JP2004156633A - 配管用仮止めキャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャップ本体1は、軟質材料にて円筒部2と端板部3とフランジ部4と係合部5と取手部10とを一体に成型する。円筒部2は、一方端側を端板部3にて閉塞し、他方端側の端部に開口部7を開口する。フランジ部4は円板状の端板部3の外周縁部から延出し、管材の配管端面外径と略同一径に形成する。端板部3外面には、円筒部2の他方端面の開口部7と略同一径の仮想円に沿った位置に係合部5を複数突設する。端板部3の外面には取手部10を、端板部3の中心側に略60度以上90度未満の角度で傾斜し中空部6より低い高さ寸法に突設する。円筒部2の外周面には突条部8を周方向に間隔をもって突設する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水管などの管材の配管に際し、配管途中の管材の端面を保護するために用いる配管用仮止めキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排水管などの管材を配管する際には、配管工事の際に管材の端面開口部から前記管材内部にごみなどが混入することを防ぎ、また、管材の配管端面の破損や損傷を防止するため、配管用仮止めキャップを前記管材の配管端部に嵌着している。
【0003】
そして、従来の配管用仮止めキャップは、管材の配管端部の内周部または外周部にキャップ本体の円筒部を嵌合し、この円筒部の端面に形成した端板部で管材の配管端面を覆う構成となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、従来、配管用仮止めキャップは、管材の配管端部の内周部にキャップ本体の円筒部を嵌合し、この円筒部の一端部の外周縁部から径方向に突設したフランジ部によって管材の配管端面を覆い、この円筒部の外面部の略中心部近傍に取手部を突設した構成が採られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開昭57−25295号公報(第2頁、第2図、第3図)
【0006】
【特許文献2】
実開昭54−129819号公報(第1頁、第1図および第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に示す、管材の配管端部の外周部にキャップ本体の円筒部を嵌合する配管用仮止めキャップでは、前記配管用仮止めキャップの外径は前記管材の配管端部の外径よりも大きくなり、したがって、前記配管用仮止めキャップを装着した状態での前記管材の配管端面側のみかけの外径は、前記管材の外径よりも大きくなる。このため、住宅などの建築物の床面に管材挿通用の挿通孔を開口して前記管材を挿通配管する場合、前記挿通孔は誤って前記配管用仮止めキャップの外径に合わせて開口することがあり、そのため前記挿通孔は前記管材の外径よりも大きくなり、床面の外観を損ねるという問題があり、また、梱包時において、複数の配管用仮止めキャップを重ね合わせて係合させることができず、さらに、キャップ本体の端板部に取手部を形成すると取手部が嵩張り、包装が大型となって梱包が不経済になるという問題があった。
【0008】
また、上記文献1に示す、管材の配管端部の内周部に円筒部を嵌合する配管用仮止めキャップもキャップ本体の重ね合わせて係合することができず、また、取手部も簡単に設けることができなかった。
【0009】
また、上記特許文献2に示す、キャップ本体の取手部を有する前記配管用仮止めキャップは、円筒部の外面部に取手部が突出してキャップ本体を重ね合わせることができず、梱包する場合個々に包装することになり、梱包が不経済になるという問題があった。
【0010】
さらに、塩化ビニルにて形成した管材の寸法は外径を基準にしており、内径寸法については特に基準がないため、内径寸法にはばらつきが生じ、管材の配管端部の内周部に円筒部を嵌合する配管用仮止めキャップはこのような管材の内径寸法のばらつきが原因で嵌合できなくなる場合が多いという問題があった。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、建築物の床面に管材外径に比して大きな管材の挿通孔を開口する必要がなく、また、取手部を有するキャップ本体でも容易に重ね合わせて係合でき、経済的に梱包でき、管材の内径寸法に多少のばらつきがあっても嵌合できる配管用仮止めキャップを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の配管用仮止めキャップは、管材の配管端部の内周部に嵌合する円筒部と、この円筒部の一方端面を閉塞する端板部と、この端板部の外周縁部から延出して前記円筒部の外周より径方向に突設され前記円筒部を内周部に嵌合した管材の配管端部の端面に当接するフランジ部と、前記端板部の外面に設けた取手部とを有し、この円筒部、端板部、フランジ部、および取手部とを軟質材料にて一体に成型したキャップ本体を備え、前記キャップ本体のフランジ部の外径は前記管材の端面外径と略同一径に形成し、前記管材の内周面に圧接するとともに一方端側から他方端側に向けて縮径方向に突出量が小さい案内部を他方端側に形成した突条部を前記円筒部の外周面に複数周方向に間隔をもって突設し、前記端板部の外面には、前記円筒部の他方端面の開口部と略同一径の仮想円に沿った位置にこの端板部に重ね合わせたキャップ本体の円筒部の他方端部を係合する係合部を形成し、前記取手部は前記係合部よりも中心側に突設するとともに、この取手部の前記端板部に対する軸方向の突出高さ寸法は、前記円筒部の中空部の軸方向寸法よりも低く形成したものである。
【0013】
そして、住宅などの建築物の床面に管材挿通用の挿通孔を開口して排水管などの管材を配管端部を挿通する場合、キャップ本体の円筒部の外径は管材の内径と略同一で、また、キャップ本体のフランジ部の外径は前記管材の配管端面の外径と略同一であるため、前記建築物の床面には前記管材の外径と略同一径の挿通孔を開口することにより、床面に管材の外径よりも大きな挿通孔を形成する必要がなく、この挿通孔において管材に配管用仮止めキャップを嵌合することができる。
【0014】
また、このキャップ本体を管材の端部に嵌合する際、このキャップ本体の円筒部の外周面に突出形成した突条部が弾性変形して前記管材の配管端部において内周面に圧接されるため、管材の内径寸法の多少のばらつきに左右されることなくこのキャップ本体を前記管材の配管端部に嵌合することができる。
【0015】
さらに、このキャップ本体を管材の配管端部に嵌合する際、前記突条部に形成された案内部により、前記円筒部は前記管材の配管端部において内周面に円滑に案内されて嵌合し、突条部の外面が管材の内周面に圧接される。
【0016】
そして、前記キャップ本体を梱包する際、このキャップ本体の端板部外面における前記円筒部の他方端面の開口部と略同一径の仮想円に沿った位置に設けられた係合部が前記円筒部の開口部に係合するため、複数のキャップ本体を係合状態で重ね合わせて梱包できる。
【0017】
さらに、前記キャップ本体を梱包するために一つのキャップ本体の端板部の外面に他のキャップ本体の円筒部の他方端部を重ね合わせた際、端板部の外面に突設した前記取手部は係合部より中心側に突設されているため、キャップ本体の取手部は、端板部に重ね合わせたキャップ本体の中空部に収納され、前記取手部がキャップ本体を重合して係合する際の支障となることはない。
【0018】
また、前記キャップ本体を重ね合わせた際、取手部の端板部に対する軸方向の突出高さ寸法はこの円筒部の中空部の軸方向寸法よりも低いことから、キャップ本体の取手部は端板部に重ね合わせたキャップ本体の中空部に収納され、取手部がキャップ本体を重合し係合する際の支障となることはない。
【0019】
請求項2記載の配管用仮止めキャップは、請求項1記載の配管用仮止めキャップにおいて、前記取手部は、端板部の外面部と略60度以上90度未満の角度をなして前記端板部の中心側に向かって傾斜するものである。
【0020】
そして、管材の配管端面を開口する際、キャップ本体の取手部を引っ張ることにより、このキャップ本体を前記管材の配管端部から容易に取り出すことができる。また、前記キャップ本体の製造時においてこのキャップ本体を成型金型から離脱させる際、取手部は端板部の外面部と略60度以上90度未満の角度をなして傾斜することにより、キャップ本体を金型から引き抜いて取り出す際、前記キャップ本体の材料の弾性作用によってアンダーカットとなる取手部を破損せずに金型と離型することができる。さらに、金型の分割を少なくしても製品を成型することができるので、金型構造を簡素化できて、金型作成費が安くなる。
【0021】
請求項3記載の配管用仮止めキャップは、請求項1または2記載の配管用仮止めキャップにおいて、複数の突条部のうち少なくともその一部には、その突条部とフランジ部との間に、この突条部の変形逃げ部を形成したものである。
【0022】
そして、キャップ本体を管材の端部に嵌合する際、このキャップ本体の突条部とフランジ部との間に形成されている突条部の変形逃げ部により、このキャップ本体の突条部の近傍部分が弾性変形する。また、このキャップ本体を製造する際、このキャップ本体の変形逃げ部は複数の突条部のうち少なくともその一部に形成したことにより、このキャップ本体の成形型における前記変形逃げ部を形成するための凸部は、成形型の型抜き方向に対向して形成できるため、成形型を簡単な構造にすることができる。
【0023】
請求項4記載の排水管仮止めキャップは、請求項1または2に記載の排水管仮止めキャップにおいて、突条部は、幅方向の両側部の表面を側縁部に向かって傾斜した肉薄状に形成するものである。
【0024】
そして、キャップ本体を管材の端部に嵌合する際、このキャップ本体の表面の両側部に向かって肉薄状にした突条部により管材の内周面の形状に応じて容易に弾性変形し、容易にキャップ本体を管材に嵌着できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の配管用仮止めキャップの一実施の形態の構成を図1ないし図7を参照して説明する。
【0026】
図1において、配管用仮止めキャップのキャップ本体1は、たとえばポリプロピレンやポリエチレンなどの軟質材料にて一体に成型する。そして、このキャップ本体1は、円筒部2と、端板部3と、フランジ部4と、係合部5と、取手部10とを備えている。
【0027】
図1ないし図4に示すとおり、前記円筒部2は略円筒形に形成され、この円筒部2の一方端面は前記端板部3によって閉塞されており、前記円筒部2の他方端側の端部には、開口部7が他方端側に向けて円形に開口されている。
【0028】
また、前記円筒部2の外周面には、図4に示すとおり、一方端側から他方端側に向けてこの円筒部2の軸方向に、複数の、たとえば6個の突条部8が、前記円筒部2の周方向に略等しい間隔をもって突設されている。そして、この突条部8は、一方端が前記フランジ部4に連設し、他方端側に案内部9を形成している。この案内部9は、一方端側から他方端側に向けて縮径方向に突出量が小さくなるように形成されている。
【0029】
そして、図1および図2に示すとおり、前記端板部3の外周縁部からは前記円筒部2の外周より径方向にフランジ部4が延出して形成されている。また、このフランジ部4の外周縁は略円形に形成され、このフランジ部4の外径は、このキャップ本体1を配管端部に嵌合する管材(図示せず)の配管端面の外径と略同一径に形成されている。
【0030】
また、図3に示すとおり、前記端板部3の外面の外周縁部近傍には、前記円筒部2の他方端面の前記開口部7と略同一径の仮想円に沿った位置に、複数、たとえば3個の係合部5が略等しい間隔を置いて突設されている。なお、この複数の係合部5は、一つのキャップ本体1の端板部3の外面と他のキャップ本体1の前記円筒部2の他方端側の端部を接合してキャップ本体1,1を重ね合わせて梱包する際に前記円筒部2の前記開口部7の内周縁部に係合される。
【0031】
そして、前記端板部3の外面には略U字状の取手部10が傾斜状に端板部3の中心側に向かって突設形成されている。この取手部10の両端部は、前記端板部3の外面において、前記係合部5よりも中心側に取り付けられている。そして、前記取手部10は、前記端板部3に対する軸方向の突出高さ寸法が、前記円筒部2の内側の中空部6の軸方向寸法よりも低くなるように形成されている。そして、図1および図2に示すとおり、この取手部10の前記端板部3に対する傾斜角度は略60度以上90度未満、たとえば略60度の角度をなしている。
【0032】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
【0033】
図5および図6に示すように、排水管などの管材11は、たとえば建造物の床下などに配管される。この排水管の配管にあたっては、まず、図6に示すように、建築物の床下面に開口した前記管材11を挿通するための挿通孔16を穿設し、この挿通孔16に管材11を床面の下側から床面の上方に向かって配管し、前記管材11の配管端部12の内周部14にキャップ本体1の円筒部2を嵌合する。この円筒部2の外径は管材11の内径と略同一であり、また、フランジ部4の外径は前記管材11の配管端面13外径と略同一であるため、前記建築物の床面には前記管材11の直径と同一径の挿通孔16を開口すれば、この管材11を挿通することができる。
【0034】
次に、この管材11の円形状開口端部15には、キャップ本体1のフランジ部4が前記管材11の前記配管端面13に当接するまで前記キャップ本体1の円筒部2を管材11の内周部に嵌合すると、突条部8は前記管材11の内周面に圧接される。なお、キャップ本体1を管材11の配管端部12に嵌合するとき、前記キャップ本体1の前記円筒部2は、突条部8の案内部9によって管材11の内周部14に円滑に案内される。そして、この円筒部2は、突条部8が前記管材11の内周面に圧接されるため、前記円筒部2は、管材11の内周部14の内径寸法に多少のばらつきがあっても、このばらつきに左右されることなく前記管材11の配管端部12の内周部14に嵌合することができる。
【0035】
また、前記キャップ本体1は円筒部2を管材11の内周部14に嵌合するため、前記管材11の配管端面13が傾斜している場合であっても、前記キャップ本体1を前記管材11の配管端部12に嵌合することができる。
【0036】
さらに、キャップ本体1をフランジ部4が前記管材11の配管端部12に当接するまで前記管材11の配管端部12に嵌合すると、前記管材11の開口部7が前記キャップ本体1の端板部3によって被覆されて前記開口部7から前記管材11内部にごみなどが混入することが防止され、また、前記フランジ部4の外径は前記管材11の前記配管端面13の外径と略同一であることにより、前記管材11の前記配管端面13は前記フランジ部4によって閉塞されて破損や損傷が防止される。
【0037】
そして、前記管材11を他の管材11などに接続する場合には、キャップ本体1の端板部3の外面に設けた取手部10を把持して引っ張ることにより、キャップ本体1を容易に管材11の配管端部12から取り外し、管材11の配管端面13を開口する。
【0038】
次に、このキャップ本体1を複数梱包する際には、図2に示すように、複数のキャップ本体1を、一つのキャップ本体1の端板部3外面に他のキャップ本体1の円筒部2の開口部7を重ね合わせると、前記キャップ本体1の端板部3の外面における前記円筒部2の他方端面の開口部7と略同一径の仮想円に沿った位置に設けられた複数の係合部5が前記円筒部2の開口部7の近傍の内周部に係合するため、複数のキャップ本体1を係合状態で重ね合わせて梱包することができる。
【0039】
そして、前記キャップ本体1を梱包するとき、一つのキャップ本体1の端板部3の外面に他のキャップ本体1の円筒部2の開口部7を重ね合わせた際、端板部3の外面に突設した取手部10は前記係合部5よりも中心側に突設されているため、一つのキャップ本体1の取手部10は、他のキャップ本体1の前記中空部6に収納され、前記取手部10がキャップ本体1,1を重ね合わせて係合する際の支障となることはない。
【0040】
さらに、前記キャップ本体1を梱包するために一つのキャップ本体1の端板部3の外面に他のキャップ本体1の円筒部2の端部を重ね合わせた際、端板部3の外面に突設した前記取手部10の前記端板部3に対する軸方向の突出高さ寸法は前記円筒部2の中空部6の軸方向寸法よりも低いので、一つのキャップ本体1の取手部10は他のキャップ本体1の前記中空部6に臨ませて、前記取手部10がキャップ本体1を重ね合わせて係合する際の支障となることはない。
【0041】
また、図7に示すとおり、このキャップ本体1の製造時においては、たとえば上型17、下型18、およびスライドコマ19にて構成される金型を用いてキャップ本体1を成型する。そして、このキャップ本体1の成型に際し、キャップ本体1の材料を金型内に射出した後にスライドコマ19を抜いてから上型17を離型する工程において、前記取手部10は端板部3の外面部と略60度以上90度未満の角度をなして傾斜していることにより、前記キャップ本体1の前記取手部10を上型17から引き抜くと、前記キャップ本体1の材料の弾性作用によって前記取手部10を破損せずに無理に引き抜くことができる。そして、金型の分割を少なくして製品を成型することができる。
【0042】
なお、上記実施の形態においては、前記端板部3の外面において、前記円筒部2の他方端面の前記開口部7と略同一径の仮想円に沿った位置に、複数の、たとえば3個の係合部5が略等しい間隔を置いて一方端側に向かって突設する構成としたが、3個の係合部5に限られるものではなく、また、この複数の係合部5に代えて、前記円筒部2の前記開口部7の内径と略同一径の略環状の係合部(図示せず)を前記端板部3と一体に設けて一方端側に向かって突設する構成、または、前記端板部3の外面において、前記円筒部2の前記開口部7と略同一径の略環状の溝状の係合部(図示せず)を形成する構成とすることもできる。
【0043】
次に、本発明の配管用仮止めキャップの一実施の形態の構成を図8を参照して説明する。
【0044】
図8において、配管用仮止めキャップのキャップ本体1は、たとえばポリプロピレンやポリエチレンなどの軟質材料にて一体に成型する。そして、このキャップ本体1は、円筒部2と、端板部3と、フランジ部4と、係合部5と、取手部10とを備えている。
【0045】
そして、前記円筒部2の外周面には、一方端側から他方端側に向けてこの円筒部2の軸方向に、複数の、たとえば6個の突条部8が、前記円筒部2の周方向に略等しい間隔をもって突設されている。この突条部8は、幅方向の両側部に表面が側縁部に向かって漸次肉薄状となる肉薄部21が形成されており、一方端が前記フランジ部4に連設し、他方端側に案内部9を形成している。この案内部9は、一方端側から他方端側に向けて縮径方向に突出量が小さくなるように形成されている。
【0046】
そして、その他の構成は図1ないし図7に示す実施の形態と同じである。
【0047】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
【0048】
たとえば建造物の床下などに配管した排水管などの管材11の配管端部12の内周部14には、キャップ本体1の円筒部2を嵌合する。このキャップ本体1の円筒部2を管材11の内周部に嵌合した状態では、突条部8が前記管材11の内周面に圧接されることにより、前記円筒部2は、前記管材11の内周面に圧接される。そして、このキャップ本体1の突条部8に、表面の両側部に向かって肉薄状にした肉薄部21を形成したことにより、この突条部8は管材11の内周面の形状に応じて容易に弾性変形し、この管材11の内径寸法にばらつきがあってもキャップ本体1を管材11の端部に確実に嵌合できる。
【0049】
なお、その他の作用は図1ないし図7に示す実施の形態の作用と同じである。
【0050】
次に、本発明の配管用仮止めキャップの一実施の形態の構成を図9を参照して説明する。
【0051】
図9において、配管用仮止めキャップのキャップ本体1は、たとえばポリプロピレンやポリエチレンなどの軟質材料にて一体に成型する。そして、このキャップ本体1は、円筒部2と、端板部3と、フランジ部4と、係合部5と、取手部10とを備えている。
【0052】
そして、前記円筒部2の外周面には、一方端側から他方端側に向けてこの円筒部2の軸方向に、複数の、たとえば6個の突条部8が、前記円筒部2の周方向に略等しい間隔をもって突設されている。この突条部8は、一方端と前記フランジ部4との間には間隙部22が形成され、他方端側には案内部9が形成されている。この案内部9は、一方端側から他方端側に向けて縮径方向に突出量が小さくなるように形成されている。
【0053】
さらに、この複数の突条部8のうち少なくともその一部、たとえば、このキャップ本体1を製造する際に成形型を型抜きする方向に対向している4個の前記突条部8と前記フランジ部4との間には、この突条部8の変形逃げ部20を窓孔状に形成している。
【0054】
そして、その他の構成は図1ないし図7に示す実施の形態と同じである。
【0055】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
【0056】
たとえば建造物の床下などに配管した排水管などの管材11の配管端部12の内周部14には、キャップ本体1の円筒部2を嵌合する。このキャップ本体1の円筒部2を管材11の内周部に嵌合した状態では、突条部8が前記管材11の内周面に圧接されることにより、前記円筒部2は、前記管材11の内周面に圧接される。そして、前記突条部8が管材11の内周部に嵌合された際、この管材11の内径寸法にばらつきがあっても、前記突条部8とフランジ部4との間に形成された変形逃げ部20がばらつきを吸収し、キャップ体1は確実に管材11に嵌着される。
【0057】
さらに、このキャップ本体1を製造する際、前記変形逃げ部20はこのキャップ本体1の成形型を型抜きする方向に対向して形成することにより、このキャップ本体1の成形型の前記変形逃げ部を形成するための凸部は成形型の型抜き方向に形成し、成形型を簡単な構造にすることができる。
【0058】
なお、その他の作用は図1ないし図7に示す実施の形態の作用と同じである。
【0059】
また、上記実施の形態においては、突条部8の変形逃げ部20は窓孔状に形成する構成としたが、この構成に代えて、前記変形逃げ部20を前記突条部8とフランジ部4との間に凹窪状に形成することもできる。
【0060】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、住宅などの建築物の床面に管材挿通用の挿通孔を開口して排水管などの管材を配管端部を挿通する場合、キャップ本体の円筒部の外径は管材の内径と略同一で、また、キャップ本体のフランジ部の外径は前記管材の配管端面の外径と略同一であるため、前記建築物の床面には前記管材の外径と略同一径の挿通孔を開口することにより、床面に管材の外径よりも大きな挿通孔を形成する必要がなく、この挿通孔において管材に配管用仮止めキャップを嵌合することができ、建築物の床面に前記管材の配管端面の外径よりも大きな挿通孔を開けて管材配管後に前記挿通孔と前記配管の隙間を埋める工事を行う必要が無く、建築物床面の美観が保たれる。
【0061】
そして、このキャップ本体の円筒部の外周面に突出形成した突条部が弾性変形して前記管材の配管端部において内周面に圧接されるため、管材の内径寸法の多少のばらつきに左右されることなくこのキャップ本体を前記管材の配管端部に嵌合することができる。
【0062】
さらに、このキャップ本体を管材の配管端部に嵌合する際、前記突条部に形成された案内部により、前記円筒部は前記管材の配管端部において内周面に円滑に案内されて嵌合し、突条部の外面が管材の内周面に圧接されるため、前記キャップ本体を前記管材に嵌合する作業を円滑に行うことができる。
【0063】
また、前記キャップ本体を梱包する際、このキャップ本体の端板部外面における前記円筒部の他方端面の開口部と略同一径の仮想円に沿った位置に設けられた係合部が前記円筒部の開口部に係合するため、複数のキャップ本体を係合状態で重ね合わせて梱包でき、梱包コストを下げることができる。
【0064】
さらに、前記キャップ本体を梱包するために一つのキャップ本体の端板部の外面に他のキャップ本体の円筒部の他方端部を重ね合わせた際、端板部の外面に突設した前記取手部は係合部より中心側に突設されているため、キャップ本体の取手部は、端板部に重ね合わせたキャップ本体の中空部に収納され、前記取手部がキャップ本体を重合して係合する際の支障となることはないので、小さな梱包容器内に多くのキャップ本体を梱包することができ、梱包コストを下げることができる。
【0065】
また、前記キャップ本体を重ね合わせた際、取手部の端板部に対する軸方向の突出高さ寸法はこの円筒部の中空部の軸方向寸法よりも低いことから、キャップ本体の取手部は端板部に重ね合わせたキャップ本体の中空部に収納され、取手部がキャップ本体を重合し係合する際の支障となることはないので、小さな梱包容器内に多くのキャップ本体を梱包することができ、梱包コストを下げることができる。
【0066】
請求項2記載の発明によれば、管材の配管端面を開口する際、キャップ本体の取手部を引っ張ることにより、このキャップ本体を前記管材の配管端部から容易に取り出すことができる。また、前記キャップ本体の製造時においてこのキャップ本体を成型金型から離脱させる際、取手部は端板部の外面部と略60度以上90度未満の角度をなして傾斜することにより、キャップ本体を金型から引き抜いて取り出す際、前記キャップ本体の材料の弾性作用によってアンダーカットとなる取手部を破損せずに金型と離型することができる。さらに、金型の分割を少なくしても製品を成型することができるので、金型構造を簡素化できて、金型作成費が安くなり、製造コストを下げることができる。
【0067】
請求項3記載の発明によれば、キャップ本体を管材の端部に嵌合する際、このキャップ本体の突条部とフランジ部との間に形成されている突条部の変形逃げ部により、このキャップ本体の突条部の近傍部分が弾性変形し、したがって管材の内径寸法の多少のばらつきに左右されることなく前記キャップ本体を前記管材の配管端部に嵌合することができる。
【0068】
また、このキャップ本体を製造する際、このキャップ本体の変形逃げ部は複数の突条部のうち、キャップ本体の成形型における前記変形逃げ部を形成するための凸部は、成形型の型抜き方向に対向して形成することにより、成形型を簡単な構造にすることができる。したがって金型構造を簡素化できて金型作成費が安くなり、製造コストを下げることができる。
【0069】
請求項4記載の発明によれば、キャップ本体を管材の端部に嵌合する際、このキャップ本体の表面の両側部に向かって肉薄状にした突条部により管材の内周面の形状に即して容易に弾性変形し、管材の内径寸法の多少のばらつきに左右されることなくこのキャップ本体を管材に嵌着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配管用仮止めキャップの一の実施の形態を示す一部を切り欠いた側面図である。
【図2】同上配管用仮止めキャップの縦断側面図である。
【図3】同上配管用仮止めキャップの平面図である。
【図4】同上配管用仮止めキャップの底面図である。
【図5】同上配管用仮止めキャップの管材の配管端部に嵌合した状態を示す縦断側面図である。
【図6】同上配管用仮止めキャップを床面の挿通孔に配設されている管材に嵌合した状態を示す縦断側面図である。
【図7】同上配管用仮止めキャップを金型を用いて成型する状態を示す縦断面側面図である。
【図8】本発明の配管用仮止めキャップの他の実施の形態を示す一部を切り欠いた側面図である。
【図9】本発明の配管用仮止めキャップの他の実施の形態を示す一部を切り欠いた側面図である。
【符号の説明】
1 キャップ本体
2 円筒部
3 端板部
4 フランジ部
5 係合部
6 中空部
7 開口部
8 突条部
9 案内部
10 取手部
11 管材
12 配管端部
13 配管端面
14 内周部
20 変形逃げ部
21 肉薄部
Claims (4)
- 管材の配管端部の内周部に嵌合する円筒部と、この円筒部の一方端面を閉塞する端板部と、この端板部の外周縁部から延出して前記円筒部の外周より径方向に突設され前記円筒部を内周部に嵌合した管材の配管端部の端面に当接するフランジ部と、前記端板部の外面に設けた取手部とを有し、この円筒部、端板部、フランジ部、および取手部とを軟質材料にて一体に成型したキャップ本体を備え、
前記キャップ本体のフランジ部の外径は前記管材の端面外径と略同一径に形成し、
前記管材の内周面に圧接するとともに一方端側から他方端側に向けて縮径方向に突出量が小さい案内部を他方端側に形成した突条部を前記円筒部の外周面に複数周方向に間隔をもって突設し、
前記端板部の外面には、前記円筒部の他方端面の開口部と略同一径の仮想円に沿った位置にこの端板部に重ね合わせたキャップ本体の円筒部の他方端部を係合する係合部を形成し、
前記取手部は前記係合部よりも中心側に突設するとともに、この取手部の前記端板部に対する軸方向の突出高さ寸法は、前記円筒部の中空部の軸方向寸法よりも低く形成した
ことを特徴とする配管用仮止めキャップ。 - 取手部は、端板部の外面部と略60度以上90度未満の角度をなして前記端板部の中心側に向かって傾斜する
ことを特徴とする請求項1記載の配管用仮止めキャップ。 - 複数の突条部のうち少なくともその一部には、その突条部とフランジ部との間に、この突条部の変形逃げ部を形成した
ことを特徴とする請求項1または2記載の排水管仮止めキャップ。 - 突条部は、幅方向の両側部の表面を側縁部に向かって傾斜した肉薄状に形成する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の排水管仮止めキャップ。
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