JP2004159852A - ベッド - Google Patents

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Abstract

【課題】床擦れ等を防止し、安息して休めるための、簡素な構成のベッドの提供。
【解決手段】ベッド本体1の基台2上に、寝姿方向に分割状の構成をなしてマニュアル機構の揺動設定により傾斜設置可能な4つの支持部材10を設け、この支持部材10にそれぞれ膨縮自在な複数のマット24を取り付ける。これらマット24へ、膨縮自在にさせる水をポンプ27を介して切り換え弁28により選択的に供給する。これを手元の操作パネル33で操作することにより、寝返り動作と起伏動作を行い、床擦れを防止する。ベッドを固定的に使用したり、ベッド本体1を浴槽に浸したり、椅子にすることも可能である。又、マット24へ温水の供給も可能である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベッドで、特に老人や身体不具者等が使用するための介護用または治療用ベッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自ら歩行ができずベッドに寝た状態で介護や治療を受けたり、又、ベッドの傾斜を変えることのできるもの、浴槽に浸すことのできるもの等、高齢化社会に対応して種々の介護用等ベッドの改良、開発がなされている。これらの介護用等ベッドは、大病院や老人介護センター等で使用される場合が多い。最近は一般家庭に持ち込まれベッド上で介護を受けるケースも多くなっている。
【0003】
介護用等ベッドの機能として、使用者が起伏出来るように寝姿方向に傾斜できる構成のもの、あるいは、長時間寝た場合に生じる床擦れを防止するためベッド自体が左右方向に傾斜する構成のもの等が公知である。例えば、ベッド下部に複数のシリンダーを設けて個々の動作で部分的に寝床の高さを変えるもの(例えば、特許文献1参照)、起き上がりを容易にした簡易構成のベッド(例えば、特許文献2参照)、複数の分割されたエアマットを使用し、エアコンプレッサの作動により個別に加圧するベッド(例えば、特許文献3参照)が知られている。
【0004】
又、マットレスが左右方向に折れ曲がるようにして、寝返りを補助するものも市販されている。更に、身動きの出来ない老人や患者は通常では自分で風呂に入れない。これを解決するため、使用者がベッドに寝たままの状態でベッドを浴槽に浸けるようにし、体を洗ってもらうことのできるベッドも開示されている(例えば、特許文献4参照)。これに使用されるベッドは、水に浸かっても取り扱いが可能な構成になっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−289905号公報
【特許文献2】
特開平8−308885号公報
【特許文献3】
特開平10−113365号公報
【特許文献4】
特開平11−318998号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の介護用等ベッドは、どちらかというと大規模施設に合わせたものが多く、ベッドそのものが複雑で高コストになっていた。このため、介護用等ベッドの導入には、ある程度の資金を要し、簡単に設置するわけには行かないのが現状である。介護用等ベッドを必要とする老人、患者等は老齢人口の増加に伴い年毎に多くなっている。そこで、一層、前述のように起伏ができ、床擦れを防止できる低コストの介護用等ベッドが望まれている。
【0007】
本発明は、このような技術的背景に基づき、従来の問題点を解決し、次の目的を達成するものである。本発明の目的は、床擦れを防止することができ、ベッド姿勢を変更することができる介護用等のベッドを提供することにある。本発明の他の目的は、構成が簡素で低コストな介護用等のベッドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明のベッドは、次のような手段を採る。即ち、発明1のベッドは、ベッドの基台と、この基台上に設けられ寝姿方向に分割状の構成をなし傾斜設置可能な複数の支持部材と、この支持部材に取り付けられ膨縮自在な複数のマットと、この複数のマットを選択的に膨縮自在にさせる流体を前記複数のマットに供給するポンプ体と、このポンプ体と前記複数のマット間に設けられ前記ポンプ体から前記流体を前記複数のマットに対し供給切り換えを行う切り換え弁と、前記ポンプ体と前記複数のマット間に前記流体を供給するホースと、前記流体を収容するタンクとからなっている。このベッド構成は、傾斜設定後固定されたならば、ベッド下部に設けられた支持軸を中心に回動可能である。この結果このベッドは、傾斜設定状態を維持して回動させることもでき、例えば椅子として使用することもできる。
【0009】
発明2のベッドは、前記発明1において、前記流体は、水であることを特徴としている。水は清水であり、エアー等に比べ流体の供給音は小さい。寝ている使用者に不快音となることがエアーよりは軽減される。又、ベッド自体が浴槽に浸かっても支障はない。
発明3のベッドは、前記発明1において、前記マットは前記支持部材の寝姿状態の左右に個別に設けられ前記流体の供給を受けて膨らむことにより使用者が寝返り可能になることを特徴としている。時間設定をすれば、寝ている間自動的に寝返りをすることが可能である。
【0010】
発明4のベッドは、前記発明1において、前記複数のマットは、前記複数の支持部材に個別に設けられ寝姿方向に配列されて選択的に膨らむことが可能な構成になっていることを特徴としている。寝ている使用者の寝姿部位に合わせ高低の変化をつけることが可能である。
発明5のベッドは、前記発明1において、前記複数の支持部材は、傾斜変更用部材で任意の傾斜設置を可能とし前記基台に固定されることを特徴としている。使用者の状態をみて、ベッドの姿勢角度を使用者に合わせ設定することができる。
【0011】
発明6のベッドは、前記発明1において、前記複数のマットは、相互に凹凸状態の形状で配置され前記支持部材に取り付けられることを特徴としている。使用者の寝姿の当たり面を滑らかにするのに効果的な構成である。
発明7のベッドは、前記発明1において、前記複数のマットの膨縮指示をベッド使用者が選択的に行うための操作パネルを設けたことを特徴としている。この操作パネルは、ベッド脇に設けられているので、寝姿の条件に合わせ、使用者が自ら操作してベッドの寝床条件を設定することができる。
【0012】
発明8のベッドは、前記発明1において、前記タンクに流体を加熱するための加熱装置を設けたことを特徴としている。水を温水にすることでベッドの暖房効果を高める。特に冬期間に適用すると効果的である。
発明9のベッドは、前記基台は、予め固定された角度で腰部及び膝部に対応する部分が曲げられて固定されたものである。固定された角度位置にすると、機構が簡素化されコストの逓減ができる。
【0013】
このように本発明は、ベッドに設置された複数のマットに流体、即ちタンクの水をポンプにより供給して、マットを膨縮させることを特徴としている。異なる部位のマットに切り換え弁を介し選択的に流体を供給しマットを膨縮させることにより、マット構成を傾斜させ寝返りを可能とし、また、ベッドの必要部位を部分的に膨らませ高さを変えることができる。これにより不自由な体であっても快適に寝て過ごすことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のベッドは、介護用又は治療用、あるいはそれに類した用途に適用が可能である。又、本発明の名称はベッドとしているが、後述するように、このベッドは、椅子に変形することもできる。理解を容易にするため、以下、ベッドを介護用ベッドに適用して実施の形態を図面に従って説明する。図1は、本発明のベッドの全体正面図である。図2は、図1のX−X断面図である。
【0015】
先ず介護用ベッド本体1の構成を説明する。図1に示すように、介護用ベッド本体1は基台2にベッドの主要部が搭載された構成のものである。基台2には下部にキャスター3が取り付けられているので、介護人は病院等の病室、廊下を押すだけの操作でベッドを自由に移動させることができる。介護用ベッド本体1に対して、制御関係装置4を分離し、同様にこの装置の下部にキャスター5を設けて移動ができるようにしている。
【0016】
実施例は、分離した構成であるが、この制御関係装置4は介護用ベッド本体1に一体で組み込む構成であってもよい。分離すると、後述するように介護用ベッド本体1を浴槽に漬けることがし易い構成となる。介護用ベッド本体1と制御関係装置4間はフレキシブルなホース6によって接続されている。基台2はベッドの長手方向(寝姿方向)に沿って長く張り出したフレーム構成のものである。この基台2の中央部に支柱7が設けられ、この支柱7に支持軸8が設けられている。
【0017】
又、この支柱7には補強板9が基台2のベース面に沿って設けられている。支持軸8には、2つの支持部材10,11の一端が揺動自在に支持されている。更に、支持部材10の他端には第2の支持軸12が設けられ、この支持軸12に第3の支持部材13が揺動自在に設けられている。又、支持部材11の他端にも同様に第3の支持軸14が設けられ、この支持軸14に第4の支持部材15が揺動自在に設けられている。
【0018】
これら支持部材は、支持部材13が使用者の頭部、支持部材10は腰部、支持部材11は大腿部、支持部材15は足部に位置する。このように介護用ベッド本体1にはベッド幅を同じくして長手方向に4つに分割された支持部材10,11,13,15が設けられていて、いずれも揺動自在である。又、これら支持部材にはそれぞれ支持棒が設けられている。この支持棒は揺動可能でフリー状態にあるそれぞれの支持部材を基台2に支持固定するためのものである。
【0019】
支持部材10の一端に支軸16が設けられ、この支軸16に支持棒17(傾斜変更用部材)がピン留めされている。支持棒17は、この支軸16を介して揺動可能である。支持棒17の他端は基台2に同様に設けれられた支軸18に揺動可能にピン留めされている。この支持棒17は図3、図4に示すように2つの棒部品17a,17bから構成され、一方の棒部品17aが他方の棒部品17bに対し相対的に進退可能になっている。これにより長さ調整ができる。
【0020】
一方の棒部品17aにはピン穴17cが複数個設けられている。2つの棒部品17a,17bの進退位置が定まったとき、即ち、支持部材10の傾斜高さが定まったとき、ピン19を棒部品17aのピン穴17cに挿入し2つの棒部品17a,17bを結合する。ピン19は切り欠きが設けられピン穴17cに差し込まれた後、棒部品17bに係合しベッド使用中は外れないようになっている。これらの作業は全て人手で行う。ベッドの傾斜位置は使用者の使用条件で決まるが、一度設定すると、通常は後で基本的に大きく変更することはない。
【0021】
ベッド傾斜を大きく変えるときは、支持棒17は長さの異なるものを複数個準備し、支持部材10の傾斜高さに合ったものを使用する。同様の作業を支持部材11,13,15に対しても同様構成で行う。支持部材11に対しては、支持棒20,支持部材13に対しては、支持棒21を、又支持部材15に対しては支持棒22を使用する。これら支持棒はベッド幅に沿って各2個づつ使用される。
【0022】
この支持棒17は例えば図4に示すように、支持棒17が支軸16にピンボルト23等で結合され、支軸16に対してはこのピンボルト23により取り付け取り外しが容易な構造となっている。支持棒17の長さを所定の位置に合わせたら、一方の棒部品17aのピン穴17cを対応する相手棒部品17bの端部に合わせ前述のようにピン19を差込み2つの棒部材を一体化して支持棒17とする。長さ調整の余裕幅を越える場合は他の支持棒と交換する。
【0023】
このようにして支持部材10は傾斜位置が使用者の条件に合うように設定され基台2に対し固定される。これは、他の支持部材についても同様な構成になっていて、支持棒は互換性があるので、他の支持部材に対しても共用ができる。以上支持部材を支持棒で傾斜調整をして基台に支持固定する構成を説明したが、支持棒に限定されることはない。支持部材の傾斜変更用部材として機能するものであれば、リンク機構等の他の方法であってもよい。この具体的な構成は設計過程で決定すればよい。
【0024】
各支持部材上には、マット24が固定される。図1の状態は、頭部を高くし多少屈曲状態に支持部材を固定した状態を示している。マット24については、図5に複数のマットを配置した構成をベッド平面図として示している。マット上には、マットレスを敷いてもよく、敷かなくてもよい。実施例はマットレス35を敷いた場合で説明する。ただし、このマットレス35は、水に浸っても支障のないものである。
【0025】
マット24は支持部材10に固定されていて、1つの支持部材に3個取り付けられ、全部で12個のマットがベッドの寝床を構成する。マット24は大別すると2種類の形状を有し、1つは、ベッド幅に沿って取り付けられた2つのコ字状のマット24aである。この2つのコ字状のマット24aに挟まれ2つ目の十字状のマット24bが凹凸状に入り組んだ形で配置固定されている。これは配管構成を簡素にするため、1つのマット又は1つのマット群に対しては1つの動作を行わせる前提とした構成である。起伏用のマット24bはできるだけベッド幅に沿った形状がよいので、寝返り用マット24a側にくい込む状態になった。しかし、本発明は、この形状に限定されるものではない。マット同志の隙間は、マットの膨縮にかかわらずできるだけ小さい方がよい。
【0026】
支持部材11,13,15に対しても同様の構成を採用している。このマット24は、支持部材10に図6に示すように密着状態で取り付けられ、マット10下部に流体を供給するためのジョイント25が支持部材10を貫通して設けられている。マット24は、布で強化されたゴム体で水圧に耐えるものである。マットは型により合成ゴム等で形状の異なるものの製造が可能である。内部にゴム部分を盛り上げた複数の凸部26を有していて、流体を供給しないときに老人等がこのマット24に寝たとき、この凸部26が寝床面になりクッションの働きをなす。流体がジョイント25を介してマット24に供給されると、マット24は図7のように膨らむ。
【0027】
マット24を膨らませるについては次のような方法によっている。12個のマット24を図8に番号を付して表示する。(1)から(8)のマット24は、寝返り用のマット24であり、(9)から(12)のマット24は起伏用のマット24である。各マット24にはジョイント25が設けられ流体を供給する構成になっていて、タンク34からポンプ27を介して水を流体として供給する。この水は清水である。この関係の状態を回路構成で示したのが図8である。ポンプ形式は種々あり、市販のどのポンプを適用してもよいが、音の小さいポンプを選定する。通常ポンプは電動モーターで駆動されている。
【0028】
マット24を膨らませるときは、ポンプ27からタンク34内の水をフィルター27aを介してマット24に供給するが、その途中に切り換え弁28を設け、ポンプ27からの水をマット24に対し供給あるいは遮断を行う。切り換え弁28は、例えば図9に記号で示すように電磁弁で自動的に切り換えが可能な構造のものである。図はスプールが2ポジションの弁であるが、3ポジションの弁であってもよい。3ポジションの切り換え弁を使用した場合は、ポンプを停止させても水は排出されずマット内に保持させることが可能である。
【0029】
次にこの切り換え弁28の操作によるベッドの機能について説明する。切り換え弁28aが動作すると、ポンプ27からの水は4つのマット(1)、(2)、(3)、(4)に同時に供給される。この4つのマットはベッド幅方向の一方の端部に配置されたマット24aで、水の供給を受けると4つ全てのマット24aが膨らむ。この状態を示したのが図10である。この図で理解できるように、マット24の一方が膨らむと、寝床は傾斜する。このため通常に寝ている老人等は矢印のように反対側に強制的に寝姿勢が変えられ、床擦れ部分が起こされることになる。
【0030】
次に切り換え弁28bが動作すると、ポンプ27からの水は4つのマット(5)、(6)、(7)、(8)に同時に供給される。この4つのマット24はベッド幅方向の他方の端部に配置されたマット24aで、水の供給を受けると4つ全てのマット24aが膨らむ。図示はしていないが、前述と同様に今度は逆方向に寝床は傾斜し、通常に寝ている老人等は反対側に強制的に寝姿勢が変えられ、床擦れ部分が起こされることになる。この寝返り動作を繰り返すことにより、老人等は強制的に寝返りさせられ床擦れを防止できる。
【0031】
マット24は支持部材10,11,13,15に個別に取り付けられていることから、支持部材が傾斜してベッドがどのような屈曲状態であってもマット24への水の供給は可能で、床擦れ防止の構成にすることができる。次に切り換え弁28の動作に伴う寝床起伏状態の説明をする。切り換え弁28cが動作すると、ポンプ27からの水はマット(9)に供給される。マット(9)は寝姿位置の頭部に当たり、ベッド上で老人等は頭部部分が持ち上げられる。同様に、切り換え弁28dが動作すると、水はマット(10)に供給され腰部が持ち上げられる。
【0032】
更に、切り換え弁28eが動作すると、水はマット(11)に供給され大腿部が持ち上げられる。更に、切り換え弁28fが動作すると、水はマット(12)に供給され足部が持ち上げられる。マット(12)の場合、必要としない場合は、切り換え弁28fを設けなくてもよい。又、ポンプ27近傍にはマット24に必要以上の圧力水を供給させないように安全弁29を設けるとよい。又、冬期間においては、マット24に温水を供給することも可能である。この場合には、タンク34内の水を加熱装置30(ヒーター)で適温に加熱すればよい。
【0033】
逆に夏の暑い時期には水を冷やすことも可能である。一次的にはタンクに氷を入れて冷やすことも可能であるが、冷媒により水を常時冷やすようにしてもよい。図8の二点鎖線で示すA部はマット部分で介護用ベッド本体1構成の支持部材関係の全体を示している。図8の二点鎖線で示すB部は制御関係装置4である。図1で示すようにA部とB部は装置として分離することが可能である。この場合介護用ベッド本体1と制御関係装置4との間は6本のホース6で接続される。
【0034】
図11に示すのは、図1に示すベッド構成を浴槽31に浸す場合の実施例を示している。介護用ベッド本体1部分を図に示すようにワイヤーあるいはロープ等の吊り具32で吊るし持ち上げ、老人等を寝た状態でベッドとともに浴槽31に浸すことができる。この構成であれば、マット24は水の供給を受けている構成から、ベッドについては水侵食の心配は無い。又、老人等もベッドから離れることなく快適に湯船に浸かることができ、介添人も労力を使うことなく老人の体を洗うことが可能である。体を洗い終えたら再び介護用ベッド本体1を持ち上げ浴槽から離し元の状態に復帰する。水切りがよいので、マット24も同時に洗浄される。制御関係装置4との間は6本のフレキシブルなホース6で接続されているので、ホース6を継いだまま作業を施すことができる。
【0035】
図12は、介護用ベッド本体1を椅子として使用する例である。特にベッド頭部に当たる支持部材13を大きく傾斜させる必要があるので、支持棒21は長いものが必要となる。又、足部の支持部材15には支持棒22を必要としない。この場合であってもマット24の機能は前述のとおり有効に働くので、必要があれば操作パネル33でベッドの寝床姿勢を変えることは可能である。例えば大腿部のマット24を膨らませると、大腿部位置のマット24が持ち上がり、尻部が落ち着き楽に安定して腰掛けることができる。
【0036】
図13に示すのは平坦なベッド構成にした場合の例である。ベッドの構造としては、頭部も足部も同様であるから向きを逆にしても機能上は変わらない。介護用に限定されず通常の移動ベッドとして使用が可能である。
【0037】
図14に示すのは操作パネル33である。ベッドの側に置いて、前述のベッドの寝返り動作及び起伏動作等を当人が操作する。操作ボタンを説明すると、押しボタン51は運転用で、押しボタン52は停止用である。停止用の押しボタン52は赤く表示される。次に押しボタン53から54は寝返り用であり、例えば押しボタン53を押すと、切り換え弁28aが動作し、一方の寝返りが可能となる。
【0038】
押しボタン55から58は起伏用であり、例えば、押しボタン55を押すと切り換え弁28cが動作し、ベッド頭部が持ち上がる。次の押しボタン59は自動寝返り用で、この押しボタン59を押すと、決められた時間で左右の寝返り動作を繰り返し行う。就寝前にこの押しボタン59を押しておくと、一定時間、就寝中に自動的に繰り返し寝返り動作を行い床擦れを防止する。これら押しボタンは、[ON]、[OFF]交互に応答する方式のものである。
図14の操作パネル33の機能は以上のとおりであるが、押しボタン等はこれに限定はされない。操作は簡素な方がよく、押しボタンの数は少ない方がよい。
【0039】
(他の実施の形態)
前述の例で、マットは、フレキシブルで任意の形状が型等で製造ができる強化ゴム製のものとして説明したが、マットをパッド形式にして、例えば円形状の単純な形状とし、同形状のものを複数個配置し、そのパッドに選択的に水を供給して膨縮させるようにしてもよい。図15は、その例で、ベッド平面に複数のパッド60を配置した構成のものである。前述同様に、寝返り動作させるためには、図のイ又はロで示す配列のパッド60に同時に水を供給すれば、この部分のパッド60が高くなり、結果的に寝床は左右方向に傾斜する。
【0040】
又、寝床を寝姿方向で部分的に起伏させる場合には、例えば、ハ、ニ、ホ等の方向の配列のパッド60を選択的に指定して水を供給すれば、部分的に寝床は膨らむことになる。水の供給方法は、前述の実施例に準じる。パッド60は前述のマット24と同じに扱われる。パッド60の構成は、例えば、図16に示すように、ジャバラ61を構成するものであってもよい。矢印の方向から水を導入し、ジャバラ61内、即ちパッド内に水を供給しジャバラ61を膨らませるものである。又他に円筒形状をなすものであってもよい。更に、前述のゴム体を適用したものであってもよい。この実施例の場合は、パッド60の数を多く設置しなければならないことが難点である。又、このパッド群の上には少し厚めのマットレス62を敷く必要がある。
【0041】
図17に示す構成は、図13までに説明したベッド構成を更に簡素化したもので、介護用ベッド本体1を固定化した場合の例である。即ち、図17の構成は、4つの支持部材10、11,13,15を各々固定させている。使用人の体型等の条件に合わせ、使用人が最も安楽に寝たり、座ったりできる角度に固定し、使用人に合わせた固定のベッド構成とするものである。この場合の構成は、隣接する相互の支持部材10、11,13,15を固定具63で固定する。腰の部分のマット24aを膨張させることで、平らなベッドに近づけることもできる。
【0042】
この固定具63は固定形状で、アングル部材で人体の体重による曲げモーメント等に充分耐えるものである。この形状は、図に一部断面図で示している。この固定具63は、取り付ける部位により取り付け角度が異なる。角度の異なる固定具63a,63b,63cを数種類準備しておき、使用人に適切な角度のものを選択して使用する。取り付けはボルトにより簡単に取り付けられる。又取り外しも容易である。この固定方法は最も簡素な方法であるが、実施の形態に限定はされない。複雑な構成でなければどのような方法であってもよい。例えば、4つの支持部材をまとめて固定する固定具であってもよい。
【0043】
ベッドの使用過程で使用人又は介添人がベッドの起伏角度を変えない前提であるので、介護用ベッド本体1構成としては、シンプルとなる。この固定化されたベッドは、支持軸8に対しては回転自在になっているが、止め具64によりベッドは基台2に固定される。この止め具64は、リンクモーション式のプレート止め具である。この構成により、最適な構成の角度を有した固定ベッドで、使用人は安定した状態で安楽的に寝たり、休息することができる。
【0044】
この図17の構成のベッドを椅子として使用する場合は、図18の構成となる。前述の止め具64を手又は足で押し、掛け外すと、リンクモーションでプレートが折りたたむ構成となるので、介護用ベッド本体1は、回転動作で起き上る。回転端でベッドは固定され図18に示すようにベッドは椅子となる。椅子の状態にしたとき、ベッドが元の状態に戻らないように、手元のレバー65を押すとロックさせることができる。レバー65はベッド脇に止め具64と干渉しない位置に設けられ、レバー65は基台2に設けられた支持軸66によって回動する。
【0045】
図19に示すように先端にある鉤状の取り付け部材67がベッド側のピン68に係合しロックすることにより、ベッドと基台2が固定されるようになっている。ベッド状態にするときは、このレバー65を引くと前述の逆の動作で鉤状の取り付け部材67が外れ、ベッドは倒れ元の状態になる。このように、この構成のベッドは、個々に支持部材の傾斜角の起伏調整をせず、初段階の設定で固定化されるベッドであり、椅子としても使用が可能な生活型のベッド構成になっている。又、この構成で、ベッドの背部と基台間のスペース69は、収納スペースとして利用できるので、使用人等の用具入れに利用することもできる。マット24関係等については、前述の実施例と同様であるので、説明は省略する。
【0046】
以上、この発明の実施例を簡素な構成として説明したが、例えば、支持部材を固定するものは、支持棒でなく、レバー式、リンクモーション式、ジャッキ式等の支持固定するものであってもよい。又、支持部材の傾斜変更用部材として、油圧シリンダーあるいはエアーシリンダー等の公知の駆動装置を適用することも可能である。しかし、駆動装置を設けることは、ベッドのコストがアップし、低コストのベッド構成は難しくなる。又、騒音も発生し、浴槽に浸すことについても新たな問題が生じることになるので、必ずしも使用者にとって快適なベッドになるとの保証はなく、高級な装置とは言い難いこともある。
【0047】
マットへの流体供給を含め、エアーを使用する場合は、コンプレッサーやエアー供給の際の騒音は無視できないので、エアーに関わる装置をベッド回りに設置することは問題がある。しかし、騒音の少ないものが適用できれば、水の代わりにエアーを使用してもよい。このように本発明は、マニュアル操作を基本としているが、多機能で、騒音が少なく、低コストであり、機能的には高価な既存の介護用ベッドに比し遜色のないものとなっている。
【0048】
本発明は本実施例の構成に限定されないことはいうまでもない。構成が簡素で、前述した問題点を解決するようになされたものであれば、他の方法であってもよいことは言うまでもない。例えば、支持部材は4つに分割されたものとして説明しているが、他の分割方法でもよい。又、マットの構成、数においても同様である。本発明は、介護用のみならず治療用としても適用できることはいうまでもない。又、健康人に対しても休憩用等のソファ兼用の椅子として利用することができる。本発明のベッドは、ベッドのみに限定はされない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のベッドは、左右の一方のマットを膨らませてマットの高さを変えることで、寝床を傾斜させ寝返りを可能とした。又、ベッドの必要部位になるマットの高さを部分的に変えることができるようにしたので、最適な起伏状態を選択できる。これにより不自由な体であっても、手元の操作パネルの押しボタンを操作することにより、床擦れがなく、快適に寝ることができるベッドとなった。更に騒音に悩まされることなく、安眠できるベッドとなった。更に、構成が簡素で低コストのベッドとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のベッドの全体構成を示す全体正面図である。
【図2】図2は、図1のX−X断面図である。
【図3】図3は、支持棒の取り付け状態を示す部分正面図である。
【図4】図4は、図3の側面を示す断面図である。
【図5】図5は、マットの構成を示すベッド平面図である。
【図6】図6は、マットの部分断面図で、水が供給されない状態を示した図である。
【図7】図7は、マットの部分断面図で、水が供給され膨らんだ状態を示した図である。
【図8】図8は、マットへの水の供給状態を示す回路図である。
【図9】図9は、切り換え弁の例を示した説明図である。
【図10】図10は、寝返り状態を示す説明図である。
【図11】図11は、ベッド本体を浴槽に浸した状態を示す説明図である。
【図12】図12は、ベッドを椅子にした構成状態を示す説明図である。
【図13】図13は、ベッドを水平にした構成状態を示す説明図である。
【図14】図14は、操作盤を示す説明図である。
【図15】図15は、他の実施例を示し、パッド(マット)を配列したベッド平面図である。
【図16】図16は、他の実施例を示し、パッド(マット)の一形態であるジャバラパッド断面図である。
【図17】図17は、角度設定した状態で全ての支持部材を固定したベッドの状態を示す他の実施例の説明図である。
【図18】図18は、角度設定した状態で全ての支持部材を固定した椅子の状態を示す他の実施例の説明図である。
【図19】図19は、レバーのロック構成を示す部分図である。
【符号の説明】
1…介護用ベッド本体
2…基台
4…制御関係装置
6…ホース
7…支柱
8、12,14…支持軸
10,11,13,15…支持部材
17,20,21,22…支持棒
24…マット
25…ジョイント
26…凸部
27…ポンプ
28…切り換え弁
30…加熱装置
33…操作パネル
34…タンク
63…固定具
64…止め具

Claims (9)

  1. ベッドの基台と、
    この基台上に設けられ寝姿方向に分割状の構成をなし傾斜設置可能な複数の支持部材と、
    この支持部材に取り付けられ膨縮自在な複数のマットと、
    この複数のマットを選択的に膨縮自在にさせる流体を前記複数のマットに供給するポンプ体と、
    このポンプ体と前記複数のマット間に設けられ前記ポンプ体から前記流体を前記複数のマットに対し供給切り換えを行う切り換え弁と、
    前記ポンプ体と前記複数のマット間に前記流体を供給するホースと、
    前記流体を収容するタンクと
    からなるベッド。
  2. 請求項1又は2記載のベッドにおいて、前記流体は、水であることを特徴とするベッド。
  3. 請求項3記載のベッドにおいて、前記複数のマットは前記支持部材の寝姿状態の左右に個別に設けられ、前記流体の供給を受けて膨らむことにより使用者が寝返り可能になることを特徴とするベッド。
  4. 請求項3記載のベッドにおいて、前記複数のマットは、前記複数の支持部材に個別に設けられ寝姿方向に配列されて選択的に膨らむことが可能な構成になっていることを特徴とするベッド。
  5. 請求項3記載のベッドにおいて、前記複数の支持部材は、傾斜変更用部材で任意の傾斜設置を可能とし前記基台に固定されることを特徴とするベッド。
  6. 請求項3記載のベッドにおいて、前記複数のマットは、相互に凹凸状態の形状で配置され前記支持部材に取り付けられることを特徴とするベッド。
  7. 請求項3記載のベッドにおいて、前記複数のマットの膨縮指示をベッド使用者が選択的に行うための操作パネルを設けたことを特徴とするベッド。
  8. 請求項3記載のベッドにおいて、前記タンクに前記流体を加熱するための加熱装置を設けたことを特徴とするベッド。
  9. 請求項3記載のベッドにおいて、前記基台は、予め固定された角度で腰部及び膝部に対応する部分が曲げられて固定されたものであることを特徴とするベッド。
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