JP2004156031A - 難燃性樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

難燃性樹脂組成物及び成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物および成形体の提供。
【解決手段】熱可塑性樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、難燃剤(C)0.001〜30重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物であって、
該樹脂組成物からなる長さ127mm、幅12.7mm、厚み5mm以下の短冊状試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】選択図なし。

Description

本発明は、優れた難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物および成形体に関する。さらに詳しくは、熱可塑性樹脂組成物中に分散した無機微粒子が燃焼過程において成形体表面に濃縮され、成形体表面に無機化合物からなる表面層が形成されることを特徴とする難燃性に優れる熱可塑性樹脂組成物、および成形体に関する。
難燃性の熱可塑性樹脂組成物は、豊かな生活のために必要不可欠な材料であり、家電、OA機器、電子情報機器、自動車、建材、等の幅広い用途で使用されている。
本来「燃える材料」である熱可塑性樹脂を難燃化するのは容易ではないが、近年は、火災に対する安全性から高度な難燃性能が要求される一方、環境保全の観点から、難燃剤の使用量をできるだけ少なくした難燃性樹脂組成物、あるいは、非塩素・非臭素系の難燃剤を使用する難燃性樹脂組成物が、環境負荷型の難燃性の熱可塑性樹脂として注目されている。
熱可塑性樹脂の難燃化を行うにあたって、過去より様々な難燃剤の開発が行われてきた。
従来行われてきた熱可塑性樹脂の難燃化は、主として、難燃剤、もしくは難燃剤とベース樹脂の、燃焼中における気相もしくは固相における「化学反応」を積極的に利用した難燃化方法といえる。
しかしながら、難燃剤の化学反応を主体とする難燃化では、難燃剤として使用される化学物質の反応活性度を高めなければ有効な難燃効果が得られにくいために、環境負荷がどうしても大きなものになってしまうという欠点がある。
また、この化学反応ではなく「物理的挙動」すなわち化学反応型難燃剤ではない無機化合物粒子で燃焼抑制効果を高める技術に特許文献1(WO00/50511号公報)があるが、必ずしも燃焼抑制効果を高められない場合があり、その理由は不明であった。
WO00/50511号公報
本発明の課題は、熱可塑性樹脂組成物中に分散した無機微粒子が燃焼過程において成形体表面に濃縮され、成形体表面に無機化合物からなる表面層が形成されることを特徴とする、難燃化が効率よく行われる低環境負荷型の難燃性熱可塑性樹脂組成物および成形体を提供することにある。
熱可塑性樹脂の難燃化にあたって、環境負荷を低減させる目的から、燃焼中の化学反応のみならず、「物理的挙動」をこれまで以上に積極的に難燃化に応用する方法について検討した。すなわち、難燃性の熱可塑性樹脂に無機化合物粒子を配合し、該無機化合物粒子を燃焼過程において成形体の表面に濃縮・偏在させることにより無機化合物からなる表面層を形成させ、それにより燃焼抑制効果を作用させ、難燃効果を高めるという考え方に基づき検討を行った。
その結果、熱可塑性樹脂中に分散した無機化合物粒子が、燃焼過程で成形体表面に濃縮されて無機化合物からなる表面層を形成する樹脂組成物において、難燃効果が著しく高まることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、下記[1]〜[10]である。
[1]熱可塑性樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、難燃剤(C)0.001〜30重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物であって、該樹脂組成物からなる長さ127mm、幅12.7mm、厚み5mm以下の短冊状試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物。
[2]該無機化合物粒子(B)が、観察視野全体に分散した1μm×1μmの所定の領域において観察されるある一つの無機化合物粒子i(但し、iは1以上の整数)に対して、該無機化合物粒子iに隣り合うn個の無機化合物粒子j(但し、jはiとは異なる1以上の整数であり、nは1以上の整数である。)に対する粒子間最短距離をaijとした場合に、aijの平均値aij(Ave)(但し、aij(Ave)=Σaij/nで定義する。)が0.5μm以下であることを特徴とする前記[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[3]該無機化合物粒子(B)が、平均粒子径200nm以下であることを特徴とする前記[1]、または[2]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[4]該無機化合物粒子(B)が、珪素含有化合物で表面修飾された無機化合物粒子であることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[5]該無機化合物粒子(B)が、乾式法で製造された非晶質ヒュームドシリカであることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[6]該熱可塑性樹脂組成物が、更にフルオロポリマー(D)0.01〜1重量部を含むことを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[7]該熱可塑性樹脂(A)が芳香族ポリカーボネートまたは芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂であることを特徴とする前記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
[8]該難燃剤(C)が、有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩(C)0.001〜1重量部であることを特徴とする前記[7]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[9]熱可塑性樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、難燃剤(C)0.001〜30重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体であって、該成形体から、長さ50mm以上、幅5mm以上、厚み5mm以下の試験片を切り出し、該試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
[10]芳香族ポリカーボネートまたは芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩(C)0.001〜1重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体であって、該成形体から、長さ50mm以上、幅5mm以上、厚み5mm以下の試験片を切り出し、該試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
本発明の熱可塑性樹脂組成物および成形体は、熱可塑性樹脂組成物中に分散した無機微粒子が燃焼過程において成形体表面に濃縮され、成形体表面に無機化合物からなる表面層が形成されることを特徴とする、難燃化を効率良く行うことができる低環境負荷型の難燃性熱可塑性樹脂組成物および成形体であり、工業的に極めて有用である。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明において成分(A)は熱可塑性樹脂であり、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴムグラフト共重合体、等の単独もしくは二種以上を混合したものを使用することができる。
本発明では中でも成分(A)としてポリカーボネート系樹脂を好ましく使用することができる。
ここでポリカーボネート系樹脂とは、芳香族ポリカーボネート、または芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂をあらわし、芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂とは、成分(A)の総量を100重量部とした場合に、成分(A)の50重量部を超える成分が芳香族ポリカーボネートであり、残りの成分が芳香族ポリカーボネート以外の成分、例えば、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・スチレン樹脂(AS樹脂)、ブチルアクリレート・アクリロニトリル・スチレン樹脂(BAAS樹脂)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン樹脂(MBS樹脂)、ブチルアクリレート・アクリロニトリル・スチレン樹脂(AAS樹脂)、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリアリレート、コア/シェル型の耐衝撃性改良エラストマー、シリコーンエラストマー、等の熱可塑性樹脂から選ばれる1種もしくは2種以上の成分である熱可塑性樹脂である。
本発明の成分(A)として好ましく用いることができる芳香族ポリカーボネートは、芳香族ジヒドロキシ化合物より誘導される芳香族ポリカーボネートであり、芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルエーテル等のジヒドロキシアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスルフィド等のジヒドロキシアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスルホキシド等のジヒドロキシアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスルホン等のジヒドロキシアリールスルホン類、等を挙げることができる。
これらの中で、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称、ビスフェノールA)が特に好ましい。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の成分(A)として好ましく用いることができる芳香族ポリカーボネートは、公知の方法で製造したものを使用することができる。具体的には、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを反応せしめる公知の方法、例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体(例えばホスゲン)を水酸化ナトリウム水溶液及び塩化メチレン溶媒の存在下に反応させる界面重合法(例えばホスゲン法)、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステル(例えばジフェニルカーボネート)などを反応させるエステル交換法(溶融法)、ホスゲン法または溶融法で得られた結晶化カーボネートプレポリマーを固相重合する方法(特開平1−158033(米国特許第4,948,871号に対応)、特開平1−271426、特開平3−68627(米国特許第5,204,377号に対応))などの方法により製造されたものを用いることができる。
本発明の成分(A)として好ましく使用することができる芳香族ポリカーボネートの中でも、特に好ましいものは、二価フェノール(芳香族ジヒドロキシ化合物)と炭酸ジエステルとからエステル交換法にて製造された実質的に塩素原子を含まない芳香族ポリカーボネートである。
本発明の成分(A)として好ましく使用することができる芳香族ポリカーボネートの重量平均分子量(Mw)は、通常5,000〜500,000であり、10,000〜100,000が好ましく、11,000〜50,000がより好ましく、12,000〜30,000が更に好ましく、13,000〜25,000が特に好ましく、14,000〜22,000がとりわけ好ましく、15,000〜20,000が最も好ましい。
本発明において、芳香族ポリカーボネートの重量平均分子量(Mw)の測定は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて行うことができ、テトラヒドロフランを溶媒として、ポリスチレンゲルを使用し、標準単分散ポリスチレンの構成曲線から下式による換算分子量較正曲線を用いて求められる。
PC=0.3591MPS 1.0388
(MPCは芳香族ポリカーボネートの分子量、MPSはポリスチレンの分子量)
本発明における成分(B)は無機化合物粒子である。
本発明にかかわる成分(B)として好ましく使用することができる無機化合物粒子は、炭酸塩化合物、硫酸塩化合物、クロム酸塩化合物、チタン酸塩化合物、珪酸塩化合物、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、および金属酸化物からなる無機化合物群から選ばれる1種もしくは2種以上の無機化合物粒子であり、平均粒子径が10nm〜10μmの範囲のものである。
前記炭酸塩化合物としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、等を挙げることができる。
前記硫酸塩化合物としては、例えば、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸銅、等を挙げることができる。
前記クロム酸塩化合物としては、例えば、クロム酸鉛、クロム酸亜鉛、クロム酸バリウム、等を挙げることができる。
前記チタン酸塩化合物としては、例えば、チタン酸カリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、等を挙げることができる。
前記珪酸塩化合物としては、例えば、ワラストナイト、ゾノトライト、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、サポナイト、ベントナイト、セピオライト、カオリン、等を挙げることができる。
前記金属窒化物としては、例えば、窒化チタン、窒化珪素、窒化ホウ素、等を挙げることができる。
前記金属炭化物としては、例えば、炭化珪素、炭化タングステン、炭化チタン、等を挙げることができる。
前記金属硫化物としては、例えば、硫化亜鉛、硫化チタン、硫化鉄、硫化鉛、硫化タングステン、等を挙げることができる。
前記金属酸化物としては、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ホルミウム、等を挙げることができる。
本発明において「粒子」とは、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて樹脂組成物の超薄切片を観察するか、あるいは走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いて樹脂組成物の成形体表面もしくは切出面を観察した際(TEM及びSPMでの観察は通常1万〜10万倍で行う)に、独立して観察されるものを意味する。すなわち、本発明にかかわる無機化合物粒子(B)とは、独立した一次粒子である場合は一次粒子を意味し、一次粒子が結合してなる凝集粒子(aggregate)、及び/または集塊粒子(agglomerate)が独立して存在する場合は、該凝集粒子及び/または集塊粒子を意味する。
本発明において、無機化合物粒子の粒子径は、上記した透過型電子顕微鏡(TEM)、あるいは走査型プローブ顕微鏡(SPM)により測定することができる。すなわち、上記の顕微鏡観察において写真撮影を行い、得られた顕微鏡写真から樹脂組成物中における100個以上の粒子に対して個々の粒子径を計測する。粒子径は粒子の面積Sを求め、(4S/ π)0.5を各粒子の粒子径とする。
本発明において、平均粒子径とは、数平均粒子径を表すものとする。
本発明にかかわる成分(B)として使用することができる無機化合物粒子の平均粒子径は、10nm〜10μmの範囲であり、30nm〜5μmが好ましく、40nm〜1μmがより好ましく、50nm〜500nmがさらに好ましく、60nm〜300nmが特に好ましく、70nm〜200nmが最も好ましい。
また、本発明における成分(B)は、樹脂組成物中において、全無機化合物粒子の70%以上が粒子径10〜200nmの範囲であることが、芳香族ポリカーボネート本来有する機械的特性を維持して、高度な難燃性能を発現させる上で好ましく、より好ましくは75%以上、更に好ましくは80%以上である。
また、本発明にかかわる無機化合物粒子(B)の形状は、粒状、球状、針状、板状、棒状、鎖状(分岐を含んでいてもよい)、など様々な形態の粒子を使用することができるが、好ましくは、針状、板状、鎖状、であり、特に好ましくは鎖状、及び板状である。尚、ここでいう無機化合物粒子の形状とは、樹脂組成物において成分(B)が独立した一次粒子である場合は一次粒子の形態を示し、成分(B)が、一次粒子が結合してなる凝集粒子(aggregate)、及び/または集塊粒子(agglomerate)が独立して存在する場合は、該凝集粒子及び/または集塊粒子の形態を示す。
また、本発明にかかわる成分(B)としては、窒素ガス吸着によるBET法で求められる比表面積が50〜400m/gであることが好ましく、60〜350m/gであることがより好ましく、100〜300m/gであることがさらに好ましい。
本発明にかかわる成分(B)として、特に好ましいものは金属酸化物粒子である。
中でも、金属酸化物一次粒子が鎖状に結合してなる、凝集粒子あるいは集塊粒子の粒子形状を有する金属酸化物粒子が特に好ましい。
具体的には、金属酸化物一次粒子が鎖状に結合してなる、凝集粒子あるいは該集塊粒子の形態を有する、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウムが好ましく、特に好ましくは酸化珪素であり、酸化珪素の中でも、とりわけ、ハロゲン化珪素の酸水素炎中での高温加水分解により合成される、いわゆる「乾式法」で得られる酸化珪素(ヒュームドシリカ)が好ましい。
また、本発明にかかわる成分(B)は、珪素含有化合物で表面修飾された無機化合物粒子であることがより好ましい。
ここで、珪素含有化合物とは、クロロシラン、アルコキシシラン、ヒドロシラン、シリルアミン、シランカップリング剤、ポリオルガノシロキサンからなる群から選ばれる1種または2種以上の珪素含有化合物である。
成分(B)が珪素含有化合物により表面修飾された無機化合物粒子である場合、表面修飾する珪素含有化合物の量は、成分(B)全量に対して、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.05〜10重量%、更に好ましくは1〜8重量%である。
本発明にかかわる成分(B)として、特に好ましく使用することができるものは珪素含有化合物で表面修飾されたヒュームドシリカである。
該ヒュームドシリカは、複数の球状の非晶質シリカ一次粒子が集合してなる集塊粒子の形態をなす。該集塊粒子では、一次粒子同士の凝集は水素結合やファンデルワールス力に起因するため、該集塊粒子は樹脂との溶融混錬過程で崩壊されるが、樹脂組成物において一次粒子が凝集してなる凝集粒子として観察される場合が多い。また、該凝集粒子の樹脂組成物中における粒子径分布は比較的シャープである。
また、該ヒュームドシリカの粒子表面は、3〜4個/nmのシラノール基が存在するが、該表面シラノール基を介して珪素含有化合物による表面修飾を粒子表面に対して効率よく行うことが可能である。珪素含有化合物で表面修飾されたヒュームドシリカは、表面が疎水性となり、樹脂組成物中での分散が容易となり、粒子径分布がシャープであるため、特に好ましい。
また、乾式法によって得られるヒュームドシリカは、一次粒子が多孔質構造でなく、緻密な球状粒子であるために、吸水性が低く、このために樹脂の加水分解等の悪影響を及ぼすことが少なく、特に溶融混練や成形の過程で樹脂に与える悪影響が極めて少ないので好ましい。
該多孔質構造を判断する尺度として、窒素吸着法や水銀圧入法により測定される「細孔容積」があるが、本発明では、該細孔容積が0.3ml/g以下である非晶質ヒュームドシリカが特に好ましい。
また、非晶質ヒュームドシリカの含有水分量は、5%以下が好ましく、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは1%以下、特に好ましくは、0.5%以下、最も好ましくは0.3%以下である。
本発明かかわる成分(B)として、好ましく使用できるものの具体例としては、日本アエロジル(株)より入手可能な、「アエロジルRY200(登録商標)」、「アエロジルRX200(登録商標)」、「アエロジルR805(登録商標)」、「アエロジルR202(登録商標)」、「アエロジルR974(登録商標)」、及び「アエロジル200(登録商標)」、等を挙げることができる。
本発明にかかわる樹脂素組成物において、成分(B)の配合量は、成分(A)100重量部に対して、0. 01〜10重量部であり、0.05〜3重量部が好ましく、0.08〜2重量部がさらに好ましく、0.1〜1.0重量部が特に好ましい。
本発明の樹脂組成物は、該樹脂組成物からなる長さ127mm、幅12.7mm、厚み5mm以下の短冊状試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物である。
前記1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%未満である場合は難燃性改良効果が不充分である。
本発明では、前記1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積は、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上であることが優れた難燃効果を得る上で好ましい。
本発明では、燃焼過程において、形成された無機化合物(B)からなる表面層が、断熱層としての作用と、燃焼ガスの表面への拡散制御作用を発揮し、優れた難燃効果が発現すると推定される。
さらに本発明では、前記「観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域」において観察されるある一つの無機化合物粒子i(但し、iは1以上の整数)に対して、該無機化合物粒子iに隣り合うn個の無機化合物粒子j(但し、jはiとは異なる1以上の整数であり、nは1以上の整数である。)に対する粒子間最短距離をaijとした場合に、aijの平均値aij(Ave)(但し、aij(Ave)=Σaij/nで定義する。)が0.5μm以下であることが好ましい。
尚、前記粒子間最短距離とは、SPMによって観察される表面観察像において、ある無機化合物粒子の粒子最外部とそれに隣り合う無機化合物粒子の粒子最外部間の最短距離をあらわすものとする。
本発明では、前記aij(Ave)は、より好ましくは0.4μm以下、更に好ましくは0.2μm以下、より好ましくは0.1μm以下である場合に特に優れた難燃効果を得ることができる。
SPMによる表面無機化合物粒子の観察は、例えば、装置としてセイコーインツルメンツ(株)製300HVを使用し、カンチレバーとしてDF20を使用し、DFMモードで位相差像の観察により行うことができる。
無機化合物の表面分散状態を観察するための測定用試験片は、樹脂組成物をUL94規格に記載の難燃性試験用に成形される試験片(長さ127mm、幅12.7mm)であって、厚みが5mm以下、好ましくは1/8インチ(約3.18mm)厚〜1/16インチ(1.59mm)厚の範囲の試験片を使用する。
続いてUL94記載の20mm垂直燃焼試験方法に準じて、規定のバーナー炎を用いて所定の方法で10秒間の接炎を同一の試験片に対して2回行う。最初の10秒間の接炎後に自己消火させ、しかる後に2回目の10秒間の接炎を行う。2回目の10秒間の接炎を実施した後の試験片に対して無機化合物粒子の表面分散状態観察を行う。
無機化合物粒子の表面分散状態を観察する箇所は、試験片に対して20mm垂直燃焼試験を実施した後に、燃焼試験後試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある炭化されていない試験片表面が平滑な領域を選んで観察し、SPMにより、全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域を選んで観察する。
前記無機化合物粒子(B)の占有面積の測定は、SPM表面観察写真の1μm×1μmの領域を拡大して紙面にプリントアウトし、無機化合物粒子(B)の占有部分を切取って重量を測定し、重量比より占有面積を求めることができる。
また、前記aij(Ave)の測定は、前記全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域において観察されるある一つの無機化合物粒子i(但し、iは1以上の整数)に対して、該無機化合物粒子iに隣り合うn個の無機化合物粒子j(但し、jはiとは異なる1以上の整数であり、nは1以上の整数である。)へ、n本の最短粒子間直線を作図し(但し、該最短粒子間直線は他の無機化合物粒子を横切らないものとする。)、その長さを求めて次式、
ij(Ave)=Σaij/n
により求める。
本発明の組成物は、熱可塑性樹脂(A)100重量部と難燃剤(C)0.001〜30重量部からなる混合物中に無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部がランダムに分散した粒子として存在する形態の樹脂組成物であるが、燃焼過程において組成物中の無機化合物粒子が表面に濃縮される特徴を有している。驚くべきことに、ある種の無機化合物では、わずか1重量%以下の配合量の無機化合物粒子が、燃焼過程で80%を超える無機化合物粒子(B)の表面占有面積を有する場合がある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物中に分散した無機化合物微粒子が燃焼過程において成形体表面に濃縮されて成形体表面に無機化合物からなる表面層が形成されるという特異的な性質を有する熱可塑性樹脂組成物は、無機化合物粒子(B)が以下の(1)〜(3)に示す要件を同時に満たす場合に得られやすい傾向にある。
(1)無機化合物粒子(B)の平均粒子径がナノサイズオーダー、好ましくは200nm以下であり、溶融樹脂中での移動度が大きいこと。
(2)無機化合物粒子(B)の粒子表面が疎水性の表面処理剤で被覆されて表面エネルギーが小さい状態にあり、更に、無機微粒子−樹脂間相互作用に対して無機微粒子−空気界面相互作用が相対的に大きく、溶融樹脂中で無機化合物粒子が空気面側に引き出されやすい表面エネルギーバランス状態にあること。
(3)表面に濃縮された無機化合物粒子(B)は火炎からの輻射熱により、粒子同士が再凝集し、無機化合物粒子からなる表面層が形成されやすいこと。
本発明における成分(C)は難燃剤であり、従来公知の難燃剤を使用することが可能であり、例えば、有機リン化合物、オルガノポリシロキサン、ハロゲン含有化合物、金属水酸化物、トリアジン化合物、赤燐、有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩、等を挙げることができる。
前記「有機リン化合物」としては、分子中に1個または2個以上のリン原子を有する有機リン酸エステル化合物、あるいはホスファゼン化合物を挙げることができる。
前記「オルガノポリシロキサン」としては、分子構造中に脂肪族炭化水素基あるいは芳香族基を有する樹脂状あるいはオイル状のオルガノポリシロキサン化合物を挙げることができる。
また、前記「有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩」としては、有機スルホン酸の金属塩、および/または、硫酸エステルのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を挙げることができ、中でも芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩、及び、パーフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩を特に好ましく使用することができる。
本発明において、成分(A)が芳香族ポリカーボネートまたは芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂である場合は、成分(C)として、前記有機リン化合物、オルガノポリシロキサン、有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩、のいずれか、またはこれらを組み合わせて使用するのが好ましく、特に好ましくは、有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩である。
本発明において成分(C)の使用量は、成分(A)100重量部に対して、0.001〜30重量部であるが、成分(C)の使用量は、成分(C)の種類や成分(A)と成分(C)の組み合わせ等に依存し、適切な使用量が異なる。
本発明において、成分(A)が芳香族ポリカーボネートまたは芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂であり、成分(C)が有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩である場合は、成分(C)の使用量は成分(A)100重量部に対して、通常0.001〜1重量部であり、0.005〜0.5重量部が好ましく、0.008〜0.3重量部がより好ましく、0.1〜0.2重量部が更に好ましい。
本発明の樹脂組成物では、更にフルオロポリマー(D)を含むことができる。
本発明で好ましく使用することができる成分(D)は、フィブリル形成能力を有するフルオロポリマーであり、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体等のテトラフルオロエチレンポリマー、を好ましく使用することができ、特に好ましくはポリテトラフルオロエチレンである。
成分(D)は、ファインパウダー状のフルオロポリマー、フルオロポリマーの水性ディスパージョン、ASやPMMA等の第2の樹脂との粉体状混合物等、様々な形態のフルオロポリマーを使用することができる。
本発明で好ましく使用できるフルオロポリマーの水性ディスパージョンとして、三井デュポンフロロケミカル(株)製「テフロン(登録商標)30J」、ダイキン工業(株)製「ポリフロンD−1(登録商標)」、「ポリフロンD−2(登録商標)」、「ポリフロンD−2C(登録商標)」、「ポリフロンD−2CE(登録商標)」を例示することができる。
また、本発明では成分(D)として、ASやPMMA等の第2の樹脂との粉体状混合物としたフルオロポリマーも好適に使用することができるが、これら第2の樹脂との粉体状混合物としたフルオロポリマーに関する技術は、特開平9−95583号公報、特開平11−49912号公報、特開2000−143966号公報、特開2000−297189号公報等に開示されている。本発明において好ましく使用できる、これら第2の樹脂との粉体状混合物としたフルオロポリマーとして、GEスペシャリティケミカルズ社製「Blendex 449(登録商標)」、三菱レーヨン(株)製「メタブレンA−3800(登録商標)」を例示することができる。
本発明において、成分(D)を使用する場合、その好ましい使用量は成分(A)合計100重量部に対して、0.01〜3重量部であり、より好ましくは0.03〜1重量部、さらに好ましくは0.05〜0.5重量部である。
本発明の難燃性の熱可塑性樹脂組成物では、更に、強化剤、充填剤、着色剤、分散剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、等の各種の添加剤を含むことができる。
次に、本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造は、成分(A)、(B)、(C)、場合により(D)、及び、その他の成分を、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、二軸押出機、等の溶融混練装置を用いて溶融混練を行うことにより製造することができるが、各成分を組成物中で均一かつ微細に分散させ、本発明の組成物を連続的に製造するのに二軸押出機が特に適している。
特に好ましい製造法は、押出方向の長さ(L)と押出機スクリュー直径(D)の比、L/Dが5から100、好ましくは10〜70、更に好ましくは20〜50である二軸押出機を用いる溶融混練方法である。
本発明の樹脂組成物を製造する方法として、例えば、原料となる各成分(A)、(B)、(C)、場合によりその他の成分を、予め各成分をタンブラーやリボンブレンダー等の予備混合装置を使用して混合した後に、押出機に供給して溶融混練することにより、樹脂組成物を得る方法を挙げることができる。
別の製造方法としては、原材料をペレット状の原材料成分と粉体状の原材料成分に分け、ペレット状成分からなる原材料混合物と、パウダー状成分からなる原材料混合物をそれぞれ別途に予備混合したものを調製し、それぞれの原料混合物を別々に押出機に供給して溶融混練する方法がある。
さらに別の製造方法としては、それぞれの原料成分を独立して押出機に供給し、溶融混練を行う方法がある。
さらに別の製造方法としては、成分(B)及び/または成分(C)を含むマスターバッチを予め二軸押出機等の溶融混練装置を用いて製造し、該マスターバッチを樹脂の成形加工時に配合して樹脂組成物を得る方法がある。
また、成分(D)を使用する場合は、予め成分(A)〜(D)を同時に混合した後に押出機に供給することも可能であるが、成分(D)のみを押出機に独立に供給して溶融混練を行うことも可能である。
溶融混練では、押出機は押出機のシリンダー設定温度を200〜400℃、好ましくは220〜350℃、更に好ましくは230〜300℃とし、また、押出機スクリュー回転数を50〜700rpm、好ましくは80〜500rpmとし、更に好ましくは、100〜300rpmとし、さらに、押出機内の平均滞留時間を10〜150秒、好ましくは20〜100秒、更に好ましくは30〜60秒として溶融混練を行い、溶融樹脂温度を好ましくは250〜330℃の範囲とし、混練中に樹脂に過剰の発熱を与えないように配慮しながら溶融混練を行う。溶融混練された樹脂組成物は、押出機先端部に取り付けられたダイよりストランドとして押し出され、ペレタイズされて樹脂組成物のペレットが得られる。
また本発明の樹脂組成物を得る製造方法に関して、溶融混練と同時に脱揮を行うことが好ましい。ここで、「脱揮」とは押出機に設けられたベント口を通じて、溶融混練工程で発生する揮発成分を、大気圧開放あるいは減圧により除去することを表す。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例えば、射出成形、ガスアシスト成形、押出成形、ブロー成形、圧縮成形、等により各種の多彩な製品に成形することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を射出成形により成形する場は、成形機のシリンダー設定温度は、好ましくは230〜400℃、より好ましくは250〜350℃である。また、金型設定温度は、好ましくは10〜130℃、より好ましくは30〜120℃である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いた成形品の例としては、コンピューター、ノート型パソコン、複写機、プリンター、液晶プロジェクター、電気・電子機器、携帯電話、携帯情報端末、電池パック、家電製品などのハウジング材料、液晶バックライト用のフレーム用部材、複写機内部部品などの部品材料、抵抗器、端子、テレビ用偏向ヨーク等の電気・電子部品材料、照明用部品材料、電子・情報機器用の難燃性シート(絶縁シート)、等が挙げられる。
また、本発明の成形体は、熱可塑性樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、難燃剤(C)0.001〜30重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体であって、該成形体から、長さ50mm以上、幅5mm以上、厚み5mm以下の試験片を切り出し、該試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体である。
さらに、本発明の成形体は、芳香族ポリカーボネートまたは芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩(C)0.001〜1重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体であって、該成形体から、長さ50mm以上、幅5mm以上、厚み5mm以下の試験片を切り出し、該試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体である。
以下、実施例、及び比較例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例あるいは比較例においては、以下の成分(A)、(B)、(C)、(D)、及びその他の成分を用いて熱可塑性樹脂組成物を製造した。
1.成分(A):熱可塑性樹脂
(PC)
溶融エステル交換法で製造されたビスフェノールA系ポリカーボネート
Mw=21,500
2.成分(B):無機化合物粒子
(ヒュームドシリカ)
乾式法で得られ、シリコーンオイルで表面処理された分岐構造含有シリカ(日本アエロジル(株)製 「アエロジルRY200(登録商標)」)
3.成分(C):難燃剤
(KFBS)
パーフルオロブタンスルホン酸カリウム(イタリア国Miteni社製 「RM−65(登録商標)」)
4.成分(D):フルオロポリマー
(PTFE/AS)
ポリテトラフルオロエチレンとアクリロニトリル・スチレン共重合体の50/50(重量比)粉体状混合物(GEスペシャリティケミカルズ社製 「Blendex449(登録商標)」)
5.その他の成分
(I−1076)
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤 「IRGANOX1076(登録商標)」)
(P−168)
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製ホスファイト系熱安定剤 「IRGAFOS168(登録商標)」)
(離型剤)
日本油脂(株)製 ペンタエリスリトールテトラステアレート 「ユニスターH476(登録商標)」
[実施例1〜3]
表1の実施例1〜3に示す組成で熱可塑性樹脂組成物を製造した。
樹脂組成物の製造に当たり、溶融混練装置は2軸押出機(PCM−30、L/D=28、池貝鉄工(株)製)を使用して、シリンダー設定温度250℃、スクリュー回転数150rpm、混練樹脂の吐出速度12kg/Hrとなる条件で溶融混練を行った。溶融混練中に、押出機ダイ部で熱電対により測定した溶融樹脂の温度は265〜270℃であった。
二軸押出機への原材料の投入は、全ての成分を予めタンブラーにより予備ブレンドを20分行い、フィーダーを用いて押出機に投入した。また、押出機の後段部分にベント口を設け、該ベント口を介して0.005MPaで減圧脱揮を行った。溶融混練された樹脂組成物はダイよりストランドとして押出しを行い、ペレタイズを行うことにより、熱可塑性樹脂組成物を製造した。
上記方法で得た樹脂組成物のペレットを120℃で5時間乾燥した後、以下の各測定を実施した。
(1)無機化合物粒子の平均粒子径および粒径分布測定
シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で射出成形により得た厚さ1/16インチ(1.59mm)の短冊形状成形体の表面を走査型プローブ顕微鏡(セイコーインスツルメンツ(株)製 300HV)を使用してカンチレバーとしてDF20を使用し、DFMモードで位相差像により観察した。さらに写真撮影を行い、観察写真から樹脂組成物中の100個の粒子に対して個々の粒子径を計測し、平均粒子径(単位:nm)及び粒子径10〜200nmの範囲に存在する無機化合物粒子数の割合(単位:%)を求めた。
各粒子の粒子径は、粒子の面積Sを求め、Sを用いて、(4S/ π)0.5を各粒子の粒子径とした。
(2)難燃試験後の無機微粒子の表面分散状態観察
樹脂組成物を厚さ1/16インチのUL94規格に記載の難燃性試験用試験片に成形し、該試験片に対して20mm垂直燃焼試験を実施した後に、燃焼試験後試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある炭化されていない試験片表面が平滑な領域を走査型プローブ顕微鏡(セイコーインスツルメンツ(株)製 300HV)を用い、カンチレバーとしてDF20を使用し、DFMモードで表面位相差像を観察し、全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域において、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積を測定した。
無機化合物粒子(B)の占有面積の測定は、SPM表面観察写真の1μm×1μmの領域を拡大して紙面にプリントアウトを行い、無機化合物粒子(B)の占有部分を切取り、重量を測定し、重量比より占有面積を求めた。(単位:%)
さらに、前記全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域において観察されるある一つの無機化合物粒子iに対して、該無機化合物粒子iに隣合うn個の無機化合物粒子jに対する粒子間最短距離をaijとした場合に、aijの平均値aij(Ave)(但し、aij(Ave)=Σaij/nで定義する。)を測定した。(単位:μm)
ij(Ave)の測定は、前記全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域において観察されるある一つの無機化合物粒子iに対して、該無機化合物粒子iに隣り合うn個の無機化合物粒子jへ、他の無機化合物粒子を横切ることが無いようにn本の最短の粒子間直線を作図し、その長さを求めて上式により求めた。
(3)難燃性試験
燃焼試験用の短冊形状成形体(厚さ:1.5mm、1.2mm、1.0mm)を射出成形機により、シリンダー温度280℃、金型温度80℃にて成形し、温度23℃、湿度50%の環境下に2日保持した後、UL94規格に準じて20mm垂直燃焼試験を行いV−0、V−1またはV−2に分類した。V−2は燃焼物のドリップ有りの分類である。(難燃性の程度:V−0>V−1>V−2)
結果を表1に示す。
Figure 2004156031
[比較例1〜3]
表1の比較例1〜3に示す組成で実施例1と同様に樹脂組成物を製造し、各種評価を行った。
評価結果を表1の比較例1〜3に示す。
実施例と比較例の対比で明らかなように、本発明の樹脂組成物は、1)従来樹脂組成物よりも薄肉の成形体厚みにおいて高度な難燃性能を発揮することが可能、2)難燃剤の使用量を従来組成物と比較して飛躍的に少なくすることが可能、等の有用な効果をもたらす。
本発明の熱可塑性樹脂組成物および成形体は、熱可塑性樹脂組成物中に分散した無機微粒子が燃焼過程において成形体表面に濃縮され、成形体表面に無機化合物からなる表面層が形成されることを特徴とする難燃性に優れる熱可塑性樹脂組成物、および成形体であり、広い範囲の用途向けの樹脂成形用材料として工業的に極めて有用である。
実施例1の樹脂組成物を厚さ1/16インチの試験片に成形し、該試験片に対して20mm垂直燃焼試験を実施した後の表面における無機化合物の表面分散状態を走査型プローブ顕微鏡により観察した写真である。 図1は20mm垂直燃焼試験の、第2回目の10秒間の接炎後、3秒で自己消火した試験片(難燃性判定はV−0)に対して、該試験片の表面における無機化合物粒子(B)の分散状態を観察した結果である。 図中において、黒く見える部分は無機化合物粒子(B)に対応し、白く見える部分は熱可塑性樹脂(A)に対応する。
実施例1の樹脂組成物を厚さ1/16インチの試験片に成形し、該試験片に対して20mm垂直燃焼試験を実施した後の表面における無機化合物の表面分散状態を走査型プローブ顕微鏡により観察した写真である。 図2は20mm垂直燃焼試験の、第2回目の10秒間の接炎後、6秒で自己消火した試験片(難燃性判定はV−0)に対して、該試験片の表面における無機化合物粒子(B)の分散状態を観察した結果である。 図中において、黒く見える部分は無機化合物粒子(B)に対応し、白く見える部分は熱可塑性樹脂(A)に対応する。
比較例1の樹脂組成物を厚さ1/16インチに成形し、20mm垂直燃焼試験を実施した後の表面における無機化合物の表面分散状態を走査型プローブ顕微鏡により観察した写真である。 図3は20mm垂直燃焼試験の、第2回目の10秒間の接炎後、3秒で火炎ドリップ後に自己消火した試験片(難燃性判定はV−2)に対して、該試験片の表面状態を観察した結果である。

Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、難燃剤(C)0.001〜30重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物であって、該樹脂組成物からなる長さ127mm、幅12.7mm、厚み5mm以下の短冊状試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物。
  2. 該無機化合物粒子(B)が、観察視野全体に分散した1μm×1μmの所定の領域において観察されるある一つの無機化合物粒子i(但し、iは1以上の整数)に対して、該無機化合物粒子iに隣り合うn個の無機化合物粒子j(但し、jはiとは異なる1以上の整数であり、nは1以上の整数である。)に対する粒子間最短距離をaijとした場合に、aijの平均値aij(Ave)(但し、aij(Ave)=Σaij/nで定義する。)が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 該無機化合物粒子(B)が、平均粒子径200nm以下であることを特徴とする請求項1、または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 該無機化合物粒子(B)が、珪素含有化合物で表面修飾された無機化合物粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 該無機化合物粒子(B)が、乾式法で製造された非晶質ヒュームドシリカであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 該熱可塑性樹脂組成物が、更にフルオロポリマー(D)0.01〜1重量部を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 該熱可塑性樹脂(A)が芳香族ポリカーボネートまたは芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 該難燃剤(C)が、有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩(C)0.001〜1重量部であることを特徴とする請求項7に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 熱可塑性樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、難燃剤(C)0.001〜30重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体であって、該成形体から、長さ50mm以上、幅5mm以上、厚み5mm以下の試験片を切り出し、該試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
  10. 芳香族ポリカーボネートまたは芳香族ポリカーボネートを主体とする樹脂(A)100重量部、無機化合物粒子(B)0.01〜10重量部、及び、有機アルカリ金属塩および有機アルカリ土類金属塩から選ばれる少なくとも1種の金属塩(C)0.001〜1重量部を含む難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体であって、該成形体から、長さ50mm以上、幅5mm以上、厚み5mm以下の試験片を切り出し、該試験片を用いて、UL94規格に準拠し20mm垂直燃焼試験を実施した後に、該試験片の接炎側最端部より3cmを超えない範囲にある表面が炭化されていない平滑な試験片表面を走査型プローブ顕微鏡によって表面観察した場合に、観察視野全体に無機化合物粒子(B)が分散した1μm×1μmの所定の領域に対して、該1μm×1μmの所定の領域における無機化合物粒子(B)の占有面積が30%以上であることを特徴とする難燃性の熱可塑性樹脂組成物からなる成形体。
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