JP2910528B2 - 内燃機関用加速判定装置 - Google Patents

内燃機関用加速判定装置

Info

Publication number
JP2910528B2
JP2910528B2 JP25458693A JP25458693A JP2910528B2 JP 2910528 B2 JP2910528 B2 JP 2910528B2 JP 25458693 A JP25458693 A JP 25458693A JP 25458693 A JP25458693 A JP 25458693A JP 2910528 B2 JP2910528 B2 JP 2910528B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
data
air
load
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25458693A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07103053A (ja
Inventor
均 加村
保樹 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP25458693A priority Critical patent/JP2910528B2/ja
Publication of JPH07103053A publication Critical patent/JPH07103053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2910528B2 publication Critical patent/JP2910528B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Testing Of Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用内燃機関の制御
に用いて好適の、内燃機関用加速判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関(エンジン)の制御には、加速
時用に対応して行なうものが多々あり、このような制御
を行なう場合には、加速判定を行なう必要がある。例え
ば車両用エンジンには、所要の運転条件下では理論空燃
比(ストイキオ)よりも希薄側空燃比(リーン)での希
薄燃焼運転を行なう希薄燃焼式内燃機関(所謂リーンバ
ーンエンジン)が提供されている。
【0003】このようなリーンバーンエンジンにおいて
も、加速時に希薄燃焼運転を行なっていると、加速性能
の低下と排気ガスの悪化を招くので、加速時用に対応し
た制御が要求され、例えば特開平01−29642に開
示されているが、加速時には、空燃比をストイキオ若し
くは過濃側空燃比(リッチ)での運転を行ない、加速が
終了すると、再びリーンに戻すという制御が考えられて
いる。
【0004】この場合の加速判定は、例えばスロットル
開度偏差の検出情報に基づいて、スロットル開度偏差が
閾値を越えたら加速状態であると判定できる。ところ
で、このような加速判定は、通常、所定の周期で、デー
タをサンプリングしながら行なうことになるが、このサ
ンプリング周期が長いと加速判定が遅れるため、特に急
加速時に制御応答性の遅れが問題になり、逆に、このサ
ンプリング周期が短いと、緩加速時に加速の検出自体が
困難になり、加速判定を適切に行なえない。
【0005】このような相反する不具合を解消するため
に、例えば特公昭63−40261に開示されているよ
うに、短いサンプリング周期と長いサンプリング周期と
を設定して、急加速時には短いサンプリング周期のデー
タに基づいて加速判定を起こない、緩加速時には長いサ
ンプリング周期のデータに基づいて加速判定を起こなう
手段が提案されている。
【0006】例えば図8は、スロットル開度偏差ΔTP
Sを閾値(加速判定値)αと比較して加速判定を行なう
場合の、スロットル開度,短周期偏差(短周期で求めら
れるスロットル開度偏差)ΔTPSS 及び長周期偏差
(長周期で求められるスロットル開度偏差)ΔTPSL
の変化と、加速判定結果とを示すタイムチャートであ
る。短周期偏差ΔTPSS は短周期毎にスロットル開度
情報TPSを得てこれを時間微分することで得ており、
長周期偏差ΔTPSL は長周期毎にスロットル開度情報
TPSを得てこれを時間微分することで得ている。
【0007】図示する例では、時刻t1 で緩加速を開始
すると、この加速は短周期偏差ΔTPSS にはあまり現
れないが、長周期偏差ΔTPSL にはある程度大きく現
れ、時刻t2 で加速が判定される。このように、緩加速
は、検出するのに時間がかかるものの、長周期サンプリ
ングに基づいて検出でき、緩加速における加速判定を確
実に行なうことができるのである。
【0008】また、この後、時刻t3 で今度は急加速を
開始すると、この加速は短周期偏差ΔTPSS にすぐに
現れ、時刻t4 で加速が判定される。このように、急加
速は短周期サンプリングに基づいて速やかに検出でき、
速やかな加速判定を行なうことができるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のよう
に、加速判定を単に緩加速の場合と急加速の場合とに分
けてしまうと、緩加速域には入るが、その中でも、緩加
速用の長いサンプリング周期から加速判定を行なうこと
になる。このような中間的な加速状態では、加速判定の
遅れが問題になる。
【0010】この結果、例えば前述のリーンバーンエン
ジンにおいては、排気ガス(NOx)悪化域に滞留する
時間が長くなって、排気ガスの悪化を招来する。従っ
て、このような緩加速時にもできるだけ速やかに加速判
定を行なって、空燃比をリーンからストイキオ若しくは
リッチに切り換えれば、例え僅かな時間でも排気ガスの
悪化を抑制でき、合わせて、加速性能を向上できるので
ある。
【0011】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、緩加速時をはじめとした加速の判定を、加速
検出が可能な限り短時間で確実に行なえるようにした、
内燃機関用加速判定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の内燃
機関用加速判定装置は、内燃機関の負荷状態の変化
相関するパラメータを検出する負荷変化パラメータ検出
手段と、加速判定値を設定する加速判定値設定手段と、
該負荷変化パラメータ検出手段からの負荷変化相関パ
ラメータと該加速判定値設定手段で設定された該加速判
定値とを比較して、該負荷変化相関パラメータが該加
速判定値よりも大きいと、加速運転であると判定する加
速判定手段とをそなえ、該負荷変化パラメータ検出手段
が、第1のサンプリング間隔で負荷相関パラメータデー
タを検出する第1のデータサンプリング手段と、該第1
のデータサンプリング手段で行なわれる第1のサンプリ
ング間隔より短い第2のサンプリング間隔で負荷相関パ
ラメータデータを検出する第2のデータサンプリング手
段とをそなえるとともに、該第1のデータサンプリング
手段で得られた負荷相関パラメータデータと該第2のデ
ータサンプリング手段で得られた負荷相関パラメータデ
ータとの偏差を演算して、これを負荷変化相関パラ
メータとして出力する偏差演算手段をそなえて構成され
たことを特徴としている。
【0013】
【作用】上述の本発明の内燃機関用加速判定装置では、
負荷変化パラメータ検出手段が内燃機関の負荷状態の変
と相関するパラメータを検出し、加速判定値設定手
段が加速判定値を設定する。加速判定値設定手段では、
このように演算された該負荷変化パラメータ検出手段か
らの負荷変化相関パラメータと該加速判定値設定手段
で設定された該加速判定値とを比較して、該負荷変化
相関パラメータが該加速判定値よりも大きいと、加速運
転であると判定する。
【0014】該負荷変化パラメータ検出手段では、該パ
ラメータの検出にあたって、第1のデータサンプリング
手段が、第1のサンプリング間隔で負荷相関パラメータ
データを検出し、第2のデータサンプリング手段が、該
第1のデータサンプリング手段で行なわれる第1のサン
プリング間隔より短い第2のサンプリング間隔で負荷相
関パラメータデータを検出する。
【0015】そして、偏差演算手段が、該第1のデータ
サンプリング手段で得られた負荷相関パラメータデータ
と該第2のデータサンプリング手段で得られた負荷相関
パラメータデータとの偏差を演算して、これを負荷変化
相関パラメータとして出力する。すなわち、該負荷変
化パラメータ検出手段では、第2のサンプリング間隔ご
とに、データのサンプリング間隔を増加させながら負荷
変化相関パラメータを更新することになり、負荷相関
パラメータデータの変化が小さい加速、即ち、緩加速時
又は緩加速に近い場合いは、データのサンプリング間隔
が適当に増加したところで、加速を判定でき、負荷相関
パラメータデータの変化が大きい加速、即ち、急加速時
又は急加速に近い場合いは、データのサンプリング間隔
が増加しないうちに、速やかに加速を判定できる。
【0016】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明する。図1〜図7は本発明の一実施例としての内燃
機関用加速判定装置をそなえた希薄燃焼式内燃機関の制
御装置を示すもので、図1はその装置の制御ブロック
図、図2はその装置を有するエンジンシステムの全体構
成図、図3はその装置を有するエンジンシステムの制御
系を示すハードブロック図、図4はその装置の動作を説
明するためのフローチャート、図5はその装置の制御に
用いる判定パラメータの算出動作を説明するためのフロ
ーチャート、図6,7はいずれもその装置の効果を説明
するためのタイムチャートである。
【0017】さて、本装置を装備する自動車用のエンジ
ンは、所要の運転条件下では理論空燃比(ストイキオ)
よりも希薄側空燃比(リーン)での希薄燃焼運転(リー
ンバーン運転)を行なうリーンバーンエンジンとして構
成されているが、このエンジンシステムは、図2に示す
ようになる。すなわち、この図2において、エンジン
(内燃機関)1は、その燃焼室2に通じる吸気通路3お
よび排気通路4を有しており、吸気通路3と燃焼室2と
は吸気弁5によって連通制御されるとともに、排気通路
4と燃焼室2とは排気弁6によって連通制御されるよう
になっている。
【0018】また、吸気通路3には、その上流側から順
に、エアクリーナ7,スロットル弁8および電磁式燃料
噴射弁(インジェクタ)9が設けられており、排気通路
4には、その上流側から順に、三元触媒10および図示
しないマフラ(消音器)が設けられている。なお、イン
ジェクタ9は、エンジン1の各気筒毎に設けられてい
る。また、吸気通路3には、サージタンク3aが設けら
れている。
【0019】また、三元触媒10は、ストイキオ運転状
態で、CO,HC,NOxを浄化するもので、公知のも
のである。さらに、スロットル弁8は、ワイヤケーブル
を介してアクセルペダル(図示せず)に連結されてお
り、このアクセルペダルの踏込み量に応じて開度を調整
されるようになっている。
【0020】また、吸気通路3には、スロットル弁8を
バイパスする第1バイパス通路11Aが設けられ、この
第1バイパス通路11Aには、ISC弁として機能する
ステッパモータ弁(以下、STM弁という)12が介装
されている。なお、この第1バイパス通路11Aには、
エンジン冷却水温に応じて開度が調整されるワックスタ
イプのファーストアイドルエアバルブ13もSTM弁1
2に併設されている。
【0021】ここで、STM弁12は、第1バイパス通
路11A中に形成された弁座部に当接しうる弁体12a
と、この弁体位置を調整するためのステッパモータ(I
SC用アクチュエータ)12bと、弁体を弁座部に押圧
する方向(第1バイパス通路11Aを塞ぐ方向)へ付勢
するバネ12cとから構成されている。そして、ステッ
パモータ12bにより、弁座部に対する弁体12aの位
置の段階的な調整(ステップ数による調整)を行なうこ
とで、弁座部と弁体12aとの開度つまりSTM弁12
の開度が調整されるようになっている。
【0022】従って、このSTM弁12の開度を後述す
る電子制御ユニット(ECU)25にて制御することに
より、運転者によるアクセルペダルの操作とは関係な
く、第1バイパス通路11Aを通して吸気をエンジン1
に供給することができ、その開度を変えることでスロッ
トルバイパス吸気量を調整することができるようになっ
ている。
【0023】なお、ISC用アクチュエータとしては、
ステッパモータ12bの代わりに、DCモータを用いて
もよい。さらに、吸気通路3には、スロットル弁8をバ
イパスする第2バイパス通路11Bが設けられ、この第
2バイパス通路11Bには、エアバイパス弁14が介装
されている。
【0024】ここで、このエアバイパス弁14は、第2
バイパス通路11B中に形成された弁座部に当接しうる
弁体14aと、この弁体位置を調整するためのダイアフ
ラム式アクチュエータ14bとから構成されており、ダ
イアフラム式アクチュエータ14bのダイアフラム室に
は、スロットル弁下流側の吸気通路と連通するパイロッ
ト通路141が設けられており、このパイロット通路1
41に、エアバイパス弁制御用電磁弁142が介装され
ている。
【0025】従って、このエアバイパス弁制御用電磁弁
142の開度を後述するECU25にて制御することに
より、この場合も、運転者によるアクセルペダルの操作
とは関係なく、第2バイパス通路11Bを通して吸気を
エンジン1に供給することができ、その開度を変えるこ
とでスロットルバイパス吸気量を調整することができる
ようになっている。なお、このエアバイパス弁制御用電
磁弁142は、リーンバーン運転時には開状態にされ、
それ以外で閉状態にされるのが基本動作である。
【0026】また、排気通路4と吸気通路3との間に
は、排気を吸気系へ戻す排気再循環通路(EGR通路)
80が介装されていて、このEGR通路80には、EG
R弁81が介装されている。ここで、このEGR弁81
は、EGR通路80中に形成された弁座部に当接しうる
弁体81aと、この弁体位置を調整するためのダイアフ
ラム式アクチュエータ81bとから構成されており、ダ
イアフラム式アクチュエータ81bのダイアフラム室に
は、スロットル弁下流側の吸気通路と連通するパイロッ
ト通路82が設けられており、このパイロット通路82
に、ERG弁制御用電磁弁83が介装されている。
【0027】従って、このEGR弁制御用電磁弁83の
開度を後述するECU25にて制御することにより、E
GR通路80を通して、排気を吸気系へ戻すことができ
るようになっている。なお、図2において、15は燃料
圧調節器で、この燃料圧調節器15は、吸気通路3中の
負圧を受けて動作し、図示しないフュエルポンプからフ
ュエルタンクへ戻る燃料量を調節することにより、イン
ジェクタ9から噴射される燃料圧を調節するようになっ
ている。
【0028】また、このエンジンシステムを制御するた
めに、種々のセンサが設けられている。まず、図2に示
すように、エアクリーナ7を通過した吸気が吸気通路3
内に流入する部分には、吸入空気量をカルマン渦情報か
ら検出するエアフローセンサ(吸気量センサ)17や吸
気温センサ18,大気圧センサ19がそなえられてい
る。
【0029】また、吸気通路3におけるスロットル弁8
の配設部分には、スロットル弁8の開度を検出するポテ
ンショメータ式のスロットルポジションセンサ20のほ
かに、アイドルスイッチ21がそなえられている。さら
に、排気通路4側における三元触媒10の上流側部分
に、排気ガス中の酸素濃度(O2 濃度)を空燃比リーン
側において線形に検出するリニア酸素濃度センサ(以
下、単に「リニアO2 センサ」という)22がそなえら
れるほか、その他のセンサとして、エンジン1用の冷却
水の温度を検出する水温センサ23や、図3に示すクラ
ンク角度を検出するクランク角センサ24(このクラン
ク角センサ24はエンジン回転数Neを検出する回転数
センサとしての機能も兼ねている)や車速センサ30な
どがそなえられている。
【0030】そして、これらのセンサやスイッチからの
検出信号は、図3に示すようなECU25へ入力される
ようになっている。ここで、このECU25のハードウ
ェア構成は、図3に示すようになるが、このECU25
は、その主要部としてCPU(演算装置)26をそなえ
たコンピュータとして構成されており、CPU26に
は、吸気温センサ18,大気圧センサ19,スロットル
ポジションセンサ20,リニアO2 センサ22,水温セ
ンサ23等からの検出信号が、入力インタフェース28
およびアナログ/ディジタルコンバータ29を介して入
力されるようになっている。
【0031】また、CPU26には、エアフローセンサ
17,アイドルスイッチ21,クランク角センサ24,
車速センサ30等からの検出信号が、入力インタフェー
ス35を介して直接入力されるようになっている。さら
に、CPU26は、バスラインを介して、プログラムデ
ータや固定値データのほか各種データを記憶するROM
(記憶手段)36や更新して順次書き替えられるRAM
37との間でデータの授受を行なうようになっている。
【0032】また、CPU26による演算の結果、EC
U25からは、エンジン1の運転状態を制御するための
信号、例えば、燃料噴射制御信号,点火時期制御信号,
ISC制御信号,バイパスエア制御信号,EGR制御信
号等の各種制御信号が出力されるようになっている。こ
こで、燃料噴射制御(空燃比制御)信号は、CPU26
から噴射ドライバ39を介して、インジェクタ9を駆動
させるためのインジェクタソレノイド9a(正確にはイ
ンジェクタソレノイド9a用のトランジスタ)へ出力さ
れるようになっており、点火時期制御信号は、CPU2
6から点火ドライバ40を介して、パワートランジスタ
41へ出力され、このパワートランジスタ41から点火
コイル42を介しディストリビュータ43により各点火
プラグ16に順次火花を発生させるようになっている。
【0033】また、ISC制御信号は、CPU26から
ISCドライバ44を介して、ステッパモータ12bへ
出力され、バイパスエア制御信号は、CPU26からバ
イパスエア用ドライバ45を介して、エアバイパス弁制
御用電磁弁142のソレノイド142aへ出力されるよ
うになっている。さらに、EGR制御信号は、CPU2
6からEGRドライバ46を介して、ERG弁制御用電
磁弁83のソレノイド83aへ出力されるようになって
いる。
【0034】今、燃料噴射制御(空燃比制御)に着目す
ると、この燃料噴射制御(インジェクタ駆動時間制御)
のために、ECU25は、図1に示すように、基本駆動
時間決定手段50,空燃比係数設定手段51,リーン空
燃比係数設定手段52,加速ストイキオ運転用空燃比係
数設定手段53,その他補正係数設定手段54,デッド
タイム補正手段55,選択手段56,57の各機能をそ
なえており、更にリーン運転条件判定手段58,スロッ
トル開度変化検出手段(負荷変化パラメータ検出手段)
59,第1切替制御手段60,第2切替制御手段61の
各機能に加えて、加速判定値設定手段62A,加速終了
判定手段62B,加速判定手段62Cとスロットル開度
変化検出手段59とからなる加速判定装置62の機能も
有している。
【0035】ここで、基本駆動時間決定手段50は、イ
ンジェクタ9のための基本駆動時間TB を決定するもの
で、このため、この基本駆動時間決定手段50はエアフ
ローセンサ17からの吸入空気量A情報とクランク角セ
ンサ(エンジン回転数センサ)24からのエンジン回転
数Ne情報とからエンジン1回転あたりの吸入空気量A
/N情報を求め、この情報に基づき基本駆動時間TB
決定するようになっている。
【0036】空燃比係数設定手段51は、運転状態に応
じて空燃比をリッチまたはストイキオにするための空燃
比係数KAFSを設定するものである。リーン空燃比係
数設定手段52は、空燃比をリーンにするための空燃比
係数KAFLを設定するものであり、加速ストイキオ運
転用空燃比補正係数設定手段53は、リーン運転中に加
速と判定されたときに空燃比をストイキオにするための
加速ストイキオ運転用空燃比係数KAFACを設定する
ものである。
【0037】その他補正係数設定手段54は、エンジン
冷却水温,吸気温,大気圧等に応じた補正係数Kを設定
するものである。また、デッドタイム補正手段55はバ
ッテリ電圧に応じて駆動時間を補正するためデッドタイ
ム(無効時間)TD を設定するものである。選択手段5
6は、リーン空燃比係数設定手段52からの空燃比係数
KAFL,加速ストイキオ運転用空燃比係数設定手段5
3からの加速ストイキオ運転用空燃比係数KAFACの
いずれかを選択するもので、選択手段57は、空燃比係
数設定手段52からの空燃比補正係数KAFSまたは選
択手段56で選択された空燃比係数KAFL又はKAF
ACのいずれかを選択するものである。
【0038】リーン運転条件判定手段58は、リーンバ
ーン運転を行なうことができる条件が成立したかどうか
を判定するものである。スロットル開度変化検出手段5
9は、スロットルポジションセンサ20からの検出信号
を微分して、エンジン1の負荷状態の変化と相関するパ
ラメータとしてのスロットル弁8の開度変化(偏差とも
いう)を検出するものである。
【0039】このスロットル開度変化検出手段59は、
具体的には、第1のデータサンプリング手段59Aと、
第2のデータサンプリング手段59Bと、偏差演算手段
59Cとをそなえて構成されている。第1のデータサン
プリング手段59Aは、タイマ(図示略)からのカウン
ト情報に基づいて予め設定された第1のサンプリング間
隔(長周期設定値)γで、スロットルポジションセンサ
20からのスロットル開度データ(負荷相関パラメータ
データ)の検出信号(TPS値)を読み込んで、この値
を偏差演算手段59Cに出力する。
【0040】第2のデータサンプリング手段59Bは、
タイマ(図示略)からのカウント情報に基づいて予め設
定された第2のサンプリング間隔(短周期設定値)β
で、スロットルポジションセンサ20からのスロットル
開度データ(負荷相関パラメータデータ)の検出信号
(TPS値)を読み込んで、この値を偏差演算手段59
Cに出力する。
【0041】2つのサンプリング間隔γ,βが設けられ
るが、第1のサンプリング間隔γに比べて第2のサンプ
リング間隔βの方が小さく(γ≫β)設定されている。
例えば第1のサンプリング間隔γは数百msec以上に設定
され、第2のサンプリング間隔βは数十msecに設定され
ている。即ち、第1のサンプリング間隔γは、緩加速時
にも加速の検出を確実に行なえるように十分に長く(例
えば数百msec以上)設定され、逆に、第2のサンプリン
グ間隔βは、急加速時に制御応答性の遅れが問題になら
ないように十分に短く(例えば数十msec)設定されてい
る。
【0042】偏差演算手段59Cでは、第1のデータサ
ンプリング手段59Aで得られたスロットル開度データ
(負荷相関パラメータデータ)T0と第2のデータサン
プリング手段59Bで得られたスロットル開度データ
(負荷相関パラメータデータ)Tとの偏差を演算して、
これをスロットル開度偏差(負荷変化相関パラメー
タ)として出力する。
【0043】したがって、第1のデータサンプリング手
段59Aからスロットル開度データT0が得られたら、
この後は、このデータT0とサンプリング間隔βで第2
のデータサンプリング手段59Bから得られるスロット
ル開度データTとから、このサンプリング間隔β毎に、
スロットル開度偏差ΔTPS(=T−T0)を演算する
のである。
【0044】第1切替制御手段60は、リーン運転条件
判定手段58での判定結果に基づいて、選択手段57の
切替制御を行なうものである。第2切替制御手段61
は、選択手段56の切替制御を行なうものであるが、更
に具体的に言えば、リーン運転中に加速運転が行なわれ
ると、選択手段56に、加速ストイキオ運転用空燃比補
正係数設定手段53からの加速ストイキオ運転用空燃比
係数KAFACを選択させた上で、加速運転が終了する
と、選択手段56にリーン空燃比係数設定手段52から
の空燃比係数KAFLを選択させるように、制御し、リ
ーン運転時におけるその他の場合は、選択手段56に、
リーン空燃比係数設定手段52からの空燃比係数KAF
Lを選択させるように、制御するものである。
【0045】ここで、この第2切替制御手段61の制御
のためにそなえられた、加速判定手段62C及び加速終
了判定手段62B、加速判定手段62Cの判定のため
に、上記のスロットル開度変化検出手段59とともにそ
なえられた加速判定値設定手段62Aについて説明す
る。加速判定値設定手段62Aでは、通常は値(通常
値)α2を判定値αに設定するが、特定の状態、即ち、
高速運転時において、加速ストイキオ運転からリーン運
転に切り換わった直後の一定期間だけは、値α2よりも
大きい値α1(α1>α2)を判定値αに設定する。具
体的には、車速センサ30からの検出情報及び加速終了
判定手段62Bからの情報を受けて、検出された車速V
sが閾値Vs1よりも高い高速領域にあり、且つ、加速
終了が判定されると、タイマに基づいてこの時点から所
定期間だけは比較的大きい値α1(α1>α2)を判定
値αに設定するのである。
【0046】加速終了判定手段62Bは、エンジン回転
数センサ24からの情報を受けて、エンジン回転数Ne
の上昇を予め設定された閾値ΔNe1と比較して、回転
数上昇が収まったら加速終了と判定して、第2切替制御
手段61へはリーン運転への切換のために、加速判定値
設定手段62Aには判定値変更のために、それぞれ加速
終了情報を出力する。
【0047】加速判定手段62Cでは、スロットル開度
変化検出手段59からの検出情報と加速判定値設定手段
62Aからの設定情報とから、スロットル弁8の開度偏
差ΔTPSが判定値αよりも大きいと、加速中であると
判定して、この旨の情報を第2切替制御手段61へ出力
する。このように、第2切替制御手段61では、リーン
運転条件判定手段58からの情報に基づきリーン運転中
であると判断され、且つ、加速判定手段62Cからの情
報に基づき加速運転が行なわれている判断されると、加
速ストイキオ運転用空燃比係数KAFACを選択させ、
この後、加速終了判定手段62Bからの情報に基づき加
速が終了したと判断されると、再びリーン空燃比係数設
定手段52からの空燃比係数KAFLを選択させるよう
になっているのである。
【0048】そして、燃料噴射時間TINJ は、TB ×K
AFS×K+TD 又はTB ×KAFL×K+TD 又はT
B ×KAFAC×K+TD のいずれかとなり、この時間
IN J で燃料が噴射されるようになっているのである。
これにより、このECU25は、リーン運転中にスロッ
トル開度変化検出手段59からの出力情報と加速判定値
設定手段62Aで設定された加速判定値αとを比較し
て、出力情報が加速判定値αよりも大きいと、加速運転
であると判定して、エンジン1に供給される燃料空気の
混合割合をストイキオ状態(またはリッチ状態)にする
空燃比制御手段の機能を有していることになる。
【0049】次に、リーンバーンエンジンにおける燃料
噴射制御(空燃比制御)について、加速判定とともに、
図4,5に示すフローチャートを用いて説明する。ま
ず、図4のメインルーチンの説明の前に、メインルーチ
ンに用いる判定パラメータを設定又は演算するタイマ割
り込みルーチン(図5)を説明する。図5に示すよう
に、このタイマ割り込みルーチンでは、ステップB1で
長周期用タイマ値T1,短周期用タイマT2,切替用タ
イマ値TIMをインクリメントして、ステップB2の判
断で、長周期タイマT1が長周期設定値(第1のサンプ
リング間隔)γに達したら、ステップB3に進んで、第
1のデータサンプリング手段59Aにより、スロットル
ポジションセンサ20からのスロットル開度データ(負
荷相関パラメータデータ)の検出信号(TPS値)を読
み込み、これを第1のデータT0とおき、ステップB4
で、タイマ値T1を0にリセットして、ステップB5に
進む。
【0050】長周期タイマT1が第1のサンプリング間
隔γに達しなければステップB3,B4の動作は行なわ
ない。ついで、ステップB5に進みこの判断で、短周期
タイマT2が短周期設定値(第2のサンプリング間隔)
βに達したら、ステップB6に進んで、第2のデータサ
ンプリング手段59Bにより、スロットルポジションセ
ンサ20からのスロットル開度データ(負荷相関パラメ
ータデータ)の検出信号(TPS値)を読み込み、これ
を第2のデータTとおき、ステップB7で、タイマ値T
2を0にリセットする。そして、ステップB8で、第1
のデータT0と第2のデータTとの偏差(スロットル弁
開度偏差)ΔTPS(=T−T0)を算出する。
【0051】短周期タイマT2が第2のサンプリング間
隔βに達しなければステップB6〜B8の動作は行なわ
ない。このようにして、切替用タイマ値TIMは0リセ
ットされない限り、インクメントされていき、また、短
周期(第2のサンプリング間隔)β毎に、ΔTPSが更
新される。
【0052】ここで、メインルーチンの説明に移ると、
図4に示すように、まず、ルーチン開始時には、ステッ
プA0で、初期設定が行なわれ、以後、ステップA1以
降で周期的に空燃比の設定動作が行なわれる。ステップ
A1では、A/N(エンジン1回転当たりの吸気量)や
エンジン回転数Neや冷却水温Tw等を読み込みんで、
ステップA2で、リーン運転条件が成立したかどうかを
判定する。最初は、リーン運転条件が成立していないの
で、ステップA3で、ストイキオまたはリッチ運転状態
に応じた空燃比係数KAFSをKAFとおき、ステップ
A16で、KAFに応じて、空燃比を設定する。
【0053】これにより、エンジン運転状態に応じて、
ストイキオまたはリッチにするための燃料噴射制御が実
行される。次に、ステップA2で、リーン運転条件が成
立したとすると、ステップA2でYESルートをとっ
て、ステップA4で、車速Vsが閾値Vs1以上かを判
定し、車速Vsが閾値Vs1以上であれば(即ち、高速
であれば)、ステップA5に進んで、切替用タイマ値T
IMが閾値η以下かを判定する。
【0054】通常は、車速Vsが閾値Vs1以上でない
か、又は、TIMが閾値η以下でないので、ステップA
6に進んで、加速判定値αを通常値α2に設定する。な
お、この加速判定値αはステップA0でこのα2に初期
設定されている。一方、車速Vsが閾値Vs1以上であ
って、且つ、TIMが閾値η以下であると、ステップA
7に進んで、加速判定値αを大きな値α1(α1>α
2)に設定する。
【0055】ただし、TIMは後述する加速継続フラグ
(加速ストイキオ運転用空燃比を選択させるフラグ)が
セットされてステップA13で0にリセットされないか
ぎり増加するので、通常、加速ストイキオ運転を経なけ
れば、ステップA7には進まない。このように、加速判
定値αが設定されると、ステップA8で、加速継続フラ
グがセットされたかが判定されるが、始めは、加速継続
フラグはセットされていないので、ステップA9に進ん
で、短周期(第2のサンプリング間隔)β毎に得られる
スロットル弁開度偏差ΔTPSが設定された加速判定値
α以上かを判定する。スロットル弁開度偏差ΔTPSが
加速判定値α以上なければ、加速ストイキオ運転は必要
なく、ステップA10に進んで、リーン運転状態に応じ
た空燃比係数KAFLをKAFとおき、ステップA16
で、KAFに応じて、空燃比を設定する。
【0056】これにより、リーン運転状態に応じて燃料
噴射制御が実行される。一方、スロットル弁開度偏差Δ
TPSが加速判定値α以上あれば、ステップA9からス
テップA11に進んで、加速継続フラグをセットして、
ステップA12で、加速ストイキオ運転用空燃比係数K
AFACをKAFとおき、ステップA13で、TIMを
0にリセットして、ステップA16で、KAFに応じ
て、空燃比を設定する。
【0057】これにより、リーン運転中に、アクセルペ
ダルを踏み込むと、ストイキオまたはリッチにするため
の燃料噴射制御が実行される。このようにして、加速継
続フラグがセットされると、リーン運転条件が成立する
かぎりは、ステップA4〜A7を経て、ステップA8に
進み、このステップA8の判定で、ステップA14に進
む。
【0058】特に、車速Vsが閾値Vs1以上の高速時
であれば、加速継続フラグがリセットされないかぎり
は、ステップA4,A5からステップA7に進んで、加
速判定値αが比較的大きな値α1(α1>α2)に設定
される。ステップA14では、加速終了判定手段62B
により加速が終了したかを判定して、加速が終了してい
なければ、ステップA12に進んで上述のように加速ス
トイキオ運転用空燃比係数KAFACをKAFとおい
て、空燃比を設定し、ストイキオまたはリッチにするた
めの燃料噴射制御が実行される。
【0059】加速が終了したら、ステップA14からス
テップA15に進んで、加速継続フラグをリセットし
て、ステップA9に進む。そして、スロットル弁開度偏
差ΔTPSが設定された加速判定値α以上かを判定する
が、加速継続フラグをリセットされた直後は、通常、加
速判定値αが比較的大きな値α1になるので、スロット
ル弁開度偏差ΔTPSが極めて大きくないかぎりは、Δ
TPS<αとなって、ステップA10に進む。そして、
リーン運転状態に応じた空燃比係数KAFLをKAFと
おき、ステップA16で、KAFに応じて、空燃比を設
定する。
【0060】これにより、リーン運転状態に応じて燃料
噴射制御が実行される。このルートを通ると、TIMが
0にリセットされないので、TIMは増加して、時間η
が経過すると、TIM≦ηが成立しなくなり、ステップ
A5からステップA6に進んで、加速判定値αが通常値
α2に戻される。もちろん、これ以前であっても、車速
Vsが閾値Vs1よりも小さくなれば、ステップA4の
判断でステップA6に進み、加速判定値αが通常値α2
に戻される。
【0061】以降は、リ−ンバーン状態での運転が継続
している場合に、同様の処理を繰り返す。即ち、スロッ
トル弁開度偏差ΔTPSが通常程度大きくなれば、ΔT
PS≧αが成立するので、上述と同様に、加速時に必要
に応じて、加速ストイキオ運転が行なわれる。即ち、加
速ストイキオ運転用空燃比係数KAFACがKAFとさ
れて、これに基づいて空燃比が設定される。
【0062】このように、動作するので、リーン運転時
に加速に対応した加速ストイキオ運転を行った以後に、
例えば図6に示すように、加速終了を経て再び加速を行
なう運転が行なわれた場合には、次のようになる。ま
ず、加速状態では、加速ストイキオ運転用空燃比が設定
されて加速ストイキオ運転が行なわれ、加速が終了する
と、リーン運転用空燃比が設定されてリーン運転に切り
換えられる。
【0063】この切換直後に、高速運転時であれば、一
定期間(時間η以内)だけは、加速判定値αが大きな値
(α1)に設定されるので、リーン運転への切換後の大
きなトルクダウンの発生による車速低下に対して、ドラ
イバが車速を維持しようとしてアクセルを踏んで図中に
破線で示すようにスロットル弁開度偏差ΔTPSを増加
させても、加速として判定されずに、リーン運転が維持
される。勿論、リーン運転切換後に車速を維持しようと
するアクセルの踏込みではなく、本当に更なる加速を求
めてのアクセルの踏込みであれば、通常、急激なアクセ
ルの踏込みを行なうので、スロットル弁開度偏差ΔTP
Sには極めて大きくなり加速と判定されて、空燃比がリ
ーンから再び加速ストイキオへ切り換えられる。
【0064】そして、図示するように、一定期間(時間
η以内)が経過すると、加速判定値αが再び通常値(α
2)に戻されるので、この後は、スロットル弁開度偏差
ΔTPSに基づいて通常どおり加速判定が行なわれて、
ΔTPS≧α(=α2)の加速判定時には、加速ストイ
キオ運転が行なわれて、排気ガスの悪化が回避されて、
加速性能が確保される。
【0065】また、この装置では、加速判定装置62に
おいて、スロットル開度変化検出手段59の検出のため
に、大小2つのサンプリング間隔γ,βが設けられ、偏
差演算手段59Cで、大きなサンプリング間隔γで得ら
れたデータT0と小さなサンプリング間隔βで得られた
データTとの偏差(T−T0)をスロットル開度偏差Δ
TPSとしているので、例えば図7(A)に示すスロッ
トル開度の変化に対応して、図7(B)に示すように、
スロットル開度偏差ΔTPSが求められて、加速判定値
αと比較して加速が判定される。また、従来の長いサン
プリング周期γによる加速判定では、図7(C)に示す
ように、加速が判定される。
【0066】つまり、従来の長いサンプリング周期γに
よる加速判定では、周期γでスロットル開度データT
(A0),(A1),(A2)・・・・とデータをとり
ながら、図7(C)に示すように、スロットル開度偏差
ΔTPSを求めて、加速判定を行なう。この場合、時点
t1で加速を開始すると、加速開始後、この長いサンプ
リング周期γ毎にしか判定が行なわれないので、例えば
図7に示す例の場合には最も早くても時点t3までは加
速判定されない。
【0067】これに対して、本装置では、周期γでスロ
ットル開度データT(A0),(A1),(A2)・・
・・とともに、周期βでスロットル開度データT(B
0),(B1),(B2)・・・・とデータをとりなが
ら、図7(B)に示するように、スロットル開度偏差Δ
TPSを求めて、加速判定を行なう。図7(A)に示す
ようにスロットル開度が変化すると、スロットル開度偏
差ΔTPSは次第に増加していき、これが加速判定値α
を越えた時点t2で、加速状態であると判定する。
【0068】したがって、比較的急な加速が行なわれる
と、サンプリング周期βをあまり多数経過しないでも、
スロットル開度偏差(負荷変化量相関パラメータ)ΔT
PSが加速判定値αを越えて加速が判定されることにな
り、緩加速中でも急な加速に対しては、比較的短い時間
で加速を判定できる。そして、最も急な加速に対して、
サンプリング周期βの単位でのスロットル開度偏差ΔT
PSを求めてこれに基づいて加速判定を行なうことがで
き、可能な限りの速やかに加速を判定できるのである。
【0069】また、緩やかな加速が行なわれると、サン
プリング周期βを多数経過することで、スロットル開度
偏差ΔTPSが加速判定値αを越えて加速が判定される
ことになる。そして、最も緩やかな加速に対して、サン
プリング周期γの単位でのスロットル開度偏差ΔTPS
を求めてこれに基づいて加速判定を行なうことができ、
緩加速時にも確実に加速判定できるのである。
【0070】このように、本装置では、広範な加速範囲
に対応して適切に加速判定を行なえるのである。なお、
急加速時には、従来と同様にして短周期のサンプリング
データから加速判定を行なうようにすればよいが、この
ように緩加速と急加速とに特別分けて考えなくてもよ
い。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の内燃機関
用加速判定装置によれば、内燃機関の負荷状態の変化
と相関するパラメータを検出する負荷変化パラメータ検
出手段と、加速判定値を設定する加速判定値設定手段
と、該負荷変化パラメータ検出手段からの負荷変化
関パラメータと該加速判定値設定手段で設定された該加
速判定値とを比較して、該負荷変化相関パラメータが
該加速判定値よりも大きいと、加速運転であると判定す
る加速判定手段とをそなえ、該負荷変化パラメータ検出
手段が、第1のサンプリング間隔で負荷相関パラメータ
データを検出する第1のデータサンプリング手段と、該
第1のデータサンプリング手段で行なわれる第1のサン
プリング間隔より短い第2のサンプリング間隔で負荷相
関パラメータデータを検出する第2のデータサンプリン
グ手段とをそなえるとともに、該第1のデータサンプリ
ング手段で得られた負荷相関パラメータデータと該第2
のデータサンプリング手段で得られた負荷相関パラメー
タデータとの偏差を演算して、これを負荷変化相関
パラメータとして出力する偏差演算手段をそなえて構成
されることにより、従来いわゆる緩加速用のデータのサ
ンプリング間隔で加速を検出し加速の判定を行なってき
た加速領域で、加速検出が可能な限り短時間で確実に加
速の判定を行なえるようになり、内燃機関の各種の制御
を速やかに行なえるようになり、内燃機関の性能の向上
に寄与する。このため、例えば本装置をいわゆるリーン
バーンエンジンの制御に適用することで、緩加速領域の
加速性能の向上や排気ガスの悪化の防止にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての内燃機関用加速判定
装置をそなえた希薄燃焼式内燃機関の制御装置の制御ブ
ロック図である。
【図2】その装置を有するエンジンシステムの全体構成
図である。
【図3】その装置を有するエンジンシステムの制御系を
示すハードブロック図である。
【図4】その装置の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図5】その装置の制御に用いる判定パラメータの算出
動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】その装置の効果を説明するためのタイムチャー
トである。
【図7】その装置の効果を説明するためのタイムチャー
トである。
【図8】従来の内燃機関における加速判定の例を示すタ
イムチャートであって、本発明の課題を説明するための
図である。
【符号の説明】 1 エンジン(内燃機関) 1A クランク軸 1B フライホイール 2 燃焼室 3 吸気通路 3a サージタンク 4 排気通路 5 吸気弁 6 排気弁 7 エアクリーナ 8 スロットル弁 9 電磁式燃料噴射弁(インジェクタ) 9a インジェクタソレノイド 10 三元触媒 11A 第1バイパス通路 11B 第2バイパス通路 12 ステッパモータ弁(STM弁) 12a 弁体 12b ステッパモータ(ISC用アクチュエータ) 12c バネ 13 ファーストアイドルエアバルブ 14 エアバイパス弁 14a 弁体 14b ダイアフラム式アクチュエータ 15 燃料圧調節器 16 点火プラグ 17 エアフローセンサ(吸気量センサ) 18 吸気温センサ 19 大気圧センサ 20 スロットルポジションセンサ 21 アイドルスイッチ 22 リニアO2 センサ 23 水温センサ 24 クランク角センサ(エンジン回転数センサ) 25 ECU 26 CPU(演算装置) 28 入力インタフェース 29 アナログ/ディジタルコンバータ 30 車速センサ 35 入力インタフェース 36 ROM(記憶手段) 37 RAM 39 噴射ドライバ 40 点火ドライバ 41 パワートランジスタ 42 点火コイル 43 ディストリビュータ 44 ISCドライバ 45 バイパスエア用ドライバ 46 EGRドライバ 50 基本駆動時間決定手段 51 空燃比補正設定手段 52 リーン空燃比係数設定手段 53 加速ストイキオ運転用空燃比係数設定手段 54 その他補正係数設定手段 55 デッドタイム補正手段 56,57 選択手段 58 リーン運転条件判定手段 59 スロットル開度変化検出手段(負荷変化パラメー
タ検出手段) 59A 第1のデータサンプリング手段 59B 第2のデータサンプリング手段 59C 偏差演算手段 60 第1切替制御手段 61 第2切替制御手段 62 加速判定装置 62A 加速判定値設定手段 62B 加速終了判定手段 62C 加速判定手段 80 排気再循環通路(EGR通路) 81 EGR弁81 81a 弁体 81b ダイアフラム式アクチュエータ 82 パイロット通路 83 ERG弁制御用電磁弁 83a ソレノイド 84 排ガス畜圧器 85 一方向弁 86 開閉弁 87,90 アクチュエータ 141 パイロット通路 142 エアバイパス弁制御用電磁弁
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00 395

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の負荷状態の変化と相関する
    パラメータを検出する負荷変化パラメータ検出手段と、 加速判定値を設定する加速判定値設定手段と、 該負荷変化パラメータ検出手段からの負荷変化相関パ
    ラメータと該加速判定値設定手段で設定された該加速判
    定値とを比較して、該負荷変化相関パラメータが該加
    速判定値よりも大きいと、加速運転であると判定する加
    速判定手段とをそなえ、 該負荷変化パラメータ検出手段が、 第1のサンプリング間隔で負荷相関パラメータデータを
    検出する第1のデータサンプリング手段と、 該第1のデータサンプリング手段で行なわれる第1のサ
    ンプリング間隔より短い第2のサンプリング間隔で負荷
    相関パラメータデータを検出する第2のデータサンプリ
    ング手段とをそなえるとともに、 該第1のデータサンプリング手段で得られた負荷相関パ
    ラメータデータと該第2のデータサンプリング手段で得
    られた負荷相関パラメータデータとの偏差を演算して、
    これを負荷変化相関パラメータとして出力する偏差
    演算手段をそなえて構成されたことを特徴とする、内燃
    機関用加速判定装置。
JP25458693A 1993-10-12 1993-10-12 内燃機関用加速判定装置 Expired - Fee Related JP2910528B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25458693A JP2910528B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 内燃機関用加速判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25458693A JP2910528B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 内燃機関用加速判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07103053A JPH07103053A (ja) 1995-04-18
JP2910528B2 true JP2910528B2 (ja) 1999-06-23

Family

ID=17267100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25458693A Expired - Fee Related JP2910528B2 (ja) 1993-10-12 1993-10-12 内燃機関用加速判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2910528B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103678256B (zh) * 2012-09-20 2016-12-21 中国人民解放军装甲兵工程学院 车用发动机载荷谱编制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07103053A (ja) 1995-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2888113B2 (ja) 希薄燃焼式内燃機関の制御装置
JP2867778B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH1182090A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2707674B2 (ja) 空燃比制御方法
JP2910528B2 (ja) 内燃機関用加速判定装置
JP2917805B2 (ja) 内燃機関の燃焼制御方法および燃焼制御装置
JP3209056B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3089907B2 (ja) 内燃機関のアイドル回転数制御装置
JP2600724B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JPH06185396A (ja) 基本燃料噴射方法
JP2581033B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御方法
US6298839B1 (en) Air-fuel ratio control apparatus and method for internal combustion engine
JP3601209B2 (ja) 内燃機関の吸気制御装置の故障診断装置
JPH07259605A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3170046B2 (ja) 内燃機関の空燃比学習方法
JPH08334064A (ja) 排ガス還流制御装置
JPH07103035A (ja) 希薄燃焼式内燃機関の空燃比制御装置
JP3493697B2 (ja) エンジンの空燃比制御装置
JP2754649B2 (ja) 過給機付き内燃機関の燃料供給装置
JP3303614B2 (ja) 内燃機関のアイドル回転速度制御装置
JP3513882B2 (ja) エンジンの燃料制御装置
JP3614090B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3303616B2 (ja) 内燃機関のアイドル回転速度制御装置
JP2561248B2 (ja) 内燃機関の燃料カツト制御装置
JP2000234549A (ja) エンジンの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990309

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080409

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090409

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100409

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees