JP2004155263A - 車両用空調装置 - Google Patents

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    • B60H1/00671Damper doors moved by rotation; Grilles
    • B60H1/00685Damper doors moved by rotation; Grilles the door being a rotating disc or cylinder or part thereof

Abstract

【課題】ドア操作力および通風抵抗の低減に有利であり、かつ、車両搭載性の悪化を抑制できる車両用空調装置の吹出モード切替機構を提供する。
【解決手段】吹出モード切替機構に2個のロータリドア25、26を設け、2個のロータリドア25、26は、回転軸25b、26bと、回転軸の中心から径外方側へ所定量離れた部位にて回転軸と一体に回転する外周ドア面25e、26eと、外周ドア面の軸方向の両端部と回転軸とを連結する左右の側板部25d、26dとを有し、2個のロータリドア25、26の一方により3つの開口部20〜22のうち、所定の1つの開口部を開閉し、2個のロータリドア25、26の他方により3つの開口部20〜22のうち、残余の2つの開口部を開閉する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転軸と一体に回転する外周ドア面を有するロータリドアにより吹出開口部を開閉する車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置における吹出開口部を開閉する吹出モード切替機構は、次の3つに大別される。第1は、図22に示すように、片持ち板ドアからなるフェイス・デフロスタ切替ドア110と、同じく片持ち板ドアからなるフットドア100とを用いて、デフロスタ開口部20、フェイス開口部21、およびフット開口部22を開閉するものである。
【0003】
ここで、片持ち板ドアとは図示のように平板状のドア板部の一端部に回転軸100a、110aを配置し、この回転軸100a、110aを中心としてドア板部100a、110aを回転させるものである。
【0004】
第2の吹出モード切替機構は、図23に示すようにバタフライドアからなるフットドア100、フェイスドア110およびデフロスタドア120を用いて、デフロスタ開口部20、フェイス開口部21、およびフット開口部22を開閉するものである。
【0005】
ここで、バタフライドアとは、図示のようにドア板部の中央部に回転軸100a、110a、120aを配置し、この回転軸100a、110a、120aを中心としてドア板部を回転させるものである。
【0006】
第3の吹出モード切替機構は、回転軸と一体に回転する外周ドア面を有する1個のロータリドアによりフェイス開口部、デフロスタ開口部、およびフット開口部を開閉するものである。ここで、回転軸と一体に回転する外周ドア面は、回転軸の中心から径外方側に所定量離れた部位に配置されるものである。この外周ドア面は通常、回転軸を中心とする円弧状の形状に成形される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第1の吹出モード切替機構によると、デフロスタ・フェイス切替ドア110およびフットドア100を片持ち板ドアにより構成しているので、ドア板部の全面に作用する吹出空気の風圧に抗してドア100、110を操作する場合が生じる。また、ドア100、110の自重に抗してドア100、110を操作する場合も生じる。
【0008】
このように、吹出空気の風圧やドア自重に抗してドア100、110を操作しなければならないので、ドア操作力が大きくなるという問題がある。
【0009】
これに反し、第2の吹出モード切替機構では、3つの各ドア100〜120をバタフライドアにより構成しており、バタフライドアではドア板部の中央部に回転軸を配置しているので、ドア板部の一方側の部位と他方側の部位とで、風圧や自重による力が相反的に作用する。このため、風圧や自重の影響を相殺でき、ドア操作力を第1の吹出モード切替機構に比較して低減できるという利点がある。
【0010】
しかし、バタフライドアであると、各開口部の全開時に各開口部の空気流路の中央部付近にドア板部が位置する(図23のドア110参照)ので、各開口部の全開時における通風抵抗を増大させ、吹出風量を減少させたり、送風騒音(風切り音)を増大させる原因になる。
【0011】
また、バタフライドアが冷風と温風を混合させる空気混合部の直後に位置している場合には、空気混合部の冷風と温風がバタフライドアのドア板部の表面側と裏面側に分かれて流れるという現象が発生し、これにより、車室内への吹出空気の温度バラツキが増大するという問題が起きる。
【0012】
また、第3の吹出モード切替機構は、1個のロータリドアによりフェイス開口部、デフロスタ開口部およびフット開口部を開閉できるので、第1、第2の吹出モード切替機構に比較してドア個数を減少できるとともに、ドア操作のためのリンク機構を簡素化できるという利点がある。
【0013】
しかし、第3の吹出モード切替機構によると、次の理由から空調ユニットの車両搭載性が悪化する。すなわち、第3の吹出モード切替機構ではフェイス開口部、デフロスタ開口部およびフット開口部をいずれもロータリドアの外周ドア面の回転軌跡に沿って円弧状に配置する必要が生じるが、空調ユニットは車両計器盤(インパネ)内側の極めてスペース的制約が大きい場所に配置されるので、フェイス開口部、デフロスタ開口部およびフット開口部からなる3つの吹出開口部を円弧状に配置すること自体が困難となる場合がある。
【0014】
また、3つの吹出開口部からの各吹出風量を確保するためには各吹出開口部の開口面積を大きくする必要があり、このためには、ロータリドアの外周ドア面の面積を大きくする必要がある。この結果、ロータリドアが大型化して空調ユニットの車両搭載性を更に悪化させる。
【0015】
本発明は上記諸点に鑑みてなされたものであり、ドア操作力および通風抵抗の低減に有利であり、かつ、車両搭載性の悪化を抑制できる車両用空調装置の吹出モード切替機構を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、デフロスタ開口部(20)、フェイス開口部(21)およびフット開口部(22)を開閉する吹出モード切替機構に2個のロータリドア(25、26)を設け、2個のロータリドア(25、26)は、それぞれ回転軸(25a、25b、26a、26b)と、回転軸の中心から径外方側へ所定量離れた部位にて回転軸と一体に回転する外周ドア面(25e、26e、26e’)と、外周ドア面の軸方向の両端部と回転軸とを連結する左右の側板部(25c、25d、26c、26d)とを有し、
2個のロータリドア(25、26)の一方により3つの開口部(20〜22)のうち、所定の1つの開口部を開閉し、2個のロータリドア(25、26)の他方により3つの開口部(20〜22)のうち、残余の2つの開口部を開閉することを特徴とする。
【0017】
これによると、2個のロータリドア(25、26)を用いて、デフロスタ開口部(20)、フェイス開口部(21)およびフット開口部(22)を開閉して吹出モードの切替を行うことができる。
【0018】
ここで、ロータリドア(25、26)はその回転軸を中心として外周ドア面(25e、26e、26e’)が空気流れと直交する方向に回転して各開口部(20、21、22)を開閉できるから、片持ち板ドアのように空気流れと対向して回転する必要がなく、また、ドア自重の影響を受けることもない。その結果、片持ち板ドアを用いた吹出モードドアに比較して吹出モード切替の操作力を効果的に低減できる。
【0019】
また、ロータリドア(25、26)によると、従来のバタフライドアのように冷風と温風を仕切るという現象が発生しないので、各開口部(20、21、22)からの吹出空気の温度バラツキを低減できる。
【0020】
更に、2個のロータリドア(25、26)の一方により所定の1つの開口部を開閉し、2個のロータリドア(25、26)の他方により残余の2つの開口部を開閉するから、所定の1つの開口部と残余の2つの開口部とを互いに任意の配置場所を設定できる。しかも、3つの吹出開口部(20〜22)をすべて開閉する1つのロータリドアに比較して、本発明の2個のロータリドア(25、26)は大幅に小型化できる。以上のことが相俟って、空調ユニットの車両搭載性を顕著に改善できる。
【0021】
請求項2に記載の発明のように、請求項1において、2個のロータリドア(25、26)は、具体的には、それぞれ外周ドア面と左右の側板部とにより門形形状を形成しており、門形形状の内側空間に熱交換器(13、15)通過後の空気が流入するようになっており、門形形状の外側に各開口部(20〜22)を配置し、外周ドア面と左右の側板部の周縁部にシール部(25h、25i、26h、26i)を設け、ケース(11)における各開口部(20〜22)近傍にシール面(27〜32)を配置し、シール部をシール面(27〜32)に圧着することにより、門形形状の内側空間と各開口部(20〜22)との間を遮断する構成とすることができる。
【0022】
請求項3に記載の発明では、請求項2において、左右の側板部は扇形の形状になっており、回転軸が扇形の要の位置から左右外側へ突き出すように配置されていることを特徴とする。
【0023】
これにより、2個のロータリドア(25、26)の門形形状の内側空間には通風を妨げる突き出し部が何ら形成されず、この内側空間をそのまま各開口部(20、21、22)へ向かう空気の流路としてそのまま利用できる。従って、従来のバタフライドアを用いた吹出モードドアに比較すると、通風抵抗を低減して各開口部(20、21、22)からの吹出風量を増加できるとともに、送風騒音(風切り音)を低減できる。
【0024】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、2個のロータリドア(25、26)のうち、一方のロータリドアの外周ドア面および左右の側板部が他方のロータリドアの外周ドア面および左右の側板部の内側に位置するように、2個のロータリドア(25、26)を積層配置したことを特徴とする。
【0025】
これにより、2個のロータリドア(25、26)を後述の図8、9に例示するようにコンパクトに配置でき、空調ユニットの全体体格をより一層小型化して、車両搭載性を更に改善できる。
【0026】
請求項5に記載の発明のように、請求項1ないし4のいずれか1つにおいて、一方のロータリドア(25)によりフット開口部(22)を開閉し、他方のロータリドア(26)によりデフロスタ開口部(20)およびフェイス開口部(21)を開閉する構成とすることができる。
【0027】
請求項6に記載の発明のように、請求項1ないし4のいずれか1つにおいて、一方のロータリドア(25)によりフェイス開口部(21)を開閉し、他方のロータリドア(26)によりデフロスタ開口部(20)およびフット開口部(22)を開閉するようにしてもよい。
【0028】
請求項7に記載の発明では、請求項5において、一方のロータリドア(25)における左右の側板部がケース(11)における左右の側壁部に対向しており、フット開口部(22)をケース(11)の左右の側壁部にて左右の側板部に対向する位置に配置したことを特徴とする。
【0029】
ところで、ロータリドア(25、26)はその外周ドア面と側板部とにより門形形状を構成し、その門形形状の内側空間と外側空間との間の流路を開閉するから、外周ドア面の外周側と側板部の左右外側の両方に開口部(20、21、22)を配置できる。
【0030】
そこで、請求項7では、フット開口部(22)をケース(11)における左右の側壁部に一方のロータリドア(25)の左右の側板部に対向するように配置しているから、一方のロータリドア(25)上流の流路を左右のフット開口部(22)に直線的に連通させることができる。そのため、フット開口部(22)への流路の曲がり圧損を効果的に低減でき、フット吹出風量を増加できる。
【0031】
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし7のいずれか1つにおいて、熱交換器として空気を加熱する暖房用熱交換器(15)を有し、ケース(11)内に暖房用熱交換器(15)を通過した温風が流れる温風通路(18)と暖房用熱交換器(15)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(16)が形成され、フット開口部(22)が温風通路(18)よりも冷風通路(16)に近接して配置され、更に、温風通路(18)の温風を冷風通路(16)の左右外側に分岐して、フット開口部(22)に導入する温風バイパス通路(33)を備えることを特徴とする。
【0032】
ところで、空調ユニットの車両搭載レイアウト上の都合により、フット開口部(22)を温風通路(18)よりも冷風通路(16)に近接して配置する場合が生じる。この場合には、バイレベルモード時やフットデフロスタモード時に、冷風通路(16)からの冷風がフット開口部(22)に流入しやすくなって、頭寒足熱形の上下吹出温度差が得られにくいという不具合が生じる。
【0033】
しかし、請求項8によると、温風通路(18)の温風を温風バイパス通路(33)により冷風通路(16)の左右外側に分岐してフット開口部(22)に導入できるので、フット開口部(22)を冷風通路(16)に近接配置するレイアウトであっても、バイレベルモード時やフットデフロスタモード時に頭寒足熱形の快適な上下吹出温度差が得られる。
【0034】
請求項9に記載の発明では、デフロスタ開口部(20)、フェイス開口部(21)およびフット開口部(22)を開閉する吹出モード切替機構に2個のロータリドア(25、26)を設け、
2個のロータリドア(25、26)は、それぞれ回転軸(25a、25b、26a、26b)と、回転軸の中心から径外方側へ所定量離れた部位にて回転軸と一体に回転する外周ドア面(25e、26e、26e’)と、外周ドア面の軸方向の両端部と回転軸とを連結する左右の側板部(25c、25d、26c、26d)とを有し、
2個のロータリドア(25、26)の一方によりフット開口部(22)を開閉し、2個のロータリドア(25、26)の他方によりデフロスタ開口部(20)およびフェイス開口部(21)を開閉し、
更に、フェイス開口部(21)をセンタフェイス開口部(21a)とサイドフェイス開口部(21b)とに仕切り、他方のロータリドア(26)によりセンタフェイス開口部(21a)を全閉する時にもサイドフェイス開口部(21b)の開口状態を維持する構成になっていることを特徴とする。
【0035】
これによると、請求項1と同様に2個のロータリドア(25、26)を用いて、デフロスタ開口部(20)、フェイス開口部(21)およびフット開口部(22)を開閉して吹出モードの切替を行うことができるので、請求項1と同様の作用効果を発揮できる。
【0036】
しかも、フェイス開口部(21)をセンタフェイス開口部(21a)とサイドフェイス開口部(21b)とに仕切り、他方のロータリドア(26)によりデフロスタ開口部(20)およびフェイス開口部(21)を開閉するに際して、他方のロータリドア(26)によりセンタフェイス開口部(21a)を全閉する時にもサイドフェイス開口部(21b)の開口状態を維持するから、サイドフェイス開口部(21b)を常時開口状態とするサイドフェイス常開機能を発揮できる。従って、冬期の暖房時にもサイドフェイス開口部(21b)を通して車両側面窓ガラス付近に温風を吹き出すことができる。
【0037】
これにより、低外気温時に乗員の上半身の窓ガラス側部位が低温窓ガラスからの冷熱の輻射により寒さを感じることを抑制できる。また、車両側面窓ガラスの曇り止め効果も発揮できる。
【0038】
請求項10に記載の発明では、請求項9において、他方のロータリドア(26)のうち、センタフェイス開口部(21a)に対応する部位のみに、センタフェイス開口部(21a)を全閉可能とするシール部(26h、26i)を備え、、他方のロータリドア(26)のうち、サイドフェイス開口部(21b)に対応する部位にはサイドフェイス開口部(21b)からの吹出風量を調整する風量調整部材(26j)を備えることを特徴とする。
【0039】
これによると、他方のロータリドア(26)のうち、センタフェイス開口部(21a)に対応する部位のみにシール部(26h、26i)を備えて、サイドフェイス開口部(21b)に対応する部位にはシール部(26h、26i)を備えないことにより、サイドフェイス開口部(21b)の常開機能を発揮できる。そして、他方のロータリドア(26)のうち、サイドフェイス開口部(21b)に対応する部位に風量調整部材(26j)を備えることにより、サイドフェイス吹出風量を吹出モードに対応した適切な量に調整することができる。
【0040】
請求項11に記載の発明では、請求項9において、一方のロータリドア(25)の下流側に他方のロータリドア(26)が配置され、一方のロータリドア(25)は、フット開口部(22)を開閉するとともに他方のロータリドア(26)の上流部の連通路(27)を開閉するようになっており、更に、一方のロータリドア(25)の上流部をサイドフェイス開口部(21b)に直接連通するバイパス通路(34)を備えることを特徴とする。
【0041】
これによると、一方のロータリドア(25)の上流部の空気をバイパス通路(34)によってサイドフェイス開口部(21b)に直接導入できる。従って、他方のロータリドア(26)のシール部を、デフロスタ開口部(20)を全閉できる構成にしても、サイドフェイス開口部(21b)の常開機能を発揮できる。従って、デフロスタ開口部(20)からの空気吹出を停止し、フット開口部(22)とサイドフェイス開口部(21b)のみから空気を吹き出すフットモードを設定できる。
【0042】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0043】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態を適用した車両用空調装置における室内ユニット部のうち、熱交換器部を収容している空調ユニット10を示す。この空調ユニット10は車室内前部の計器盤(図示せず)内側において、車両左右(幅)方向の略中央部に配置される。図1の上下前後の矢印は車両搭載状態における方向を示す。車両用空調装置の室内ユニット部は、上記略中央部の空調ユニット10と、計器盤内側において助手席側にオフセット配置される図示しない送風機ユニットとに大別される。
【0044】
送風機ユニットは、外気(車室外空気)または内気(車室内空気)を切替導入する内外気切替箱と、この内外気切替箱に導入された空気を送風する遠心式送風機とを備えている。この送風機ユニットの送風空気は、空調ユニット10のケース11内のうち、最下部の空気流入空間12に流入するようになっている。
【0045】
ケース11は、ポリプロピレンのような弾性を有し、機械的強度も高い樹脂にて成形されている。ケース11は、成形上の型抜きの都合、ケース内への空調機器の組付上の理由等から具体的には複数の分割ケースに分割して成形した後に、この複数の分割ケースを一体に締結する構成になっている。
【0046】
空調ユニット10のケース11内において空気流入空間12の上方には冷房用熱交換器をなす蒸発器13が小さな傾斜角度でもって略水平方向に配置されている。従って、送風機ユニットの送風空気は空気流入空間12に流入した後、この空間12から蒸発器13を下方から上方へと通過する。蒸発器13は周知のように車両空調用冷凍サイクルの膨張弁等の減圧装置により減圧された低圧冷媒が流入し、この低圧冷媒が送風空気から吸熱して蒸発するようになっている。
【0047】
そして、蒸発器13の上方(空気流れ下流側)にはエアミックスドア14および暖房用熱交換器をなす温水式ヒータコア15が配置されている。ここで、エアミックスドア14は回転軸14aを中心として回転する片持ち板ドアにより構成されている。
【0048】
ヒータコア15は周知のように車両エンジンの温水(冷却水)を熱源として空気を加熱するものであって、このヒータコア15も略水平方向、すなわち、蒸発器13と略平行に配置されている。但し、ヒータコア15はケース11内の通路断面積より小さくして、ケース11内のうち車両前方側に偏って配置してある。これにより、ヒータコア15の車両後方側(乗員座席寄りの部位)に、ヒータコア15をバイパスして空気(冷風)が流れる冷風通路16を形成している。
【0049】
エアミックスドア14は、蒸発器13とヒータコア15との間にて車両前後方向に回転して、ヒータコア15の入口通風路15aと冷風通路16を開閉する。これにより、ヒータコア入口通風路15aを通過して加熱される温風(矢印a)と冷風通路16を通過する冷風(矢印b)との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整することができる。従って、エアミックスドア14により車室内への吹出空気の温度調整手段が構成される。
【0050】
なお、エアミックスドア14の回転軸14aはケース11左右の側壁部の軸受け穴(図示せず)により回転自在に支持されるとともに、回転軸14aの一端部をケース11外へ突出させてエアミックスドア操作機構に連結される。このエアミックスドア操作機構としては、通常、モータを用いたアクチュエータ機構を使用するが、アクチュエータ機構でなく、手動操作機構を使用してもよい。
【0051】
ヒータコア15の上方部には所定間隔を隔てて温風ガイド壁17がケース11と一体に成形され、この温風ガイド壁17とヒータコア15の上面部との間に温風通路18が形成される。ヒータコア15を通過した温風は温風ガイド壁17によりガイドされて温風通路18を矢印aのように車両後方側へ向かって流れる。温風ガイド壁17の車両後方側部位には下方へ折れ曲がった先端曲げ部17aが形成してある。
【0052】
この先端曲げ部17aにより温風通路18からの温風が斜め下方へガイドされるので、冷風通路16を矢印bのように上昇する冷風に対して温風が対向的に衝突して、冷風と温風との混合性を良好にしている。この冷風と温風とを混合する空気混合部19は冷風通路16の上方部に形成される。
【0053】
ケース11の上面部のうち車両前方側部位にデフロスタ開口部20が開口しており、ケース11の上面部のうちデフロスタ開口部20の車両後方側部位にフェイス開口部21が開口している。このデフロスタ開口部20とフェイス開口部21はともに矩形状の形状であり、より具体的には、車両左右方向が長辺となり、車両前後方向が短辺となる長方形の形状になっている。
【0054】
ここで、デフロスタ開口部20は空気混合部19からの空調空気を車両前面ガラス内面に向けて吹き出すためのものである。また、フェイス開口部21は空気混合部19からの空調空気を乗員の上半身に向けて吹き出すためのものである。
【0055】
ケース11の車両左右両側の側壁部において、空気混合部19よりも上方部位に前席側フット開口部22が開口している。この左右両側の前席側フット開口部22は空気混合部18からの空調空気を前席側乗員(運転者および助手席乗員)の足元部に向けて吹き出すためのものである。前席側フット開口部22は後述の図4〜図8に示すように上方部が細く尖っている略三角状の形状になっている。
【0056】
前席側フット開口部22よりも下方側で、かつ、ケース11の車両後方側の壁面11aに後席側フット開口部23が配置され、この後席側フット開口部23と前席側フット開口部22との間を後席側フット通路24により常時連通させている。この後席側フット通路24は、ケース11の車両後方側の壁面11aと、この壁面11aの内側(車両前方側)に位置する冷風通路壁面11bとの間に形成される。
【0057】
本実施形態では、吹出モード切替機構を第1、第2の2つのロータリドア25、26により構成しており、そして、第1ロータリドア25により前席側フット開口部22を開閉し、第2ロータリドア26によりデフロスタ開口部20およびフェイス開口部21を開閉するようになっている。なお、前席側フット開口部22の車両前方側に隣接して連通路37が形成され、デフロスタ開口部20およびフェイス開口部21はこの連通路37を介して空気混合部19に連通するようになっている。第1ロータリドア25は前席側フット開口部22の開閉に伴って連通路37も開閉するようになっている。
【0058】
第1、第2ロータリドア25、26は外形寸法等が異なものの、ドア構成は基本的に同一構成である。そこで、第1ロータリドア25を例にとって、ロータリドア構成の具体例を図2により説明すると、第1ロータリドア25は、左右の回転軸25a、25bと、左右の扇形の側板部25c、25dと、外周ドア面25eとを一体に構成している。
【0059】
左右の回転軸25a、25bは左右の側板部25c、25dの扇形の要の位置において左右外側へ突き出すように成形され、ケース11の左右両側の側壁部の軸受穴(図示せず)に回転自在に支持される。そして、左右の扇形の側板部25c、25dの外周端部に外周ドア面25eを結合することにより、左右の扇形の側板部25c、25dと外周ドア面25eが門形の形状(コの字形状)を構成する。この門形の形状の内側空間はそのまま常時、ケース11内の空間に開口しているので、門形形状の内側空間を空気が矢印c方向(回転軸方向と直交方向)に自由に流通できるようになっている。
【0060】
なお、図2の図示例では、左右の扇形の側板部25c、25dをそれぞれ回転軸方向の内側へ若干量湾曲した形状に形成して、側板部25c、25dの強度を向上させている。また、外周ドア面25eは、回転軸25a、25bの中心から回転軸25a、25bの半径方向(径外方側)に所定量離れた部位に位置し、かつ、ドア回転方向に延びて所定の壁面積を形成している。
【0061】
より具体的には、本実施形態の外周ドア面25eは回転軸25a、25bを中心とする円弧状の断面形状に形成してあり、外周ドア面25eの平面形状は、車両左右方向が長辺となり、車両前後方向が短辺となる略長方形の形状になっている。
【0062】
第1ロータリドア25は、上述した回転軸25a、25b、扇形の側板部25c、25dおよび外周ドア面25eを含む全体形状を例えば、ポリプロピレンのような機械的強度が高く、しかも、ある程度の弾性を有する樹脂にて一体成形されている。
【0063】
次に、第1ロータリドア25におけるシール構造を説明すると、ドアシール構造はドア操作力低減のためにリップシールタイプになっており、ドア23のうち、ドア基板部をなす外周ドア面25eおよび側板部25c、25dの周縁部表面に鍔状部25f、25g(後述の図4参照)を外方側へ突き出すように一体成形している。この鍔状部25f、25g上にシール部25h、25iを固着している。
【0064】
一方のシール部25hはドア基板部のうちドア回転方向の一端側に位置し、他方のシール部25iは、ドア基板部のドア回転方向の他端側に位置する。従って、この両シール部25h、25iは図1、図2に示すように側板部25c、25dの扇形の要の部位(回転軸25a、25bの配置部位)からV字状に広がるように形成される。
【0065】
この両シール部25h、25iは弾性体からなり、鍔状部25f、25gから外方側へリップ状(薄板状)の形態で突き出すようになっている。ここで、両シール部25h、25iはそれぞれ鍔状部25f、25gの表面から略V字状の断面形状で突き出すようになっている。図2に示すように、ロータリドア内側の空気流れ方向cから見ると、両シール部25h、25iの全体形状は、ロータリドア25の全体形状と同様の門形形状(コの字形状)を構成する。
【0066】
また、両シール部25h、25iの具体的材質として、高温では熱可塑性樹脂のように成形可能であり、一方、常温ではゴム弾性を示す熱可塑性エラストマを用いることにより、第1ロータリドア25のドア基板部の成形時に両シール部25h、25iを一体成形により鍔状部25f、25g上に固着できる。
【0067】
ところで、ケース11において、前席側フット開口部22の車両前後方向の両側部位(第1ロータリドア25の回転方向の前後両側部位)、および温風ガイド壁17の先端曲げ部17aの上方側にそれぞれシール面27、28、29(図1)が一体に形成されている。この3つのシール面27、28、29は第1ロータリドア25のシール部25h、25iが弾性変形して圧着するものである。
【0068】
ここで、3つのシール面27、28、29はいずれも両シール部25h、25iの門形の全体形状に対応する門形形状に形成され、3つのシール面27、28、29にそれぞれシール部25h、25iの門形形状の全体が圧着するようになっている。
【0069】
上記シール面27、28、29のうち、車両前後方向(ドア回転方向)の後方側に位置する後方側シール面27は、第1ロータリドア25の後方側シール部25hを構成する略V字状のリップ部のうち、後方側(外方側)のリップ部が図1に示すように圧着するものである。また、車両前後方向(ドア回転方向)の中間部に位置する中間部シール面28は車両前後方向の前後両側にシール面を構成するものであって、中間部シール面28の前方面には、第1ロータリドア25の前方シール部25iを構成する略V字状のリップ部のうち、後方側(ドア内方側)のリップ部が図1に示すように圧着する。
【0070】
また、前席側フット開口部22の全開時(後述のフットモード時、図4参照)には、中間部シール面28の後方面に第1ロータリドア25の後方シール部25hを構成する略V字状のリップ部のうち、前方側(ドア内方側)のリップ部が圧着する。また、車両前後方向(ドア回転方向)の前方側に位置する前方側シール面29には、前席側フット開口部22の開口時(図4)に第1ロータリドア25の前方シール部25iを構成する略V字状のリップ部のうち、前方側(ドア外方側)のリップ部が圧着する。
【0071】
なお、図4では第1ロータリドア25が連通路37を全閉し、前席側フット開口部22を全開する状態を示している。
【0072】
また、ケース11において、デフロスタ開口部20における車両前後方向(ドア回転方向)の前方側部位、デフロスタ開口部20とフェイス開口部21との中間部位およびフェイス開口部21における車両前後方向(ドア回転方向)の後方側部位に、それぞれシール面30、31、32(図1)が一体に形成されている。この3つのシール面30、31、32は第2ロータリドア26のシール部26h、26iが弾性変形して圧着するものである。
【0073】
ここで、3つのシール面30、31、32のうち、シール面31、32はいずれも両シール部26h、26iの門形の全体形状に対応する門形形状に形成され、このシール面31、32にはそれぞれシール部26h、26iの門形形状の全体が圧着するようになっている。
【0074】
また、残余のシール面30はデフロスタ開口部20の下方側に位置する温風ガイド壁17の上面部に形成されるので、単純な平面形状になっている。このシール面30にもシール部26iの門形形状の全体が圧着するようになっている。より具体的には、第2ロータリドア26の前方側シール部26iを構成する略V字状のリップ部のうち、前方側(外方側)のリップ部が図1に示すようにシール面30に圧着する。
【0075】
また、デフロスタ開口部20とフェイス開口部21との中間部位に位置する中間部シール面31は車両前後方向の両側にシール面を構成するものであって、中間部シール面31の後方面には、第2ロータリドア26の後方シール部26hを構成する略V字状のリップ部のうち、前方側(ドア内方側)のリップ部が図1に示すように圧着する。
【0076】
また、フェイス開口部21の全閉時(後述の図4、図5参照)には、中間部シール面28の前方面に第2ロータリドア26の前方シール部26ihを構成する略V字状のリップ部のうち、後方側(ドア内方側)のリップ部が圧着する。
【0077】
また、フェイス開口部21の全閉時には、第2ロータリドア26の後方シール部26hを構成する略V字状のリップ部のうち、後方側(ドア外方側)のリップ部が後方側シール面32に圧着する。
【0078】
なお、第1、第2ロータリドア25、26は吹出モードを切り替える吹出モードドアを構成するものであって、共通の吹出モードドア操作機構(図示せず)により連動操作される。具体的には、第1ロータリドア25の左右両側の回転軸25a、25bのいずれか一方の回転軸、および第2ロータリドア26の左右両側の回転軸26a、26bのいずれか一方の回転軸をケース11の左右の側壁部の外部へ突出させるとともに、この両回転軸の突出部をリンク機構を介して共通の吹出モードドア操作機構に連結する。この吹出モードドア操作機構としては、通常、モータを用いたアクチュエータ機構を使用するが、アクチュエータ機構でなく、手動操作機構を使用してもよい。
【0079】
次に、前席側フット開口部22に温風を導くための温風バイパス通路構成を図3により説明する。図3は図1のA−A断面図であり、ヒータコア15の上方部に形成される温風通路18の左右外側に広がる傾斜面18aをケース11の左右の側壁部に一体成形している。この傾斜面18aは車両後方側へ向かって左右外側に滑らかに広がる形状になっている。この傾斜面18aは、冷風通路16の上方部に形成される空気混合部19の左右外側の部位を通って車両後方側へ延長するようになっている。
【0080】
そして、ケース11の左右の側壁部のうち、傾斜面18aの車両後方側への延長部位に左右両側の前席側フット開口部22、22が配置されている。これにより、温風通路18の左右外側部を左右の前席側フット開口部22、22に直接連通させる温風バイパス通路33を左右の傾斜面18aの内側に形成できる。なお、図1において、段付き面18bは温風バイパス通路33の底面部を形成するものであり、空気混合部19付近の高さにて左右外側へ突き出している。
【0081】
次に、上記構成において第1実施形態の作動を説明する。図1はフェイスモード時を示しており、第1ロータリドア25の回転方向前後の両シール部25h、25iが前席側フット開口部22、22の前後のケース側シール面27、28にそれぞれ弾性的に圧着している。ここで、シール面27、28は門形(コの字形状)の形状になっており、この門形(コの字形状)のシール面27、28全体に、第1ロータリドア25の門形(コの字形状)の形状の両シール部25h、25iが全面的に圧着する。
【0082】
この結果、第1ロータリドア25の門形形状の内側空間と第1ロータリドア25の外側空間との連通が遮断される。左右両側の前席側フット開口部22、22は、第1ロータリドア25の門形形状の外側空間に連通しているので、前席側フット開口部22、22は第1ロータリドア25によりドア上流側の流路と遮断状態となる。
【0083】
このとき、第1ロータリドア25は連通路37を全開するとともに、第1ロータリドア25の門形形状の内側空間が空気混合部19側の空間と連通路37とを連通する役割も果たす。従って、空気混合部19側の空気は連通路37に直接流入するとともに、第1ロータリドア25の内側空間を通過して連通路37に流入する。
【0084】
また、このとき、第2ロータリドア26の回転方向前後の両シール部26h、26iがケース側のシール面31、30にそれぞれ弾性的に圧着している。これにより、第2ロータリドア26によりデフロスタ開口部20が全閉され、フェイス開口部21が全開する。従って、連通路37の空調空気がフェイス開口部21のみから乗員の上半身側へ吹き出す。
【0085】
なお、図1では、エアミックスドア14によりヒータコア15の入口通風路15aを全閉し、冷風通路16を全開する最大冷房状態を示している。このため、蒸発器13で冷却された冷風の全量が冷風通路16を通過してフェイス開口部21から乗員の上半身側へ吹き出す。
【0086】
そして、エアミックスドア14を図1の実線で示す最大冷房状態から時計方向に回転することにより、ヒータコア15の入口通風路15aが開口される。そのため、エアミックスドア14の回転位置を調整して、ヒータコア15で加熱される温風と冷風通路16を通過する冷風との風量割合を調整することにより、乗員の上半身側への吹出空気温度を任意に調整できる。
【0087】
図4はバイレベルモード時を示しており、第1ロータリドア25は図1の回転位置から所定角度だけ時計方向に回転して、第1ロータリドア25の後方側シール部25hが前席側フット開口部22、22前後のケース側シール面27、28の中間位置に位置する。
【0088】
これにより、前席側フット開口部22、22の流路および連通路37がともに半開状態となる。一方、第2ロータリドア26は図1の回転位置をそのまま維持するので、デフロスタ開口部20の全閉状態およびフェイス開口部21の全開状態が維持される。
【0089】
従って、空気混合部19側の空気が前席側フット開口部22、22の流路に流れると同時に、連通路37を通過してフェイス開口部21にも流れる。これにより、前席側フット開口部22、22および後席側フット開口部23を通して前席および後席の乗員足元側へ空気を吹き出すと同時に、フェイス開口部21から乗員の上半身側へ空気を吹き出すことができる。
【0090】
なお、バイレベルモードは主に春秋の中間温度期に使用される。このため、エアミックスドア14は図1の実線で示す最大冷房位置と、図1の2点鎖線で示す最大冷房位置との間の中間回転位置に操作され、吹出空気温度を中間温度域に調整する。
【0091】
ところで、前席側フット開口部22、22の流路が温風通路18よりも冷風通路16に近接しているので、図3に示す温風バイパス通路33がもし形成されていないと、バイレベルモード時に冷風通路16の冷風が前席側フット開口部22、22の流路に流れやすくなり、また、フェイス開口部21側に温風通路18の温風が流れやすくなる。この結果、フェイス吹出空気温度がフット吹出空気温度より高くなり、バイレベルモード時の空調フィーリングを悪化させる。
【0092】
これに対し、本実施形態によると、図3に示す温風バイパス通路33によって、温風通路18の温風を前席側フット開口部22、22の流路に直接導入できるので、冷風通路16から前席側フット開口部22、22の流路に向かう冷風量を減少させるとともに、温風通路18からフェイス開口部21側に向かう温風量を減少させることができる。
【0093】
これにより、フェイス開口部21側に向かう冷風量を増加できるので、フェイス吹出空気温度をフット吹出空気温度より低くして、頭寒足熱形の快適な上下吹出温度分布を得ることができる。よって、前席側フット開口部22、22の流路が温風通路18よりも冷風通路16に近接している配置レイアウトであっても、バイレベルモード時の空調フィーリングを向上できる。
【0094】
次に、図5はフットモード時を示しており、第1ロータリドア25は図4の回転位置から更に所定角度だけ時計方向に回転して、第1ロータリドア25の両シール部25h、25iがそれぞれ連通路37前後のケース側シール面28、29にそれぞれ弾性的に圧着する。この結果、第1ロータリドア25により連通路37が遮断状態とされ、左右両側の前席側フット開口部22、22の流路が全開状態となる。
【0095】
そして、デフロスタ開口部20およびフェイス開口部21は連通路37の下流側に配置されているので、第2ロータリドア26の回転位置の如何にかかわらず、両開口部20、21が遮断状態となる。なお、第2ロータリドア26は、このとき第1ロータリドア25の回転変位に連動して図1、図4の回転位置から所定角度だけ反時計方向に回転する。これにより、第2ロータリドア26の両シール部26h、26iがそれぞれフェイス開口部21前後のケース側シール面32、31にそれぞれ弾性的に圧着するので、フェイス開口部21を全閉し、デフロスタ開口部20を全開する。
【0096】
このときも、第1ロータリドア25の内側空間は空気混合部19側の空気を前席側フット開口部22、22側へ向って流す空気流路の役割を果たす。従って、空気混合部19側の空気は前席側フット開口部22、22へ直接向かうとともに第1ロータリドア25の内側空間を通過して前席側フット開口部22、22へ向かう。
【0097】
フットモードは主に暖房時に温風を乗員足元側へ吹き出すために使用される。エアミックスドア14を図1の2点鎖線位置に操作すると、ヒータコア15の入口通風路15aを全開し、冷風通路16を全閉する最大暖房状態を設定できる。これにより、送風空気の全量をヒータコア15で加熱して温風とし、この温風を前席側フット開口部22、22および後席側フット開口部23を通して前席および後席の乗員足元側へ吹き出すことができる。
【0098】
エアミックスドア14を図1の2点鎖線位置から反時計時計方向に回転することにより、冷風通路16が開口される。そのため、エアミックスドア14の回転位置を調整して温風と冷風との風量割合を調整することにより、乗員足元側への吹出空気温度を任意に調整できる。
【0099】
次に、図6はフットデフロスタモード時を示しており、第1ロータリドア25は図5の回転位置から所定角度だけ反時計方向に回転して、図4のバイレベルモード時と同一位置に移動する。従って、第1ロータリドア25により、前席側フット開口部22、22の流路および連通路37がともに半開状態となる。一方、第2ロータリドア26は図5の回転位置をそのまま維持するので、デフロスタ開口部20の全開状態およびフェイス開口部21の全閉状態が維持される。
【0100】
従って、空気混合部19側の空気が前席側フット開口部22、22の流路に流れると同時に、連通路37および第2ロータリドア26の内側空間を通過してデフロスタ開口部20にも流れる。これにより、前席側フット開口部22、22および後席側フット開口部23を通して前席および後席の乗員足元側へ空気を吹き出すと同時に、デフロスタ開口部20から車両前面ガラス内面側へ空気を吹き出すことができる。この車両前面ガラス内面側への空気吹出により車両前面ガラスの曇り止めを行うことができる。
【0101】
このようなフットデフロスタモードにおいても、図3に示す温風バイパス通路33によって、温風通路18の温風を前席側フット開口部22、22の流路に直接導入できるので、温風通路18からデフロスタ開口部20側に向かう温風量を減少させることができる。これにより、デフロスタ開口部20側に向かう冷風量を増加できるので、デフロスタ吹出空気温度をフット吹出空気温度より低くして、頭寒足熱形の快適な上下吹出温度分布を得ることができる。よって、フットデフロスタモード時の空調フィーリングをバイレベルモード時と同様に向上できる。
【0102】
次に、図7はデフロスタモード時を示しており、第1ロータリドア25は図6の回転位置から更に所定角度だけ反時計方向に回転して、図1のフェイスモード時と同一位置に移動する。従って、第1ロータリドア25により、前席側フット開口部22、22の流路が全閉され、連通路37が全開状態となる。一方、第2ロータリドア26は図6の回転位置をそのまま維持するので、デフロスタ開口部20の全開状態およびフェイス開口部21の全閉状態が維持される。
【0103】
従って、空気混合部19側の流路が連通路37および第2ロータリドア26の内側空間を通過してデフロスタ開口部20のみに連通する。従って、空気混合部19側の空気の全量がデフロスタ開口部20から車両前面ガラス内面側へ吹き出して、車両前面ガラスの曇り止め能力を最大にすることができる。
【0104】
次に、第1実施形態による作用効果を列挙すると、(1)吹出モード切替のためのドアとして第1、第2ロータリドア25、26を用いているため、吹出モード切替の操作力を低減できる。すなわち、第1、第2ロータリドア25、26は、回転軸25a、25b、26a、26bを中心として外周ドア面25e、26eが空気流れと直交する方向に回転して各開口部20、21、22を開閉できるから、片持ち板ドアのように空気流れと対向して回転する必要がなく、また、ドア自重の影響を受けることもない。
【0105】
更に、第1、第2ロータリドア25、26のリップシールタイプのシール部25h、25i、26h、26iは、各開口部20、21、22の全閉位置でのみケース側シール面27〜32に圧着して、ドア回転途中ではケース側シール面27〜32から離れているので、ドア回転操作に伴うシール部25h、25i、26h、26iの摺動摩擦も発生しない。
【0106】
以上により、片持ち板ドアを用いた吹出モードドアに比較して吹出モード切替の操作力を効果的に低減できる。
【0107】
(2)第1、第2ロータリドア25、26は外周ドア面25e、26eと側板部25c、25d、26c、26dとにより門形の形状を形成し、側板部25c、25d、26c、26dから回転軸25a、25b、26a、26bを左右外側へ突き出すように配置しているから、第1、第2ロータリドア25、26の門形形状の内側空間には通風を妨げる突き出し部が何ら形成されず、この内側空間をそのまま各開口部20、21、22へ向かう空気の流路として利用できる。従って、従来のバタフライドアを用いた吹出モードドアに比較すると、通風抵抗を低減して各開口部20、21、22からの吹出風量を増加できるとともに、送風騒音(風切り音)を低減できる。
【0108】
また、ロータリドア25、26によると、従来のバタフライドアのように冷風と温風を仕切るという現象が発生しないので、各開口部20、21、22からの吹出空気の温度バラツキを低減できる。
【0109】
(3)第1、第2ロータリドア25、26はその門形形状の内側空間と外側空間との間の流路を開閉するから、門形形状を構成する外周ドア面25e、26eの外周側と側板部25c、25d、26c、26dの左右外側の両方に開口部20、21、22を配置できる。具体的には、第1ロータリドア25の側板部25c、25dの左右外側に左右のフット開口部22を配置できる。
【0110】
これにより、第1ロータリドア25上流の流路(空気混合部19側の流路)を左右のフット開口部22に直線的に連通させることができ、フット開口部22への流路の曲がり圧損を効果的に低減できるので、フット吹出風量を増加できる。
【0111】
(4)吹出モード切替機構に第1、第2の2つのロータリドア25、26を備え、第1ロータリドア25によりフット開口部22を開閉し、第2ロータリドア26によりデフロスタ開口部20およびフェイス開口部21を開閉するようにしているから、フット開口部22については、第2ロータリドア26の外周ドア面26eの回転軌跡(すなわち、デフロスタ開口部20およびフェイス開口部21の配置部位)から離れて単独に任意の配置場所を設定できる。
【0112】
しかも、3つの吹出開口部20〜22をすべて開閉する1つのロータリドアに比較して、第1、第2ロータリドア25、26は大幅に小型化できる。以上のことが相俟って、空調ユニットの車両搭載性を向上できる。
【0113】
(5)図3に示す温風バイパス通路33によって、温風通路18の温風を前席側フット開口部22、22の流路に直接導入できるので、バイレベルモード時やフットデフロスタモード時にフェイス吹出空気温度あるいはデフロスタ吹出空気温度をフット吹出空気温度より低くして、頭寒足熱形の快適な上下吹出温度分布を得ることができる。よって、前席側フット開口部22、22の流路が温風通路18よりも冷風通路16に近接している配置レイアウトであっても、バイレベルモード時やフットデフロスタモード時の空調フィーリングを向上できる。
【0114】
なお、第1実施形態では前席側フット開口部22、22の他に、後席側フット開口部23を備える場合について説明したが、後席側フット開口部23を廃止して前席側フット開口部22、22のみを備えるものにおいても同様に本発明を実施できることはもちろんである。
【0115】
(第2実施形態)
第1実施形態では、第1ロータリドア25の回転作動領域と第2ロータリドア26の回転作動領域とをそれぞれ独立に設定しているが、第2実施形態では第1、第2ロータリドア25、26のいずれか一方が他方のドアの内側に位置するように積層配置して、第1、第2ロータリドア25、26の回転作動領域の一部が重合するようにしている。
【0116】
図8、図9は第2実施形態を示すものであり、図9は図8のB−B断面図である。第1ロータリドア25の外周ドア面25eの軸方向長さL1を第2ロータリドア26の外周ドア面26eの軸方向長さL2より所定量短くして、第1ロータリドア25の外周ドア面25eと左右の側面部25c、25dとにより構成される門形形状を第2ロータリドア26の外周ドア面26eと左右の側面部26c、26dとにより構成される門形形状の内側空間に配置している。
【0117】
より具体的には、図8に示すように第1ロータリドア25が車両上下方向の下側に位置し、第2ロータリドア26が車両上下方向の上側に位置するようにして、第1、第2ロータリドア25、26を積層配置している。これに伴って、第1ロータリドア25の回転軸25a、25bが車両上下方向の下側に位置し、第2ロータリドア26の回転軸26a、26bが車両上下方向の上側に位置する。
【0118】
第2実施形態によると、第1、第2ロータリドア25、26の両者の合計回転作動領域を第1実施形態よりも縮小でき、デフロスタ開口部20およびフェイス開口部21の開口位置を前席側フット開口部22の開口位置に近づけることができる。これにより、空調ユニット10の全体の体格を小型化でき、車両搭載性をより一層向上できる。
【0119】
なお、図9には図示していないが、第2実施形態においても第1実施形態の温風バイパス通路33を同様に設けることによって、温風通路18の温風を前席側フット開口部22、22の流路に直接導入できる。
【0120】
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1、第2実施形態とは吹出開口部20〜22の配置を変更している。すなわち、第3実施形態では図10に示すようにケース11の左右の側壁部のうち、最上部付近で、且つ、デフロスタ開口部20の車両後方側部位にフット開口部22を配置し、そして、フェイス開口部21をケース11の車両後方側の壁面のうち、空気混合部19に隣接する部位に配置している。
【0121】
ところで、車両用空調装置においては、吹出モードドア操作機構のアクチュエータ機構あるいは手動操作機構の作動方向に対して、通常、▲1▼フェイスモード→▲2▼バイレベルモード→▲3▼フットモード→▲4▼フットデフロスタモード→▲5▼デフロスタモードの順に吹出モードを切り替えるようにしている。
【0122】
第3実施形態によると、ケース11内の空気流れの上流側から下流側へ向かって、フェイス開口部21→フット開口部22→デフロスタ開口部20の順に配置しているから上記▲1▼から▲5▼の吹出モードの切替に際して第1ロータリドア25を次のように回転操作する。すなわち、▲1▼フェイスモード時:フェイス開口部21の全開状態(連通路37の全閉状態)→▲2▼バイレベルモード時:フェイス開口部21および連通路37の半開状態→▲3▼フットモード時:フェイス開口部21の全閉状態(連通路37の全開状態)→▲4▼フットデフロスタモード時:フットモード時と同一位置を維持→▲5▼デフロスタモード時:フットモード時と同一位置を維持するように、第1ロータリドア25を回転操作する。
【0123】
同様に、第2ロータリドア26については、▲1▼フェイスモード時:フット開口部22の全開状態(デフロスタ開口部20の全閉状態)→▲2▼バイレベルモード時:フェイスモード時と同一位置を維持→▲3▼フットモード時:フェイスモード時と同一位置を維持→▲4▼フットデフロスタモード時:フット開口部22およびデフロスタ開口部20の半開状態→▲5▼デフロスタモード時:フット開口部22の全閉状態(デフロスタ開口部20の全閉状態)となるように第2ロータリドア26を回転操作する。
【0124】
このように、第3実施形態によると、第1ロータリドア25をフェイス開口部21の全開状態→半開状態→全閉状態の順に全回転角の1/2ずつ回転させ、そして、第1ロータリドア25がフェイス開口部21の全閉状態に到達した後、すなわち、フットモードに切り替わった後に、第2ロータリドア26をフット開口部22の全開状態→半開状態→全閉状態の順に全回転角の1/2ずつ回転させることになる。
【0125】
従って、第1ロータリドア25、26を、互いに時期をずらして全回転角の1/2ずつ回転させるから、第1ロータリドア25、26の回転操作力を効果的に低減できる。
【0126】
(第4実施形態)
第4実施形態は吹出開口部20〜22の配置を更に変更している。すなわち、第4実施形態では図11に示すように、デフロスタ開口部20の車両前方側にフット開口部22を配置している。
【0127】
第4実施形態によると、温風通路18の温風が温風ガイド壁17の先端曲げ部17aにてUターンした後、この温風が冷風通路16からの冷風流れにより押されて車両前方側のフット開口部22に流れ易くなる。一方、フェイス開口部21は冷風通路16に隣接しているので、冷風通路16の冷風は本来、フェイス開口部21に流れ易くなっている。
【0128】
このため、第4実施形態では、第1実施形態の温風バイパス通路33を設置しなくても、バイレベルモード時やフットデフロスタモード時に頭寒足熱形の快適な上下吹出温度分布を得ることができる。
【0129】
(第5実施形態)
最初に、第5実施形態の目的について説明すると、車両用空調装置においては、フェイス開口部21をセンタフェイス開口部とサイドフェイス開口部とに分割し、センタフェイス開口部を車両計器盤部の左右方向の中央部に位置するセンタフェイス吹出口に接続し、サイドフェイス開口部を車両計器盤部の左右両端部付近に位置するサイドフェイス吹出口に接続する構成が通常採用されている。
【0130】
そして、サイドフェイス開口部を全吹出モードにおいて開口状態に維持することによりサイドフェイス吹出口から常時空調風を吹き出すようにしている。これは、冬期に使用されるフットモード時、フットデフロスタモード時およびデフロスタモード時にはサイドフェイス吹出口から車両側面窓ガラス側へ温風を吹き出して、乗員の上半身の窓ガラス側部位が低温窓ガラスからの冷熱の輻射により寒さを感じることを抑制するとともに、側面窓ガラスの曇り止め機能を発揮するためである。
【0131】
ところで、第1実施形態では、図5に示すフットモード時に第1ロータリドア25によりフット開口部22を全開し、連通路37を全閉しているので、フェイス開口部21として、センタフェイス開口部とサイドフェイス開口部を分割形成していても、サイドフェイス開口部側へ空調風の一部を分岐して流すことができない。
【0132】
そこで、第1ロータリドア25を連通路37の全閉位置(図5の位置)から少量だけ反時計方向に回転させて、連通路37の一部を開口するとともに、第2ロータリドア26をフェイス開口部21の全閉位置(図5の位置)から少量だけ時計方向に回転させて、フェイス開口部21の一部を開口する対策が考えられるが、この対策によると、フェイス開口部21のうちセンタフェイス開口部とサイドフェイス開口部の両方に空調風の一部が流れてしまう。すなわち、フットモード時にセンタフェイス開口部を通過してセンタフェイス吹出口からも温風が吹き出して乗員顔部の火照りを起こすので、実用化できない。
【0133】
そこで、第5実施形態では、第1、第2ロータリドア25、26を併用して、デフロスタ開口部20、フェイス開口部21およびフット開口部22を開閉する吹出モード切替機構において、フェイス開口部21のうちサイドフェイス開口部を全吹出モードにおいて開口状態に維持できるようにすることを目的とする。
【0134】
図12〜図14は第5実施形態を示しており、第5実施形態においてデフロスタ開口部20、フェイス開口部21およびフット開口部22の配置は第1実施形態と同じである。従って、フット開口部22と連通路37を第1ロータリドア25により開閉し、デフロスタ開口部20とフェイス開口部21を第2ロータリドア26により開閉する点も第1実施形態と同じである。なお、図13は空調ユニット10(ケース11)の左半分の上面図であり、図14は第2ロータリドア26のうち、空調ユニット10の左半分に対応する左半分の部分を示す。
【0135】
第5実施形態では、フェイス開口部21をケース11の上面部において車両左右方向の中央部に位置するセンタフェイス開口部21aと、センタフェイス開口部21aの左右両側に位置するサイドフェイス開口部21bとに分割形成している。
【0136】
左右両側のサイドフェイス開口部21bとセンタフェイス開口部21aとの間は仕切り壁21cにより仕切られており、空気混合部19からの空調風が連通路37を経てセンタフェイス開口部21aとサイドフェイス開口部21bにそれぞれ独立に流れるようになっている。
【0137】
センタフェイス開口部21aは図示しないセンタフェイスダクトを介して車両計器盤部の左右方向の中央部に位置するセンタフェイス吹出口に接続される。また、サイドフェイス開口部21bは図示しないサイドフェイスダクトを介して車両計器盤部の左右両端部付近に位置するサイドフェイス吹出口に接続される。
【0138】
なお、図12、図13ではフット開口部22が車室内に直接開口するように図示しているが、実際には、フット開口部22に図示しないフットダクトを接続し、このフットダクトによりフット開口部22の空気をケース11の左右両側の下方へ向けて導くようになっている。
【0139】
図14は第5実施形態による第2ロータリドア26の具体例を示しており、この第2ロータリドア26の車両左右方向において、センタフェイス開口部21aに対応する部分には円弧状の外周ドア面26eと側面部26c、26dとシール部26h、26iとを有する、第1実施形態と同様のロータリドア構造を構成している。
【0140】
一方、第2ロータリドア26の車両左右方向において、左右両側のサイドフェイス開口部21bに対応する部分には上記要素26e、26d、26h、26iを設けずに、回転軸26a、26bおよび風量調整板26jのみを設けている。これにより、左右両側のサイドフェイス開口部21bは第2ロータリドア26により全閉されることが無くなり、常時開口状態を維持する構成となる。
【0141】
なお、図14では左側のサイドフェイス開口部21b部分のみを図示して、右側のサイドフェイス開口部21b部分を図示していないので、第2ロータリドア26の右側の側面部26d、右側の回転軸26b、および右側の風量調整板26jを図示していない。これらの右側の要素も左側の要素と対称に設ければよい。
【0142】
風量調整板26jは片持ち板ドアと同様の部材であり、第2ロータリドア26の左右の回転軸26a、26bと一体に回転して、左右のサイドフェイス開口部21bの通路面積を変化させ、これにより、吹出モードの変化に対応してサイドフェイス吹出風量を調整するものである。
【0143】
図12は第5実施形態によるフットモード時であり、第1ロータリドア25は、フット開口部22を略全開状態に開口するとともに、連通路37を少量開口する回転位置に操作される。従って、空気混合部19からの空調風(温風)の大部分は矢印dのようにフット開口部22に向かって流れ、空気混合部19からの空調風(温風)の一部が矢印eのように連通路37側へ分岐される。
【0144】
このとき、第2ロータリドア26は図12に示すフェイス閉塞側の位置に回転してシール部26h、26iがセンタフェイス開口部21aの前後両側に位置するケース側シール面31、32に圧着することにより、センタフェイス開口部21aを全閉する。
【0145】
これに反し、第2ロータリドア26のうちサイドフェイス開口部21b部分にはシール部26h、26i等が設けられていないので、左右両側のサイドフェイス開口部21bが第2ロータリドア26により全閉されることがなくなり、常時開口状態を維持する。
【0146】
従って、連通路37側へ分岐された空調風は左右両側のサイドフェイス開口部21bに矢印fのように流入して、左右両側のサイドフェイス開口部21bを通過し、図示しないサイドフェイス吹出口から車両側面窓ガラス付近に吹き出す。これにより、低外気温時に乗員の上半身の窓ガラス側部位が低温窓ガラスからの冷熱の輻射により寒さを感じることを抑制できる。また、車両側面窓ガラスの曇り止め効果も発揮できる。
【0147】
ところで、第5実施形態によると、フットモード時に連通路37は第2ロータリドア26の内側空間を通してデフロスタ開口部20に連通するので、デフロスタ開口部20にも空調風の一部が矢印gのように流れて、車両の前面窓ガラス側へ空調風が吹き出す。これにより、車両前面窓ガラスの曇り止め効果も発揮できる。
【0148】
(第6実施形態)
上記第5実施形態では、フットモード時に、サイドフェイス開口部21b側へ空調風を流すと、これに伴ってデフロスタ開口部20にも空調風の一部が必ず流れることになるが、フットモード時には、デフロスタ開口部20からの空気吹出を無くして、フット開口部22からの吹出風量を増加し、乗員の足元暖房性能を向上させたいという要求がでる場合がある。
【0149】
第6実施形態はこのような要求に対応するものであり、図15〜図21は第6実施形態を示す。図15、図16は、第6実施形態においてデフロスタ開口部20からの空気吹出を無くしたフットモードの状態を示し、一方、図20、図21は、第6実施形態においてデフロスタ開口部20からも空気を吹き出すフットモードの状態を示す。
【0150】
そして、図15、図20は上記第5実施形態の図12に対応し、図16、図21は上記第5実施形態の図13に対応し、図17は上記第5実施形態の図14に対応している。図18はセンタフェイス開口部21aおよびサイドフェイス開口部21bにおけるケース側シール面32a、32b、31a、31bの形状を明確に図示するために第2ロータリドア26を取り外した状態を示している。また、図19は図18に対して第2ロータリドア26を取り付けた後の状態を示し、第2ロータリドア26のシール部26h,26iの配置を示す。
【0151】
以下、第6実施形態について上記第5実施形態との相違点を主体に具体的に説明する。第2ロータリドア26は図17に示すように、回転軸26a(26b)の中心からの半径(距離)が大きい第1外周ドア面26eと、回転軸26a(26b)の中心からの半径(距離)が第1外周ドア面26eよりも小さい第2外周ドア面26e’とを有している。
【0152】
従って、第2ロータリドア26は第1外周ドア面26eと第2外周ドア面26e’との間に半径方向の段部26kを形成する形状になっている。第1外周ドア面26eはフェイス開口部21のうちセンタフェイス開口部21aに対応して配置され、また、第2外周ドア面26e’はサイドフェイス開口部21bに対応して配置される。
【0153】
第2ロータリドア26の第1、第2外周ドア面26e、26e’、段部26k、および側面部26c(26d)の周縁部にはシール部26h、26iが固着されている。
【0154】
第6実施形態では図16、図18、図19、図21に示すようにケース11の上面部においてサイドフェイス開口部21bをデフロスタ開口部20よりも所定寸法L3だけ車両左右方向の外側に突き出すように形成している。そして、第2ロータリドア26の第2外周ドア面26e’は、サイドフェイス開口部21bのうちデフロスタ開口部20の形成範囲に対応して配置され、サイドフェイス開口部21bにおける所定寸法L3の範囲には第2外周ドア面26e’が配置されない。
【0155】
従って、サイドフェイス開口部21bにおけるケース側シール面32b、31bも図18の斜線部に示すようにデフロスタ開口部20の形成範囲のみに対応して形成され、所定寸法L3の範囲には形成されない。図18において、センタフェイス開口部21aにおけるケース側シール面32a、31aも同様に斜線部で示している。
【0156】
そして、図19では、上記ケース側シール面32a、32b上に第2ロータリドア26の片側のシール部26hが位置し、上記ケース側シール面31a、31bの裏面側に第2ロータリドア26の他の片側のシール部26iが位置していることを示している。これにより、サイドフェイス開口部21bのうち、上記所定寸法L3の範囲は、第2ロータリドア26の回転位置の如何にかかわらず常時開口状態を維持する。なお、図19の斜線部はシール部26hを示す。
【0157】
一方、ケース11の内部には、第1ロータリドア25の上流部と、サイドフェイス開口部21bのうち、上記所定寸法L3の範囲(常時開口状態を維持する部分)とを直接連通するバイパス通路34が形成してある。このバイパス通路34は、より具体的には、第1ロータリドア25に対応して設けられるケース側シール面27〜29のうち、車両前方側のシール面29の下方側と、温風ガイド壁17の車両後方側先端部との間に形成してある。
【0158】
すなわち、車両前方側のシール面29と温風ガイド壁17の車両後方側先端部との間に車両左右方向に所定間隔で延びる隙間を形成し、この隙間の車両後方側を空気混合部19側に連通する。また、この隙間の左右方向の両端部を左右両側のサイドフェイス開口部21bのうち、上記所定寸法L3の常時開口部位に連通する。これにより、バイパス通路34を形成でき、このバイパス通路34によって第1ロータリドア25の上流部(空気混合部19付近)をサイドフェイス開口部21bのうち、上記所定寸法L3の常時開口部位に直接連通できる。
【0159】
第6実施形態では、デフロスタ開口部20からの空気吹出を無くしたフットモードと、デフロスタ開口部20からも空気を吹き出すフットモードとを切替設定できる。前者のフットモードを設定する場合には、第1ロータリドア25および第2ロータリドア26を図15の回転位置に操作する。
【0160】
すなわち、第1ロータリドア25は、フット開口部22を全開し、かつ、第2ロータリドア26上流の連通路37を全閉する位置に回転操作する。また、第2ロータリドア26はその前後の両シール部26h、26iがセンタフェイス開口部21aにおけるケース側シール面32a、31aおよびサイドフェイス開口部21bにおけるケース側シール面32b、31bにそれぞれ圧着する位置に回転操作する。
【0161】
上記回転操作により、空気混合部19からの空気の主流はフット開口部22から乗員足元側へ吹き出す。これと同時に、空気混合部19から空気の一部がバイパス通路34によって左右のサイドフェイス開口部21bの常時開口部位(所定寸法L3の部位)に直接導入される。そして、左右のサイドフェイス開口部21bから計器盤左右両端部に位置するサイドフェイス吹出口に空気が導入され、この吹出口から左右の側面窓ガラス付近に空気を吹き出す。
【0162】
このとき、連通路37が全閉しているので、センタフェイス開口部21aおよびデフロスタ開口部20からの空気吹出は阻止される。従って、フット開口部22とサイドフェイス開口部21bのみから空気が吹き出すフットモードを実行できる。
【0163】
これにより、乗員の足元暖房を行うと同時に、サイドフェイス開口部21bからの空気吹出によって、乗員上半身の側面窓ガラス側部位が低外気温時に寒さを感じることを抑制できる。また、側面窓ガラスの曇り止めを行うこともできる。
【0164】
次に、フット開口部22とサイドフェイス開口部21bに加えてデフロスタ開口部20からも空気を吹き出すフットモードを設定する場合は、第1ロータリドア25を図20の回転位置に回転操作する。すなわち、第1ロータリドア25を図15の位置から小角度だけ反時計方向に回転操作して、連通路37を少量開口し、フット開口部22を略全開する。なお、第2ロータリドア26は図15と同一の回転位置に維持する。
【0165】
これにより、空気混合部19からの空気の一部が連通路37にも分岐され、第2ロータリドア26の内側空間を通過してデフロスタ開口部20から空気を吹き出す。また、サイドフェイス開口部21bには図15と同様に、空気混合部19からの空気の一部がバイパス通路34によって直接導入される。
【0166】
このとき、センタフェイス開口部21aは第2ロータリドア26により全閉されているので、センタフェイス開口部21aからの空気吹出は阻止される。従って、フット開口部22の他に、サイドフェイス開口部21bとデフロスタ開口部20から空気を吹き出すフットモードを実行できる。これにより、乗員の足元暖房と同時に、車両前面窓ガラスおよび側面窓ガラスの曇り止めを行うことができる。また、低外気温時に、乗員上半身の側面窓ガラス側部位が寒さを感じることを抑制できる。
【0167】
(他の実施形態)
なお、上述の各実施形態では、いずれもロータリドア25、26の外周ドア面25e、26e、26e’を回転軸25a、25b、26a、26bを中心とする円弧状に形成しているが、外周ドア面25e、26e、26e’を円弧状でなく平坦な面にしてもロータリドア25、26のシール機能はシール部25h、25i、26h、26iにより発揮できる。従って、外周ドア面25e、26e、26e’を平坦な形状にしてもよい。
【0168】
また、第1実施形態において、ロータリドア25、26のシール部25h、25i、26h、26iの材質として熱可塑性エラストマを用い、そして、ロータリドア25、26の基板部をなす外周ドア面25e、26e、側板部25c、25d、26c、26dおよび回転軸25a、25b、26a、26bを樹脂により成形する際にシール部25h、25i、26h、26iを一体成形する例について説明したが、シール部25h、25i、26h、26iとして発泡樹脂等により予め成形されたパッキン材を用い、このパッキン材をロータリドア25、26の基板部の周縁部に接着等により固着するようにしてもよい。
【0169】
また、第1実施形態では、エアミックスドア14を片持ち板ドアにより構成する例を示したが、エアミックスドア14を回転動作でなく往復動作を行うスライド式ドアや可撓性を有するフィルムドアにより構成してもよいことはもちろんである。
【0170】
また、第1実施形態では、蒸発器13およびヒータコア15をともに略水平方向に配置する例を示したが、蒸発器13およびヒータコア15の配置形態は略水平方な配置に限らず、種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す空調ユニット部の縦断面図で、フェイスモード時を示す。
【図2】第1実施形態におけるロータリドア構造を例示する斜視図である。
【図3】図1のA−A断面図で、温風バイパス通路を示す模式図である。
【図4】図1の要部断面図で、バイレベルモード時を示す。
【図5】図1の要部断面図で、フットモード時を示す。
【図6】図1の要部断面図で、フットデフロスタモード時を示す。
【図7】図1の要部断面図で、デフロスタモード時を示す。
【図8】第2実施形態を示す空調ユニット部の縦断面図で、フットモード時を示す。
【図9】図8のB−B断面図で、2個のロータリドアの積層配置構造を例示する模式図である。
【図10】第3実施形態を示す要部断面図である。
【図11】第4実施形態を示す要部断面図である。
【図12】第5実施形態を示す要部断面図である。
【図13】第5実施形態による空調ユニット部の左半分の上面図である。
【図14】(a)は第5実施形態による第2ロータリドア構造の部分斜視図、(b)は部分上面図、(c)は断面図である。
【図15】第6実施形態を示す要部断面図で、デフロスタ吹出を無くした状態のフットモードを示す。
【図16】第6実施形態による空調ユニット部の左半分の上面図で、デフロスタ吹出を無くした状態のフットモードを示す。
【図17】(a)は第6実施形態による第2ロータリドア構造の部分斜視図、(b)は部分上面図、(c)は断面図である。
【図18】第6実施形態による空調ユニット部の左半分の上面図で、第2ロータリドア26を取り外した状態を示す。
【図19】第6実施形態による空調ユニット部の左半分の上面図で、第2ロータリドアのシール部とケース側シール面との位置関係を示す。
【図20】第6実施形態を示す要部断面図で、少量のデフロスタ吹出を行うフットモードを示す。
【図21】第6実施形態による空調ユニット部の左半分の上面図で、少量のデフロスタ吹出を行うフットモードを示す。
【図22】従来装置の要部断面図である。
【図23】別の従来装置の要部断面図である。
【符号の説明】
11…ケース、13…蒸発器、15…ヒータコア、20…デフロスタ開口部、
21…フェイス開口部、22…フット開口部、25、26…ロータリドア。

Claims (11)

  1. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するケース(11)と、
    前記ケース(11)内に配置され、前記空気と熱交換する熱交換器(13、15)と、
    前記ケース(11)において前記熱交換器(13、15)の空気流れ下流側部位に配置されたデフロスタ開口部(20)、フェイス開口部(21)およびフット開口部(22)と、
    前記デフロスタ開口部(20)、前記フェイス開口部(21)および前記フット開口部(22)を開閉する吹出モード切替機構(25、26)とを備え、
    前記吹出モード切替機構に2個のロータリドア(25、26)を設け、
    前記2個のロータリドア(25、26)は、それぞれ回転軸(25a、25b、26a、26b)と、前記回転軸の中心から径外方側へ所定量離れた部位にて前記回転軸と一体に回転する外周ドア面(25e、26e、26e’)と、前記外周ドア面の軸方向の両端部と前記回転軸とを連結する左右の側板部(25c、25d、26c、26d)とを有し、
    前記2個のロータリドア(25、26)の一方により前記3つの開口部(20〜22)のうち、所定の1つの開口部を開閉し、前記2個のロータリドア(25、26)の他方により前記3つの開口部(20〜22)のうち、残余の2つの開口部を開閉することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記2個のロータリドア(25、26)は、それぞれ前記外周ドア面と前記左右の側板部とにより門形形状を形成しており、
    前記門形形状の内側空間に前記熱交換器(13、15)通過後の空気が流入するようになっており、
    前記門形形状の外側に前記各開口部(20〜22)を配置し、
    前記外周ドア面と前記左右の側板部の周縁部にシール部(25h、25i、26h、26i)を設け、
    前記ケース(11)における前記各開口部(20〜22)近傍にシール面(27〜32)を配置し、
    前記シール部を前記シール面(27〜32)に圧着することにより、前記門形形状の内側空間と前記各開口部(20〜22)との間を遮断することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記左右の側板部は扇形の形状になっており、前記回転軸が前記扇形の要の位置から左右外側へ突き出すように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記2個のロータリドア(25、26)のうち、一方のロータリドアの前記外周ドア面および前記左右の側板部が他方のロータリドアの前記外周ドア面および前記左右の側板部の内側に位置するように、前記2個のロータリドア(25、26)を積層配置したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記一方のロータリドア(25)により前記フット開口部(22)を開閉し、
    前記他方のロータリドア(26)により前記デフロスタ開口部(20)および前記フェイス開口部(21)を開閉することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記一方のロータリドア(25)により前記フェイス開口部(21)を開閉し、
    前記他方のロータリドア(26)により前記デフロスタ開口部(20)および前記フット開口部(22)を開閉することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記一方のロータリドア(25)における前記左右の側板部が前記ケース(11)における左右の側壁部に対向しており、
    前記フット開口部(22)を前記ケース(11)の左右の側壁部にて前記左右の側板部に対向する位置に配置したことを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  8. 前記熱交換器として前記空気を加熱する暖房用熱交換器(15)を有し、
    前記ケース(11)内に前記暖房用熱交換器(15)を通過した温風が流れる温風通路(18)と前記暖房用熱交換器(15)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(16)が形成され、
    前記フット開口部(22)が前記温風通路(18)よりも前記冷風通路(16)に近接して配置され、
    更に、前記温風通路(18)の温風を前記冷風通路(16)の左右外側に分岐して、前記フット開口部(22)に導入する温風バイパス通路(33)を備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を形成するケース(11)と、
    前記ケース(11)内に配置され、前記空気と熱交換する熱交換器(13、15)と、
    前記ケース(11)において前記熱交換器(13、15)の空気流れ下流側部位に配置されたデフロスタ開口部(20)、フェイス開口部(21)およびフット開口部(22)と、
    前記デフロスタ開口部(20)、前記フェイス開口部(21)および前記フット開口部(22)を開閉する吹出モード切替機構(25、26)とを備え、
    前記吹出モード切替機構に2個のロータリドア(25、26)を設け、
    前記2個のロータリドア(25、26)は、それぞれ回転軸(25a、25b、26a、26b)と、前記回転軸の中心から径外方側へ所定量離れた部位にて前記回転軸と一体に回転する外周ドア面(25e、26e、26e’)と、前記外周ドア面の軸方向の両端部と前記回転軸とを連結する左右の側板部(25c、25d、26c、26d)とを有し、
    前記2個のロータリドア(25、26)の一方により前記フット開口部(22)を開閉し、前記2個のロータリドア(25、26)の他方により前記デフロスタ開口部(20)および前記フェイス開口部(21)を開閉し、
    更に、前記フェイス開口部(21)をセンタフェイス開口部(21a)とサイドフェイス開口部(21b)とに仕切り、
    前記他方のロータリドア(26)により前記センタフェイス開口部(21a)を全閉する時にも前記サイドフェイス開口部(21b)の開口状態を維持する構成になっていることを特徴とする車両用空調装置。
  10. 前記他方のロータリドア(26)のうち、前記センタフェイス開口部(21a)に対応する部位のみに、前記センタフェイス開口部(21a)を全閉可能とするシール部(26h、26i)を備え、、
    前記他方のロータリドア(26)のうち、前記サイドフェイス開口部(21b)に対応する部位には前記サイドフェイス開口部(21b)からの吹出風量を調整する風量調整部材(26j)を備えることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
  11. 前記一方のロータリドア(25)の下流側に前記他方のロータリドア(26)が配置され、前記一方のロータリドア(25)は、前記フット開口部(22)を開閉するとともに前記他方のロータリドア(26)の上流部の連通路(27)を開閉するようになっており、
    更に、前記一方のロータリドア(25)の上流部を前記サイドフェイス開口部(21b)に直接連通するバイパス通路(34)を備えることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調装置。
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