JP2004161953A - アンテナ部品用錠剤、アンテナ部品およびその製造方法 - Google Patents

アンテナ部品用錠剤、アンテナ部品およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、従来の成形性を保持したまま、得られた成形品は、寸法安定性に優れ、高誘電率、低誘電正接のアンテナ部品用錠剤およびその製造方法、ならびにそれからなるアンテナ部品およびその製造方法の提供。
【解決手段】(a)液晶性樹脂およびポリアリーレンサルファイド樹脂から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計100容量%に対して(a)熱可塑性樹脂1〜40容量%およびセラミックス粉99〜60容量%を含有してなるアンテナ部品用錠剤およびその製造方法、ならびにそれを溶融成形氏手成アンテナ部品およびその製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、寸法安定性に優れ、かつ高誘電率で、成形性にも優れたアンテナ部品用錠剤、それからなるアンテナ部品およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、衛星通信機器、携帯電話・PHS等の移動通信機器、無線LANシステム、あるいは高速道路のETCシステムやGPSなどの車載用通信機器など無線による情報通信網の発達に伴い、アンテナの需要が急増している。特に情報の高密度化に伴い、高周波数の電磁波を用いた情報通信分野の伸びが著しい。これらに使用されるアンテナは、小型軽量かつ安価であることが要求され、生産性の向上から、溶融成形可能な樹脂をベースとした材料が使用されてきている。例えば、アンテナに用いられる材料として、例えば、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体と液晶ポリエステル樹脂とを混合した母体樹脂に酸またはアルカリに可溶な充填材を混合した複合誘電体材料(特許文献1参照)や、ポリフェニレンエーテル樹脂に比誘電率の高い金属酸化物を添加した組成物(特許文献2参照)などが提案されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示されている技術においては、熱可塑性樹脂成分が多いために確かに溶融成形可能であるが成形性を重視するあまり、高誘電体の添加量を十分に上げることができず、従来使用されていたセラミックス単体に比べると誘電率が大きく劣り、小型化に対応することができない状況である。
【0004】
また、特許文献3には、ポリフェニレンスルフィド、サーモトロピック液晶性ポリマーなどの熱可塑性ポリマーおよび特定のセラミック材料約20〜約70容量%を含む組成物を印刷回路アンテナに用い得ることが記載されている。
【0005】
しかしながら特許文献3記載には、熱可塑性ポリマーとセラミック材料とを溶融混合により製造することが記載されているのみであり、かかる溶融混合法では、多量のセラミック材料を組成物中に含ませることは困難であり、実施例においてもセラミック材料は高々42容量%程度のものしか製造されていないため、十分な性能が得られていない。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−215732号公報(第2頁、実施例)
【特許文献2】
特開2000−239515号公報(第2頁、実施例)
【特許文献3】
特表2000−510639号公報(特許請求の範囲中第1、8、12、25項、実施例)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は上述の問題を鑑み、解消すること、即ち、従来の成形性を保持したまま、得られた成形品は、寸法安定性に優れ、かつアンテナとしての誘電特性に優れたアンテナを得ることができるアンテナ部品用錠剤およびそれからなるアンテナ部品を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。
【0009】
すなわち本発明は、
(1)(a)液晶性樹脂およびポリアリーレンサルファイド樹脂から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計100容量%に対して(a)熱可塑性樹脂1〜40容量%および(b)セラミックス粉99〜60容量%を含有するアンテナ部品用錠剤、
(2)さらに25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化する物質(X)を、(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計量100重量部に対し0.1〜30重量部配合してなる上記(1)記載のアンテナ部品用錠剤、(3)さらに25℃における粘度が1〜5000mPa・sの液状有機化合物を、(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計量100重量部に対し0.1〜30重量部配合してなる上記(1)記載のアンテナ部品用錠剤、
(4)さらにリン酸エステルを、(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計量100重量部に対し0.1〜30重量部配合してなる上記(1)記載のアンテナ部品用錠剤、
(5)上記(1)記載の液晶性樹脂が下記構造単位(I)、(II)、(III)および(IV)からなる液晶ポリエステルである上記(1)〜(4)のいずれか記載のアンテナ部品用錠剤、
【0010】
【化4】
Figure 2004161953
【0011】
(ただし式中のR1は
【0012】
【化5】
Figure 2004161953
【0013】
から選ばれた1種以上の基を示し、R2は
【0014】
【化6】
Figure 2004161953
【0015】
から選ばれた1種以上の基を示す。ただし式中Xは水素原子または塩素原子を示す。)
(6)(a)液晶性樹脂およびポリアリーレンサルファイド樹脂から選択される少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂からなる、数平均粒子径が1000μm以下の粉末と(b)セラミックス粉を、両者の合計100容量%に対して(a)熱可塑性樹脂1〜40容量%および(b)セラミックス粉99〜60容量%となるよう混合し、圧縮成形することを特徴とするアンテナ部品用錠剤の製造方法、
(7)上記(1)〜(5)のいずれか記載のアンテナ部品用錠剤を溶融成形してなることを特徴とするアンテナ部品、
(8)アンテナ部品が、屋外設置用、自動車搭載用または携帯機器用の誘電体アンテナである請求項7記載のアンテナ部品
(9)上記(1)〜(5)のいずれか記載のアンテナ用錠剤を射出成形または射出圧縮成形することを特徴とするアンテナ部品の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。なお本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
【0017】
本発明において(a)液晶性樹脂およびポリアリーレンサルファイド樹脂から選択される1種以上の熱可塑性樹脂について説明する。
【0018】
まず、液晶性樹脂とは、異方性溶融相を形成し得る樹脂であり、エステル結合を有するものが好ましい。例えば芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族および/または脂肪族ジカルボニル単位、アルキレンジオキシ単位などから選ばれた構造単位からなり、かつ異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステル、あるいは、上記構造単位と芳香族イミノカルボニル単位、芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位などから選ばれた構造単位からなり、かつ異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステルアミドなどが挙げられ、具体的には、p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物および/または脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸およびイソフタル酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸および/またはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボンから生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステルなど、また液晶性ポリエステルアミドとしては、芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族および/または脂肪族ジカルボニル単位、アルキレンジオキシ単位などから選ばれた構造単位以外にさらにp−アミノフェノールから生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性溶融相を形成するポリエステルアミドである。上記した液晶性樹脂のうち、液晶性ポリエステルが好ましく、なかでもp−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位の液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位の液晶性ポリエステルを特に好ましく用いることができる。
【0019】
上記液晶性ポリエステルのうち、好ましい構造の具体例としては、下記(I)、(II)、(III) および(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステル、または、(I)、(III) および(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステルなどが挙げられる。
【0020】
特に好ましいのは(I)、(II)、(III)および(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステルである。
【0021】
【化7】
Figure 2004161953
【0022】
(ただし式中のR1は
【0023】
【化8】
Figure 2004161953
【0024】
から選ばれた1種以上の基を示し、R2は
【0025】
【化9】
Figure 2004161953
【0026】
から選ばれた1種以上の基を示す。ただし式中Xは水素原子または塩素原子を示す。)。
【0027】
上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位であり、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた一種以上の芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、構造単位(III)はエチレングリコールから生成した構造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた一種以上の芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位を各々示す。これらのうちR1が
【0028】
【化10】
Figure 2004161953
【0029】
であり、R2が
【0030】
【化11】
Figure 2004161953
【0031】
であるものが特に好ましい。
【0032】
本発明に好ましく使用できる液晶性ポリエステルは、上記したように、構造単位(I)、(III)、(IV)からなる共重合体および上記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)からなる共重合体から選択される1種以上であり、上記構造単位(I)、(II)、(III)および(IV)の共重合量は任意である。しかし、本発明の特性を発揮させるためには次の共重合量であることが好ましい。
【0033】
すなわち、上記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)からなる共重合体の場合は、上記構造単位(I)および(II)の合計は構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して30〜95モル%が好ましく、40〜85モル%がより好ましい。また、構造単位(III)は構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して70〜5モル%が好ましく、60〜15モル%がより好ましい。また、構造単位(I)の(II)に対するモル比[(I)/(II)]は好ましくは75/25〜95/5であり、より好ましくは78/22〜93/7である。また、構造単位(IV)は構造単位(II)および(III)の合計と実質的に等モルであることが好ましい。
【0034】
一方、上記構造単位(II) を含まない場合は流動性の点から上記構造単位(I)は構造単位(I)および(III)の合計に対して40〜90モル%であることが好ましく、60〜88モル%であることが特に好ましく、構造単位(IV)は構造単位(III)と実質的に等モルであることが好ましい。
【0035】
ここで実質的に等モルとは、末端を除くポリマー主鎖を構成するユニットが等モルであるが、末端を構成するユニットとしては必ずしも等モルとは限らないことを意味する。
【0036】
また液晶性ポリエステルアミドとしては、上記構造単位(I)〜(IV)以外にp−アミノフェノールから生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性溶融相を形成するポリエステルアミドが好ましい。
【0037】
上記好ましく用いることができる液晶性ポリエステル、液晶性ポリエステルアミドは、上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成分以外に3,3’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキノン、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4’−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノ安息香酸などを液晶性を損なわない程度の範囲でさらに共重合せしめることができる。
【0038】
本発明において使用する上記液晶性ポリエステルの製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエステルの重縮合法に準じて製造できる。
【0039】
例えば、上記液晶性ポリエステルの製造において、次の製造方法が好ましく挙げられる。
(1)p−アセトキシ安息香酸および4,4’−ジアセトキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物と2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢酸縮重合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物と2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
(3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステルおよび4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物と2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸のジフェニルエステルから脱フェノール重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。
(4)p−ヒドロキシ安息香酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを反応させて、それぞれジフェニルエステルとした後、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。
(5)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルのポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)または(2)の方法により液晶性ポリエステルを製造する方法。
【0040】
本発明に使用する液晶性ポリエステルは、フィラーを高充填した場合の流動性低下を抑制するため、溶融粘度は0.5〜80Pa・sが好ましく、特に1〜50Pa・sがより好ましい。また、流動性がより優れた組成物を得ようとする場合には、溶融粘度を40Pa・s以下とすることが好ましい。
【0041】
なお、この溶融粘度は融点(Tm)+10℃の条件で、ずり速度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターによって測定した値である。
【0042】
ここで、融点(Tm)とは示差熱量測定において、重合を完了したポリマーを室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1 )の観測後、Tm1 +20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2 )を指す。
【0043】
また、ポリアリーレンサルファイド樹脂の代表例としては、ポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと略す場合もある)、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体およびそれらの混合物などが挙げられ、中でもポリフェニレンスルフィドが特に好ましく使用される。かかるポリフェニレンスルフィドは、下記構造式で示される繰り返し単位を好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上含む重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%以上の場合には、耐熱性が優れる点で好ましい。
【0044】
【化12】
Figure 2004161953
【0045】
また、かかるポリフェニレンスルフィド樹脂は、その繰り返し単位の30モル%以下を、下記の構造式を有する繰り返し単位などで構成することが可能であり、ランダム共重合体、ブロック共重合体であってもよく、それらの混合物であってもよい。
【0046】
【化13】
Figure 2004161953
【0047】
かかるポリアリーレンサルファイド樹脂は、通常公知の方法、つまり特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合体を得る方法などによって製造することができる。
【0048】
本発明においては、上記のようにして得られたポリアリーレンサルファイド樹脂を、空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物による活性化などの種々の処理を施した上で使用することも、もちろん可能である。
【0049】
ポリアリーレンサルファイド樹脂を加熱により架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において希望する溶融粘度が得られるまで加熱を行う方法を例示することができる。この場合の加熱処理温度としては、好ましくは150〜280℃、より好ましくは200〜270℃の範囲が選択して使用され、処理時間としては、好ましくは0.5〜100時間、より好ましくは2〜50時間の範囲が選択されるが、この両者をコントロールすることによって、目標とする粘度レベルを得ることができる。かかる加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
【0050】
ポリアリーレンサルファイド樹脂を窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧(好ましくは7,000Nm−2以下)下で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200〜270℃、加熱時間0.5〜100時間、好ましくは2〜50時間の条件で加熱処理する方法を例示することができる。かかる加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
【0051】
ポリアリーレンサルファイド樹脂を有機溶媒で洗浄する場合に、洗浄に用いる有機溶媒としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はなく使用することができる。例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒、およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが使用される。これらの有機溶媒のなかでも、特にN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどが好ましく使用される。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で使用される。
【0052】
かかる有機溶媒による洗浄の具体的方法としては、有機溶媒中にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でポリアリーレンサルファイド樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分な効果が得られる。なお、有機溶媒洗浄を施されたポリアリーレンサルファイド樹脂は、残留している有機溶媒を除去するため、水で数回洗浄することが好ましい。上記水洗浄の温度は50〜90℃であることが好ましく、60〜80℃であることが好ましい。
【0053】
ポリアリーレンサルファイド樹脂を熱水で処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示することができる。すなわち、熱水洗浄によるポリアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現するために、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量の水に所定量のポリアリーレンサルファイド樹脂を投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌することにより行われる。ポリアリーレンサルファイド樹脂と水との割合は、水の多い方がよく、好ましくは水1リットルに対し、ポリアリーレンサルファイド樹脂200g以下の浴比で使用される。
【0054】
ポリアリーレンサルファイド樹脂を酸処理する場合の具体的方法としては、以下の方法を例示することができる。すなわち、酸または酸の水溶液にポリアリーレンサルファイド樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。用いられる酸としては、ポリアリーレンサルファイド樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、および硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物などが用いられる。これらの酸のなかでも、特に酢酸、塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたポリアリーレンサルファイド樹脂は、残留している酸または塩などを除去するため、水で数回洗浄することが好ましい。上記水洗浄の温度は50〜90℃であることが好ましく、60〜80℃であることが好ましい。また、洗浄に用いる水は、酸処理によるポリアリーレンサルファイド樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で、蒸留水または脱イオン水であることが好ましい。
【0055】
本発明で用いられるポリアリーレンサルファイド樹脂の溶融粘度は、300℃、剪断速度1000/秒の条件下で80Pa・s以下であることが好ましく、50Pa・s以下がより好ましく、20Pa・s以下であることが更に好ましい。溶融粘度の下限については特に制限はないが、5Pa・s以上であることが好ましい。また溶融粘度の異なる2種以上のポリアリーレンサルファイド樹脂を併用して用いてもよい。
【0056】
ポリアリーレンサルファイド樹脂の溶融粘度が上記の範囲である場合に、溶融流動性が良好で、得られるアンテナ部品が、割れなどの不良の発生が抑制される点で好ましい。かかる理由は定かではないが、上記範囲のポリアリーレンサルファイド樹脂を用いることにより、恐らく成形時の残留歪みが発生しにくいためと推定している。
【0057】
なお、ポリアリーレンサルファイド樹脂の溶融粘度は、キャピログラフ(東洋精機(株)社製)装置を用い、ダイス長10mm、ダイス孔直径0.5〜1.0mmの条件により測定することができる。
【0058】
本発明に用いるセラミックス粉としては、フォルステライト系セラミックス、アルミナ系セラミックス、チタン酸カルシウム系セラミックス、チタン酸マグネシウム系セラミックス、チタン酸ストロンチウム系セラミックス、ジルコニア−鉛−チタン系セラミックス、ジルコニア−スズ−チタン系セラミックス、チタン酸バリウム系セラミックス、鉛−カルシウム−ジルコニア系セラミックス、鉛−カルシウム−鉄−ニオブ系セラミックス、鉛−カルシウム−マグネシウム−ニオブ系セラミックスなどを例示することができ、これらはチタネート系、アルミ系およびシラン系などの表面処理剤で表面処理を施されていてもよい。
【0059】
本発明において(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉との比率は、用いるセラミックス粉の特性を発揮し、かつ溶融加工性とのバランスの点から、配合される(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計量100容量%に対し、(a)熱可塑性樹脂1〜40容量%、(b)セラミックス粉99〜60容量%であり、(a)熱可塑性樹脂1〜30容量%、(b)セラミックス粉99〜70容量%が好ましく、(a)熱可塑性樹脂5〜30容量%、(b)セラミックス粉95〜70容量%であることがより好ましい。
【0060】
また、本発明には、錠剤としての形状保持と成形時の錠剤の安定的な圧壊による計量安定性付与効果の両立を図るためにさらに25〜250℃の温度範囲で力学的に固体の状態から液体または気体に変化する物質(X)を添加することが可能である。
【0061】
本発明に使用される物質(X)とは、すなわち、25〜250℃の温度範囲の中で力学的に固体の状態から流動性に富む液体や気体の状態になる物質であるが、このような物質として、例えば、脂肪酸の一価アルコールエステル、脂肪酸金属塩、多塩基酸の脂肪酸エステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、およびそれらの誘導体、エポキシ化合物、グリセリンの脂肪酸エステル、シリコーンレジン、フェノール系化合物、ホスフェート系化合物、ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アミド基含有化合物、シアヌレート化合物およびその塩等で融点または軟化点が40〜250℃のものが挙げられる。
【0062】
具体的には、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ステアレート等のステアリン酸エステル、ミリスチン酸ミリスチルなどのミリスチン酸エステル、モンタン酸エステル、メタクリル酸ベヘニルなどのメタクリル酸エステルなどの脂肪酸の1価アルコールエステルおよびその誘導体、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、モンタン酸マグネシウム、モンタン酸カリウム、モンタン酸リチウム、モンタン酸亜鉛、モンタン酸バリウム、モンタン酸アルミニウムなどの脂肪酸金属塩、フタル酸ジステアリル、トリメリット酸ジステアリルなどの多塩基酸の脂肪酸エステル、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリプロピレングリコールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレートなどの多価アルコールの脂肪酸エステル、ステアリン酸モノグリセライド、パルミチン酸・ステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノ・ジグリセライド、ステアリン酸・オレイン酸・モノ・ジグリセライド、ベヘニン酸モノグリセライドなどのグリセリンの脂肪酸エステル、ビスフェノール型単官能および多官能エポキシ化合物、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスフェート、ジ(2,4−ジ−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフェート、ビス−(2,6−ジ−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフェートなどのホスフェート化合物、ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのホスファイト系化合物、トリエチレングリコール−ビス(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、2,2−チオ−ジエチレンビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テルペンフェノール、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノンなどのフェノール系化合物、エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスオレイルアミド、ステアリルエルカミドなどのアミド基含有化合物、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、メラミン/シアヌレート塩などのシアヌレート化合物およびその塩、2,5−ビス(5’−t−ブチルベンゾオキソザリル(2))チオフェン、エポキシ基または、メタクリル基または、アミノ基含有あるいは未官能のシリコーンレジンが挙げられる。また、分解発泡剤のように25℃以下で固体で、25〜250℃の温度範囲で気体に変化する物質が挙げられる。そのような物質として具体的には、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,P’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P,P’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジン、アゾジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリアジン、5−フェニルテトラゾール等が挙げられる。
【0063】
本発明において物質(X)として上記の物質のいずれか1種、または2種以上の混合物であってもよい。
【0064】
本発明に用いる物質(X)は、ハンドリング性、溶融可塑化特性の点から25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化することが必須であり、好ましくは、40〜230℃、より好ましくは、50〜220℃、さらに好ましくは、60〜200℃で固体から液体または気体に変化することが好ましい。
【0065】
本発明においては、錠剤を製造する際には物質(X)は固体で存在し、錠剤型組成物を溶融成形する際には液体または気体に変化することができる。本発明においては、このような物質(X)を用いることにより、錠剤としての形状保持と成形時の錠剤の安定的な圧壊による計量安定性付与効果の両立が図れるものと推察される。
【0066】
上記物質(X)の添加量は、(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計量100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜25重量部、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは2〜15重量部である。なかでも3〜10重量部が、特に好ましい。
【0067】
物質(X)の添加量が本発明の範囲より多すぎる場合、得られた成形品表面にブリードアウトしてくると共に、それによって(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉との界面の剥離を引き起こし、機械物性が低下する傾向にあり、少なすぎる場合、添加による成形時の圧壊による計量安定性付与効果が小さい。
【0068】
また、本発明には、錠剤を製造する際に組成分布を低減し、溶融成形する際に錠剤型組成物の圧壊性が均一とすることで成形時の計量時間の安定を図るための手法として25℃における粘度が1〜5000mPa・sの液状有機化合物を添加することが可能である。25℃における粘度が1〜5000mPa・sの液状有機化合物とは、25℃で液状で流動性のある有機化合物である。このような物質として、例えば、脂肪酸の一価アルコールエステル、多塩基酸の一価アルコールエステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、およびそれらの誘導体、グリセリンの脂肪酸エステル、シリコーンオイル、ホスファイト系化合物等で融点が25℃未満のものが挙げられる。具体的には、2−エチルヘキサン酸セチル、ヤシ脂肪酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソトリデシル、カプリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、オレイン酸メチル、オレイン酸オクチル、オレイン酸ラウリル、オレイン酸オレイル、オレイン酸2−エチルヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチドデシル、オレイン酸イソブチルなどの脂肪酸の一価アルコールエステル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジオレイル、アジピン酸エステル、フタル酸ジトリデシル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジブチルグリコール、フタル酸2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジデシル、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリイソデシル等の多塩基酸の一価アルコールエステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセキスオレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシメチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシメチレンソルビタンモノパルミネート、ポリオキシメチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシメチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシメチレンソルビタンテトラオレート、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル、ペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールモノオレートなどの多価アルコールの脂肪酸エステルおよびそれらの誘導体、オレイン酸モノジグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、2−エチルヘキサン酸トリグリセライド、カプリル酸モノジグリセライド、カプリル酸トリグリセライド、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ミリスチル、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ−2−エチルヘキチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート、エチルフタリルエチレングリコレート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、メチルアセチルリシノレート、グリセルトリアセテート、2−エチルヘキシルアセテートなどのグリセリンの脂肪酸エステル、トリフェニルホスファイト、ジブチルハイドロジエンホスファイト、ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシル−5−t−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラトリデシル−4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)−ジ−ホスファイトなどのホスファイト系化合物、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイルなどのシリコーンオイル等が挙げられる。
【0069】
本発明において25℃における粘度が1〜5000mPa・sの液状有機化合物のいずれか1種、または2種以上の混合物であってもよい。
【0070】
本発明に用いる液状有機化合物の25℃における粘度は、組成物中への液状有機化合物の分散性、本発明の効果である成形時の計量時間の安定化の点から、1〜5000mPa・sであることが必須であり、好ましくは、2〜2000mPa・s、より好ましくは10〜500mPa・sである。
【0071】
なお、25℃における粘度は、回転式粘度計(B型粘度計)により測定する。
【0072】
本発明においては、このような液状有機化合物を用いることにより、錠剤を製造する際に均一に分散し、錠剤を溶融成形する際に計量時の圧壊が均一となり成形時の計量時間の安定を図れるものと推察される。
【0073】
上記液状有機化合物を添加する場合の添加量は、(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計量100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜25重量部、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは2〜15重量部である。なかでも3〜10重量部が、特に好ましい。
【0074】
液状有機化合物の添加量が本発明の範囲より多すぎる場合、得られた成形品表面にブリードアウトしてくると共に、それによって熱可塑性樹脂とフィラー界面の剥離を引き起こし、かえって機械物性の低下する傾向にあり、少なすぎる場合、添加によって得られる、成形時の計量時間の安定化による成形品の特性バラツキ低減付与効果が小さくなる傾向にある。
【0075】
本発明において、上記物質(X)あるいは、液状有機化合物の中でもリン酸エステルを添加する場合には錠剤の成形時の易圧壊性と流動性を向上させることが可能である。本発明に使用されるリン酸エステルとしては、リン酸のモノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステルから選ばれ、好ましくは、下記式(1)で表されるものが挙げられる。
【0076】
【化14】
Figure 2004161953
【0077】
まず前記式(1)で表されるリン酸エステルの構造について説明する。前記式(1)の式中nは0以上の整数であり、好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜5である。上限は分散性の点から40以下が好ましい。
【0078】
またk、mは、それぞれ0以上2以下の整数であり、かつk+mは、0以上2以下の整数であるが、好ましくはk、mはそれぞれ0以上1以下の整数、特に好ましくはk、mはそれぞれ1である。
【0079】
また前記式(1)の式中、R〜R10は同一または相異なる水素または炭素数1〜5のアルキル基を表す。ここで炭素数1〜5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−イソプロピル、ネオペンチル、tert−ペンチル基、2−イソプロピル、ネオペンチル、tert−ペンチル基、3−イソプロピル、ネオペンチル、tert−ペンチル基、ネオイソプロピル、ネオペンチル、tert−ペンチル基などが挙げられるが、水素、メチル基、エチル基が好ましく、とりわけ水素が好ましい。
【0080】
またAr、Ar、Ar、Arは同一または相異なる芳香族基あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換された芳香族基を表す。かかる芳香族基としては、ベンゼン骨格、ナフタレン骨格、インデン骨格、アントラセン骨格を有する芳香族基が挙げられ、なかでもベンゼン骨格、あるいはナフタレン骨格を有するものが好ましい。これらはハロゲンを含有しない有機残基(好ましくは炭素数1〜8の有機残基)で置換されていてもよく、置換基の数にも特に制限はないが、1〜3個であることが好ましい。具体例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ナフチル基、インデニル基、アントリル基などの芳香族基が挙げられるが、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基が好ましく、特にフェニル基、トリル基、キシリル基が好ましい。
【0081】
またYは直接結合、O、S、SO、C(CH、CH、CHPhを表し、Phはフェニル基を表す。
【0082】
このようなリン酸エステルの具体例としては、大八化学社製PX−200、PX−201、PX−130、CR−733S、TPP、CR−741、CR−747、TCP、TXP、CDPから選ばれる1種または2種以上が使用することができ、中でも好ましくはPX−200、TPP、CR−733S、CR−741、CR−747から選ばれる1種または2種以上、特に好ましくはPX−200、CR−733S、CR−741を使用することができるが、最も好ましくはPX−200である。
【0083】
本発明においてリン酸エステルのいずれか1種、または2種以上の混合物であってもよい。
【0084】
本発明においては、リン酸エステルは成形加工時の可塑化特性に優れるだけでなく、熱可塑性樹脂とフィラーとの馴染みが良いために、リン酸エステルを用いることにより、錠剤としての形状保持と成形時の錠剤の安定的な圧壊による計量安定性付与効果の両立とさらに金型内での流動性向上効果を併せて得られるものと推察される。
【0085】
上記リン酸エステルを添加する場合の添加量は、熱可塑性樹脂とフィラーの合計量100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜25重量部、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは2〜15重量部である。なかでも3〜10重量部が、特に好ましい。
【0086】
リン酸エステルの添加量が本発明の範囲より多すぎる場合、得られた成形品表面にブリードアウトしてくると共に、それによって熱可塑性樹脂とフィラー界面の剥離を引き起こし、機械物性が低下する傾向にあり、少なすぎる場合、添加による成形時の計量安定性、流動安定性付与効果が小さい。
【0087】
本発明における錠剤には、本発明の効果を損なわない範囲で繊維状もしくは、板状、鱗片状、粒状、不定形状、破砕品など非繊維状の充填剤を添加することが可能である。具体的には例えば、ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、ほう酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー、マイカ、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グラファイト、金属粉、金属フレーク、金属リボン、金属酸化物、カーボン粉末、黒鉛、カーボンフレーク、鱗片状カーボン、カーボンナノチューブなどが挙げられる。金属粉、金属フレーク、金属リボンの金属種の具体例としては銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、鉄、黄銅、クロム、錫などが例示できる。ガラス繊維あるいは炭素繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。本発明においては、上記フィラーのうち、繊維状、板状、鱗片状の形状および破砕品が錠剤型樹脂組成物(錠剤)の取得性の点から好ましく用いられ、さらに成形品の強度等の点から繊維状あるいは板状、鱗片状が好ましい。
【0088】
本発明における錠剤には、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、着色用カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、結晶核剤(タルク、シリカ、カオリン、クレー等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(例えば、赤燐、燐酸エステル、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、他の重合体を添加することができる。
【0089】
本発明において、錠剤は、粉末状の原料を含む原料を固相状態で押し固めた粒状物をいうが、かかる錠剤は粉末状の原料を含む原料を固相状態で圧縮成形することにより得ることができる。なお、上記において固相状態とは、原料に含まれる熱可塑性樹脂成分が溶融していない状態であることを意味する。圧縮成形には、打錠機(ロータリー、単発式、2連式、3連式)あるいはブリケットマシンなどの圧縮ロールを有する成形機を用いることが好ましい。上記粉末状の原料としては、樹脂組成物中に含有せしめるべき、熱可塑性樹脂の粉末(熱可塑性樹脂粉末)、セラミックス粉などが挙げられるが、予め熱可塑性樹脂とセラミックス粉とを溶融混練して得られる組成物の粉末を用いることもでき、これらの一種以上を所望の組成となるよう適宜選択して用いることができる。
【0090】
本発明の錠剤の製造方法は、たとえば熱可塑性樹脂粉末およびセラミックス粉をバンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸の押出機などを用い、固相状態で均一ブレンドし、打錠機あるいは圧縮ロールを有する成形機により錠剤(タブレット)化することにより得ることができる。また、熱可塑性樹脂およびセラミックス粉とをバンバリーミキサー、ニーダー、ロールを用いて予めドライブレンドし、もしくはドライブレンドしないで、単軸もしくは二軸の押出機などを用い、一度溶融混練し、冷却粉砕して粉末状としたのち、打錠機あるいはブリケットマシンにより錠剤(タブレット)化することも可能である。この場合、溶融混練に供する熱可塑性樹脂としては、溶融混練が可能であれば、粉末状でもペレット状でも特に制限はないが、セラミックス粉の分散不良による特性のバラツキを低減する点から粉末状あるいは粉砕品であることが好ましい。また、単軸もしくは2軸押出機を用いて、予め溶融混練した組成物を粉末状とする場合、セラミックス粉の使用量が多いと、流動性が悪化するため、ダイからの押出ができずペレット化が困難になる場合があるが、その場合には、特開平8−1663号公報に記載の如く、押出機のヘッド部を開放した状態で混練・押出すことも可能である。セラミックス粉が多量である場合、フレーク状の組成物が得られることもある。本発明においてはこれらの方法で予め溶融混練して得られたペレットもしくはフレーク状の組成物を必要により、冷却粉砕して粉末状とした後、錠剤化する。また、これらの方法を組み合わせて錠剤化することも可能である。すなわち、熱可塑性樹脂とセラミックス粉を溶融混練してなる組成物と、熱可塑性樹脂および/又はセラミックス粉とを、所望の含有量となるよう調整し、錠剤化することも可能である。上記方法のうち、工程が簡素である点で、熱可塑性樹脂粉末およびセラミックス粉を固相状態で均一ブレンドした混合物を打錠機あるいはブリケットマシンにより錠剤(タブレット)化する方法が好ましい。
【0091】
上記熱可塑性樹脂粉末としては、通常、粉末状で入手できるものの他、ペレットを常温あるいは冷凍粉砕することによっても得ることができる。冷凍粉砕は、ドライアイスあるいは液体窒素等で凍結させた後、一般的に知られている通常のハンマータイプ粉砕機、カッタータイプ粉砕機あるいは石臼型の粉砕機により行うことができる。本発明において用いる熱可塑性樹脂粉末としては、得られる錠剤間の組成の均一化および得られた錠剤のハンドリング性を良好にする点から、レーザー回折式粒度分布測定法に基づき測定した場合の粒子の最大長径の数平均粒子径が1000μm以下であることが好ましく、800μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることがさらに好ましい。かかる粒径を有する粉末を得るには、粉砕などにより得られた粉体を適宜所望の大きさの篩を用いてふるい分けすればよい。
【0092】
また、セラミックス粉についても溶融加工性、得られる成形品の表面外観等を考慮した場合、セラミックス粉のサイズはレーザー回折式粒度分布測定法に基づき測定した場合、粉砕したセラミックス粉の数平均粒径が10μm以下であることが好ましく、より好ましくは8μm以下、特に3μm以下であることが好ましい。また、下限については、0.5μm以上であることが生産性、取り扱い性の点から、好ましい。
【0093】
かかるフィラーは市販されているものから選択してもよいし、また、篩を用いて分級し、必要なサイズのものを取り出し使用することも可能である。
【0094】
さらに、必要特性によっては、異なった粒子径のものを2種以上併用しても良い。
【0095】
本発明において、必要に応じて配合し得る他の成分を配合する場合、その配合方法に特に制限はなく、予め(a)熱可塑性に溶融混練した熱可塑性樹脂組成物の粉末を熱可塑性樹脂粉末として用いてもよいし、(a)熱可塑性樹脂粉末および(b)セラミックス粉を固相状態で均一にブレンドする際に、かかる他の成分も一緒に添加してブレンドしてもよい。また、予め熱可塑性樹脂とセラミックス粉とを溶融混練した組成物の粉末を用いる場合には、その溶融混練の際に他の成分も一緒に添加してブレンドしてもよい。さらには錠剤のまわりに付着せしめることにより添加してもよい。
【0096】
本発明の錠剤の錠剤形状としては、輸送時の形状保持性と成形時の易圧壊性を考慮した場合、例えば、円柱状、楕円柱状、円錐台形状、球状、楕円球状、鶏卵型形状、マセック型、円盤状、キュービック状、角柱状のものが挙げられる。なかでも加工時の計量安定性の点から円柱状、楕円柱状、円錐台形状、球状、楕円球状、鶏卵型形状、マセック型が好ましい。
【0097】
また、錠剤の錠剤サイズとしては、底面15mm直径以下×長さ20mm以下が好ましく、なかでも底面の直径または長さ(高さ)の最大値が15mm未満であることが好ましく、最小値が1mm以上であることが好ましい。なお、底面が円状でないものに関して、最大径、最小径の規定方法としては、外接円の最大直径で特定する場合、その最大直径が15mm未満、1mm以上であることが好ましく、更に好ましくは12mm以下、1.5mm以上であるのがよい。
【0098】
また、輸送時等の形状を安定に保つために、錠剤における打錠面の側面もしくは圧縮ロールでの圧縮面に対し、垂直に圧力をかけた時の圧縮破壊強度値(圧壊強度値)が、好ましくは5〜100N、より好ましくは15〜80Nである。好ましい圧壊強度値を得るための方法としては、例えば、例えば、原料組成によるところが最も大きく、上記物質(X)、液状有機化合物あるいはリン酸エステルなどを添加することにより、あるいは錠剤化工程において、原料供給ポケットに均一に原料を供給する方法、圧縮ロールの回転数を下げ圧縮ロール上での材料への加圧時間を延ばす方法、ホッパー内にフィードスクリューを用い、そのスクリューによりロール圧縮前において効果的な脱気と予備圧縮する方法などにより、高い錠剤密度が得られ、高い圧壊強度が得られる。なお、圧壊強度値の測定は、ロードセルなどの歪ゲージの上に錠剤を置き、その上から圧子を低速(好ましくは0.1〜2.0mm/sec)で降下させ、錠剤の圧縮破壊時に歪ゲージが示す圧力を測定する方法を用い行うことができる。
【0099】
かかる方法を用いることにより、従来、成し得なかったアンテナ部品用錠剤を得ることが可能となる。
【0100】
かくして得られた錠剤は、射出あるいはプレスなどの溶融成形、なかでも射出成形方法(一般射出成形、射出圧縮成形、2色成形、サンドイッチ成形など、なかでも一般射出成形、射出圧縮成形が好ましい。)により、アンテナ部品、特に好ましくはアンテナ基体に成形することが可能である。かくして得られるアンテナ部品は誘電特性に極めて優れるため、従来型より小型化可能であり、例えば、ブルートゥースなどの無線LAN用、携帯電話・PHSあるいはモバイル機器用、GPS(グローバルポジショニングシステム)用、ETC(エレクトロリックトールコレクションシステム)用、衛星通信用などのアンテナ部品などに特に好適に用いられる。
【0101】
本発明により得られたアンテナ部品は、例えば、その表面に放射電極とグランド電極を設けることにより、誘電体アンテナの基体などの誘導体アンテナ部品として用いることができ、特に屋外設置用、自動車搭載用または携帯機器用の誘電体アンテナ部品として有用である。
【0102】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
【0103】
参考例1 熱可塑性樹脂
PPS(ポリフェニレンスルフィド樹脂):M3910(東レ社製)を、篩にて60メッシュパスのものを使用した。
LCP(液晶性ポリエステル):p−ヒドロキシ安息香酸995重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテレフタレ−ト216重量部及び無水酢酸960重量部を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、室温から150℃まで昇温しながら3時間反応させ、150℃から250℃まで2時間で昇温し、250℃から320℃まで1.5時間で昇温させた後、320℃、1.5時間で0.5mmHg(67Pa)に減圧し、さらに約0.25時間反応させ重縮合を行った結果、芳香族オキシカルボニル単位80モル当量、芳香族ジオキシ単位7.5モル当量、エチレンジオキシ単位12.5モル当量、芳香族ジカルボン酸単位20モル当量からなるペレットを得た。得られたペレットを液体窒素に浸し、サンプルミル(協立理工社製SK−M型)にて粉砕し、篩にて80メッシュパス、150メッシュオンで分級して数平均粒子径150μmのものを得た。
【0104】
なお、上記において数平均粒子径は島津社製レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した。
【0105】
参考例2 セラミックス粉
チタン酸バリウム系セラミックス(TiB):MBRT−95(富士チタン工業社製)数平均粒径1.2μm
アルミナ系セラミックス(AL):AL−43KT(昭和電工社製)数平均粒径4.6μm
なお、上記において数平均粒子径は島津社製レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した。
【0106】
参考例3 25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化する物質(X)(篩にて42メッシュパスしたものを使用)
HWE:モンタン酸エステルワックス
リコワックス(クラリアントジャパン社製)融点78℃
H334:“ユニスター”H−334R(ネオポリオールオクチル酸エステル、日本油脂社製、融点60℃)
参考例4 液状有機化合物
BPD:ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル
”エキセパール”BP−DL(花王社製)
25℃における粘度280mPa・s
参考例5 リン酸エステル
PX:PX−200(大八化学工業社製粉末状芳香族縮合リン酸エステル、CAS No. 139189−30−3)融点95℃、篩にて42メッシュパスしたものを使用した。
【0107】
実施例1〜9
参考例1の熱可塑性樹脂、参考例2に示したフィラーおよび参考例3〜5に示した添加剤をヘンシェルミキサーで表1に示す量でブレンドし、自動原料供給フィーダーを備えた月島機械製ロータリー打錠機を用いて常温タブレット化により、7mm直径×3mm長の円柱状のタブレット(錠剤型樹脂組成物)(最大値7mm、最小値3mm)を得た。ついで140℃の熱風乾燥機で3時間乾燥した後、以下に示す評価を行った。
【0108】
比較例1〜6
実施例と同様の処方で参考例1の熱可塑性樹脂、参考例2に示したフィラーおよび参考例3〜5に示した添加剤をヘンシェルミキサーで表1に示す量でブレンドし、ヘッド部をはずしたPCM30(2軸押出機;池貝鉄鋼社製)にて表1に示す樹脂温で溶融混練を行い、不定形状の組成物を得た。ついで大きい粒子を取り除き、140℃の熱風乾燥機で3時間乾燥した後、以下に示す評価を行った。
【0109】
(1)圧壊強度測定
ロードセルの上に錠剤を置き、その上から圧縮面が16mmφの平面である圧子を0.4mm/secで降下させ、錠剤の圧縮破壊時にロードセルが示す圧力を測定した。なお、使用した圧壊強度測定器について以下に示す。
圧力印加部:リニアモーション(オリエンタルモーター社製)、6RK60RGK−AM、60W(モーター部)、6LF13−1A(リニアヘッド部)、MAX140kgf、降下速度0.8〜13.0mm/sec
ロードセル:LC4204−K300(A&D社製)、MAX300kgf
表示器:ASG−156A−42−17−1(アサヒ計器社製)、0.1〜300kgf、分解能1/3000。
【0110】
(2)成形性−1(計量時間)
射出成形機UH1000(日精樹脂工業社製)を用いて表1に示す樹脂温度でスクリュー回転数は、負荷圧力律速でシリンダー内に60mm計量した場合の計量時間を測定した(計量時間が短い方が、計量性が優れる)。
【0111】
(3)成形性−2(時間バラツキ)
射出成形機UH1000(日精樹脂工業社製)を用いて表1に示す樹脂温度でスクリュー回転数30rpmで10ショット計量した時の計量時間を測定した。そのときの計量時間バラツキを次式により求めた。(計量時間バラツキ)=(10ショット中の計量時間の最大値)−(10ショット中の計量時間の最小値)。
【0112】
(4)成形性−3(負荷トルク)
住友SG75M−III射出成形機(住友重機械工業)を用いて表1に示す樹脂温度でスクリュー回転数30rpmで計量した時の成形機スクリューモーター負荷圧力を測定した(負荷圧力が低い方が、計量安定性が優れる)。
【0113】
(5)誘電率測定
射出成形機UH1000(日精樹脂工業社製)を用いて、表1に示す温度で成形下限圧力+5Kgf/cmゲージの条件で80mm×25mm×1.6mm厚の成形品を射出成形し、損失分離法により、1GHzの比誘電率および誘電正接を測定した。
【0114】
(6)線膨張率(寸法安定性)
寸法安定性について80mm×80mm×2mm厚の成形品の中央部から流れに対し、直角方向に長さ10mm×幅1mm×2mm厚の角柱成形品を切り出し、TMA(セイコー電子社製)を用い、30℃〜80℃(5℃/分)で流動方向の線膨張率を測定した。
【0115】
【表1】
Figure 2004161953
【0116】
【表2】
Figure 2004161953
【0117】
【表3】
Figure 2004161953
【0118】
実施例10
実施例3の錠剤を用いて射出成形した成形品から12mm×3mm×4mm厚の誘電体チップアンテナ基体を作成し、アンテナをプリントし、発振器に組み込んで評価した結果、雑音が低減し、良好に作動した。このことから、実際にアンテナとして使用でき、また、誘電特性から、小型化可能であり、屋外設置用、自動車搭載用、携帯機器用などの誘導体アンテナの基体などの部品に極めて適していることがいえる。
【0119】
表1〜3および実施例10の結果から明らかなように本発明のアンテナ部品用錠剤から得られた成形品は、従来の成形性を保持したまま、寸法安定性に優れ、かつ添加したフィラーの誘電特性に大きく近づくものを得ることができる。また、成形性(流動性、計量安定性)に優れた溶融加工が可能であることから、軽量・小型のアンテナ部品を得ることができる。
【0120】
【発明の効果】
本発明のアンテナ部品用錠剤は、従来得られなかった高誘電率で低誘電正接の材料取得が可能となり、また、成形性に優れた溶融加工が可能なことから、従来射出成形品では得られることができなかった特性が付与でき、無線LAN用、携帯電話あるいはモバイル機器用、GPS(グローバルポジショニングシステム)用、ETC(エレクトロリックトールコレクションシステム)用、ブルートゥース用などの小型化が進むアンテナ部品を提供することができる。

Claims (9)

  1. (a)液晶性樹脂およびポリアリーレンサルファイド樹脂から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計100容量%に対して(a)熱可塑性樹脂1〜40容量%および(b)セラミックス粉99〜60容量%を含有してなるアンテナ部品用錠剤。
  2. さらに25〜250℃の温度範囲で固体から液体または気体に変化する物質(X)を、(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計量100重量部に対し0.1〜30重量部含有してなる請求項1記載のアンテナ部品用錠剤。
  3. さらに25℃における粘度が1〜5000mPa・sの液状有機化合物を、(a)熱可塑性樹脂と(b)セラミックス粉の合計量100重量部に対し0.1〜30重量部含有してなる請求項1記載のアンテナ部品用錠剤。
  4. さらにリン酸エステルを、(a)熱可塑性樹脂と(b)フィラーの合計量100重量部に対し0.1〜30重量部含有してなるる請求項1記載のアンテナ部品用錠剤。
  5. 液晶性樹脂が下記構造単位(I)、(II)、(III)および(IV)からなる液晶ポリエステルである請求項1〜4のいずれか記載のアンテナ部品用錠剤。
    Figure 2004161953
    (ただし式中のR1は
    Figure 2004161953
    から選ばれた1種以上の基を示し、R2は
    Figure 2004161953
    から選ばれた1種以上の基を示す。ただし式中Xは水素原子または塩素原子を示す。)
  6. (a)液晶性樹脂およびポリアリーレンサルファイド樹脂から選択される少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂からなる、数平均粒子径が1000μm以下の粉末と(b)セラミックス粉を、両者の合計100容量%に対して(a)熱可塑性樹脂1〜40容量%および(b)セラミックス粉99〜60容量%となるよう混合し、圧縮成形することを特徴とするアンテナ部品用錠剤の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか記載のアンテナ部品用錠剤を溶融成形してなることを特徴とするアンテナ部品。
  8. アンテナ部品が、屋外設置用、自動車搭載用または携帯機器用の誘電体アンテナ部品である請求項7記載のアンテナ部品。
  9. 請求項1〜5のいずれか記載のアンテナ用錠剤を射出成形することを特徴とするアンテナ部品の製造方法。
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