JP2004157174A - 画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フレアー光の影響を抑え、黒ベタ間の地肌汚れや、線切れや中間調の劣化を抑えることができ、光源をコンタクトガラスに近づけて光量アップすることにより、省電力化を図ることができるとともに、弾性遮光部材(遮光板)をコンタクトガラスと接触させても、コンタクトガラスに傷が発生するのを防止することができる画像読取装置を提供すること。
【解決手段】画像読取装置において、露光ランプ55とコンタクトガラス51の間に弾性遮光部材52を、その先端部を前記コンタクトガラスに接触させて第1キャリッジ50に設け、この弾性遮光部材の主走査方向にスリット状の開口部59を形成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】画像読取装置において、露光ランプ55とコンタクトガラス51の間に弾性遮光部材52を、その先端部を前記コンタクトガラスに接触させて第1キャリッジ50に設け、この弾性遮光部材の主走査方向にスリット状の開口部59を形成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、スキャナ等において原稿を照射して走査する光学系を備えた画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来の画像読取装置を、複写機を一例として示したものである。筐体1の上面にはコンタクトガラス2が設けられており、このコンタクトガラス2の上面には原稿3が配置されている。コンタクトガラス2の下方には第1キャリッジ4と第2キャリッジ5とが配置されている。第1キャリッジ4は、原稿3の面を下方から照射するための露光ランプ8と、光を集光させるための反射板14と、第1ミラー15を備えている。第2キャリッジ5は、第1キャリッジ4からの光路の方向を変えるための第2ミラー16と、第3ミラー17を備えている。これら第1キャリッジ4と第2キャリッジ5とは、摺動部材を介してガイドレール上に載せられており、副走査方向に直線移動でき、これにより第1キャリッジ4は、原稿面全面を走査する。第2キャリッジ5は、所定の光路長を保つように、第1キャリッジ4の1/2の速度で移動する。
【0003】
そして、第1キャリッジ4と第2キャリッジ5を所定の速度で移動させることにより、原稿面に照射され反射した光は、第1ミラー15、第2ミラー16、第3ミラー17により反射されてレンズ6に入射した後、ラインセンサ7上に結像する。ラインセンサ7ではライン状に配置された受光素子を走査(主走査)させ、光情報を電気信号に変換する。図2において、10は左スケール、11は基準白板、12は奥スケール、13は駆動モータ、21はキャリッジホームポジション(HP)センサ、22,23はAPSセンサである。
【0004】
図3は、キャリッジの駆動方式の一例を示す。この駆動方式としては、一般に、キャリッジ片側駆動方式とキャリッジ両側駆動方式とがある。そこで、まず、前者の片側駆動方式について説明する。この方式は、キャリッジの一端をガイドロッドに嵌合させて、他端はコロか摺動部材を介してガイドレール上に載っており、ガイドロッド側片方に張設したワイヤによって往復移動する方式である。キャリッジ両側駆動方式には、ワイヤ駆動方式とタイミングベルト駆動方式とがある。
【0005】
タイミングベルト駆動方式を用いた走査装置の一例を図3に基づいて説明する。第1キャリッジ4と第2キャリッジ5との左右両側には、副走査方向Yに長い形状のタイミングベルト25と、副走査方向Yに短い形状のタイミングベルト26とが配設されている。タイミングベルト25はタイミングベルトプーリ27,28間で、タイミングベルト26はタイミングベルトプーリ29,30間でそれぞれ巻掛けされている。タイミングベルトプーリ27,30はそれぞれ一体化されており、主走査方向Xに配設された駆動軸32で連結されている。この駆動軸32の一端は従動プーリ33と連結され、この従動プーリ33はタイミングベルト34を介して駆動モータ13の駆動プーリ35と連結されている。
【0006】
また、第1キャリッジ4の左右両側の端部はそのスリット長手方向をレンズ光軸と直角にした状態でタイミングベルト25に固定されており、第2キャリッジ5の左右両側の端部は第1キャリッジ4に対して所定の間隔で平行に調整された状態でタイミングベルト26に固定されている。第1キャリッジ4の端部及び第2キャリッジ5の端部は、ガイドレールに沿って副走査方向Yに移動できるようになっている。このような構成において、駆動モータ13からの駆動力は駆動軸32を介してタイミングベルトプーリ27,33に伝達されることにより、タイミングベルト25,26を回転させ、これにより第1キャリッジ4と第2キャリッジ5とを副走査方向Yに移動させる。
【0007】
この場合、タイミングベルトプーリ27,28の径を1とすると、タイミングベルトプーリ29,33の径は1/2になっており、これにより第1スキャナ4と第2スキャナ5の移動速度は1対1/2となって移動することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のものにあっては、近年、省電力/省スペース化のために、希ガス蛍光ランプ(Xeランプ)を露光ランプ8として使用している。原稿反射率に忠実な読み取りを行わないと、画像劣化現象が発生する。本来白地部Wの出力は、図4のaに示したように高いものであるが、bに示したような、反射率の低い黒地部Bに囲まれた反射率白地部を読み取ると、出力が低めに出る傾向がある。これは、原稿に近い物体や光源管面で反射を繰返し、原稿情報として読み取ってしまうためである。このフレアー成分の影響で読取ポイントの原稿情報が忠実にラインセンサ7に結像しないで、原稿読取時に多大な影響を与えてしまい、特に原稿黒部ベタ間の白色部に地肌汚れが発生してしまう問題があった。また、前記白部と黒部が逆転している場合、線切れが発生するという問題があった。
【0009】
さらに、ランプの光量の効率向上として、光源と原稿読取ライン間の距離を短くすることにより照度アップし、省電力化を図っているが、原稿固定の走査読取装置において、ランプとコンタクトガラスの間隔が狭くなり、金属の遮光板を入れると、遮光板がコンタクトガラスと接触した場合に、コンタクトガラスに傷を発生するという問題もあった。
【0010】
そこでこの発明は、前記のような従来のものが有する問題点を解決し、フレアー光の影響を抑え、黒ベタ間の地肌汚れや、線切れや中間調の劣化を抑えることができ、光源をコンタクトガラスに近づけて光量アップすることにより、省電力化を図ることができるとともに、弾性遮光部材(遮光板)をコンタクトガラスと接触させても、コンタクトガラスに傷が発生するのを防止することができる画像読取装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、コンタクトガラス上に載置された原稿面を照明するための露光ランプ及び照明用のミラーを有する第1キャリッジと、この第1キャリッジから前記原稿面に照明され反射された光の光路方向を変えるためのミラーを有する第2キャリッジとを備え、前記第1キャリッジ及び前記第2キャリッジを副走査方向に移動させることにより、前記原稿面の画像を、結像レンズを介しラインセンサ上に結像させ原稿画像を読取る画像読取装置において、前記露光ランプとコンタクトガラスの間に弾性遮光部材を、その先端部を前記コンタクトガラスに接触させて第1キャリッジに設け、この弾性遮光部材の主走査方向にスリット状の開口部を形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記露光ランプは、副走査方向に1対設けられ、前記弾性遮光部材は、前記各露光ランプの上部を覆うように1対設けられ、これら弾性遮光部材の先端部間の主走査方向にスリット状の開口部が形成されている。請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記弾性遮光部材は、少なくとも露光ランプと対向する内面が反射面となっている。請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記弾性遮光部材は、材質が樹脂弾性材質となっている。請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記弾性遮光部材は、コンタクトガラスと接触する先端部が露光ランプ側に向けて屈曲されている。請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記弾性遮光部材は、遮光板である。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、実施の形態における第1キャリッジ部の断面図である。この実施の形態において、第1キャリッジ部以外の構成は、前記図2〜4に示した従来の構成と同様となっている。
【0015】
図1において、50は第1キャリッジで、コンタクトガラス51の下方に設けられている。第1キャリッジ50にはフレーム54が備えられ、該フレームには原稿を照明する光源(露光ランプ)としてのキセノンランプ55と、原稿からの反射光の光路の方向を変えるための第1ミラー53が設けられている。キセノンランプ55は、左右に1対設けられ、その内壁面に反射膜57が施され、主走査方向に反射膜57のないスリット窓58を有する構造となっており、このような構造によりスリット窓58からの放射される光が高くなるようにしている。第1ミラー53は、フレーム54に設けられた位置決め面に該ミラーの反射面と反対面より図示しない押圧手段により押圧位置決めされている。
【0016】
52は弾性遮光部材としての左右1対の遮光板で、これら遮光板52は、不透明の樹脂弾性材質(ポリエステルフィルム等)で出来ており、キセノンランプ55の上部を覆うようにフレーム54に設けられている。遮光板52は、主走査方向にスリット状の開口部59を有するように、その先端部を相接近させて設けられている。遮光板52の先端部は、コンタクトガラス51と離れる方向に屈曲されており、該屈曲部がコンタクトガラス51と接触している。そして遮光板52はキセノンランプ55と向かい合う面が反射面となっている。
【0017】
前記のような構成の第1キャリッジ部においては、遮光板52が樹脂弾性材質からなり、遮光板52の主走査方向に開口部59が形成され、かつその先端部がコンタクトガラス51と離れる方向に屈曲され、該屈曲部がコンタクトガラス51と接触するため、原稿からのフレアー光の影響を抑えることができ、従来生じていた黒ベタ間の地肌汚れや、線切れや中間調の劣化を抑えることが可能となる。また、キセノンランプ55がコンタクトガラス51に近づいて光量アップすることができるため、省電力化が可能となる。さらに、遮光板52のキセノンランプ55と対向する内面が反射面となるので、キセノンランプ55から放射する光を効率良く原稿面に導くことができ、光量アップが可能となるとともに、省電力化が可能となる。
【0018】
また、遮光板52が樹脂弾性材質となっているため、コンタクトガラス51に接触しても傷を発生させることもないし、キセノンランプ55がコンタクトガラス面側に近接するため、読取面とランプの距離が短くでき、光量アップが可能となるとともに、省電力化が可能となる。さらに、遮光板52のコンタクトガラスと当接する先端部がキセノンランプ55側に向けて屈曲されているため、第1キャリッジの往復移動時、コンタクトガラスと構造体及びスケール等の繋ぎ目での段差部での引っ掛り等、速度変動等による異常画像(画像の部分伸縮)が、発生しない。
【0019】
前記実施の形態で示した第1キャリッジ4はあくまでも好ましい一例を示したにすぎず、例えば遮光板52を図示のように1対とはせず、一体の1個ものとしてそれにスリット状の開口部を形成してもよい。その他、細部の構成はこの発明の実施に際しては特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲内で種々の設計的な変更や修正ができる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、露光ランプとコンタクトガラスの間に弾性遮光部材を、その先端部をコンタクトガラスに接触させて第1キャリッジに設け、この弾性遮光部材の主走査方向にスリット状の開口部を形成し、また請求項2に記載の発明では、請求項1において、露光ランプは、副走査方向に1対設けられ、弾性遮光部材は、各露光ランプの上部を覆うように1対設けられ、これら弾性遮光部材の先端部間の主走査方向にスリット状の開口部が形成されているので、原稿からのフレアー光の影響を抑え、黒ベタ間の地肌汚れや、線切れや中間調の劣化を抑えることができ、光源をコンタクトガラスに近づけて光量アップすることにより、省電力化を図ることができる。また、弾性遮光部材をコンタクトガラスと接触させても、コンタクトガラスに傷が発生するのを防止することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明では、少なくとも露光ランプと対向する内面が反射面となっているので、光源から放射する光を効率良く、原稿面に導くことができ、光量アップを図ることができるとともに、省電力化が可能となる。
【0022】
請求項4に記載の発明では、弾性遮光部材の材質が樹脂弾性材質となっているので、コンタクトガラスと接触させても傷を発生させることがないのに加え、金属の弾性遮光部材に比して露光ランプをコンタクトガラス面側に近接させることも可能となるので、原稿読取面と露光ランプの距離が短くでき、光量アップを図ることができるとともに、省電力化が可能となる。
【0023】
請求項5に記載の発明では、弾性遮光部材のコンタクトガラスと接触する先端部が露光ランプ側に向けて屈曲されているので、第1キャリッジの往復移動時、コンタクトガラスと構造体及びスケール等の繋ぎ目での段差部での引っ掛り等、速度変動等による異常画像(画像の部分伸縮)が、発生しないようにすることができる。
【0024】
請求項6に記載の発明では、弾性遮光部材が遮光板からなるので、軽量化が図れ、取り付けが便利であるとともに、製作も容易で安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態における画像読取装置の第1キャリッジ部の断面図である。
【図2】従来の画像読取装置を示す概略図である。
【図3】同上のキャリッジの駆動方式の一例を示す概略図である。
【図4】同上の画像劣化現象が発生する現象を示す図面である。
【符号の説明】
50 第1キャリッジ
51 コンタクトガラス
52 遮光板(弾性遮光部材)
53 第1ミラー
54 フレーム
55 キセノンランプ(露光ランプ)
57 反射膜
58 スリット窓
59 スリット状の開口部
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、スキャナ等において原稿を照射して走査する光学系を備えた画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来の画像読取装置を、複写機を一例として示したものである。筐体1の上面にはコンタクトガラス2が設けられており、このコンタクトガラス2の上面には原稿3が配置されている。コンタクトガラス2の下方には第1キャリッジ4と第2キャリッジ5とが配置されている。第1キャリッジ4は、原稿3の面を下方から照射するための露光ランプ8と、光を集光させるための反射板14と、第1ミラー15を備えている。第2キャリッジ5は、第1キャリッジ4からの光路の方向を変えるための第2ミラー16と、第3ミラー17を備えている。これら第1キャリッジ4と第2キャリッジ5とは、摺動部材を介してガイドレール上に載せられており、副走査方向に直線移動でき、これにより第1キャリッジ4は、原稿面全面を走査する。第2キャリッジ5は、所定の光路長を保つように、第1キャリッジ4の1/2の速度で移動する。
【0003】
そして、第1キャリッジ4と第2キャリッジ5を所定の速度で移動させることにより、原稿面に照射され反射した光は、第1ミラー15、第2ミラー16、第3ミラー17により反射されてレンズ6に入射した後、ラインセンサ7上に結像する。ラインセンサ7ではライン状に配置された受光素子を走査(主走査)させ、光情報を電気信号に変換する。図2において、10は左スケール、11は基準白板、12は奥スケール、13は駆動モータ、21はキャリッジホームポジション(HP)センサ、22,23はAPSセンサである。
【0004】
図3は、キャリッジの駆動方式の一例を示す。この駆動方式としては、一般に、キャリッジ片側駆動方式とキャリッジ両側駆動方式とがある。そこで、まず、前者の片側駆動方式について説明する。この方式は、キャリッジの一端をガイドロッドに嵌合させて、他端はコロか摺動部材を介してガイドレール上に載っており、ガイドロッド側片方に張設したワイヤによって往復移動する方式である。キャリッジ両側駆動方式には、ワイヤ駆動方式とタイミングベルト駆動方式とがある。
【0005】
タイミングベルト駆動方式を用いた走査装置の一例を図3に基づいて説明する。第1キャリッジ4と第2キャリッジ5との左右両側には、副走査方向Yに長い形状のタイミングベルト25と、副走査方向Yに短い形状のタイミングベルト26とが配設されている。タイミングベルト25はタイミングベルトプーリ27,28間で、タイミングベルト26はタイミングベルトプーリ29,30間でそれぞれ巻掛けされている。タイミングベルトプーリ27,30はそれぞれ一体化されており、主走査方向Xに配設された駆動軸32で連結されている。この駆動軸32の一端は従動プーリ33と連結され、この従動プーリ33はタイミングベルト34を介して駆動モータ13の駆動プーリ35と連結されている。
【0006】
また、第1キャリッジ4の左右両側の端部はそのスリット長手方向をレンズ光軸と直角にした状態でタイミングベルト25に固定されており、第2キャリッジ5の左右両側の端部は第1キャリッジ4に対して所定の間隔で平行に調整された状態でタイミングベルト26に固定されている。第1キャリッジ4の端部及び第2キャリッジ5の端部は、ガイドレールに沿って副走査方向Yに移動できるようになっている。このような構成において、駆動モータ13からの駆動力は駆動軸32を介してタイミングベルトプーリ27,33に伝達されることにより、タイミングベルト25,26を回転させ、これにより第1キャリッジ4と第2キャリッジ5とを副走査方向Yに移動させる。
【0007】
この場合、タイミングベルトプーリ27,28の径を1とすると、タイミングベルトプーリ29,33の径は1/2になっており、これにより第1スキャナ4と第2スキャナ5の移動速度は1対1/2となって移動することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のものにあっては、近年、省電力/省スペース化のために、希ガス蛍光ランプ(Xeランプ)を露光ランプ8として使用している。原稿反射率に忠実な読み取りを行わないと、画像劣化現象が発生する。本来白地部Wの出力は、図4のaに示したように高いものであるが、bに示したような、反射率の低い黒地部Bに囲まれた反射率白地部を読み取ると、出力が低めに出る傾向がある。これは、原稿に近い物体や光源管面で反射を繰返し、原稿情報として読み取ってしまうためである。このフレアー成分の影響で読取ポイントの原稿情報が忠実にラインセンサ7に結像しないで、原稿読取時に多大な影響を与えてしまい、特に原稿黒部ベタ間の白色部に地肌汚れが発生してしまう問題があった。また、前記白部と黒部が逆転している場合、線切れが発生するという問題があった。
【0009】
さらに、ランプの光量の効率向上として、光源と原稿読取ライン間の距離を短くすることにより照度アップし、省電力化を図っているが、原稿固定の走査読取装置において、ランプとコンタクトガラスの間隔が狭くなり、金属の遮光板を入れると、遮光板がコンタクトガラスと接触した場合に、コンタクトガラスに傷を発生するという問題もあった。
【0010】
そこでこの発明は、前記のような従来のものが有する問題点を解決し、フレアー光の影響を抑え、黒ベタ間の地肌汚れや、線切れや中間調の劣化を抑えることができ、光源をコンタクトガラスに近づけて光量アップすることにより、省電力化を図ることができるとともに、弾性遮光部材(遮光板)をコンタクトガラスと接触させても、コンタクトガラスに傷が発生するのを防止することができる画像読取装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、コンタクトガラス上に載置された原稿面を照明するための露光ランプ及び照明用のミラーを有する第1キャリッジと、この第1キャリッジから前記原稿面に照明され反射された光の光路方向を変えるためのミラーを有する第2キャリッジとを備え、前記第1キャリッジ及び前記第2キャリッジを副走査方向に移動させることにより、前記原稿面の画像を、結像レンズを介しラインセンサ上に結像させ原稿画像を読取る画像読取装置において、前記露光ランプとコンタクトガラスの間に弾性遮光部材を、その先端部を前記コンタクトガラスに接触させて第1キャリッジに設け、この弾性遮光部材の主走査方向にスリット状の開口部を形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記露光ランプは、副走査方向に1対設けられ、前記弾性遮光部材は、前記各露光ランプの上部を覆うように1対設けられ、これら弾性遮光部材の先端部間の主走査方向にスリット状の開口部が形成されている。請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記弾性遮光部材は、少なくとも露光ランプと対向する内面が反射面となっている。請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記弾性遮光部材は、材質が樹脂弾性材質となっている。請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記弾性遮光部材は、コンタクトガラスと接触する先端部が露光ランプ側に向けて屈曲されている。請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記弾性遮光部材は、遮光板である。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、実施の形態における第1キャリッジ部の断面図である。この実施の形態において、第1キャリッジ部以外の構成は、前記図2〜4に示した従来の構成と同様となっている。
【0015】
図1において、50は第1キャリッジで、コンタクトガラス51の下方に設けられている。第1キャリッジ50にはフレーム54が備えられ、該フレームには原稿を照明する光源(露光ランプ)としてのキセノンランプ55と、原稿からの反射光の光路の方向を変えるための第1ミラー53が設けられている。キセノンランプ55は、左右に1対設けられ、その内壁面に反射膜57が施され、主走査方向に反射膜57のないスリット窓58を有する構造となっており、このような構造によりスリット窓58からの放射される光が高くなるようにしている。第1ミラー53は、フレーム54に設けられた位置決め面に該ミラーの反射面と反対面より図示しない押圧手段により押圧位置決めされている。
【0016】
52は弾性遮光部材としての左右1対の遮光板で、これら遮光板52は、不透明の樹脂弾性材質(ポリエステルフィルム等)で出来ており、キセノンランプ55の上部を覆うようにフレーム54に設けられている。遮光板52は、主走査方向にスリット状の開口部59を有するように、その先端部を相接近させて設けられている。遮光板52の先端部は、コンタクトガラス51と離れる方向に屈曲されており、該屈曲部がコンタクトガラス51と接触している。そして遮光板52はキセノンランプ55と向かい合う面が反射面となっている。
【0017】
前記のような構成の第1キャリッジ部においては、遮光板52が樹脂弾性材質からなり、遮光板52の主走査方向に開口部59が形成され、かつその先端部がコンタクトガラス51と離れる方向に屈曲され、該屈曲部がコンタクトガラス51と接触するため、原稿からのフレアー光の影響を抑えることができ、従来生じていた黒ベタ間の地肌汚れや、線切れや中間調の劣化を抑えることが可能となる。また、キセノンランプ55がコンタクトガラス51に近づいて光量アップすることができるため、省電力化が可能となる。さらに、遮光板52のキセノンランプ55と対向する内面が反射面となるので、キセノンランプ55から放射する光を効率良く原稿面に導くことができ、光量アップが可能となるとともに、省電力化が可能となる。
【0018】
また、遮光板52が樹脂弾性材質となっているため、コンタクトガラス51に接触しても傷を発生させることもないし、キセノンランプ55がコンタクトガラス面側に近接するため、読取面とランプの距離が短くでき、光量アップが可能となるとともに、省電力化が可能となる。さらに、遮光板52のコンタクトガラスと当接する先端部がキセノンランプ55側に向けて屈曲されているため、第1キャリッジの往復移動時、コンタクトガラスと構造体及びスケール等の繋ぎ目での段差部での引っ掛り等、速度変動等による異常画像(画像の部分伸縮)が、発生しない。
【0019】
前記実施の形態で示した第1キャリッジ4はあくまでも好ましい一例を示したにすぎず、例えば遮光板52を図示のように1対とはせず、一体の1個ものとしてそれにスリット状の開口部を形成してもよい。その他、細部の構成はこの発明の実施に際しては特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲内で種々の設計的な変更や修正ができる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、露光ランプとコンタクトガラスの間に弾性遮光部材を、その先端部をコンタクトガラスに接触させて第1キャリッジに設け、この弾性遮光部材の主走査方向にスリット状の開口部を形成し、また請求項2に記載の発明では、請求項1において、露光ランプは、副走査方向に1対設けられ、弾性遮光部材は、各露光ランプの上部を覆うように1対設けられ、これら弾性遮光部材の先端部間の主走査方向にスリット状の開口部が形成されているので、原稿からのフレアー光の影響を抑え、黒ベタ間の地肌汚れや、線切れや中間調の劣化を抑えることができ、光源をコンタクトガラスに近づけて光量アップすることにより、省電力化を図ることができる。また、弾性遮光部材をコンタクトガラスと接触させても、コンタクトガラスに傷が発生するのを防止することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明では、少なくとも露光ランプと対向する内面が反射面となっているので、光源から放射する光を効率良く、原稿面に導くことができ、光量アップを図ることができるとともに、省電力化が可能となる。
【0022】
請求項4に記載の発明では、弾性遮光部材の材質が樹脂弾性材質となっているので、コンタクトガラスと接触させても傷を発生させることがないのに加え、金属の弾性遮光部材に比して露光ランプをコンタクトガラス面側に近接させることも可能となるので、原稿読取面と露光ランプの距離が短くでき、光量アップを図ることができるとともに、省電力化が可能となる。
【0023】
請求項5に記載の発明では、弾性遮光部材のコンタクトガラスと接触する先端部が露光ランプ側に向けて屈曲されているので、第1キャリッジの往復移動時、コンタクトガラスと構造体及びスケール等の繋ぎ目での段差部での引っ掛り等、速度変動等による異常画像(画像の部分伸縮)が、発生しないようにすることができる。
【0024】
請求項6に記載の発明では、弾性遮光部材が遮光板からなるので、軽量化が図れ、取り付けが便利であるとともに、製作も容易で安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態における画像読取装置の第1キャリッジ部の断面図である。
【図2】従来の画像読取装置を示す概略図である。
【図3】同上のキャリッジの駆動方式の一例を示す概略図である。
【図4】同上の画像劣化現象が発生する現象を示す図面である。
【符号の説明】
50 第1キャリッジ
51 コンタクトガラス
52 遮光板(弾性遮光部材)
53 第1ミラー
54 フレーム
55 キセノンランプ(露光ランプ)
57 反射膜
58 スリット窓
59 スリット状の開口部
Claims (6)
- コンタクトガラス上に載置された原稿面を照明するための露光ランプ及び照明用のミラーを有する第1キャリッジと、この第1キャリッジから前記原稿面に照明され反射された光の光路方向を変えるためのミラーを有する第2キャリッジとを備え、前記第1キャリッジ及び前記第2キャリッジを副走査方向に移動させることにより、前記原稿面の画像を、結像レンズを介しラインセンサ上に結像させ原稿画像を読取る画像読取装置において、
前記露光ランプとコンタクトガラスの間に弾性遮光部材を、その先端部を前記コンタクトガラスに接触させて第1キャリッジに設け、この弾性遮光部材の主走査方向にスリット状の開口部を形成したことを特徴とする画像読取装置。 - 前記露光ランプは、副走査方向に1対設けられ、前記弾性遮光部材は、前記各露光ランプの上部を覆うように1対設けられ、これら弾性遮光部材の先端部間の主走査方向にスリット状の開口部が形成されている請求項1記載の画像読取装置。
- 前記弾性遮光部材は、少なくとも露光ランプと対向する内面が反射面となっている請求項1又は2記載の画像読取装置。
- 前記弾性遮光部材は、材質が樹脂弾性材質となっている請求項1ないし3のいずれかに記載の画像読取装置。
- 前記弾性遮光部材は、コンタクトガラスと接触する先端部が露光ランプ側に向けて屈曲されている請求項1ないし4のいずれかに記載の画像読取装置。
- 前記弾性遮光部材は、遮光板である請求項1ないし5のいずれかに記載の画像読取装置。
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- 2002-11-01 JP JP2002320220A patent/JP2004157174A/ja active Pending
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