JP2004157413A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステップS4〜S11の処理中にカバーの開成があった場合、開閉センサ38から開成信号が制御部32に出力され、これを受けてウォームアップ制御部326によりウォームアップ動作が中断される。その後、カバーが再び閉塞され、開閉センサから閉塞信号が制御部に出力されると、ステップS3の処理に戻る。そして、温度センサ36の検出温度が上記所定の基準値以下のとき(ステップS3でYES)には、ウォームアップ制御部326によりウォームアップが開始される(ステップS4)とともに、色ずれ補正制御部327により色ずれ補正処理が再実行されるようにした。
【選択図】 図12
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録紙に対して異なる色のトナー画像を多重転写する複数の画像形成ユニットを備えたカラープリンタ、カラー複写機等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トナー画像を形成する画像形成ユニットが複数の色毎に備えられ、それらの画像形成ユニットが、記録紙を搬送する搬送ベルト上にその記録紙の搬送方向に沿って配設されているとともに、その搬送方向に搬送される記録紙に対して各色のトナー画像を多重転写する、所謂タンデム方式の画像形成装置が知られている。
【0003】
この種の画像形成装置においては、色彩的に精度の高いカラー画像を記録紙に形成するためには、各色のトナー画像の形成位置の位置ずれ、所謂色ずれを可及的に抑制することが要求される。しかし、感光体ドラムを含む画像形成ユニットやその感光体ドラムに静電潜像を形成するLEDプリントヘッド等を含む露光ユニットの取付誤差、あるいは感光体ドラム等の動作上の誤差などとともに、周囲温度等の環境変化による各画像形成ユニット間の距離の変化や画像形成ユニット自体の変形等の種々の要因により不可避的に色ずれが発生することから、近年では、この色ずれを補正する色ずれ補正処理を行う機能を備えたものも提案されている(特許文献1参照)。この色ずれ補正処理は、露光ユニット内のLEDプリントヘッドによる露光動作のタイミングを変更する補正値等を算出するもので、例えば電源ON後のウォームアップ動作の期間(定着装置を含む画像形成装置内のユニットや部材を一定の温度以上に暖める期間)を利用して行われている。
【0004】
【特許文献1】
特開平13−171170号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の画像形成装置にあっては、主電源のOFF操作や外装カバーの開成動作などウォームアップ動作を一時的に中断させる待機操作が発生した場合、一般的には、その中断後に外装カバーの閉塞操作や主電源のON操作などが行われると、一時的に停止させていたウォームアップ動作及び色ずれ補正処理を復帰させる復帰操作が行われることとなる。
【0006】
しかしながら、仮に、色ずれ補正動作をウォームアップ動作が中断される直前の状態から継続して実行するものとすると、ウォームアップ動作の中断前と中断解消後とで画像形成装置の環境温度、延いては画像形成ユニットの変形状態等が異なる場合がある。色ずれ補正動作は、上述のように画像形成ユニットの変形状態等に応じてその補正内容が変化するため、上記の継続して行う色ずれ補正処理は、ウォームアップ動作が中断することなく完了したものと想定した場合の色ずれ補正処理とは、概してその補正内容にずれが生じているものであり、色ずれ補正処理の信頼性が低いということになる。
【0007】
一方、ウォームアップ動作が再開されても色ずれ補正処理を実行せず、過去の色ずれ補正処理による補正内容を利用して画像形成を行うように構成したとしても、上記と同様の理由から、色ずれ補正動作の信頼性の向上は図れない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、画像形成装置の起動動作が中断された場合でも、適切な色ずれ補正を行って、色ずれ補正の信頼性を確保することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、トナー画像を形成する画像形成ユニットを複数の色毎に備えて装置本体内で所定の方向に配列させ、その配列方向に用紙を搬送して該用紙に各色のトナー画像を多重転写する画像形成装置であって、電源投入を受けて、前記装置本体に設けられた所定の部材を稼動状態にする起動手段と、前記起動動作の中断条件の発生の有無を監視する監視手段と、前記用紙上での各色のトナー画像の形成位置の位置ずれに起因する色ずれを補正する色ずれ補正手段と、前記起動動作と並行して前記色ずれ補正動作を行わせる一方、該起動動作がその途中で中断したときには、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作を再実行させる制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
この発明によれば、起動手段により、電源投入を受けて装置本体に設けられた所定の部材が稼動状態にされ、監視手段により、起動動作の中断条件の発生の有無が監視される。そして、制御手段により、起動動作と並行して、用紙上での各色のトナー画像の形成位置の位置ずれに起因する色ずれ補正動作が行われる一方、該起動動作がその途中で中断したときには、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作が再実行される。
【0011】
このように、起動動作がその途中で中断したときには、すでに色ずれ補正動作が終了していても、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作が再実行されるように構成したので、画像形成装置の起動動作が中断された場合でも、適切な色ずれ補正が行われ、色ずれ補正処理の信頼性の低下が防止または抑制される。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記起動手段は、所定部材を所要温度に加温するものであることを特徴とするものである。この発明によれば、所定部材を所要温度に加温する期間に色ずれ補正動作を実行するように構成したので、色ずれ補正処理の実行による操作者の待機時間が低減される。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、当該画像形成装置の環境温度を検出する検出手段を備え、前記制御手段は、前記電源投入時の検出温度が所定値以下の場合にのみ色ずれ補正動作を再実行させることを特徴とするものである。この発明によれば、電源投入時の検出温度が所定値を超える場合、例えば、起動手段による上記所定部材の加温動作が完了した状態で電源が切断されたのち間もなく電源が投入された場合等は、画像形成装置の環境温度が上記加温動作の中断前と中断解消後とでそれほど大差はないので、色ずれ補正処理の必要性は低い。したがって、この場合には、色ずれ補正処理を実行しないようにし、電源投入時の検出温度が所定値以下の場合にのみ色ずれ補正処理を再実行するように構成することにより、色ずれ補正処理の実行による操作者の待機時間が低減される。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記電源の切断操作及び前記装置本体の外装カバーの開成操作のうち少なくともいずれか一方の操作により前記起動動作がその途中で中断したときに、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作を再実行させることを特徴とするものである。この発明によれば、電源の切断操作及び装置本体の外装カバーの開成操作のうち少なくともいずれか一方の操作により前記起動動作がその途中で中断したときに、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作を再実行させるように設定されているものに、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明を適用することにより、適切な色ずれ補正処理を必要な時期に行うという点で特に有効となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係るデジタルカラー画像形成装置の内部構成を概略的に示す図である。この図において、画像形成装置10は、タンデム型のカラープリンタを構成するものであり、記録紙(転写紙)にカラー画像をプリントする本体部12と、本体部12の上方に配設され、本体部12でカラー画像のプリントされた記録紙が排出される記録紙排出部14とから構成されている。
【0016】
本体部12の適所には、画像形成装置10内に備えられる各ユニットや部材への給電/非給電を指示するための電源ボタン16が備えられている。電源ボタン16は、各端部が前方に突出する左右に長い形状とされており、左端側の突出部を押圧すると、各ユニットへの給電が行われ、右端側の突出部を押圧すると、その給電が停止される。
【0017】
本体部12は、筐体18の前面側(図1の手前側)に、下端を回動中心として開閉可能に設けられたカバー18aを開成することにより、本体部12の内部が露出するようになっており、本体部12の内部には、筐体18内の下部に配設された給紙カセット20と、筐体18内の上部に配設された画像形成部22と、筐体18内における画像形成部22の下方に配設された転写搬送部24と、筐体18内における転写搬送部24の下流側に配設された定着ユニット26と、給紙カセット20と転写搬送部24との間に配設された第1の搬送路28と、定着ユニット26と記録紙排出部14との間に配設された第2の搬送路30とが備えられている。
【0018】
給紙カセット20は、筐体18の外部に引き出すことで記録紙Pの補給が可能となるように構成されたもので、内部に集積された記録紙Pが図略の給紙ローラにより1枚ずつ第1の搬送路28側に繰り出されるようになっている。なお、この給紙カセット20は、記録紙のサイズに対応して所定個数が配設される。
【0019】
画像形成部22は、記録紙上に複数のトナー画像を多重転写するようにしたもので、マゼンタのトナー画像を形成する第1の画像形成ユニット221、シアンのトナー画像を形成する第2の画像形成ユニット222、イエローのトナー画像を形成する第3の画像形成ユニット223及びブラックのトナー画像を形成する第4の画像形成ユニット224が記録紙の搬送方向に沿って所定間隔をおいて配置されてなるものである。
【0020】
画像形成ユニット221乃至224は、感光体ドラム225と、感光体ドラム225の周面に対向して配設された帯電部226と、帯電部226の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設されたLEDプリントヘッド(例えば、ライン方向に7168の画素数を有する)からなる露光部227と、露光部227の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設された現像部228と、現像部228の下流側であって感光体ドラム225の周面に対向して配設されたクリーニング部229とを備えている。また、感光体ドラム225の周面であって現像部228とクリーニング部229との間に後述する転写ローラ244が対向配置されることで転写部230が形成される。
【0021】
なお、画像形成ユニット221乃至224の各感光体ドラム225は、図略の駆動モータにより図示の時計周り方向に回転するようになっている。また、第1乃至第4の画像形成ユニット221乃至224の現像部228には、それぞれ上部にトナーボックスを備えている。第1の画像形成ユニット221のトナーボックスにはマゼンタトナーが、第2の画像形成ユニット222のトナーボックスにはシアントナーが、第3の画像形成ユニット223のトナーボックスにはイエロートナーが、第4の画像形成ユニット224のトナーボックスにはブラックトナーがそれぞれ収納されている。
【0022】
転写搬送部24は、第1の画像形成ユニット221の近傍位置に配設された従動ローラ241と、第4の画像形成ユニット224の近傍位置に配設された駆動ローラ242と、従動ローラ241と駆動ローラ242とに跨って配設された無端状画像担持体である転写ベルト243と、画像形成ユニット221乃至224の各感光体ドラム225の現像部227の下流側における位置に転写ベルト243を介して圧接可能に配設された4つの転写ローラ244と、駆動ローラ242の下方における転写ベルト243に近接した位置に配設された一対の反射型フォトセンサ245,245´(図2)と、反射型フォトセンサ245,245´の下流側における転写ベルト243に接する位置に配設されたブレード246とを備えている。
【0023】
この転写搬送部24では、第1の搬送路28から搬送されてきた記録紙を図略の駆動モータにより図示の反時計周り方向に回転する転写ベルト243上に静電吸着して下流側に搬送すると共に、画像形成ユニット221乃至224の各転写部230の位置で記録紙に対してトナー像が転写されるようになっている。この転写ベルト243は、例えばシリコーン等で表面をコーティングしたポリイミド樹脂等の耐熱性を有する合成樹脂材料により構成されている。
【0024】
また、この転写搬送部24に設けられた一対の反射型フォトセンサ245,245´は、転写ベルト243の移送方向と直交する幅方向(主走査方向)の両端部に配設され、転写ベルト243の両端部領域に画像形成ユニット221乃至224により形成される後述するレジストマークを検出するためのレジストセンサを構成するものである。この一対の反射型フォトセンサ245,245´は、図2に示すように、その一方の反射型フォトセンサ245が本体部12の前側に配設され、他方の反射型フォトセンサ245´が本体部12の後側に配設されている。
【0025】
この一対の反射型フォトセンサ245,245´は、それぞれ転写ベルト243上の後述するレジストマーク位置に向けて送光する発光ダイオード等で構成された発光部(送光部)と、転写ベルト243上の後述するレジストマーク位置で反射された反射光を受光するフォトトランジスタ等で構成された受光部と、この受光部で受光した反射光量を電圧値に変換する検出回路部とを備えている。また、この一対の反射型フォトセンサ245,245´は、それぞれブラックトナー画像に対して大きな出力が得られるP波出力と、マゼンタトナー、シアントナー及びイエロートナーのカラートナー画像に対して大きな出力が得られるS波出力とが検出可能となっている。
【0026】
また、ブレード246は、転写ベルト243上のトナー等の付着物を掻き取るためのもので、転写ベルト243の幅方向寸法と略同等の長さに形成され、その先端部が常に転写ベルト243表面に当接した状態で配設されている。なお、このブレード246は、付着物の掻き取り動作を実行する必要のないときは転写ベルト243から離反させておき、付着物の掻き取り動作を実行する必要が生じたときにのみ転写ベルト243表面に当接させる構成としてもよい。
【0027】
定着ユニット26は、画像形成部22の感光体ドラム225の表面に形成された各トナー像が多重転写された記録紙を加熱することにより定着処理するものであり、熱遮蔽ボックス261と、熱遮蔽ボックス261内の上部に配設され、ヒータが内蔵された定着ローラ262と、熱遮蔽ボックス261内の下部において定着ローラ262に圧接して配設された加圧ローラ263と、熱遮蔽ボックス261内の定着ローラ262及び加圧ローラ263の前部に配設され、転写搬送部24から搬送されてきた記録紙を定着ローラ262及び加圧ローラ263間に案内する前搬送路264と、熱遮蔽ボックス261内の定着ローラ262及び加圧ローラ263の後部に配設され、定着処理された記録紙を第2の搬送路30に案内する後搬送路265とを備えている。
【0028】
第1の搬送路28は、給紙カセット20から繰り出されてきた記録紙Pを転写搬送部24側に搬送するものであり、所定位置に配設された複数の搬送ローラ対281と、転写搬送部24の手前に配設され、画像形成部22の画像形成動作と給紙動作とのタイミングを取るためのレジストローラ対282とを備えている。これらの複数の搬送ローラ対281とレジストローラ対282とは、図略の駆動モータによりそれぞれ電磁クラッチを介して回転駆動される。なお、レジストローラ対282の手前にフォトインタラプタ等で構成されたレジストセンサ283が配設されており、記録紙の先端がレジストローラ対282にまで搬送されてくると、レジストセンサ283からの出力信号に基づいて記録紙の搬送が一旦停止される。
【0029】
第2の搬送路30は、定着ユニット26で定着処理された記録紙を記録紙排出部14に搬送するものであり、所定位置に複数の搬送ローラ対301が配設されると共に、出口側に排出ローラ対302が配設されている。これらの搬送ローラ対301及び排出ローラ対302は、図略の駆動モータにより電磁クラッチを介して回転駆動されるようになっている。
【0030】
記録紙排出部14は、本体部12を構成する筐体18の上面に本体部12と一体に形成されたもので、第2の搬送路30から搬送されてきた定着処理の終了した記録紙を画像の形成された面が裏側になるようにして順次集積する。
【0031】
画像形成装置10は、後述するように、インクの良好な転写性等を確保すべく、該装置10が稼動状態(プリント可能状態)となるまでの間に、画像形成装置10の起動時における該装置10の内部の温度が所定の基準値以下のときに、定着ユニット26の定着ローラ262を始めとする当該装置10内の各部材やユニットを通電により温めるウォームアップ動作を行う期間を有しており、このウォームアップ動作が完了すると、外部接続されたパーソナルコンピュータ等の外部装置から送信される、紙サイズ情報、プリント部数情報等の種々のプリント情報を含むプリント指示信号とプリントすべき画像データに基づいて、次のように動作する。
【0032】
すなわち、画像形成部22の各感光体ドラム225では、帯電部226で表面に静電領域が形成され、この静電領域に露光部227からの出力光により露光されることで外部装置から送信されてきた画像データに基づく静電潜像が形成され、その後に現像部228でトナー像が形成される。また、定着ユニット26の定着ローラ262では、図略の電圧供給部により内蔵ヒータに電圧が印加されることで通電され、定着ローラ262の表面が定着可能な温度になるように加熱制御される。
【0033】
一方、給紙カセットから指定サイズの記録紙が繰り出され、第1の搬送路28によりレジストローラ対282の手前にまで搬送され、一旦停止される。そして、レジストローラ対282の手前にまで搬送されてきた記録紙は、画像形成部22の画像形成動作とのタイミングが図られたうえで転写搬送部24に搬送され、各画像形成ユニット221乃至224で記録紙にトナー像が順次転写される。すなわち、記録紙に対しマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー及びブラックトナーの順で互いに重ねられた状態で画像が転写される。
【0034】
そして、このトナー像の転写された記録紙は、定着ユニット26内に搬送され、定着ローラ262により加熱されつつ定着ローラ262と加圧ローラ263とで挟持されて下流側に搬送され、第2の搬送路30により記録紙排出部14に排出される。トナー像を記録紙に転写した各感光体ドラム225は、クリーニング部229により表面上の残留トナーが除去される。この動作が順次繰り返されて、所定枚数の記録紙に対するプリントが実行される。
【0035】
本実施形態に係る画像形成装置10は、LEDプリントヘッドからなる露光部227の取り付け誤差等により生じる主走査方向(転写ベルト243の移送方向と直交する方向又は記録紙の搬送方向と直交する方向)の色ずれ、第1乃至第4の画像形成ユニット221乃至224の取り付け誤差や各感光体ドラム225を回転駆動する駆動モータの回転速度誤差等により生じる副走査方向(転写ベルト243の移送方向と同一方向又は記録紙の搬送方向と同一方向)の色ずれ、及び、第1乃至第4の画像形成ユニット221乃至224の取り付け誤差(傾き)や転写ベルト243の斜行等により生じる斜め方向(主走査方向と副走査方向間の方向)の色ずれを検出し、それに基づく色ずれ補正処理(レジスト補正処理)を実行するように構成されている。
【0036】
画像形成装置10は、電源ボタン16のON直後における該装置10内の温度が所定の基準値以下の場合に実行されるウォームアップ動作と並行して、色ずれ補正処理を自動的に実行するように構成されているとともに、色ずれ補正処理の実行中にカバー18aが開成されると、ウォームアップ動作とともに色ずれ補正処理を中断するように構成されている。
【0037】
その場合に、このようにウォームアップ動作とともに中断された色ずれ補正処理について、カバー18aの閉塞によりウォームアップの中断が解消された際に、仮に中断時点の続きから色ずれ補正処理を行うように設定すると、画像形成装置10の内部の温度が中断前と中断解消後とで大きく異なることで、補正内容に大きな誤差が生じる虞がある。
【0038】
そこで、本実施形態では、適切な色ずれ補正を行うべく、色ずれ補正処理が中断された場合には、ウォームアップ動作の中断が解消されてウォームアップ動作を再開するときに、色ずれ補正処理を再実行する(最初から実行する)ようにしている。
【0039】
また、例えばウォームアップ動作が完了した状態で色ずれ補正処理が行われている場合に、カバー18aが開閉が行われたときには、画像形成装置10の内部の温度が中断前と中断解消後とで大差がなく、ウォームアップ動作はもとより色ずれ補正処理の再実行の必要性は低い。そこで、本実施形態では、電源ボタン16をONしたときの画像形成装置10の内部の温度が所定の基準値より大きい場合、すなわち電源ボタン16がONされるまでにすでに画像形成装置10の内部が一定の基準値以上に温まっている場合には、カバー18aの開閉操作が行われても、ウォームアップ動作や色ずれ補正処理の再実行は行わないようにしている。
【0040】
図3は、上述した種々の変動要因による色ずれ量の検出動作及びその色ずれの補正動作等を説明するための制御構成を示すブロック図である。
【0041】
図3に示すように、第1乃至第4の画像形成ユニット221乃至224は、図略のインターフェイス回路を介して制御部32に接続されており、これら第1乃至第4の画像形成ユニット221乃至224により転写ベルト243上への画像形成動作が制御部32からの制御信号に基づいて実行される。また、駆動ローラ242を回転させる駆動モータ34が図略のインターフェイス回路を介して制御部32に接続されており、この駆動モータ34により転写ベルト243上への画像形成動作時における転写ベルト243の移送動作が制御部32からの制御信号に基づいて実行される。
【0042】
この制御部32には、電源ボタンのON/OFF操作を検出する電源スイッチ34、画像形成装置10内部の温度を検出するための温度センサ36、及び、カバー18aの開閉操作を検出するための開閉センサ38が図略のインターフェイス回路を介して接続されている。
【0043】
また、制御部32には、記録紙にプリントすべきカラー画像を形成する各色ごとの画像データを送出すると共に、記録紙サイズやプリント枚数等のプリントデータを送出するパーソナルコンピュータ42、パーソナルコンピュータ42から送出された各色ごとの画像データ及びプリントデータを一時的に保存する記憶部44、及び、転写ベルト243表面に後述するレジストマークを形成するためのパターンジェネレータ46が図略のインターフェイス回路を介して接続されている。
【0044】
制御部32は、演算処理を実行するCPU、所定の処理プログラムやデータ等を記憶するROM及びデータを一時的に保存するRAMから構成されている。また、制御部32には、マーク形成制御部321、マーク計測制御部322、重心演算制御部323、色ずれ補正量演算制御部324、露光制御部325、ウォームアップ制御部326及び色ずれ補正制御部327としての機能実現部を備えている。
【0045】
マーク形成制御部321は、パターンジェネレータ46からの出力信号に基づいて、第1乃至第4の画像形成ユニット221乃至224を動作させることにより、色ずれの検出を行うための4色の線状パターンの組み合わせからなるレジストマーク(位置ずれ検出用マーク)を形成するためのものである。
【0046】
このレジストマークは、図4に示すように、転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の一方端部(本体部12の前側)に、所定幅を有する4色の線状パターンからなる斜め線L1と、この斜め線L1の上流側(図の右側)に配設された所定幅を有する4色の線状パターンからなる横線L2とが所定の間隔をおいて交互に形成されると共に、転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の他方端部(本体部12の後側)に、所定幅を有する4色の線状パターンからなる斜め線L1´と、この斜め線L1´の上流側(図の右側)に配設された所定幅を有する4色の線状パターンからなる横線L2´とが所定の間隔をおいて交互に形成されてなるものである。
【0047】
ここで、斜め線L1と斜め線L1´とは転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の互いに対向する位置に形成され、横線L2と横線L2´とは転写ベルト243の幅方向(主走査方向)の互いに対向する位置に形成されている。また、一方端部側の1つの斜め線L1とそれに続く1つの横線L2とで1つの組を構成すると共に、他方端部側の1つの斜め線L1´とそれに続く1つの横線L2´とで1つの組を構成している。なお、本実施形態では、4組の斜め線L1及び横線L2と、4組の斜め線L1´及び横線L2´とが形成されている。
【0048】
また、各斜め線L1,L1´は、転写ベルト243の移送方向の下流側(図の左側)から上流側(図の右側)にかけて、第4の画像形成ユニット224により形成されたブラックトナー画像である第1の線状パターンK1、第3の画像形成ユニット223により形成されたイエロートナー画像である第2の線状パターンY1、第2の画像形成ユニット222により形成されたシアントナー画像である第3の線状パターンC1、及び、第1の画像形成ユニット221で形成されたマゼンタトナー画像である第4の線状パターンM1がその順序でそれぞれ副走査方向(あるいは主走査方向)に対し45°の角度で所定の間隔をおいて形成されたものである。
【0049】
また、各横線L2,L2´は、斜め線L1,L1´と同様に、転写ベルト243の移送方向の下流側(図の左側)から上流側(図の右側)にかけて、第4の画像形成ユニット224により形成されたブラックトナー画像である第1のラインK2、第3の画像形成ユニット223により形成されたイエロートナー画像である第2のラインY2、第2の画像形成ユニット222により形成されたシアントナー画像である第3のラインC2、及び、第1の画像形成ユニット221で形成されたマゼンタトナー画像である第4のラインM2がその順序でそれぞれ主走査方向に沿って形成されたものである。
【0050】
なお、一対の反射型フォトセンサ245,245´のうち、一方の反射型フォトセンサ245は、一方端部のレジストマークの斜め線L1及び横線L2の主走査方向の略中央位置を検出可能となる位置に配設され、他方の反射型フォトセンサ245´は、他方端部のレジストマークの斜め線L1´及び横線L2´の主走査方向の略中央位置を検出可能となる位置に配設されている。
【0051】
マーク計測制御部322は、一対の反射型フォトセンサ245,245´によるレジストマークの計測動作を制御するものであり、例えば同期信号の立下りが検出されることでカウント開始指示が行われたのち、第1の画像形成ユニット221の感光体ドラム225に対する露光位置から反射型フォトセンサ245,245´によるレジストマークの検出位置までの距離(mm)と転写ベルト243の周速(mm/s)とに基づいて求めた計測開始タイミング(ms)に達したときから4組の斜め線L1,L1´及び横線L2,L2´が反射型フォトセンサ245,245´の検出位置を通過し終わるまでの間、反射型フォトセンサ245,245´からの出力を所定時間毎(例えば、1ms毎)に得るようにしたものである。
【0052】
この反射型フォトセンサ245,245´からは、図5に示すように、4色の線状パターンに対応して反射光のP波出力及びS波出力が得られるようになっている。ここで、ブラックトナー画像である第1の線状パターンK1,K2についてはP波出力の方がS波出力よりも大きな出力値が得られるため、第1の線状パターンK1,K2の位置算出時にはP波出力が用いられ、カラートナー画像である第2,第3及び第4の線状パターンY1,Y2、C1,C2及びM1,M2についてはS波出力の方がP波出力よりも大きな出力値が得られるため、第2,第3及び第4の線状パターンY1,Y2、C1,C2及びM1,M2の位置算出時にはS波出力が用いられる。
【0053】
重心演算制御部323は、反射型フォトセンサ245,245´から所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た各線状パターンの複数の出力値に基づいて各線状パターンの転写ベルト243上の位置を算出するためのものである。なお、反射型フォトセンサ245,245´からの出力は、各線状パターンにつき、ブラックトナーの線状パターンのP波出力については下側に凸となる波形を有するものとなり、カラートナーの線状パターンのS波出力については上側に凸となる波形を有するものとなる。
【0054】
ここで、線状パターンの色ムラや転写ベルトの移送ムラ等が生じない場合には波形の最小値(ブラックトナー画像の場合)あるいは最大値(カラートナー画像の場合)を求めることで所定幅を有する各線状パターンの位置を求めることができるが、レジストマークの色ムラや転写ベルトの移送ムラ等に起因して波形に歪が生じた場合は波形の最小値あるいは最大値によっては正確な位置を求めることができないことになる。このため、本実施形態では、常に各線状パターンの正確な位置を求めるようにすべく各波形の重心を求め、この重心をその線状パターンの位置とするようにしている。なお、各線状パターンの位置は、本実施形態ではカウント開始指示が行われてからの経過時間(ms)で表わすようにしている。
【0055】
この重心は、例えばP波出力では図6に示すような下に凸となる波形となるため、所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た出力値P[n]のうちの予め設定した閾値Pth以下のもの(P[n]≦Pth)について(すなわち、カウント値m〜p(ms)の範囲内のもの)、カウント値とそのカウント値に対応する出力値との積を各カウント値毎に合算し、この合算値を各カウント値の出力値を合算した値で除したものとして求めることができる。すなわち、P波出力の重心GPは、下記の数1で示す式により求めることができる。
【0056】
【数1】
【0057】
なお、S波出力では上に凸となる波形となるため、所定時間毎(例えば、1ms毎)に得た出力値S[n]のうちの予め設定した閾値Sth以上のもの(S[n]≧Sth)について(すなわち、カウント値m〜p(ms)の範囲内のもの)、カウント値とそのカウント値に対応する出力値との積を各カウント値毎に合算し、この合算値を各カウント値の出力値を合算した値で除したものとして求めることができる。すなわち、S波出力の重心GSは、下記の数2で示す式により求めることができる。これらの求めた重心GP,GSは、算出する毎に制御部32を構成するRAM等の記憶部に記憶される。このため、出力値P[n],S[n]のすべてを記憶部に記憶させ、その後に重心GP,GSを算出する場合に比べて記憶部は記憶容量の小さいものでよいことになる。
【0058】
【数2】
【0059】
色ずれ補正量演算制御部324は、各線状パターンの色ずれ(位置ずれ)に対する補正値を算出するものである。すなわち、各線状パターンの色ずれについては、対向する左右両側の横線L2,L2´の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の位置を検出することで斜め方向(傾き方向)の色ずれ量を検出することができ、対向する左右両側の横線L2,L2´の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の副走査方向の間隔を検出することで副走査方向の色ずれ量を検出することができ、対向する左右両側の少なくともいずれか一方の一組の斜め線L1(又はL1´)の各線状パターンK1,Y1,C1,M1及び横線L2(又はL2´)の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の同色同士の間隔を検出することで主走査方向の色ずれ量を検出することができ、これら検出された色ずれ量(ライン数乃至は画素数)から色ずれ補正量(ライン数乃至は画素数)を求めるものである。
【0060】
なお、本実施形態では、斜め方向の色ずれ補正をする場合及び副走査方向の色ずれ補正をする場合については、色ずれ補正により生じる画像の不具合を抑制するため、第4の画像形成ユニット224により形成されるブラックトナー画像は補正せず、第1乃至第3の画像形成ユニット221乃至223により形成されるカラートナー画像をブラックトナー画像の位置に合わせるような色ずれ補正を行うようにしている。
【0061】
最初に、斜め方向の色ずれ補正について説明する。斜め方向の色ずれ量(ライン数乃至は画素数)は、対向する左右両側の横線L2,L2´のブラックトナー画像である第2の線状パターンK2の色ずれ量の総和KAと、カラートナー画像である第2の線状パターンY2,C2,M2の色ずれ量の総和YA,CA,MAとをそれぞれ求め、この求めたブラックトナー画像の色ずれ量の総和KAに対する各カラートナー画像の色ずれ量の総和YA,CA,MAの差を求め、これら各差を各カラートナー画像の色ずれ補正値(ライン数乃至は画素数)としている。
【0062】
すなわち、LEDプリントヘッドからなる露光部227の主走査方向(ライン方向)の画素数をN(例えば、N=7168)、一対の反射型フォトセンサ245,245´間の距離(画素数)をD(例えば、D=5184画素)、転写ベルト243の周速をS(mm/s)(例えば、S=116mm/s)、1画素の幅をG(mm)(例えば、G=0.0423mm)とする一方、一方端部側のブラックトナー画像である4本の第2の線状パターンK2の位置を下流側から上流側に向けて順にK21F,K22F,K23F,K24Fとすると共に、他方端部側のブラックトナー画像である4本の第2の線状パターンK2の位置を下流側から上流側に向けて順にK21R,K22R,K23R,K24Rとすると、ブラックトナー画像である第2の線状パターンK2の色ずれ量の総和KAは、下記の数3で示す式により求めることができる。
【0063】
【数3】
【0064】
また、一方端部側のイエロートナー画像である4本の第2の線状パターンY2の位置を下流側から上流側に向けて順にY21F,Y22F,Y23F,Y24Fとすると共に、他方端部側のイエロートナー画像である4本の第2の線状パターンY2の位置を下流側から上流側に向けて順にY21R,Y22R,Y23R,Y24Rとすると、イエロートナー画像である第2の線状パターンY2の色ずれ量の総和YAは、下記の数4で示す式により求めることができる。
【0065】
【数4】
【0066】
また、一方端部側のシアントナー画像である4本の第2の線状パターンC2の位置を下流側から上流側に向けて順にC21F,C22F,C23F,C24Fとすると共に、他方端部側のシアントナー画像である4本の第2の線状パターンC2の位置を下流側から上流側に向けて順にC21R,C22R,C23R,C24Rとすると、シアントナー画像である第2の線状パターンC2の色ずれ量の総和CAは、下記の数5で示す式により求めることができる。
【0067】
【数5】
【0068】
さらに、一方端部側のマゼンタトナー画像である4本の第2の線状パターンM2の位置を下流側から上流側に向けて順にM21F,M22F,M23F,M24Fとすると共に、他方端部側のマゼンタトナー画像である4本の第2の線状パターンM2の位置を下流側から上流側に向けて順にM21R,M22R,M23R,M24Rとすると、シアントナー画像である第2の線状パターンM2の色ずれ量の総和MAは、下記の数6で示す式により求めることができる。
【0069】
【数6】
【0070】
従って、ブラックトナー画像に対するイエロートナー画像の色ずれ量YA´、シアントナー画像の色ずれ量CA´、及び、マゼンタトナー画像の色ずれ量MA´は、それぞれ下記の数7で示す式により求めることができる。この数7で示す式により求めたYA´、CA´及びMA´が各カラートナー画像の色ずれ補正量となる。なお、今までにすでに色ずれ補正を行っている場合は、今回の色ずれ補正量と前回の色ずれ補正量とから実際に補正を行うべき色ずれ補正量を再算出するようにすればよい。
【0071】
【数7】
【0072】
次に、副走査方向の色ずれ補正について説明する。副走査方向の色ずれ量(ライン数乃至は画素数)は、上述したように、対向する左右両側の横線L2,L2´の各線状パターンK2,Y2,C2,M2の副走査方向の間隔を検出することにより副走査方向の色ずれ量を検出することができるが、本実施形態ではカラートナー画像の各線状パターンY2,C2,M2のブラックトナー画像の線状パターンK2に対する間隔により各線状パターンY2,C2,M2の各色ずれ量を検出するようにしている。すなわち、カラートナー画像の線状パターンY2についていえば、その線状パターンY2の位置とブラックトナー画像の線状パターンK2の位置とから求めた間隔の基準値(初期設定値)との差により色ずれ量を求めるようにしている。
【0073】
他のカラートナー画像の各線状パターンC2,M2についても、その線状パターンC2,M2の位置とブラックトナー画像の線状パターンK2の位置とから求めた間隔の各基準値(初期設定値)との差により色ずれ量を検出することができる。但し、この求めた色ずれ量は斜め方向の色ずれ量を含んだものであるため、斜め方向の色ずれ量を補正したものが副走査方向の色ずれ補正量となる。このため、予めカラートナー画像の線状パターンY2,C2,M2につき、上記の数7に示す数式により斜め方向の色ずれ補正量を求めておく必要がある。
【0074】
最後に、主走査方向の色ずれ補正について説明する。主走査方向の色ずれ量(画素数)は、本実施形態では一方端部側の各組の同色の斜め線L1及び横線L2の線状パターン(ブラックトナー画像については同じ組のK1とK2、イエロートナー画像については同じ組のY1とY2、シアントナー画像については同じ組のC1とC2、マゼンタトナー画像については同じ組のM1とM2)の間隔の基準値(初期設定値)との差により求めるようにしている。
【0075】
すなわち、転写ベルト243の周速をS(mm/s)(例えば、S=116mm/s)、1画素の幅をG(mm)(例えば、G=0.0423mm)、各組の同色の斜め線L1の線状パターンと横線L2の線状パターンの間隔の基準値(ライン数)をQ(例えば、Q=864ライン)とする一方、一方端部側のブラックトナー画像である各4本の第1の線状パターンK1及び第2の線状パターンK2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にK11F,K12F,K13F,K14F及びK21F,K22F,K23F,K24Fとすると、ブラックトナー画像の各組の色ずれ量KH[0],KH[1],KH[2],KH[3]は、下記の数8で示す式により求めることができる。この数8で示す式により求めた各組の色ずれ量KH[0],KH[1],KH[2],KH[3]の平均値がブラックトナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0076】
【数8】
【0077】
また、一方端部側のイエロートナー画像である各4本の第1の線状パターンY1及び第2の線状パターンY2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にY11F,Y12F,Y13F,Y14F及びY21F,Y22F,Y23F,Y24Fとすると、イエロートナー画像の各組の色ずれ量YH[0],YH[1],YH[2],YH[3]は、下記の数9で示す式により求めることができる。この数9で示す式により求めた各組の色ずれ量YH[0],YH[1],YH[2],YH[3]の平均値がイエロートナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0078】
【数9】
【0079】
また、一方端部側のシアントナー画像である各4本の第1の線状パターンC1及び第2の線状パターンC2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にC11F,C12F,C13F,C14F及びC21F,C22F,C23F,C24Fとすると、シアントナー画像の各組の色ずれ量CH[0],CH[1],CH[2],CH[3]は、下記の数10で示す式により求めることができる。この数10で示す式により求めた各組の色ずれ量CH[0],CH[1],CH[2],CH[3]の平均値がシアントナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0080】
【数10】
【0081】
さらに、一方端部側のマゼンタトナー画像である各4本の第1の線状パターンM1及び第2の線状パターンM2の位置をそれぞれ下流側から上流側に向けて順にM11F,M12F,M13F,M14F及びM21F,M22F,M23F,M24Fとすると、マゼンタトナー画像の各組の色ずれ量MH[0],MH[1],MH[2],MH[3]は、下記の数11で示す式により求めることができる。この数11で示す式により求めた各組の色ずれ量MH[0],MH[1],MH[2],MH[3]の平均値がマゼンタトナー画像の色ずれ補正量(画素数)となる。
【0082】
【数11】
【0083】
露光制御部325は、色ずれ補正量演算制御部324で求めた色ずれ補正量に基づいて、露光部227に露光動作を行わせるものである。すなわち、露光制御部325は、露光部227の露光動作を行わせる際に、斜め方向の色ずれを補正する場合、ブラックトナー画像を除いたカラートナー画像につき上記の数7で示す式により求めた色ずれ補正量YA´、CA´及びMA´の補正を行うことになる。この場合、主走査方向の領域を補正量YA´、CA´及びMA´の値に応じて略等間隔の複数に分割し、この分割した領域を単位として斜め方向に階段状に補正を行うことになる。なお、今までにすでに色ずれ補正を行っている場合は、上述の再算出した色ずれ補正量に基づいて補正を行うようにすればよい。
【0084】
例えば、主走査方向の画素数が7168で、色ずれ補正量が副走査方向に2ライン分(あるいは2画素分)あったとすると、図7に概念的に示すように、記憶部44に記憶されている画像データの読み出し位置が7168×1/2の位置にきたとき、その傾き方向に応じて前のラインあるいは後のラインのアドレスに読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。
【0085】
また、主走査方向の画素数が7168で、色ずれ補正量が副走査方向に4ライン分(あるいは4画素分)あったとすると、図8に概念的に示すように、記憶部44に記憶されている画像データの読み出し位置が7168×1/4、7168×2/4及び7168×3/4の各位置にきたとき、その傾き方向に応じて前のラインあるいは後のラインのアドレスに順次読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。なお、通常、記憶部44に記憶されている画像データは数ライン分ごとにラインバッファに取り込まれることになるので、この場合はラインバッファから画像データを読み出すときに読み出しアドレスを切り換えるようにすればよい。
【0086】
また、露光制御部325は、露光部227の露光動作を行わせる際に、副走査方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像を除いたカラートナー画像につき、色ずれ補正量演算制御部324で算出した色ずれ補正量に基づいて画像データの書き出しタイミングを調整するようにすればよい。例えば、図9に示すタイムチャートに基づいて説明すると、マゼンタトナー画像(M)については、基準となる副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間aが経過したときに画像データの書き出しが実行され、シアントナー画像(C)については、マゼンタトナー画像(M)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間bが経過したときに画像データの書き出しが実行される。
【0087】
また、イエロートナー画像(Y)については、シアントナー画像(C)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間cが経過したときに画像データの書き出しが実行され、ブラックトナー画像(K)については、イエロートナー画像(Y)の副走査方向の画像有効区間信号の立下りから時間dが経過したときに画像データの書き出しが実行される。これらの時間a,b,c,dは、ブラックトナー画像の画像データの書き出し時間を基準にして設定されたものである。
【0088】
また、露光制御部325は、露光部227の露光動作を行わせる際に、主走査方向の色ずれ補正をする場合は、ブラックトナー画像及び各カラートナー画像につき、LEDプリントヘッドからなる露光部227の主走査方向(ライン方向)の左右両側の端部に挿入する余白部分を形成するための白画素量(白画素の個数)を色ずれ補正量演算制御部324で算出した色ずれ補正量に応じて調整するようにしている。例えば、図10に示すタイムチャートに基づいて説明すると、読み出しクロック信号に同期して設定される露光部227の主走査方向における有効画像区間(有効画像区間信号(P)のON区間)内の端部(例えば、符号tで示す区間)に挿入する白画素量を色ずれ補正量演算制御部324で算出した色ずれ補正量に応じて調整することで記憶部44から読み出された画像データを主走査方向に移動させ、これにより色ずれ補正を行うようにしている。なお、露光部227の主走査方向の端部に挿入する白画素量は、色ずれ補正量演算制御部324で算出した色ずれ補正量と、画像のセンター位置を調整するために露光部227の主走査方向の端部に挿入される白画素量とから設定されることになる。この白画素は、露光部227に“0”の画像データを送出することで生成されるものである。
【0089】
ウォームアップ制御部326は、電源スイッチ34、温度センサ36及び開閉センサ38からの出力に基づいて、画像形成ユニット221乃至224等によるウォームアップ動作を制御するものである。すなわち、ウォームアップ制御部326は、電源ボタン16のON直後や一旦開成されたカバー18aが閉塞されたときの温度センサ36の検出温度が所定の基準値以下の場合には、画像形成ユニット221乃至224等にウォームアップ動作を実行させるとともに、当該画像形成装置10に備えられる図略の操作ボタンの操作を受け付けないように設定する。一方、ウォームアップ制御部326は、温度センサ36の検出温度が上記所定の基準値を超える場合には、すでに画像形成ユニット221等が十分温まっていてウォームアップの必要性が低いことから、画像形成ユニット221等にウォームアップ動作を実行させない。
【0090】
色ずれ補正制御部327は、電源スイッチ34、温度センサ36及び開閉センサ38からの出力に基づいて、マーク形成制御部321〜露光制御部325の動作を制御するものである。すなわち、色ずれ補正制御部327は、電源ボタン16のON直後の温度センサ36による検出温度が所定の基準値以下の場合には、マーク形成制御部321〜露光制御部325に各処理を実行させる。また、それらの処理の実行中に、電源ボタン16のOFF操作を示す電源スイッチ34からのOFF信号もしくはカバー18aの開成操作を示す開閉センサ38からの開成信号を受けると、マーク形成制御部321等の処理を停止させる。その後、電源ボタン16のON操作を示す電源スイッチ34からのON信号もしくはカバー18aの閉塞操作を示す開閉センサ38からの閉塞信号を受けると、その時点における温度センサ36の検出温度が所定の基準値以下の場合には、マーク形成制御部321〜露光制御部325に処理を実行させる、つまり色ずれ補正処理を再実行させる。このように、電源ボタン16のON操作またはカバー18aの閉塞操作による画像形成装置10の起動時における該装置10内部の温度が所定の基準値以下のときに、色ずれ補正処理を再実行するようにしているのは、画像形成装置10の起動時における該装置10内部の温度が所定の基準値以下のときには、上記温度による画像形成ユニットの変形状態等が色ずれ補正の中断前と中断解消後とで大きく異なっている虞があり、色ずれ補正処理は、画像形成ユニットの変形状態等に応じてその補正内容が変化することから、中断される直前の状態から継続して色ずれ補正処理を実行すると、補正結果にずれが生じている可能性が高いためである。
【0091】
一方、電源ボタン16のON操作またはカバー18aの閉塞操作による画像形成装置10の起動時における温度センサ36による検出温度が所定の基準値より大きい場合には、色ずれマーク形成制御部321等に処理を実行させない。これは、画像形成装置10内部の温度が色ずれ補正の中断前と中断解消後とで大差はなく、色ずれ補正処理の必要性は低いからである。
【0092】
次に、画像形成装置10による色ずれ補正動作を含む一連の動作について説明する。図11は、この色ずれ補正動作を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは、説明の簡単化のため、カバー18aの開成操作のみをウォームアップ動作及び色ずれ補正動作の中断条件としたものについて説明する。
【0093】
図11に示すように、電源ボタン16がONされる(ステップS1)と、温度センサ36により画像形成装置10の内部の温度検出が開始される(ステップS2)。そして、その検出温度が上記所定の基準値以下のとき(ステップS3でYES)には、ウォームアップ制御部326によりウォームアップが開始される(ステップS4)とともに、色ずれ補正制御部327によりステップS5以降の色ずれ補正処理が実行される。
【0094】
一方、ステップS3において、検出温度が所定の基準値を超えている場合(ステップS3でNO)には、当該画像形成装置10がプリント可能な状態に設定される(ステップS18)。これは、色ずれ補正の中断前と中断解消後とで、画像形成装置10内部の温度が大きくは異ならず、色ずれ補正処理の必要性は低いからである。
【0095】
ステップS5では、駆動モータ32により駆動ローラ242を回転駆動させて転写ベルト243を所定の速度で副走査方向に移動させ、転写ベルト243表面の付着物をブレード246で掻き取ることでクリーニングが実行される。その後、マーク形成制御部321による制御動作により転写ベルト243が所定の周速で移動している転写ベルト243の主走査方向における両端部表面に各画像形成ユニット221乃至224により図4に示す線状パターンからなるレジストマークが形成される(ステップS6)。
【0096】
引き続き、転写ベルト243が移動することで転写ベルト243上のレジストマークが下流側に移動し、マーク計測制御部322による制御動作により反射型フォトセンサ245,245´から順次検出信号が出力され、この検出信号に基づいて各線状パターンK1,Y1,C1,M1及びK2,Y2,C2,M2の位置が検出される(ステップS7)。すなわち、重心演算制御部323の制御動作により反射型フォトセンサ245,245´からの出力信号に基づいて各線状パターンK1,Y1,C1,M1及びK2,Y2,C2,M2の重心が算出され、この算出された重心が各線状パターンの位置データとして記憶部44に記憶される。
【0097】
次いで、色ずれ補正量演算制御部324の制御動作によりブラックトナー画像に対する各カラートナー画像の斜め方向の色ずれ補正量が算出され(ステップS8)、引き続いてブラックトナー画像に対する各カラートナー画像の副走査方向の色ずれ補正量が算出され(ステップS9)、その後にブラックトナー画像及び各カラートナー画像の主走査方向の色ずれ補正量が算出される(ステップS10)。
【0098】
ステップS13の処理後、ウォームアップ制御部326によりウォームアップが完了したか否かが判定され(ステップS14)、ウォームアップが完了する(ステップS14でYES)と、画像形成装置10がプリント可能状態に設定される(ステップS19)。
【0099】
そして、所定の操作ボタンによりプリント指示が行われる(ステップS13でYES)と、ステップS8〜S10で算出された斜め方向、副走査方向及び主走査方向の補正値に基づいて、画像形成が行われる(ステップS14)。
【0100】
図12は、図11に示すフローチャートの各ステップS4〜S11の処理中にカバー18aの開成があった場合の割り込み処理を示すフローチャートであり、各ステップS5〜S10のいずれかの処理中にカバー18aの開成操作があると、図12に示す処理に移行することにより、色ずれ補正処理が中断する。
【0101】
図12に示すように、各ステップS4〜S13の処理中にカバー18aの開成操作があった場合、開閉センサ38から開成信号が制御部32に出力され(ステップS21)、これを受けてウォームアップ制御部326によりウォームアップ動作が中断される(ステップS22)。
【0102】
その後、カバー18aが再び閉塞され、開閉センサ38から閉塞信号が制御部32に出力される(ステップS23)と、図11に示すフローチャートのステップS3の処理に戻る。そして、温度センサ36の検出温度が上記所定の基準値以下のとき(ステップS3でYES)には、ウォームアップ制御部326によりウォームアップが開始される(ステップS4)とともに、色ずれ補正制御部327により色ずれ補正処理が再実行される。このように色ずれ補正処理を再実行するのは、画像形成ユニットの変形状態等が色ずれ補正の中断前と中断解消後とで大きく異なっている虞があるため、中断される直前の状態から継続して色ずれ補正処理を実行すると、補正結果にずれが生じる可能性が高いからである。
【0103】
一方、検出温度が所定の基準値を超えている場合(ステップS3でNO)には、ステップS4〜S11の色ずれ補正処理等の実行を飛ばして、当該画像形成装置10がプリント可能な状態に設定される(ステップS18)。画像形成装置10内部の温度が色ずれ補正の中断前と中断解消後とで大差はなく、色ずれ補正処理の必要性は低いからである。
【0104】
このように、色ずれ補正が中断された場合において、カバー18aの閉塞操作によりその中断が解消されたときに、その時点の画像形成装置10の内部の温度が所定の基準値以下のときには、色ずれ補正を再実行するようにしたので、色ずれ補正処理の信頼性の低下を防止または抑制することができ、その結果、色ずれを確実に抑制しつつ記録紙への画像の形成(プリント)を行うことができる。
【0105】
また、色ずれ補正が中断された場合において、カバー18aの閉塞操作によりその中断が解消されたときに、その時点の画像形成装置10の内部の温度が所定の基準値を超えるときには、カバー18aが閉塞されても色ずれ補正を実行しないようにしたので、必要性の低い色ずれ補正処理を実行することにより操作者を待機させるのを防止または抑制することができる。
【0106】
なお、本発明は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、例えば以下に述べるような種々の変形態様を必要に応じて採用することができる。
【0107】
(1)上記実施形態では、色ずれ補正量演算制御部324は、所定の計算式に基づいて色ずれ補正量を算出するようにしているが、これに限られるものではなく、例えば、制御部32を構成するROM等の記憶部に記憶させたテーブルを用いて色ずれ補正量を求めるようにすることも可能である。要は、色ずれ補正量演算制御部324は、計算式やテーブル等から色ずれ補正量を導出する機能を有しておればよい。
【0108】
(2)上記実施形態では、露光部227はLEDプリントヘッドから構成されたものであるが、これに限定されるものではなく、例えば、レーザ光走査型のものであってもよい。
【0109】
(3)上記実施形態では、カバー18aの開成により色ずれ補正を中断し、カバー18aの閉塞により、所定の場合に色ずれ補正を最初から行うようにしたが、電源ボタン16をOFFにすることにより色ずれ補正を中断し、その後の電源ボタン16のONにより、所定の場合に色ずれ補正を最初から行うようにしてもよい。また、上記のようにカバー18aの開閉や電源ボタン16のON/OFFに限られず、色ずれ補正処理の中断及び実行は他の操作が行われた場合でもよい。
【0110】
(4)色ずれ補正処理を、例えば印刷可能状態において、一定の時間間隔や一定のプリント枚数毎に実行するように設定されている場合には、ウォームアップが完了しているため、その色ずれ補正処理が中断されたとしても、中断解消後に再実行しなくてもよい。
【0111】
(5)上記実施形態では、ウォームアップ等を実行するか否かを、画像形成装置10の内部の温度に応じて決定しているが、これに限られず、その決定の判断基準を、定着ユニット26の温度や画像形成装置10の外部の温度、あるいはこれらを適宜組み合わせたものとしてもよい。要は、画像形成装置10の環境温度に応じてウォームアップ等を実行するか否かを決定すればよい。
【0112】
(6)上記実施形態では、色ずれ補正処理をウォームアップと並行して実行するように構成したが、電源ボタン16のONによる画像形成装置10の起動時に、例えばトナーを帯電させる動作や感光体ドラム225を帯電させる動作など、ウォームアップ動作以外で行われる動作がある場合には、その動作と並行して色ずれ補正処理を実行するようにしても、操作者の待機時間を低減することができる。
(7)上記実施形態では、画像形成装置10はカラープリンタであるが、これに限られず、例えば、カラー複写機やカラーファクシミリ等の他の構成であってもよい。
【0113】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、起動動作がその途中で中断したときには、すでに色ずれ補正動作が終了していても、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作が再実行されるように構成したので、画像形成装置の起動動作が中断された場合でも、適切な色ずれ補正が行われ、色ずれ補正処理の信頼性の低下を防止または抑制することができる。
【0114】
請求項2に記載の発明によれば、所定部材を所要温度に加温する期間に色ずれ補正動作を実行するように構成したので、色ずれ補正処理の実行による操作者の待機時間を低減することができる。
【0115】
請求項3に記載の発明によれば、電源投入時の検出温度が所定値を超える場合、例えば、起動手段による上記所定部材の加温動作が完了した状態で電源が切断されたのち間もなく電源が投入された場合等、画像形成装置の環境温度が上記加温動作の中断前と中断解消後とでそれほど大差がないときには、必要性の低い色ずれ補正処理を実行しないようにし、電源投入時の検出温度が所定値以下の場合にのみ色ずれ補正処理を再実行するように構成したので、色ずれ補正処理の実行による操作者の待機時間を低減することができる。
【0116】
請求項4に記載の発明によれば、電源の切断操作及び装置本体の外装カバーの開成操作のうち少なくともいずれか一方の操作により前記起動動作がその途中で中断したときに、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作を再実行させるように設定されているものに、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明を適用したので、適切な色ずれ補正処理を必要な時期に行うという点で特に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構成を概略的に示す図である。
【図2】反射型フォトセンサの配置構成を説明するための図である。
【図3】色ずれ量の検出動作及びその色ずれ補正動作を説明するための制御構成を示す図である。
【図4】レジストマークの構成を説明するための面図である。
【図5】反射型フォトセンサの出力波形を説明するための図である。
【図6】反射型フォトセンサのP波出力の重心を求める説明をするための図である。
【図7】斜め方向の色ずれ補正を説明するための図である。
【図8】斜め方向の色ずれ補正を説明するための図である。
【図9】副走査方向の色ずれ補正動作を説明するためのタイムチャートである。
【図10】主走査方向の色ずれ補正動作を説明するためのタイムチャートである。
【図11】色ずれ補正動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】図11に示すフローチャートの各ステップS4〜S11の処理中にカバーの開成操作があった場合の割り込み処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像形成装置
16 電源ボタン
18a カバー
22 画像形成部
221〜224 画像形成ユニット
225 感光体ドラム
227 露光部
243 転写ベルト
32 制御部
325 露光制御部
326 ウォームアップ制御部
327 色ずれ補正制御部
36 温度センサ
38 開閉センサ
Claims (4)
- トナー画像を形成する画像形成ユニットを複数の色毎に備えて装置本体内で所定の方向に配列させ、その配列方向に用紙を搬送して該用紙に各色のトナー画像を多重転写する画像形成装置であって、
電源投入を受けて、前記装置本体に設けられた所定の部材を稼動状態にする起動手段と、前記起動動作の中断条件の発生の有無を監視する監視手段と、前記用紙上での各色のトナー画像の形成位置の位置ずれに起因する色ずれを補正する色ずれ補正手段と、前記起動動作と並行して前記色ずれ補正動作を行わせる一方、該起動動作がその途中で中断したときには、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作を再実行させる制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記起動手段は、所定部材を所要温度に加温するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 当該画像形成装置の環境温度を検出する検出手段を備え、前記制御手段は、前記電源投入時の検出温度が所定値以下の場合にのみ色ずれ補正動作を再実行させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記電源の切断操作及び前記装置本体の外装カバーの開成操作のうち少なくともいずれか一方の操作により前記起動動作がその途中で中断したときに、この起動動作が再開した時点で色ずれ補正動作を再実行させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
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