JP2004155063A - トグルリンク式型締装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】減速又は停止制御時における振動や騒音等の不安定現象の解消、更には耐久性の向上を図るとともに、同時に、サイクルロスを低減して生産効率を高める。
【解決手段】圧受盤2と型締盤3間にトグルリンク機構Lを配設し、圧受盤2に設けた駆動部4によりトグルリンク機構LのクロスヘッドLhを進退移動させて、型開閉及び型締を行うトグルリンク式型締装置1cの制御方法において、型締盤3を、低速Vsで移動させた後、減速又は停止させるまでの負加速度Asを、高速Vfで移動させた後、減速又は停止させるまでの負加速度Afよりも小さくなるように制御する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トグルリンク機構のクロスヘッドを駆動部により進退移動させる際に用いて好適なトグルリンク式型締装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固定型を支持する固定盤に、可動型を支持する型締盤を対向させるとともに、この型締盤と圧受盤間にトグルリンク機構を配設し、当該圧受盤に設けた駆動部によりトグルリンク機構のクロスヘッドを進退移動させることにより、固定型と可動型の型開閉及び型締を行うようにしたトグルリンク式型締装置は、特開平5−309707号公報,特開平11−291312号公報及び特開2001−301000号公報等で知られている。
【特許文献1】
特開平5−309707号公報
【特許文献2】
特開平11−291312号公報
【特許文献3】
特開2001−301000号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、トグルリンク機構は、クロスヘッドを一定速度で移動させた場合、通常、図6に示す特性曲線Prのように、型締盤の位置に対して型締盤の移動速度が異なる特性、即ち、型締盤の移動速度が、型締ストロークの中程で最も速くなり、その前後では比較的遅くなる特性を有するとともに、重量のかなり大きい型締盤をフィードバック制御系により進退移動及び停止させる制御を行うため、円滑で安定した制御を行いにくい側面があった。
【0004】
特に、型締盤を移動させた後、減速又は停止させる際には、振動(ショック)や騒音等の不安定現象を生じやすく、円滑で安定した制御を確保しにくいとともに、これ故に耐久性の低下を招く原因ともなる。一方、このような不安定現象が生じないように速度制御により対処することも可能であるが、反面、サイクルロス(時間的ロス)が大きくなり、生産効率の低下を招いてしまう。
【0005】
本発明は、このような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、減速又は停止制御時における振動や騒音等の不安定現象の解消、更には耐久性の向上を図れるとともに、同時に、サイクルロスを低減することにより生産効率を高めることができるトグルリンク式型締装置の制御方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】
本発明は、圧受盤2と型締盤3間にトグルリンク機構Lを配設し、圧受盤2に設けた駆動部4によりトグルリンク機構LのクロスヘッドLhを進退移動させて、型開閉及び型締を行うトグルリンク式型締装置1cの制御方法において、型締盤3を、低速Vsで移動させた後、減速又は停止させるまでの負加速度Asを、高速Vfで移動させた後、減速又は停止させるまでの負加速度Afよりも小さくなるように制御することを特徴とする。
【0007】
この場合、好適な実施の態様により、型締盤3を、所定の低速Vs以下、例えば、低速Vssで移動させた後、減速又は停止させるまでの減速時間Tssは、所定の減速時間Tsに略一致するように制御できる。一方、型締盤3を、所定の高速以上で移動させた後、減速又は停止させる際は、クロスヘッドLhの移動速度Vhに対して型締盤3の移動速度Vfaが相対的に速くなる第一位置Xaで減速又は停止させる負加速度Afaを適正値に設定し、クロスヘッドLhの移動速度Vhに対して型締盤3の移動速度Vfbが相対的に遅くなる第二位置Xbで減速又は停止させる型締盤3の負加速度Afbを、第一位置Xaで減速又は停止させる型締盤3の負加速度Afaと略一致するように制御できる。なお、第一位置Xaで減速又は停止させる負加速度Afaの適正値は、振動等の不安定現象が生じない値に設定することが望ましい。
【0008】
【実施例】
次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0009】
まず、本実施例に係る制御方法を実施できるトグルリンク式型締装置1cの構成について、図3及び図4を参照して説明する。
【0010】
図3は、トグルリンク式型締装置1cと射出装置1iを備える射出成形機1を示す。型締装置1cは、離間して配した固定盤11と圧受盤2を備え、固定盤11は不図示の機台上に固定されるとともに、圧受盤2は当該機台上に進退変位可能に支持される。また、固定盤11と圧受盤2間には、四本のタイバー13…を架設する。この場合、各タイバー13…の前端は、固定盤11に固定するとともに、各タイバー13…の後端は、圧受盤2に対して挿通させ、かつ後端側に形成したねじ部13s…に、圧受盤2に対するストッパを兼ねる調整ナット14…を螺合する。
【0011】
この調整ナット14…は、圧受盤2の位置を調整する型厚調整機構15を構成しており、この型厚調整機構15には、調整ナット14…を回転させる調整駆動機構部16を備える。この調整駆動機構部16は、駆動モータ17と、この駆動モータ17の回転を各調整ナット14…に同時に伝達する伝達機構部18を備える。このため、伝達機構部18には、四つの調整ナット14…に対して同時に回転伝達するタイミングベルト18bを架け渡し、このタイミングベルト18bに各調整ナット14…に一体形成したギア部を噛合させるとともに、駆動モータ17のシャフトに取付けた駆動ギアを噛合させる。また、タイミングベルト18bには、圧受盤2の位置を検出するインクリメンタルエンコーダ19を噛合させる。さらに、タイバー13と圧受盤2間には、圧受盤2の前進限位置及び後退限位置をそれぞれ検出する近接スイッチ等を利用した位置検出スイッチSWf及びSWrを有する位置検出機構20を配設する。
【0012】
一方、タイバー13…には、型締盤3をスライド自在に装填する。この型締盤3により可動型Cmを支持するとともに、固定盤11により固定型Ccを支持する。この可動型Cmと固定型Ccにより金型Cを構成する。
【0013】
また、圧受盤2と型締盤3間にはトグルリンク機構Lを配設する。トグルリンク機構Lは、圧受盤2に結合した一対の第一リンクLa,Laと、型締盤3に結合した一対の出力リンクLc,Lcと、第一リンクLa,Laと出力リンクLc,Lcの結合軸に結合した一対の第二リンクLb,Lbを有し、この第二リンクLb,LbにクロスヘッドLhを結合する。さらに、圧受盤2とクロスヘッドLh間には駆動部4を配設する。駆動部4は、圧受盤2に回動自在に支持されたボールねじ部21sと、このボールねじ部21sに螺合し、かつクロスヘッドLhに一体に設けたボールナット部21nを有するボールねじ機構21を備えるとともに、ボールねじ部21sを回転駆動する回転駆動機構部22を備える。回転駆動機構部22は、サーボモータ23と、このサーボモータ23の回転をボールねじ部21sに伝達する回転伝達部24を備える。この場合、サーボモータ23には、ロータリエンコーダ25が付設され、回転伝達部24は、ボールねじ部21sに取付けた被動ギア,サーボモータ23のシャフトに取付けた駆動ギア及びこの駆動ギアと被動ギア間に架け渡したタイミングベルト24bを有する。
【0014】
他方、31は、各種制御処理,演算処理及び記憶処理等を実行するコンピュータ機能を備えるコントローラであり、このコントローラ31の出力側には、駆動モータ17及びサーボモータ23を接続するとともに、コントローラ31の入力側には、インクリメンタルエンコーダ19,ロータリエンコーダ25,位置検出スイッチSWf及びSWrを接続する。図4は、コントローラ31のブロック系統、特に、本実施例に係る制御方法を実施できる制御系のブロック系統を示す。コントローラ31は、大別して、指令値出力部32,モーション制御部33及びサーボアンプ34を備えるとともに、さらに、モーション制御部33は、制御指令部35,負加速度調整部36及びサーボ制御部37を備える。
【0015】
次に、トグルリンク式型締装置1cを用いた本実施例に係る制御方法について、図1〜図6を参照して説明する。
【0016】
まず、本実施例に係る制御方法の理解を容易にするため、型締装置1cを用いた型締工程の動作について、コントローラ31の動作と併せて説明する。今、金型Cは型開位置にあるものとする。型閉動作では、指令値出力部32から位置指令値Dx,速度指令値Dv及び負加速度指令値Daが制御指令部35に付与される。これにより、型締盤3は、速度指令値Dvに基づいて前進移動する。そして、型締盤3が位置指令値Dxに基づく減速位置に達すれば、負加速度指令値Daに基づいて減速制御(スローダウン制御)が行なわれる。この後、型締盤3が低圧開始位置に達すれば、低圧型締が行われるとともに、低圧型締の終了する低圧終了位置に達すれば、高圧制御による高圧型締が行われる。この際、制御指令部35からは制御信号が出力し、サーボ制御部37に付与されるとともに、サーボ制御部37の出力信号はサーボアンプ33に付与され、さらに、サーボアンプ33の出力信号は、サーボモータ23に付与される。一方、ロータリエンコーダ25の検出信号は、サーボアンプ33及びサーボ制御部37にそれぞれ付与され、型締盤3の移動速度及び目標位置に対するフィードバック制御が行われる。
【0017】
本実施例に係る制御方法は、この型締工程(型閉動作)の中で実行される。ところで、型締装置1cには、異なる厚さを有する各種の金型Cが取付けられるため、型締盤3を型閉方向へ移動させる移動速度も金型Cの種類に対応して設定される。図1は、型締盤3の移動速度を異ならせた場合の停止制御時における時間対負加速度の関係を示し、Vfは高速,Vsは低速,Vssは低速Vsよりも更に遅くなる低速を示している。これらの各速度で移動している型締盤3を停止させる場合、通常、一定の負加速度が設定されるため、高速Vf及び低速Vs,Vssにおける減速特性(負加速度)は、それぞれ符号Af,Asr,Assrのように同一の傾斜となる。したがって、高速Vfで移動させた後、停止させる場合は、ある程度の減速時間を確保できるが、低速Vs,Vssで移動させた後、停止させる場合は減速時間は短くなり、この結果、共振等の増幅作用によって振動(ショック)や騒音等の不安定現象が生じてしまう。
【0018】
そこで、本実施例に係る制御方法により、型締盤3を、低速Vs(Vss)で移動させた後、停止させるまでの負加速度As(Ass)を、高速Vfで移動させた後、停止させるまでの負加速度Afよりも小さくなるようにした。なお、低速VsとVssの関係では、Vsを高速,Vssを低速と見做すことができるため、この場合にもAss<Asの関係が成立する。
【0019】
以下、図1〜図4及び図5に示すフローチャートを参照して、具体的な制御方法について説明する。まず、指令値出力部32には、標準となる負加速度指令値Daが設定されている。標準となる負加速度指令値Daとしては、例えば、型締盤3の移動速度のうち最も使用頻度の高い移動速度に対する負加速度を設定することができ、高速Vfで移動させた際の負加速度Af、特に、後述する適正値として設定される負加速度Afaを設定できる。一方、負加速度調整部36には、設定された負加速度Afに対応する安定限界速度Vo、即ち、負加速度Afにより停止させる場合、振動(ショック)や騒音等の不安定現象が生じない最も遅い型締盤速度が安定限界速度Voとして設定されている。また、負加速度調整部36には、この安定限界速度Voと負加速度Afによる減速時間が設定される。実施例は、この減速時間として、減速時間Tsを設定した。なお、安定限界速度Voは実験等により求めることができる。
【0020】
そして、今、負加速度調整部36に、任意の速度指令値Dvが付与された場合を想定する(ステップS1)。負加速度調整部36では、付与された速度指令値Dvが安定限界速度Voよりも低速側であるか高速側であるかを判別する(ステップS2)。この際、速度指令値Dvが高速Vfであって、安定限界速度Voと同一又はこれよりも速い値のときは、振動(ショック)や騒音等の不安定現象を生じる虞れはないため、設定された負加速度Afがそのまま使用される(ステップS3)。一方、速度指令値Dvが低速Vsであって、安定限界速度Voよりも遅い値のときは、振動(ショック)や騒音等の不安定現象を生じる虞れがあるため、速度指令値Dv(低速Vs)及び設定されている減速時間Tsから負加速度Asを演算する(ステップS4)。なお、速度指令値Dvが低速Vsよりも遅い低速Vssの場合にも、同様に、この低速Vss(速度指令値Dv)及び設定されている減速時間Tsから負加速度Assを演算する(ステップS4)。そして、得られた負加速度(負加速度値)Af,As,Assは、制御指令部35に付与される(ステップS5)。
【0021】
図1に実線で示す特性が、これらの負加速度Af,As,Assを示したものであり、型締盤3を、高速Vfで移動させた後、停止させる負加速度は、設定された負加速度Afとなるが、型締盤3を、低速Vsで移動させた後、停止させる負加速度は、負加速度調整部36により調整(変更)された負加速度Asとなり、この負加速度Asは、高速Vfで移動させた後、停止させるまでの負加速度Afよりも小さくなる。また、型締盤3を、低速Vssで移動させた後、停止させる負加速度も、負加速度調整部36により負加速度Assに調整(変更)され、このときの減速時間Tssは、減速時間Tsに略一致する。
【0022】
よって、このような制御方法により、型締盤3の移動速度が低速Vsであっても、必要な減速時間Tsが確保されるため、停止制御時における振動(ショック)や騒音等の不安定現象の発生を解消できるとともに、これにより、耐久性の低下原因も解消できる。しかも、特に遅くなる低速Vssであっても必要な減速時間Tssが確保されるため、あらゆる型締盤3の移動速度に対して確実に不安定現象を回避することができる。
【0023】
他方、本実施例に係る制御方法では、型締盤3を、所定の高速以上で移動させた後、停止させる際は、クロスヘッドLhの移動速度Vhに対して型締盤3の移動速度Vfaが相対的に速くなる第一位置Xaで停止させる負加速度Afaを適正値に設定し、クロスヘッドLhの移動速度Vhに対して型締盤3の移動速度Vfbが相対的に遅くなる第二位置Xbで停止させる型締盤3の負加速度Afbを、第一位置Xaで停止させる型締盤3の負加速度Afaと略一致するように制御を行う。
【0024】
即ち、型締装置1cでは、図6に示す特性曲線Prのように、型締盤3の位置によって型締盤3の移動速度が異なり、型締盤3の停止位置が150〔mm〕付近の場合は速くなり、型締盤3の停止位置が400〔mm〕付近の場合は遅くなる。したがって、図2に示すように、クロスヘッドLhの移動速度Vhに対して型締盤3の移動速度Vfaが相対的に速くなる第一位置Xa(図6:150〔mm〕付近)で停止させる負加速度Afaを適正値に設定したとしても、クロスヘッドLhの移動速度Vhに対して型締盤3の移動速度Vfbが相対的に遅くなる第二位置Xb(図6:400〔mm〕付近)で停止させる負加速度Afbrは遅くなってしまう。
【0025】
そこで、本実施例に係る制御方法では、クロスヘッドLhの移動速度Vhに対して型締盤3の移動速度Vfbが相対的に遅くなる第二位置Xbで停止させる型締盤3の負加速度Afbを、第一位置Xaで停止させる型締盤3の負加速度Afaと略一致する制御を行う。即ち、Afa=Afbとなり、図2に示す負加速度AfaとAfbの傾きは一致する。この場合、負加速度Afbは、負加速度調整部36で調整(変更)されることにより得られる。また、第一位置Xaで停止させる負加速度Afaの適正値は、振動(ショック)や騒音等の不安定現象が生じない値を設定する。なお、この適性値は実験等により求めることができる。
【0026】
よって、このような制御方法により、型締盤3の移動速度が最も遅くなる400〔mm〕(位置Xb)付近でも型締盤3の負加速度Afbは、適正値である負加速度Afaと同じになるため、振動(ショック)や騒音等の不安定現象は発生しないとともに、これにより、減速時間を、本実施例に係る制御方法を行わない場合に比べて、時間Tu(図2)だけ短縮することができ、サイクルアップによるハイサイクル化を実現できる。
【0027】
以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の構成,手法等において本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。
【0028】
例えば、「高速」,「低速」の概念は、絶対的な速度の高低を意味するものではなく、二つの速度を比較した場合の相対的な速度をいう。また、「略一致」の概念は、完全に一致するのみならず、ある程度の差があっても本発明の効果が得られる範囲は略一致に包含する。一方、実施例では、完全に停止するまでの負加速度について説明したが、減速するまでの負加速度、即ち、移動中の型締盤3をこれよりも遅くなる速度(低速)までスローダウンする際の負加速度に対しても同様に適用することができる。また、実施例は、駆動モータ17の回転を各調整ナット14…に同時に伝達する手段としてタイミングベルト18bを用いる場合を例示したが、駆動モータ17のシャフトに取付けた駆動ギアと各調整ナット14…のギア部間に平歯車を用いた一又は二以上の中間ギアを噛合させても同様に実施できる。したがって、この場合には、当該中間ギアにインクリメンタルエンコーダ19を噛合させればよい。
【0029】
【発明の効果】
このように、本発明は、トグルリンク式型締装置の制御方法において、型締盤を、低速で移動させた後、減速又は停止させるまでの負加速度を、高速で移動させた後、減速又は停止させるまでの負加速度よりも小さくなるように制御するため、次のような顕著な効果を奏する。
【0030】
(1) 型締盤の移動速度が低速であっても、必要な減速時間が確保されることになり、減速又は停止制御時における振動(ショック)や騒音等の不安定現象の発生を解消できるとともに、耐久性を向上させることができる。
【0031】
(2) 好適な実施の態様により、型締盤を所定の低速以下で移動させた後、減速又は停止させるまでの減速時間を、所定の減速時間に略一致するように制御すれば、特に遅くなる低速であっても必要な減速時間を確保でき、もって、あらゆる型締盤の移動速度に対して確実に不安定現象を回避することができる。
【0032】
(3) 好適な実施の態様により、型締盤を、所定の高速以上で移動させた後、減速又は停止させる際に、クロスヘッドの移動速度に対して型締盤の移動速度が相対的に速くなる第一位置で減速又は停止させる負加速度を適正値に設定し、クロスヘッドの移動速度に対して型締盤の移動速度が相対的に遅くなる第二位置で減速又は停止させる型締盤の負加速度を、第一位置で減速又は停止させる型締盤の負加速度と略一致するように制御すれば、減速又は停止制御時における振動(ショック)や騒音等の不安定現象の発生を回避しつつサイクルアップによるハイサイクル化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る制御方法により制御した場合の時間対型締盤の移動速度特性図、
【図2】同制御方法により制御した場合の他の時間対型締盤の移動速度特性図、
【図3】同制御方法を実施できるトグルリンク式型締装置の構成図、
【図4】同トグルリンク式型締装置に備えるコントローラのブロック系統図、
【図5】同制御方法における処理を示すフローチャート、
【図6】同制御方法に用いるトグルリンク式型締装置の型締盤の位置対型締盤の移動速度特性図、
【符号の説明】
1c トグルリンク式型締装置
2 圧受盤
3 型締盤
4 駆動部
L トグルリンク機構
Lh クロスヘッド
Vf 高速
Vs 低速
Vss 低速
Vh クロスヘッドの移動速度
Vfa 型締盤の移動速度
Vfb 型締盤の移動速度
Af 負加速度
As 負加速度
Afa 負加速度
Afb 負加速度
Ts 減速時間
Tss 減速時間
Xa 第一位置
Xb 第二位置

Claims (4)

  1. 圧受盤と型締盤間にトグルリンク機構を配設し、前記圧受盤に設けた駆動部により前記トグルリンク機構のクロスヘッドを進退移動させて、型開閉及び型締を行うトグルリンク式型締装置の制御方法において、前記型締盤を、低速で移動させた後、減速又は停止させるまでの負加速度を、高速で移動させた後、減速又は停止させるまでの負加速度よりも小さくなるように制御することを特徴とするトグルリンク式型締装置の制御方法。
  2. 前記型締盤を、所定の低速以下で移動させた後、減速又は停止させるまでの減速時間は、所定の減速時間に略一致するように制御することを特徴とする請求項1記載のトグルリンク式型締装置の制御方法。
  3. 前記型締盤を、所定の高速以上で移動させた後、減速又は停止させる際は、前記クロスヘッドの移動速度に対して前記型締盤の移動速度が相対的に速くなる第一位置で停止又は停止させる負加速度を適正値に設定し、前記クロスヘッドの移動速度に対して前記型締盤の移動速度が相対的に遅くなる第二位置で減速又は停止させる前記型締盤の負加速度を、前記第一位置で減速又は停止させる前記型締盤の負加速度と略一致するように制御することを特徴とする請求項1記載のトグルリンク式型締装置の制御方法。
  4. 前記第一位置で減速又は停止させる負加速度の適正値は、振動等の不安定現象が生じない値に設定することを特徴とする請求項3記載のトグルリンク式型締装置の制御方法。
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