JP2004151476A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】縦パス搬送の加熱定着器を有する画像形成装置において、定着上方の搬送ローラ、ガイド等の昇温防止と定着器のエネルギー消費効率向上。
【解決手段】縦パス搬送加熱定着器の上部空間にエアーを送り、外部への開口を絞ることでこの上部空間を正圧に保つ。また、この状態で上部搬送ローラと加熱定着器の間に断熱の仕切り壁を設けるとより効果的に作用する。
【選択図】 図1
【解決手段】縦パス搬送加熱定着器の上部空間にエアーを送り、外部への開口を絞ることでこの上部空間を正圧に保つ。また、この状態で上部搬送ローラと加熱定着器の間に断熱の仕切り壁を設けるとより効果的に作用する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱することによりトナー像やインク像を記録材上に定着させる加熱定着器を有し、加熱定着器での記録材の搬送方向が略鉛直方向である画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3、図4に基づいて従来例のカラー複写機の構成、動作を説明する。
【0003】
図4は従来のカラー複写機の原稿リーダーユニット50とプリンタユニット60の主要部断面図、原稿読み取り装置52を示したものである。原稿リーダーユニット50はその上面にある原稿を読み取って電子データ化するもので、第1ミラーユニット50a、第2ミラーユニット50b、レンズ50c、CCD51、プラテン50eから構成される。そして得られた電子データをプリントするプリンタユニット60は、給紙部40とその上方にある画像形成部、加熱定着器36、加熱定着器から画像形成部へ熱が伝わるのを防ぎ、機内のエアーを排気する排気ファン55、排紙トレイ45を備えた排紙部から構成される。なお画像形成部は図示されない駆動機構によって回転可能な感光ドラム30を持ち、その周囲にはマゼンタ現像器34dとシアン現像器34c、イエロー現像器34b、ブラック現像器34aを内蔵する回転現像体34、中間転写ベルト35、画像形成直後を除いて普段は中間転写ベルトから離間しているベルトクリーナ35a、クリーナー31、帯電手段32、レーザービームを感光ドラムに照射する光走査装置33から構成される。
【0004】
次に以上の構成を持つカラー複写機の動作を説明する。カラー複写機で原稿を複写する操作者はまず原稿を原稿トレイ52aに載置し、原稿リーダーユニット50に設けた図示しないスタートキーを押してカラー複写機を動作させる。動作を開始したカラー複写機は、原稿をプラテン50e上面に送り込んでその全面を左から右に移動する第1ミラーユニット50aによって走査し、原稿を排紙トレイ52bに排出する。なお第1ミラーユニット50aで走査された像は第2ミラーユニット50bとレンズ50cを経由してCCD51へ導かれ、そこで電子データに変換されてからプリンタユニット60へ送られる。次にプリンタユニット60は電子データの色情報に基づいて、マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー、ブラックトナーの中から必要な色のトナーを給紙部40から送られてきた用紙に重ねて転写し、カラー画像を形成する。以下では4色全てを使う場合を想定して転写過程の詳細を説明する。
【0005】
プリンタユニット60はまず回転現像体34を回転させてマゼンタ現像器34dを感光ドラム30に対向させる。次に感光ドラム30と中間転写ベルト35は図示されない駆動源により一定、且つ同一周速で回転駆動される。そして感光ドラム30は帯電手段32で表面を一様に帯電された後、光走査装置33からのレーザービーム33fを受光してマゼンタ色用の静電潜像を形成される。この静電潜像はマゼンタ現像器34dからマゼンタトナーをもらってマゼンタトナー像として現像され、中間転写ベルト35へ転写される。なお中間転写ベルト35に転写されずに感光ドラム30上に残ったマゼンタトナーはクリーナ31により清掃される。このようにしてマゼンタ現像を終了した後、回転現像体34は回転して感光ドラム30と対向する位置にシアン現像器34cを配置する。そしてマゼンタトナー像と同様な手順で、シアントナー像はマゼンタトナー像の上に重ねるようにして中間転写ベルト35へ転写される。以降イエロー現像器34b、ブラック現像器34aの順番で各現像器は感光ドラム30と対向させられ、それぞれの色のトナー像を先に転写したトナー像に重ねる形で中間転写ベルト35に形成していく。このようにしてマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色の画像を転写された中間転写ベルト35は、転写部35bで給紙部40から送られてきた用紙にトナー像を転写した後、ベルトクリーナー35aを接触させられて残ったトナーを掻き落とす。このようにしてカラー画像を用紙に転写にした後、プリンタユニット60は加熱定着器36で用紙上のトナー像を定着してから用紙を排紙トレイ45上に排出し、動作を終了する。
【0006】
加熱定着器36は図3のように芯金表面にゴム層を形成した定着ローラ61、加圧ローラ62の対で構成されており、加圧ローラ62が定着ローラ61に押圧されることでニップ部63が形成されている。定着ローラ61内径部にはヒータ64が配置され、図示しない制御装置により定着ローラ61を所望の温度に保つよう構成されている。動作時、下方より搬送されてきた記録材はこのニップ部63に挟持され搬送されると同時に定着ローラ61及び加圧ローラ62により加熱されトナー像を定着される。
【0007】
このような加熱定着器においては定着ローラ61及び加圧ローラ62を少なくとも動作中必要な温度に保つ必要がある。一方、中間転写ベルト35や感光ドラム30等近接する他のユニットは、定着器からの熱を受けて昇温するとトナーの融着等問題を引き起こす為、所定の温度以下に保つ必要がある。このため、加熱定着器においては外部への熱の遮断と自身の保温のため断熱性の高い材料でケーシングが構成されることが多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように加熱定着器を略密閉し断熱構成にしようとしても、記録材の搬送部、つまりニップ部を挟んだ記録材搬送方向の上流、下流部は定着ローラを含む加熱部が露出することが避けられない。このため、加熱定着器においてはこの露出部からの放熱が生じるが、記録材搬送方向が略鉛直方向の加熱定着器においては、上記露出部の上方が記録材搬送のため開放空間になってしまうため自然対流によりその放熱量が大きなものになってしまう。この自然対流放熱により定着器の保温性が損なわれ、待機時や動作時のエネルギー消費効率が低下してしまう。また、加熱定着器上方には記録材搬送のための搬送ローラ、搬送ガイド等の記録材搬送手段を有することが多いが、上記放熱により該記録材搬送手段が過昇温し、記録材上の像の貼りつきやキズ等搬送不良や画像欠陥の原因となる。
【0009】
このような上方への放熱を防ぐ手段としては、記録材搬送時以外は上記露出部を覆うシャッター等が考えられるが、記録材搬送時には開放させる必要があるため機構が複雑化し、装置のコストアップや大型化につながってしまう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る第1発明は、加熱することによりトナー像やインク像を記録材上に定着させる加熱定着器を有し、該加熱定着器での記録材の搬送方向が略鉛直方向である画像形成装置において、該加熱定着器の上方空間にエアーを送風する送風手段を有し、且つ該上方空間が送風手段からのエアーにより正圧に保たれるよう外部との開口を絞って構成されていることを特徴とする画像形成装置を提案する。
【0011】
このように構成することで、記録材搬送のための加熱部上方開口部から上方空間へ立ち昇る自然対流を上方空間の正圧で抑えることができ、該自然対流に伴う加熱定着器からの熱の放出を抑えることができる。このため、複雑なシャッター等用いることなく加熱定着器の保温と、上方に配置された部材の過昇温防止を簡単な構成で実現できる。
【0012】
また、本発明に係る第2発明は第1の発明に係る画像形成装置において、上記送風手段が吸気するエアーが画像形成装置の他の部分からのエアーであることを特徴とする画像形成装置を提案する。画像形成装置にはトナーやインクに係わる部分や電気部品等エアーフローによる冷却や排気を行う部分が有る場合が多い。このような部分で利用した後の排気は多くの場合多少の昇温をしているが、加熱定着器上方の雰囲気に比べればその温度は十分に低い。このため、本発明で使用する加熱定着器上方空間への吹き込みエアーとしては十分利用できる。このような他の部分で利用したフローを吹き込む構成においては、新たに専用の送風手段を設けることなく本発明の画像形成装置を実現できる。
【0013】
また、本発明に係る第3の発明は第1の発明に係る画像形成装置で、かつ上記加熱定着器の上方空間に記録材の搬送手段を有する画像形成装置において、該搬送手段と加熱定着器の間に仕切りの壁を有することを特徴とする画像形成装置を提案する。
【0014】
搬送手段の過昇温防止のため記録材の搬送に影響しない範囲で搬送手段の下方に断熱壁を設けることは多いが、完全密閉することは難しい。その場合、加熱部からの自然対流のフローが隙間から侵入し結局搬送手段が昇温してしまうが、本発明のように上方空間を正圧にするとこの熱気の侵入を効果的に防ぐことができ、仕切りの壁の断熱の効果を最大限に生かすことができる。
【0015】
以上のように本発明に係る画像形成装置においては、簡単な構成でエネルギー効率の向上及び画像欠陥、記録材搬送不良の防止が実現できる。
【0016】
【発明の実施形態】
(第1の実施例)
図1に基づいて本発明の第1の実施例を説明する。
【0017】
図1は本発明を施したカラー複写機を示す。本例のカラー複写機は従来例と同一の原稿リーダーユニット50と原稿読み取り装置52、本発明を施したプリンタユニット61からなる。またプリンタユニット61は本発明を施したエアフロー構成を除いて従来例と同一である。そのため本例ではフルカラー複写装置全体の説明を省略し、エアフロー構成について説明する。
【0018】
本実施例のカラー複写機においては主に中間転写ベルト35、感光ドラム30近傍のエアーは排気ファン70により引かれ、集塵フィルター75を通した後ルーバ71より機外に排出される。この排気ファンの作用により中間転写ベルト等の作像系の過昇温や飛散トナーの蓄積が防止される。
【0019】
一方、集塵フィルターを通した後のエアーの一部はエアーダクト72により加熱定着器36の上方空間73に送られる。該上方空間73は記録材の搬送部と排気口74を除いて略密閉に構成されている。排気口74の大きさは、エアーダクト72を通じて送られてくるエアーにより上記加熱定着器上方空間73が正圧に保たれるよう大きさを絞って構成されている。
【0020】
本実施例のカラー複写機においては、使用時の立上げ時間短縮のため、省エネモードでない待機時には過熱定着器36の加熱部が所定の温度に保たれている。このような待機時や画像形成動作時には排気ファン70は常時駆動されており、加熱定着器36の上方空間73は常に正圧に保たれている。排気ファン70により送られてくるエアーは加熱定着器36よりははるかに低温の中間転写ベルト35、感光ドラム30近傍よりのエアーであるため、加熱定着器上方空間73は相対的に冷却され、また、該空間の正圧化により加熱定着器36からの自然対流による放熱が防止される。
【0021】
以上のように本実施例の画像形成装置においては、専用のファンや断熱シャッター等設けることなく、加熱定着器上方空間を冷却でき、ガイドや搬送ローラの過昇温に起因する搬送不良や画像欠陥を防止できる。また、同時にこのような縦方向搬送機において特に大きい加熱定着器の自然対流放熱を効果的に遮断でき、待機時、動作時のエネルギー消費効率を簡単な構成で向上できる。
【0022】
(第2の実施例)
図2に基づいて本発明の第2の実施例を説明する。
【0023】
図2は本発明を施したカラー複写機を示す。本例のカラー複写機は従来例と同一の原稿リーダーユニット50と原稿読み取り装置52、本発明を施したプリンタユニット61からなる。またプリンタユニット61は本発明を施したエアフロー及び加熱定着器上部構成を除いて従来例と同一である。そのため本例ではフルカラー複写装置全体の説明を省略し、エアフロー及び加熱定着器上部構成について説明する。
【0024】
本実施例のカラー複写機においては加熱定着器36を境としその上方部分と下方部分は記録材搬送路を除いて略遮断された構成となっている。加熱定着器36下方部分は排気ファン55によりエアーの排気が行われ、加熱定着器36の熱が中間転写ベルト35等に伝わらないよう構成されている。加熱定着器上方部分83には吸気ファン80が設けてあり、外気が吸気されている。
【0025】
該加熱定着器上方部分83は記録材の搬送部と排気口74を除いて略密閉に構成されている。排気口74の大きさは、吸気ファン80による吸気エアーにより上記加熱定着器上方部分83が正圧に保たれるよう大きさを絞って構成されている。
【0026】
また、加熱定着器36の加熱ローラ上方部分には記録材搬送のための搬送ローラ84が配置されており、その下方部分には加熱定着器の加圧ローラとの間を遮断する仕切り壁82が設けられている。
【0027】
本実施例のカラー複写機においては、使用時の立上げ時間短縮のため、省エネモードでない待機時には過熱定着器36の加熱部が所定の温度に保たれている。このような待機時や画像形成動作時には吸気ファン80は常時駆動されており、加熱定着器上方部分83は常に正圧に保たれている。この作用により加熱定着器からの自然対流による上方への放熱を防ぐことができる。
【0028】
さらに仕切り壁82は加熱定着器36加熱部から搬送ローラ84への輻射熱を遮断し、また、加熱定着器36の加熱部から上昇してくる自然対流による熱気は上記正圧化により仕切り壁82の隙間からの侵入を大幅に防ぐことができる。
【0029】
以上のように本実施例の画像形成装置においては、仕切り壁82の断熱効果を大幅に向上することができ、ガイドや搬送ローラの過昇温に起因する搬送不良や画像欠陥を防止できる。また、同時にこのような記録材の搬送方向が略鉛直である加熱定着器において特に大きい自然対流放熱を効果的に遮断でき、待機時、動作時のエネルギー消費効率を簡単な構成で向上できる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の画像形成装置においては、簡単な構成で加熱定着器の保温性向上と、加熱定着器上部空間の過昇温防止ができ、エネルギー消費効率に向上と搬送、画像不良の防止を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の画像形成装置の概略断面図。
【図2】第2実施例の画像形成装置の概略断面図。
【図3】加熱定着器(ヒートローラタイプ)の概略断面図。
【図4】従来例の画像形成装置の概略断面図。
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱することによりトナー像やインク像を記録材上に定着させる加熱定着器を有し、加熱定着器での記録材の搬送方向が略鉛直方向である画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3、図4に基づいて従来例のカラー複写機の構成、動作を説明する。
【0003】
図4は従来のカラー複写機の原稿リーダーユニット50とプリンタユニット60の主要部断面図、原稿読み取り装置52を示したものである。原稿リーダーユニット50はその上面にある原稿を読み取って電子データ化するもので、第1ミラーユニット50a、第2ミラーユニット50b、レンズ50c、CCD51、プラテン50eから構成される。そして得られた電子データをプリントするプリンタユニット60は、給紙部40とその上方にある画像形成部、加熱定着器36、加熱定着器から画像形成部へ熱が伝わるのを防ぎ、機内のエアーを排気する排気ファン55、排紙トレイ45を備えた排紙部から構成される。なお画像形成部は図示されない駆動機構によって回転可能な感光ドラム30を持ち、その周囲にはマゼンタ現像器34dとシアン現像器34c、イエロー現像器34b、ブラック現像器34aを内蔵する回転現像体34、中間転写ベルト35、画像形成直後を除いて普段は中間転写ベルトから離間しているベルトクリーナ35a、クリーナー31、帯電手段32、レーザービームを感光ドラムに照射する光走査装置33から構成される。
【0004】
次に以上の構成を持つカラー複写機の動作を説明する。カラー複写機で原稿を複写する操作者はまず原稿を原稿トレイ52aに載置し、原稿リーダーユニット50に設けた図示しないスタートキーを押してカラー複写機を動作させる。動作を開始したカラー複写機は、原稿をプラテン50e上面に送り込んでその全面を左から右に移動する第1ミラーユニット50aによって走査し、原稿を排紙トレイ52bに排出する。なお第1ミラーユニット50aで走査された像は第2ミラーユニット50bとレンズ50cを経由してCCD51へ導かれ、そこで電子データに変換されてからプリンタユニット60へ送られる。次にプリンタユニット60は電子データの色情報に基づいて、マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー、ブラックトナーの中から必要な色のトナーを給紙部40から送られてきた用紙に重ねて転写し、カラー画像を形成する。以下では4色全てを使う場合を想定して転写過程の詳細を説明する。
【0005】
プリンタユニット60はまず回転現像体34を回転させてマゼンタ現像器34dを感光ドラム30に対向させる。次に感光ドラム30と中間転写ベルト35は図示されない駆動源により一定、且つ同一周速で回転駆動される。そして感光ドラム30は帯電手段32で表面を一様に帯電された後、光走査装置33からのレーザービーム33fを受光してマゼンタ色用の静電潜像を形成される。この静電潜像はマゼンタ現像器34dからマゼンタトナーをもらってマゼンタトナー像として現像され、中間転写ベルト35へ転写される。なお中間転写ベルト35に転写されずに感光ドラム30上に残ったマゼンタトナーはクリーナ31により清掃される。このようにしてマゼンタ現像を終了した後、回転現像体34は回転して感光ドラム30と対向する位置にシアン現像器34cを配置する。そしてマゼンタトナー像と同様な手順で、シアントナー像はマゼンタトナー像の上に重ねるようにして中間転写ベルト35へ転写される。以降イエロー現像器34b、ブラック現像器34aの順番で各現像器は感光ドラム30と対向させられ、それぞれの色のトナー像を先に転写したトナー像に重ねる形で中間転写ベルト35に形成していく。このようにしてマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色の画像を転写された中間転写ベルト35は、転写部35bで給紙部40から送られてきた用紙にトナー像を転写した後、ベルトクリーナー35aを接触させられて残ったトナーを掻き落とす。このようにしてカラー画像を用紙に転写にした後、プリンタユニット60は加熱定着器36で用紙上のトナー像を定着してから用紙を排紙トレイ45上に排出し、動作を終了する。
【0006】
加熱定着器36は図3のように芯金表面にゴム層を形成した定着ローラ61、加圧ローラ62の対で構成されており、加圧ローラ62が定着ローラ61に押圧されることでニップ部63が形成されている。定着ローラ61内径部にはヒータ64が配置され、図示しない制御装置により定着ローラ61を所望の温度に保つよう構成されている。動作時、下方より搬送されてきた記録材はこのニップ部63に挟持され搬送されると同時に定着ローラ61及び加圧ローラ62により加熱されトナー像を定着される。
【0007】
このような加熱定着器においては定着ローラ61及び加圧ローラ62を少なくとも動作中必要な温度に保つ必要がある。一方、中間転写ベルト35や感光ドラム30等近接する他のユニットは、定着器からの熱を受けて昇温するとトナーの融着等問題を引き起こす為、所定の温度以下に保つ必要がある。このため、加熱定着器においては外部への熱の遮断と自身の保温のため断熱性の高い材料でケーシングが構成されることが多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように加熱定着器を略密閉し断熱構成にしようとしても、記録材の搬送部、つまりニップ部を挟んだ記録材搬送方向の上流、下流部は定着ローラを含む加熱部が露出することが避けられない。このため、加熱定着器においてはこの露出部からの放熱が生じるが、記録材搬送方向が略鉛直方向の加熱定着器においては、上記露出部の上方が記録材搬送のため開放空間になってしまうため自然対流によりその放熱量が大きなものになってしまう。この自然対流放熱により定着器の保温性が損なわれ、待機時や動作時のエネルギー消費効率が低下してしまう。また、加熱定着器上方には記録材搬送のための搬送ローラ、搬送ガイド等の記録材搬送手段を有することが多いが、上記放熱により該記録材搬送手段が過昇温し、記録材上の像の貼りつきやキズ等搬送不良や画像欠陥の原因となる。
【0009】
このような上方への放熱を防ぐ手段としては、記録材搬送時以外は上記露出部を覆うシャッター等が考えられるが、記録材搬送時には開放させる必要があるため機構が複雑化し、装置のコストアップや大型化につながってしまう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る第1発明は、加熱することによりトナー像やインク像を記録材上に定着させる加熱定着器を有し、該加熱定着器での記録材の搬送方向が略鉛直方向である画像形成装置において、該加熱定着器の上方空間にエアーを送風する送風手段を有し、且つ該上方空間が送風手段からのエアーにより正圧に保たれるよう外部との開口を絞って構成されていることを特徴とする画像形成装置を提案する。
【0011】
このように構成することで、記録材搬送のための加熱部上方開口部から上方空間へ立ち昇る自然対流を上方空間の正圧で抑えることができ、該自然対流に伴う加熱定着器からの熱の放出を抑えることができる。このため、複雑なシャッター等用いることなく加熱定着器の保温と、上方に配置された部材の過昇温防止を簡単な構成で実現できる。
【0012】
また、本発明に係る第2発明は第1の発明に係る画像形成装置において、上記送風手段が吸気するエアーが画像形成装置の他の部分からのエアーであることを特徴とする画像形成装置を提案する。画像形成装置にはトナーやインクに係わる部分や電気部品等エアーフローによる冷却や排気を行う部分が有る場合が多い。このような部分で利用した後の排気は多くの場合多少の昇温をしているが、加熱定着器上方の雰囲気に比べればその温度は十分に低い。このため、本発明で使用する加熱定着器上方空間への吹き込みエアーとしては十分利用できる。このような他の部分で利用したフローを吹き込む構成においては、新たに専用の送風手段を設けることなく本発明の画像形成装置を実現できる。
【0013】
また、本発明に係る第3の発明は第1の発明に係る画像形成装置で、かつ上記加熱定着器の上方空間に記録材の搬送手段を有する画像形成装置において、該搬送手段と加熱定着器の間に仕切りの壁を有することを特徴とする画像形成装置を提案する。
【0014】
搬送手段の過昇温防止のため記録材の搬送に影響しない範囲で搬送手段の下方に断熱壁を設けることは多いが、完全密閉することは難しい。その場合、加熱部からの自然対流のフローが隙間から侵入し結局搬送手段が昇温してしまうが、本発明のように上方空間を正圧にするとこの熱気の侵入を効果的に防ぐことができ、仕切りの壁の断熱の効果を最大限に生かすことができる。
【0015】
以上のように本発明に係る画像形成装置においては、簡単な構成でエネルギー効率の向上及び画像欠陥、記録材搬送不良の防止が実現できる。
【0016】
【発明の実施形態】
(第1の実施例)
図1に基づいて本発明の第1の実施例を説明する。
【0017】
図1は本発明を施したカラー複写機を示す。本例のカラー複写機は従来例と同一の原稿リーダーユニット50と原稿読み取り装置52、本発明を施したプリンタユニット61からなる。またプリンタユニット61は本発明を施したエアフロー構成を除いて従来例と同一である。そのため本例ではフルカラー複写装置全体の説明を省略し、エアフロー構成について説明する。
【0018】
本実施例のカラー複写機においては主に中間転写ベルト35、感光ドラム30近傍のエアーは排気ファン70により引かれ、集塵フィルター75を通した後ルーバ71より機外に排出される。この排気ファンの作用により中間転写ベルト等の作像系の過昇温や飛散トナーの蓄積が防止される。
【0019】
一方、集塵フィルターを通した後のエアーの一部はエアーダクト72により加熱定着器36の上方空間73に送られる。該上方空間73は記録材の搬送部と排気口74を除いて略密閉に構成されている。排気口74の大きさは、エアーダクト72を通じて送られてくるエアーにより上記加熱定着器上方空間73が正圧に保たれるよう大きさを絞って構成されている。
【0020】
本実施例のカラー複写機においては、使用時の立上げ時間短縮のため、省エネモードでない待機時には過熱定着器36の加熱部が所定の温度に保たれている。このような待機時や画像形成動作時には排気ファン70は常時駆動されており、加熱定着器36の上方空間73は常に正圧に保たれている。排気ファン70により送られてくるエアーは加熱定着器36よりははるかに低温の中間転写ベルト35、感光ドラム30近傍よりのエアーであるため、加熱定着器上方空間73は相対的に冷却され、また、該空間の正圧化により加熱定着器36からの自然対流による放熱が防止される。
【0021】
以上のように本実施例の画像形成装置においては、専用のファンや断熱シャッター等設けることなく、加熱定着器上方空間を冷却でき、ガイドや搬送ローラの過昇温に起因する搬送不良や画像欠陥を防止できる。また、同時にこのような縦方向搬送機において特に大きい加熱定着器の自然対流放熱を効果的に遮断でき、待機時、動作時のエネルギー消費効率を簡単な構成で向上できる。
【0022】
(第2の実施例)
図2に基づいて本発明の第2の実施例を説明する。
【0023】
図2は本発明を施したカラー複写機を示す。本例のカラー複写機は従来例と同一の原稿リーダーユニット50と原稿読み取り装置52、本発明を施したプリンタユニット61からなる。またプリンタユニット61は本発明を施したエアフロー及び加熱定着器上部構成を除いて従来例と同一である。そのため本例ではフルカラー複写装置全体の説明を省略し、エアフロー及び加熱定着器上部構成について説明する。
【0024】
本実施例のカラー複写機においては加熱定着器36を境としその上方部分と下方部分は記録材搬送路を除いて略遮断された構成となっている。加熱定着器36下方部分は排気ファン55によりエアーの排気が行われ、加熱定着器36の熱が中間転写ベルト35等に伝わらないよう構成されている。加熱定着器上方部分83には吸気ファン80が設けてあり、外気が吸気されている。
【0025】
該加熱定着器上方部分83は記録材の搬送部と排気口74を除いて略密閉に構成されている。排気口74の大きさは、吸気ファン80による吸気エアーにより上記加熱定着器上方部分83が正圧に保たれるよう大きさを絞って構成されている。
【0026】
また、加熱定着器36の加熱ローラ上方部分には記録材搬送のための搬送ローラ84が配置されており、その下方部分には加熱定着器の加圧ローラとの間を遮断する仕切り壁82が設けられている。
【0027】
本実施例のカラー複写機においては、使用時の立上げ時間短縮のため、省エネモードでない待機時には過熱定着器36の加熱部が所定の温度に保たれている。このような待機時や画像形成動作時には吸気ファン80は常時駆動されており、加熱定着器上方部分83は常に正圧に保たれている。この作用により加熱定着器からの自然対流による上方への放熱を防ぐことができる。
【0028】
さらに仕切り壁82は加熱定着器36加熱部から搬送ローラ84への輻射熱を遮断し、また、加熱定着器36の加熱部から上昇してくる自然対流による熱気は上記正圧化により仕切り壁82の隙間からの侵入を大幅に防ぐことができる。
【0029】
以上のように本実施例の画像形成装置においては、仕切り壁82の断熱効果を大幅に向上することができ、ガイドや搬送ローラの過昇温に起因する搬送不良や画像欠陥を防止できる。また、同時にこのような記録材の搬送方向が略鉛直である加熱定着器において特に大きい自然対流放熱を効果的に遮断でき、待機時、動作時のエネルギー消費効率を簡単な構成で向上できる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の画像形成装置においては、簡単な構成で加熱定着器の保温性向上と、加熱定着器上部空間の過昇温防止ができ、エネルギー消費効率に向上と搬送、画像不良の防止を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の画像形成装置の概略断面図。
【図2】第2実施例の画像形成装置の概略断面図。
【図3】加熱定着器(ヒートローラタイプ)の概略断面図。
【図4】従来例の画像形成装置の概略断面図。
Claims (3)
- 加熱することによりトナー像やインク像を記録材上に定着させる加熱定着器を有し、該加熱定着器での記録材の搬送方向が略鉛直方向である画像形成装置において、該加熱定着器の上方空間にエアーを送風する送風手段を有し、且つ該上方空間が送風手段からのエアーにより正圧に保たれるよう外部との開口を絞って構成されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、上記送風手段が吸気するエアーが画像形成装置の他の部分からのエアーであることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置で、かつ上記加熱定着器の上方空間に記録材の搬送手段を有する画像形成装置において、該搬送手段と加熱定着器の間に仕切りの壁を有することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002317894A JP2004151476A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 画像形成装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7308219B2 (en) * | 2004-10-20 | 2007-12-11 | Canon Kabushiki Kaisha | Image heating apparatus including an endless belt and belt cooling mechanism |
JP2009020329A (ja) * | 2007-07-12 | 2009-01-29 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
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-
2002
- 2002-10-31 JP JP2002317894A patent/JP2004151476A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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