JP2004161640A - アクリル酸亜鉛およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)脂肪族炭化水素系溶媒、(b)脂肪族炭化水素系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒、または(c)芳香族炭化水素系溶媒とアルコールとの混合溶媒のいずれかに酸化亜鉛を分散させ、該溶媒中でアクリル酸と該酸化亜鉛とを反応させることを特徴とする。該製造方法によれば、二次凝集が抑制されかつ崩壊性に優れるアクリル酸亜鉛となり、ゴム組成物に混練する際にも分散性に優れる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の混合溶媒を使用してアクリル酸と酸化亜鉛とを反応させるアクリル酸亜鉛の製造方法に関し、より詳細には、特定の混合溶媒を使用することでアクリル酸亜鉛の結晶形を調整する、アクリル酸亜鉛の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリル酸亜鉛は架橋剤として有用な化合物であり、ゴム組成物に配合して加硫性を改善したり、合成樹脂の改質剤として用いられる。
【0003】
従来、アクリル酸亜鉛を得る方法としては、有機溶媒中でアクリル酸と亜鉛化合物とを反応させ、反応液から有機溶媒を留去させた後に乾燥する方法(特許文献1)や、該反応液から有機溶媒を濾過後乾燥する方法がある。しかしながら、これらの方法では、反応生成物が反応器の内壁や攪拌翼に著しく固着し、または塊状に凝集するため作業性が悪くなる。また、減圧して溶媒を除去する場合には、生成したアクリル酸亜鉛中に含まれる溶媒が飛散するため、該アクリル酸亜鉛の一部も飛散して収率が低下し、または余分の分離回収装置等の設置が必要になるなど経済的な損失も大きい。
【0004】
一方、アクリル酸亜鉛をゴム組成物に混練して使用する場合は、ステアリン酸等の高級脂肪酸やその亜鉛塩を添加してアクリル酸亜鉛粒子の表面をコーティングする方法が多く提案されている(特許文献2〜5)。
【0005】
しかしながら、これらの方法では、アクリル酸と亜鉛化合物との反応工程とこれにステアリン酸等の高級脂肪酸やその亜鉛塩を添加してアクリル酸亜鉛の粒子表面をコーティングする工程およびこれらの工程に応じた装置がそれぞれ必要となる。さらに、得られたアクリル酸亜鉛をゴム組成物に混練するには325メッシュ(44μm)以下の微粉末であることが必要があり、このような微粉末に粉砕する工程も必要となる。この粉砕工程は多大な労力を要するばかりでなく、粉砕作業中および粉砕後のアクリル酸亜鉛が非常に発塵し易いため、作業環境が悪化して衛生上の問題が発生する場合があった。
【0006】
これに対し、アニオン界面活性剤の存在下に、反応溶媒としてトルエンを使用し、これに酸化亜鉛を分散させながらアクリル酸と炭素数12〜30の高級脂肪酸を添加し、該酸化亜鉛と反応させて有機溶媒に添加してアクリル酸亜鉛を製造する方法があり、微細なアクリル酸亜鉛を製造することができる。得られたアクリル酸亜鉛は、ゴム組成物と混練しても固着や凝集の発生が極めて少なく、均一に拡散されて混練を完了させることができる、というものである(特許文献6)。
【0007】
【特許文献1】
特公昭58−14416号
【特許文献2】
特開昭52−154436号
【特許文献3】
特開昭53−83834号
【特許文献4】
特開昭60−94434号
【特許文献5】
特開平2−218639号
【特許文献6】
特開平9−202747号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、酸化亜鉛が分散したトルエン中で高級脂肪酸とアクリル酸とを反応させると該反応によって生成水が発生するため、目的物を有機溶媒と分離した後に乾燥させる必要があり、この際にアクリル酸亜鉛が凝集する場合がある。
このような凝集塊の存在は分散性の低下につながるため、アクリル酸亜鉛の製造工程では粉砕工程が必須となる。
【0009】
また、上記特許文献6記載の実施例1〜4で製造されるアクリル酸亜鉛は、いずれも500μm以上の粒子が全粒子の20質量%を超えて存在し、そのままではゴム中で凝集塊を生じずにスムーズに混練りできず、また、良好に分散しないという欠点がある。また、44μmのアクリル酸亜鉛を63〜66質量%含むものの、5μm以下の粒度のものは40〜43質量%に過ぎず、微細かつ均一な粒度を有するアクリル酸亜鉛の微粉末を製造するには粉砕工程が不可欠である。従って、ゴム組成物中にスムーズに混練りできかつ良好な分散性を有するアクリル酸亜鉛に対する要求は強いが、このような要求に応えるには十分でない。
【0010】
更に、製造されたアクリル酸亜鉛の輸送や貯蔵に際しては、長期保存によっても再凝集しないことが望まれ、また嵩密度が高ければ輸送や貯蔵も容易である。
しかしながら、従来のアクリル酸亜鉛は貯蔵時に凝集しやすく、使用時の流動性低下の一因となっている。
【0011】
一方、アクリル酸亜鉛の製造工程に関しては、上記したように反応器内壁や攪拌翼への反応生成物の固着による作業性の悪化や経済的な損失が問題となるが、これらに対する態様は十分でない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、反応液中で生成するアクリル酸亜鉛と乾燥後のアクリル酸亜鉛の結晶を詳細に検討したところ、反応液から取り出して乾燥したアクリル酸亜鉛の結晶は、反応液中の結晶形と異なること、アクリル酸亜鉛の反応溶媒として使用する有機溶媒の種類によって反応液中のアクリル酸亜鉛の結晶形状やサイズが相違することを見出し、本発明を完成させた。
【0013】
すなわち本発明は、(a)脂肪族炭化水素系溶媒、(b)脂肪族炭化水素系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒、または(c)芳香族炭化水素系溶媒とアルコールとの混合溶媒のいずれかに酸化亜鉛を分散させ、該溶媒中でアクリル酸と該酸化亜鉛とを反応させることを特徴とするアクリル酸亜鉛の製造方法を提供するものである。反応溶媒の種類、特に溶媒の水との界面張力の程度に応じてアクリル酸亜鉛の結晶形が異なることを見出し、反応溶媒の水との界面張力を調整することで、アクリル酸亜鉛の結晶形を制御でき、流動性等に優れるアクリル酸亜鉛を製造することができる。
【0014】
また本発明は、アクリル酸亜鉛結晶の長軸が5μm以上であり、該結晶のアスペクト比が1〜30の範囲である、アクリル酸亜鉛を提供するものである。アクリル酸亜鉛の結晶サイズによって、二次凝集の程度に差が生じることを見出し、上記特定したアクリル酸亜鉛の結晶サイズを選択することで、二次凝集が抑制され、かつ崩壊性に優れるため流動性を容易に確保できる。
【0015】
更に本発明は、上記アクリル酸亜鉛と、炭素数12〜30の高級脂肪酸亜鉛とを含む、アクリル酸亜鉛組成物を提供するものである。該高級脂肪酸は、流動性保持剤として添加され、該組成物によればゴム組成物などへの混練時にも分散性を確保することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第一は、(a)脂肪族炭化水素系溶媒、(b)脂肪族炭化水素系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒、または(c)芳香族炭化水素系溶媒とアルコールとの混合溶媒のいずれかに酸化亜鉛を分散させ、該溶媒中でアクリル酸と該酸化亜鉛とを反応させることを特徴とするアクリル酸亜鉛の製造方法である。
【0017】
アクリル酸亜鉛の製造方法としては、アクリル酸と酸化亜鉛とをトルエンなどに投入して合成する方法が一般的である。これは、アクリル酸と酸化亜鉛との反応は下記式に示すように水を発生するため、共沸蒸留によって容易に生成水を除去し得ること、および微細なアクリル酸亜鉛が得られるため、反応溶媒としてトルエンが使用されたためである。
【0018】
【数1】
【0019】
しかしながら、反応溶媒の種類を変化させてアクリル酸亜鉛を製造すると、(a)脂肪族炭化水素系溶媒を単独で使用する場合、(b)脂肪族炭化水素系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒を使用した場合、および(c)芳香族炭化水素系溶媒とアルコールとの混合溶媒を使用する場合とでは、反応液中のアクリル酸亜鉛の結晶形が相違する。これは、アクリル酸亜鉛の結晶生成・生長が主に反応生成水中で起っているため、溶媒の有する水との界面張力を変えることにより、アクリル酸亜鉛の結晶形状も変化させることが可能になると考えられる。実際に、水との界面張力が50〜55dyn/cm(20℃)の溶媒に、水との界面張力が35〜40dyn/cm(20℃)の溶媒を増加させるとだんだんと結晶が細長くなり、水との界面張力が35〜40dyn/cm(20℃)の溶媒に、水と界面張力が10dyn/cm以下の溶媒を増加させると、だんだんと結晶が太くなっていく。例えば、芳香族炭化水素系溶媒の一種で、水との界面張力が36dyn/cm(20℃)であるトルエンを使用して得られるアクリル酸亜鉛は、水との界面張力が50〜55dyn/cm(20℃)で製造したものと比較して、細長い結晶形となっている。この細長い結晶は反応液中で切断され易く、その結果、得られるアクリル酸亜鉛は微細な結晶となる。このアクリル酸亜鉛は溶液から分離した後に二次凝集して凝集塊を形成しやすく、このため従来からあるアクリル酸亜鉛は、実際にはアクリル酸亜鉛の二次凝集塊であった。これに対し、例えば、脂肪族炭化水素系溶媒の一種で、水との界面張力が51dyn/cm(20℃)であるヘプタンを使用すると、反応溶液から取り出し乾燥した後の結晶形が、トルエンを使用した場合よりも太く長くなるものの二次凝集を起こさず、結果として実際の使用時のアクリル酸亜鉛の粒子径が小さく流動性に優れ、かつ固まり難く結合しても崩壊性に優れるアクリル酸亜鉛となる。しかも、嵩密度が高いため、保管や輸送にも便利となる。そこで、本発明では、(a)脂肪族炭化水素系溶媒の単独使用、(b)脂肪族炭化水素系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒、および(c)芳香族炭化水素系溶媒とアルコールとの混合溶媒を使用して、アクリル酸亜鉛の結晶形を変化させ、流動性、崩壊性に優れるアクリル酸亜鉛を製造することにした。以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】
本発明で使用する脂肪族炭化水素系溶媒としては、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソへキサン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、イソノナン、シクロへキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン等の炭素数1〜4の分岐を有していてもよい、環状または鎖状のアルカンである。この中でも炭素数6〜8のアルカンであるヘキサン、ヘプタン、オクタンを使用することが好ましい。その理由は共沸により、水の系外への除去が容易になるからである。該脂肪族炭化水素系溶媒は単独で反応溶媒として使用することができ、または後記する芳香族炭化水素系溶媒と混合し混合溶媒として使用してもよい。該脂肪族炭化水素系溶媒は水との界面張力が55dyn/cm以下であり、このような溶媒中では得られたアクリル酸亜鉛の結晶はトルエンを反応溶媒とした場合よりも太く長い結晶となる。このため反応溶媒中での結晶の折れが少なく、かつ反応溶媒から取り出し該結晶を乾燥した後も結晶同士の固結が少なく、かつ二次凝集を起こした場合であってもその崩壊が容易となる。また、該溶媒を使用することで撹拌機への負荷が少なく、反応器への付着が少ないなどの製造上の利点もある。
【0021】
また、上記脂肪族炭化水素系溶媒と混合して使用される水との界面張力が40dyn/cm以下である芳香族炭化水素系溶媒は、トルエン、キシレン、シメチレン、クメン、シメン、スチレン、ベンゼン、エチルベンゼンから選ばれる少なくとも1種であり、この中でもトルエン、キシレンを使用することが好ましい。
その理由は共沸により、水の系外への除去が容易になるからである。本発明において、脂肪族炭化水素系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との混合比は任意であるが、混合比によってアクリル酸亜鉛の結晶形が変化し、アクリル酸亜鉛の二次凝集を抑制する観点からは、脂肪族炭化水素系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との質量比は、10:0から6:4、より好ましくは10:0から8:2であることが好ましい。特に、芳香族炭化水素系溶媒と脂肪族炭化水素系溶媒との配合量によって結晶形が変化し、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒の配合量が多いと結晶が太く、芳香族炭化水素系溶媒の配合量が増加すると細長くなる。しかも、乾燥後の二次凝集の程度が使用溶媒によって変化し、脂肪族炭化水素系溶媒の配合量が多いと二次凝集を抑制することができる。特に、上記範囲の溶媒比に制御すると、折れづらく固結が抑制され、かつ二次凝集を形成しても崩壊しやすいアクリル酸亜鉛の結晶が得られる。
【0022】
本発明で使用するアルコールとしては、好ましくは分岐を含んでいてもよい炭素数1〜8のアルコールであり、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールがある。これらの中でもイソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、イソペンタノールを使用することが好ましい。その理由は、共沸により、水の系外への除去が容易になるからである。水との界面張力が10dyn/cm以下である該アルコールは、上記芳香族炭化水素系溶媒と混合して使用する。本発明において、該アルコールと芳香族炭化水素系溶媒との混合比は任意であるが、混合比によってアクリル酸亜鉛の結晶形が変化する。特にアルコールの配合量が多くなると、合成反応以外に溶媒中でも結晶が成長し、結晶形を太く折れにくくすることができる。この結果、アクリル酸亜鉛の二次凝集が抑制される。本発明では、該アルコールと芳香族炭化水素系溶媒との質量比は、10:0から1:9、より好ましくは10:0から3:7であることが好ましい。
その理由は、アルコールの質量比を上げると、結晶が成長し、結晶形を太く折れにくくすることが出来るためである。
【0023】
以下に、本発明によるアクリル酸亜鉛の製造に関する好ましい一実施態様を説明する。
【0024】
本発明の方法は、酸化亜鉛を上記反応溶媒中に分散させながら、アクリル酸と反応させることによって、アクリル酸亜鉛を得るものである。該溶液には、更に、炭素数12〜30の高級脂肪酸を共存させてアクリル酸と該酸化亜鉛とを反応させてもよい。
【0025】
具体的には、十分な攪拌能力を有する攪拌機及び加熱冷却器を備えた反応器中に、所定量の上記溶媒を仕込んで、攪拌しながら酸化亜鉛を仕込み懸濁液を調製する。
【0026】
また、酸化亜鉛は、高純度のものが好ましいが、水酸化亜鉛を不純物として含んでいてもよい。反応溶媒に仕込む酸化亜鉛量は、使用する溶媒の種類によっても異なるが、質量換算で酸化亜鉛の1〜7倍であることが好ましく、より好ましくは1〜5倍、特に好ましくは1.3〜4.5倍である。溶媒量が多い場合には、未反応物が反応液上部に局在化してしまうため、純度低下する場合がある。しかし、溶媒量を低下させると、反応液の粘度が上昇するため、反応液が均一化し、撹拌効率が上がり、アクリル酸亜鉛の純度が向上する。しかも、粘度上昇しかつ粘度が均一になるため、混練の際の攪拌翼への付着も減少する。なお、溶媒量が酸化亜鉛の5倍量を超えるとこのような純度向上効果が減少し、一方、1倍量を下回ると、攪拌が困難となる場合がある。
【0027】
次いで、この反応液に、必要ならば冷却して10〜70℃、好ましくは15〜50℃を維持しながら、アクリル酸を添加・反応してアクリル酸亜鉛を生成させる。アクリル酸の使用量は、酸化亜鉛と十分反応する量であれば特に制限されないが、酸化亜鉛100質量部に対して、通常、50〜250質量部、好ましくは50〜200質量部である。なお、アクリル酸を過剰に使用した場合には、アクリル酸亜鉛の分離・回収の際に、有機溶媒および反応生成水と共に過剰なアクリル酸を留去、乾燥してもよい。本発明において使用するアクリル酸は、いずれの形態で使用してもよく、また、若干量の水を含んでいてもよいが、好ましくは水で希釈されていないアクリル酸である。また、ハイドロキノンやハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合防止剤を、アクリル酸中に含ませてもよい。なお、アクリル酸の添加および反応時間もまた、その反応温度に応じて0.5〜10時間、好ましくは2〜7時間の範囲で適宜選択することができる。
【0028】
本発明では、アクリル酸の添加に先立ち、反応溶媒に酸化亜鉛を分散させた上記懸濁液に、10〜70℃、好ましくは30〜50℃の温度を維持しながら、高級脂肪酸を添加・反応して、予め高級脂肪酸亜鉛を生成させてもよい。この際、高級脂肪酸の添加および反応時間はその反応温度に応じて0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間の範囲で適宜選択することができる。高級脂肪酸の存在下にアクリル酸亜鉛を合成する場合には、アクリル酸亜鉛の含量が60〜98質量%、好ましくは70〜95質量%となるようにアクリル酸と高級脂肪酸の使用量を調整する。より具体的には、高級脂肪酸の使用量は、酸化亜鉛と十分反応する量であれば特に制限されずアクリル酸亜鉛の使用目的の範囲内で決めることができるが、酸化亜鉛100質量部に対して、通常、0〜150質量部、好ましくは10〜100質量部である。高級脂肪酸の使用量が150質量部を超える場合には、アクリル酸亜鉛の特性を減耗させ、好ましくない。
【0029】
本発明で好ましく使用される炭素数12〜30の高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸及びリノール酸などが挙げられる。これらの高級脂肪酸は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。これらの高級脂肪酸のうち、パルミチン酸およびステアリン酸が好ましく使用される。また、高級脂肪酸は、そのまま使用し、または反応に用いるのと同じ有機溶媒若しくはアクリル酸に予め溶解した後使用してもよく、また、必要により加熱溶解して用いてもよい。
【0030】
本発明では、更に上記高級脂肪酸と共にアニオン界面活性剤やノニオン系界面活性剤を添加してもよい。本発明においては、配合するアニオン界面活性剤やノニオン系界面活性剤の使用量は、酸化亜鉛とアクリル酸及び炭素数12〜30の高級脂肪酸との反応を効率良くできるものであれば特に制限されないが、酸化亜鉛100質量部に対して、0〜15質量部、好ましくは0.03〜6質量部の範囲である。なお、このような界面活性剤を使用する場合には、反応に用いる上記有機溶媒に予め添加、混合して使用すればよい。
【0031】
このようにして得られたアクリル酸亜鉛は、公知の方法、例えば、反応器内の反応生成水と有機溶媒とを濾過により分離して10〜70℃の温度で乾燥することによって、分離・回収できる。また、反応器がかき取り翼を有する攪拌機付きのニーダーブレンダー等である場合には、反応液をそのまま攪拌しながら、10〜70℃、好ましくは15〜50℃の温度で、必要により減圧して過剰なアクリル酸、有機溶媒および反応生成水を留去乾燥することによって、アクリル酸亜鉛を分離・回収する方法が、設備上の簡略化である点から好ましく使用される。なお、この場合の留去乾燥時間はその温度に応じて1〜20時間の範囲で適宜選択することができる。
【0032】
本発明の第二は、アクリル酸亜鉛結晶の長軸が5μm以上であり、該結晶のアスペクト比が1〜30の範囲であるアクリル酸亜鉛、およびアクリル酸亜鉛結晶の長軸が5μm以上であり、該結晶のアスペクト比が1〜30の範囲であり、50%粒径が6μm以上である、アクリル酸亜鉛である。従来のアクリル酸亜鉛は、反応溶媒としてトルエンを使用しているため、反応溶液中で細長いアクリル酸亜鉛の結晶となり、この細さゆえに反応溶液中で切断し、乾燥後に二次凝集を形成しやすかった。また、微細な結晶が二次凝集を形成しない場合には、嵩高く貯蔵や運搬に不利であった。その一方、このような微細な結集は運搬の際の物理的な圧力等によって固結しやすく、かつ固結物の崩壊も困難であり、実施の使用時には固結を解除してから使用する必要があった。しかしながら、本発明では、アクリル酸亜鉛結晶の長軸が5μm以上、より好ましくは5〜500μm、特に好ましくは5〜100μmであり、該結晶のアスペクト比が1〜30、より好ましくは1〜15、特に好ましくは1〜8の範囲であり、50%粒径が6μm以上、より好ましくは6〜100μm、特に好ましくは10〜50μmである。結晶が余りに微細であると凝集塊を生じやすくなり、例えばゴム組成物と均一に混練りできず良好な分散性が得られず、また、飛散しやすくなるため作業環境の悪化を引き起こし、好ましくない。また、乾燥後の二次凝集を抑制でき、分散性に優れ、このため流動性を確保でき、嵩密度も高く運搬や貯蔵にも簡便なアクリル酸亜鉛となる。なお、本願におけるアクリル酸亜鉛結晶の長軸、結晶のアスペクト比は、含水量0.5%以下に乾燥したアクリル酸亜鉛の結晶の数値とする。
【0033】
また、本発明のアクリル酸亜鉛は、トルエンを溶媒とした場合よりも結晶が太く長いため、折れにくい性質を有する。従って、反応後のアクリル酸亜鉛の二次凝集を抑制するため、または二次凝集したアクリル酸亜鉛を単結晶に戻すために超音波による物理的刺激を与えても、結晶が更に微細になることが少ない。このため、本発明では、アクリル酸亜鉛結晶の長軸が5μm以上であり、該結晶のアスペクト比が1〜30の範囲であり、50%粒径が6μm以上である、アクリル酸亜鉛を提供することもできる。この結晶形は、例えば、上記第二の製造方法で得られたものを、15分間周波数30〜50kHzの超音波で分散させ得ることができる。なお、本発明における50%粒径は、後記する実施例で記載する測定方法によるものとする。
【0034】
更に、本願では、上記乾燥後のアクリル酸亜鉛は、篩い目開き1mmの通過率が90%以上、より好ましくは92%以上、特に好ましくは95%以上である。
アクリル酸亜鉛は使用する反応溶媒の種類によって結晶形が異なり、かつ乾燥後の結晶の二次凝集の程度にも相違が生じる。この二次凝集は、篩い目開き1mmの通過率で知ることができ、反応溶媒としてトルエンを使用した場合には、篩い目開き1mmの通過率は70%を下回る結果となっていた。本発明では、その通過率が95%以上であり、二次凝集が極めて少ないアクリル酸亜鉛といえる。このようなアクリル酸亜鉛は、上記第一の製造方法によって製造することができる。
【0035】
更に本発明のアクリル酸亜鉛は、固結物崩壊荷重1.0kg/cm2以下、より好ましくは0.5kg/cm2以下、特に好ましくは0.3kg/cm2以下である。固結物崩壊荷重は、いったん固結したアクリル酸亜鉛をほぐすのに必要な荷重であり、該数値が小さいほどほぐれやすいことを意味する。本発明において、固結物崩壊荷重を1.0kg/cm2以下としたのは、固結物崩壊荷重が1.0kg/cm2より大きな場合、固結物の崩壊が著しく困難になるからである。なお、本発明における「固結物崩壊荷重」は、後記する実施例で記載した測定方法によって測定した値である。
【0036】
本発明のアクリル酸亜鉛は、更に圧縮度が50%以下であることが好ましい。
ここに圧縮度とは、ゆるみ見かけ比重と固め見かけ比重を測定することにより、下記算出式に従って得られる数値である。
【0037】
【数2】
【0038】
該数値は、ホソカワミクロン株式会社製、粉体特性測定装置、型式「パウダテスタPT−N型」にて測定することができる。なお、圧縮度は、粉体の流動特性に最も関係の深い因子であり、アクリル酸亜鉛組成物の場合、50%を超えると流動性が悪くなり、ホッパ中に長時間静止させると、排出が極めて困難になる。
【0039】
本発明の第三は、第二の発明のアクリル酸亜鉛と、炭素数12〜30の高級脂肪酸亜鉛とを含むアクリル酸亜鉛組成物である。該高級脂肪酸亜鉛は、アクリル酸亜鉛の分散剤として配合されるものであり、これによって更にアクリル酸亜鉛の流動性が確保される。該高級脂肪酸としては、上記第一の発明で記載したものと同じものを使用することができる。また、該アクリル酸亜鉛と該高級脂肪酸との配合比は、アクリル酸亜鉛組成物中に、該高級脂肪酸亜鉛0〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。40質量%を超えるとゴム組成物に添加した後のブタジエンゴムとの架橋が不十分となり、その一方、5質量%を下回ると流動性向上効果が少ない。なお、該高級脂肪酸亜鉛の含有量の算出に際して、第二の発明に係るアクリル酸亜鉛がその製造工程で該高級脂肪酸を反応系に添加しつつ製造されたものである場合には、アクリル酸亜鉛組成物に含有される高級脂肪酸亜鉛と新たに添加しまたは生成した高級脂肪酸亜鉛の総和をその含有量とする。
【0040】
本発明のアクリル酸亜鉛は、このように二次凝集を抑制でき、かつ固結を抑制でき、仮に結合しても崩壊が容易なため実際の使用時の流動性を確保でき、これを加硫剤としてゴム組成物に混練する場合、分散性にも優れる。従来は、二次凝集による流動性の低下を抑制するために、得られたアクリル酸亜鉛の結晶を圧縮、衝撃、摩擦、せん断などによって粉砕していた。しかしながら、本発明のアクリル酸亜鉛やアクリル酸亜鉛組成物は、このような凝集が抑制されるため、粉砕工程をなくすことができる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明の実施例により具体的に説明する。
【0042】
(実施例1)
内容量10LのSUS−316製ジャケット付きニーダーに、溶媒としてヘプタン1,140gを仕込み、つぎに酸化亜鉛407gを添加して攪拌懸濁させ、ニーダーの内部温度を5〜30℃に保ちながら、アクリル酸739gを徐々に40℃に達するよう3時間かけて添加し、さらに40℃で4時間反応させた。そして徐々に減圧下20Torrに達するよう50℃まで昇温させながら、反応生成水およびヘプタンの留去乾燥を5時間かけて行なって、アクリル酸亜鉛1,037gを得た。
【0043】
各実施例及び各比較例において、乾燥前後のアクリル酸亜鉛の結晶形を表1に、乾燥後のアクリル酸亜鉛の該結晶の長軸長さ、アスペクト比、篩目開き1mmの通過率、50%粒径、固結物崩壊荷重、圧縮度を測定し、表2に示す。また、乾燥前の結晶形を図2に示す。
【0044】
(固結物崩壊荷重の測定方法)
なお、固結物崩壊荷重は図1に従い、下記方法で測定した。
【0045】
まず、2gのアクリル酸亜鉛を精確に秤量し、ディスク形成用円筒1に投入しディスク形成用フタ2を置いた。該フタ2の上部から3kgのおもり3を乗せて1時間かけてサンプルを固結させ、ディスク状サンプルを調製した。次に、該サンプルの崩壊荷重を、ホソカワミクロン株式会社製、粉体特性測定装置、型式「パウダテスタPT−N型」にて測定した。なお、テストは外部環境からの吸湿を防止するため、窒素置換したアルミ袋中で行った。
【0046】
(50%粒度測定)
予め、サンプル約10mg〜100mgをアイソパーH中で15分間周波数30〜50kHzの超音波で分散させたものを分散媒として、アイソパーHを使用したレーザー回析/散乱式粒度分布測定装置(日機装(株)製、MICROTRAC HRA MODEL NO.9320−×100)を用いて、25℃の温度、50%RHの湿度で測定した。
【0047】
(実施例2)
ヘプタンに代えて、ヘプタン:トルエン=4:1の混合溶媒を使用した以外は実施例1と同様に操作してアクリル酸亜鉛を得た。また、乾燥前の結晶形を図3に示す。
【0048】
(比較例1)
ヘプタンに代えて、トルエンを使用した以外は実施例1と同様に操作してアクリル酸亜鉛を得た。また、乾燥前の結晶形を図4に示す。
【0049】
(実施例3)
ヘプタンに代えて、トルエン:イソプロパノール(IPA)=1:1の混合溶媒を使用した以外は実施例1と同様に操作してアクリル酸亜鉛を得た。また、乾燥前の結晶形を図5に示す。
【0050】
(比較例2)
ヘプタンに代えて、イソプロパノールを使用した以外は実施例1と同様に操作してアクリル酸亜鉛を得た。また、乾燥前の結晶形を図6に示す。
【0051】
(実施例4:溶媒量2.0倍)
ヘプタン1,140gに代えて、ヘプタン814gを使用した以外は実施例1と同様に操作してアクリル酸亜鉛を得た。アクリル酸亜鉛の結晶形および純度を表3に示す。
【0052】
(実施例5:溶媒量1.7倍)
ヘプタン1,140gに代えて、ヘプタン692gを使用した以外は実施例1と同様に操作してアクリル酸亜鉛を得た。
【0053】
(実施例6:溶媒量1.4倍)
ヘプタン1,140gに代えて、ヘプタン571gを使用した以外は実施例1と同様に操作してアクリル酸亜鉛を得た。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
(結果)
表1に示すように、ヘプタンを単独使用すると、得られたアクリル酸亜鉛は乾燥処理の前後で結晶形が変化しない。これは乾燥処理による結晶の切断が生じないことを意味するものである。これに対して、従来多用されたトルエンでは、乾燥処理によって長軸方向に複数箇所で分断され、乾燥後には細く短い結晶形となっている。このような乾燥による長軸方向の切断は、IPAを含む溶媒系でも観察されるが、IPA含有溶媒を使用すると結晶が太くなるため、結果として長軸長さが従来のトルエン中で生成したアクリル酸亜鉛の結晶長さ20μmより上回る。
【0058】
表2に示す篩い目開き1mm通過率は、実際にアクリル酸亜鉛製品として使用される際の結晶形に近似するものであり、二次凝集の程度を反映する数値である。トルエン単独使用の場合には、二次凝集によって通過率が90%を下回った。
しかしながら、これらは乾燥後の結晶形は微細であるため、その後に粉砕処理を行えば他の溶媒を使用した場合と同様の篩い通過率を付与することができる。本願では、このような粉砕工程を経ずに篩い通過率に優れるアクリル酸亜鉛が得られる点で優れる。
【0059】
更に、篩い目開き1mm通過率(%)が90%を超えるアクリル酸亜鉛は、固結物崩壊荷重(kg/cm2)も低く、極めて崩壊しやすいものとなっている。
このことは、仮に二次凝集を形成しても容易にばらけて流動性を確保できることを示すものである。更に固結物崩壊荷重(kg/cm2)が低いと圧縮度も低く、流動性に優れている。
【0060】
表3に示すように、溶媒量が酸化亜鉛の1.4倍の場合には、アクリル酸亜鉛の純度が上がり、かつ結晶形も8×18μmと太いアクリル酸亜鉛となった。
【0061】
【発明の効果】
本発明によって得られたアクリル酸亜鉛の製造方法によれば、反応溶媒の種類を変える事で得られるアクリル酸亜鉛の結晶形を調整することができる。アクリル酸亜鉛の結晶は、その形態によって流動性や固結性が変化する。本発明では、反応溶媒を変化させることで結晶形を調整し、これによってアクリル酸亜鉛の流動性を確保することができる。本発明よって製造されたアクリル酸亜鉛は、二次凝集の形成が抑制され、かつ結晶同士が結合した場合であっても崩壊して流動性を取り戻すことができる。同時に、該アクリル酸亜鉛が加硫剤などとしてゴム組成物に混練される際には、分散性に優れるアクリル酸亜鉛となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で製造したアクリル酸亜鉛の固結物崩壊荷重の測定方法を示す図である。
【図2】実施例1で製造したアクリル酸亜鉛の結晶形を示す図である。
【図3】アクリル酸亜鉛の結晶形を示す図である。
【図4】比較例1で製造したアクリル酸亜鉛の結晶形を示す図である。
【図5】実施例4で製造したアクリル酸亜鉛の結晶形を示す図である。
【図6】比較例2で製造したアクリル酸亜鉛の結晶形を示す図である。
【符号の説明】
1…ディスク形成用円筒
2…ディスク形成用フタ
3…おもり
4…ディスク状サンプル
5…硬度計
Claims (9)
- (a)脂肪族炭化水素系溶媒、(b)脂肪族炭化水素系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒との混合溶媒、または(c)芳香族炭化水素系溶媒とアルコールとの混合溶媒のいずれかに酸化亜鉛を分散させ、該溶媒中でアクリル酸と該酸化亜鉛とを反応させることを特徴とするアクリル酸亜鉛の製造方法。
- 更に、該溶媒に炭素数12〜30の高級脂肪酸を共存させてアクリル酸と該酸化亜鉛とを反応させるものである、請求項1記載の製造方法。
- 該脂肪族炭化水素系溶媒は炭素数6〜10のアルカンであり、アルコールは、炭素数1〜8のアルコールであり、該芳香族炭化水素系溶媒はトルエンまたはキシレンである、請求項1または2記載の製造方法。
- アクリル酸亜鉛結晶の長軸が5μm以上であり、該結晶のアスペクト比が1〜30の範囲であるアクリル酸亜鉛。
- アクリル酸亜鉛結晶の長軸が5μm以上であり、該結晶のアスペクト比が1〜30の範囲であり、50%粒径が6μm以上である、アクリル酸亜鉛。
- 篩い目開き1mmの通過率が90%以上である、請求項4記載のアクリル酸亜鉛。
- 固結物崩壊荷重1.0kg/cm2以下である請求項4記載のアクリル酸亜鉛。
- 圧縮度が50%以下である請求項4記載のアクリル酸亜鉛。
- 請求項4〜8のいずれかに記載のアクリル酸亜鉛と、炭素数12〜30の高級脂肪酸亜鉛とを含む、アクリル酸亜鉛組成物。
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