JP2004152793A - 多層配線基板用基材、多層配線基板およびそれらの製造方法 - Google Patents

多層配線基板用基材、多層配線基板およびそれらの製造方法 Download PDF

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Shoji Ito
彰二 伊藤
Masahiro Okamoto
誠裕 岡本
Satoru Nakao
知 中尾
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Abstract

【課題】導電層(銅箔)に小孔があけられているもので、導電層表面における導電性ペースト中の樹脂成分の存在により部品実装に障害を来すことを回避すること。
【解決手段】貫通孔14の導電層12側の開口に露呈する導電性樹脂組成物15を被覆する金属層16を導電層12の表面に形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多層配線基板用基材、多層配線基板およびそれらの製造方法に関し、特に、バイアホールに充填された導電性樹脂組成物(導電性ペースト)により層間導通を行う多層配線基板用基材、多層配線基板およびそれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
層間接続をスルーホールによらずに、導電性ペーストを充填されたIVH(Interstitial Via Hole)によって行い、ビア・オン・ビアが可能な多層プリント配線板、例えば、松下電器産業社のALIVH(Any Layer Interstitial Via Hole)基板が開発されている(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
また、ポリイミドフィルムを絶縁層としてそれの片面に銅箔による導電層を貼り付けられている汎用の銅張樹脂基材(銅箔付きポリイミド基材)を出発基材として、一括積層によってIVH多層基板(Aタイプ、Bタイプ)を得る構造と製法が発表されている(例えば、非特許文献1)。
【0004】
銅箔付きポリイミド基材からなる一括積層のIVH多層基板(Aタイプ)では、図5に示されているように、絶縁層(ポリイミド基材)101の一方の面に銅箔102を設けた銅張樹脂基材に貫通孔(バイアホール)103を穴あけした後、導電性ペースト104を銅箔102側からスクリーン印刷法等による印刷法によって充填することで、IVH部分を形成している。
【0005】
このIVH多層基板(Aタイプ)では、スクリーン印刷時のマスクの開口部の孔径をIVH径より大きくすることにより、印刷時の位置合わせ精度にある程度の余裕ができると共に、銅箔102上に導電性ペースト104によってマスク開口部孔径相当の大きさの鍔状部105が形成され、貫通孔103に充填された導電性ペースト104と銅箔102との接触面積を鍔状部105によって大きくすることができる。
【0006】
印刷用マスクを使用した印刷法によってバイアホールに導電性樹脂組成物を充填する場合、鍔状部105は印刷用マスクの厚さ等により基材表面よりも数10μm程度の厚さをもって突出する。このため、多層配線基板の表面平滑性を確保するためには、鍔状部105の全体を層間接着剤の層内に埋め込むに十分な接着層106の厚さが必要になる。
【0007】
しかし、この場合には、接着層106の厚さが厚くなることにより、多層配線基板の厚膜化を招くことになる。これに対し、接着層106を厚くしない場合には、多層配線基板の表面平滑性が損ねられる。
【0008】
こういった問題を解決したもの(Bタイプ)として、図6に示されているように、貫通孔の銅箔部分(小孔)103Bの孔径を絶縁層部分103Aの孔径より小さくし、銅箔102と導電性ペースト104との導通接触を銅箔裏面102A側でとる構造のものがある。銅箔102に設けられる小孔103は、貫通孔に対する導電性ペースト104の充填時の空気抜き孔として作用し、IVH内への気泡の入り込みを防ぐ。
【0009】
【特許文献1】
特開平06−268345号公報
【特許文献2】
特開平07−147464号公報
【非特許文献1】
第16回エレクトロニクス実装学術講演大会 p.31〜32(2002年3月18日) 伊藤彰二、他3名 「銅箔付きポリイミド基板からなる一括積層のIVH多層基板」
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示されているような多層基板では、貫通孔に充填された導電性ペースト104が小孔103Bより銅箔102の表面、特に、銅箔102によるランド部表面にむき出し露呈しており、導電層表面における導電性ペースト104中の樹脂成分の存在により、ICチップなどの部品実装時のはんだの濡れ性が悪い。このため、導電層表面における部品実装に障害を来すことがある。
【0011】
この発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたもので、導電層(銅箔)に小孔があけられているもので、導電層表面における導電性ペースト中の樹脂成分の存在により部品実装に障害を来すことを回避し、部品実装を良好に行え、併せて低抵抗な層間導通を得ることができる多層配線基板用基材、多層配線基板およびそれらの製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明による多層配線基板用基材は、絶縁性基材の片面に配線パターンをなす導電層が設けられ、導電層部分の孔径が絶縁性基材部分の孔径より小さい孔径をもって前記絶縁性基材と前記導電層を貫通する貫通孔が形成され、前記貫通孔に層間導通を得るための導電性樹脂組成物が充填され、前記貫通孔の導電層側の開口に露呈する導電性樹脂組成物を被覆する金属層が前記導電層の表面に形成されている。
【0013】
この発明による多層配線基板用基材によれば、導電層の表面に金属層が形成され、この金属層によって貫通孔の導電層側の開口に露呈する導電性樹脂組成物が被覆され、導電性樹脂組成物が導電層の表面に露呈することがなくなり、導電層の表面の全体が金属層による単一金属面になる。この金属層を構成する好適な金属としては、酸化皮膜ができない金、比抵抗が低い銀、あるいは耐イオンマイグレーション性に優れた銅等がある。
【0014】
この発明による多層配線基板用基材は、前記絶縁性基材の導電層とは反対側の面に層間接着のための接着層が設けられていてよく、前記絶縁性基材を、ポリイミド等の可撓性樹脂フィルムによって構成することができる。この接着層としは、熱可塑性ポリイミド、あるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したものがある。
【0015】
また、この発明による多層配線基板用基材では、前記絶縁性基材を、熱可塑性ポリイミド、あるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したものにより構成することもできる。この場合には、絶縁性基材自身が層間接着性を有するから、接着層を別途、設ける必要がない。
【0016】
また、上述の目的を達成するために、この発明による多層配線基板は、上述の発明による多層配線基板用基材を複数枚、重ねて接合したものであり、導電層の表面に形成された金属層によって貫通孔の導電層側の開口に露呈する導電性樹脂組成物が被覆され、導電性樹脂組成物が導電層の表面に露呈することがなくなり、導電層の表面の全体が金属層による単一金属面になる。
【0017】
また、上述の目的を達成するために、この発明による多層配線基板は、絶縁性基材の片面に配線パターンをなす導電層を設けられ、導電層部分の孔径が絶縁性基材部分の孔径より小さい孔径をもって前記絶縁性基材と前記導電層を貫通する貫通孔を形成され、前記貫通孔に層間導通を得るための導電性樹脂組成物を充填された多層配線基板用基材を、複数枚、重ね合わせられ、前記貫通孔のうち、少なくとも最外層で外部に露出する導電層側の開口に露呈する導電性樹脂組成物を被覆する金属層が前記導電層の表面に形成されている。
【0018】
この発明による多層配線基板によれば、少なくとも最外層で外部に露出する導電層の表面、すなわち、少なくとも部品実装が行われる導電層の表面に金属層が形成され、この金属層によって貫通孔の導電層側の開口に露呈する導電性樹脂組成物が被覆され、導電性樹脂組成物が導電層の表面に露呈することがなくなり、導電層の表面の全体が金属層による単一金属面になる。
【0019】
金属層は、電解めっき法、無電解めっき法、スパッタ法等によって導電層表面の全体に一様に形成することができる。
【0020】
また、金属層と導電層とを同一金属で構成し、貫通孔形成後で、配線パターン形成前の前記導電層の表面に前記金属層を積層形成し、導電層と金属層とに同時にエッチング法によって配線パターン形成を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照してこの発明の実施形態を詳細に説明する。
図1はこの発明による一実施形態に係わる多層配線基板用基材及び多層配線基板を示している。
【0022】
図1に示されている多層配線基板用基材10は、絶縁性基材をなす絶縁樹脂層11の一方の面にランド部を含む配線パターンをなす銅箔等による導電層12を、他方の面に層間接着のための接着層13を各々設けられ、接着層13と絶縁樹脂層11と導電層12とを貫通する貫通孔14を穿設されている。貫通孔14には導電性樹脂組成物15が充填され、IVH(バイアホール)を形成している。
【0023】
多層配線基板20は、多層配線基板用基材10を複数枚、重ねて合わせ、接着層13によって接合することにより得られる。
【0024】
FPCでは、絶縁樹脂層11は、全芳香族ポリイミド(API)等によるポリイミドフィルムやポリエステルフィルム等の可撓性を有する樹脂フィルムで構成され、絶縁樹脂層11と導電層12と接着層13との3層構造は、汎用の片面銅箔付きポリイミド基材(CCL)のポリイミド部(絶縁樹脂層11)の銅箔(導電層12)とは反対側の面に接着層13としてポリイミド系接着材を貼付したもので構成できる。ポリイミド系接着材による接着層13は、熱可塑性ポリイミド(TPI)あるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したフィルムの貼り付けにより形成することができる。
【0025】
貫通孔14のうち、接着層13と絶縁樹脂層11とを貫通する部分(バイアホール)14Aの孔径は通常のバイアホール径とされ、導電層12を貫通する部分(小孔)14Bの孔径は絶縁樹脂層11および接着層13を貫通するバイアホール14Aの孔径より小径になっている。バイアホール14Aの孔径(バイアホール径)が100μm程度であると、小孔14Bの孔径は30〜50μm程度の小径になる。
【0026】
導電性樹脂組成物15は、導電機能を有する金属粉末を樹脂バインダに混入したものを溶剤を含む粘性媒体に混ぜてペースト状にした導電性ペーストであり、接着層13の側よりスクイジング等によって貫通孔14の全体(バイアホール14Aと小孔14B)に穴埋め充填される。
【0027】
小孔14Bがあけられていることにより、貫通孔14に対する導電性樹脂組成物15の充填時の貫通孔14内の空気抜きが良好に行われるようになり、貫通孔14に穴埋め充填された導電性樹脂組成物15内に気泡が残存しなくなる。
【0028】
貫通孔14に充填された導電性樹脂組成物15と導電層12との導通接続は、バイアホール14Aと小孔14Bの口径差により生じる導電層12の円環状の裏面12Aで行われるので、導電層12と導電性樹脂組成物15との接触面積が増大し、電気的信頼性が向上する。
【0029】
多層配線基板20の最外層(最上層)の導電層12の表面には、ここに開口している小孔14Bを塞ぐように、導電層12の表面全体に金属層16が、電解めっき法、無電解めっき法、スパッタ法等によって一様に形成されている。これにより、多層配線基板20の貫通孔14のうち、最外層で外部に露出する導電層12側の開口に露呈する導電性樹脂組成物15が金属層16によって被覆される。
【0030】
これにより、導電性樹脂組成物15が導電層12の表面に露呈することがなくなり、導電層12の表面の全体が金属層16による単一金属面になり、部品実装時のはんだの濡れ性が導電性樹脂組成物15中の樹脂成分の存在によって悪化することが回避され、導電層表面における部品実装に障害を来すことがなくなる。
【0031】
金属層16は、金、銀、銅等により構成することができる。
金属層16が金の場合には、金属層16の表面に酸化皮膜が形成されないから、金属層16上に実装される部品の基板に対する導通接続が、酸化皮膜の影響を受けることなく、低抵抗で、安定して信頼性高く行われる効果も得られる。
【0032】
金属層16が銀の場合には、金属では比抵抗が最も低いことにより、金属層16上に実装される部品の基板に対する導通接続が低抵抗で良好に行われ、高速、高周波信号の伝送が、減衰を抑制されて良好に行われるようになる。
【0033】
また、金属層16が銅の場合には、低抵抗と高い耐イオンマイグレーション性
【0034】
つぎに、図1に示されている多層配線基板用基材および多層配線基板の製造方法の実施形態1を図2(a)〜(i)を参照して詳細に説明する。
【0035】
図2(a)に示されているように、ポリイミドフィルム31の片面に銅箔32を設けられた汎用の片面銅箔付きポリイミド基材30を出発材料とし、これに、フォトリソグラフィーによってエッチングレジスト(図示省略)を銅箔32上に形成し、図2(b)に示されているように、化学的エッチングによってランド部を含む導体回路32Aを形成する。
【0036】
つぎに、図2(c)に示されているように、ポリイミドフィルム31の銅箔32とは反対側の表面に熱可塑性ポリイミドあるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したフィルムによる接着層33を貼り合わせる。接着層33は、のちに多層化する際の層間接着層である。さらに、接着層33の表面にPET製のマスキングテープ34を貼り合わせる。
【0037】
つぎに、図2(d)に示されているように、レーザ光照射によって、ポリイミドフィルム31、接着層33、マスキングテープ34にバイアホール35を形成し、導体回路32A(銅箔32)に小孔36を形成する。レーザは、UV:YAGレーザの第3高調波(波長355nm)を使用した。
【0038】
つぎに、図2(e)に示されているように、マスキングテープ34の側から印刷法によって導電性ペースト37をバイアホール35、小孔36に充填する。導電性ペースト37には、Ag/エポキシ樹脂系の穴埋めペーストを使用した。もちろん、導電性ペースト37には、Cuペーストやカーボンペスト等のあらゆる導電性ペーストの使用が可能である。
【0039】
導電性ペースト充填後に、マスキングテープ34を剥がす。これにより、層間接着面側に導電性ペースト37による突起37Aが形成される。突起37Aは、多層化時に、相手側の銅箔に押し付けられ、層間接続信頼性を高める。
【0040】
図2(f)に示されているように、このようにして作製された基材40の上に、回路形成していないこと以外は、基材40の作製工程と同様の工程で作製した基材(最上層基板)41を、基材40の下に回路済みの基材42を各々位置合わせして重ね合わせ、加熱、加圧し、図2(g)に示されているような多層配線基板50を得る。
【0041】
この多層配線基板50の最上層基板41の銅箔(表面銅箔)32に給電することで、電解めっき法によって、図2(h)に示されているように、未回路形成の表面銅箔32の全面に銅めっき層38を形成する。銅めっき層38の厚さは、窪んでいないところで、5μmとした。
【0042】
最後に、図2(i)に示されているように、化学的エッチング法によって銅めっき層38と銅箔32とに最上層の導体回路32Aを形成する。この化学的エッチングは、積層された銅めっき層38と銅箔32とに同一工程で同時に行うことができる。
【0043】
これにより、多層配線基板50の小孔36のうち、最外層(最上層)で外部に露出する導体回路32A側の開口に露呈する導電性ペースト37が銅めっき層38によって被覆され、導電性ペースト37が最外層の導体回路32Aの表面に露呈することがない。
【0044】
つぎに、図1に示されている多層配線基板用基材および多層配線基板の製造方法の実施形態2を図3(a)〜(h)を参照して詳細に説明する。なお、図3において、図2に対応する部分は、図2に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
【0045】
実施形態2の図3(a)〜(e)に示されている基材40の作製工程は、実施形態1の図2(a)〜(e)に示されている基材40の作製工程と同じである。
【0046】
図3(f)に示されているように、基材40の上に、同じ構成のもう一つの基材(最上層基板)40’を、基材40の下に回路済みの基材42を各々位置合わせして重ね合わせ、加熱、加圧し、図3(g)に示されているような多層配線基板60を得る。
【0047】
この多層配線基板60の最上層基板40’の導体回路(表面銅箔)32Aに給電することで、電解めっき法によって、図3(h)に示されているように、導体回路32Aの全面に金めっき層39を形成する。
【0048】
これにより、多層配線基板60の小孔36のうち、最外層(最上層)で外部に露出する導体回路32A側の開口に露呈する導電性ペースト37が金めっき層39によって被覆され、導電性ペースト37が最外層の導体回路32Aの表面に露呈することがない。
【0049】
なお、配線パターンによっては、最上層の導体回路32Aはランド部のみで、伝送回路は内層に存在し、最上層の導体回路32Aからは給電できない場合がある。この場合には、伝送回路をなす内層回路より給電を行えばよい。
【0050】
この発明による多層配線基板用基材、多層配線基板は、他の実施形態として、図4に示されているように、絶縁性基材をなす絶縁樹脂層71を、熱可塑性ポリイミド(TPI)あるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したものなど、絶縁樹脂層自体が多層化接着のための接着性を有するもので構成することができる。この場合には、絶縁樹脂層71の一方の面に配線パターン部をなす銅箔等による導電層72を設け、他方の面の接着層を省略できる。
【0051】
この多層配線基板用基材70では、絶縁樹脂層71にビアホール73が、導電層72に小孔74が貫通形成されており、ビアホール73、小孔74に導電性樹脂組成物75が充填され、IVH(バイアホール)を形成している。
【0052】
多層配線基板80は、多層配線基板用基材70を複数枚、重ねて合わせ、絶縁樹脂層71自体の接着性によって接合することにより得られる。
【0053】
多層配線基板80の最外層(最上層)の導電層72の表面には、ここに開口している小孔74を塞ぐように、導電層72の表面全体に、金、銀、銅等による金属層76が、電解めっき法、無電解めっき法、スパッタ法等によって一様に形成されている。これにより、多層配線基板80のIVHのうち、最外層で外部に露出する導電層72側の開口に露呈する導電性樹脂組成物75が金属層76によって被覆される
【0054】
これにより、この実施形態でも、導電性樹脂組成物75が導電層72の表面に露呈することがなくなり、導電層72の表面の全体が金属層76による単一金属面になり、部品実装時のはんだの濡れ性が導電性樹脂組成物75中の樹脂成分の存在によって悪化することが回避され、導電層表面における部品実装に障害を来すことがなくなる。
【0055】
この実施形態の多層配線基板用基材70、多層配線基板80は、図2あるいは図3に示されている多層配線基板用基材、多層配線基板の製造方法と同等の製造方法によって製造することができる。
【0056】
上述の実施形態では、いずれも、フレキシブルプリント配線板について述べたが、この発明は、これに限られることはなく、エポキシ樹脂系やプリプレグ等によるリジットタイプのプリント配線板にも同様に適用できる。
【0057】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、この発明による多層配線基板用基材、多層配線基板およびそれらの製造方法によれば、導電層の表面に金属層が形成され、この金属層によって貫通孔の導電層側の開口に露呈する導電性樹脂組成物が被覆され、導電性樹脂組成物が導電層の表面に露呈することがなくなり、導電層の表面の全体が金属層による単一金属面になるから、部品実装時のはんだの濡れ性が導電性樹脂組成物中の樹脂成分の存在によって悪化することが回避され、導電層表面における部品実装が良好に行われ得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による一実施形態に係わる多層配線基板用基材及び多層配線基板を示す断面図である。
【図2】(a)〜(i)はこの発明による多層配線基板用基材および多層配線基板の製造方法の実施形態1を示す工程図である。
【図3】(a)〜(h)はこの発明による多層配線基板用基材および多層配線基板の製造方法の実施形態2を示す工程図である。
【図4】この発明による他の実施形態に係わる多層配線基板用基材及び多層配線基板を示す断面図である。
【図5】従来の多層配線基板を示す断面図である。
【図6】従来の多層配線基板を示す断面図である。
【符号の説明】
10 多層配線基板用基材
11 絶縁樹脂層
12 導電層
13 接着層
14 貫通孔
15 導電性樹脂組成物
16 金属層
20 多層配線基板
30 片面銅箔付きポリイミド基材
31 ポリイミドフィルム
32 銅箔
33 接着層
35 バイアホール
36 小孔
37 導電性ペースト
38 銅めっき層
39 金めっき層
40 基材
41 最上層基板
50、60 多層配線基板
70 多層配線基板用基材
71 縁樹脂層
72 導電層
73 ビアホール
74 小孔
75 導電性樹脂組成物
76 金属層

Claims (14)

  1. 絶縁性基材の片面に配線パターンをなす導電層が設けられ、導電層部分の孔径が絶縁性基材部分の孔径より小さい孔径をもって前記絶縁性基材と前記導電層を貫通する貫通孔が形成され、前記貫通孔に層間導通を得るための導電性樹脂組成物が充填され、前記貫通孔の導電層側の開口に露呈する導電性樹脂組成物を被覆する金属層が前記導電層の表面に形成されている多層配線基板用基材。
  2. 前記絶縁性基材の導電層とは反対側の面に層間接着のための接着層が設けられている請求項1記載の多層配線基板用基材。
  3. 前記絶縁性基材は、ポリイミド等の可撓性樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の多層配線基板用基材。
  4. 前記絶縁性基材は、熱可塑性ポリイミド、あるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したものにより構成されている請求項1または2記載の多層配線基板用基材。
  5. 前記接着層は、熱可塑性ポリイミド、あるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したものにより構成されている請求項2または3記載の多層配線基板用基材。
  6. 前記金属層は、金、銀、あるいは銅により構成されている請求項1〜5の何れか1項記載の多層配線基板用基材。
  7. 前記被覆金属層の面積は、前記導電層の開口の面積よりも大きい請求項1〜5の何れか1項記載の多層配線基板用基材。
  8. 請求項1〜7の何れか1項記載の多層配線基板用基材を複数枚、重ねて接合してなる多層配線基板。
  9. 絶縁性基材の片面に配線パターンをなす導電層を設けられ、導電層部分の孔径が絶縁性基材部分の孔径より小さい孔径をもって前記絶縁性基材と前記導電層を貫通する貫通孔を形成され、前記貫通孔に層間導通を得るための導電性樹脂組成物を充填された多層配線基板用基材を、複数枚、重ね合わせられ、前記貫通孔のうち、少なくとも最外層で外部に露出する導電層側の開口に露呈する導電性樹脂組成物を被覆する金属層が前記導電層の表面に形成されている多層配線基板。
  10. 前記被覆金属層は、前記導電層の最外層の全体を覆うように当該導電層の面積と同じ面積を有する請求項9の多層配線基板。
  11. 請求項1〜7の何れか1項記載の多層配線基板用基材の製造方法あるいは請求項8または請求項9の多層配線基板の製造方法において、
    前記金属層を電解めっき法により形成することを特徴とする製造方法。
  12. 請求項1〜7の何れか1項記載の多層配線基板用基材の製造方法あるいは請求項8または請求項9の多層配線基板の製造方法において、
    前記金属層を無電解めっき法により形成することを特徴とする製造方法。
  13. 請求項1〜7の何れか1項記載の多層配線基板用基材の製造方法あるいは請求項8または請求項9の多層配線基板の製造方法において、
    前記金属層をスパッタ法により形成することを特徴とする製造方法。
  14. 前記金属層と前記導電層とを同一金属で構成し、貫通孔形成後で、配線パターン形成前の前記導電層の表面に前記金属層を積層形成し、前記導電層と前記金属層とに同時にエッチング法によって配線パターン形成を行う請求項11〜13の何れか1項記載の製造方法。
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