JP2600724B2 - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置

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JP2600724B2
JP2600724B2 JP62285731A JP28573187A JP2600724B2 JP 2600724 B2 JP2600724 B2 JP 2600724B2 JP 62285731 A JP62285731 A JP 62285731A JP 28573187 A JP28573187 A JP 28573187A JP 2600724 B2 JP2600724 B2 JP 2600724B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の燃料噴射量制御装置に係り、特に
排ガス再循環装置(EGR装置)を備えた内燃機関の燃料
噴射量制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より、機関負荷(吸入空気量または吸気管圧力)
と機関回転速度とに基づいて燃料噴射量や添加時期等の
制御量を求めて機関を制御すると共に、NOXの排出量を
低減することを目的としたEGR装置を備えた内燃機関が
知られている。この内燃機関では、EGR装置作動中と非
作動中とでは、機関が要求する燃料噴射量が異なるた
め、EGR装置作動中の燃料噴射量のマップとEGR装置非作
動中の燃料噴射量(作動用燃料噴射量(非作動用燃料噴
射量)のマツプとを用意し、EGR装置作動、非作動状態
に応じてマツプを切換えて機関を制御している。ここで
EGR装置作動時点または非作動時点で燃料噴射量のマツ
プを切換えて機関を制御すると、切換時に燃料噴射量が
不連続に変化するため、ドライバビリテイや排気エミツ
シヨンが悪化する。このため、従来では、特開昭58−15
8345号公報に示すように、マツプ切換前の燃料噴射量と
切換後の燃料噴射量を所定の重み係数に従つて重み付け
した値を切換時の燃料噴射量として使用し、切換前の燃
料噴射量から切換後の燃料噴射量へ完全に切換えるまで
の間切換前の燃料噴射量から切換後の燃料噴射量へ徐々
に移行させることが行われている。
なお、上記に関連する技術としては、特開昭59−1928
38号公報、特開昭60−81449号公報、特開昭61−4836号
公報記載の技術がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来の技術では、EGR装置各部の
部品公差や経時変化等によるEGR率のずれによって上記
重み係数の要求値(切換時間の長さに対応する)が変化
するのに対し、重み係数を一定にしているため、燃料噴
射量のマツプを切換えるときにリツチ、リーンスパイク
が発生して排気コミツシヨンおよびドライバビリテイが
悪化する、という問題があった。すなわち、EGR装置を
作動した直後について考察すると、新気に加えて排ガス
が供給されるため吸気管圧力が高くなって排ガス分だけ
燃料噴射量が多くなるように演算されることになるた
め、EGR装置作動時の燃料噴射量はEGR装置非作動時の燃
料噴射量より燃焼に寄与しない排ガス分だけ減量され
る。このため、重み係数が要求値より小さいとすなわち
切換時間が短いと早目に減量の量が多くなることになる
ため、第2図(1)に示すようにリーンスパイクが発生
し、重み係数が要求値より大きいとすなわち切換時間が
長いと減量の量が少なくなるため、第2図(3)に示す
ようにリツチスパイクが発生する。なお、作動中のEGR
装置を停止させた場合には、リツチスパイクとリーンス
パイクとの発生は上記で説明した場合と逆になる。ま
た、第2図(2)は重み係数が適正の場合の空燃比の変
化を示すものである。
本発明は、上記問題点を解決するために成されたもの
で、切換時間を最適にすることにより、リツチスパイク
によるHC、COの発生およびリーンスパイクによるNOX
発生等を防止して排気エミツシヨンおよびドライバビリ
テイが悪化しないようにすることが可能な内燃機関の燃
料噴射量制御装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明は、排ガスを吸気系
に再循環させる排ガス再循環装置が作動した場合の作動
用燃料噴射量及び前記排ガス再循環装置の作動が停止し
た場合の非作動用燃料噴射量に基づいて機関を制御し、
前記作動用燃料噴射量及び前記非作動用燃料噴射量を用
いて前記排ガス再循環装置が作動した時点から第1の所
定時間が経過する間は前記非作動用燃料噴射量から前記
作動用燃料噴射量へ徐々に移行しかつ前記排ガス再循環
装置の作動が停止した時点から第2の所定時間が経過す
る間は前記作動用燃料噴射量から前記非作動用燃料噴射
量へ徐々に移行する燃料噴射量に基づいて機関を制御す
る制御手段と、前記排ガス再循環装置が作動した時点ま
たは作動が停止した時点から所定期間内における空燃比
がリツチ傾向を示しているかリーン傾向を示しているか
を判断する判断手段と、前記判断手段で判断された空燃
比の傾向に応じて前記第1の所定時間および前記第2の
所定時間を変更する変更手段と、を含んで構成したもの
である。
〔作用〕
本発明の制御手段は、排ガスを吸気系に再循環させる
排ガス再循環装置(EGR装置)が作動した場合の作動用
燃料噴射量及びEGR装置の作動が停止した場合の非作動
用燃料噴射量に基づいて機関を制御し、作動用燃料噴射
量及び非作動用燃料噴射量を用いてEGR装置が作動した
時点から第1の所定時間が経過する間は非作動用燃料噴
射量から作動用燃料噴射量へ徐々に移行しかつEGR装置
の作動が停止した時点から第2の所定時間が経過する間
は作動用燃料噴射量から非作動用燃料噴射量へ徐々に移
行する燃料噴射量に基づいて機関を制御する。
また、判断手段は、EGR装置が作動した時点または作
動が停止した時点から所定期間内における空燃比がリツ
チ傾向を示しているかリーン傾向を示しているかを判断
する。変更手段は、判断手段で判断された空燃比の偏倚
傾向に応じて第1の所定時間および第2の所定時間を変
更する。例えば、第2図(1)で説明したように、リー
ンスパイクが発生して空燃比がリーン傾向を示すと判断
されたときには第1の所定時間が長くなるように補正さ
れ、第2図(3)で説明したようにリツチスパイクが発
生して空燃比がリツチ傾向を示すと判断されたときには
第1の所定時間が短くなるように補正される。なお、第
2の所定時間は上記とは逆方向に補正される。
このように、EGR装置が作動した時点または作動が停
止した時点から所定期間内における空燃比のリツチ傾向
又はリーン傾向に応じて第1の所定時間および第2の所
定時間を変更し、EGR装置が作動した時点から第1の所
定時間が経過する間は非作動用燃料噴射量から作動用燃
料噴射量へ徐々に移行しかつEGR装置の作動が停止した
時点から第2の所定時間が経過する間は作動用燃料噴射
量から非作動用燃料噴射量へ徐々に移行する燃料噴射量
に基づいて機関を制御することによりリーンスパイクや
リツチスパイクを防止することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、空燃比の偏倚傾
向に応じて燃料噴射量の切換時間を変更するようにした
ので、この時間を最適な値に制御でき、排気エミツシヨ
ンおよびドライバビリテイを向上させることができる、
という効果が得られる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例に係る燃料噴射
量制御装置を備えた内燃機関(エンジン)を詳細に説明
する。第3図は、この内燃機関の概略を示すもので、エ
アクリーナ12の下流側には、アクセルペダルによって開
度が制御されるスロツトル弁10が配置されている。この
スロツトル弁10の上流側には、吸気温を検出する吸気温
センサ14が取付けられている。また、スロツトル弁10に
はスロツトル弁10の開度を検出するポテンシヨメータ等
で構成されたスロツトル開度センサ24が取付けられてい
る。スロツトル弁10の下流側にはサージタンク18が配置
されており、このサージタンク18はインテークマニホー
ルド22を介して機関本体に形成された燃焼室に連通され
ている。サージタンク18には、半導体式圧力センサ20が
取付けられている。また、インテークマニホールド22に
はインテークマニホールド22内に突出するよう各気筒毎
に燃料噴射弁16が取付けられている。
機関本体に形成された燃焼室は、エキゾーストマニホ
ールド26を介して三元触媒を充填した触媒装置(図示せ
ず)に連通されている。このエキゾーストマニホールド
26には、排ガス中の残留酸素濃度を検出して理論空燃比
を境に反転した信号を出力するO2センサ56が取付けられ
ている。また、機関本体のエンジンブロツクには、この
エンジンブロツクを貫通してウオータジヤケツト内に突
出するよう機関冷却水温を検出する水温センサ48が取付
けられている。
エキゾーストマニホールド26とサージタンク18とを連
通するように排ガス循環路27が配置されており、この排
ガス循環路27の途中に、ダイヤフラム39と弁体40とを備
えたEGRバルブ36が取付けられている。EGRバルブ36のダ
イヤフラム室37は、バキユームスイツチングバルブ(VS
V)23およびEGRバキユームモジユレータ28が配置された
負圧通路35を介してスロツトル弁10の下流側に穿設され
たEGRポート32に連通されている。EGRバキユームモジユ
レータ28は、弁体30を備えたダイヤフラム29によつて定
圧室31と大気に連通された大気室33とに区画されてお
り、大気室33内には圧縮されたスプリング34が配置され
ている。そして、EGRバキユームモジユレータ28の定圧
室31はEGRバルブ36に連通されている。
機関本体のシリンダヘツドを貫通して燃料室内に突出
するように各気筒毎に点火プラグ45が取付けられてお
り、この点火プラグ45はデイストリビユータ41及びイグ
ナイタ38を介して制御回路44に接続されている。このデ
イストリビユータ41内には、デイストリビユータシヤフ
トに固定されたシグナルロータとデイストリビユータハ
ウジングに固定されたピツクアツプとで構成された回転
角センサ42が取付けられている。この回転角センサ42
は、例えば30゜CA毎に発生するパルス列から成るエンジ
ン回転速度信号を制御回路44に出力する。
上記制御回路44はマイクロコンピユータを含んで構成
されている。すなわち、制御回路44は第4図に示すよう
に、電源でバツクアツプされたランダムアクセスメモリ
(バツクアツプRAM)58、リードオンリメモリ(ROM)6
0、マイクロプロセツシングユニツト(MPU)62、入出力
ポート64、入力ポート66、出力ポート67、68、70及びこ
れらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス
72を含んで構成されている。入出力ポート64には、アナ
ログ−デジタル(A/D)変換器74及びマルチプレクサ76
が接続されている。マルチプレクサ76には抵抗R及びコ
ンデンサCで構成されたCRフイルタ78を介して圧力セン
サ20が接続されると共に、バツフア80を介して水温セン
サ48が接続され、バツフア81を介してスロツトル開度セ
ンサ24が接続され、またバツフア79を介して吸気温セン
サ14が接続されている。CRフイルタ78の時定数は吸気管
絶対圧力の脈動成分を除去できる程度の大きさ(3〜5m
sec)である。MPU62は、入出力ポート64を介してA/D変
換器74及びマルチプレクサ6を制御し、圧力センサ20出
力、水温センサ48出力、吸気温センサ14出力及びスロツ
トル開度センサ24出力を順次A/D変換しバツクアツプRAM
58に記憶させる。圧力センサ出力のA/D変換周期は、例
えば12msecである。入力ポート66にはコンパレータ82及
びバツフア84を介してO2センサ56が接続されると共に波
形成形回路86を介して回転角センサ42が接続されてい
る。また、出力ポート67は駆動回路87を介してバキユー
ムスイツチングバルブ23に接続され、出力ポート68は駆
動回路88を介してイグナイタ38に接続され、出力ポート
70はダウンカウンタを備えた駆動回路90を介して燃料噴
射弁16に接続されている。なお、92はクロツク、94はタ
イマである。上記ROMには以下で説明する制御ルーチン
のプログラムやEGR装置作動、非作動に応じた基本点火
進角のマツプおよび基本燃料噴射時間のマツプ等が予め
記憶されている。また、バツクアツプRAMには、作動時
の重み係数NMON、および非作動時の重み係数NMOFFの初
期値(例えば、10)が予め記憶されている。
次に、上記のEGR装置の作動を第3図を参照して説明
する。EGRポート32に作用する負圧は、EGRバキユームモ
ジユレータ28および開弁状態のバキユームスイツチング
バルブ23を介してEGRバルブ36のダイヤフラム室37に供
給される。一方、排ガスはエキゾーストマニホールド26
から排ガス循環路27及びEGRバルブ36を介してEGRバキユ
ームモジユレータ28の定圧室31に供給されている。ここ
で、背圧が大気圧より設定値(スプリングとダイヤフラ
ムの弾性力により決定される)以上高いとEGRバキユー
ムモジユレータ28の弁体30によって負圧通路35が大気と
遮断されるため、バキユームスイツチングバルブ23が開
弁していればEGRポート32に発生した負圧は負圧通路35
を介して直接EGRバルブ36のダイヤフラム室37に作用
し、この負圧によってEGRバルブ36が開弁され、排ガス
がエキゾーストマニホールド26から排ガス循環路27を介
してサージタンク18に供給される。機関負荷が低下して
背圧が低下するとEGRバキユームモジユレータ28の定圧
室31に作用する圧力が低下するため大気室33に作用する
大気圧によって負圧通路35が徐々に開かれて負圧通路35
内に大気が導入されるためダイヤフラム室37に作用する
負圧が低下する。これによってEGRバルブ36が徐々に閉
じられサージタンク18内に供給される排ガスの量が減少
する。背圧が大気圧付近の圧力まで低下すると弁体30が
完全に開弁され大気室33を介してダイヤフラム室37に大
気圧が作用するためEGRバルブ36が閉弁されてサージタ
ンク18内への排ガスの供給が停止される。また、バキユ
ームスイツチングバルブ23を閉弁すると、ダイヤフラム
室37に負圧が作用しなくなるためEGRバルブが閉弁し排
ガスの供給が停止される。このように、このEGR装置に
よれば、背圧に比例した量の排気ガスが吸気系に供給さ
れ、これによって機関負荷に対してEGR率を一定に保持
することができる。
次に本実施例の制御ルーチンを説明する。第1図は所
定時間(例えば4msec)毎に実行されて重み係数を学習
するルーチンを示すものである。まず、ステツプ160に
おいて空燃比フイードバツク制御中か否かを判断し、空
燃比フイードバツク制御中のときにはステツプ164にお
いてEGR装置が作動、非作動された時点か否かを判断す
る。EGR装置が作動、非作動された時点と判断されたと
きにはステツプ166においてカウント値Cの値を所定値
(例えば、500)に設定した後ステツプ168へ進み、ステ
ツプ164の判断が否定のとき、すなわちEGR装置作動中ま
たは非作動中ではそのままステツプ168へ進む。なお、
ステツプ160において空燃比フイードバツク制御中でな
いと判断されたとき、すなわち燃料増量中や燃料カツト
中は空燃比の傾向が判断できないため、ステツプ162に
おいてカウント値Cを0に設定する。
次のステツプ168では、カウント値Cが正か否かを判
断することによりEGR装置作動時点または非作動時点か
ら所定期間(上記の例では2000msec)以内か否かを判断
し、ステツプ168の判断が背定のときはステツプ170にお
いてカウント値Cをデクリメントする。次のステツプ17
4では、O2センサ出力が空燃比リツチを示している時間
が所定時間(例えば、500msec)以上か否かを判断する
ことにより空燃比リツチ傾向か否かを判断する。ステツ
プ174の判断が肯定のときはステツプ178においてフラグ
XEGRがセツトされているか否かを判断することによりEG
R装置が作動しているか否かを判断し、フラグXEGRがセ
ツトされていればステツプ180において作動時の重み係
数NMONを所定値K1小さくする。この結果、第2図(3)
で説明したように、非作動時の燃料噴射量から作動時の
燃料噴射量へ完全に切換るまでの切換時間が長く空燃比
リツチ傾向を示したときには重み係数NMONが小さくされ
て要求値に近づくよう補正されてバツクアツプRAMに記
憶される。一方、フラグXEGRがリセツトされていると判
断されたときには、ステツプ182において非作動時の重
み係数NMOFFが所定値K2大きくなるように補正されてバ
ツクアツプRAMに記憶される。
一方ステツプ176では、O2センサ出力が所定時間以上
空燃比リーンを示しているか否かを判断することにより
空燃比リーン傾向か否を判断し、この判断が肯定のとき
にはステツプ184においてフラグXEGRがセツトされてい
るか否かを判断し、フラグXEGRがセツトされていればス
テツプ186において作動時の重み係数NMONが所定値K1
きくされてバツクアツプRAMに記憶される。この結果、
第2図(1)で説明したように切換時間が短く空燃比リ
ーン傾向を示すときには重み係数NMONが要求値に近づく
ように補正される。一方、XEGRがリセツトされていると
判断されたときには、ステツプ188においてステツプ182
とは逆に非作動時の重み係数NMOFFが所定値K2小さくさ
れてバツクアツプRAMに記憶される。また、補正終了後
は過補正を防止するために、ステツプ190においてカウ
ント値CをOにする。
上記のように学習された重み係数NMON、NMOFFを用い
て燃料噴射量を演算するルーチンについて説明する。第
5図は、所定時間(例えば、4msec)毎に実行されるル
ーチンを示すもので、ステツプ100において、例えば、
負荷、冷却水温、機関回転速度等を判断することにより
EGR装置作動条件が成立したか否かを判断する。ステツ
プ100においてEGR装置作動条件が成立したと判断された
ときには、ステツプ102においてバキユームスイツチン
グバルブをオンして開弁した後ステツプ104においてバ
ツクアツプRAMに記憶されている作動時の重み係数NMON
を読込み、ステツプ106において初期値を0としたカウ
ント値Kをインクルメントする。次のステツプ108で
は、カウント値Kが作動時の重み係数NMON以上になった
か否かを判断し、以上になったと判断されたときにはス
テツプ110においてカウント値Kの値を重み係数NMONの
値とした後ステツプ122へ進む。
一方、ステツプ100においてEGR装置作動条件が成立し
ていないと判断されたときには、ステツプ112において
バキユームスイツチングバルブをオフして閉弁した後ス
テツプ114において非作動時の重み係数NMOFFをバツクア
ツプRAMから読込む。次のステツプ116では、カウント値
Kの初期値ステツプ114で読込んだ重み係数NMOFFの値と
した後カウント値Kをデクルメントし、ステツプ118に
おいてカウント値Kが0以下になったか否かを判断す
る。そして、0以下になったと判断されたときにはステ
ツプ120においてカウント値Kの値を0とした後ステツ
プ122へ進む。
以上の結果、EGR装置作動条件が成立したときには、
この条件が成立した時点よりカウント値Kが所定時間
(4msec)毎に0からNMONまで徐々に大きくされ、EGR装
置作動条件が成立していないときにはこの条件が成立し
なくなった時点よりカウント値Kが所定時間(4msec)
毎にNMOFFから0まで徐々に小さくされる。
次のステツプ122では、以下の式に従って基本燃料噴
射時間TPを演算する。
ただし、AはEGR装置非作動時のマツプから演算され
た基本燃料噴射時間、BはEGR装置作動時のマツプから
演算された基本燃料噴射時間、NMは重み係数NMON、NMOF
Fのいずれか一方であり、EGR装置作動時にはNMONが採用
され、EGR装置非作動時にはNMOFFが採用される。
次のステツプ124では、吸気温、機関冷却水温およびO
2センサ出力から得られる空燃比フイードバツク補正係
数等で定まる補正係数F(t)と基本燃料噴射時間TPと
から燃料噴射時間TAUを演算する。そして、燃料噴射タ
イミング時点で燃料噴射時間TAUに相当する時間燃料噴
射弁を開弁することによって燃料噴射が実行される。
上記カウント値KはEGR装置作動時には0からNMONま
で徐々に大きくされるため、基本燃料噴射時間TPはEGR
装置非作動時の基本燃料噴射時間Aを基準に(A−B)
/NMONずつ小さくされ、4・NMONmsecで定まる切換時間
後にEGR装置作動時の基本燃料噴射時間Bに完全に切換
えられる。一方、EGR装置非作動時には、カウント値K
がNMOFFから0まで徐々に減少されるため基本燃料噴射
時間TPは作動時の基本燃料噴射時間Bを基準に(A−
B)NMOFFずつ大きくされ、4・NMOFFmsecで定まる切換
時間後に完全に非作動時の基本燃料噴射時間Aに切換え
られる。
なお、上記では基本燃料噴射時間を切換る例について
説明したが、基本点火進角を同様に切換えてもよい。
第6図は、上記のように制御したときの非作動用燃料
噴射量のマツプから作動用燃料噴射量のマツプへ切換る
時の切換時間(4・NMON)の変化を示すものである。図
から理解されるように、第1図の学習ルーチンによって
重み係数NMONが大きくなるように学習されると切換時間
も長くなり、重み係数NMONが小さくなるように学習され
ると切換時間が短くなる。第7図はEGR装置をオンさせ
たときのEGR率の変化を示す線図であり、EGR率は0から
徐々に上昇して安定するまでに所定時間を要する。この
所定時間は機関が要求する要求切換時間に対応するた
め、上記の切換時間はこの要求切換時間に適合するよう
に重み係数を定めことによって決定される。
以上説明したように本実施例によれば、重み係数を学
習することにより最適な切換時間が得られるため、リツ
チ、リーンスパイクによる排気エミツシヨンの悪化を防
止できる。また、リーンスパイクによるもたつきがなく
なりドライバビリテイが向上し、リツチスパイクがなく
なるため燃費が向上する。さらに、部品交差による切換
時間のずれを補正できるため、設計、加工精度に余裕を
もたせることができる。また、切換前の燃料噴射量から
切換後の燃料噴射量に徐々に移行するようにしているた
め切換シヨツクがなくなり運転フイーリングがなめらか
になる。
なお、上記では重み係数を変化させることによって切
換時間を変化させる例について説明したが、重み係数を
一定にしたまま第8図に示すようにカウント値Kをカウ
ントするタイミングを変化させて(例えば、4msecから8
msecに変化させる)切換時間を変化させるようにしても
よい。また、上記では作動用の燃料噴射量のマツプと非
作動用の燃料噴射量のマツプとを用いた例について説明
したが、非作動用の燃料噴射量のマツプとこの非作動用
の燃料噴射量のマツプの値aから作動用の燃料噴射量を
求めるための補正値bとを用いて以下の式に従って燃料
噴射量dを求めるようにしてもよい。
d←a−T・b ……(2) ただし、Tは上記(1)式におけるK/NMに対応するも
のであり、非作動中のEGR装置を作動したときにはTを
0から1まで変化させ、作動中のEGR装置を非作動状態
にした場合にはTを1から0まで変化させる。このとき
のTの変化を第9図(1)に示す。
また、上記(2)式のTは以下の(3)式に示すよう
に減衰率xによって所定時間毎に減衰させるようにして
もよい。
Ti+1=xTi ……(3) また、上記では重み係数自体を学習する例について説
明したが、重み係数を基本重み係数と学習値とに分離
し、基本重み係数をROMまたはバツクアツプRAMに記憶
し、学習値のみを上記で説明したように空燃比の偏倚傾
向に応じて学習し、基本重み係数と学習値とを加算する
ことで重み係数を求めるようにしてもよい。また、機関
回転速度や機関負荷によって要求重み係数が大きく異な
る場合には、運転領域を機関回転速度または機関負荷
(吸入空気量または吸気管圧力)に応じて複数の領域に
区分して学習領域を複数に区分し、各学習領域毎に学習
値を定めて学習し、補間計算して使用するようにしても
よい。
更に、上記では吸気管圧力と機関回転速度とで燃料噴
射時間を演算する内燃機関を示したが、吸入空気量と機
関回転速度とに応じて燃料噴射量や点火時期を制御する
内燃機関にも適応することができる。また、上記では基
本燃料噴射時間のマツプを切換える例について説明した
が、基本点火進角のマツプまたは基本点火進角のマツプ
および基本燃料噴射時間のマツプを切換えるようにして
もよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は重み係数を学習するためのルーチンを示す流れ
図、第2図(1)〜(3)は重み係数の適正値からのず
れに応じた空燃比の変化を示す線図、第3図は本発明が
適用可能な制御装置を備えた内燃機関を示す概略図、第
4図は第3図の制御回路の詳細を示すブロツク図、第5
図は本実施例を用いて燃料噴射時間を演算するためのル
ーチンを示す流れ図、第6図は重み係数と切換時間との
関係を示す線図、第7図はEGR装置オン時のEGR率の変化
を示す線図、第8図は切換時間を変更するための他の例
を示す線図、第9図(1)、(2)は上記(2)および
(3)式におけるK、Tの変化を示す線図である。 20……圧力センサ、 36……EGRバルブ、 56……O2センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 健一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−192838(JP,A) 特開 昭60−169641(JP,A) 特開 昭61−4836(JP,A) 特開 昭62−10431(JP,A) 特開 昭62−126231(JP,A) 特開 平1−121547(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排ガスを吸気系に再循環させる排ガス再循
    環装置が作動した場合の作動用燃料噴射量及び前記排ガ
    ス再循環装置の作動が停止した場合の非作動用燃料噴射
    量に基づいて機関を制御し、前記作動用燃料噴射量及び
    前記非作動用燃料噴射量を用いて前記排ガス再循環装置
    が作動した時点から第1の所定時間が経過する間は前記
    非作動用燃料噴射量から前記作動用燃料噴射量へ徐々に
    移行しかつ前記排ガス再循環装置の作動が停止した時点
    から第2の所定時間が経過する間は前記作動用燃料噴射
    量から前記非作動用燃料噴射量へ徐々に移行する燃料噴
    射量に基づいて機関を制御する制御手段と、 前記排ガス再循環装置が作動した時点または作動が停止
    した時点から所定期間内における空燃比がリツチ傾向を
    示しているかリーン傾向を示しているかを判断する判断
    手段と、 前記判断手段で判断された空燃比の傾向に応じて前記第
    1の所定時間および前記第2の所定時間を変更する変更
    手段と、 を含む内燃機関の燃料噴射量制御装置。
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