JP4286018B2 - アクリル酸亜鉛の製法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化亜鉛とアクリル酸とを反応して得たアクリル酸亜鉛を粉砕する工程を含むアクリル酸亜鉛の製造方法において、少なくとも該粉砕工程を、温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿して行うことで、アクリル酸亜鉛製品の吸湿を防止し、貯蔵時の流動性を確保したアクリル酸亜鉛の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリル酸亜鉛は架橋剤として有用な化合物であり、ゴム組成物に配合して加硫性を改善したり、合成樹脂の改質剤として用いられる。
【0003】
従来、アクリル酸亜鉛を得る方法としては、有機溶媒中でアクリル酸と亜鉛化合物とを反応させ、反応液から有機溶媒を留去させた後に乾燥する方法(特許文献1)や、該反応液から有機溶媒を濾過後乾燥する方法がある。
【0004】
また、アクリル酸亜鉛をゴム組成物に混練して使用する場合は、ステアリン酸等の高級脂肪酸やその亜鉛塩を添加してアクリル酸亜鉛粒子の表面をコーティングする方法が多く提案されている(特許文献2〜5)。また、アニオン界面活性剤の存在下に、反応溶媒としてトルエンを使用し、これに酸化亜鉛を分散させながらアクリル酸と炭素数12〜30の高級脂肪酸を添加し、該酸化亜鉛と反応させて有機溶媒に添加してアクリル酸亜鉛を製造する方法がある。得られたアクリル酸亜鉛は、ゴム組成物と混練しても固着や凝集の発生が極めて少なく、均一に拡散されて混練を完了させることができる、というものである(特許文献6)。更に、トルエンに酸化亜鉛と脂肪酸とを仕込んだ溶液に温度40〜75℃でアクリル酸を添加し、該反応液に0.02〜1.0重量%のノニオン界面活性剤を添加してクリーム状になるまで攪拌し、減圧下にトルエンと水とを除去してアクリル酸亜鉛を製造する方法もある(特許文献7)。
【0005】
しかしながら、上記特許文献7に記載するようにトルエンを溶媒としても、アクリル酸と酸化亜鉛との反応は下記式に示すように水を発生するため、共沸脱水によって生成水を除去する際にアクリル酸亜鉛が凝集する場合がある。
【0006】
【数1】
Figure 0004286018
【0007】
また、アクリル酸亜鉛はそれ自体が吸湿しやすく、アクリル酸亜鉛の貯蔵時に吸湿により固結しやすいことも知られている。この固結過程の詳細は不明であるが、図1のように固結が発生しおよび進行すると推測できる。すなわち、まず溶媒中でアクリル酸と酸化亜鉛との反応によって形成されたアクリル酸亜鉛1は、空気中の水分3が結晶表面に付着して結晶同士が液架橋を起こすと考えられる。液架橋した結晶に更に空気中の水分が付着して他の針状結晶とも液架橋を起こす。また、環境条件の変化により、結晶表面の水分が蒸発・付着を繰り返す。このようにして、より大きな結晶に成長していく。結晶塊はこの繰り返しにより更に成長すると考えられる。特に夏場には、袋中の結晶全体に微量の水滴が付着しやすく、液架橋が袋の結晶全体に発生する場合がある。このような結晶塊は吸湿によって徐々に結晶塊が成長したものであるため、塊の中心には融着を起こした硬い芯のようなものが形成される場合が多い。
【0008】
【特許文献1】
特公昭58−14416号
【特許文献2】
特開昭52−154436号
【特許文献3】
特開昭53−83834号
【特許文献4】
特開昭60−94434号
【特許文献5】
特開平2−218639号
【特許文献6】
特開平9−202747号公報
【特許文献7】
米国特許第6,278,010号明細書
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような凝集塊の形成は、アクリル酸亜鉛の流動性を低下させるものであり、酸化亜鉛とアクリル酸との反応後に得られたアクリル酸亜鉛を粉砕することが一般的であるが、使用時の流動性の確保は十分でない。特に、アクリル酸亜鉛が長期保存される場合には凝集塊の形成に加え、貯蔵時または運搬時の物理的加圧などによる固結も発生しやすく、使用時の流動性低下の一因となっているが、これを解決する有効な方法は存在しない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記したアクリル酸亜鉛の固結理論が、貯蔵時のアクリル酸亜鉛に発生するばかりでなく、アクリル酸亜鉛の製造過程でも発生し得ると考え、酸化亜鉛とアクリル酸とを反応させて得たアクリル酸亜鉛の粉砕工程を特定の温度と特定の湿度に調整しつつ行うと、アクリル酸亜鉛の吸湿をより効果的に防止させることができ、粉砕時の吸湿を抑制でき、その結果アクリル酸亜鉛の凝集を抑制させ、アクリル酸亜鉛の使用時の流動性を確保できることを見出し、本発明を完成させた。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、溶媒中で酸化亜鉛とアクリル酸とを反応させ、得られたアクリル酸亜鉛を溶媒と分離し、次いで該アクリル酸亜鉛を乾燥しおよび粉砕する工程を含むアクリル酸亜鉛の製造方法において、少なくとも粉砕工程を、温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿して行うことを特徴とする、アクリル酸亜鉛の製造方法である。アクリル酸亜鉛は、温度10〜70℃で酸化亜鉛とアクリル酸とを反応させて合成し、次いで生成水を除去するために共沸脱水などの工程により温度30〜80℃で乾燥させることが一般的である。乾燥工程を経たアクリル酸亜鉛には凝集塊が存在するためこれを粉砕した後に袋詰するが、粉砕工程および袋詰などの充填工程は上記乾燥工程よりも低温で行われる。しかしながら、乾燥工程から粉砕工程に移行する際の温度の低下に伴ってアクリル酸亜鉛が空気中の水分を吸湿しやすく、吸湿したアクリル酸亜鉛が充填される結果となる。本発明では、特に粉砕工程における相対湿度に着目し、アクリル酸亜鉛の吸湿と相対湿度との関係から、温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿して粉砕工程を行うことにした。上記趣旨より、更に、粉砕したアクリル酸亜鉛を充填する工程を含む場合には、該充填工程も、温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿して行うことが好ましい。このような粉砕工程および充填工程を温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿して行うためには、上記温度および相対湿度に調整した粉砕室や充填室で行うえばよいが、粉砕工程で使用する粉砕装置内を上記温度および湿度に調整し、および充填装置内を上記温度および相対湿度に調整しておこなってもよい。以下、本発明の好ましい態様の一例を図2を用いて説明する。図2において実線矢印は、アクリル酸亜鉛の流れを示し、破線矢印はガスの流れを示す。
【0012】
まず、溶媒中でアクリル酸と酸化亜鉛との反応によって製造され、乾燥処理を経たアクリル酸亜鉛をストックホッパー10に貯蔵し、順次、粉砕装置20内で粉砕する。乾燥装置(図示せず)からのアクリル酸亜鉛は、直接粉砕装置20に移送してもよいが、一旦ストックホッパー10に貯蔵することが好ましい。外気の水蒸気圧が同じでも気温が低下すれば相対湿度が上昇するため吸湿しやすくなる。ストックホッパーに一時的に貯蔵し、その際にアクリル酸亜鉛と外気との接触を防止することで、乾燥装置内の温度とこれに続く粉砕工程における温度との差における吸湿を回避することができる。また、次工程である粉砕工程への外気の導入を防止することもできる。本発明では、該ストックホッパーにも温度5〜40℃、より好ましくは5〜30℃、特に好ましくは5〜20℃であり、相対湿度0〜46RH%、より好ましくは0〜20RH%、特に好ましくは0〜10RH%のガスを供給し、ストックホッパー10内の雰囲気を上記温度および相対湿度に制御することが好ましい。なお、ストックホッパー10に供給するガスとしては、アクリル酸亜鉛と不活性であれば特に制限なく使用することができ、空気のほか、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガスなどを使用することができこれらの混合ガスであってもよい。このようなガスは上記種類のガスをボンベ等から供給し、予め調温・調湿装置によって温度および相対湿度を調整した後にストックホッパーに供給すればよい。供給後は該ガスをストックホッパーから廃棄してもよいが、次工程である粉砕工程に供給してもよい。ストックホッパーから粉砕装置へのアクリル酸亜鉛の移送は、アクリル酸亜鉛の自重による自然落下によるものでもよく、配管内を該ガスなどの風圧エネルギーによって粉砕装置に移送してもよいが、上記趣旨より、このようなストックホッパーから粉砕装置への移送工程も、ストックホッパーと同様に、温度5〜40℃、相対湿度0〜46RH%の条件下で行われることが好ましい。
【0013】
ストックホッパーに貯蔵されたアクリル酸亜鉛は、次いで粉砕工程で粉砕処理する。アクリル酸亜鉛は水分の存在によって結晶が固結するが、固結したアクリル酸は物理的な粉砕工程によれなければ微細な結晶に戻ることができない。このような粉砕工程で使用する粉砕装置としては、いずれの装置であってもよく、例えばハンマーミル、ロッドミル、コロイドミルなどを使用することができる。粉砕後のアクリル酸亜鉛の結晶サイズは、長さ1〜100μm、より好ましくは1〜50μm、特に好ましくは1〜30μmとすることが好ましい。この範囲であれば、実際の使用で流動性を確保できる。特に、アクリル酸亜鉛の粉砕工程ではアクリル酸亜鉛の表面積が最も増大する工程であり、該工程を上記雰囲気下で行うことで最も効率的にその吸湿を防止することができる。具体的には、粉砕装置20に温度5〜40℃、より好ましくは5〜30℃、特に好ましくは5〜20℃であり、相対湿度0〜46RH%、より好ましくは0〜20RH%、特に好ましくは0〜10RH%のガスを供給し、アクリル酸亜鉛を上記温度および相対湿度の雰囲気下で粉砕処理する。この範囲であればアクリル酸亜鉛の吸湿が極めて効率的に抑制できるからである。本来、アクリル酸亜鉛は吸湿しやすいのであるが、温度と相対湿度とを変化させて72時間静置した試料の水分値の変化を測定したところ、図3に示すように吸湿と温度および相対湿度との関係が明りょうとなった。なお、本発明の特徴は、粉砕工程を上記温度および相対湿度の条件下で粉砕することであるため、その他の粉砕条件、例えば使用する機器の種類、粉砕の程度、粉砕時間などは、使用する粉砕装置やアクリル酸亜鉛の使用目的などに対応して自由に選択することができる。
【0014】
粉砕装置20に供給する上記温度および相対湿度のガスの種類は、上記したストックホッパー10への供給ガスと同様に、アクリル酸亜鉛と不活性であれば特に制限なく使用することができ、空気のほか、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガスなどを使用することができ、これらの混合ガスであってもよい。好ましくは、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、またはこれらの混合ガスである。粉砕装置20に供給する該ガスの供給量は、粉砕工程でのアクリル酸亜鉛が上記温度および相対湿度の条件下に存在できる程度の供給量であれば特に制限はなく、一般には、アクリル酸亜鉛1kgに対して1時間当たり1〜500m3/kg・hr、より好ましくは5〜100m3/kg・hr、特に好ましくは10〜50m3/kg・hrである。例えば窒素ガスを10m3/kg・hrで粉砕装置に供給する場合には、窒素ガスボンベ等に温度・湿度調整装置を接続させ、流量調節器によって供給窒素ガス量を所定量に調整しながら、粉砕装置内に供給すればよい。なお、該ガスは、粉砕装置内に供給しアクリル酸亜鉛を上記温度および相対湿度の条件下に維持させることができれば装置内のいずれに供給してもよいが、本発明では、粉砕前のアクリル酸亜鉛に接触できるような場所であって、粉砕後のアクリル酸亜鉛を粉砕装置排出口に移行させ得る方向から供給することが好ましい。その理由は、粉砕前のアクリル酸亜鉛に直接接触できればアクリル酸亜鉛の粉砕前の吸湿を効果的に防止することができるからである。なお、粉砕工程によって微細化したアクリル酸亜鉛を次工程に移行させる際に、ベルトコンベアーによる移送や配管内を自重によって落下させるなどの工程が存在する場合には、このような移送工程も温度5〜40℃であり、相対湿度0〜46RH%の雰囲気下で行うことが好ましい。
【0015】
本発明では、粉砕装置20に供給したガスを、粉砕工程により塊状物がなく均一に微細にしたアクリル酸亜鉛と共に固気分離装置30に移送し、該装置内でアクリル酸亜鉛を捕集する。粉砕工程が、ストックホッパー10からのアクリル酸亜鉛の供給から始まり、粉砕装置20による粉砕および固気分離装置30への移送へと連続的に行われる場合には、粉砕装置20に供給された上記ガスはその供給流量を維持したまま固気分離装置30に連続的に移送される。アクリル酸亜鉛の粉砕装置から固気分離装置への移送において、ベルトコンベアーなどの移送手段に代えて該ガスの風圧エネルギーによってアクリル酸亜鉛が固気分離装置に移送される点で、該ガスは、微細化したアクリル酸亜鉛の固気分離装置への移送手段といえる。
【0016】
固気分離装置30では、フィルターによってガスとアクリル酸亜鉛とを分離し、アクリル酸亜鉛を捕集する。フィルターには、一般的に、バグフィルターが使用され、材質としては、天然物の木綿、羊毛等合成有機質のポリアミド、酢酸ビニル等、無機質のガラス、ステンレス鋼等が使用される。
【0017】
フィルターを通過したガスは、固気分離装置30外に放出してもよいが、粉砕装置20に循環させてもよい。相対湿度や温度を調整したガスを再使用することができる有利である。再使用に際して、固気分離装置30から排出したガスが上記温度および相対湿度でない場合には、図1に示すように粉砕装置20に循環させる前に調温調湿装置50によって温度および湿度を調整した後に、粉砕装置20に供給してもよい。なお、固気分離装置30で捕集されたアクリル酸亜鉛は、充填装置40に移送し、ここで袋詰して製品とする。
【0018】
なお、袋詰する充填工程は、充填装置室内に移送されたアクリル酸亜鉛を該装置内で袋詰することが一般的であるが、この場合には該装置内の雰囲気を、温度5〜40℃、より好ましくは5〜30℃、特に好ましくは5〜20℃に調温し、相対湿度を0〜46RH%、より好ましくは0〜20RH%、特に好ましくは0〜10RH%に調湿して行う。本発明では、例えば、固気分離装置30と充填装置40とを配管で接続し、固気分離装置30で捕集したアクリル酸亜鉛を固気分離装置30内の雰囲気を維持しながら充填装置40に移送することで、上記温度および相対湿度で充填工程を行なうことができる。
【0019】
上記した態様は本発明の実施例の一態様であり、これに限定されるものではない。例えば、本発明では少なくとも粉砕工程を、上記温度および相対湿度に調整して行うものであり、微細化したアクリル酸亜鉛の捕集工程等が存在する必要はない。従って、粉砕工程で所定サイズに微細化したアクリル酸亜鉛を粉砕装置内で固気分離し、アクリル酸亜鉛のみを充填工程に移送してもよい。このような場合には、粉砕工程と充填工程とをベルトコンベアーで連結してアクリル酸亜鉛を移送し、または両工程を配管で連結しアクリル酸亜鉛の自重等によって移送させればよい。粉砕工程と充填工程とを配管などで連結し、外気の混入を回避するように連結しておくことで、外気との接触による吸湿を防止することができる。
【0020】
また、上記態様ではアクリル酸亜鉛の粉砕工程などの所定温度、所定相対湿度への調温・調湿は、このような温度や相対湿度に調整されたガスを供給することで装置内または室内の雰囲気を上記温度および相対湿度に調整しているが、循環使用の際に、更に特定の工程でこのような温度およ相対湿度に調整されたガスを別個に補充してもい。例えば、粉砕工程から固気分離装置30に移送し、ここでアクリル酸亜鉛を捕集するに際して、別個に窒素ガスを更に供給すれば、律速工程となりやすい捕集操作を短時間で終了させることができ有利である。なお、系内に追加させたガスは、ストックホッパーや充填工程などへ過剰に供給することで系外に排出させることができ、このような過剰の供給によってアクリル酸亜鉛が外気と接触することを効率的に防止することができる。
【0021】
本発明の方法で使用することができるアクリル酸亜鉛としては、どのような製造方法で合成されたものであってもよい。一般には、アクリル酸と酸化亜鉛とをトルエンなどを反応溶媒とするアクリル酸亜鉛の製造方法がある。なお、アクリル酸と酸化亜鉛との反応では生成水を発生する。このような生成水はトルエンとの共沸によって除去できるが、水分の除去が十分でない場合には、粉砕前に乾燥しておくことが好ましい。
【0022】
アクリル酸亜鉛を製造するために使用する溶媒の種類や量は任意に選択することができ、酸化亜鉛を反応溶媒中に分散させながらアクリル酸と反応させることによってアクリル酸亜鉛を得ることができる。このようなアクリル酸亜鉛の製造方法は公知であり、例えば十分な攪拌能力を有する攪拌機及び加熱冷却器を備えた反応器中に、所定量の上記溶媒を仕込んで、攪拌しながら酸化亜鉛を仕込み懸濁液を調製する。この反応液に、必要ならば冷却して10〜70℃、好ましくは15〜50℃を維持しながらアクリル酸を添加・反応してアクリル酸亜鉛を生成させる。アクリル酸の使用量は、酸化亜鉛と十分反応する量であれば特に制限されないが、酸化亜鉛100質量部に対して、通常、50〜250質量部、好ましくは50〜200質量部である。なお、アクリル酸を過剰に使用した場合には、アクリル酸亜鉛の分離・回収の際に、有機溶媒および反応生成水と共に過剰なアクリル酸を留去すればよい。反応系には、ハイドロキノンやハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合防止剤をアクリル酸中に含ませてもよい。なお、アクリル酸の添加および反応時間もまた、その反応温度に応じて0.5〜10時間、好ましくは2〜7時間の範囲で適宜選択することができる。更に本発明では、アクリル酸の添加に先立ち、反応溶媒に酸化亜鉛を分散させた上記懸濁液に、10〜70℃、好ましくは30〜50℃の温度を維持しながら、高級脂肪酸を添加・反応して、予め高級脂肪酸亜鉛を生成させてもよい。この際、高級脂肪酸の添加および反応時間はその反応温度に応じて0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間の範囲で適宜選択することができる。高級脂肪酸の存在下にアクリル酸亜鉛を合成する場合には、アクリル酸亜鉛の含量が60〜98質量%、好ましくは70〜95質量%となるようにアクリル酸と高級脂肪酸の使用量を調整する。より具体的には、高級脂肪酸の使用量は、酸化亜鉛と十分反応する量であれば特に制限されずアクリル酸亜鉛の使用目的の範囲内で決めることができるが、酸化亜鉛100質量部に対して、通常、0〜150質量部、好ましくは10〜100質量部である。高級脂肪酸の使用量が150質量部を超える場合には、アクリル酸亜鉛の特性を減耗させ、好ましくない。なお、酸化亜鉛とアクリル酸との反応系に高級脂肪酸を添加した場合には、反応物はアクリル酸亜鉛と脂肪酸亜鉛との組成物となるが、本発明では反応系に他の添加物が配合された場合でも、アクリル酸と酸化亜鉛との反応物であるアクリル酸亜鉛が含まれる場合には、「アクリル酸亜鉛」と称する。
【0023】
本発明で好ましく使用される炭素数12〜30の高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸及びリノール酸などが挙げられる。これらの高級脂肪酸は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。これらの高級脂肪酸のうち、パルミチン酸およびステアリン酸が好ましく使用される。また、高級脂肪酸は、そのまま使用し、または反応に用いるのと同じ有機溶媒若しくはアクリル酸に予め溶解した後使用してもよく、また、必要により加熱溶解して用いてもよい。
【0024】
このようにして得られたアクリル酸亜鉛は、公知の方法、例えば、反応器内の反応生成水と有機溶媒とを濾過により分離して10〜70℃の温度で乾燥することによって、分離・回収できる。また、反応器がかき取り翼を有する攪拌機付きのニーダーブレンダー等である場合には、反応液をそのまま攪拌しながら、10〜70℃、好ましくは15〜50℃の温度で、必要により減圧して過剰なアクリル酸、有機溶媒および反応生成水を留去乾燥することによって、アクリル酸亜鉛を分離・回収してもよい。なお、この場合の留去乾燥時間は、その温度に応じて1〜20時間の範囲で適宜選択することができる。本発明では、このように乾燥したアクリル酸亜鉛について上記したようにストックホッパーに一時的に貯蔵し、粉砕工程を行う。
【0025】
なお、アクリル酸亜鉛の流動性を確保するためにステアリン酸等の高級脂肪酸やその亜鉛塩等の添加物を流動性の確保のためにアクリル酸亜鉛に添加する場合には、例えば図1に示すように、固気分離装置30に粉砕後のアクリル酸亜鉛と共にこのような添加物60をガスなどの風圧によって供給し、固気分離装置30内でこれらを混合しながらアクリル酸亜鉛および添加物を捕集してもよい。このような系では、添加物を移送する際に固気分離装置30に供給される雰囲気ガスも、粉砕工程と同様に温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿したものであることが好ましい。
【0026】
このような添加物の配合は、固気分離装置30内に添加物を供給して行う場合に限られず、ストックホッパー10内に供給してもよく、粉砕装置20内に供給しアクリル酸亜鉛と共に粉砕してもよい。いずれの工程に供給するかは配合する添加物の種類や量、粒度、その他を勘案して適宜選択すればよい。なお、このような添加物の移送のためのガスもその後に粉砕工程に循環するためには、上記粉砕工程に供給するガス種を使用する。
【0027】
アクリル酸亜鉛の充填は、上記温度および相対湿度の調整以外は従来公知の方法で行うことができ、充填容器も従来公知のものを使用することができる。例えば、図4に示すカートンボックス100に、アルミ製の内袋110が挿入されたものを使用すると防湿に効果がある。特に、このカートンボックスの内側に仕切り130が設けられていると、小分けしたアクリル酸亜鉛の小袋120をこの仕切り内に個別に収納することができるために特に好ましい。というのも、アクリル酸亜鉛を貯蔵または運搬すると経時的に相互に凝集して凝集塊を形成しやすく、この原因は物理的な加圧によると考えれる。従って、アクリル酸亜鉛を小袋に小分けし、更に仕切り内に収納することで保存時および運搬時の物理的圧力を低減させることでより効果的にアクリル酸亜鉛の固結を防止でき、仮に固結した場合であっても容易に解すことができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0029】
実施例1
直径8cmのシャーレ上にアクリル酸亜鉛(日本蒸溜工業(株)製、商品名「ZN−DA90S」、組成:アクリル酸亜鉛90質量%、高級脂肪酸亜鉛を10質量%との組成物)を3g入れ、温度、相対湿度を変化させた恒温・恒湿器内に72時間静置し、水分値の変化を確認した。結果を図3に示す。
【0030】
実施例2
図2に示すフロー図に準じてアクリル酸亜鉛を充填した。まず、アクリル酸亜鉛(日本蒸溜工業(株)製、商品名「ZN−DA90S」、組成:アクリル酸亜鉛90質量%、高級脂肪酸亜鉛を10質量%との組成物)の未粉砕品600kgを容積2m3のストックホッパーに供給した。該ストックホッパーには、アクリル酸亜鉛1kgに対し1m3/kg・hrで、温度20℃、相対湿度20%に調温および調湿した空気含有窒素ガスを供給した。次いで、該アクリル酸亜鉛を粉砕装置(ACM−60型 ホソカワミクロン(株)製)に供給し、アクリル酸亜鉛をサイズ1〜30μmに粉砕した。該粉砕装置には、アクリル酸亜鉛1kgに対して5m3/kg・hrで、温度20℃、相対湿度20%に調温および調湿した空気含有窒素ガスを供給した。粉砕したアクリル酸亜鉛を固気分離装置に移送し、ガスを粉砕装置に循環させると共に、アクリル酸亜鉛を充填装置に移送した。充填装置では、該アクリル酸亜鉛を縦105cm、横55cmのポリエチレン製小袋に15kg詰めとし、図4に示すポリエチレンにアルミを蒸着させた内袋を収納した縦102cm、横131cm、高さ93cmのカートンボックスに静置して3ヶ月保管した。なお、小袋は図4と相違して3段積みとした。このときの最下段の小袋の底部面積は1,800cm2であり、この袋の単位当たりの底部圧力は25g/cm2であった。最下段の小袋の結果を表1に示す。なお、水分値はカールフィッシャー水分計によって測定し、流動性は目視および触感で評価し、◎は流動性非常に良好、○は流動性あり、△は流動性やや劣る、×は流動性なし、××は非常に硬い固結状態を示す。
【0031】
【表1】
Figure 0004286018
【0032】
実施例3
ストックホッパーおよび粉砕装置に供給する窒素ガスの温度を28℃、相対湿度を23%にした以外は実施例2同様に操作して保管した。最下段の結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
Figure 0004286018
【0034】
比較例1
ストックホッパーおよび粉砕装置に供給する窒素ガスの温度を28℃、相対湿度を60%にした以外は実施例1同様に操作して保管した。最下段の結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
Figure 0004286018
【0036】
比較例2
ストックホッパーおよび粉砕装置に供給する窒素ガスの温度を25℃、相対湿度を84%にした以外は実施例1同様に操作して保管した。最下段の結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
Figure 0004286018
【0038】
(結果)
実施例2,3の粉砕前のアクリル酸亜鉛の粉砕物の水分量と、0ヶ月後の水分量を比較すると共に0.04%であり、温度5〜40℃、相対湿度0〜46RH%の範囲で粉砕および充填を行なうと粉砕物の吸湿を防止することができた。
【0039】
実施例2,3から、温度5〜40℃、相対湿度0〜46RH%の範囲で粉砕および充填を行なえば、3ヶ月後のアクリル酸亜鉛の流動性を保つことが出来た。なお、実施例2,3において、粉砕0ヶ月後および3ヶ月後の水分値が両者とも0.04%であるのに対し、3ヶ月後の流動性が異なる理由は、実際の水分量の測定として0.01%のオーダー以下の測定が困難であるが、実施例3では粉砕時に測定誤差内の更なる水分の吸湿があり、アクリル酸亜鉛の結晶表面に付着し液架橋を生じ、長期保管時の流動性に差異が出たものと推定される。
【0040】
実施例2、比較例1、2から、アクリル酸亜鉛の水分量が0.04%、0.06%、0.07%と増加するにつれて、長期保存時の流動性の低下が著しくなった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、アクリル酸亜鉛の粉砕工程を特定の温度および相対湿度の条件で行うことでアクリル酸亜鉛の吸湿を防止し、固結を回避することができる。固結の回避によってアクリル酸亜鉛の流動性を確保することができる。
【0042】
粉砕工程でのアクリル酸亜鉛の雰囲気を所定温度および相対湿度に調整した不活性ガスの供給によって行なう場合には、このガスを粉砕工程のみならずアクリル酸亜鉛の捕集工程などにも循環使用することができ、使用ガスを有効利用できる。
【0043】
本発明では、アクリル酸亜鉛に他の添加物を追加する場合も容易であり、特にこのような追加系でも温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿することでアクリル酸亜鉛の吸湿を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、アクリル酸亜鉛の水分による固結理論を示す模式図である。
【図2】 図2は、本発明の好ましい態様の一例を示すフロー図である。
【図3】 図3は、アクリル酸亜鉛の吸湿における、温度と相対湿度の関係を示す図である。
【図4】 図4は、カートンボックス内にアルミ製内袋を入れて、カートンボックスス内の気密性を確保して保管した態様を示す図である。
【符号の説明】
1…アクリル酸亜鉛の結晶
3…水分
10…ストックホッパー
20…粉砕装置
30…固気分離装置
40…充填装置
50調温調湿機
100…カートンボックス、
110…アルミ製の内袋、
120…充填用小袋、
130…仕切り。

Claims (3)

  1. 溶媒中で酸化亜鉛とアクリル酸とを反応させ、得られたアクリル酸亜鉛を溶媒と分離し、次いで該アクリル酸亜鉛を乾燥しおよび粉砕する工程を含むアクリル酸亜鉛の製造方法において、少なくとも粉砕工程を、温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿して行うことを特徴とする、アクリル酸亜鉛の製造方法。
  2. 粉砕したアクリル酸亜鉛を充填する工程を含み、該充填工程が、温度5〜40℃に調温し、相対湿度0〜46RH%に調湿して行うことを特徴とする、請求項1記載のアクリル酸亜鉛の製造方法。
  3. 該粉砕工程から得たアクリル酸亜鉛を送風して固気分離装置に移送し、該固気分離装置から回収した雰囲気を粉砕工程に循環させることを特徴とする、請求項1または2記載の製造方法。
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