JP5176467B2 - 車両用シート昇降機構のスライド機構 - Google Patents

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Description

車両用シート昇降機構のスライド機構に関する。
昇降機構を備えた車両用運転席シートが特許文献1に開示されている。図11に示されるように、この車両用運転席シートの昇降機構150は、テーブル151上で移動体153mを図中左右方向に水平移動させるスライド機構153と、スライド機構153に連動して動く四節リンク機構154とを有している。なお、図11中では移動体153mが最も左側に位置しているときのシートの態様を示している。四節リンク機構154を構成する2本のリンクアーム155,156には基端に移動体153m、先端にシート連結ベース152を介してシート本体160が連結されている。図11において相対的に上に位置する一方のリンクアーム155は、図12に模式的に示されるように中間に支持ローラ157を有し、その支持ローラ157がテーブル151に設けられたガイドレール158上を図中左右方向に転動可能な構成とされている。前記ガイドレール158の上面は、先端部分において先端側が低くなる傾斜面(カム面)となっている。このため、スライド機構153の移動体153mがテーブル151上を図中右から左に移動するのに伴いリンクアーム155の支持ローラ157がガイドレール158の上面に沿って転動してカム面に到達すると、リンクアーム155,156の先端が下方に回動する。それにより四節リンク機構154の先端に支持されているシート本体160が下降する(図11に示す状態)。また、スライド機構153が逆の動作をすることでシート本体160が上昇する。
このような昇降機構150においては、図12に模式的に示されるように、リンクアーム155の中間に設けられた支持ローラ157がガイドレール158に支持されているため、リンクアーム155には、支持ローラ157の位置を支点Aとして、先端にはシート本体160の重さMが下向きに作用し、逆に移動体153mの連結された基端には上向きの力F1が作用する。したがって、移動体153mは上向きの作用力F1を受けた状態で水平移動する。
上記昇降機構におけるスライド機構の一般的な実施形態としては、図13に示すようなスライド機構153が挙げられる。このスライド機構153は、テーブル151(図11参照)の上面に平行に配設された2本のレール170と、移動体153mの下面に取り付けられておりレール170に沿って移動する移動子172とを有している。移動子172は、各レール170に対しレールの長手方向に沿って間隔を置いて2つずつ配設されている。移動子172は断面が略逆U字形であり、レール170の側面との間に複数のボールを介した状態でレール170に跨るように配設されている。前記複数ボールは、レール170の側面において長手方向に形成された溝と、その溝と対向して移動子に設けられた溝との間に嵌っており、それにより移動子172は上方に抜け止めされている。また、この移動子172は前記複数のボールが転動しながらレール側面と移動子内部とを循環することでレール170に沿って摺動可能となっている。従来一般のスライド機構153は、このようなボール循環式の移動子172を用いることにより上向きの作用力F1を受けながらもレール170に沿って水平移動可能となっている。
特開2006−335272号公報
スライド機構において上記のようなボール循環式の移動子を用いれば、移動体がリンクアームにより上向きの作用力を受けながらも確実に抜け留めされた状態で水平移動可能であるというメリットがある。その一方、このような移動子は精巧な構造であるため、使用個数が多くなるほどコスト高になり易いという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、移動体がリンクアームにより上向きの作用力を受けながらも水平移動する従来のスライド機構の機能を維持しながら、コストを低減することのできる車両用シート昇降機構のスライド機構を提供することを課題とした。
上記課題を達成するために、本発明に係る車両用シート昇降機構のスライド機構は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、車両のドア開口部を通じて車室内外に移動可能とされるシート本体と、車室内に設置されたベース部材上に固定されたレールと該レールに沿って水平移動する移動子を備えた移動体とを有するスライド機構と、2本のリンクアームの基端が前記移動体に回動自在に連結されるとともに先端が前記シート本体に回動自在に連結されて構成された四節リンク機構と、前記2本のリンクアームのうち一方に作用し、前記移動体が前記レールに沿って一方向に前進移動すると前記リンクアームの先端が下降するように前記四節リンク機構を案内し、前記移動体が前記レールに沿って他方向に後退移動すると前記リンクアームの先端が上昇するように前記リンク機構を案内するガイド機構と、を有し、前記移動体を前進移動させることで前記シート本体を車室外側へ移動させながら降下させ、前記移動体を後退移動させることで前記シート本体を車室内側へ移動させながら上昇させる車両用シート昇降機構のスライド機構であって、前記移動体には一本のレールに対してレールの長さ方向に間隔を置いて2つの移動子が備えられており、前記2つの移動子のうち前側の移動子はハウジングと複数のボールとを備えており、前記ハウジングは前記レールに跨るように配設され、前記レールの側面に設けられた溝に対向する位置に溝を備えており、前記ハウジングに設けられた溝と前記レールの側面に設けられた溝との間には複数のボールが転動可能に嵌っており、これにより、前記ハウジングが前記レールに対して上方に移動不能に係合した状態で前記レールに沿って水平移動する構成とされており、前記2つの移動子のうち後ろ側の移動子は前記レールの上面を転動しながら水平移動する構成とされていることを特徴とする。

第1の発明によれば、2つの移動子のうち前側の移動子を上方に移動不能に係合しながらレールに沿って水平移動する構成として移動体が上向きの作用力を受けながらも水平移動可能とする一方、後ろ側の移動子をレールの上面を転動しながら水平移動する簡単な構成とすることによりコストの低減を可能とすることができる。
次に、第2の発明は、前記前側の移動子は、前記移動体と前記ガイド機構が作用するリンクアームとの連結位置よりも後方位置で前記レールに対して上方に移動不能に係合していることを特徴とする。
第2の発明によれば、ガイド機構が作用するリンクアームの連結位置、すなわち、移動体に上向きの力の作用する位置よりも後方位置で前側の移動子がレールに対して上方に移動不能に係合している。そのため、リンクアームにより移動体に作用する上向きの力は、前側の移動子を支点として移動体の後部には下向きの力として作用することとなる。ここで、後ろ側の移動子はレールの上面を転動する構成なので確実に下向きの力を受けることができ、リンクアームにより移動体に作用する上向きの力により前側の移動子にかかる負荷を緩和することができる。したがって、後ろ側の移動子を簡単な構成としても前側の移動子にかかる負荷を増大させることなく、移動体をよりスムーズに水平移動させることができる。
上記第1の発明によれば、移動体が上向きの作用力を受けながらも水平移動可能な従来のスライド機構の機能を維持しながらも、コストの低減を可能とすることができる。
上記第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加えて、移動体をよりスムーズに水平移動させることができる。
以下、図1〜図10を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、各図において発明を分かり易く説明するために発明に直接関係する部分を誇張し、発明に直接関係しない部分は簡素化して描いているため、部材寸法の比例関係が異なって描かれている場合がある。また、図中に理解を容易にするため矢印で前,後,左,右と示しているが、前,後は車両の前後方向の前方,後方を意味しており、左,右は車両後方から前方を見たときの車両の左右方向(車幅方向)の左方,右方を意味している。
図1は、以下説明する車両用シート1を車両第2列左側に備えた車両Aを示している。この車両用シート1は、シート本体10を車両前方に向けた車両正面向きの乗車位置(図中実線で示す位置)とドア開口部K側に向けられた横向き位置(図中二点鎖線で示す位置)との間で水平に約90度回転させ、ドア開口部K側に向けた横向き位置でさらに当該ドア開口部Kを経て車室内外間を移動させつつ車室内高さとより路面に近い高さの乗降補助位置との間で昇降させる機能を備えている。
この車両用シート1は、図2に示されるように、シート本体10と、シート本体10を車両前後方向にスライドさせる前後スライド機構20と、シート本体10を車両正面向きの乗車位置とドア開口部K側を向いた横向き位置との間の約90度の範囲で水平回転させる回転機構30と、シート本体10をドア開口部Kを経て車室外側(図2において左側)に移動させつつ路面に近い高さまで下降させる昇降機構80と、昇降機構80とは独立してシート本体10を水平移動させる第2スライド機構50を備えている。なお、図3〜図5にはこの車両用シート1の動作が示されている。図3には、シート本体10が回転機構30により回転してドア開口部K側を向いた横向きの位置となったときの車両用シート1の態様が示されている。図4には、図3の車両用シート1の態様からシート本体10が第2スライド機構50により車室外側に水平移動したときの態様が示されている。図5には、図4に示された車両用シートの態様から昇降機構80によりシート本体が車室外の路面に近い高さまで下降したときの車両用シート1の態様が示されている。
<前後スライド機構20について>
前後スライド機構20は、シート本体10を車両前後方向(図2において紙面に直交する方向)に移動させて車室内での着座位置を調整する機構であり、左右一対の固定側レール22と、前後スライドベース23と、駆動機構24とから構成されている。左右一対の固定側レール22は、車両フロアFの固定ベース21上で車両前後方向に平行に延びるように設置されている。前後スライドベース23は、その両端縁が左右一対の固定側レール22に前後摺動可能な状態で支持されている。駆動機構24は、固定側レール22に平行な状態で固定ベース21に支持されたネジ軸24bと、そのネジ軸24bを軸心回りに回転させるモータ24aと、前記ネジ軸24bに螺合した状態で前後スライドベース23の下面に固定されたナット24cとを備えている。そして、駆動モータ24aによりネジ軸24bが正転、あるいは逆転することで、ネジ軸24bと螺合するナット24c及び前後スライドベース23が車両前後方向にスライドするように構成されている。
<回転機構30について>
前後スライドベース23上には、回転機構30が設置されている。回転機構30は、シート本体10を車両前向きの着座位置とドア開口部K側を向いた横向き位置との間で約90度回転させる機構である。
回転機構30は、相対回転可能な回転盤である外輪31aと内輪31bとを有しており、その外輪31aが前後スライドベース23に固定され、内輪31bが回転ベース35に固定されている。また、回転ベース35の下面には、回転モータ32が固定されている。回転モータ32の回転出力は、歯車伝達機構32aを介して外輪31aに伝達され、これにより回転ベース35が前後スライドベース23に対して回転する。
昇降機構80は、ドア開口部K側へ向けた状態のシート本体10を車幅方向(図2において左右方向)に移動させつつフロアFよりも高い位置(車室内における着座高さ)とこれよりも低くより路面に近い高さとの間で昇降させる機能を有している。この昇降機構80は、上記回転ベース35の上面に設置した第1スライド機構40と、この第1スライド機構40に連動して動く左右一対の四節リンク機構44とを備えている。
第1スライド機構40は、回転ベース35の上面に平行に取り付けられた左右一対の第1スライドレール42と、第1スライドレール42に沿って移動可能な移動子60,62(図6参照)を備えた第1スライドベース41とを備えている。この第1スライド機構40が本発明のスライド機構に相当し、回転ベース35、第1スライドベース41、第1スライドレール42が、本発明のベース部材、移動体、レールにそれぞれ相当する。第1スライドレール42と移動子60,62の詳細については後述する。回転ベース35上には、第1スライドレール42と平行なネジ軸72が軸心回りに回転可能に支持されており、そのネジ軸72の一端に駆動モータ71の回転軸(図示省略)が同軸に連結されている。また、第1スライドベース41の下面には、前記ネジ軸72と螺合するナット73が固定されている。これにより、駆動モータ71の働きでネジ軸72が正転、あるいは逆転することで、ネジ軸72とナット73との螺合作用で第1スライドベース41が第1スライドレール42に沿って回転ベース35上を前進、後退する。すなわち、第1スライドベース41をドア開口部Kから離間した後退位置(図3及び図4に示す位置)とドア開口部Kに接近した前進位置(図5に示す位置)との間で移動させることができる。以下の昇降機構80に係る説明において、「前進」は第1スライドベース41をドア開口部Kに近づける一方向へ移動させることを意味し、「後退」は第1スライドベース41をドア開口部Kから遠ざける他方向へ移動させることを意味する。
この第1スライドベース41の両側部に、左右一対の四節リンク機構44が設けられている。この両四節リンク機構44は、それぞれ2枚構造の内側リンクアーム44aと1枚構造の外側リンクアーム44bを備えている。両リンクアーム44a,44bの基端側は、それぞれ第1スライドベース41の側部に支軸44c,44dを介して上下方向に回動可能に支持されている。図3〜図5に示すようにこの両支軸44c,44dは、シート本体10の前後方向(図3〜図5では左右方向)にずれている。
両リンクアーム44a,44bの先端側は、昇降ベース45の側部に支軸44e,44fを介してそれぞれ上下に回動可能に連結されている。図示するようにこの両支軸44e,44fもシート本体10の前後方向(図3〜図5では左右方向)にずれている。
両リンクアーム44a,44bが上下に傾動することにより昇降ベース45が車幅方向に移動しつつ上下に変位し、これによりシート本体10が車幅方向に移動しつつ昇降する。昇降ベース45およびシート本体10は、その前後左右に傾くことなく常時一定の着座姿勢を保持しつつ変位するように、両リンクアーム44a,44bの長さおよび支軸44c,44d,44e,44f間の距離が適切に設定されている(四節平行リンク機構)。
左右の内側リンクアーム44aには、それぞれ1個のガイドローラ46が設けられている。両ガイドローラ46は、それぞれ2枚構造の内側リンクアーム44aに両端支持状態で支持された支軸に回転自在に支持されている。この左右のガイドローラ46は、回転ベース35の両側部に沿って取り付けたガイドレール47の上面にそれぞれ乗せ掛けられて転動可能な状態で支持されている。両ガイドレール47は、図6に示すように、水平に形成された水平案内面47aを有し、その先端(図3〜図5において左端)に先端側へ下る方向に傾斜するカム面47bが形成されている(図6参照)。第1スライドベース41がシート前進(車幅方向、図2において紙面に直交する方向、図3〜図5において左方向)し、左右の内側リンクアーム44aのガイドローラ46がそれぞれガイドレール47の水平案内面47aを転動し、カム面47bへ到達すると、四節リンク機構44がその先端側(シート本体10側)を下方へ変位させる方向に傾動する。これにより第1スライドベース41及びシート本体10が車室外側へ移動しながら車室内の高さからより路面に近い高さまで下降する(図5参照)。
逆に、第1スライドベース41が後退すると、左右のガイドローラ46がそれぞれガイドレール47のカム面47b上から水平案内面47a上を転動して上方へ変位し、これにより左右の四節リンク機構44が上方へ傾動して昇降ベース45及びシート本体10が車室内側へ移動しつつ上昇する。図4は、第1スライドベース41がドア開口部Kから車室内側へ最も離間した後退位置まで移動して、両四節リンク機構44がほぼ水平位置まで戻され、これによりシート本体10が降下前の高さに戻された状態を示している。
以上のように構成された昇降機構80により、シート本体10が車幅方向へ移動しつつ昇降する。なお、ガイドローラ46及びガイドレール47が本発明のガイド機構に相当する。
<第2スライド機構50について>
昇降ベース45上には、図2に示すように、第2スライド機構50が設置されている。第2スライド機構50は、昇降ベース45上でシート本体10を前進、あるいは後退させる機構である。ここでの前進、後退とは、上記昇降機構80の第1スライドベース41の前進、後退と同じ向きの動きを意味している。
第2スライド機構50は、シート本体10を支持するシート用ベース51を備えており、そのシート用ベース51が昇降ベース45に対してスライド可能に構成されている。
シート用ベース51の下面には左右一対の第2スライドレール74aが固定されており、その第2スライドレール74aに沿って相対的にスライド移動可能な移動子74bが昇降ベース45の上面に固定されている。この第2スライドレール74a及び移動子74bは、後述する第1スライド機構40の第1スライドレール42及び前側移動子62と同様の構成であり反転して組みつけられたものである。
シート本体10がドア開口部K側に向けられた状態で、駆動モータ52aが起動してねじ軸52bがその軸回りに回転すると、当該ねじ軸52bがナット52cとの噛み合い作用によりその軸方向へ移動し、これによりシート用ベース51及びこれに支持されたシート本体10が昇降ベース45に対してスライドして前進又は後退移動する。
<第1スライド機構40を構成する第1スライドレール42と移動子60,62について>
本実施形態の第1スライド機構40は、図2に示されるように左右1対の第1スライドレール42を有し、そのそれぞれに対して図7に示されるように形状の異なる2つの移動子60,62が備えられている。以下、この2つの移動子60,62を前側移動子62、後ろ側移動子60と区別する。ここでの前側、後ろ側とは、2つの移動子60,62の第1スライドレール42に対する相対的な位置関係を示しており、第1スライドベース41の前進、後退の前後関係に対応する。
第1スライドレール42は、図8に示されるように、長手方向に直行する断面が略矩形であって、上面42bは水平面であり両側面に当該レールの長手方向に沿って形成された溝42aを有している。
前側移動子62は、ハウジング64と複数のボール68とで構成されている。ハウジング64は断面が略逆U字形であり第1スライドレール42に跨るように配設されている。ハウジング64の内面には、第1スライドレール42側面に形成された溝42aと対向する溝66aが形成されており、第1スライドレール42の溝42aとハウジング64の溝66aの間(第1ボール軌道66)に複数のボール68が転動可能に嵌っている。それにより、前側移動子62は上方に抜け止めされている。ハウジング64の内部には、ボール68を循環させて第1ボール軌道66に戻す第2ボール軌道67が形成されている。この前側移動子62は、第1ボール軌道66と第2ボール軌道67に案内されて複数のボール68が転動しながら第1スライドレール42の側面とハウジング64の内部とを循環するボール循環式の移動子であり、上向きの作用力を受けながらもレールに沿ってスムーズに摺動させることができる。前側移動子62は、2本のリンクアーム44a,44bのうちガイドローラ46を備えた内側リンクアーム44aを第1スライドベース41に対して回動可能に連結する支軸44cよりも後方位置において第1スライドベース41の下面に固定されている。
後ろ側移動子60は、円筒形状のいわゆるローラーベアリングである。図9に示されるように、後ろ側移動子60は、第1スライドレール42の上面42bに水平な支軸61bを介して第1スライドベース41の上面に立設された一対のブラケット61aに支持されている。そして、第1スライドベース41に形成された貫通孔41aから下方に突出し、第1スライドレール42の上面42bに沿って転動可能となっている。
以上の構成の第1スライド機構40によれば、以下の作用効果を奏する。
先ず、後ろ側移動子60として比較的簡単な構造の移動子が用いられているため従来のスライド機構と比較してコストを低減することが可能である。
次に、上記昇降機構80においては、図10に模式的に示されるように、内側リンクアーム44aは中間に設けられたガイドローラ46がガイドレール47に支持される構成であるため、ガイドローラ46を支点Aとして先端側にはシート本体の重さMが下向きに作用し、逆に基端側には上向きの力が作用する。そのため第1スライドベース41には支軸44cにおいて上向きの力F1が作用する。ここで、本実施形態の第1スライド機構40では、上向きの作用力F1を受ける支軸44cよりも後方位置に前側移動子62が配置され上向きの作用力F1を受けながらも上方に変位できない状態で第1スライドレール42に係合している。それにより、第1スライドベース41は、前側移動子62を支点Bとして後方に下向きの作用力F2が生じる。この下向きの作用力F2を受ける位置に後ろ側移動子60が配置されている。後ろ側移動子60は、第1スライドレール42の上面42bを転動する単純な構成であるが下向きの作用力F2を受け持ち、第1スライドベース41の水平維持に寄与することができる。そのため、第1スライドベース41をスムーズに水平移動させることができる。なお、図10中において力を示す矢印は力の向きを模式的に示しており、その力の大きさについては実際の比例関係と異なっている。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内でその他種々の実施形態が考えられるものである。
例えば、ガイドローラ46を備えた内側リンクアーム44aと第1スライドベース41とを連結する支軸44cに対する前側移動子62の取り付け位置は、必ずしも前側移動子62の全長が支軸44cよりも後方に位置していなくても、前側移動子62により第1スライドベース41の水平が維持され、見かけ上、上向きの力が作用しない後方位置に第1スライドレール42上を転動する後ろ側移動子60が設けられていれば、従来のスライド機構の機能を維持しながらもコスト低減を可能とすることができる。
本発明の実施形態に係る車両用シートを備えた車両の平面図である。 車両用シートを車両後ろ側(図1中矢印(2)方向、以下同じ)から見た図である。 車両用シートを車両後ろ側から見た図である。 車両用シートを車両後ろ側から見た図である。 車両用シートを車両後ろ側から見た図である。 図5に示す車両用シートの第1スライドベースの付近を拡大して示した図である。 第1スライド機構の一部を示す斜視図である。 図7の(8)−(8)線断面図であり、前側移動子の縦断面図である。 図7の(9)−(9)線断面図であり、後ろ側移動子の縦断面図である。 昇降機構に作用する力を模式的に示した図である。 従来の昇降機構を備えた車両用運転席シートの側面図である。 図11に示す従来の昇降機構に作用する力を模式的に示した図である。 従来の昇降機構に設けられたスライド機構の斜視図である。
符号の説明
1 車両用シート
10 シート本体
25 回転ベース
30 回転機構
31b 内輪
31a 外輪
32 回転モータ
32a 歯車伝達機構
35 回転ベース
40 第1スライド機構
41 第1スライドベース
42 第1スライドレール
42a 溝
42b 上面
44a 内側リンクアーム
44b 外側リンクアーム
44 四節リンク機構
45 昇降ベース
46 ガイドローラ
47 ガイドレール
47b カム面
60 後ろ側移動子
62 前側移動子
80 昇降機構

Claims (2)

  1. 車両のドア開口部を通じて車室内外に移動可能とされるシート本体と、車室内に設置されたベース部材上に固定されたレールと該レールに沿って水平移動する移動子を備えた移動体とを有するスライド機構と、2本のリンクアームの基端が前記移動体に回動自在に連結されるとともに先端が前記シート本体に回動自在に連結されて構成された四節リンク機構と、前記2本のリンクアームのうち一方に作用し、前記移動体が前記レールに沿って一方向に前進移動すると前記リンクアームの先端が下降するように前記四節リンク機構を案内し、前記移動体が前記レールに沿って他方向に後退移動すると前記リンクアームの先端が上昇するように前記リンク機構を案内するガイド機構と、を有し、前記移動体を前進移動させることで前記シート本体を車室外側へ移動させながら降下させ、前記移動体を後退移動させることで前記シート本体を車室内側へ移動させながら上昇させる車両用シート昇降機構のスライド機構であって、
    前記移動体には一本のレールに対してレールの長さ方向に間隔を置いて2つの移動子が備えられており、
    前記2つの移動子のうち前側の移動子はハウジングと複数のボールとを備えており、前記ハウジングは前記レールに跨るように配設され、前記レールの側面に設けられた溝に対向する位置に溝を備えており、前記ハウジングに設けられた溝と前記レールの側面に設けられた溝との間には複数のボールが転動可能に嵌っており、これにより、前記ハウジングが前記レールに対して上方に移動不能に係合した状態で前記レールに沿って水平移動する構成とされており、
    前記2つの移動子のうち後ろ側の移動子は前記レールの上面を転動しながら水平移動する構成とされていることを特徴とする車両用シート昇降機構のスライド機構。
  2. 請求項1に記載の車両用シート昇降機構のスライド機構であって、
    前記前側の移動子は、前記移動体と前記ガイド機構が作用するリンクアームとの連結位置よりも後方位置で前記レールに対して上方に移動不能に係合していることを特徴とする車両用シート昇降機構のスライド機構。
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