JP2004161632A - 銀コロイド抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物及び該組成物を利用した製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】該組成物は、少なくとも下記成分(A)、(B)及び(C):
(A)銀コロイド粒子、
(B)溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオン、及び
(C)前記金属のイオンを水溶液中で溶解する対イオン又は(及び)錯化剤
を必須の成分として含有する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物に関し、さらに詳しくは銀コロイドを含有する抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの種類の抗菌、殺菌剤があるが、それらの残留による人体、家畜、環境等への悪影響が懸念され、安全で環境への影響の少ない銀の抗菌、殺菌効果が近年再び見直され脚光を浴びている。銀が抗菌性、殺菌性又は防黴性を有することは古くから広く知られており、金属銀や銀化合物を含む殺菌剤、抗菌剤等について数多くの文献や特許がある。古くから銀に広範囲の殺菌効果があることについては、例えば深見輝明、WEDGE、2002年8月号、51頁に、専門分野以外の人にもわかるように解説されている。例えば、抗菌スペクトルが広い(連鎖球菌、化膿菌、ブドウ球菌、赤痢菌、大腸菌、O−157病原性大腸菌、レジオネラ菌、抗酸菌、MRSA、その他)、微量で殺菌効果がある、安全性が高い、機能障害の報告がない、耐熱性が強い、発ガン性がない、耐久性が高い、材料コストが安い等の特徴が記載されている。
【0003】
近年、多孔性粒子に銀や銀化合物を担持させる技術、酸化チタン等の光触媒との併用、さらにそれらを無機材料、有機材料に混合したり、それらの表面に保持する技術等が開発されている。また、銀のコロイド粒子を用いる技術も開発されてきている。殺菌効果を目的とする銀コロイドの利用の例の一例を挙げると、特開平10−110103には、a)過酸化水素、b)過酸化水素との錯体形成に適するポリマー及びc)少なくとも1つの金属コロイド又は金属塩錯体からなるポリマー錯体が開示されており、成分c)に銀コロイドが用いられている。殺菌効果を有する薬剤の製造のため、製品及び製剤の殺菌仕上げのため、水溶液の滅菌のため、ヘア用化粧品組成物において又は化学反応のためのラジカル開始剤として用いられるとしている。
【0004】
特開平11−209500には、銀及び/又は銀化合物を含有及び/又は表面に付着してなるスチレン系発泡性樹脂成形品が開示されており、成形した後に銀及び/又は銀化合物の平均粒子径は20nmよりも小さいコロイド粒子を表面に付着させる方法が開示されている。
【0005】
特開2000−245994には、有機化合物を分解除去する光触媒を含む反応槽を備えた洗濯機に付属する排水浄化装置が開示されており、該光触媒白金や銀の単体、或いは白金−銀の混合体などからなる金属超微粒子担持光触媒が用いられ、該微粒子として70nm程度のものが用いられている。
【0006】
特開2001−48758には、化粧品として許容される媒体中に懸濁させた、金、銀、インジウム、銅、ケイ素及びイットリウム等からなる金属元素、半金属、金属合金、或いは金属元素又は半金属の炭化物又は窒化物の粒子を含む透明な髪用化粧品組成物が開示されている。この組成物を髪に適用することにより髪に光沢を与えるための髪用美容方法が開示され、粒子として1nm〜100nmのサイズの金、銀、インジウム、銅、ケイ素及びイットリウムの粒子が開示されている。
【0007】
特開2002−173405には、微粉末の銀を水中において帯電するように浮遊させ、コロイド状態にしたコロイド銀溶液を用いて、各種の病原菌を殺菌・滅菌する、ことを特徴とするコロイド銀による殺菌方法が開示されているが、コロイド銀粒子の径を0.00001〜0.0001μmとしており、これは原子間の結合の長さ以下のサイズであり該特許は現実的でない。
【0008】
一方で銀は思いのほか水中に安定に保持することが難しい金属で、(1)銀化合物は溶液中で光によって感光すること、(2)自然界に非常に多く存在する塩素によって難溶性の塩化銀を生成し、沈澱を生じること、これによって希釈に水道水や井戸水が使用できないこと、(3)多孔性粒子に銀や銀化合物を担持させた場合、溶液として均一な懸濁状態を保持することが困難であり、また担持させる処理工程が必要で高価になること、などの問題がある。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−110103号公報
【特許文献2】
特開平11−209500号公報
【特許文献3】
特開2000−245994号公報
【特許文献4】
特開2001−48758号公報
【特許文献5】
特開2002−173405号公報
【非特許文献1】
深見輝明、WEDGE、2002年8月号、51頁(株式会社ウエッジ)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明者らは、容易、安価に製造が可能で、溶液中で長期間に亙って均一かつ安定に存在することができる銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を開発することを本発明の研究課題とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明の発明者らは、水道水や井戸水等の塩素イオンの存在する水によっても希釈が可能な銀系抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を開発すべく検討した結果、2価の錫イオン又は(及び)3価のチタンイオン等で銀イオンを還元させて作成し、鉄、コバルト、ニッケル、銅又は亜鉛から選ばれる金属のイオンの1種又は2種以上のと共存させて保存した銀コロイド溶液が、極めて安定で均一な状態を保持できることを見出し、目的とする抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を完成するに至り、本願発明の研究課題を解決した。
【0012】
而して、本発明は、少なくとも下記(I)、(II)及び(III):
(I)銀コロイド粒子、
(II)溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオン又は(及び)該イオンが銀イオンの還元の際に酸化されたイオンの1種又は2種以上、
(III)ヒドロキシカルボン酸イオン、縮合リン酸イオン及び(又は)アミンカルボン酸イオンの1種又は2種以上
を必須の成分として含有し、且つ、(I)の銀コロイド粒子が(II)の銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオンによって生成せしめられたものである銀コロイド溶液よりなる抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物である。
【0013】
本発明は、さらに、(IV)原子番号が26から30の金属のイオンから選ばれるイオンの1種又は2種以上を含有する請求項1に記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物である。
【0014】
また、本発明は、銀コロイド粒子が少なくとも下記工程(a)及び(b):
(a) 少なくとも前記(II)又は(及び)(IV)に記載の金属のイオンとその金属イオンに対するアニオン又は(及び)錯化剤を含有する溶液を調製する工程、
(b) 前記溶液(a)と少なくとも銀化合物を含む溶液を混合する工程
を含む製法で作成された抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物であり、さらに、前記(b)の工程が50℃以上の温度で実施される製法で作成された抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物であり、またさらに、前記工程によって調製された銀コロイド溶液を50℃以上の温度で少なくとも1時間以上熟成する工程を含む製法で作成された抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物である。
【0015】
【発明の実施の形態】
即ち、本発明の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、少なくとも下記(I)、(II)及び(III):
(I)銀コロイド粒子、
(II)溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオン又は(及び)該イオンが銀イオンの還元の際に酸化されたイオンの1種又は2種以上、
(III)ヒドロキシカルボン酸イオン、縮合リン酸イオン及び(又は)アミンカルボン酸の1種又は2種以上
を必須の成分として含有し、且つ、(I)の銀コロイド粒子が(II)の銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオンによって生成せしめられたものである銀コロイド溶液よりなるものである。
【0016】
該銀コロイド溶液は、前記(II)溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオンの1種又は2種以上、及び(III)ヒドロキシカルボン酸イオン、縮合リン酸イオン及び(又は)アミンカルボン酸イオンの1種又は2種以上を溶解させた溶液と、銀化合物を溶解させた溶液とを混合することによって調製された溶液を用いる。
【0017】
また、前記(II)溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオンの1種又は2種以上及び(III)ヒドロキシカルボン酸イオン、縮合リン酸イオン及び(又は)アミンカルボン酸イオンの1種又は2種以上を溶解させた溶液と、銀化合物を溶解させた溶液とを混合することによって調製した後に、さらに(III)ヒドロキシカルボン酸イオン、縮合リン酸イオン及び(又は)アミンカルボン酸イオンの1種又は2種以上をさらに追加添加する調製方法を用いることも可能である。
【0018】
銀コロイド溶液を調製するときに濃度としては、銀イオンについては、0.005〜100g/Lが好適に用いられ、一層好適には0.01〜50g/L、最も好ましくは0.05〜20g/Lが用いられる。
【0019】
前記の溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオンとしては2価の錫イオン、2価の鉄イオン及び(又は)3価のチタンイオンが好適に用いられる。2価の錫イオン及び(又は)3価のチタンイオンがさらに好適に用いられ、2価の錫イオンが最も好適に用いられる。これら溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオンの全て又は一部は銀イオンの還元に用いられ、4価の錫イオン、3価の鉄イオン及び(又は)4価のチタンイオン等になって溶液中に含まれる。
【0020】
銀コロイド溶液を調製するときの濃度として、溶液中で銀イオンを金属銀に還元する金属のイオン、即ち、錫、鉄又はチタンのイオンの濃度については0.1〜200g/Lが好適に用いられ、一層好適には1〜100g/L、最も好適には1〜50g/Lが用いられる。
【0021】
銀コロイドの溶液には、上記の溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオン、又は該イオンが銀イオンの還元の際に酸化されたイオンとともに、(IV)原子番号が26から30の金属のイオンから選ばれるイオンの1種又は2種以上をさらに含有させ、該コロイド溶液を一層安定化させることができる。上記金属は、具体的には、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛であり、鉄が一層好適に用いられる。
【0022】
銀コロイド溶液を調製する際に用いられる上記(IV)の金属のイオンの濃度は、0.1〜200g/Lが好適に用いられ、一層好適には1〜100g/L、最も好適には1〜50g/Lが用いられる。
【0023】
銀コロイドを調製する原料となる銀化合物は、公知の銀化合物を用いることができる。即ち、有機スルホン酸銀、硝酸銀、塩化銀、硫酸銀、炭酸銀、酸化銀等から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
塩化銀や硫酸銀を用いる場合には、銀イオンを可溶化するための錯化剤を必要とするが、硝酸銀あるいは有機スルホン酸銀を用いる場合には、錯化剤を用いなくとも調製が可能となる。
【0024】
溶解性の観点から、有機スルホン酸銀が好適に用いられ、中でもメタンスルホン酸銀が好適に用いられる。
【0025】
(II)及び(又は)(IV)の金属のイオンを該溶液中に存在させるためには、対イオン又は(及び)錯化剤を用いるが、錯化剤としては、縮合リン酸、ヒドロキシカルボン酸又はアミンカルボン酸等が好適に用いられるが、中でも、縮合リン酸としてはピロリン酸が、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、タルトロン酸、りんご酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸から選ばれる1種又は2種以上が、アミンカルボン酸としては、EDTA又は(及び)NTAが好適に用いられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、前記の中でグルコン酸、クエン酸又は酒石酸がさらに好適に用いられる。上記錯化剤の中ではピロリン酸、クエン酸又はグルコン酸が最も好適に用いられる。
【0026】
ヒドロキシカルボン酸イオン、縮合リン酸イオン及び(又は)アミンカルボン酸イオンは、上記銀イオンを金属銀に還元する錫、鉄又はチタンのイオン及び(又は)、さらなる安定化のために含有させる原子番号が26から30の金属のイオンから選ばれるイオンを溶液中に安定に存在させるために用いられるが、それら錯化剤の濃度は、用いる前記金属イオンの濃度によって変化させることが好ましく、少なくとも該金属イオンに対して当量以上を用いることが望ましい。その好適な濃度は、g等量換算で該金属イオンに対して1.05倍以上30倍以下であることが好ましく、一層好適には、1.3倍以上10倍以下が用いられる。
【0027】
本発明の銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、必ずしも必須の条件ではないが、さらにコロイド分散剤を用いて安定性を向上させることもできる。コロイド分散剤としては、アミノ酸系化合物、グリコールエーテル系化合物又はグリコールエステル系化合物、セルロース及びその誘導体系化合物、単糖類又は多糖類及びその誘導体系化合物、ゴム系化合物、界面活性剤、その他の高分子化合物など公知の分散剤が単独又は併用して利用できる。
【0028】
アミノ酸系の化合物の一例として、ベタイン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等が好適に用いられる。
【0029】
グリコールエーテル系化合物又はグリコールエステル系化合物の一例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、ラウリルポリエチレングリコールエーテル、多価アルコールとエチレンオキサイドの縮合生成物、ラウリン酸プロピレングリコール等が好適に用いられる。
【0030】
セルロース及びその誘導体系化合物の一例としては、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルヘキシルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が好適に用いられる。
【0031】
単糖類又は多糖類及びその誘導体系化合物の一例としては、蔗糖、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、イノシトール、デキストリン、スターチ、ヒドロキシエチルスターチ、デキストラン、硫酸デキストラン、カルボキシメチルデキストラン、ヘパリン、アスコルビン酸、ポリエトキシソルビタンラウレート、ポリエトキシソルビタンオレエート等が好適に用いられる。
【0032】
また、ゴム系化合物のウェランゴム、キサンタンゴム、ラムサンゴム等も好適に用いられる。さらに、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、スルホラン、ラクタム、ラクトン等の水溶性有機溶媒等も好適に用いられる。
【0033】
界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、両性系のいずれもが好適に用いられるが、中でもポリオキシエチレン(又はプロピレン)ソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系、燐酸エステル化したポリオキシエチレンアルキルエーテル系、長鎖アルキル硫酸ナトリウム系、ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム塩系等が好適に用いられる。
【0034】
さらに、その他の高分子化合物としてポリビニルピロリドン、ポリビニルイミダゾール、主鎖に尿素骨格、オニウム及びエーテル結合を有したポリマー等も好適に用いられる。
【0035】
いわゆる微細粒子の安定化剤又は分散剤と称されるものの中には、化合物の構造が明らかにされているものもあるがされていないものがあり、界面活性剤その他の高分子化合物などがそれらに含まれる。そのような市販分散剤としては、上記界面活性剤などと一部重複するが、ニューコール25(日本乳化剤株式会社製)、エマルゲン913(花王株式会社製)、ソルスパース43000(アビシア株式会社製)、フォスファノールRE−410(東邦化学製)、レオドールTW−L120(花王株式会社製)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルイミダゾールなどが好適に用いられる。
【0036】
分散剤の使用量は、0.01〜100g/L程度が適当であり、さらに好ましくは0.01〜50g/L程度である。
【0037】
本発明の銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、必ずしも必須の条件ではないが、溶液を還元性状態に保っておく方が安定性が一層良好であり、酸化防止剤又は(及び)還元剤を含有させて好適に用いられる。
【0038】
酸化防止剤又は(及び)還元剤のような還元性の化合物としては、公知の酸化防止剤や還元剤が好適に用いられるが、一例として、フェノール類としては、ハイドロキノン、フェノール、クレゾール、カテコール、ピロガロール、グアヤコール、没食子酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、ハイドロキノンスルホン酸、カテコールスルホン酸、カテコールジスルホン酸、4−メチルピロカテコールなどが好適に用いられる。
【0039】
還元剤としては、次亜リン酸又はその塩、トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンのようなアルキル又はフェニルホスフィン等のリン含有化合物、ジメチルアミンボラン等のジアルキルアミンボラン、水素化ホウ素、ヒドラジンボラン及びそれらの塩等のホウ素含有化合物、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、ジエチルグリシン及びそれらの塩等の窒素含有化合物、蟻酸、グリオキシル酸、アスコルビン酸、グルコン酸、酒石酸及びそれらの塩等のカルボキシル基含有化合物、リボース、グルコース、ソルビトール、グリセリン、アスコルビン酸等の水酸基含有化合物、メルカプトコハク酸又は2−アミノエタンチオール等のチオール化合物、チオ尿素又はモノ−、ジ−又はトリ−アルキルチオ尿素等のチオ尿素系化合物等、ホルマリン等のアルデヒド類等がそれぞれ好適に用いられる例として挙げられる。
【0040】
酸化防止剤又は(及び)還元剤のような還元性の化合物は、適宜単独で又は混合して用いることができるが、使用量は0.05〜50g/L程度が適当であり、さらに好ましくは0.1〜10g/L程度である。
【0041】
本発明の銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物には、該溶液の安定化のために亜鉛を用いてもよいが、抗菌という観点から相乗的効果によって抗菌性・殺菌性を向上させるためにさらに亜鉛化合物を含有させることができる。亜鉛化合物としては、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、カルボン酸亜鉛、有機スルホン酸亜鉛、酸化亜鉛等が好適に用いられる。カルボン酸亜鉛として、酢酸、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、リンゴ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸等公知のカルボン酸の亜鉛塩が、また、有機スルホン酸亜鉛として、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、2−プロパノールスルホン酸等公知のスルホン酸の亜鉛塩が用いられるが、中でも乳酸亜鉛、フェノールスルホン酸亜鉛が一層好適に用いられる。また、酸化亜鉛も非常に好適に用いられる。
【0042】
これら亜鉛化合物は適宜単独又は混合して用いることができるが、使用量は、0.05〜100g/L程度が適当であり、さらに好ましくは0.1〜50g/L程度である。
【0043】
また、同様に相乗的効果によって抗菌性・殺菌性を向上させるためにさらに光触媒性粒子を含有させることができる。光触媒性粒子としては酸化チタン等が好適に用いられる。光触媒性粒子の使用量は、銀コロイドの1/100から100倍程度が好適に用いられ、1/10から10倍程度が一層好適に用いられる。
【0044】
本発明の銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物の銀コロイドとしては、平均粒径が50nm未満の銀コロイド粒子が好適に用いられる。銀コロイド粒子のサイズは該溶液の経時安定性に大きく影響し、平均粒径が50nm以上の銀コロイド粒子の場合には沈澱が生じやすいため、平均粒径を50nm未満にすることが望ましい。
【0045】
本発明の銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、強酸性から強アルカリ性の広い範囲で利用できるが、一般にはpH4〜11の範囲で好適に使用でき、一層好適にはpH5〜10の範囲で用いられる。
【0046】
このような安定なコロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、少なくとも下記工程(a)及び(b):
(a) 少なくとも前記(II)及び(IV)に記載の金属のイオンとその金属イオンに対するアニオン又は(及び)錯化剤を含有する溶液を調製する工程、
(b) 前記溶液(a)と少なくとも銀化合物を含む溶液を混合する工程
を含む製法で作成されたものが好適に用いられる。
【0047】
前記(b)の工程、即ち、溶液(a)と銀化合物を含む溶液を混合する工程は、室温〜100℃の範囲の温度が用いられるが、50℃以上の温度で好適に実施され、安定なコロイド溶液として用いられる。
【0048】
上記の如くして調製された溶液は、室温〜100℃の範囲の温度で熟成させることが好ましいが、さらに好適には50℃以上の温度で少なくとも1時間以上熟成させることが好ましい。
【0049】
上記の如くして調製された溶液は、調製されたときの濃度で使用することもできるが10000倍程度まで希釈しても用いることができる。100倍〜5000倍に希釈して一層好適に用いられる。
【0050】
上記の如くして調製された銀コロイド溶液は、また、アルコールを添加し層分離を利用して濃縮することによって、濃厚溶液としても好適に用いられる。
【0051】
アルコールの使用量は元のコロイド溶液の濃度によって適宜変化させることができるが、元のコロイド溶液とほぼ等量(体積)を用いることによって、ほぼ飽和に近い濃度に濃縮することができる。
【0052】
用いるアルコールの種類は、メタノール、エタノール、(n−又はi−)プロパノール、(n−,i−又はt−)ブタノールから選ばれた1種又は2種以上を目的に応じて選択することができるが、工業的な用途には安価なメタノール又はi−プロパノールが、化粧品その他一般ユーザーが用いる目的には、安全性や臭気の観点からエタノールが好適に用いられる。
【0053】
本発明の銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、さらに多孔性粒子に含浸させ、銀コロイド粒子を担持させた抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物、又は、抗菌性、殺菌性又は防黴性製品としても用いることができる。多孔性粒子としてはガラス、セラミックス、高分子、炭素、金属など無機、有機の多孔性粒子を用いることができ、具体的には、シリカ、ゼオライト、活性炭、多孔性セラミックス、アルミナ、多孔質ガラス、多孔性PTFE等が好適に用いられる一例として挙げられる。
【0054】
また、本発明の銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、又、紙、繊維、布、木材、樹脂、多孔性金属等に含浸させ、銀コロイド粒子を含浸させた抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物、又は、抗菌性、殺菌性又は防黴性製品としても用いることができる。
【0055】
上述した抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、原液のまま、或いは希釈して、さらに上述の如く多孔性粒子、紙、布、樹脂、多孔性金属等に含浸させて洗濯用・台所用・トイレ用・入浴用・理髪用等の洗剤、衣類、下着・靴下・生理用品・失禁用品・オムツ等衣類の悪臭防止剤、ボディーケアペースト・パック剤・ヘアケア剤・デオドラント剤・紫外線防止クリーム等の化粧・理容・美容品、エアコン用・カーエアコン等の悪臭防止剤、流し用・トイレ用・ゴミ箱用等の悪臭防止剤又はヌメリ防止剤、洗濯機用・風呂釜用・風呂桶用等の防黴剤又はヌメリ防止剤、入浴剤、歯磨きペースト・入れ歯洗浄剤・うがい薬・口中用等の殺菌剤・臭い防止剤、砂場用・農園芸用・ゴルフ場用等の土壌殺菌剤、ペット用排泄砂、切花延命剤、点眼薬・点鼻薬・傷薬・嗽薬等の非内服薬、抗菌・殺菌性を有した紙・布・不織布・スポンジ等、抗菌・殺菌性を有したペイント・コーティング剤・コーキング剤等、水溶性防錆剤、又は水溶性切削剤・水溶性研削剤、木工製品・家具・内装建材等の製品となすことができる。
【0056】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は下記数例の実施例に限定されるものではなく、用途・目的によって請求の範囲内で適宜その条件を変更して用いることができる。
【0057】
実施例1
メタンスルホン酸錫溶液(0.25molの2価錫イオンを含む)、ピロリン酸カリウム0.4molを600mlのイオン交換水に溶解し、KOH溶液でpHを7.0に調整した。100mlのイオン交換水にメタンスルホン酸銀溶液(0.025molの銀イオンを含む)を溶解した。温度を50℃に保って、激しく攪拌しながら、上述の錫溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。アスコルビン酸1.5gを溶解し、液量を1Lとし、70℃に保って3時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0058】
実施例2
硫酸錫溶液(0.3molの2価錫イオンを含む)、ピロリン酸カリウム0.5molを500mlのイオン交換水に溶解した。予めピロリン酸カリウムに硫酸錫を溶解し、空気攪拌によって錫を酸化させ4価の錫イオンとしておいた溶液(0.1molの錫イオンを含む)をさらに添加した。KOH溶液でpHを8.5に調整した。100mlのイオン交換水にメタンスルホン酸銀溶液(0.05molの銀イオンを含む)を溶解した。温度を70℃に保って、激しく攪拌しながら、上述の錫溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。ハイドロキノン1.5gを溶解し、液量を1Lとし、50℃に保って1時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0059】
実施例3
フェノールスルホン酸錫溶液(0.2molの2価錫イオンを含む)、ピロリン酸カリウム0.4molを500mlのイオン交換水に溶解した。予めピロリン酸カリウムにフェノールスルホン酸錫を溶解し、空気攪拌によって錫を酸化させて4価の錫イオンとしておいた溶液(0.03molの錫イオンを含む)をさらに添加した。KOH溶液でpHを9.5に調整した。100mlのイオン交換水にフェノールスルホン酸銀溶液(0.05molの銀イオンを含む)及びハイドロキノン1.5gを溶解した。温度を95℃に保って、激しく攪拌しながら、上述の錫溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。ジメチルアミンボラン1gを添加し、液量を1Lとし、50℃に保って24時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0060】
実施例4
硫酸錫溶液(0.2molの2価錫イオンを含む)、グルコン酸ナトリウム0.4mol、硫酸第一鉄0.05mol、EDTA0.04molを500mlのイオン交換水に溶解した。予めグルコン酸ナトリウムに硫酸錫を溶解し、空気攪拌によって錫を酸化させ4価の錫イオンとしておいた溶液(0.04molの錫イオンを含む)をさらに添加した。NaOH溶液でpHを8.0に調整した。100mlのイオン交換水に硝酸銀溶液(0.05molの銀イオンを含む)及びカテコール1gを溶解した。温度を50℃に保って、激しく攪拌しながら、上述の錫溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。ポリビニルピロリドン3g及びソルビトール1gを加え十分に攪拌したのち、液量を1Lとし、50℃に保って24時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0061】
実施例5
メタンスルホン酸錫溶液(0.25molの2価錫イオンを含む)、ピロリン酸カリウム0.5mol、NTA0.1mol、カテコール1gを500mlのイオン交換水に溶解した。予めピロリン酸カリウムにメタンスルホン酸錫を溶解し、空気攪拌によって錫を酸化させ4価の錫イオンとしておいた溶液(0.04molの錫イオンを含む)をさらに添加した。KOH溶液でpHを5.5に調整した。100mlのイオン交換水にメタンスルホン酸銀溶液(0.05molの銀イオンを含む)を溶解した。室温で激しく攪拌しながら、上述の錫溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。レオドールTW−L120(花王株式会社製)2gを及びトリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィン5gを添加し液量を1Lとし、50℃に保って12時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0062】
実施例6
メタンスルホン酸錫溶液(0.25molの2価錫イオンを含む)、ピロリン酸カリウム0.5mol、ハイドロキノン1g、を500mlのイオン交換水に溶解した。予めピロリン酸カリウムにメタンスルホン酸錫を溶解し、空気攪拌によって錫を酸化させ4価の錫イオンとしておいた溶液(0.04molの錫イオンを含む)をさらに添加した。KOH溶液でpHを8.0に調整した。100mlのイオン交換水にメタンスルホン酸銀溶液(0.05molの銀イオンを含む)を溶解した。室温で激しく攪拌しながら、上述の錫溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。ニューコール25(日本乳化剤株式会社製)1g及び乳酸亜鉛1gを添加し、液量を1Lとし、35℃に保って48時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0063】
実施例7
メタンスルホン酸チタン溶液(0.1molの3価チタンイオンを含む)、クエン酸ナトリウム0.2mol、ハイドロキノン1g、を500mlのイオン交換水に溶解した。予めグルコン酸ナトリウム及びメタンスルホン酸錫を溶解し、空気攪拌によって錫を酸化させ4価の錫イオンとしておいた溶液(0.04molの錫イオンを含む)をさらに添加した。NaOH溶液でpHを7.0に調整した。100mlのイオン交換水にメタンスルホン酸銀溶液(0.05molの銀イオンを含む)を溶解した。室温で激しく攪拌しながら、上述の錫溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。ドデシル硫酸ナトリウム1gを添加し液量を1Lとし、50℃に保って12時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0064】
実施例8
メタンスルホン酸錫溶液(0.25molの2価錫イオンを含む)、ピロリン酸カリウム0.4molを600mlのイオン交換水に溶解し、pHを7に調整した。更に酸化チタン粉末1gとポリビニルピロリドン1gを添加し、ホモミキサーで1時間攪拌し、酸化チタンを分散させた。100mlのイオン交換水にメタンスルホン酸銀溶液(0.025molの銀イオンを含む)を溶解した。温度を50℃に保って、激しく攪拌しながら、上述のメタンスルホン酸錫溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。アスコルビン酸1.5gを溶解し、液量を1Lとし、70℃に保って3時間熟成し、光触媒粒子と共存した抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0065】
実施例9
メタンスルホン酸チタン溶液(0.08molの3価チタンイオンを含む)、クエン酸ナトリウム0.155mol、NTA0.075mol、ポリビニルピロリドン100mgを600mlのイオン交換水に溶解し、pHを1.5に調整した。100mlのイオン交換水にメタンスルホン酸銀溶液(0.075molの銀イオンを含む)を溶解した。激しく攪拌しながら、室温で上述のチタン溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。アスコルビン酸1.5gを溶解し、液量を1Lとし、70℃に保って3時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0066】
実施例10
硫酸錫0.25mol、クエン酸ナトリウム0.7mol、硫酸第一鉄0.2molを600mlのイオン交換水に溶解し、pHを4に調整した。100mlのイオン交換水に硝酸銀0.025molを溶解した。激しく攪拌しながら、室温で硫酸錫を含む上述の溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。カテコール1gを溶解し、液量を1Lとし、60℃に保って1時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0067】
実施例11
メタンスルホン酸錫0.25mol、硫酸第一鉄0.1mol、硫酸ニッケル0.01mol、硫酸亜鉛0.01mol、クエン酸ナトリウム0.5mol、グルコン酸ナトリウム0.2molを600mlのイオン交換水に溶解し、pHを4に調整した。100mlのイオン交換水にメタンスルホン酸銀0.02molを溶解した。激しく攪拌しながら、室温でメタンスルホン酸錫を含む上述の溶液に銀溶液を滴下し、黒褐色の銀コロイド溶液を得た。ハイドロキノン0.5gを溶解し、液量を1Lとし、60℃に保って1時間熟成し、抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を得た。
【0068】
実施例12
実施例1と同じ条件で作成した銀コロイドを含む溶液100mlを分液ロートに入れ、同じ容積のエタノールを添加し激しく振盪した。一晩放置し、下層に約23gの黒褐色の非常に粘稠な液体を得た。
【0069】
実施例1〜11の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物は、90日の経過後も安定であった。水道水で100倍に希釈しても銀コロイドは均一に分散し安定であった。また、実施例9で得られた粘稠な液体は、90日経過後であっても水を加えると、再び均一に分散した銀コロイド溶液が得られた。
【0070】
実施例13
実施例1と同じ条件で作成した銀コロイドを含む溶液100mlに十分に乾燥させたシリカゲル1gを投入し、一晩放置した。ろ別後、イオン交換水で十分に洗浄したシリカゲルを100℃で一晩乾燥させた。そのシリカゲル0.5gを50mlのイオン交換水に、残り0.5gを1:5硝酸50mlに浸漬して一晩放置した。イオン交換水及び硝酸をICPで定性分析を行ったところ、イオン交換水からは銀は検出限界以下、硝酸からは銀が検出された。シリカゲル中に銀コロイド粒子が担持されたことが確認された。
【0071】
実施例14
水酸化ナトリウム溶液で約10%の減量処理を行ったポリエステルの布を準備し、実施例1と同じ条件で作成した銀コロイドを含む溶液に2分間浸漬して水洗し、120℃で30分乾燥させた。この浸漬−乾燥工程を3回繰り返し、銀コロイド担持ポリエステル布を得た。テープ剥離試験によって銀の剥離は認められなかった。
【0072】
抗菌性試験
常法に従って寒天培地を入れたシャーレを用意し、実施例1〜11により作成した組成物をそれぞれ約0.01gを散布し、シャーレNo.1〜11とした。組成物を散布しないシャーレをNo.12とした。各シャーレを開放状態で約24時間屋外に放置した後、36±2℃で5日間加温した。400倍の顕微鏡で観察したところ、No.12のシャーレには顕著な菌の育成がみとめられたが、No.1〜11のシャーレには顕著な菌の育成は確認できなかった。
【0073】
本発明の銀コロイド組成物は、有効な抗菌性、殺菌性又は防黴性を示し、各種有機物、無機物と混合したり、それらに含浸、塗布、吸着させることによって、洗濯用・台所用・トイレ用・入浴用・理髪用等の洗剤、下着・靴下・生理用品・オムツ等衣類の悪臭防止剤、ボディーケアペースト・パック剤・ヘアケア剤・デオドラント剤・紫外線防止クリーム等の化粧・理容・美容品、エアコン用・カーエアコン等の悪臭防止剤、流し用・トイレ用・ゴミ箱用等の悪臭防止剤又はヌメリ防止剤、洗濯機用・風呂釜用・風呂桶用等の防黴剤又はヌメリ防止剤、入浴剤、歯磨きペースト・入れ歯洗浄剤・うがい薬・口中用等の殺菌剤・臭い防止剤、コンタクトレンズ殺菌剤、砂場用・農園芸用・ゴルフ場用等の土壌殺菌剤、切花延命剤、点眼薬・点鼻薬・傷薬・嗽薬等の非内服薬、抗菌・殺菌性を有した紙・布・不織布・スポンジ等、抗菌・殺菌性を有したペイント・コーティング剤・コーキング剤等、水溶性防錆剤、又は水溶性切削剤・水溶性研削剤、木工製品・家具・内装建材等に利用することができる。
【0074】
【発明の効果】
本発明によって、容易、安価に製造が可能で、溶液中で長期間に亙って均一かつ安定に存在することができる銀コロイド溶液性の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を提供することが可能となり、抗菌性を有した各種の商品の製造が容易となった。
Claims (23)
- 少なくとも下記(I)、(II)及び(III):
(I)銀コロイド粒子、
(II)溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオン又は(及び)該イオンが銀イオンの還元の際に酸化されたイオンの1種又は2種以上、
(III)ヒドロキシカルボン酸イオン、縮合リン酸イオン及び(又は)アミンカルボン酸イオンの1種又は2種以上
を必須の成分として含有し、且つ、(I)の銀コロイド粒子が(II)の銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属のイオンによって生成せしめられたものである銀コロイド溶液よりなる抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。 - さらに、(IV)原子番号が26から30の金属のイオンから選ばれるイオン(前記(II)の金属が鉄である場合にあっては原子番号が27から30の金属)の1種又は2種以上を含有する請求項1に記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記縮合リン酸がピロリン酸である請求項1又は2に記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記ヒドロキシカルボン酸がクエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸及びグルコン酸から選ばれるカルボン酸の1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記アミンカルボン酸がEDTA又は(及び)NTAである請求項1〜4のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属が、錫、鉄、又はチタンから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜5のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記溶液中で銀イオンを金属銀に還元し得る電位を有する金属が、錫である請求項1〜5のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記(IV)原子番号が26から30の金属が鉄である請求項1〜7のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記銀イオンを溶液に供給する銀化合物が有機スルホン酸銀、硝酸銀、塩化銀、硫酸銀、炭酸銀、酸化銀から選ばれた1種又は2種以上である請求項1〜8のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記有機スルホン酸銀がメタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタン−1−スルホン酸、2−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸又はトリフロロメタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸から選ばれるスルホン酸の銀塩である請求項1〜9に記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- さらに、コロイド分散剤を含有する請求項1〜10のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- さらに、酸化防止剤又は(及び)還元剤を含有する請求項1〜11のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- さらに、光触媒性粒子を含有する請求項1〜12のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 銀コロイドが平均粒径が50nm未満の銀コロイド粒子である請求項1〜13のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 前記銀コロイド溶液のpHが4〜11の範囲である請求項1〜14のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 銀コロイド粒子が少なくとも下記工程(a)及び(b):
(a) 少なくとも前記(II)及び(III)に記載の金属のイオンとその金属イオンに対するアニオン又は(及び)錯化剤を含有する溶液を調製する工程、
(b) 前記溶液(a)と少なくとも銀化合物を含む溶液を混合する工程
を含む製法で作成された請求項1〜15のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。 - 前記(b)の工程が50℃以上の温度で実施される製法で作成された請求項16に記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- さらに、下記工程(c):
(c) 請求項16又は17に記載の製法によって調製された銀コロイド溶液を、50℃以上の温度で少なくとも1時間以上熟成する工程
を含む製法で作成された請求項1〜17のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。 - さらに、下記工程(d):
(d) 請求項16〜18のいずれかに記載の工程によって調製された銀コロイド溶液にアルコールを添加し、層分離を利用して銀コロイド溶液を濃縮する工程を含む製法で作成された請求項1〜17のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。 - 前記アルコールがメタノール、エタノール、(n−又はi−)プロパノール、(n−,i−又はt−)ブタノールから選ばれた1種又は2種以上である請求項19に記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 請求項1〜20のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を多孔性粒子に含浸又は吸着させ、銀コロイド粒子を担持させた抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 請求項1〜21のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を紙、繊維、布、木材、樹脂、陶器、セラミックス、金属等に含浸又は塗布し、銀コロイド粒子を担持させた抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物。
- 請求項1〜22のいずれかに記載の抗菌性、殺菌性又は防黴性組成物を含有する洗濯用・台所用・トイレ用・入浴用・理髪用等の洗剤、衣類、下着・靴下・生理用品・失禁用品・オムツ等衣類の悪臭防止剤、ボディーケアペースト・パック剤・ヘアケア剤・デオドラント剤・紫外線防止クリーム等の化粧・理容・美容品、エアコン用・カーエアコン等の悪臭防止剤、流し用・トイレ用・ゴミ箱用等の悪臭防止剤又はヌメリ防止剤、洗濯機用・風呂釜用・風呂桶用等の防黴剤又はヌメリ防止剤、入浴剤、歯磨きペースト・入れ歯洗浄剤・うがい薬・口中用等の殺菌剤・臭い防止剤、コンタクトレンズ殺菌剤、砂場用・農園芸用・ゴルフ場用等の土壌殺菌剤、ペット用排泄砂、切花延命剤、点眼薬・点鼻薬・傷薬・嗽薬等の非内服薬、抗菌・殺菌性を有した紙・布・不織布・スポンジ等、抗菌・殺菌性を有したペイント・コーティング剤・コーキング剤等、水溶性防錆剤、又は水溶性切削剤・水溶性研削剤、木工製品・家具・内装建材等。
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