JP2004150275A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スロットル弁遅延駆動による吸入空気量予測中断の頻度を低減する。
【解決手段】機関1の電子制御ユニット(ECU)30は、アクセルペダル操作量に応じてスロットル弁5の目標開度を設定し、所定の遅延時間経過後にスロットル弁のアクチュエータ5aに駆動信号を出力してスロットル弁駆動を開始することにより、スロットル弁開度の先読みを行い、機関吸入空気量を正確に予測する。ECUは、運転者のアクセルペダル操作によらないスロットル弁の緊急閉弁要求がある場合には、スロットル弁の遅延駆動を中断して直ちにスロットル弁を駆動するが、この場合でもスロットル弁の閉弁要求角度がスロットル弁開度が変化しても実際のスロットル弁開口面積が変化しない領域になる場合にはスロットル弁の遅延駆動を継続し吸入空気量の予測が中断されることを防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関し、詳細には機関スロットル弁の目標開度への駆動開始を遅延させて一定時間経過後の将来のスロットル弁開度を予測し、この予測値に基づいて将来の機関吸入空気量を正確に予測する内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
運転者のアクセルペダル操作量とは独立して開度を制御可能な、いわゆる電子制御スロットル弁を備え、アクセルペダル操作量から定まる目標スロットル弁開度にスロットル弁開度を制御する際に、遅れ時間を設けることにより機関吸入空気量を正確に予測する内燃機関の制御装置が知られている。
【0003】
一般に、内燃機関では機関吸入空気量を実測し、この実測値に基づいて燃料噴射量を算出し、機関空燃比が最適な値になるように制御する、いわゆる空気量先行燃料量追従制御方式が採用されている。これらの機関では機関吸入空気量を正確に検出することが重要となるが、過渡運転等でスロットル弁開度や回転数の変化に伴って機関吸入空気量が変化している状態では、機関吸入空気量を正確に計測することは困難な場合がある。
【0004】
また、実際に機関の気筒内に吸入された空気量は各気筒の吸気弁閉弁時に確定するため、正確に燃料噴射量を設定するためには気筒吸気弁閉弁時の機関吸入空気量に基づいて燃料噴射量を設定する必要がある。ところが、一般に各気筒の燃料噴射量を算出するタイミングは吸気弁閉弁時より早い時期にある。従って、実際に気筒に吸入された空気量に基づいて正確な燃料噴射量を設定するためには、燃料噴射量算出時点で将来の吸気弁閉弁時点における機関吸入空気量を正確に予測する必要がある。
【0005】
機関吸入空気量はスロットル弁開度と機関回転数とに応じて変化する。また、過渡運転においてはスロットル弁開度の変化速度は相対的に機関回転数の変化速度より速いため、吸気弁閉弁時のスロットル弁開度を正確に予測できれば、吸気弁閉弁時の機関吸入空気量が予測可能となる。
運転者のアクセルペダル操作とは独立して動作することが可能な電子制御スロットル弁を備えた機関では、スロットル弁の開閉駆動を所定の時間遅延させることにより、将来のスロットル弁開度を正確に予測し、この予測したスロットル弁開度に基づいて将来の機関吸入空気量(気筒吸気弁閉弁時の機関吸入空気量)を正確に推定する、いわゆる位相進み逆演算法が提案されている。
【0006】
この種の吸入空気量予測を行う内燃機関の制御装置の例としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1の装置は、現在のアクセルペダル操作量(踏込み量)に基づいて電子制御スロットル弁の目標開度を設定した後、直ちにスロットル弁を駆動して目標開度に制御せず、一定の遅れ時間経過後にスロットル弁の駆動を開始するようにしている。一般に電子制御スロットル弁は制御上または機構上動作遅れが伴うため、目標開度が急激に(例えばステップ状に)変化したような場合でも、スロットル弁開度が実際に目標開度に到達するまでにはスロットル弁の動作特性から定まる遅れ時間が生じる。
【0007】
そこで、スロットル弁の動作特性を正確に把握していれば、例えばスロットル弁の目標開度がステップ状に変化したような場合にも、その後実際にスロットル弁が目標開度に到達するまでの各時点におけるスロットル弁開度を算出することが可能である。すなわち、理論的には目標開度がステップ状に変化した時点で、スロットル弁の動作特性に基づいて将来の各時点のスロットル弁開度を予測することが可能となる。
【0008】
ところが、実際の運転では運転者のアクセルペダル操作量が大きく、目標開度が連続して変化するような場合には、ある時点でスロットル弁動作特性に基づいて将来の各時点のスロットル弁開度を予測しても、予測値には予測時点以後の目標開度の変化は反映されないことになり、スロットル弁開度予測値の精度が低下する問題がある。
【0009】
特許文献1の装置は、目標開度設定後、実際に目標開度に応じてスロットル弁を駆動する動作を一定の遅延時間(運転者が遅れを体感しない程度の短い時間)だけ遅らせて開始するようにしたことにより、目標開度の変化を完全にスロットル弁開度予測値に反映させることを可能としている。
【0010】
すなわち、特許文献1の装置では、実際のスロットル弁の動作は目標開度の変化に対して上記遅延時間だけ遅れることになるが、このことは逆にいえば実際にスロットル弁が動作を開始する時点では、目標スロットル弁開度がその後どのように変化するかを完全に知ることができることになる。このため、目標開度の変化をスロットル弁開度の予測値に完全に反映させることが可能となり、実際のスロットル弁開度の変化を正確に予測することが可能となっている。特許文献1の装置では上述の方法により、燃料噴射量算出時点で吸気弁閉弁時におけるスロットル弁開度を正確に予測し、この予測に基づいて吸気弁閉弁時における機関吸入空気量を算出している。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−169469号公報
【特許文献2】
特開2002−201998号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の装置では、アクセルペダルの操作に対して実際のスロットル弁開度変化をわずかな時間だけ遅らせることにより、正確に将来の機関吸入空気量を予測することを可能としている。この遅れ時間は運転者がほとんど体感できない程度の時間であり、運転感覚上問題となることはない。
【0013】
しかし、車両用機関などでは、運転者の操作とは別に緊急避難的に機関出力トルクを低下させる必要が生じる場合がある。例えば、TRC(トラクションコントロール)装置やVSC(車両走行安定)装置などを備えた車両では駆動輪のスリップが所定値以上になった場合にはスリップを抑制するために機関の出力トルクを低下させることが必要となる。この場合には、運転者のアクセルペダルの踏み込み量にかかわらず電子スロットル弁には閉弁要求信号が送られ、スロットル弁目標開度は閉弁要求信号に応じた値まで低減される。
【0014】
ところが、TRC制御やVSC制御は車両走行安定性の面から極めて高い制御応答性が必要となり、これらの制御による緊急閉弁要求があった場合にも、スロットル弁の駆動を遅延させていたのではたとえわずかな遅延時間であっても制御応答性の低下により車両走行安定性に悪影響が生じる可能性がある。
【0015】
このため、通常、スロットル弁駆動遅延による位相進み逆演算法により機関吸入空気量を算出する場合には、上記緊急閉弁要求があったときには遅延時間を設けることなく直ちにスロットル弁の駆動を開始して要求されたスロットル弁開度に近づけるようにしている。
ところが、一旦スロットル弁の遅延駆動が中止されると位相進み逆演算法ではもはや将来の吸気弁閉弁時の吸入空気量を正確に予測することは出来なくなる。また、トラクションコントロールなどによる緊急閉弁要求が終了し、再度スロットル弁の遅延駆動を開始した場合も位相進み逆演算法による予測結果が正確な値に収束するまでには多少の時間を要することになる。このため、その間吸入空気量の予測ができず正確な燃料噴射制御が行えないため、機関性能や排気性状の悪化を生じる問題がある。
【0016】
しかも、上記のように真に制御上必要とされる緊急閉弁要求があった場合には、走行安定性を維持するためにはスロットル弁の遅延駆動を停止することも或いはやむを得ないと言えるものの、その他に上記緊急閉弁要求と区別がつかない虚偽の閉弁要求が発生する場合がある。
例えば、電子スロットル弁などではステッパモータなどによりスロットル弁の回動軸を駆動して回動軸に取り付けた板状の弁体を回動させている。しかし、スロットル弁の弁体は全開位置(板状弁体が吸気流れ方向に平行になる位置)以上に回動する必要がないため、実際には電子スロットル弁には常に全開位置以上に回転しないように制限信号(閉じ信号)が供給されている。
【0017】
スロットル弁の上記した全開位置は、回動軸の回転角にして大体85度程度になるが、この場合、電子スロットル弁を駆動するステッパモータに対しては、常に回転角が85度以内になるように開度制限信号が供給されている。
この閉じ信号は、AD変換されてステッパモータに供給され、モータのステップ数が85度に相当する値以上に大きいと判断された場合には、回転角が85度以下になるようにスロットル弁が閉弁される。この場合も、運転者のアクセルペダル操作によるスロットル弁の閉弁ではないため、緊急閉弁要求と区別することはできず、スロットル弁の遅延駆動が停止されることになる。
【0018】
ところが、実際にはスロットル弁が全開位置付近にあるような場合には、例えば制御回路の解像度による誤差などのため、実際にはスロットル弁開度が全開位置を越えていないにもかかわらず、1度から数度程度の微少な虚偽の閉弁要求が発生する場合が多くある。このため、スロットル弁が全開位置にあるような場合には、虚偽の閉弁要求の発生によりスロットル弁の遅延駆動が中断されて位相進み逆演算法による吸入空気量の予測ができなくなる場合がある。
【0019】
本発明は、上記問題を解決し、スロットル弁開度全開付近で虚偽の緊急閉弁要求により吸入空気量の予測が中断される頻度を低減可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、現在のアクセルペダル操作量に基づいて、内燃機関のスロットル弁目標開度を設定し、実際のスロットル弁開度が前記目標開度になるように、予め定めた遅延時間経過後にスロットル弁の駆動を開始することにより、現在から所定時間経過後の将来における実際のスロットル弁開度を予測するとともに、該予測スロットル弁開度に基づいて前記所定時間経過後の将来における機関吸入空気量を算出するが、所定の緊急閉弁要求信号によりスロットル弁目標開度が現在の値より小さな値に設定されたときには、前記遅延時間を設けることなく直ちにスロットル弁開度が目標開度になるようにスロットル弁の駆動を開始する、内燃機関の制御装置において、スロットル弁目標開度が、スロットル弁の開度変化に対する実際のスロットル弁開口面積の変化がゼロになるスロットル弁開度領域にある場合には、前記緊急閉弁要求信号によりスロットル弁目標開度が設定された場合であっても、前記予め定めた遅延時間経過後に実際のスロットル弁開度が目標開度になるようにスロットル弁の駆動を開始することを特徴とする、内燃機関の制御装置が提供される。
【0021】
すなわち、請求項1の発明では緊急閉弁要求信号により設定されたスロットル弁目標開度がスロットル弁の開度変化に対する実際のスロットル弁開口面積の変化がゼロになるスロットル弁開度領域、すなわちスロットル弁の開度が多少変更されてもスロットル弁の開口面積が変化しない領域にある場合には、緊急閉弁要求による閉弁動作であっても通常と同様にスロットル弁の遅延駆動を行う。
【0022】
このような領域では、スロットル弁の開度変化があってもスロットル弁開口面積が変化しないのであるから、スロットル弁遅延駆動の有無にかかわらず機関の出力には変化は生じない。このため、仮に緊急閉弁要求が真に必要とされるものであった場合であっても、遅延駆動による応答遅れなどの問題は生じない。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、前記スロットル弁は、回動軸により回動される板状の弁体を有するバタフライ弁であり、前記スロットル弁の開度変化に対する実際のスロットル弁開口面積の変化がゼロになるスロットル弁開口領域は、吸気流れ方向から見て前記板状の弁体が前記回動軸に重なる領域である、請求項1に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0024】
すなわち、請求項2の発明では緊急閉弁要求信号があった場合でもスロットル弁の遅延駆動を継続する領域は、スロットル弁の弁体が吸気流れ方向から見てスロットル弁階同軸に重なる領域、すなわちスロットル弁の弁体が吸気流れに略平行になるスロットル弁開度全開付近の領域とされる。
【0025】
このスロットル弁開度領域は、スロットル弁の全開付近の比較的狭い領域であり、前述したようにこの付近では虚偽の緊急閉弁要求信号が出力されやすく、発生した閉弁要求信号全てに対して、スロットル弁の遅延動作を中断していると正確な燃料噴射制御を行うことができない。
また、緊急閉弁要求信号は、機関出力トルクを低下させるために出力されるものであるので、通常緊急閉弁要求信号により設定される目標スロットル弁開度が、このようにスロットル弁全開付近の領域に設定される可能性は低い。このため、上記領域ではスロットル弁の遅延駆動を継続することにより、虚偽の閉弁要求信号のために位相進み逆演算による吸入空気量予測が中断される頻度を低く抑えることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を自動車用内燃機関に適用した実施形態の概略構成を説明する図である。
【0027】
図1において1は内燃機関本体、3は機関1の吸気通路、5は吸気通路3に設けられたスロットル弁である。
本実施形態では、スロットル弁5はステッパモータなどのアクチュエータ5aにより駆動され、運転者のアクセルペダル操作とは独立して開度を設定することができる、いわゆる電子スロットル弁とされている。
【0028】
図1に30で示すのは、機関1の電子制御装置(ECU)である。ECU30は、ROM、RAM、CPU、AD変換器等を双方向バスで接続した公知の構成のマイクロコンピュータとされている。ECU30は機関1の燃料噴射制御、点火時期制御などの基本制御を行う他、本実施形態では運転者のアクセルペダル(図示せず)の操作に応じてスロットル弁5を駆動する際に、スロットル弁の駆動を一定時間遅延させることにより、スロットル弁開度の「先読み」を行い、この先読みしたスロットル弁開度に基づいて位相進み逆演算法により機関の吸気量を予測する制御を行う。
【0029】
これらの制御のため、ECU30には図示しないそれぞれのセンサから機関1の回転数NE、アクセル開度(運転者のアクセルペダル操作量)ACなどが入力されている。また、ECU30は機関1の燃料噴射弁、点火プラグ(図示せず)に接続され、機関の燃料噴射と点火時期とを制御している他、スロットル弁5のアクチュエータ(ステッパモータ)5aに接続され、スロットル弁開度を制御している。
【0030】
次に、本実施形態の機関の燃料噴射量算出について説明する。
本実施形態においては、燃料噴射量(各燃料噴射弁の噴射時間)TAUは、各気筒の吸入空気量と機関回転数とに基づいて以下の式から算出される。
TAU=(KL/NE)×KINJ×α×FAF ……(1)
ここで、KLは、機関吸入空気量(流量)、NEは機関回転数を表す。後述するように、各気筒の吸入空気量は気筒吸気弁閉弁時に確定するため、本実施形態ではKLは気筒の吸気弁閉弁時における機関吸入空気量を使用する。通常、各気筒の燃料噴射量の算出タイミングは気筒吸気弁閉弁タイミングより早いため、TAUの算出時にはKLの実測値を使用することはできない。このため、本実施形態では後述する吸入空気量の先読み、すなわち位相進み逆演算法により求めた気筒吸気弁閉弁時の吸気量予測値が使用される。
【0031】
なお、KINJは機関空燃比を目標空燃比(例えば理論空燃比)にするための燃料量を算出するための換算定数、、αは機関の暖機状態や他の運転状態から決定される補正係数、FAFは機関排気通路に配置した空燃比センサで検出した排気空燃比(すなわち機関の燃焼空燃比)が目標空燃比になるように燃料噴射量をフィードバック制御するための補正係数である。
【0032】
次に、本実施形態の気筒吸入空気量KLの算出方法について説明する。
気筒の吸入空気量は気筒吸気弁が閉弁するときの吸気管圧力PMと気筒の充填効率KTPとにより定まる。また、機関が定常状態で運転されている場合(すなわち、機関回転数NEとスロットル弁開度TAが一定に維持されている場合)には、吸気管圧力PMと充填効率KTPとはスロットル弁開度TAと機関回転数NEとの関数となり、スロットル弁開度TAと機関回転数NEとが定まれば一義的に決定される。このため、気筒吸入空気量KLも、機関回転数NEとスロットル弁開度TAとの関数となり、吸気弁閉弁時の吸入空気量KLは吸気弁閉弁時の機関回転数NEとスロットル弁開度TAとから算出することができる。
【0033】
本実施形態では、予め実際の機関を用いて機関定常運転時に、機関回転数NEとスロットル弁開度TAとの各組合せ条件での機関吸入空気量KLを計測し、この吸入空気量KLの値をTAとNEとを用いたマップの形でECU30のROMに格納してある。機関運転中、ECU30はスロットル弁開度TAと機関回転数NEとを用いて、このマップから機関定常運転における機関吸入空気量を算出する。
【0034】
ところで、前述したように、実際に気筒内に吸入された空気量が確定するのは気筒の吸気弁が閉弁した時点である。このため、本実施形態では燃料噴射タイミング(吸気弁開弁中)における機関回転数NEとスロットル弁開度TAとを用いて吸気弁閉弁時の吸入空気量を予測しこの予測値に基づいて燃料噴射量TAUの算出操作を行う。以下の説明では、この吸気弁閉弁時の吸気量予測値をKLFWDと称する。
【0035】
以下、KLFWDの算出について説明する。
TAとNEとを用いてマップから読み出される、定常運転における吸入空気量をKLTAとすると、KLTAはスロットル弁開度TAまたは機関回転数NEが変化すれば直ちに変化するが、実際の吸入空気量KLはTA、NEが変化しても直ちに変化後の値KLTAにはならず、ある遅れ時間を持って変化する。
【0036】
図2は、TA、NE等の変化により吸入空気量のマップ値KLTAがステップ状に変化した場合の実際の吸入空気量KLの変化を説明する図である。図2に示すように、KLTAがステップ状に変化すると、KLは比較的緩やかに変化して、ある時間経過後に変化後のKLTAに到達する。このKLの挙動はKLTAの変化に対して一次遅れ応答系で近似することができる。このため、現在の吸入空気量(計算値)をKLCRTとすると、KLCRTは過去の吸入空気量と現在のKLTAとの値から一時遅れ応答モデルを用いて計算することができる。
【0037】
すなわち、KLCRTは以下の一時遅れ応答式を用いて表すことができる。
KLCRT=KLCRTi−1+(KLTA−KLCRTi−1)/N ……(2)
ここでKLCRTは現在の吸入空気量(計算値)、KLCRTi−1 は現在より時間Δt前の吸入空気量、KLTAは現在のスロットル弁開度TAと機関回転数NEとから定まる定常状態における吸入空気量(マップ値)である。
【0038】
また、Nは重み付け係数であり、一次遅れ応答の時定数Tと上記Δtとを用いて、N=T/Δtとして表される。時定数Tはスロットル弁開度TAと機関回転数NEとにより定まる値であり、実際の機関を用いて予め実験によりTAとNEとの関数として求めることができる。
本実施形態では、機関始動時にKLCRT=KLTAの初期値を用いて上記の(2)式の計算を開始し、以後機関運転中時間Δt毎に上記(2)式の計算を繰り返すことにより、機関始動時からの逐次計算の結果として現在の吸入空気量KLCRTが算出される。なお、(2)式から明らかなように、機関定常運転(すなわちKLTAが一定の状態での運転)がある程度継続するとKLCRTの値はKLTAに一致するようになる。
【0039】
ところで、上記により算出されるKLCRTは現在の吸入空気量の値であるが、前述のように、実際に気筒に吸入される空気量を最も良く反映しているのは各気筒の吸気弁閉弁時の吸入空気量の値であるため、正確に吸入空気量KLを算出するためには吸気弁閉弁時の吸入空気量を用いて計算を行うことが好ましい。一方、吸入空気量の応答を図2に示したように一次遅れ応答系で近似して現在の吸入空気量KLCRTを算出したのであるから、仮にKLTAが変化後一定に維持されるとすれば同じ一次遅れ応答モデルを用いてさらに(2)式の逐次計算を繰り返すことにより、現在(KLCRT算出時点)より先の時点の吸入空気量を予測することが可能である。すなわち、KLCRTを算出後、同じKLTAの値を用いて(2)式の計算を1回実施すれば、現在からΔt経過後の吸入空気量が計算され、(2)式の計算を2回繰り返せば2×Δt経過後の吸入空気量が計算される。つまり、現在(KLCRT算出時点)から次にいずれかの気筒の吸気弁が閉弁するまでの時間をLとすると、算出したKLCRTの値を初期値として、現在のKLTAを用いて(2)式の計算をL/Δt回繰り返すことにより次にいずれかの気筒が閉弁するときの吸入空気量を計算することができる。
【0040】
すなわち、何れかの気筒の吸気弁閉弁時の吸入空気量KLFWDは、回転数NEとスロットル弁開度TAとが現在のものから変化しなければ(すなわち空気量計算値KLTAが一定であれば)、現在のNEとTAとを用いて(2)式の逐次計算を行うことにより予測することができる。
【0041】
ところで、上記逐次計算に使用したKLTAの値は現在のTAとNEとに基づくマップ値であるが、NEの値は短時間で大きく変化することはないため現在の回転数を用いて計算を行っても予測精度はそれほど低下しない。しかしTAの値は過渡運転時(急加速時、急減速時)などには短時間で大きく変化する場合がある。
【0042】
このため、KLFWDの予測精度を高めるためには、現在の吸入空気量KLCRTから上記逐次計算によりKLFWDを算出する場合には現在の値TAに基づいて空気量計算値KLTAを求めるのではなく吸気弁閉弁時のスロットル弁開度TAの値(将来のスロットル弁開度)に基づいてKLTAを求める必要がある。そこで、本実施形態では、前述した特開平10−169469で提案された位相進み逆演算法により、吸気弁閉弁時のスロットル弁開度TAを正確に予測するようにしている。
【0043】
本実施形態では、独立したアクチュエータ5aを備え、アクセルペダルとは機械的に連結されていない電子制御スロットル弁5が用いられている。ECU30は、一定のタイミングで、アクセルペダル近傍に配置されたアクセル開度センサ(図示せず)からアクセルペダルの踏込み量を読み込み、アクセルペダル踏込み量に応じてスロットル弁目標開度を決定するとともに、アクチュエータ5aを駆動してスロットル弁5開度を目標開度に制御する操作を行っている。更に、本実施形態では、ECU30は現在のアクセル開度に基づいてスロットル弁の目標開度TAGを設定後、ある遅れ時間Dだけ算出した目標開度の出力を遅延させ、遅れ時間D経過後にアクチュエータ5aに目標開度TAGを出力するスロットル弁の遅延駆動を行い、アクセルペダルの操作に対する実際のスロットル弁の動きを時間Dだけ遅らせるようにしている。。
【0044】
以下、時間Dだけスロットル弁の作動を遅延させる理由について説明する。
図3(A)は、スロットル弁目標開度TAGと実際のスロットル弁の開度変化との関係を示す図である。スロットル弁目標開度TAGは、運転者のアクセルペダル踏込み量(アクセル開度)ACが急激に変化した場合にも、それに追従してアクセル開度変化と略同時に変化するように設定される。しかし、実際のスロットル弁開度はアクチュエータ5aの作動遅れや制御遅れなどにより、目標開度TAGに対して一定の特性の遅れを持って変化する。
【0045】
すなわち、図3(A)実線に示すように目標開度TAG(またはアクセル開度AC)が急激に変化した場合にも、実際のスロットル弁開度TAは点線に示すようにTAGの変化に対してほぼ一次遅れで近似できる変化をする。スロットル弁の作動特性は既知であるため、例えば、図3(A)のように時点tで目標開度がステップ状に変化したときには現在から時間L経過後の実際のスロットル弁開度は式(2)で示したと同様な一次遅れ近似により正確に予測できる。しかし、目標開度TAGの変化は実際にはステップ状ではなく、時点tの後も目標開度TAGは変化を続ける。このため、時点tにおける目標開度TAGに基づいて時間L経過後のスロットル弁開度を予測したのでは、時間L経過までの目標開度TAGの変化が全く予測に反映されず、特に目標開度TAが急激に変化するような場合にはスロットル弁開度の予測精度が大幅に低下する問題が生じる。
【0046】
そこで、本実施形態ではスロットル弁の作動を故意に時間Dだけ遅らせることにより、スロットル弁開度の予測精度を向上させている。図3(B)は図3(A)に対して、スロットル弁の作動を時間Dだけ遅らせた場合を示す図である。今アクセル開度ACが時点tで変化を開始したとすると、アクセル開度ACの変化に対応した目標開度TAGがスロットル弁のアクチュエータに入力され、スロットル弁が作動を開始するのは時点tから時間Dが経過した時点(図3(B)t)になる。この時点tでは、時点t以後時点tまでの目標開度TAGはすでに設定されており既知となっている。このことは、すなわち、時点tを基準にして考えると、時点tから時間Dだけ将来まで(図3(B)、時点tまで)の目標開度TAGの変化が時点tにおいて判明していることになる。このため、時点tから時点tまでの間のスロットル弁開度は、スロットル弁の作動特性と目標開度TAGの変化に基づいて正確に予測可能となる。
【0047】
このため、ある気筒の閉弁時期が時点tから時間D内にある場合(すなわち、図3(B)の時点t より前の場合)には気筒閉弁時期におけるスロットル弁開度は略完全な精度で予測することができる。また、気筒の閉弁時期が時点tより後になる場合には、時点tを出発点として前述のKLCRTで用いたのと同様の逐次計算を行うことにより、吸気弁閉弁時のスロットル弁開度を極めて高精度に予測することが可能となる。
【0048】
なお、遅れ時間は運転者がスロットル弁の作動遅れを体感しないような短い時間(例えば20〜100ミリ秒程度)に設定されるため、スロットル弁の作動を遅延させることにより運転上の問題は生じない。
本実施形態では、上記により次の気筒の吸気弁閉弁時までのスロットル弁開度TA変化を正確に予測し、この予測値と現在の回転数NEとからマップを用いて吸入空気量の計算値KLTAを求める。そして、更にこのKLTAとKCRTとを用いて気筒閉弁時まで前述の(2)式の逐次計算を行うことにより、吸気弁閉弁時の吸入空気量KLFWDを予測している。
【0049】
上述のように、本実施形態ではスロットル弁の駆動を所定の遅延時間Dだけ遅らせることにより、Dだけ先の時間までの各時点におけるスロットル弁目標開度TAGを常に先読みし、TAGを用いた逐次計算により吸気弁閉弁時の吸入空気量KLFWDを求めている。
このように、スロットル弁の駆動を遅延させることにより正確に機関吸入空気量を算出することが可能となり、精度の高い燃料噴射制御を行うことができる。また、前述したように、アクセルペダルの操作に対するスロットル弁開度変化の遅延は通常の運転者には体感できない程度のものであり車両の運転感覚を悪化させるものではない。
【0050】
しかし、スロットル弁の遅延駆動は出力トルクの変化要求に対して実際の出力トルクの変化を遅らせるものであるため、常にスロットル弁の遅延駆動を行っていると問題が生じる場合がある。
例えば、車両の走行中には運転者のアクセルペダル操作によるものでないトルク変化要求(トルク低減要求)が生じる場合がある。このような運転者のアクセルペダル操作とは無関係に発生するトルク低減要求の代表的なものとしては、トラクションコントロール装置(TRC)と走行安定性制御装置(VSC)の作動によるトルク低減要求(減速要求)がある。
【0051】
TRCは、車両の発進、加速時等に機関出力トルク過大のために駆動輪にスリップが生じることを防止するものであり、駆動輪スリップを抑制するためにスロットル弁を所定量だけ閉弁して機関出力トルクを抑制する操作を行う。
また、VSCは車両旋回時の走行安定性を確保するためのものであり、例えば車両旋回時に前輪または後輪で横滑りが生じたような場合に、車輪の駆動トルクを低減することにより車両の進行方向を補正して運転者の意図した通りの旋回を行うことを可能とする操作を行う。
【0052】
これらVSCやTRCの作動による出力トルクの低減要求(スロットル弁閉弁要求)は、いわば緊急事態に対応するものであり高度の応答性が必要とされるものであるから、このような緊急閉弁要求に対してもスロットル弁の駆動開始を遅延させることは許されない。
このため、本実施形態においては運転者のアクセルペダル操作によるものでないTRCやVSCによるスロットル弁の閉弁要求があった場合には、スロットル弁の遅延駆動を中断して遅延時間を設けることなく直ちにスロットル弁を駆動(閉弁)するようにしている。
【0053】
ところが、燃料噴射量の算出操作においては、スロットル弁の遅延駆動、すなわちスロットル弁目標開度TAGの先読み、を少しでも中断すると現在のスロットル弁目標開度TAGのみを用いた計算を行わざるを得なくなり、吸入空気量KLFWDの予測精度が低下する。このため、先読み(スロットル弁遅延駆動)の中断時には燃料噴射量の算出に誤差を生じ機関性能の低下や排気性状の悪化を生じる場合がある。
【0054】
もちろん、スロットル弁遅延駆動が一時中断されても、遅延駆動を再開すれば計算を繰り返す間にKLFWDの算出精度は向上し正確な値に収束するようになるものの、頻繁にスロットル弁の遅延駆動の中断が生じると全体として機関性能の低下や排気性状の悪化が無視できなくなる。
しかも、前述したようにスロットル弁開度が全開付近にある場合には、開度制限信号の制御回路の解像度などに起因する誤差により、スロットル回転角度にして数度程度の微少な虚偽の閉弁要求が出される場合が比較的多くあり、その都度スロットル弁の遅延駆動を中断すると機関性能の低下や排気性状の悪化が生じるのである。
【0055】
これを防止するためには、スロットル弁開度全開付近で微少な閉弁要求があった場合には全て虚偽の閉弁要求であると考えて無視することも考えられる。しかし、実際にはVSCやTRCの作動によっても微少な閉弁要求が発生する場合もあり、全ての閉弁要求を一律に無視したのでは、VSCやTRCによる出力トルク制御に支障をきたす可能性がある。
【0056】
そこで、本実施形態では以下に説明する方法でVSCやTRCの出力トルク制御に与える影響を最小限に抑制しながら、頻繁なスロットル弁の遅延駆動の中断による機関性能の低下や排気性状の悪化が生じることを防止している。
図4は、本実施形態のスロットル弁5断面拡大図である。図4において、符号55はスロットル弁のハウジング(スロットルボディ)、51はステッパモータ5aにより駆動される回動軸(バルブシャフト)51、53は回動軸51に取着された板状の弁体を示している。
【0057】
図4において、弁体53が符号Iで示す位置にあるとき、スロットル弁は全閉となる。また、全閉位置から図4で時計方向に弁体53が回転して、弁体53が吸気流れ方向に略平行になった位置(図4に符号IIで示す位置)にあるときが全開位置となる。本実施形態では、スロットル弁角度は全閉位置(I)からの回転角度で表しており、全開位置(II)ではスロットル弁角度θは約85度になる。
【0058】
前述したように、スロットル弁開度は全開位置(約85度)を越えないように制限されているが、このためにスロットル弁が全開位置近傍にあるときに虚偽の微少角度(例えば数度)の緊急閉弁要求が発生する場合があり、この虚偽の閉弁要求の発生毎にスロットル弁の遅延駆動を中断していると問題が生じる。
一方、スロットル弁5の弁体53が全開位置近傍にある場合には、弁体が回動してもスロットル弁の開口面積に変化がないスロットル弁開度領域が存在する。
【0059】
例えば、弁体53の全開位置から図4にαで示した角度領域では、スロットル弁の弁体は吸気流方向(図4、矢印A方向)から見てバルブシャフト51と重なるため、この角度領域内では弁体53が閉弁方向に移動してもスロットル弁開口面積は変化せず、機関出力トルクは変化しない。
そこで、本実施形態ではスロットル弁の遅延駆動を実施中に緊急閉弁要求があった場合、閉弁要求角度(目標開度)が図4のαの角度領域(開口面積不感領域)に入る場合には、閉弁要求に応じて閉弁動作を行うものの、スロットル弁の遅延駆動を継続し遅れ時間D経過後にスロットル弁の駆動を開始するようにしている。
【0060】
すなわち、本実施形態では、緊急閉弁要求が発生した場合に、ECU30は閉弁要求角度が全開角度−α(図4)(αは、例えば5度程度の小さい角度)より小さい場合には、スロットル弁の遅延駆動を中断して直ちにスロットル弁を閉弁要求角度に向けて駆動を開始する。しかし、閉弁要求角度が上記全開角度−αより大きい場合、すなわち閉弁要求角度が図4における開口面積不感領域に入る場合には、そのままスロットル弁の遅延駆動を継続する。
【0061】
一般に、VSC制御やTRC制御による閉弁要求が発生する場合、閉弁要求角度はかなり小さい角度(スロットル弁開度が小さくなる角度)であるのが通常であり、VSC制御やTRC制御による閉弁要求角度が上記した開口面積不感領域に入ることはほとんどないが、全く有り得ないわけではない。微少な閉弁要求を一律に無視してスロットル弁の駆動を行わないでいると、仮に閉弁要求が正当なものであった場合には、VSC制御やTRC制御により引き続き閉弁要求が発生した場合、前回無視した閉弁要求角度分だけスロットル弁の回転角が大きくなり、出力トルク変化の応答性が悪くなる可能性がある。
【0062】
これに対して、本実施形態では上記開口面積不感領域内に入るような微少な閉弁要求があった場合にも遅延駆動は継続するもののスロットル弁の弁体は閉弁要求角度になるように制御されるため、仮に閉弁要求が正当なものであり、引き続きVSC制御やTRC制御による閉弁要求が発生した場合にも、この位置から閉弁動作が行われるようになり制御の応答性が悪化することがない。
【0063】
また、本実施形態によれば、微少角度の閉弁要求の多くを占める虚偽の閉弁要求に関してはスロットル弁の遅延駆動によるスロットル弁開度の先読みが中断されないため、スロットル弁開度先読みの中断による機関性能の低下や排気性状の悪化が生じることが抑制される。
【0064】
【発明の効果】
各請求項に記載の発明によれば、虚偽の緊急閉弁信号により吸入空気量の予測が中断される頻度を低く抑え、機関性能の低下や排気性状の悪化を抑制することが可能となる共通の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動車用内燃機関に適用した場合の実施形態の概略構成を説明する図である。
【図2】本実施形態の吸入空気量予測方法を説明する図である。
【図3】本実施形態の吸入空気量予測方法を説明する図である。
【図4】本実施形態のスロットル弁の開口面積不感領域を示す断面図である。
【符号の説明】
1…内燃機関本体
3…吸気通路
5…スロットル弁
5a…アクチュエータ
30…電子制御ユニット(ECU)
51…バルブシャフト
53…弁体

Claims (2)

  1. 現在のアクセルペダル操作量に基づいて、内燃機関のスロットル弁目標開度を設定し、実際のスロットル弁開度が前記目標開度になるように、予め定めた遅延時間経過後にスロットル弁の駆動を開始することにより、現在から所定時間経過後の将来における実際のスロットル弁開度を予測するとともに、該予測スロットル弁開度に基づいて前記所定時間経過後の将来における機関吸入空気量を算出するが、所定の緊急閉弁要求信号によりスロットル弁目標開度が現在の値より小さな値に設定されたときには、前記遅延時間を設けることなく直ちにスロットル弁開度が目標開度になるようにスロットル弁の駆動を開始する、内燃機関の制御装置において、
    スロットル弁目標開度が、スロットル弁の開度変化に対する実際のスロットル弁開口面積の変化がゼロになるスロットル弁開度領域にある場合には、前記緊急閉弁要求信号によりスロットル弁目標開度が設定された場合であっても、前記予め定めた遅延時間経過後に実際のスロットル弁開度が目標開度になるようにスロットル弁の駆動を開始することを特徴とする、内燃機関の制御装置。
  2. 前記スロットル弁は、回動軸により回動される板状の弁体を有するバタフライ弁であり、前記スロットル弁の開度変化に対する実際のスロットル弁開口面積の変化がゼロになるスロットル弁開口領域は、吸気流れ方向から見て前記板状の弁体が前記回動軸に重なる領域である、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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