ポテンシャルは範囲内の最小値として算出すればよい。変更可能範囲が算出されたら、帯電電位調整判定を行う(S3)。帯電電位調整制御が可能と判断した場合は(S4でYes)、実行可能と判断する(S6)。一方、帯電電位調整制御が不可能だと判断した場合は(S4でNo)、実行不可能と判断する(S5)。
[実施例5]
図22は、実施例5における各作像部1の作像条件を決定する制御フロー図である。実施例5では記憶装置に、プリンタが画質を優先する第一のモードであるか、速度を優先する第二のモードかを記憶しておく。このモードは、予めプリンタなどの画像形成装置に対して個々に設定しておいても良いし、ユーザーが任意に設定することができるようにしておいても良い。
まず、実施例1と同様に、第一の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S1)。第一の作像条件決定タイミングであった場合は(S1でYes)、電位制御及び階調制御によって全色の作像部1の第一の作像条件決定制御を実行する(S8)。そして、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位である基準帯電電位の値を、記憶装置に記憶する(S9)。
一方、第一の作像条件決定タイミングでない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S2)。第二の作像条件タイミングは、例えば、予め定めた、第一の作像条件決定タイミングより少ない枚数の印刷枚数に達したときや、予め定めた所定の印刷時間が経過したときなどに設定しておけば良い。第二の作像条件決定タイミングの場合は(S2でYes)、実行可能判断を行う(S3)。実行可能と判断された場合は(S4でYes)、第二の作像条件決定制御を実行する。実行可能でないと判断された場合は(S4でNo)、速度を優先する第二のモードか否かを判断する(S6)。第二のモードであった場合は(S6でYes)、通常作像条件を設定する(S7)。この通常作像条件では、必要変更量が算出された作像部1に対して、必要変更量だけ電位を変化させる。一方、第二のモードではなく第一のモードであった場合は、実施例4と同様に、印刷を停止して第一の作像条件決定制御を実行し(S8)、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位である基準帯電電位の値を、記憶装置に記憶する(S9)。
これにより、ユーザーやプリンタの目的によって、印刷速度を優先するか、画質を優先するかを選択することができる。印刷速度を優先する場合でも、可能な場合は第二の作像条件決定制御を実行する。そのため、色味の変動を抑制することができ、画質を優先する場合は第二の作像条件決定制御が実行できない場合に第一の作像条件決定制御を実行するため、色味の変動を抑制することができる。
[実施形態2]
本発明を適用した画像形成装置であるプリンタの他の実施形態について説明する。ここで、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成は、実施形態1に係るプリンタの構成と同様なので、その説明は省略する。本実施形態においては、図6を用いて説明したように、所定のタイミング(第一の作像条件決定タイミング)において算出された、最適な画像濃度となる感光体8の帯電電位を記憶装置に記憶しておく。そして、次の所定のタイミングまでに作像条件を変更する際(第二の作像条件決定タイミング)では、記憶した各感光体8の帯電電位の相対関係を維持しつつ、その他の作像条件を最適な画像濃度になるように決定する。
図23は、各作像部1の作像条件を決定する制御フロー図である。本実施形態では、まず第一の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S1)。第一の作像条件決定タイミングであった場合は(S1でYes)、図5に示す電位制御及び図9に示す階調制御によって、画像濃度が所望の値となるような各作像部1の作像条件を決定する(S2)。その後、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位を記憶し(S3)、決定された作像条件に基づいて所定の調整動作を実施する(S7)。
第一の作像条件決定タイミングでない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S4)。第二の作像条件決定タイミングであった場合は(S4でYes)、第一の作像条件決定タイミングにて記憶された感光体8の帯電電位から、各感光体8の帯電電位の相対関係を算出する(S5)。そして、算出した各感光体8の帯電電位の相対関係を維持し、かつ、画像濃度が所望の値となるような各作像部1の作像条件を決定する(S6)。その後、決定された作像条件に基づいて、後述する所定の調整動作を実施する(S7)。一方、第二の作像条件決定タイミングでもなかった場合は(S4でNo)、何もしない。
以上により、各作像部1での逆転写率の比を維持することができる。そのため、第二の作像条件決定タイミングを第一の作像条件決定タイミングより短い周期にすることで、第一の作像条件決定タイミング以外でも、第一の作像条件決定タイミングで調整した色味を維持し続けることができる。
図24は、作像条件決定制御を実行する構成の一例を示すブロック図である。本実施形態のプリンタにおいては、CPUなどの演算処理部100において、以下の処理を実施する。所定のタイミング(第一の作像条件決定タイミング)で動作する、第一の作像条件決定部101において、最適な画像濃度となる作像条件(第一の作像条件)を決定し、調整実施部104へ作像条件を渡す。また、同タイミングで記憶装置102に全て(n個)の作像部1の感光体8の帯電電位を記憶しておく。
また、前記所定のタイミング(第一の作像条件決定タイミング)より短い周期の第二の作像条件決定タイミングで動作する第二の作像条件決定部103において、記憶装置102に記憶した各感光体8の帯電電位を呼び出す。そして、その各感光体8の帯電電位の相対関係を維持しつつ、最適な画像濃度になるような作像条件(第二の作像条件)を決定し、調整実施部104へ作像条件を渡す。調整実施部104においては、各作像部1の作像条件を、第一の作像条件決定部101または第二の作像条件決定部103において決定された作像条件に変更・調整する。
図25は、本実施形態における第二の作像条件決定タイミング時の具体的な制御フローについて説明する図である。図25では、まず第一の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S1)。第一の作像条件決定タイミングであった場合は(S1でYes)、図5に示す電位制御、及び図9に示す階調制御によって、画像濃度が所望の値となるような各作像部1の作像条件を決定する(S2)。その後、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位を記憶し(S3)、決定された作像条件に基づいて所定の調整動作を実施する(S7)。
第一の作像条件決定タイミングでない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S4)。第二の作像条件決定タイミングであった場合は(S4でYes)、第一の作像部1について、画像濃度が維持されるような作像条件をすべて算出する(S5)。次に、第一の作像条件決定タイミングにて記憶された感光体8の帯電電位から、各感光体8の帯電電位の相対関係を算出する(S6)。次に、各感光体8の帯電電位の相対関係を維持するように、第一の作像部以外の作像部1について感光体8の帯電電位を決定する(S7)。その後、決定した帯電電位において、画像濃度が所望の値となるような第一の作像部以外の作像部1の帯電電位以外の作像条件を決定し(S8)、決定された作像条件に基づいて所定の調整動作を実施する(S7)。
以上により、算出した各感光体8の帯電電位の相対関係を維持し、且つ、画像濃度が所望の値となるような各作像部1の作像条件を決定することができる。
図26は、第一の作像条件決定タイミングを、プリンタの電源ON直後とした場合における制御フローの一例を示したものである。図26に示した制御フローでは、第一の作像条件決定タイミングを電源ON直後としている。そして、まず第一の作像条件決定タイミングとして電源ON直後であるかを判断する(S1)。電源ON直後であった場合は(S1でYes)、図5に示す電位制御及び図9に示す階調制御によって、画像濃度が所望の値となるような各作像部1の作像条件を決定する(S2)。一方、電源ON直後でない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S4)。なお、図26に示す制御フローは、第一の作像条件決定タイミングを具体的に電源ON直後とした以外は、図23に示す制御フローと同様の処理を行うため、その他の処理についての説明は省略する。図26に示す制御フローのように、プリンタの電源ON時に必ず実施することで、記憶させる各感光体8の帯電電位の相対関係を揮発性メモリに記憶しておけばよくなり、不揮発性メモリを圧迫することが無くなる。
図27は、第一の作像条件決定タイミングを、プリンタを動作させずに所定の時間放置されたタイミングとした場合における制御フローの一例を示したものである。図26に示した制御フローでは、第一の作像条件決定タイミングを、プリンタを動作させず所定の時間放置されたタイミングとしている。そして、まず第一の作像条件決定タイミングとして所定の時間放置後であるかを判断する(S1)。所定の時間放置後であった場合は(S1でYes)、図5に示す電位制御及び図9に示す階調制御によって、画像濃度が所望の値となるような各作像部1の作像条件を決定する(S2)。一方、所定の時間放置後でない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S4)。なお、図27に示す制御フローは、第一の作像条件決定タイミングを具体的に所定の時間放置されたタイミングとした以外は、図23に示す制御フローと同様の処理を行うため、その他の処理についての説明は省略する。
作像部1に設けられた現像装置22に収容されたトナーの帯電量は、プリンタを動作させず放置し、現像装置22内でトナーが攪拌されないことなどによって、放置時間とともに減少していく。最適な作像条件はトナーの帯電量に依存するため、放置時間が長くなると作像条件の一つである帯電電位の各感光体8での相対関係を維持したまま、他の作像条件で最適な画像濃度を得ることが困難になる。例えば、プリンタを動作させず所定の時間放置後に、トナーの帯電量が大きく変化するタイミングをあらかじめ計測しておき、そのタイミングよりも短い周期で各感光体8の帯電電位の相対関係を記憶装置102に記憶される。これにより、各感光体8の帯電電位の相対関係を維持させても、他の作像条件で無理なく画像濃度を安定させることができる。
図28は、第一の作像条件決定タイミングを、所定の枚数印刷されたタイミングとした場合における制御フローの一例を示したものである。図26に示した制御フローでは、第一の作像条件決定タイミングを所定の枚数印刷されたタイミングとしている。そして、まず第一の作像条件決定タイミングとして、前回から所定の枚数印刷されたタイミングであるかを判断する(S1)。前回から所定の枚数印刷されたタイミングであった場合は(S1でYes)、図5に示す電位制御及び図9に示す階調制御によって、画像濃度が所望の値となるような各作像部1の作像条件を決定する(S2)。一方、前回から所定の枚数印刷されたタイミングでない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S4)。なお、図28に示す制御フローは、第一の作像条件決定タイミングを具体的に所定の枚数印刷されたタイミングとした以外は、図23に示す制御フローと同様の処理を行うため、その他の処理についての説明は省略する。
作像部1に設けられた現像装置22に収容されている現像剤は、現像装置22内が攪拌されると徐々に劣化していく。この劣化は画像濃度の変動と相関があることが知られており、最適な作像条件は現像剤の劣化に依存するといえる。このため、現像剤の劣化が進むと、作像条件の一つである帯電電位の各感光体8での相対関係を維持したまま、他の作像条件で最適な画像濃度を得ることが困難になる。ここで、現像装置22内で現像剤が現像剤攪拌スクリュ22cにより攪拌されるのは印刷時である。そのため、例えば、画像濃度が大きく変化する印刷枚数をあらかじめ計測しておき、その印刷枚数よりも少なく印刷枚数(短い周期)で各感光体8の帯電電位の相対関係を記憶装置102に記憶する。これにより、各感光体8の帯電電位の相対関係を維持させても、他の作像条件で無理なく画像濃度を安定させることができる。
図29は、本実施形態における調整動作を具体的にした一例である。この例では、決定する作像条件に現像能力を含んでおり、現像能力を適切な画像濃度となるように調整する方法を、以下のようにするものである。すなわち、現像能力が低いときは現像装置22内にトナーを補給し、現像能力が高いときには現像装置22内のトナーを攪拌するものである。
現像能力が低い場合、トナーは現像されにくくなっているため、トナーの帯電量を下げる必要がある。このため、現像装置22内に帯電していないトナーを補給して、現像装置22内のトナーの帯電量を下げれば、現像能力を上げることができる。逆に、現像能力が高い場合、トナーは現像されやすくなっているため、トナーの帯電量を上げる必要がある。このため、現像装置22内のトナーを攪拌することで摩擦帯電させて、現像装置22内のトナーの帯電量を上げれば、現像能力を下げることができる。
図29に示す調整動作に関する制御フローでは、まず第一の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S1)。第一の作像条件決定タイミングであった場合は(S1でYes)、図5に示す電位制御及び図9に示す階調制御によって、画像濃度が所望の値となるような、各作像部1の現像能力を含む作像条件を決定する(S2)。その後、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位を記憶する(S3)。次に、現像能力を高くする必要があるかを判断する(S7)。現像能力を高くする必要があると判断した場合は(S7でYes)、現在の現像能力と、決定された現像能力との差分に応じた量のトナーを、現像装置22内に補給する(S8)。その後、決定された作像条件に基づいて、その他の所定の調整動作を実施する(S11)。
一方、現像能力を高くする必要がないと判断した場合は(S7でNo)、現像能力を低くする必要があるかを判断する(S9)。現像能力を低くする必要がないと判断した場合は(S9でNo)、そのまま、決定された作像条件に基づいて、その他の所定の調整動作を実施する(S11)。現像能力を低くする必要があると判断した場合は(S9でYes)、現在の現像能力と、決定された現像能力と差分に応じた時間だけ、現像装置22内でトナーを攪拌する(S10)。その後、決定された作像条件に基づいて、その他の所定の調整動作を実施する(S11)。
また、第一の作像条件決定タイミングであるかの判断において、第一の作像条件決定タイミングでない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S4)。第二の作像条件決定タイミングであった場合は(S4でYes)、第一の作像条件決定タイミングにて記憶した感光体8の帯電電位から、各感光体8の帯電電位の相対関係を算出する(S5)。そして、算出した各感光体8の帯電電位の相対関係を維持し、かつ、画像濃度が所望の値となるような、各作像部1の現像能力を含む作像条件を決定する(S6)。その後、現像能力を高くする必要があるかの判断を行い(S7)、以下、前述したのと同様の処理を行う。一方、第二の作像条件決定タイミングでもなかった場合は(S4でNo)、何もしない。
以上のような制御を、各色の作像部1に設けられた現像装置22に対して実施することで、各色の感光体8の帯電電位の相対関係を維持したまま、適切な画像濃度を得ることができる。
図30は、作像条件決定制御を実行する構成の他例を示すブロック図である。図30に示したブロック図では、図24に示したブロック図の演算処理部100において調整実施部104の出力先に、トナー濃度制御部105が追加されている。トナー濃度制御部105では、現像装置22内のトナー濃度を制御するために参照されるトナー濃度制御基準値に応じてトナー濃度を制御する。調整実施部104では、第一の作像条件決定部101または第二の作像条件決定部103で決定された作像条件を基にトナー濃度制御基準値を求め、トナー濃度制御部105に渡す。
図31は、図30に示すブロック図の構成を使用した際における調整動作に関する制御フローの一例を示したものである。この例では、図29と同様に、決定する作像条件に現像能力を含んでおり、現像能力を適切な画像濃度となるように調整する方法を、以下のようにするものである。すなわち、現像能力が低いときは、トナー濃度制御部105において、現在のトナー濃度よりも高いトナー濃度に制御されるようにトナー濃度制御基準値を変更する。現像能力が高いときには トナー濃度制御部105において、現在のトナー濃度よりも低いトナー濃度に制御されるようにトナー濃度制御基準値を変更するものである。
現像能力が低い場合、トナーは現像されにくくなっているため、トナーの帯電量を下げる必要がある。このため、現像装置22内に帯電していないトナーをトナー補給装置によって現像装置22のケーシング22b内に補給して、現像装置22のケーシング22b内のトナーの帯電量を下げれば、現像能力を上げることができる。トナーを補給するには、トナー濃度制御で現在よりも高濃度にすれば良いため、トナー濃度制御基準値を現在のトナー濃度よりも高いトナー濃度に制御されるように設定すれば良いことになる。
現像能力が高い場合、トナーは現像されやすくなっているため、トナーの帯電量を上げる必要がある。このため、現像装置22のケーシング22b内のトナーを攪拌することで摩擦帯電させて、現像装置22のケーシング22b内のトナーの帯電量を上げれば、現像能力を下げることができる。この際、多量のトナーが現像装置22のケーシング22b内に補給されてしまうと、いくら攪拌してもトナーの帯電量が上がらない。このため、トナー濃度制御基準値を現在のトナー濃度よりも低いトナー濃度に制御されるように設定することで、多量のトナーが現像装置22のケーシング22b内に補給されずにケーシング22b内のトナーを攪拌することができる。
図31に示す調整動作に関する制御フローでは、まず第一の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S1)。第一の作像条件決定タイミングであった場合は(S1でYes)、図5に示す電位制御及び図9に示す階調制御によって、画像濃度が所望の値となるような、各作像部1の少なくとも帯電電位及び現像能力を含む作像条件を決定する(S2)。その後、決定した作像条件のうち、各感光体8の帯電電位を記憶する(S3)。次に、現像能力を高くする必要があるかを判断する(S7)。現像能力を高くする必要があると判断した場合は(S7でYes)、トナー濃度制御部105において、現在のトナー濃度よりも高いトナー濃度に制御されるように、トナー濃度制御基準値を変更する(S8)。その後、決定された作像条件に基づいて、その他の所定の調整動作を実施する(S11)。
一方、現像能力を高くする必要がないと判断した場合は(S7でNo)、現像能力を低くする必要があるかを判断する(S9)。現像能力を低くする必要がないと判断した場合は(S9でNo)、そのまま、決定された作像条件に基づいて、その他の所定の調整動作を実施する(S11)。現像能力を低くする必要があると判断した場合は(S9でYes)、トナー濃度制御部105において、現在のトナー濃度よりも低いトナー濃度に制御されるように、トナー濃度制御基準値を変更する(S10)。その後、決定された作像条件に基づいて、その他の所定の調整動作を実施する(S11)。
また、第一の作像条件決定タイミングであるかの判断において、第一の作像条件決定タイミングでない場合は(S1でNo)、第二の作像条件決定タイミングであるかを判断する(S4)。第二の作像条件決定タイミングであった場合は(S4でYes)、第一の作像条件決定タイミングにて記憶した感光体8の帯電電位から、各感光体8の帯電電位の相対関係を算出する(S5)。そして、算出した各感光体8の帯電電位の相対関係を維持し、かつ、画像濃度が所望の値となるような、各作像部1の少なくとも帯電電位及び現像能力を含む作像条件を決定する(S6)。その後、現像能力を高くする必要があるかの判断を行い(S7)、以下、前述したのと同様の処理を行う。一方、第二の作像条件決定タイミングでもなかった場合は(S4でNo)、何もしない。
以上のような制御を、各色の作像部1に設けられた現像装置22に対して実施することで、各色の作像部1における各感光体8の帯電電位の相対関係を維持したまま、適切な画像濃度を得ることができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
潜像を担持する感光体8などの像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電ローラ18などの帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面を露光して潜像を形成する露光装置20などの露光手段と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーを含有する現像剤で現像する現像装置22などの現像手段とを有する、複数の作像部1などの作像手段と、所定のタイミングで、前記作像手段により作像される画像の画像濃度が所望の画像濃度となるような、少なくとも前記像担持体の帯電電位を含む前記作像手段の第一の作像条件を決定する第一の作像条件決定部101などの第一の作像条件決定手段とを備えた画像形成装置において、前記第一の作像条件決定手段で決定された前記第一の作像条件を記憶する記憶装置102などの記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を基に、所望の画像濃度が得られるような前記作像手段の第二の作像条件を決定する第二の作像条件決定部103などの第二の作像条件決定手段とを有する。
作像条件決定制御において各色でベタ画像に適正な作像条件を調整すると、調整前と調整後とで、混色画像における各色トナーの逆転写率の相対関係が変化し、混色画像を形成する各色のトナー付着量の割合が変化することで、混色画像の色味が変動してしまう。(態様A)においては、上記実施形態について説明したように、混色画像における各色トナーの逆転写率の相対関係が変化するの抑制し、混色画像を形成する各色のトナー付着量の割合が変化して色味が変動するのを抑えつつ、所望の画像濃度を得ることができる。
(態様B)
(態様A)において、前記第二の作像条件決定手段は前記第二の作像条件として、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持しつつ、所望の画像濃度が得られるような作像条件を決定する。これによれば、上記実施形態について説明したように、所望の画像濃度が得られるような前記第二の作像条件が、第一の作像条件から各像担持体の帯電電位を変更する必要がある場合でも、混色画像の色味を維持し続けることができる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件である前記帯電電位を基に、前記第二の作像条件として少なくとも前記現像手段の現像電位条件を決定する。これによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持しつつ、帯電電位以外の作像条件として前記現像電位条件を設定して所望の画像濃度を得ることができる。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件である前記帯電電位を基に、前記第二の作像条件として少なくとも前記露光手段の露光条件を決定する。これによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持しつつ、帯電電位以外の作像条件として前記露光条件を設定して所望の画像濃度を得ることができる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件である前記帯電電位を基に、前記第二の作像条件として少なくとも前記帯電手段の帯電電位条件を変更する。これによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持しつつ、作像条件として前記帯電電位条件を設定して所望の画像濃度を得ることができる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、前記相対関係は、各像担持体の帯電電位の差である。これによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の差を維持することで、前記相対関係を維持することができる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、前記相対関係は、各像担持体の帯電電位の比であるこれによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の比を維持することで、前記相対関係を維持することができる。また、各像担持体の帯電電位の差を維持できない場合でも、前記相対関係を維持することができ、より色味変動を抑えることができる。
(態様H)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、前記相対関係は、各像担持体の帯電電位の上下関係である。これによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の上下関係を維持することで、各像担持体の帯電電位の差や比が維持できない場合でも、前記相対関係を維持することができ、より色味変動を抑えることができる。
(態様I)
(態様A)乃至(態様H)のいずれかにおいて、前記第二の作像条件決定手段によって前記相対関係を維持できるような前記第二の作像条件を決定することができない場合に、前記第一の作像条件決定手段による前記第一の作像条件の決定を行う。これによれば、上記実施形態について説明したように、前記相対関係が維持できない場合は、第一の作像条件決定手段によって前記第一の作像条件を決定するので、色味変動を抑えることができる。
(態様J)
(態様A)乃至(態様I)のいずれかにおいて、画質優先モードと速度優先モードとを有しており、前記画質優先モードにおいて、前記第二の作像条件決定手段によって前記相対関係を維持できるような前記第二の作像条件を決定できない場合に、前記第一の作像条件決定手段による前記第一の作像条件の決定を行う。これによれば、上記実施形態について説明したように、色味の変動を抑制することができる。
(態様K)
(態様A)において、前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件決定手段よりも短い周期で、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から各像担持体の帯電電位の相対関係を維持し、かつ、所望の画像濃度が得られるような、前記第二の作像条件を決定するものであり、前記第一の作像条件または前記第二の作像条件に基づいて、所定の調整動作を実行する調整実施部104などの調整手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、第一の作像条件を決定する前記所定のタイミング以外でも、前記所定のタイミングで調整した色味を維持することができる。
(態様L)
(態様A)において、前記現像手段は、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容するケーシング22bなどの現像剤収容部と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌する現像剤攪拌スクリュ22cなどの攪拌手段とを有し、前記現像剤収容部にトナーを補給するトナー補給装置などのトナー補給手段と、前記現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度を制御するために参照されるトナー濃度制御基準値に応じてトナー濃度を制御するトナー濃度制御手段とを備えており、前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件決定手段よりも短い周期で、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から各像担持体の帯電電位の相対関係を維持し、かつ、所望の画像濃度が得られるような、少なくとも帯電電位及び現像能力を含む前記第二の作像条件を決定するものであり、前記第一の作像条件または前記第二の作像条件に基づいて、所定の調整動作を実行する調整実施部104などの調整手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、第一の作像条件を決定する前記所定のタイミング以外でも、前記所定のタイミングで調整した色味を維持し続けることができる。
(態様M)
(態様K)または(態様L)において、前記第二の作像条件決定手段は、前記複数の作像手段のうちのいずれかひとつの作像手段において作像された画像の濃度が所望の画像濃度となるような前記第二の作像条件を決定し、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から各像担持体の帯電電位の相対関係を維持するように、前記複数の作像手段のうち他の作像手段が有する像担持体の帯電電位を決定し、その決定した前記帯電電位で所望の画像濃度が得られるような、帯電電位以外の作像条件を決定する。これによれば、上記実施形態について説明したように、各作像手段の帯電電位の相対関係を維持し、且つ、所望の画像濃度となるような作像条件を決定することができる。
(態様N)
(態様K)乃至(態様M)のいずれかにおいて、前記第一の作像条件決定手段が前記第一の作像条件の決定を行う前記所定のタイミングは、電源ON時である。これによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の相対関係を揮発性メモリに記憶しておけばよくなり、不揮発性メモリを圧迫することが無くなる。
(態様O)
(態様K)乃至(態様M)のいずれかにおいて、前記第一の作像条件決定手段が前記第一の作像条件の決定を行う前記所定のタイミングは、所定の時間放置された後である。これによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持させても、他の作像条件で無理なく画像濃度を安定させることができる。
(態様P)
(態様K)乃至(態様M)のいずれかにおいて、前記第一の作像条件決定手段が前記第一の作像条件の決定を行う前記所定のタイミングは、所定の枚数印刷された後である。これによれば、上記実施形態について説明したように、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持させても、他の作像条件で無理なく画像濃度を安定させることができる。
(態様Q)
(態様L)乃至(態様P)において、前記調整手段は、前記第二の作像条件決定手段によって、現在よりも現像能力を上げるように決定された場合に、前記トナー補給手段によって前記現像剤収容部にトナーを補給させる。これによれば、上記実施形態について説明したように、トナーの帯電量を下げて、現像能力を上げることができ、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持したまま、適切な画像濃度を得ることができる。
(態様R)
(態様L)乃至(態様Q)において、前記調整手段は、前記第二の作像条件決定手段によって、現在よりも現像能力を下げるように決定された場合に、前記現像剤収容部に収容された現像剤を前記攪拌手段によって攪拌させる。これによれば、上記実施形態について説明したように、トナーの帯電量を上げて、現像能力を下げることができ、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持したまま、適切な画像濃度を得ることができる。
(態様S)
(態様L)乃至(態様R)において、前記調整手段は、前記第二の作像条件決定手段によって、現在よりも現像能力を上げるように決定された場合に、前記トナー濃度制御手段によって、現在のトナー濃度よりも高いトナー濃度に制御されるように前記トナー濃度制御基準値を変更する。これによれば、上記実施形態について説明したように、トナーの帯電量を下げて、現像能力を上げることができ、各像担持体間における帯電電位の相対関係を維持したまま、適切な画像濃度を得ることができる。
(態様T)
(態様L)乃至(態様S)において、前記調整手段は、前記第二の作像条件決定手段によって、現在よりも現像能力を下げるように決定された場合に、前記トナー濃度制御手段によって、現在のトナー濃度よりも低いトナー濃度に制御されるように前記トナー濃度制御基準値を変更する。これによれば、上記実施形態について説明したように、トナーの帯電量を上げて、現像能力を下げることができ、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持したまま、適切な画像濃度を得ることができる。
1 作像部
8 感光体
10 一次転写装置
12 給紙トレイ
13 給紙ローラ
14 二次転写ローラ
15 定着装置
15a 加圧ローラ
15b 加熱ローラ
16 排紙ローラ対
17 排紙トレイ
18 帯電ローラ
20 露光装置
20a ミラー
22 現像装置
22a 現像ローラ
22b ケーシング
22c 現像剤攪拌スクリュ
24 感光体クリーニング装置
24a クリーニングブレード
26 露光箇所
34 光学センサ
38 中間転写ベルト
100 演算処理部
101 作像条件決定部
102 記憶装置
103 作像条件決定部
104 調整実施部
105 トナー濃度制御部
特許第5440938号公報

Claims (20)

  1. 潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面を露光して潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーを含有する現像剤で現像する現像手段とを有する、複数の作像手段と、
    所定のタイミングで、前記作像手段により作像される画像の画像濃度が所望の画像濃度となるような、少なくとも前記像担持体の帯電電位を含む前記作像手段の第一の作像条件を決定する第一の作像条件決定手段とを備えた画像形成装置において、
    前記第一の作像条件決定手段で決定された前記第一の作像条件を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を基に、所望の画像濃度が得られるような前記作像手段の第二の作像条件を決定する第二の作像条件決定手段とを有し、
    前記第二の作像条件決定手段は前記第二の作像条件として、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を維持しつつ、所望の画像濃度が得られるような作像条件を決定し、
    前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件である前記帯電電位を基に、前記第二の作像条件として少なくとも前記帯電手段の帯電電位条件を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件である前記帯電電位を基に、前記第二の作像条件として少なくとも前記現像手段の現像電位条件を決定することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件である前記帯電電位を基に、前記第二の作像条件として少なくとも前記露光手段の露光条件を決定することを特徴とする画像形成装置
  4. 求項1乃至のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記相対関係は、各像担持体の帯電電位の差であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記相対関係は、各像担持体の帯電電位の比であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記相対関係は、各像担持体の帯電電位の上下関係であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記第二の作像条件決定手段によって前記相対関係を維持できるような前記第二の作像条件を決定することができない場合に、前記第一の作像条件決定手段による前記第一の作像条件の決定を行うことを特徴とする画像形成装置。
  8. 潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面を露光して潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーを含有する現像剤で現像する現像手段とを有する、複数の作像手段と、
    所定のタイミングで、前記作像手段により作像される画像の画像濃度が所望の画像濃度となるような、少なくとも前記像担持体の帯電電位を含む前記作像手段の第一の作像条件を決定する第一の作像条件決定手段とを備えた画像形成装置において、
    前記第一の作像条件決定手段で決定された前記第一の作像条件を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を基に、所望の画像濃度が得られるような前記作像手段の第二の作像条件を決定する第二の作像条件決定手段とを有し、
    前記第二の作像条件決定手段によって前記相対関係を維持できるような前記第二の作像条件を決定することができない場合に、前記第一の作像条件決定手段による前記第一の作像条件の決定を行うことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか一記載の画像形成装置において、
    画質優先モードと速度優先モードとを有しており、
    前記画質優先モードにおいて、前記第二の作像条件決定手段によって前記相対関係を維持できるような前記第二の作像条件を決定できない場合に、前記第一の作像条件決定手段による前記第一の作像条件の決定を行うことを特徴とする画像形成装置。
  10. 潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面を露光して潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーを含有する現像剤で現像する現像手段とを有する、複数の作像手段と、
    所定のタイミングで、前記作像手段により作像される画像の画像濃度が所望の画像濃度となるような、少なくとも前記像担持体の帯電電位を含む前記作像手段の第一の作像条件を決定する第一の作像条件決定手段とを備えた画像形成装置において、
    前記第一の作像条件決定手段で決定された前記第一の作像条件を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を基に、所望の画像濃度が得られるような前記作像手段の第二の作像条件を決定する第二の作像条件決定手段とを有するとともに、
    画質優先モードと速度優先モードとを有しており、
    前記画質優先モードにおいて、前記第二の作像条件決定手段によって前記相対関係を維持できるような前記第二の作像条件を決定できない場合に、前記第一の作像条件決定手段による前記第一の作像条件の決定を行うことを特徴とする画像形成装置。
  11. 潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面を露光して潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーを含有する現像剤で現像する現像手段とを有する、複数の作像手段と、
    所定のタイミングで、前記作像手段により作像される画像の画像濃度が所望の画像濃度となるような、少なくとも前記像担持体の帯電電位を含む前記作像手段の第一の作像条件を決定する第一の作像条件決定手段とを備えた画像形成装置において、
    前記第一の作像条件決定手段で決定された前記第一の作像条件を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を基に、所望の画像濃度が得られるような前記作像手段の第二の作像条件を決定する第二の作像条件決定手段とを有し、
    前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件決定手段よりも短い周期で、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から各像担持体の帯電電位の相対関係を維持し、かつ、所望の画像濃度が得られるような、前記第二の作像条件を決定するものであり、
    前記第一の作像条件または前記第二の作像条件に基づいて、所定の調整動作を実行する調整手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体の表面を露光して潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の表面に形成された潜像をトナーを含有する現像剤で現像する現像手段とを有する、複数の作像手段と、
    所定のタイミングで、前記作像手段により作像される画像の画像濃度が所望の画像濃度となるような、少なくとも前記像担持体の帯電電位を含む前記作像手段の第一の作像条件を決定する第一の作像条件決定手段とを備えた画像形成装置において、
    前記第一の作像条件決定手段で決定された前記第一の作像条件を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から、各像担持体の帯電電位の相対関係を基に、所望の画像濃度が得られるような前記作像手段の第二の作像条件を決定する第二の作像条件決定手段とを有し、
    前記現像手段は、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像剤収容部と、該現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌する攪拌手段とを有し、
    前記現像剤収容部にトナーを補給するトナー補給手段と、
    前記現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度を制御するために参照されるトナー濃度制御基準値に応じてトナー濃度を制御するトナー濃度制御手段とを備えており、
    前記第二の作像条件決定手段は、前記第一の作像条件決定手段よりも短い周期で、前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から各像担持体の帯電電位の相対関係を維持し、かつ、所望の画像濃度が得られるような、少なくとも帯電電位及び現像能力を含む前記第二の作像条件を決定するものであり、
    前記第一の作像条件または前記第二の作像条件に基づいて、所定の調整動作を実行する調整手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項11または12に記載の画像形成装置において、
    前記第二の作像条件決定手段は、前記複数の作像手段のうちのいずれかひとつの作像手段において作像された画像の濃度が所望の画像濃度となるような前記第二の作像条件を決定し、
    前記記憶手段に記憶された前記第一の作像条件から各像担持体の帯電電位の相対関係を維持するように、前記複数の作像手段のうち他の作像手段が有する像担持体の帯電電位を決定し、その決定した前記帯電電位で所望の画像濃度が得られるような、帯電電位以外の作像条件を決定することを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項11乃至13のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記第一の作像条件決定手段が前記第一の作像条件の決定を行う前記所定のタイミングは、電源ON時であることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項11乃至13のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記第一の作像条件決定手段が前記第一の作像条件の決定を行う前記所定のタイミングは、所定の時間放置された後であることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項11乃至13のいずれか一記載の画像形成装置において、
    前記第一の作像条件決定手段が前記第一の作像条件の決定を行う前記所定のタイミングは、所定の枚数印刷された後であることを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項12に記載の画像形成装置において、
    前記調整手段は、前記第二の作像条件決定手段によって、現在よりも現像能力を上げるように決定された場合に、前記トナー補給手段によって前記現像剤収容部にトナーを補給させることを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項12または17に記載の画像形成装置において、
    前記調整手段は、前記第二の作像条件決定手段によって、現在よりも現像能力を下げるように決定された場合に、前記現像剤収容部に収容された現像剤を前記攪拌手段によって攪拌させることを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項12に記載の画像形成装置において、
    前記調整手段は、前記第二の作像条件決定手段によって、現在よりも現像能力を上げるように決定された場合に、前記トナー濃度制御手段によって、現在のトナー濃度よりも高いトナー濃度に制御されるように前記トナー濃度制御基準値を変更することを特徴とする画像形成装置。
  20. 請求項12または19に記載の画像形成装置において、
    前記調整手段は、前記第二の作像条件決定手段によって、現在よりも現像能力を下げるように決定された場合に、前記トナー濃度制御手段によって、現在のトナー濃度よりも低いトナー濃度に制御されるように前記トナー濃度制御基準値を変更することを特徴とする画像形成装置。
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