JP3562887B2 - 金属ヨウ化物の顆粒およびその造粒方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工業薬品原料、医薬、多分野用途での添加剤または素材として利用される金属ヨウ化物の顆粒およびその造粒方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属ヨウ化物は、例えば、サンドマイヤー反応で有機化合物を製造するなど、種々の化学反応、分析などに供せられる試薬として有用であるのは勿論、去炎剤、利尿剤、変質剤としての医薬であるものもあり、写真用乳剤、シンチレーションカウンター用単結晶レンズなどの素材であり、最近では、ナイロン繊維添加剤、液晶ディスプレー(LCD)、偏光フィルム素材としての用途例は増大しつつあり、安価で高純度の金属ヨウ化物の供給が期待されている。
【0003】
金属ヨウ化物の水溶液を製造する方法としては、従来、ヨウ素を鉄粉で処理する鉄還元法、ギ酸、シュウ酸などの有機酸またはその金属塩による還元、水加ヒドラジンによる還元、ヨウ素を金属水酸化物と反応させ、副生するヨウ素酸の金属塩を除去する方法、ヨウ化水素酸水溶液と金属水酸化物との中和反応法など種々の方法が提案されており、これらいずれかの方法により供された金属ヨウ化物の水溶液を適当な方法により濃縮して、一部の金属ヨウ化物を析出させ、濾別、乾燥、粉砕または全量乾固、粉砕して粉末の金属ヨウ化物を採収する方法が従来の処方であった。
【0004】
しかしながら、これら粉末金属ヨウ化物は、取扱い時、粉末が飛散するので、バグフィルター、局所排気装置など余分な設備投資を必要とし、また、周りに飛散した粉末金属ヨウ化物を水洗浄すると、活性汚泥処理時、菌体を殺生するなどのトラブルを引き起こしたり、貯蔵しておくと、ブロッキング、ケーキングなどの二次凝集し易い形態のため、作業性を著しく悪くしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、金属ヨウ化物の効果的な造粒方法と各種用途において、作業性に優れ、かつ、粉塵飛散による弊害のない金属ヨウ化物の顆粒を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上記目的を達成すべく、作業性に優れ、かつ、粉塵飛散による弊害のない金属ヨウ化物の顆粒およびその造粒方法につき鋭意検討した結果、従来の金属ヨウ化物の水溶液を適当な方法により濃縮して、一部の金属ヨウ化物を析出させ、濾別、乾燥、粉砕または全量乾固、粉砕して粉末の金属ヨウ化物を採収する方法によることなく、むしろ従来、金属ヨウ化物は、吸湿性等により、ブロッキング、ケーキングの二次凝集し易いなどの理由から、金属ヨウ化物の造粒には適さないと考えられていた流動層噴霧造粒法を用いることにより、所望の粒径(および粒度分布)を有する顆粒が得られることを見出だし、この知見に基づいて本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
すなわち、上記の目的は、▲1▼ 一般式(1)
MIn
(式中、Mは、元素周期律表のアルカリ金属、アルカリ土類金属を示し、Iは、ヨウ素原子を示し、nは、1または2を示す)で表される金属ヨウ化物を造粒するに際し、
流動層噴霧造粒乾燥機に、当該金属ヨウ化物の水溶液を連続的に供給して、当該金属ヨウ化物を乾燥造粒することを特徴とする金属ヨウ化物の造粒方法により達成される。
【0008】
また、本発明の目的は、▲2▼ 上記▲1▼の方法により造粒された前記一般式(1)で表される金属ヨウ化物の顆粒が、粒径250μm以上のもの99重量%以上からなることを特徴とする金属ヨウ化物の顆粒によって達成される。
【0009】
さらに、本発明の目的は、前記金属ヨウ化物の顆粒が、安息角45°以下、スパチュラ角55°以下、圧縮度25以下、流動性指数80以上の特性を有することを特徴とする上記▲2▼に記載の金属ヨウ化物の顆粒によっても達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明をその実施の形態に即し、以下に詳しく説明する。
【0011】
まず、本発明において用いられる金属ヨウ化物の水溶液濃度は、特に限定されないが、好ましくは、常温における当該金属ヨウ化物の溶解度程度である。極端に希薄にすると、水を除去するのに余分なエネルギーを必要としコストアップになるので好ましくない。なお、金属ヨウ化物の水溶液中には、未溶解の金属ヨウ化物の微粉末がコロイド状物を形成したものを含むものである。また、金属ヨウ化物は水以外にもアルコールなどに可溶であるが、水以外の溶媒を用いた場合には、気化した溶媒を大気中へ直接排気する場合には周辺の環境を害することから、直接排気することは環境保護の点から規制されており、該溶媒を回収したり、燃やすなどの装置を別途設ける必要があるなどコストアップとなるため好ましくない。さらに、金属ヨウ化物の水溶液を製造する方法としては、前述したごとく、ヨウ素を鉄粉で処理する鉄還元法、ギ酸、シュウ酸などの有機酸またはその金属塩による還元、水加ヒドラジンによる還元、ヨウ素を金属水酸化物と反応させ、副生するヨウ素酸の金属塩を除去する方法、ヨウ化水素酸水溶液と金属水酸化物との中和反応法などいずれの方法で製造されたものも用いることができる。
【0012】
また、上記金属ヨウ化物の種類としては、一般式(1)
MIn
(式中、Mは、元素周期律表のアルカリ金属、アルカリ土類金属を示し、Iは、ヨウ素原子を示し、nは、1または2を示す)で表される金属ヨウ化物(以下、単に金属ヨウ化物ともいう)が適用可能であり、例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウムなどのアルカリ金属のヨウ化物、ヨウ化ベリリウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化ストロンチウム、ヨウ化バリウムなどのアルカリ土類金属のヨウ化物が挙げられる。
【0013】
本発明の金属ヨウ化物の造粒方法は、流動層噴霧造粒乾燥機を用いた流動層噴霧造粒方法によるものである。ここで、本発明による流動層噴霧造粒方法に関し、金属ヨウ化物水溶液にヨウ化カリウム水溶液を用い、これを連続的に供給して当該ヨウ化カリウムを乾燥造粒する場合を例にとって詳しく説明する。
【0014】
まず、種晶としての平均粒径60〜97μmの微粉末ヨウ化カリウムを流動室タイプの流動層噴霧造粒乾燥機に仕込み、層内の側面下部より100〜150℃の乾燥熱風を送り込み、流動速度1.6〜2.0m/sに調整された流動層を形成させておき、ここに、ヨウ化カリウム水溶液を層内上部に設けられたスプレーより下方に向けて噴霧空気圧2.5〜5kg/cm2 G、噴霧空気量15〜48Nm3 に調整して噴霧する。流動層が常時形成されるようにヨウ化カリウム水溶液を一定流速で連続的に供給し、造粒乾燥を行えば、一定の粒径(250μm以上)のヨウ化カリウム顆粒が連続的に得られる。このものの品質(純度)は、用いた種晶ないしは水溶液に溶解した微粉末品と全く差がなく、さらにその顆粒強度および経時安定性は共に十分なものである。
【0015】
上述したように、本発明の流動層噴霧造粒乾燥機を用いた造粒方法では、造粒の際に顆粒の核となる種晶を用いる必要がある。かかる種晶としては、造粒する顆粒と同種の金属ヨウ化物の微粉末を用いるのが好ましい。該種晶の大きさ(平均粒子径)としては、通常60〜100μm、好ましくは65〜90μmの範囲である。該種晶の大きさが60μm未満の場合には、バグフィルターの目詰りの原因となり、100μmを越える場合には、分級低下し、未乾燥となるなど好ましくない。
【0016】
また、本発明に用いられる流動層噴霧造粒乾燥機の形式については、特に制限されるものでなく、例えば、▲1▼熱風で粉体(種晶)を流動化させ、これにスプレーから本発明の金属ヨウ化物水溶液たる液体バインダー(水溶液、コロイド液など)を散液して凝集造粒を行う流動層タイプ(この場合、約150μm以上の粒子径の粉体(種晶)では、操作条件によって、被覆造粒も可能である)、▲2▼上記▲1▼の場合と同様であるが、層内の粉体(種晶)に循環流を与え、かつ分級効果を利用して比較的大きく成長した造粒物を排出させる変形流動層タイプ、▲3▼噴流層の特徴を利用して粗い粒子(種晶)にスプレーからの本発明の金属ヨウ化物水溶液(コロイド液)などを付着させ、同時に乾燥させながら被覆造粒を行う噴流層タイプなどの造粒装置が用いられる。
【0017】
また、本発明の流動層噴霧造粒乾燥機を用いた造粒方法における、造粒の際の操作条件としては、使用する金属ヨウ化物の種類、流動層噴霧造粒乾燥機の形式、目的とする金属ヨウ化物の粒径や粒度分布、流動特性などに応じて適宜決定されるものであるが、金属ヨウ化物水溶液の噴霧(スプレー)時の液滴の大きさ(装置のスプレーの目の大きさ)としては、通常1〜100μm、好ましくは30〜40μmの範囲である。該液滴の大きさが1μm未満の場合には、該水溶液中にコロイド状などの形で金属ヨウ化物が存在している場合に、スプレーの目詰まりの原因となったり、噴霧後に種晶に付着する前に乾燥してしまい乾燥した微粉末として層内に滞留し、排気フルターなどの目詰まりの原因になったりするほか、液滴が付着し濡れた種晶の表面に乾燥した微粉末が付着することで比較的強度の弱い顆粒を形成するなど好ましくない。また、該液滴の大きさが100μmを越える場合には、該液滴が噴流により層内に滞留すること無く素早く自然落下するため、種晶との接触頻度が低下するため、未付着のまま層内底部に達する液滴が増えるほか、液滴粒子に何粒もの種晶が吸い付けられて凝集塊状の粒子を形成する恐れがあるなど好ましくない。
【0018】
また、上記操作条件のうち、噴霧速度(噴霧量)としては、用いる装置の大きさ等によっても異なるが、噴霧空気圧は、通常噴霧空気圧2.5〜5kg/cm2 G、好ましくは4〜5kg/cm2 Gに調節して連続的に一定流速で供給することが好ましい。なお、噴霧空気量は、用いる装置の大きさ等によっても異なるため特に制限されるものでなく、用いる装置に応じて適宜決定されるべきものである。連続供給による噴霧空気圧が2.5kg/cm2 G未満の場合には、顆粒の成長速度が遅く経済効率が悪く、噴霧空気圧5kg/cm2 Gを越える場合には、過度の供給により種晶への付着乾燥が追いつかず、未乾燥な種晶に次々に金属ヨウ化物の液滴が付着するため種晶間での凝集が起こり易く、また液滴同志が凝縮し自然落下により未付着のまま層底部に達する等好ましくない。また、噴霧を連続して供給しない場合には、結晶同士が擦り合って微粉を形成するので好ましくない。
【0019】
また上記操作条件のうち、噴霧時の液滴の液温としては、特に制限されるものではないが、通常常温〜35℃、好ましくは25〜35℃の範囲である。
【0020】
さらに、上記操作条件のうち、流動層噴霧造粒乾燥機の乾燥熱風温度、すなわち造粒温度としては、通常80〜150℃、好ましくは100〜150℃である。該造粒温度が80℃未満の場合には、流動層内での造粒乾燥に長時間を要し、金属ヨウ化物の水溶液の噴霧速度も低く抑える必要があるなどコストアップにつながるため好ましくなく、また150℃を越える場合には、噴霧する金属ヨウ化物の水溶液の液滴の大きさによっては、種晶に付着する前に乾燥してしまい微粉末粒子として流動層内から系外に排気され集塵フィルターなどの目詰まりを起こす恐れがあるなど好ましくない。さらに上記乾燥熱風により形成される流動層の流動速度としては、通常1.6〜2.0m/s、好ましくは1.8〜2.0m/sの範囲である。該流動速度が1.6m/s未満の場合には、種晶の自重などより、流動層を形成し制御することが困難となり層内全体を利用した造粒操作が不十分となり、該流動速度が2.0m/sを越える場合には、層内で層流が渦巻いたりするなどにより顆粒同志が激しく衝突したり顆粒が層内壁に激しく衝突し成長した顆粒の一部が欠けたりするなど好ましくない。
【0021】
次に、上述した本発明の造粒方法により形成されてなる金属ヨウ化物の顆粒の大きさ(および粒度分布)は、通常250μm以上のものが99重量%以上、好ましくは250〜1000μmのものが100重量%である。該顆粒が上記範囲に含まれる場合には、顆粒強度の大きな金属ヨウ化物の顆粒が得られ、該金属ヨウ化物の微粉末品(種晶程度)や該金属ヨウ化物の塊状固体(顆粒の凝集により形成)と比較して、流動性が極めて良好で、しかもダスティングが全くないため、該金属ヨウ化物顆粒を用いる各種用途において作業性が著しく改善され、粉塵飛散により引き起こされる弊害も除かれる。特に本発明に係る金属ヨウ化物の顆粒は、該顆粒の包装や利用時の作業性や取扱性に便利なこと、また反応などが均一化されることなどの利点から、該顆粒が安息角45°以下、スパチュラ角55°以下、圧縮度25以下、流動性指数80以上、好ましくは安息角31〜35°、スパチュラ角32〜38°、圧縮度20〜22、流動性指数80〜89の流動性の各種特性を有することが望ましい。この際、ここで用いた流動性は、粉体物性図説、昭和50年5月1日第1版1刷発行、粉体工学研究会・日本粉体工業協会編、株式会社産業技術センター刊、第147〜149頁にあるR.L.Carrの流動性評価法により測定した。なお、上記流動性の程度の目安を以下表1(上記文献の第149頁の表7.3 「粉体の流動性指数表」に相当)に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
すなわち、本発明に係る造粒方法により得られた顆粒では、安息角も小さいなど、その流動性が良好であるため、該顆粒を原料に用いる場合などでは、例えば、ホッパーなどから該顆粒を供給する際、粉塵の発生が無いばかりか、顆粒による架橋や凝集による塊状化が無く閉塞を生ずることもないなど顆粒の包装や利用時の作業性や取扱性に優れる。また、顆粒状となっているため、顆粒粒子相互間の接触面積が小さいことは、該顆粒の貯蔵時におけるケーキングの防止にも寄与する。また、本発明の流動層噴霧造粒法では、適当な操作条件を適宜選択することにより、その粒径が上述のごとくほぼ均一な粒度分布に収まるように制御された顆粒粒子を得ることができ、こうして得られた顆粒では、急激な溶解はせず、従来の微粉末品や塊状固体品などに比して安定した溶解速度をもち安定でかつ均質に反応を促進することができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づきより詳細に説明する。
【0025】
実施例1
ヨウ化カリウム微粉末33kgを水27kgに溶解して、比重1.2、固形分ヨウ化カリウム55重量%のヨウ化カリウム水溶液を調整した。流動層噴霧造粒乾燥機(大川原制作所製ミクスグラードMGD−5)に種晶としてヨウ化カリウム微粉末25kgを仕込み、150℃の乾燥熱風を送り込み、ヨウ化カリウム微粉末の流動層を形成させた。流動速度は1.8〜2.0m/secに調節し、先に調整しておいたヨウ化カリウム水溶液を定量ギヤポンプにて1.5kg/hrの速度で4時間連続的に噴霧投入した。この時、排気温度80℃、噴霧空気圧2.5kg/cm2 G、噴霧空気量3.5Nm3 であった。得られたヨウ化カリウム顆粒は、水分0.2重量%以下、粒径250〜1000μmのものであり、得られた量は44kgであった。このときの層内滞留量は16kgであった。また、流動特性試験結果は、安息角43.5°、スパチュラ角33.3°、圧縮度4で流動指数は85と良好であった。品質はJIS K 8913−1992に合格であった。
【0026】
実施例2
ヨウ化カリウム水溶液が、ヨウ素をギ酸で還元することにより調整した以外は実施例1と同様にしてヨウ化カリウム顆粒を得た。得られたヨウ化カリウム顆粒の流動特性試験結果は、安息角43.5°、スパチュラ角52°、圧縮度5で流動指数は80と良好であった。品質はJIS K 8913−1992に合格であった。
【0027】
実施例3
ヨウ化ナトリウム水溶液183.3kg(NaIとして110kg)が、ヨウ素をギ酸で還元することにより調整した以外は実施例1と同様にしてヨウ化ナトリウム顆粒117.5kgを連続的に得た。得られたヨウ化ナトリウム顆粒の流動特性試験結果は、安息角35°、スパチュラ角30°、圧縮度12で流動指数は90と極めて良好であった。品質はJIS K 8913−1992に合格であった。
【0028】
【発明の効果】
本発明の流動層噴霧造粒法では、適当な操作条件を適宜選択することにより、その粒径が大きくほぼ均一な粒度分布に収まるように制御された顆粒粒子を得ることができ、こうして得られた顆粒では、急激な溶解はせず、従来の微粉末品や塊状固体品などに比して安定した溶解速度をもち安定でかつ均質に反応を促進することができ、工業薬品原料、医薬、多分野用途での添加剤または素材として幅広く利用できる。さらに本発明の造粒方法では、その装置が比較的シンプルであり、付帯設備も必要とせず、また、原料に容易に入手し得る高純度微粉末品(種晶および水に溶解する金属ヨウ化物)を用いることが可能であり、製造工程中での不純物の混入がほとんどなく、溶媒も水を用いていることから、安価で高純度の金属ヨウ化物の顆粒を得ることができ、最近増大しつつあるナイロン繊維添加剤、液晶ディスプレー(LCD)、偏光フィルム素材としての用途に用いられる該顆粒を提供することのできる優れた造粒方法といえる。
【0029】
また、本発明に係る造粒方法により得られた顆粒では、安息角も小さいなど、その流動性が良好であるため、該顆粒を原料に用いる場合などでは、例えば、ホッパーなどから該顆粒を供給する際、粉塵の発生が無く粉塵飛散による弊害がないばかりか、顆粒による架橋や凝集による塊状化が無く閉塞を生ずることもないなど顆粒の包装や利用時の作業性や取扱性に優れる。また、顆粒状となっているため、顆粒粒子相互間の接触面積が小さいことは、該顆粒の貯蔵時における、ブロッキング、ケーキングなどの二次凝集の防止にも寄与する。
Claims (3)
- 一般式(1)
MIn
(式中、Mは、元素周期律表のアルカリ金属、アルカリ土類金属を示し、Iは、ヨウ素原子を示し、nは、1または2を示す)で表される金属ヨウ化物を造粒するに際し、
流動層噴霧造粒乾燥機に、当該金属ヨウ化物の水溶液を連続的に供給して、当該金属ヨウ化物を乾燥造粒することを特徴とする金属ヨウ化物の造粒方法。 - 請求項1の方法により造粒された前記一般式(1)で表される金属ヨウ化物の顆粒が、粒径250μm以上のもの99重量%以上からなることを特徴とする金属ヨウ化物の顆粒。
- 前記金属ヨウ化物の顆粒が、安息角45°以下、スパチュラ角55°以下、圧縮度25以下、流動性指数80以上の特性を有することを特徴とする請求項2に記載の金属ヨウ化物の顆粒。
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