JP2004155242A - 車両用シートのスライドレール構造 - Google Patents

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輝美 赤澤
Shinji Sugawara
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Abstract

【課題】スライドレール構造において、ロアレールとアッパーレールとの間のガタツキを、部品点数の増加とか組付作業工数の増加を招来することなく低コストで実現する。
【解決手段】アッパーレール3にレール高さ方向に偏位させて取付けた第1垂直ローラ4をロアレール2の底壁2aに、第2垂直ローラ5を上壁2bに、それぞれ圧接させることで、ロアレール2とアッパーレール3との間の上下方向のガタつきを未然に且つ確実に防止する。また、ロアレール2の底壁2aに、レール幅方向に偏位させて取付けた第1水平ローラ6をアッパーレール3の一方の縦壁3bに、第2水平ローラ7を他方の縦壁3bに、それぞれ圧接させることで、ロアレール2とアッパーレール3との間におけるレール幅方向におけるガタつきを未然に且つ確実に防止する。この結果、ガタツキが極めて少なくスムーズに動作するスライドレール1をより安価に提供できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、車両用シートのスライドレール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両用シートのスライドレール構造は、特許文献1にも示されるように、車体側に固定配置されるロアレールと該ロアレールに相対移動自在に嵌合され且つその上面にシートが取り付けられたアッパーレールとで構成されており、これら一対のレールの相対移動によって上記シートの前後移動が実現されるものである。
【0003】
ところで、このようなスライドレール構造においては、安定感、信頼感のあるスムーズなスライドを実現する上においては、上記各レール間における上下方向及びレール幅方向でのガタツキをいかに抑えるかということが重要である。
【0004】
このような要求に応える技術として、種種の提案がなされている。先ず、上記各レール間における上下方向のガタ防止技術としては、特許文献1に示されるように、ロアレールの底壁に当接する前後一対の主ローラ間に、これら各ローラとロアレールの上壁に弾発的に接する弾性ローラを設けたものが知られている。
【0005】
一方、上記各レール間における幅方向のガタ防止技術としては、特許文献2に示されるように、アッパーレールに、上記ロアレールの縦壁に略垂直に延びるとともに該縦壁に略平行な方向に回転軸をもつローラ取付部材を複数設け、且つ該各回転軸のそれぞれに取り付けたガタ防止用のローラを上記ロアレールの縦壁に当接させることで該ロアレールとアッパーレールとの間の幅方向における相対移動を規制するようにしたものが知られている。
【0006】
【特許文献1】
実開平3−88845号公報
【特許文献2】
特開平9−188071号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これら何れのスライドレール構造においても、ガタ取り専用のローラを備えるものであることから、該ローラの付設によって部品点数が増加し、且つその組付けに多大の作業工数を必要とすることから、コストアップを招来するとともに重量増加を招くという問題があった。
【0008】
そこで本願発明では、スライドレール構造において、ロアレールとアッパーレールとの間のガタツキを、部品点数の増加とか組付業工数の増加を招来することなく、より低コストで実現することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明ではかかる課題を解決する手段として次のような構成を採用している。
【0010】
本願の第1の発明では、車体側に固定配置されるロアレール2と該ロアレール2に対して相対摺動自在に嵌合され且つシート30が取り付けられるアッパーレール3とで構成された車両用シートのスライドレールにおいて、上記アッパーレール3に略水平方向に軸線をもつローラ軸8を備えた少なくとも三個の垂直ローラ4,5を、その第1垂直ローラ4を上記ロアレール2の底壁2aの内面に、第2垂直ローラ5を上記ロアレール2の上壁2bの内面に、それぞれ圧接させるように上記アッパーレール3の高さ方向に偏位させた状態でレール軸方向に所定間隔をもって取り付ける一方、上記ロアレール2の底壁2aには略鉛直方向に軸線をもつローラ軸9を備えた少なくとも三個の水平ローラ6,7を、その第1水平ローラ6を上記アッパーレール3のレール幅方向に離間対向する一対の縦壁3b,3bの何れか一方の縦壁3bに、第2水平ローラ7を何れか他方の縦壁3bに、それぞれ圧接させるように上記ロアレール2のレール幅方向に偏位させた状態でレール軸方向に所定間隔をもって取り付けたことを特徴としている。
【0011】
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る車両用シートのスライドレール構造において、上記第1垂直ローラ4と第2垂直ローラ5を上記アッパーレール3に対してレール軸方向に交互に配置し、また上記第1水平ローラ6と第2水平ローラ7を上記ロアレール2に対してレール軸方向に交互に配置したことを特徴としている。
【0012】
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明に係る車両用シートのスライドレール構造において、上記各垂直ローラ4,5を、上記アッパーレール3への各取付位置において該アッパーレール3をレール幅方向に挟むようにして左右一対設けるとともに、該一対の各垂直ローラ4,4、同5,5を上記アッパーレール3をレール幅方向に貫設した上記ローラ軸8によって支承したことを特徴としている。
【0013】
本願の第4の発明では、上記第1又は第2の発明に係る車両用シートのスライドレール構造において、上記各垂直ローラ4,5を、上記アッパーレール3への各取付位置において該アッパーレール3をレール幅方向に挟むようにして左右一対設けるとともに、該一対の各垂直ローラ4,4、同5,5を、上記アッパーレール3の上記一対の縦壁3b,3b間の対向空間11内に延出しないようにして該一対の縦壁3b,3b側にそれぞれ取り付けた左右一対のローラ軸8a,8bによって支承したことを特徴としている。
【0014】
【発明の効果】
本願の第1の発明に係る車両用シートのスライドレール構造によれば次のような効果が得られる。
【0015】
(ア)本願の第1の発明に係る車両用シートのスライドレール構造によれば、上記アッパーレール3に、略水平方向に軸線をもつローラ軸8を備えた少なくとも三個の垂直ローラ4,5を該アッパーレール3の高さ方向に偏位させて取付け、その第1垂直ローラ4を該ロアレール2の底壁2aの内面に、第2垂直ローラ5を該ロアレール2の上壁2bの内面に、それぞれ圧接させるようにしているので、上記第1垂直ローラ4によって上記アッパーレール3が上記ロアレール2の底壁2a側へ移動するのが規制され、また上記第2垂直ローラ5によって上記アッパーレール3が上記ロアレール2の上壁2b側へ移動するのが規制され、これら両者の共働によって、上記ロアレール2とアッパーレール3との間における上下方向のガタつきが未然に且つ確実に防止される。
【0016】
また、上記ロアレール2の底壁2aに、略鉛直方向に軸線をもつローラ軸9を備えた少なくとも三個の水平ローラ6,7を該ロアレール2のレール幅方向に偏位させて取付け、その第1水平ローラ6を上記アッパーレール3のレール幅方向に離間対向する一対の縦壁3b,3bの何れか一方の縦壁3bに、第2水平ローラ7を何れか他方の縦壁3bに、それぞれ圧接させるようにしているので、上記第1水平ローラ6によって上記アッパーレール3が上記ロアレール2に対してレール幅方向における一方側へ移動するのが規制され、また上記第2水平ローラ7によって上記アッパーレール3が上記ロアレール2に対してレール幅方向の他方側へ移動するのが規制され、これら両者の共働によって、上記ロアレール2とアッパーレール3との間におけるレール幅方向におけるガタつきが未然に且つ確実に防止される。
【0017】
これらの相乗的効果として、例えば従来のように両レール間にガタ取り専用のローラを設けずとも、上記ロアレール2とアッパーレール3との間における上下方向及びレール幅方向の二方向におけるガタつきが未然に且つ確実に防止され、ガタツキが極めて少なくスムーズに動作するスライドレール1をより安価に提供できるものである。
【0018】
(イ) 本願の第2の発明に係る車両用シートのスライドレール構造によれば、上記(ア)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られるものである。即ち、この発明の車両用シートのスライドレール構造では、上記第1垂直ローラ4と第2垂直ローラ5を上記アッパーレール3に対してレール軸方向に交互に配置し、また上記第1水平ローラ6と第2水平ローラ7を上記ロアレール2に対してレール軸方向に交互に配置しているので、上記垂直ローラ4,5及び上記水平ローラ6,7は、ともに最小配置数、即ち、三個の配置数によって上記ロアレール2とアッパーレール3との間の上下方向及びレール幅方向の二方向におけるガタつきを確実に防止することができ、該各垂直ローラ4,5及び各水平ローラ6,7の配置数が少ない分だけスライドレール1の低コスト化が更に促進されることになる。
【0019】
(ウ) 本願の第3の発明に係る車両用シートのスライドレール構造によれば、上記(ア)又は(イ)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られるものである。即ち、この発明の車両用シートのスライドレール構造では、上記各垂直ローラ4,5を、上記アッパーレール3への各取付位置において該アッパーレール3をレール幅方向に挟むようにして左右一対設けるとともに、該一対の各垂直ローラ4,4、同5,5を上記アッパーレール3をレール幅方向に貫設した上記ローラ軸8によって支承しているので、一本の上記ローラ軸8を上記アッパーレール3に取り付けることで、同一位置に上記垂直ローラ4,5を左右一対取り付けることができ、例えば左右一対の垂直ローラ4,4、同5,5がそれぞれ個別のローラ軸を備えこれらそれぞれの取付けが必要なる場合に比して、上記各垂直ローラ4,5の取付け作業が簡易且つ迅速化され、延いてはスライドレール1の低コスト化がさらに促進されることになる。
【0020】
(エ) 本願の第4の発明に係る車両用シートのスライドレール構造によれば、上記(ア)又は(イ)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られるものである。即ち、この発明の車両用シートのスライドレール構造では、上記各垂直ローラ4,5を、上記アッパーレール3への各取付位置において該アッパーレール3をレール幅方向に挟むようにして左右一対設けるとともに、該一対の各垂直ローラ4,4、同5,5を、上記アッパーレール3の上記一対の縦壁3b,3b間の対向空間11内に延出しないようにして該一対の縦壁3b,3b側にそれぞれ取り付けた左右一対のローラ軸8a,8bによって支承しているので、例えば上記左右一対のローラ軸8a,8bが一本の軸で構成され且つこれが上記対向空間11をレール幅方向に横切って配置されるような場合に比して、該対向空間11内に上記ローラ軸が存在しない分だけ該対向空間11を大きくとることができる。逆言すれば、上記対向空間11の大きさを同じとすると、該対向空間11内に上記ローラ軸が存在しない分だけ、上記アッパーレール3の上壁3aの高さ位置を低く設定してスライドレール1のコンパクト化及び軽量化を図ることができる。従って、上記対向空間11をパワースライド機構のシャフト材34の配置空間として利用する構成のものにあっては、スライドレール1の高さ方向のコンパクト化とパワースライド化とを両立させることができ、特に車室高さの低い車両においてシートのパワースライド化を図る場合に好適な構造となる。
【0021】
【実施の形態】
以下、本願発明に係る車両用シートのスライドレール構造を添付図面を参照して具体的に説明する。
【0022】
図1及び図2には、本願発明の実施形態に係るスライドレール1を示している。このスライドレール1は、車体側に前後一対の取付ブラッケト33,33を介して固定されたロアレール2と該ロアレール2に対してその軸方向(長手方向)に相対移動自在に組み付けられたアッパーレール3とを備えている。そして、上記アッパーレール3の上部にはシート30が固定されており、該シート30は上記ロアレール2に対して上記アッパーレール3が相対移動することで車体前後方向に移動される。
【0023】
上記ロアレール2は、図3及び図4に示すように、所定長さの型材で構成されるものであって、その断面形状は、所定幅をもつ底壁2aと、該底壁2aの左右両縁に連続してこれから上方へ立ちがる左右一対の側壁2c,2cと、該左右一対の側壁2c,2cの上端に連続してここからそれぞれレール幅方向内側に向けて水平に延出する左右一対の上壁2b,2bと、該各上壁2b,2bのレール幅方向内側縁に連続してこれから下方へ垂下する左右一対の垂下壁2d,2dとを備えた略C字型とされる。そして、上記左右一対の垂下壁2d,2dの対向方向内側には、所定幅でレール長手方向に延びる開溝10が形成されている。尚、この開溝10には、次述のアッパーレール3が挿通配置される。
【0024】
上記アッパーレール3は、図3及び図4に示すように、所定長さの型材で構成されるものであって、その断面形状は、上記ロアレール2側の上記開溝10内に配置可能な幅寸法をもつ上壁3aと、該上壁3aの左右両縁に連続してこれから下方へ垂下する左右一対の第1縦壁3b,3bと、該左右一対の第1縦壁3b,3bの下端縁に連続してここからそれぞれレール幅方向外側に向けて水平に延出する左右一対の底壁3c,3cと、該各底壁3c,3cのレール幅方向外側縁に連続してこれから上方へ立ち上がり上記第1縦壁3bと所定間隔をもって対向する左右一対の第2縦壁3d,3dとを備えた略W字型とされる。
【0025】
そして、上記アッパーレール3は、その第1縦壁3bと第2縦壁3dの間に上記ロアレール2の垂下壁2dを進入させた状態で該ロアレール2内に相対移動可能に嵌挿されることで、該ロアレール2と共にスライドレール1を構成する。この場合、上記ロアレール2に対する上記アッパーレール3のスライド動作をスム−ズに行ってスライドレール1としての作動上の安定性及び信頼性を担保すべく、上記アッパーレール3側には第1垂直ローラ4と第2垂直ローラ5が、また上記ロアレール2側には第1水平ローラ6と第2水平ローラ7が、それぞれ取り付けられている。
【0026】
A:上記各垂直ローラ4,5の配置等
上記第1垂直ローラ4は図3に示すように、上記第2垂直ローラ5は図4に示すように、それぞれ上記アッパーレール3をレール幅方向に貫設して配置されたローラ軸8の両端にそれぞれ一個づつ取り付けられる。この場合、上記第1垂直ローラ4を支承するローラ軸8と上記第2垂直ローラ5を支承するローラ軸8とは、該第1垂直ローラ4はこれが上記ロアレール2の底壁2aに圧接し(図3参照)、上記第2垂直ローラ5はこれが上記ロアレール2の上壁2bに圧接する(図4参照)ように、該アッパーレール3に対する取付け高さ位置を所定量だけ上下方向に偏位させている。
【0027】
また、図1及び図2に示すように、上記第1垂直ローラ4と第2垂直ローラ5は、上記アッパーレール3に対してこれら両者が交互に少なくとも三個以上配置される。因に、この実施形態では、上記アッパーレール3の後端側から前端側に向けて、「第2垂直ローラ5→第1垂直ローラ4→第2垂直ローラ5→第1垂直ローラ4」の順に四個の垂直ローラを配置している。
【0028】
このように上記アッパーレール3に、上記ロアレール2の底壁2a側に圧接される第1垂直ローラ4と上壁2bに圧接される第2垂直ローラ5とが交互に少なくとも三個以上取り付けられることで、上記ロアレール2とアッパーレール3との上下方向の相対移動が可及的に阻止され、上下方向におけるガタつきのないスライド動作が実現される。
【0029】
B:上記各水平ローラ6,7の配置
一方、上記第1水平ローラ6は図3に示すように、上記第2水平ローラ7は図4に示すように、それぞれ上記ロアレール2の底壁2a上で、且つ上下方向において上記開溝10に臨む位置において略鉛直に立設するローラ軸9の上端側に取り付けられている。この場合、上記第1水平ローラ6を支承するローラ軸9と上記第2水平ローラ7を支承するローラ軸9とは、該第1水平ローラ6が上記アッパーレール3の左右一対の第1縦壁3b,3bの何れか一方の第1縦壁3bに圧接し(図3参照)、上記第2水平ローラ7が何れか他方の第1縦壁3bに圧接する(図4参照)ように、該ロアレール2に対する取付け位置をレール幅方向に所定量だけ偏位させている。
【0030】
また、図1及び図2に示すように、上記第1水平ローラ6と第2水平ローラ7とは、上記ロアレール2に対してこれら両者が交互に少なくとも三個以上配置される。因に、この実施形態では、上記ロアレール2の後端側から前端側に向けて、「第1水平ローラ6→第2水平ローラ7→第1水平ローラ6→第2水平ローラ7」の順に五個の水平ローラを配置するとともに、上記アッパーレール3が上記ロアレール2に対してスライドするとき、常に上記アッパーレール3に対して少なくとも三個の水平ローラが対応するように、その配置間隔を設定している。
【0031】
このように上記ロアレール2に、上記アッパーレール3の一方の第1縦壁3bに圧接される第1水平ローラ6と他方の第1縦壁3bに圧接される第2水平ローラ7とが交互に少なくとも三個以上取り付けられ、且つこれら少なくとも三個以上の水平ローラが常時上記アッパーレール3に対応するように構成することで、上記ロアレール2とアッパーレール3とのレール幅方向(左右方向)の相対移動が可及的に阻止され、レール幅方向におけるガタつきのないスライド動作が実現される。
【0032】
C: 効果
以上のように、上記ロアレール2とアッパーレール3との間におけるガタつきが、上記各垂直ローラ4,5によって上下方向において、また上記各水平ローラ6,7によってレール幅方向において、それぞれ規制されることで、ガタつきの無い作動上の安定性及び信頼性の高いスライドレール1が得られるものである。しかも、この場合、本来的に、上下方向の荷重を支持することを目的とする上記各垂直ローラ4,5と、レール幅方向の荷重を支持することを目的とする上記各水平ローラ6,7とを、これら本来の目的以外に、上下方向及びレール幅方向の双方におけるガタつき規制を目的として機能させるようにすることで、例えば従来のように、ガタ取り専用のローラを備えるような場合に比して、部材点数の減少あるいは組付け作業の簡易化等によって、上記スライドレール1をより安価に提供できるものである。
【0033】
D: その他
ところで、上記スライドレール1は、上記アッパーレール3の上記ロアレール2に対するスライド動作を駆動手段(図示省略)によって自動的に行うようにした所謂「パワースライド機構」を備えるものであって、そのために、図3及び図4に示すように、上記アッパーレール3の上壁3aの下側においてレール幅方向に対向する左右一対の上記第1縦壁3b,3b間の対向空間11を上記パワースラド機構の構成部材の一つであるシャフト材34の配置空間として利用するようにしている。しかし、上記対向空間11の下方位置には上記ローラ軸8が横設されていることから、該ローラ軸8の存在に拘わらず上記シャフト材34の配置を可能とすべく(換言すれば、上記ローラ軸8と上記アッパーレール3の上壁3aとの間に十分な配置空間を形成すべく)、上記ロアレール2及びアッパーレール3の高さ寸法を比較的大きな寸法に設定している。
【0034】
しかし、このように上記ロアレール2及びアッパーレール3の高さ寸法が大きくなると、それだけ上記アッパーレール3の上面側に取り付けられる上記シート30の設置高さが高くなり、場合によっては、シート30に着座した乗員のヘッドクリアランスを十分に確保できないということも起こり得る。
【0035】
このような問題に対処する一つの方法として、図5に示すように、上記アッパーレール3をレール幅方向に挟んでその両側にそれぞれ配置される左右一対の上記第1垂直ローラ4,5(図5では第2垂直ローラ5部分を示している)を、上記実施形態のように上記対向空間11を横設する単一のローラ軸8によって支持するのに代えて、該各第2垂直ローラ5,5をそれぞれ上記アッパーレール3の左右一対の第2縦壁3d,3dにそれぞれ取り付けたローラ軸8a,8bによって個別に支承するようにすれば良い。
【0036】
このような構成とすれば、上記対向空間11内に上記ローラ軸8が存在しないことから、該ローラ軸8の径寸法に相当する寸法だけ上記アッパーレール3の高さ寸法を低く設定することができる(換言すれば、アッパーレール3の高さ寸法を低く設定しても上記対向空間11を上記シャフト材34の配置に十分な大きさとすることができる)。また、このアッパーレール3の高さ寸法の減少に伴って、上記ロアレール2の高さ寸法、さらにこれら少車間に配置される上記各垂直ローラ4,5の径寸法を、それぞれ小さくでき、これらの相乗効果として、高さ方向のコンパクト化と軽量化とを両立し得るスライドレール1を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態に係るスライドレール構造の側面図である。
【図2】図1のII―II矢視図である。
【図3】図1のIII―III拡大断面図である。
【図4】図1のIV―IV拡大断面図である。
【図5】本願発明の他の実施形態に係るスライドレール構造の要部断面図である。
【符号の説明】
1はスライドレール、2はロアレール、3はアッパーレール、4は第1垂直ローラ、5は第2垂直ローラ、6は第1水平ローラ、7は第2水平ローラ、8及び9はローラ軸、10は開溝、11は対向空間、30はシート、33は取付ブラケット、34はシャフト材である。

Claims (4)

  1. 車体側に固定配置されるロアレール(2)と該ロアレール(2)に対して相対摺動自在に嵌合され且つシート(30)が取り付けられるアッパーレール(3)とで構成された車両用シートのスライドレールにおいて、
    上記アッパーレール(3)に略水平方向に軸線をもつローラ軸(8)を備えた少なくとも三個の垂直ローラ(4),(5)を、その第1垂直ローラ(4)が上記ロアレール(2)の底壁(2a)の内面に、第2垂直ローラ(5)が上記ロアレール(2)の上壁(2b)の内面に、それぞれ圧接するように上記アッパーレール(3)の高さ方向に偏位させた状態でレール軸方向に所定間隔をもって取り付ける一方、
    上記ロアレール(2)の底壁(2a)には略鉛直方向に軸線をもつローラ軸(9)を備えた少なくとも三個の水平ローラ(6),(7)を、その第1水平ローラ(6)が上記アッパーレール(3)のレール幅方向に離間対向する一対の縦壁(3b),(3b)の何れか一方の縦壁(3b)に、第2水平ローラ(7)が何れか他方の縦壁(3b)に、それぞれ圧接するように上記ロアレール(2)のレール幅方向に偏位させた状態でレール軸方向に所定間隔をもって取り付けたことを特徴とする車両用シートのスライドレール構造。
  2. 請求項1において、
    上記第1垂直ローラ(4)と第2垂直ローラ(5)が上記アッパーレール(3)に対してレール軸方向に交互に配置され、また上記第1水平ローラ(6)と第2水平ローラ(7)が上記ロアレール(2)に対してレール軸方向に交互に配置されていることを特徴とする車両用シートのスライドレール構造。
  3. 請求項1又は2において、
    上記各垂直ローラ(4),(5)は、上記アッパーレール(3)への各取付位置において該アッパーレール(3)をレール幅方向に挟むようにして左右一対設けられるとともに、該一対の各垂直ローラ(4),(4)、同(5),(5)は上記アッパーレール(3)をレール幅方向に貫設された上記ローラ軸(8)によって支承されていることを特徴とする車両用シートのスライドレール構造。
  4. 請求項1又は2において、
    上記各垂直ローラ(4),(5)が、上記アッパーレール(3)への各取付位置において該アッパーレール(3)をレール幅方向に挟むようにして左右一対設けられるとともに、
    該一対の各垂直ローラ(4),(4)、同(5),(5)は、上記アッパーレール(3)の上記一対の縦壁(3b),(3b)間の対向空間(11)内に延出しないようにして該一対の縦壁(3b),(3b)側にそれぞれ取り付けられた左右一対のローラ軸(8a),(8b)によって支承されていることを特徴とする車両用シートのスライドレール構造。
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