JP2004155175A - 展開手札 - Google Patents
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Abstract
【課題】現行の切符と同じインフラストラクチャーを使用することができ、さらに切符本来の機能を低下させることなく、追加を希望する情報の表示スペースを確保すること。
【解決手段】裏面が印字面となった第一シートと、該第一シートと略同一の大きさに構成され、裏面が磁気面となった第二シートと、前記第一シートの表面と前記第二シートの表面に掛け渡して接着した透明フィルムと、を有し、前記第一シートの表面及び前記第二シートの表面または前記透明フィルムに印刷が施されており、前記第一シートの表面と前記第二シートの表面とを合わせるように両シートを重ね、透明フィルムの表面同士を合わせて剥離可能に接着することにより、一面が印字面、他面が磁気面としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】裏面が印字面となった第一シートと、該第一シートと略同一の大きさに構成され、裏面が磁気面となった第二シートと、前記第一シートの表面と前記第二シートの表面に掛け渡して接着した透明フィルムと、を有し、前記第一シートの表面及び前記第二シートの表面または前記透明フィルムに印刷が施されており、前記第一シートの表面と前記第二シートの表面とを合わせるように両シートを重ね、透明フィルムの表面同士を合わせて剥離可能に接着することにより、一面が印字面、他面が磁気面としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乗車券、乗船券、駐車券、入場券、馬券、宝くじ等の手札に関し、特にキャンペーンや広告等の情報を追加することが可能な展開手札に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗車券や入場券等の切符(手札)は、持ち運びの利便性を考慮して、通常、切符の表面には行き先や指定期日、さらに指定列車の座席番号等の必要最小限の情報が記載されている。また、発券や自動改札を容易とし磁気的に情報を管理するために、通常、裏面に磁気加工が施されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このように、表面に必要最小限の情報が全面に記載され、裏面に磁気加工が施されていると、更に情報を付加するスペースがなく、切符に他の情報を書き込みたい場合があっても、不可能であった。このため、例えば切符使用にかかる説明情報や、さらに長距離切符であるような場合は社内販売のキャンペーン情報やクジ等の特典、又は一般的な広告など、その切符に更なる情報を追加しようとする場合、切符を大きく変更したり、切符のレイアウトを変更して作ったスペースに記載したり(例えば、特許文献2参照。)、切符と同時に情報を記載したチラシ等の紙を別途渡したりしなければならなかった。
【0004】
【特許文献1】
実開平7−40172号公報(図1)
【特許文献2】
実開平2−104282号公報(第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、切符の仕様を大きく変更すると、発券機や自動改札機等の切符関連のインフラストラクチャーの仕様を変更せざるを得ず、これを変更することは切符の利用や普及の観点から現実的ではなかった。特に、一面が印字面、他面が磁気面という現在普及している切符構造を変更することは現実的ではなかった。また切符の仕様を大きく変更すると、当然切符の携帯性が低下するという問題も生じる。
【0006】
そこで本発明の目的は、現行の切符と同じインフラストラクチャーを使用することができ、さらに切符本来の機能を低下させることなく、追加を希望する情報の表示スペースを確保することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、裏面が印字面となった第一シートと、該第一シートと略同一の大きさに構成され、裏面が磁気面となった第二シートと、前記第一シートの表面と前記第二シートの表面に掛け渡して接着した透明フィルムと、を有し、前記第一シートの表面及び前記第二シートの表面または前記透明フィルムに印刷が施されており、前記第一シートの表面と前記第二シートの表面とを合わせるように両シートを重ね、透明フィルムの表面同士を合わせて剥離可能に接着することにより、一面が印字面、他面が磁気面とする展開切符である。
【0008】
また、上記の展開切符は、前記透明フィルムの表面は加熱または加圧することで互いに剥離可能に接着される接着層を形成することで、互いを接着する構造としてもよい。また、同展開切符は、該展開切符はベルト状の用紙を巻回したロール体として準備され、発券時に所定長さに切断されて使用されるものであって、前記展開切符表面には前記印刷に対応する位置で切断が可能なように切断マークを付す構造としてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1は本発明に係る展開切符の断面図であり、図2は展開切符の斜視図である。説明にあたっては、まず図1を用いて展開切符Aの構成の詳細について説明し、次に図2を用いて展開切符Aの使用態様を説明する。
【0010】
まず、展開切符Aの構成を説明する。図1(a)及び(b)に示すように、展開切符Aは、通常の切符用の紙に比べて薄い紙であるベースシート1aと感熱紙で構成される印字層1bとの2層で構成される第一シート1と、同様のベースシート2aと磁気層2bとの2層で構成される第二シート2と、第一シート1及び第二シート2の両方に掛け渡し、全面を覆うように接着された透明フィルム3と、から構成される。
【0011】
第一シート1と第二シート2とは一端を接するように配置されており、両者のベースシート1a、2aの表面には両者に亘って切符の基本的な情報に付加する追加情報、例えば広告用文字や図柄を印刷している。そして、広告が印刷されたベースシート1a、2aの表面には、透明フィルム3を接着してこれを覆っているが、前記追加情報は透明フィルム3を透過して表示される。また、図1(a)に示すように、第二シート2はその幅を第一シート1よりも若干大きくなるように設定しており、剥離シロ2Xの分だけ大きなサイズとなっている。
【0012】
透明フィルム3は透明又は半透明なポリプロピレンやペット樹脂などの薄いフィルムであって、その表面3aには加圧・加熱して互いに接着可能な接着層が形成され、その裏面3bは第一シート1及び第二シート2のベースシート1a、2a側に接着された構造となっている。即ち、透明フィルム3の表面3aは、加熱・加圧することにより互いに貼り合わすことが可能なヒートシール層となっており、貼り合わせた後に簡単に剥離させることが可能な構成となっている。なお、このとき、第二シート2は第一シート1より長さ2X分、その幅が大きく、この部分が両者を剥すための剥離シロとなる。そして、図1(b) に示すように、第一シート1と第二シート2を重ねるように折りたたむことで、透明フィルム3の表面3a同士を合わせる。そして、この状態で、第一シート1及び第二シート2を加熱・加圧することで、一面(第一シート1の裏面)が印字層、他面(第二シートの裏面)が磁気シートとなった切符Aが形成される。
【0013】
なお、展開切符Aの用紙は第一シート1と第二シート2とを重ねた状態で帯状に形成され、図1(c)に示すように、図1(b)のような巻回されてロール体Rとして準備される。そして、発券機での使用時に所定長さに切断され、印字及び磁気記録されることで切符Aとして発券される。このとき、第1シート1と第二シート2は別体であり、折り重ねた状態でも両者の隣接辺が厚く盛り上がることがなく、ロール体Rとして巻回しても、一方端が盛り上がってしまうことはない。
【0014】
発券機での取り扱いは次の通りである。展開切符Aを発券する際には、通常の切符と同様の自動券売機等にロール状の切符用紙を設置し、切符Aの印字層にサーマルヘッドを接触させて、感熱紙の色素を変化させることで区間、列車情報、日付等の基本情報を印字する。また、切符Aの磁気層には磁気ヘッドにより前記基本情報に関する磁気情報の記録を行う。そして、その後、所定長さで切断を行うことで独立した切符として発券する。なお、この切断作業により第一シート1及び第二シート2の表面に印刷された広告情報が不適当な位置で切断されないように、前記切符用紙の表面に切断箇所を明示する光電管マーク等の切断マークMを印字してもよく、これによれば自動券売機等側に設置される不図示のセンサにより所定位置で確実に切断することが出来る。
【0015】
次に、上記構造によって構成された展開切符Aの使用方法を説明する。図2(a)に示すように、展開切符Aは、表面の第一シート1側の印字層に切符の乗車区間、列車情報、日付等の基本情報が印字されており、裏面にあたる第二シート2側の磁気層に前記基本情報に対応した磁気情報が記録されている。
【0016】
図2(b)に示すように、使用者が第一シート1を第二シート2から剥がすと、第一シート1及び第二シート2を透明フィルム3をヒンジとして展開させることができる。ここで、展開切符Aの表面には、第二シート2が第一シート1よりも幅が大きいことによる剥離シロ2Xが形成されており、この部分を裏面側に折り曲げることで、第一シート1と第二シート2の接着を容易に引き剥がすことができる。
【0017】
このように、第一シート1及び第二シート2を展開させることで、例えば、2つのシート1,2に掛け渡すように広い面積に広告等の追加情報を掲載することができる。このため、切符の表面や裏面の一部のみを追加情報の記載欄とする場合と比較して、該追加情報を伝えるために十分なスペースを取ることができる。
また、本発明の展開切符Aは、通常の切符と同じように発券、改札が可能であり、現行の切符に換えて簡単に使用することができる。
【0018】
また、小型の近距離切符の場合は、開いた状態でも自動改札機の切符投入口の大きさの許容通過範囲内であるので、展開切符Aを開いた状態で、自動改札機に切符を投入することができる。
【0019】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図面を用いて説明する。図3は第2実施形態に係る展開切符の断面図である。ここで、第1実施形態と同様の構成については、同符号を付し説明を省略する。本実施形態は、ベースシートを別々のシートではなく、1枚のシートで構成して展開切符Cを構成したことを特徴とする。
【0020】
図3(a)に示すように、第2実施形態の展開切符Cは、中央部に切込21cを有する1枚のシート21と、シート21の表面の全面を覆うように接着された透明フィルム3と、から構成される。シート21は2層構造であり、表面側の通常の切符用の紙に比べて薄い紙であるベースシート21aと、感熱層又は磁気層で構成される外層21bとから構成される。本実施形態では切込21cの図中右側を磁気情報が書き込まれている磁気部とし、図中左側を感熱紙で構成される印字部とする。
【0021】
展開切符Cの製作時には、シート21の表面の全面に追加情報の印刷を施した後、透明フィルム3にてベースシート21aの表面全面を覆う。そして、図3(b)に示すように、切込21cにおいてシート21を折り曲げて重ねると、剥離シロ21Xを余して展開切符Cは折り畳まれた状態となる。このとき、カッター等で切込21cにおいてシート21を切り離すと、図3(c)に示すように、シート21は、磁気部22と印字部23とに分けられる。
【0022】
このようにシート21を一つの部材として展開切符Cを構成すると、シート21の表面側に追加情報を印刷する際に、連続した画像を印刷することが可能となる。このため、上記のように展開切符Cのシート21を切り離した場合においても、磁気部22側に印刷した画像と、印字部23側に印刷した画像とがズレることがなく、シート21の表面に印刷した追加情報を確実に使用者に伝達することができる。
【0023】
(他の実施形態)
前述した実施形態においては、透明フィルム3の内面を加熱処理により接着する加熱型の接着構造としたが、これに限るものではなく、加圧処理により接着する加圧型の接着構成としてもよい。例えば、透明フィルム3のフィルムの第一シート1側に平坦な加工を施し、第二シート2側に微細多孔質性の加工を施して、両シートに高圧をかけて圧着させる等の方法が考えられる。更に、加熱処理、加圧処理等の特別な処理を施さず、低粘度で剥離可能性を有する粘着剤を塗布するなどの構造としてもよい。
【0024】
また、前述した実施形態においては、第一シート1及び第二シート2の表面に印刷を施したが、これに限られず、透明フィルム3(特にその裏面)に印刷を施してもよい。この場合、分離した第一シート1及び第二シート2に掛け渡して印刷を施す上記実施形態に比べて、連続した透明フィルム3に印刷することにより、印刷ズレなどを生じさせない等の利点がある。
【0025】
また、前述した実施形態においては、印字層を感熱紙としてサーマルヘッドにより印字をしたが、これに限るものではなく、普通紙等の記録紙を使用してインクジェット又はバブルジェット等の記録手段により印字をしてもよい。
【0026】
また、前述した実施形態においては、ロール状の切符用紙に切断マークMを自動券売機等側に設置される不図示の切断手段により切断する構成としたが、これに限るものではなく、例えば切断箇所にミシン目を入れる等により所定位置で切断させる構造としてもよい。
【0027】
また、前述した実施形態においては、自動券売機等に設置するロール状の切符用紙としたが、これに限るものではなく、予め所定の大きさにカットされているカット用紙とし、該カット用紙用のプリンタにより基本情報の印字を行ってもよい。
【0028】
また、前述した実施形態においては、展開切符を2つのシートにより構成し一端から展開する構成としたが、これに限るものではなく、一面の中央から展開するいわゆる観音開きの構成としてもよい。即ち図4に示すように、展開切符Bを、裏面が印字面となり分離部Pにおいて左右に分かれる右第一シート11及び左第一シート12と、右第一シート11及び左第一シート12を合わせた大きさと略同一の大きさに構成され裏面が磁気面となった第二シート2と、右第一シート11及び左第一シート12の表面と第二シート2の表面に掛け渡して接着した透明フィルム3と、を有し、右第一シート11及び左第一シート12の表面及び第二シート2の表面または透明フィルム3に印刷が施されており、右第一シート11及び左第一シート12の表面と第二シート2の表面とを合わせるように両シートを重ね、透明フィルムの表面同士を合わせて剥離可能に接着することにより、一面が印字面、他面が磁気面となるように構成するものである。
【0029】
また、前述した実施形態では手札として切符を一例として挙げたが、これに限るものではなく、手札として駐車場で発見される駐車券や、映画館の入場券、その他宝くじや馬券等に応用することもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の展開手札の構造によれば、展開した状態で、その内側に広い印刷スペースを確保することができ、広告や手札の詳細情報などの多くの追加情報を予めここに記載することができる。さらに、本発明の展開手札は、一面が印字面、他面が磁気面となった通常の手札として使用することができ、発券機や自動改札装置など現行のインフラストラクチャーに手を加えることなく代替させて利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、展開した状態での第1実施形態の展開切符の断面図である。
(b)は、折り畳んだ状態での第1実施形態の展開切符の断面図である。
(c)は、展開切符の帯状用紙を巻回したローラ体の斜視図である。
【図2】(a)は、折り畳んだ状態での第1実施形態の展開切符の斜視図である。
(b)は、展開した状態での第1実施形態の展開切符の斜視図である。
【図3】(a)は、製作時に展開した状態での第2実施形態の展開切符の断面図である。(b)は、製作時に折り畳んだ状態での第2実施形態の展開切符の断面図である。
(c)は、使用時に展開した状態での第2実施形態の展開切符の断面図である。
【図4】(a)は、折り畳んだ状態での他の実施形態の展開切符の斜視図である。
(b)は、展開した状態での他の実施形態の展開切符の斜視図である。
【符号の説明】
A …展開切符、B …展開切符、C …展開切符、
M …切断マーク、P …分離部、R …ロール体
1 …第一シート、1a …ベースシート、1b …印字層
2 …第二シート、2a …ベースシート、2b …磁気層、2X …剥離シロ、
3 …透明フィルム
11 …右第一シート、12 …左第一シート
21 …シート、21a …ベースシート、21b …外層、21c …切込、
21X …剥離シロ、22 …磁気部、23 …印字部
【発明の属する技術分野】
本発明は乗車券、乗船券、駐車券、入場券、馬券、宝くじ等の手札に関し、特にキャンペーンや広告等の情報を追加することが可能な展開手札に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗車券や入場券等の切符(手札)は、持ち運びの利便性を考慮して、通常、切符の表面には行き先や指定期日、さらに指定列車の座席番号等の必要最小限の情報が記載されている。また、発券や自動改札を容易とし磁気的に情報を管理するために、通常、裏面に磁気加工が施されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このように、表面に必要最小限の情報が全面に記載され、裏面に磁気加工が施されていると、更に情報を付加するスペースがなく、切符に他の情報を書き込みたい場合があっても、不可能であった。このため、例えば切符使用にかかる説明情報や、さらに長距離切符であるような場合は社内販売のキャンペーン情報やクジ等の特典、又は一般的な広告など、その切符に更なる情報を追加しようとする場合、切符を大きく変更したり、切符のレイアウトを変更して作ったスペースに記載したり(例えば、特許文献2参照。)、切符と同時に情報を記載したチラシ等の紙を別途渡したりしなければならなかった。
【0004】
【特許文献1】
実開平7−40172号公報(図1)
【特許文献2】
実開平2−104282号公報(第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、切符の仕様を大きく変更すると、発券機や自動改札機等の切符関連のインフラストラクチャーの仕様を変更せざるを得ず、これを変更することは切符の利用や普及の観点から現実的ではなかった。特に、一面が印字面、他面が磁気面という現在普及している切符構造を変更することは現実的ではなかった。また切符の仕様を大きく変更すると、当然切符の携帯性が低下するという問題も生じる。
【0006】
そこで本発明の目的は、現行の切符と同じインフラストラクチャーを使用することができ、さらに切符本来の機能を低下させることなく、追加を希望する情報の表示スペースを確保することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、裏面が印字面となった第一シートと、該第一シートと略同一の大きさに構成され、裏面が磁気面となった第二シートと、前記第一シートの表面と前記第二シートの表面に掛け渡して接着した透明フィルムと、を有し、前記第一シートの表面及び前記第二シートの表面または前記透明フィルムに印刷が施されており、前記第一シートの表面と前記第二シートの表面とを合わせるように両シートを重ね、透明フィルムの表面同士を合わせて剥離可能に接着することにより、一面が印字面、他面が磁気面とする展開切符である。
【0008】
また、上記の展開切符は、前記透明フィルムの表面は加熱または加圧することで互いに剥離可能に接着される接着層を形成することで、互いを接着する構造としてもよい。また、同展開切符は、該展開切符はベルト状の用紙を巻回したロール体として準備され、発券時に所定長さに切断されて使用されるものであって、前記展開切符表面には前記印刷に対応する位置で切断が可能なように切断マークを付す構造としてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1は本発明に係る展開切符の断面図であり、図2は展開切符の斜視図である。説明にあたっては、まず図1を用いて展開切符Aの構成の詳細について説明し、次に図2を用いて展開切符Aの使用態様を説明する。
【0010】
まず、展開切符Aの構成を説明する。図1(a)及び(b)に示すように、展開切符Aは、通常の切符用の紙に比べて薄い紙であるベースシート1aと感熱紙で構成される印字層1bとの2層で構成される第一シート1と、同様のベースシート2aと磁気層2bとの2層で構成される第二シート2と、第一シート1及び第二シート2の両方に掛け渡し、全面を覆うように接着された透明フィルム3と、から構成される。
【0011】
第一シート1と第二シート2とは一端を接するように配置されており、両者のベースシート1a、2aの表面には両者に亘って切符の基本的な情報に付加する追加情報、例えば広告用文字や図柄を印刷している。そして、広告が印刷されたベースシート1a、2aの表面には、透明フィルム3を接着してこれを覆っているが、前記追加情報は透明フィルム3を透過して表示される。また、図1(a)に示すように、第二シート2はその幅を第一シート1よりも若干大きくなるように設定しており、剥離シロ2Xの分だけ大きなサイズとなっている。
【0012】
透明フィルム3は透明又は半透明なポリプロピレンやペット樹脂などの薄いフィルムであって、その表面3aには加圧・加熱して互いに接着可能な接着層が形成され、その裏面3bは第一シート1及び第二シート2のベースシート1a、2a側に接着された構造となっている。即ち、透明フィルム3の表面3aは、加熱・加圧することにより互いに貼り合わすことが可能なヒートシール層となっており、貼り合わせた後に簡単に剥離させることが可能な構成となっている。なお、このとき、第二シート2は第一シート1より長さ2X分、その幅が大きく、この部分が両者を剥すための剥離シロとなる。そして、図1(b) に示すように、第一シート1と第二シート2を重ねるように折りたたむことで、透明フィルム3の表面3a同士を合わせる。そして、この状態で、第一シート1及び第二シート2を加熱・加圧することで、一面(第一シート1の裏面)が印字層、他面(第二シートの裏面)が磁気シートとなった切符Aが形成される。
【0013】
なお、展開切符Aの用紙は第一シート1と第二シート2とを重ねた状態で帯状に形成され、図1(c)に示すように、図1(b)のような巻回されてロール体Rとして準備される。そして、発券機での使用時に所定長さに切断され、印字及び磁気記録されることで切符Aとして発券される。このとき、第1シート1と第二シート2は別体であり、折り重ねた状態でも両者の隣接辺が厚く盛り上がることがなく、ロール体Rとして巻回しても、一方端が盛り上がってしまうことはない。
【0014】
発券機での取り扱いは次の通りである。展開切符Aを発券する際には、通常の切符と同様の自動券売機等にロール状の切符用紙を設置し、切符Aの印字層にサーマルヘッドを接触させて、感熱紙の色素を変化させることで区間、列車情報、日付等の基本情報を印字する。また、切符Aの磁気層には磁気ヘッドにより前記基本情報に関する磁気情報の記録を行う。そして、その後、所定長さで切断を行うことで独立した切符として発券する。なお、この切断作業により第一シート1及び第二シート2の表面に印刷された広告情報が不適当な位置で切断されないように、前記切符用紙の表面に切断箇所を明示する光電管マーク等の切断マークMを印字してもよく、これによれば自動券売機等側に設置される不図示のセンサにより所定位置で確実に切断することが出来る。
【0015】
次に、上記構造によって構成された展開切符Aの使用方法を説明する。図2(a)に示すように、展開切符Aは、表面の第一シート1側の印字層に切符の乗車区間、列車情報、日付等の基本情報が印字されており、裏面にあたる第二シート2側の磁気層に前記基本情報に対応した磁気情報が記録されている。
【0016】
図2(b)に示すように、使用者が第一シート1を第二シート2から剥がすと、第一シート1及び第二シート2を透明フィルム3をヒンジとして展開させることができる。ここで、展開切符Aの表面には、第二シート2が第一シート1よりも幅が大きいことによる剥離シロ2Xが形成されており、この部分を裏面側に折り曲げることで、第一シート1と第二シート2の接着を容易に引き剥がすことができる。
【0017】
このように、第一シート1及び第二シート2を展開させることで、例えば、2つのシート1,2に掛け渡すように広い面積に広告等の追加情報を掲載することができる。このため、切符の表面や裏面の一部のみを追加情報の記載欄とする場合と比較して、該追加情報を伝えるために十分なスペースを取ることができる。
また、本発明の展開切符Aは、通常の切符と同じように発券、改札が可能であり、現行の切符に換えて簡単に使用することができる。
【0018】
また、小型の近距離切符の場合は、開いた状態でも自動改札機の切符投入口の大きさの許容通過範囲内であるので、展開切符Aを開いた状態で、自動改札機に切符を投入することができる。
【0019】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図面を用いて説明する。図3は第2実施形態に係る展開切符の断面図である。ここで、第1実施形態と同様の構成については、同符号を付し説明を省略する。本実施形態は、ベースシートを別々のシートではなく、1枚のシートで構成して展開切符Cを構成したことを特徴とする。
【0020】
図3(a)に示すように、第2実施形態の展開切符Cは、中央部に切込21cを有する1枚のシート21と、シート21の表面の全面を覆うように接着された透明フィルム3と、から構成される。シート21は2層構造であり、表面側の通常の切符用の紙に比べて薄い紙であるベースシート21aと、感熱層又は磁気層で構成される外層21bとから構成される。本実施形態では切込21cの図中右側を磁気情報が書き込まれている磁気部とし、図中左側を感熱紙で構成される印字部とする。
【0021】
展開切符Cの製作時には、シート21の表面の全面に追加情報の印刷を施した後、透明フィルム3にてベースシート21aの表面全面を覆う。そして、図3(b)に示すように、切込21cにおいてシート21を折り曲げて重ねると、剥離シロ21Xを余して展開切符Cは折り畳まれた状態となる。このとき、カッター等で切込21cにおいてシート21を切り離すと、図3(c)に示すように、シート21は、磁気部22と印字部23とに分けられる。
【0022】
このようにシート21を一つの部材として展開切符Cを構成すると、シート21の表面側に追加情報を印刷する際に、連続した画像を印刷することが可能となる。このため、上記のように展開切符Cのシート21を切り離した場合においても、磁気部22側に印刷した画像と、印字部23側に印刷した画像とがズレることがなく、シート21の表面に印刷した追加情報を確実に使用者に伝達することができる。
【0023】
(他の実施形態)
前述した実施形態においては、透明フィルム3の内面を加熱処理により接着する加熱型の接着構造としたが、これに限るものではなく、加圧処理により接着する加圧型の接着構成としてもよい。例えば、透明フィルム3のフィルムの第一シート1側に平坦な加工を施し、第二シート2側に微細多孔質性の加工を施して、両シートに高圧をかけて圧着させる等の方法が考えられる。更に、加熱処理、加圧処理等の特別な処理を施さず、低粘度で剥離可能性を有する粘着剤を塗布するなどの構造としてもよい。
【0024】
また、前述した実施形態においては、第一シート1及び第二シート2の表面に印刷を施したが、これに限られず、透明フィルム3(特にその裏面)に印刷を施してもよい。この場合、分離した第一シート1及び第二シート2に掛け渡して印刷を施す上記実施形態に比べて、連続した透明フィルム3に印刷することにより、印刷ズレなどを生じさせない等の利点がある。
【0025】
また、前述した実施形態においては、印字層を感熱紙としてサーマルヘッドにより印字をしたが、これに限るものではなく、普通紙等の記録紙を使用してインクジェット又はバブルジェット等の記録手段により印字をしてもよい。
【0026】
また、前述した実施形態においては、ロール状の切符用紙に切断マークMを自動券売機等側に設置される不図示の切断手段により切断する構成としたが、これに限るものではなく、例えば切断箇所にミシン目を入れる等により所定位置で切断させる構造としてもよい。
【0027】
また、前述した実施形態においては、自動券売機等に設置するロール状の切符用紙としたが、これに限るものではなく、予め所定の大きさにカットされているカット用紙とし、該カット用紙用のプリンタにより基本情報の印字を行ってもよい。
【0028】
また、前述した実施形態においては、展開切符を2つのシートにより構成し一端から展開する構成としたが、これに限るものではなく、一面の中央から展開するいわゆる観音開きの構成としてもよい。即ち図4に示すように、展開切符Bを、裏面が印字面となり分離部Pにおいて左右に分かれる右第一シート11及び左第一シート12と、右第一シート11及び左第一シート12を合わせた大きさと略同一の大きさに構成され裏面が磁気面となった第二シート2と、右第一シート11及び左第一シート12の表面と第二シート2の表面に掛け渡して接着した透明フィルム3と、を有し、右第一シート11及び左第一シート12の表面及び第二シート2の表面または透明フィルム3に印刷が施されており、右第一シート11及び左第一シート12の表面と第二シート2の表面とを合わせるように両シートを重ね、透明フィルムの表面同士を合わせて剥離可能に接着することにより、一面が印字面、他面が磁気面となるように構成するものである。
【0029】
また、前述した実施形態では手札として切符を一例として挙げたが、これに限るものではなく、手札として駐車場で発見される駐車券や、映画館の入場券、その他宝くじや馬券等に応用することもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の展開手札の構造によれば、展開した状態で、その内側に広い印刷スペースを確保することができ、広告や手札の詳細情報などの多くの追加情報を予めここに記載することができる。さらに、本発明の展開手札は、一面が印字面、他面が磁気面となった通常の手札として使用することができ、発券機や自動改札装置など現行のインフラストラクチャーに手を加えることなく代替させて利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、展開した状態での第1実施形態の展開切符の断面図である。
(b)は、折り畳んだ状態での第1実施形態の展開切符の断面図である。
(c)は、展開切符の帯状用紙を巻回したローラ体の斜視図である。
【図2】(a)は、折り畳んだ状態での第1実施形態の展開切符の斜視図である。
(b)は、展開した状態での第1実施形態の展開切符の斜視図である。
【図3】(a)は、製作時に展開した状態での第2実施形態の展開切符の断面図である。(b)は、製作時に折り畳んだ状態での第2実施形態の展開切符の断面図である。
(c)は、使用時に展開した状態での第2実施形態の展開切符の断面図である。
【図4】(a)は、折り畳んだ状態での他の実施形態の展開切符の斜視図である。
(b)は、展開した状態での他の実施形態の展開切符の斜視図である。
【符号の説明】
A …展開切符、B …展開切符、C …展開切符、
M …切断マーク、P …分離部、R …ロール体
1 …第一シート、1a …ベースシート、1b …印字層
2 …第二シート、2a …ベースシート、2b …磁気層、2X …剥離シロ、
3 …透明フィルム
11 …右第一シート、12 …左第一シート
21 …シート、21a …ベースシート、21b …外層、21c …切込、
21X …剥離シロ、22 …磁気部、23 …印字部
Claims (4)
- 裏面が印字面となった第一シートと、
該第一シートと略同一の大きさに構成され、裏面が磁気面となった第二シートと、
前記第一シートの表面と前記第二シートの表面に掛け渡して接着した透明フィルムと、を有し、
前記第一シートの表面及び前記第二シートの表面または前記透明フィルムに印刷が施されており、
前記第一シートの表面と前記第二シートの表面とを合わせるように両シートを重ね、透明フィルムの表面同士を合わせて剥離可能に接着することにより、一面が印字面、他面が磁気面としたことを特徴とする展開手札。 - 請求項1記載の展開手札であって、
前記透明フィルムの表面は加熱または加圧することで互いに剥離可能に接着される接着層が形成されることを特徴とする展開手札。 - 請求項1又は請求項2記載の展開手札であって、
該展開手札はベルト状の用紙を巻回したロール体として準備され、発券時に所定長さに切断されて使用されるものであって、前記展開手札表面には前記印刷に対応する位置で切断が可能なように切断マークが付されていることを特徴とする展開手札。 - 表面に印刷が施されており、中央の境界線の両側にそれぞれ裏面に印字面及び磁気面を有するシートと、
前記シートの表面を覆うように接着透明フィルムとを貼り合わせることによって構成し、
前記シートの裏面の境界線に沿って該シートのみを切断して切込を形成し、
前記シートの該切込を境に該シートの表面を互いにあわせるように折り畳み、透明フィルムの表面同士を合わせて剥離可能に接着することにより、一面が印字面、他面が磁気面としたことを特徴とする展開手札。
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JP2002359152A JP2004155175A (ja) | 2002-09-13 | 2002-12-11 | 展開手札 |
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Cited By (1)
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JP2007230148A (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-13 | Dainippon Printing Co Ltd | 通信シート付チラシ |
-
2002
- 2002-12-11 JP JP2002359152A patent/JP2004155175A/ja not_active Ceased
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