JP2004155968A - 回収ポリエステル樹脂の製造方法および設備 - Google Patents

回収ポリエステル樹脂の製造方法および設備 Download PDF

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Yoshio Furuhashi
善男 古橋
Yoji Shimaoka
洋司 嶋岡
Sakuhiro Sakane
作裕 坂根
Shinji Miyamoto
紳司 宮本
Mikio Uchiyama
幹夫 内山
Yoshikuni Aoyanagi
禎城 青柳
Takashi Fujimaki
隆 藤巻
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Abstract

【課題】比較的分子量の低い回収ポリエステル樹脂を原料として、分子量および分子量分布が増大し成形加工性に優れたポリエステル樹脂を製造する。
【解決手段】予め低分子量直鎖状飽和ポリエステル樹脂原料と結合剤と結合反応触媒からなる混合原料を均一に分散・混合して二軸押出機に供給し、前記二軸押出機で、強制混練を行う可塑化溶融工程、ポリエステル樹脂の結晶溶融温度の上方近傍の温度に加熱するとともに2666Pa以下の高真空度で吸引する脱気工程、増粘反応を促進させる増粘反応促進工程および残余の増粘反応を完結させて均一な高粘性状態を得る反応安定化工程を順次行う。予め樹脂原料と結合剤と結合反応触媒からなる混合原料を二軸押出機に供給することで、均一な分散混合を実現し、樹脂の密閉性を高めて迅速に水分や不純物を脱気でき、加水分解反応を防止する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回収されて低分子量であり、吸水性が高く高温溶融域で加水分解反応を起こしやすく、また物性の低いPET樹脂などのポリエステル樹脂を、押出機における加水分解反応を抑制し、増粘反応を促進して分子量を増大させ、成形加工性が良好なポリエステル樹脂を製造する回収ポリエステル樹脂の製造方法および設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より各種ボトル、シート・フィルム、卵パック、フルーツパック等の使用済みPET製品は、資源の有効活用と環境保全の観点から回収リサイクルされてフレーク状原料あるいはペレット状原料として再利用されている。このような結晶性ポリエステルは、成形加工の熱履歴を経ることにより大幅な分子量低下が起こりやすく、分子端末の遊離カルボキシル基数が増大する傾向が強いことが実用上問題であり、回収原料の再利用技術の開発の障害になっていた。
【0003】
例えば大量に発生する回収PETボトルのフレークの分子量はほぼ半減されており、したがってこれをベース樹脂として再利用すると成形加工性が悪く、元のPETボトルにはならず、このため低分子量でも成形できる単繊維、フィルムシート類にしかならず、再利用の用途は限定的となっていた。
【0004】
この問題の解決方法としてポリエステルの固相重合で分子量を回復させる方法、鎖延長材とポリエステル末端基を反応させる方法、機械的特性を補うためにエストラマー等の他の樹脂を添加する方法などが知られているが、反応性、耐熱性、安定性等からの制約が多く、あまり実用化されていない。
【0005】
また特許文献1では、ポリエステル樹脂の増粘反応法として、押出機中でまず減圧脱気しつつ増粘剤を加える方法が提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開2000−280288号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1では、押出機のシリンダの中間部から増粘剤を加えるので、溶融したポリエステル樹脂の中で増粘剤が局所的に結合されやすく、粘度の不均一によりゲルが発生しやすい。また増粘剤供給口により密閉度を高めにくく、高真空度保持も難しいという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決して、比較的分子量の低いポリエステル樹脂を原料として、分子量および分子量分布が増大し成形加工性に優れたポリエステル樹脂を製造することができる回収ポリエステル樹脂の製造方法および設備を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の回収ポリエステル樹脂の製造方法は、予め低分子量直鎖状飽和ポリエステル樹脂原料と結合剤と結合反応触媒からなる混合原料を均一に分散・混合して二軸押出機に供給し、前記二軸押出機で、強制混練を行う可塑化溶融工程、ポリエステル樹脂の結晶溶融温度の上方近傍の温度に加熱するとともに2666Pa以下の高真空度で吸引する脱気工程、増粘反応を促進させる増粘反応促進工程、および残余の増粘反応を促進させて均一な高粘性状態を得る反応安定化工程を順次行い、前記結合剤を、直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜100%および分子内に3個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜0%の混合物0.1〜5重量部とし、前記結合反応触媒を直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、カルボン酸の金属塩0.01〜5重量部としたものである。
【0010】
上記構成によれば、回収された低分子量の直鎖状飽和ポリエステルの樹脂原料と、結合剤および結合反応触媒とを予め均一に分散・混合した混合原料にして、二軸押出機に投入することにより、押出機のシリンダ中間部で結合剤を加えるのに比較して、結合剤および結合反応触媒を均一に樹脂原料中に分散することができ、均一な粘度の樹脂を製造できるとともに、ゲルの発生を防止することができる。またシリンダ中間部に薬剤の供給口を形成する必要が無いので、混合原料の密閉度を高めやすく、高真空度が得られるので、迅速に吸引して水分や不純物を速やかに除去することができ、加水分解反応を効果的に抑制することができる。
【0011】
また結合剤の2個のエポキシ基を含有する化合物によってスウェル(膨潤度)を出現させ、少量の長鎖分岐が形成されるとともに、3個以上のエポキシ基を含有する化合物によって、スウェル(膨潤度)と長鎖分岐を所望の程度まで増やすことができ、ポリエステル樹脂の溶融張力や伸張粘度を増加させて成形加工性を改善することができる。さらに結合反応触媒により、反応を促進させて分子量を十分増大させることができ、局部反応によるゲル生成や溶融粘度の急上昇を防止して押出機内のトラブルを防止することができる。
【0012】
請求項2記載の回収ポリエステル樹脂の製造装置は、可塑化溶融工程部、脱気工程部、増粘反応促進工程部および反応安定化工程部を有するスクリュ式二軸押出機と、該二軸押出機に原料を供給する原料供給フィーダを設け、前記原料供給フィーダは、回収された低分子量直鎖状飽和ポリエステル樹脂原料と結合剤と結合反応触媒からなる混合原料を所定量均一に分散・混合して二軸押出機の原料供給口に供給するように構成され、前記二軸押出機に、可塑化溶融工程部に設けられシリンダ口径の少なくとも3倍以上の長さで樹脂原料を混練しつつ輸送推進する強制混錬ゾーンと、脱気工程部に対応して2666Pa以下の高真空度で吸引脱気し加水分解反応を抑制する少なくとも1ヶ所以上のベント口と、前記ベント口付近で混合原料を樹脂片の結晶溶融点の直上部近傍まで加熱する加熱装置とを設け、前記結合剤を、直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜100%および分子内に3個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜0%の混合物0.1〜5重量部とし、前記結合反応触媒を直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、カルボン酸の金属塩0.01〜5重量部としたものである。
【0013】
上記構成によれば、回収された低分子量の直鎖状飽和ポリエステルの樹脂原料と、結合剤および結合反応触媒とを予め均一に分散・混合した混合原料にして、原料供給フィーダから二軸押出機に投入することにより、押出機のシリンダ中間部で結合剤を加えるのに比較して、結合剤および結合反応触媒を均一に樹脂原料中に分散することができ、均一な粘度の樹脂を製造できるとともに、ゲルの発生を防止することができる。またシリンダ中間部に薬剤の供給口を形成する必要が無いので、混合原料の密閉度を高めやすく、高真空度が得られる。これにより、ベント口から迅速に吸引して水分や不純物を速やかに除去することができ、加水分解反応を効果的に抑制することができる。
【0014】
また結合剤の2個のエポキシ基を含有する化合物によってスウェル(膨潤度)が出現し、少量の長鎖分岐が形成されるとともに、3個以上のエポキシ基を含有する化合物によって、スウェル(膨潤度)と長鎖分岐を所望の程度まで増やすことができ、ポリエステル樹脂の溶融張力や伸張粘度を増加させて成形加工性を改善することができる。さらに結合反応触媒により、反応を促進させて分子量を十分増大させることができ、局部反応によるゲル生成や溶融粘度の急上昇を防止して押出機内のトラブルを防止することができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、増粘反応促進工程部に、シリンダ口径の1.5〜3倍の長さで樹脂原料の剪断発熱を抑え、分散・混合機能を高める分散混合ゾーンを設け、前記反応安定化工程で、シリンダ口径の1〜2倍以下の長さで、1ヶ所以上に所定間隔をあけて配置された分散・混合セグメントを設け、発熱を抑えて一定温度以下で残余の増粘反応を促進させるように構成し、二軸押出機の全シリンダ長を少なくともシリンダ口径の30倍以上としたものである。
【0016】
上記構成によれば、増粘反応促進工程部の分散混合ゾーンにより、確実に増粘反応を促進させ、反応安定化工程の分散・混合セグメントにより発熱を抑えて一定温度以下で残余の増粘反応を促進させて目的とする高粘度とすることができ、分子量が増加した高性能のポリエステル樹脂を製造することができる。
【0017】
請求項4記載の発明は、二軸押出機の出口から順に、逆洗機能付きスクリーン交換ユニットと、ギヤポンプと、成形用ダイとを配置し、前記スクリーン交換ユニットは、樹脂の一部を複数のスクリーンの一部に逆方向に通過させて逆洗し逆洗後の樹脂を排出するように構成され、前記スクリュ式押出機とスクリーン交換ユニットとの間に樹脂圧を検出するユニット入口圧力計を配設し、前記スクリーン交換ユニットとギヤポンプとの間に樹脂圧を検出するギヤポンプ入口圧力計を配設し、前記ユニット入口圧力計の樹脂圧力が一定値以上になるとスクリーン逆洗起動信号を出力するスクリーンチェンジャ制御部を設け、前記スクリーン逆洗起動信号による逆洗開始時期を遅らせる間に、二軸押出機のスクリュの回転数を増加して樹脂の押出量を予め増大し、次いで前記ギヤポンプ入口圧力計で逆洗中に生じる樹脂の圧力変動を検出し、この検出信号に基づいて二軸押出機のスクリュの回転数を制御し、さらに逆洗終了時期の前に、二軸押出機のスクリュの回転数を減少させて樹脂の押出量を予め減少させる圧力制御部とを有する押出制御装置を設けたものである。
【0018】
上記構成によれば、異物や不純物が多い回収ポリエステル樹脂原料を使用する場合であっても、運転中に製品の歩留まりを低下させることなくスクリーンを逆洗することができ、連続運転を実現することができる。またギアポンプの入口の樹脂圧力をほぼ一定に制御することにより、二軸押出機内での圧力が増粘反応に及ぼす影響を一定とすることで、二軸押出機内での混合原料の滞留時間や混錬度の変化をなくして、増粘反応の制御を高精度で実施することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明に係る回収ポリエステル樹脂の製造設備の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0020】
図1および図2に示すように、この回収ポリエステル樹脂の製造設備は、原料が移動される上流側から下流側に、原料供給フィーダ1と、可塑化溶融工程部A、脱気工程部B、増粘反応促進工程部Cおよび反応安定化工程部Dを有するスクリュ式同方向回転型の二軸押出機2と、前記二軸押出機2の樹脂出口2bから順に、逆洗機能付きスクリーン交換ユニット3と、ギヤポンプ4と、成形用ダイ5と、成形用ダイ5から吐出される樹脂圧を制御する押出制御装置6と、樹脂をブロー成形するブロー成形装置7とを具備している。
【0021】
前記原料供給フィーダ1は、たとえば攪拌回転翼を有する攪拌混合部1bと、攪拌後の混合原料を定量供給可能な螺旋状スクリュを有する搬送部1cを有し、攪拌部1bで回収された低分子量の直鎖状飽和ポリエステル樹脂の原料と結合剤と結合反応触媒からなる原料を所定量均一に分散・混合し、搬送部1cにより二軸押出機2の原料供給口2aに定量供給するように構成されている。
【0022】
(直鎖状飽和ポリエステル)
直鎖状飽和ポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール成分とから、またはヒドロキシカルボン酸から合成されるものである。芳香族系のジカルボン酸や脂肪族系カルボン酸、脂環族系ジカルボン酸などがあるが、好ましくは芳香族系のジカルボン酸、特にテレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボンサンが好ましい。またグリコール成分としては、エチレングリコール、ヒドロメシキ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸が好ましい。さらにヒドロキシカルボン酸は、たとえばα−ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安息香酸などがある。
【0023】
直鎖状飽和ポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2.6−ナフタレートがあるが、PETが好ましい。回収したポリエステル成形品を粉砕してフレーク状や粉状にしたものが使用され、少量の他のポリマーや顔料、染料などを含有していても差し支えない。
【0024】
(結合剤)
結合剤は、直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜100%および分子内に3個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜0%の混合物0.1〜5重量部としたものである。通常、分子内に平気2個のエポキシ基を有する化合物の例として、脂肪族系のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール・ジグリシジルエーテルなどがあり、また芳香族系のビスフェノールA・ジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステルなどがあり、さらに脂環系のこの結合剤としては、水添ビスフェノールA・ジグリシジルエーテルなどがある。さらにまた分子内に3個以上のエポキシ基を有する化合物の例として、トリメチロールプロパン・トリグリリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ノボラック・エポキシ樹脂などがある。
【0025】
この結合剤の化合物(混合物)の配合量は、直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対して化合物0.1〜5重量部であり、0.1重量部未満では鎖延長効果が不十分で、分子量が増加せず、成形品の基本物性や機械的特長が劣る。また5重量部を越えると、可塑化効果で成形品の弾性率が低下したり、ゲルが生成される。
【0026】
このように分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物によって、スウェル(膨潤度)が出現し、少量の長鎖分岐が形成されるが、3個以上のエポキシ基を含有する化合物によって、スウェル(膨潤度)と長鎖分岐が所望の程度まで増やすことができる。これらが増大するほど、ポリエステル樹脂の溶融張力や伸張粘度が増加し、成形加工性が改善される。
【0027】
(結合反応触媒)
結合反応触媒であるカルボン酸の金属塩は、▲1▼アルカリ金属のカルボン酸塩、炭酸塩および重炭酸塩、▲2▼アルカリ土類金属のカルボン酸塩、▲3▼アルミニウム、亜鉛またはマンガンのカルボン酸塩、▲4▼マンガンの炭酸塩からなる少なくとも一種以上を含有する触媒である。またこの触媒は、カルボン酸塩タイプとそれ以外のタイプに分けられ、カルボン酸の金属塩を形成する金属は、アルカリ金属やアルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛マンガンなどである。これら金属と塩とを形成するカルボン酸は、高重合度ポリエステルの結晶化速度に影響を与え、結晶化速度が促進された高重合度ポリエステルが得られる。特に触媒を形成するカルボン酸のうち、特に好ましいものに、平均分子量が500〜1000のパラフィンの酸化物がある。
【0028】
また好ましい結合反応触媒は、ステアリン酸カルシウムやカルボン酸のマンガン塩であり、マンガン塩はポリエステル樹脂の末端カルボキシル環とエポキシ基の反応触媒として作用する。このマンガン塩としては有機カルボン酸の塩が好ましく、具体的には、酢酸第1マンガン、酢酸第1マンガン無水物、酢酸第1マンガン4水塩、酢酸第2マンガンなどが挙げられる。
【0029】
結合反応触媒の配合量は、直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対して0.01〜5重量部であり、0.01重量部未満では、触媒効果小さく、反応が未達となって分子量が十分増大しないことがある。また5重量部を越えると、局部反応によるゲル生成や溶融粘度の急上昇による押出機内のトラブルが生じる。
【0030】
(二軸押出機)
前記二軸押出機2は、シリンダ11内で2本のスクリュ軸12が噛みあって同一方向に同期回転される同方向回転型が採用され、またシリンダ11の外周部には、混合原料を適正な温度に加熱および保持する加熱装置13が設けられている。
【0031】
図2に示すように、最上流端の可塑化溶融工程Aは、原料投入口2aから投入された混合原料を混練しつつ確実に輸送推進するように構成され、出口手前には少なくとも3〜5×d(シリンダ口径)以上の長さで、攪拌搬送用スクリュセグメントのリードと同じ方向に捻られた形状の右ねじれニーディングセグメント(図3)14が主体で構成され、末端部に抵抗の大きい左ねじれニーディングセグメント14またはリング状セグメント(図4)15を組み合わせて強制混錬ゾーンA1が設けられている。この強制混錬ゾーンA1の端末部により、大きいせん断混練力を付与するとともに、出口側で高い密閉性を実現している。
【0032】
脱気工程部Bでは、入口付近で加熱装置13によりシリンダの加熱温度が270〜280℃とすることにより、樹脂温度を(たとえばPET樹脂の)結晶溶融温度255℃の直上近傍に加熱するとともに、入口で原料投入口2aから概略10〜15×dの位置に第1ベント口16が設けられている。そして強制混錬ゾーンA1の端末の高い密閉度により高真空を容易に実現するとともに、(第1)ベント口16で、2666Pa(20Torr)以下、望ましくは665Pa(5torr)以下の高真空度で吸引脱気することにより、水分や不純物を速やかに除去して加水分解反応を抑制している。
【0033】
なお、水分や不純物を吸引除去するベント口16の数は、樹脂原料中の水分に依存し、0.4%以下の水分率であれば1ベントで十分であるが、0.4〜1.0%程度の多量の水分率であれば2ベントあるいは3ベントが好適である。
【0034】
増粘反応促進工程Cでは、概略1.5〜3.0×dからなり、剪断発熱を抑え、分散・混合機能を高めた右ネジレニーディングセグメント14を主体に組合わせ、弱い抵抗を示す分散・混合ゾーンC1を少なくとも1ヶ所以上、望ましくは2〜3ヶ所配置して確実に増粘反応を促進している。
【0035】
反応安定化工程Dでは、約1〜2×d以下の分散混合セグメントDaを少なくても1ヶ所以上、望ましくは2〜3ヶ所適当間隔置いて配置し、一定温度下で残余の増粘反応を促進させて均一で目的とする高粘度状態〔たとえば10Pa・s(10P)以上〕を実現している。ここで、1×d以下の分散混合セグメントDaとは、複数枚(図3の場合は5枚組)のニーディングセグメント14がリードネジと同じ右ねじれに等角度で配列されて弱い推進力を持つものや、図3と同じ5枚組のセグメントを複数組連結して全厚みが1〜2×d以下としたものである。また図5に示す複数枚からなるミキシングセグメント17で全厚みが1〜2×d以下のものであってもよい。これら1〜2×d以下のセグメントはいずれも溶融樹脂に対する抵抗力が小さく、剪断発熱による発熱を抑えることができ、一定温度下で増粘反応を促進させるのに適している。
【0036】
以上の可塑化溶融工程A、脱気工程B、増粘反応促進工程Cおよび反応安定化工程Dのそれぞれの機能を十分に発揮するためには、上述したスクリュー構成上の特徴は非常に重要であるが、それ以外に各工程の長さも重要となる。すなわち、可塑化溶融工程Aは混合原料の安定した供給・輸送機能も併せ持つので概略10〜15×dが必要となる。また脱気工程Bでは1ベントの場合は、約5〜7×d、2ベントの場合はNO.1のベントとNO.2のベントの間に溶融樹脂の密閉シール機能を必要とするので約10〜12×dの長さが必要となる。さらに増粘反応促進工程Cでは、概略1.5〜3×dの弱い抵抗部の分散・混合ゾーンCaを少なくても1ヶ所、望ましくは2〜3ヶ所必要とするので概略10〜20×dの長さを必要とする。最後の反応安定化工程は5〜7×d程度でその中間に図1(c)に示す如く、1〜2×dの分散セグメントDaを1ヶ所以上、望ましくは2〜3ヶ所に適当間隔あけて配置している。このような各工程部の機能を十分に発揮するためのスクリュー全長は30×d以上を必要とし、望ましくは40×d程度が良い。
【0037】
(押出し制御装置)
図1に示すように、回収されてゴミ・異物が多い樹脂原料に対応するために二軸押出機2の出口に、増粘反応完結後の樹脂中のゴミ・異物を除去するスクリーン交換ユニット3が設けられている。このスクリーン交換ユニット3は頻繁なスクリーンの交換に対応するために、通過させる樹脂原料の一部を、使用していないスクリーンに逆方向に流して洗浄する逆洗機能が設けられており、逆洗後の樹脂は外部に排出する構造となっている。したがって、この逆洗時に外部に排出される逆洗後の樹脂原料に起因して二軸押出機2から吐出される樹脂圧が変動する。この圧力の変動により、樹脂の押出機内の滞留時間や混錬度が変化し、増粘反応の制御が難しくなる。
【0038】
この実施の形態では、二軸押出機2とスクリーン交換ユニット3との間に樹脂圧を検出するユニット入口圧力計21と、スクリーン交換ユニット3とギヤポンプ4との間に樹脂圧を検出するギヤポンプ入口圧力計22と、スクリーンチェンジャ制御部23、圧力制御部24、フィーダ制御部25および成形圧制御部26からなる押出制御装置6が設けられている。
【0039】
前記スクリーンチェンジャ制御部23は、ユニット入口圧力計21の樹脂圧力が一定値以上になると、スクリーン逆洗起動信号を所定時間遅らせて逆洗起動信号を出力するとともに、逆洗開始時期を遅らせる間に、フィーダ制御部25を介して二軸押出機2の回転駆動装置2cおよび原料供給フィーダ1の回転駆動装置1aにそれぞれスクリュの回転数を増加させて樹脂の押出量を予め増大させるように構成されている。
【0040】
圧力制御部24は、ギヤポンプ入口圧力計22により逆洗中に生じる樹脂の圧力変動を検出し、この検出信号に基づきフィーダ制御部25を介して二軸押出機2の回転駆動装置2cの回転数を制御し、さらに逆洗終了時期の前に、二軸押出機の回転駆動装置2cの回転数を減少させて樹脂の押出量を予め減少させるように構成されている。
【0041】
したがって、スクリーンチェンジャ制御部23から出力されるスクリーン逆洗起動信号により開始されるスクリーン交換ユニット3の逆洗開始時期を遅らせる間に、予め二軸押出機2による樹脂押出量を増大させ、これにより、逆洗開始時期に瞬時に低下するピーク圧力値の低下幅を小さくして逆洗開始時期の圧力変動を抑制することができる。また逆洗中は、ギヤポンプ入口圧力計で検出した圧力変動に基づいて、圧力制御部24により圧力変動が小さくなるように二軸押出機2のスクリュの回転数を制御することにより、ギヤポンプ4の入口での圧力変動を抑制することができる。さらに逆洗終了時期の前に、二軸押出機2の押出量を予め減少させて、逆洗終了による圧力変動を迅速に定常圧に戻すことができる。さらにまた、ギヤポンプ4により圧力変動を緩和させて出口(ダイ入口)での圧力変動を極めて少なくし、成形用ダイ5により成形する製品の精度を高く保持することができる。したがって、異物や不純物が多い回収樹脂原料を使用する場合であっても、運転中に製品の歩留まりを低下させることなくスクリーンを逆洗することができ、連続運転を実現することができる。またギアポンプ4の入口の樹脂圧力をほぼ一定に制御することにより、二軸押出機2内での圧力が増粘反応に及ぼす影響を一定とすることで、二軸押出機2内での混合原料の滞留時間や混錬度の変化をなくして、増粘反応の制御を高精度で実施することができる。
【0042】
(ブロー成形装置)
図6に示すブロー成形装置は二軸延伸式のブロー成形装置7で、前記成形用ダイ5として、樹脂を押出し垂下して筒状のパリソンP0を成形するクロスヘッドダイが用いられている。クロスヘッドダイの下方と一次エア吹込み装置31の下方との間で移動装置(図示せず)により移動自在に配置され、筒状パリソンP0が挿入されるプリフォーム成形用キャビティ32aが形成された分割式のプリフォーム成形型32と、一次エア吹込み装置31の下方と二次エア吹込み装置33の下方との間で移動装置(図示せず)により移動自在な前記プリフォームが挿入可能な成形品キャビティ34aが形成された分割式の成形品成形型34とが設けられている。
【0043】
したがって、クロスヘッドダイにより成形された筒状パリソンP0が、開放されたプリフォーム成形型32のプリフォーム成形用キャビティ32a間に垂下されると、プリフォーム成形型32が閉じられて有底部が形成されるとともに、パリソン切断機35により切断されて有底パリソンP0が形成される。そして一次エア吹込み装置31の下方に移動されると、一次エア吹込み装置31のエアノズル31aが有底パリソンP0内に打ち込まれてエアが吹き込まれ、プリフォーム成形用キャビティ32a内で有底状のプリフォームP1が成形される。プリフォーム成形型32が開放されてクロスヘッドダイ側に戻された後、有底状のプリフォームP1が成形品成形型34の成形品キャビティ34a内に保持されて加熱され、二次エア吹込み装置33の下方に移動される。そして二次エア吹込み装置33のエアノズル33aとストレッチロッドが有底状のプリフォームP1内に打ち込まれ、エアが吹き込まれるとともにストレッチロッドが進展されて、成形品P2が成形される。
【0044】
なお、二軸延伸式のブロー成形装置7に代えて、ダイレクトブロー式のブロー成形装置であってもよく、またパリソンを単体としたが、新規バージン直鎖状飽和ポリエステル樹脂を原料として一軸押出機により製造された樹脂と、上記回収低分子量直鎖状飽和ポリエステル樹脂を原料として二軸押出機により製造された樹脂との二層構造のパリソンを成形して、ダイレクトブローや二軸延伸ブローにより成形してもよい。
【0045】
(実施例)
図2と同様の押出機能を有する二軸押出機により、ダイレクトブロー式の押出ブロー成形装置を用い、双頭のクロスヘッドダイより押出して、パリソンを成形した後、ボトル成形して本発明の効果を検証した。
【0046】
原料としては、PETボトルフレーク100重量部、結合剤として2官能エポキシ化合物であるポリエチレングリコール・ジグリシジルエーテル[共栄社油脂化学工業(株)製、製品名:エポライト40E]85重量%と3官能エポキシ化合物であるトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル[共栄社油脂化学工業(株)製、製品名:エポライト100MF]15重量%との混合物を0.5重量部、および結合反応触媒としてステアリン酸カルシウム0.2重量部を添加し、タンブラータイプの混合機で混合してPETフレークの混合原料を得た。
【0047】
このPET系の混合原料を2ベントの真空ベント付でd=57mm同方向回転2軸押出機の原料フィーダーのホパーに投入し、シリンダ温度280〜270℃、ベント真空度133〜266Pa(1〜2torr)、スクリュー回転数36〜38rpm、押出量約20kg/Hで、まず可塑化溶融し、水分を脱気して加水分解反応を抑え、次に増粘反応を促進させ続いて270℃の一定シリンダ温度化で増粘反応を完結させた。異物除去用には200メッシュ/60メッシュ/40メッシュのスクリーンを配してあるスクリーン交換ユニットを通過させ、その後、入口圧力3.5MPa、回転数3.0rpmのギアポンプに送り込み、出口で約18MPaに昇圧してクロスヘッドダイにより押出して溶融・軟化した筒状パリソンに成形した。
【0048】
この筒状パリソンを成形金型に挿入し、型締すると共にパリソン切断装置で切断し、次いで約0.6MPaの高圧エアを吹込んで成型金型のキャビティに一致するまで膨出させ、冷却下後に成型金型を開いて容積500mlのダイレクトブローボトル(中空成形品)を得た。
【0049】
得られたボトルは、寸法・形状が良好であり、通常の肉眼による観察では、ゴミ・異物も見られなく、透明性・光沢なども良好であった。また、所定量の水を充填し栓体で密閉し、このボトルを高さ1mのコンクリートの床に落下させたが破損しなかった。
(比較例)
上記実施例において、結合剤および結合反応触媒を添加しない以外は、実施例1と同様のPETボトルの回収フレーク原料を実施例1と同じ押出装置で種々の成形条件を設定しながらクロスヘッドダイに供給し、筒状パリソンに成形したが、筒状に押出される溶融樹脂のドローダウンが激しく、所定形状をした筒状パリソンに成形することができず、所定のボトルを成形することができなかった。
【0050】
上記実施の形態によれば、回収された低分子量の直鎖状飽和ポリエステルの樹脂原料と、結合剤および結合反応触媒とを予め均一に分散・混合した混合原料にして、原料供給フィーダ1から二軸押出機2に投入することにより、二軸押出機2のシリンダ11の中間部で結合剤を加えるのに比較して、結合剤および結合反応触媒を均一に樹脂原料中に分散することができ、均一な粘度の樹脂を製造できるとともに、ゲルの発生を防止することができる。またシリンダ11の中間部に薬剤の供給口を形成する必要が無いので、混合原料の密閉度を高めやすく、高真空度が得られるので、迅速に吸引して水分や不純物を速やかに除去することができ、加水分解反応を効果的に抑制することができる。
【0051】
また可塑化溶融工程Aでは、強制混練ゾーンにより混合原料を確実に混練するとともに末端の抵抗の大きいセグメントにより、高い樹脂密閉性を実現して高真空度を実現することができる。また脱気工程部Bでは、加熱装置13により樹脂原料をその結晶溶融温度の直上近傍まで加熱するとともに、ベント口から高真空度で吸引することにより、迅速に水分と不純物とを除去することができ、加水分解反応を抑制して増粘反応を促進させることができる。
【0052】
さらに増粘反応促進工程部Cの分散混合ゾーンにより、確実に増粘反応を促進させ、反応安定化工程Dの分散・混合セグメントにより発熱を抑えて一定温度以下で残余の増粘反応を促進させて目的とする高粘度とすることができ、分子量が増加した高性能のポリエステル樹脂を製造することができる。
【0053】
さらに押出し制御装置7により、異物や不純物が多い回収ポリエステル樹脂原料を使用する場合であっても、運転中に製品の歩留まりを低下させることなくスクリーン交換ユニット3のスクリーンを逆洗することができ、連続運転を実現することができる。またギアポンプ4の入口の樹脂圧力をほぼ一定に制御することにより、二軸押出機2内での圧力が増粘反応に及ぼす影響を一定とすることで、二軸押出機2内での混合原料の滞留時間や混錬度の変化をなくして、増粘反応の制御を高精度で実施することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上に述べたごとく請求項1記載の発明によれば、回収された低分子量の直鎖状飽和ポリエステルの樹脂原料と、結合剤および結合反応触媒とを予め均一に分散・混合した混合原料にして、二軸押出機に投入することにより、押出機のシリンダ中間部で結合剤を加えるのに比較して、結合剤および結合反応触媒を均一に樹脂原料中に分散することができ、均一な粘度の樹脂を製造できるとともに、ゲルの発生を防止することができる。またシリンダ中間部に薬剤の供給口を形成する必要が無いので、混合原料の密閉度を高めやすく、高真空度が得られるので、迅速に吸引して水分や不純物を速やかに除去することができ、加水分解反応を効果的に抑制することができる。
【0055】
また結合剤の2個のエポキシ基を含有する化合物によってスウェル(膨潤度)を出現させ、少量の長鎖分岐が形成されるとともに、3個以上のエポキシ基を含有する化合物によって、スウェル(膨潤度)と長鎖分岐を所望の程度まで増やすことができ、ポリエステル樹脂の溶融張力や伸張粘度を増加させて成形加工性を改善することができる。さらに結合反応触媒により、反応を促進させて分子量を十分増大させることができ、局部反応によるゲル生成や溶融粘度の急上昇を防止して押出機内のトラブルを防止することができる。
【0056】
請求項2記載の回収ポリエステル樹脂の製造装置によれば、回収された低分子量の直鎖状飽和ポリエステルの樹脂原料と、結合剤および結合反応触媒とを予め均一に分散・混合した混合原料にして、原料供給フィーダから二軸押出機に投入することにより、押出機のシリンダ中間部で結合剤を加えるのに比較して、結合剤および結合反応触媒を均一に樹脂原料中に分散することができ、均一な粘度の樹脂を製造できるとともに、ゲルの発生を防止することができる。またシリンダ中間部に薬剤の供給口を形成する必要が無いので、混合原料の密閉度を高めやすく、高真空度が得られる。これにより、ベント口から迅速に吸引して水分や不純物を速やかに除去することができ、加水分解反応を効果的に抑制することができる。
【0057】
また結合剤の2個のエポキシ基を含有する化合物によってスウェル(膨潤度)が出現し、少量の長鎖分岐が形成されるとともに、3個以上のエポキシ基を含有する化合物によって、スウェル(膨潤度)と長鎖分岐を所望の程度まで増やすことができ、ポリエステル樹脂の溶融張力や伸張粘度を増加させて成形加工性を改善することができる。さらに結合反応触媒により、反応を促進させて分子量を十分増大させることができ、局部反応によるゲル生成や溶融粘度の急上昇を防止して押出機内のトラブルを防止することができる。
【0058】
請求項3記載の発明によれば、増粘反応促進工程部の分散混合ゾーンにより、確実に増粘反応を促進させ、反応安定化工程の分散・混合セグメントにより発熱を抑えて一定温度以下で残余の増粘反応を促進して目的とする高粘度とすることができ、分子量が増加した高性能のポリエステル樹脂を製造することができる。
【0059】
請求項4記載の発明によれば、異物や不純物が多い回収ポリエステル樹脂原料を使用する場合であっても、運転中に製品の歩留まりを低下させることなくスクリーンを逆洗することができ、連続運転を実現することができる。またギアポンプの入口の樹脂圧力をほぼ一定に制御することにより、二軸押出機内での圧力が増粘反応に及ぼす影響を一定とすることで、二軸押出機内での混合原料の滞留時間や混錬度の変化をなくして、増粘反応の制御を高精度で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリエステル樹脂の製造設備の実施の形態を示す構成図である。
【図2】同二軸押出機のスクリュを示す構成図である。
【図3】同二軸押出機のスクリュに設けられるニーディングセグメントを示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図4】同二軸押出機のスクリュに設けられるリングセグメントを示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図5】同二軸押出機のスクリュに設けられるミキシングセグメントを示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図6】同二軸延伸式のブロー成形装置を示し、(a)はプリフォーム成形型の成形状態の説明図、(b)は成形品成形型の成形状態を示す説明図である。
【符号の説明】
A 可塑化溶融工程部
A1 強制混練ゾーン
B 脱気工程部
C 増粘反応促進工程部
D 反応安定化工程部
d シリンダ口径
1 原料供給フィーダ
2 二軸押出機
2a 原料供給口
3 スクリーン交換ユニット
4 ギヤポンプ
5 成形用ダイ
6 押出制御装置
7 ブロー成形装置
11 シリンダ
12 スクリュ軸
13 加熱装置
16 ベント口
23 スクリーンチェンジャ制御部
24 圧力制御部
25 フィーダ制御部
26 成形圧制御部
31 一次エア吹込み装置
32 プリフォーム成形型
33 二次エア吹込み装置
34 成形品成形型
P0 バリソン
P1 プリフォーム
P2 製品

Claims (4)

  1. 予め低分子量直鎖状飽和ポリエステル樹脂原料と結合剤と結合反応触媒からなる混合原料を均一に分散・混合して二軸押出機に供給し、
    前記二軸押出機で、強制混練を行う可塑化溶融工程、ポリエステル樹脂の結晶溶融温度の上方近傍の温度に加熱するとともに2666Pa以下の高真空度で吸引する脱気工程、増粘反応を促進させる増粘反応促進工程、および残余の増粘反応を促進させて均一な高粘性状態を得る反応安定化工程を順次行い、
    前記結合剤を、直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜100%および分子内に3個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜0%の混合物0.1〜5重量部とし、
    前記結合反応触媒を直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、カルボン酸の金属塩0.01〜5重量部とした
    ことを特徴とする回収ポリエステル樹脂の製造方法。
  2. 可塑化溶融工程部、脱気工程部、増粘反応促進工程部および反応安定化工程部を有するスクリュ式二軸押出機と、該二軸押出機に原料を供給する原料供給フィーダを設け、
    前記原料供給フィーダを、回収された低分子量直鎖状飽和ポリエステル樹脂原料と結合剤と結合反応触媒からなる混合原料を所定量均一に分散・混合して二軸押出機の原料供給口に供給するように構成し、
    前記二軸押出機に、可塑化溶融工程部に設けられシリンダ口径の少なくとも3倍以上の長さで樹脂原料を混練しつつ輸送推進する強制混錬ゾーンと、脱気工程部に対応して2666Pa以下の高真空度で吸引脱気し加水分解反応を抑制する少なくとも1ヶ所以上のベント口と、前記ベント口付近で混合原料を樹脂片の結晶溶融点の直上部近傍まで加熱する加熱装置とを設け、
    前記結合剤を、直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、分子内に2個のエポキシ基を含有する化合物0〜100%および分子内に3個以上のエポキシ基を含有する化合物100〜0%の混合物0.1〜5重量部とし、
    前記結合反応触媒を直鎖状飽和ポリエステル100重量部に対し、カルボン酸の金属塩0.01〜5重量部とした
    ことを特徴とする回収ポリエステル樹脂の製造設備。
  3. 増粘反応促進工程部に、シリンダ口径の1.5〜3倍の長さで樹脂原料の剪断発熱を抑え、分散・混合機能を高める分散混合ゾーンを設け、
    前記反応安定化工程で、シリンダ口径の1〜2倍以下の長さで、1ヶ所以上に所定間隔をあけて配置された分散・混合セグメントにより、発熱を抑えて一定温度以下で残余の増粘反応を促進させるように構成し、
    二軸押出機の全シリンダ長を少なくともシリンダ口径の30倍以上とした
    ことを特徴とする請求項2記載の回収ポリエステル樹脂の製造設備。
  4. 二軸押出機の出口から順に、逆洗機能付きスクリーン交換ユニットと、ギヤポンプと、成形用ダイとを配置し、
    前記スクリーン交換ユニットは、樹脂の一部を複数のスクリーンの一部に逆方向に通過させて逆洗し逆洗後の樹脂を排出するように構成され、
    前記スクリュ式押出機とスクリーン交換ユニットとの間に樹脂圧を検出するユニット入口圧力計を配設し、
    前記スクリーン交換ユニットとギヤポンプとの間に樹脂圧を検出するギヤポンプ入口圧力計を配設し、
    前記ユニット入口圧力計の樹脂圧力が一定値以上になるとスクリーン逆洗起動信号を出力するスクリーンチェンジャ制御部を設け、
    前記スクリーン逆洗起動信号による逆洗開始時期を遅らせる間に、二軸押出機のスクリュの回転数を増加して樹脂の押出量を予め増大し、次いで前記ギヤポンプ入口圧力計で逆洗中に生じる樹脂の圧力変動を検出し、この検出信号に基づいて二軸押出機のスクリュの回転数を制御し、さらに逆洗終了時期の前に、二軸押出機のスクリュの回転数を減少させて樹脂の押出量を予め減少させる圧力制御部とを有する押出制御装置を設けた
    ことを特徴とする請求項2または3記載の回収ポリエステル樹脂の製造設備。
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