JP2004153048A - アルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Akira Koyama
彰 小山
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Abstract

【課題】高容量、高品質のアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】1対の入側電極間−液中ローラー−1対の出側電極間にアルミニウム箔を連続的に通過させて表面を粗面化するアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法において、
出側電流密度を入側電流密度の1.1〜1.7倍とすることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法であり、出側電極の電流を印加する有効電極長さが、入側電極の有効電極長さの60〜90%であることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造装置である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器に使用されるアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法およびその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔は、塩酸を含む溶液中で直流または交流をアルミニウム箔に印加して陽極電解し、表面を粗面化することで得られる。直流を印加する場合は、給電ローラーに接触させたアルミニウム箔と溶液中のカーボン等の電極板との間で陽極電解している。(例えば、非特許文献1参照。)
【0003】
【非特許文献1】
永田伊佐也,「電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ」,日本蓄電器工業株式会社,p.250−252
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図3は従来のアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の中高圧用エッチング機の概略図であり、1はロール状に巻回されたアルミニウム箔を供給する巻き出しロール、2は前処理槽、3はアルミニウム原箔、4はエッチング孔(ピット)を発生させる一次エッチング槽、5はエッチング用直流電源より直流電流を印加している給電ローラー、6は入側電極板、7は出側電極板、8は発生したピットの孔径を拡大する二次エッチング槽、9は乾燥炉、10は巻き取りロールである。図4は図3の一次エッチング槽の概略図である。
【0005】
このように構成された中高圧エッチング機を用いて、アルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔を製造する場合を説明する。
【0006】
まず、アルミニウム原箔3として70〜110μmのものを用い、前処理槽2でアルカリまたは酸系の処理液により表面を清浄にする。次に、この前処理済みのアルミニウム箔を一次エッチング槽4に搬送し、70〜90℃に加温した塩酸と硫酸・硝酸・リン酸等との混酸のエッチング液にアルミニウム箔を浸漬する。
【0007】
この時、アルミニウム箔が正極となるよう給電ローラー5と、アルミニウム箔の両側に平行に配置した入側電極板6および出側電極板7を負極として直流電流を印加することにより、アルミニウム箔を電気化学的にエッチングしてピットを発生させる。
【0008】
次に、このピットが発生したエッチング箔を二次エッチング槽8に搬送し、70〜90℃に加温した塩酸系もしくは硝酸系のエッチング液に浸漬し、化学エッチングによりピットの孔径を拡大する。
【0009】
その後、図示しない洗浄工程でエッチング箔を洗浄し、乾燥炉9による乾燥工程を経て巻き取りロール10に巻き取ることによりアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔を製造していた。
【0010】
しかしながら上記従来のアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法では、入側電極板6を通過した段階でアルミニウム原箔3はピットが発生し表面積が拡大されているため、出側電極板7に突入する際、実効電流密度が低下し効率よくピット発生しないという問題を有していた。
【0011】
本発明は上記課題を解決し、アルミニウム箔単位面積当たりの静電容量を高めるとともに、アルミニウム箔幅方向の静電容量バラツキを少なくするアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法およびその製造装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、1対の入側電極間−液中ローラー−1対の出側電極間にアルミニウム箔を連続的に通過させて表面を粗面化するアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法において、
出側電流密度を入側電流密度の1.1〜1.7倍とすることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法である。
【0013】
そして、出側電極の電流を印加する有効電極長さが、入側電極の有効電極長さの60〜90%であることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例について図面を用いて説明する。なお、従来のエッチング機と同じ構成の部品には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0015】
図1は本発明による一次エッチング槽の概略図であり、入側電極6の液面下電極長をL1、出側電極7の液面下電極長をL2とした。
【0016】
エッチング箔の製造条件は公知の条件に従い、アルミニウム原箔3には、市販のアルミニウム純度4−9%、厚み104μm、幅500mmを使用し、一次エッチング槽4には、80℃、5wt%塩酸+20wt%硫酸混合液を満たし、4000Aで、20クーロン/cmの電解処理を行い、二次エッチング槽8では、80℃、5wt%の硝酸溶液に浸漬して化学エッチングを行った。化学エッチングは、浸漬時間を調整し、溶解量が5mg/cmとなるように調整した。
【0017】
出側電極長さL2を表1とした条件でエッチング箔を製造し、エッチング箔の有効幅を480mmとして、等間隔に12点打ち抜いたものを化成評価用試料とした。
化成条件は、EIAJ RC―2364(1992)に従って、250Vで化成を行い、幅方向の容量を測定し、容量バラツキを計算して表1の結果を得た。
【0018】
【表1】
Figure 2004153048
【0019】
表1より入側電極長に対して出側電極長(L2/L1)が60〜90%(電流密度比:1.1〜1.7)の実施例1〜4は、従来例より高容量で、幅方向の容量バラツキが少なくなっていることが分かる。しかし、L2/L1が95%(電流密度比:1.05)の比較例1は、容量アップおよび容量バラツキの抑制効果が充分ではなく、L2/L1が50%(電流密度比:2.0)の比較例2は、容量が低下しており問題である。よって、入側電流密度に対する出側電流密度は、1.1〜1.7倍の範囲でエッチングを行う必要があり、入側電極長に対する出側電極長は60〜90%の範囲にする必要がある。
【0020】
これは、入側印加電流密度と出側印加電流密度が等しい従来例の場合、入側電極間での粗面化によりアルミニウム箔の表面積が拡大されているため、出側電極間でアルミニウム箔に印加される実効電流密度が低下し、最適なエッチング条件と異なってしまう。しかし、本願発明による実施例の場合、出側印加電流密度を高めているため、出側電極間でアルミニウム箔に印加される実効電流密度が最適な範囲になるため、従来より高容量で容量バラツキが少ないエッチング箔が得られると考えられる。
【0021】
図2は本発明によるその他の実施例の一次エッチング槽の概略図で、出側電極7の上部を絶縁板11で覆った以外は図1と同じである。本構造にて上記と同様の評価を行った結果、表2の結果を得た。
【0022】
【表2】
Figure 2004153048
【0023】
表2より、本発明による実施例は、従来例より高容量であり、バラツキが抑制されていることが分かる。
【0024】
本発明は実施例に限定されるものではなく、図1および図2では入側電極と出側電極への給電を1つの電源で行っているが、それぞれ独立した電源から給電してもよい。また、電解エッチングを1段だけでなく、異なる条件で2段、3段と行う場合においても、それぞれまたは特定段だけに本発明を適用することができる。さらに、本実施例のような直流や非対象波形を直接アルミニウム箔に印加する電解エッチングだけでなく、電極板間に交流を給電し間接的にアルミニウム箔を電解エッチングする方法にも適用することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によるアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法および製造装置は、出側電流密度を入側電流密度の1.1〜1.7倍、より具体的には出側有効電極長さを入側有効電極長さの60〜90%とすることにより、出側電極間でのアルミニウム箔の実効電流密度が増加し、発生するピットの密度を高めることができるので、単位面積当たりの静電容量を高めることができ、静電容量バラツキを抑制し、高容量、高品質のアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔を製造することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例の一次エッチング槽の概略図
【図2】本発明によるその他の実施例の一次エッチング槽の概略図
【図3】従来のエッチング機の概略図
【図4】図3の一次エッチング槽の概略図
【符号の説明】
1 巻き出しロール
2 前処理槽
3 アルミニウム原箔陰電極
4 一次エッチング槽
5 給電ローラー
6 入側電極
7 出側電極
8 二次エッチング槽
9 乾燥炉
10 巻き取りロール
11 絶縁板

Claims (2)

  1. 1対の入側電極間−液中ローラー−1対の出側電極間にアルミニウム箔を連続的に通過させて表面を粗面化するアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法において、
    出側電流密度を入側電流密度の1.1〜1.7倍とすることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法。
  2. 出側電極の電流を印加する有効電極長さが、入側電極の有効電極長さの60〜90%であることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム電解コンデンサ用エッチング箔の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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