JP2917805B2 - 内燃機関の燃焼制御方法および燃焼制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼制御方法および燃焼制御装置

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JP2917805B2 JP7076594A JP7076594A JP2917805B2 JP 2917805 B2 JP2917805 B2 JP 2917805B2 JP 7076594 A JP7076594 A JP 7076594A JP 7076594 A JP7076594 A JP 7076594A JP 2917805 B2 JP2917805 B2 JP 2917805B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所要の運転条件下では
理論空燃比よりも希薄側空燃比での希薄燃焼運転を行な
う希薄燃焼式内燃機関(エンジン)に用いて好適な内燃
機関の燃焼制御方法および燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、所要の運転条件下では理論空燃比
(ストイキオ)よりも希薄側空燃比(リーン)での希薄
燃焼運転を行なう希薄燃焼式内燃機関(所謂リーンバー
ンエンジン)が提供されている。このようなリーンバー
ンエンジンでは、希薄燃焼運転(リーンバーン運転)時
は、NOx排出量低減のため空燃比を極力大きく(つま
り、混合気が極力希薄になるように)設定しており、そ
の空燃比の値は、混合気が安定した燃焼を行ないうる限
界(リーン限界)近くに設定されている。
【0003】そして、このようなリーンバーン運転を行
なうことにより、NOx排出を抑え燃費を大幅に向上さ
せることができる。ここで、NOx排出を削減するため
には三元触媒等が用いられており、触媒を最大効率で使
うように、燃料噴射量を制御することが行なわれる。こ
の燃料噴射量制御においては、空燃比センサ(A/Fセ
ンサ)により燃焼ガスの組成を検出し、燃料噴射量を補
正する方法が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、空燃比セン
サは一般的に排気管集合部に配設されており、各気筒の
平均的な空燃比しか検出できないため、燃料噴射量の制
御は平均空燃比による制御となる。ここで、多気筒内燃
機関におけるイジェクタ流量の特性は、図15に示すよ
うにばらつきを持っている。すなわち、図15は横軸に
燃料噴射パルス幅をとり、縦軸に流量誤差をとって、任
意に抽出したインジェクタの噴射特性、特に各インジェ
クタの噴射量を比較して示しており、図15に示すよう
に2〜3%の誤差が存在することがわかる。
【0005】この噴射特性の誤差は、インジェクタバル
ブ駆動のばらつきに加え、バルブシート近傍の形状誤差
によっても増幅される傾向にある。これに加えて、吸気
管の配置による気筒間吸気量のばらつき、吸気弁開閉タ
イミングのばらつきによるバンク間の吸気量ばらつき等
により、各気筒の空燃比は理論空燃比を中心として、あ
る幅内に分布している(図14参照)。
【0006】このため、全気筒にわたり触媒の最大効率
点で運転することは、従来の制御手段では困難である。
ここで、各気筒ごとに空燃比フィードバック制御を行な
うことが考えられ、このような制御手段として採用の可
能性を持つものとして、例えば特開平2−227534
号公報に開示されたもののように、各気筒ごとの回転変
動を用いて噴射量を制御することが考えられる。
【0007】しかしながら、このような手段では、スト
イキオ運転時において各気筒ごとの変動を検出すること
が困難である。すなわち、ストイキオ運転時において各
気筒相互の変動を検出するためには、内燃機関をきわめ
て低回転のアイドル運転等にする必要があるのであっ
て、通常運転時に変動を検出することは困難である。
【0008】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、リーンバーン運転時における回転変動を利用
して、理論空燃比による運転時においても各気筒毎の確
実な燃焼制御を行なえるようにした、内燃機関の燃焼制
御方法および燃焼制御装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の内燃
機関の燃焼制御方法は、理論空燃比より希薄側の空燃比
で多気筒内燃機関を運転したときに生じる回転変動を気
筒ごとに検出し、該検出結果に基づき該内燃機関を希薄
燃焼限界近傍で運転しうるものにおいて、希薄燃焼運転
時において回転変動から求められる燃焼変動を許容範囲
内に保持すべく燃料噴射量を変更する第1のステップ
と、該燃料噴射量の変更量から気筒間空燃比のばらつき
を検出する第2のステップと、該検出結果に基づき理論
空燃比運転時のインジェクタ駆動時間を補正する第3の
ステップとをそなえていることを特徴としている。
【0010】また、本発明の内燃機関の燃焼制御装置
は、理論空燃比より希薄側の空燃比で多気筒内燃機関を
運転したときに生じる回転変動を気筒ごとに検出する回
転変動検出手段と、該回転変動検出手段の検出結果に基
づき上記内燃機関を希薄燃焼限界近傍で運転する希薄燃
焼限界運転手段とをそなえ、該希薄燃焼限界運転手段に
よる希薄燃焼運転時において回転変動から求められる燃
焼変動を許容範囲内に保持すべく燃料噴射量を変更する
燃料噴射量変更手段と、該燃料噴射量変更手段における
変更量から気筒間空燃比のばらつきを検出する気筒間空
燃比ばらつき検出手段と、該気筒間空燃比ばらつき検出
手段による検出結果に基づき理論空燃比運転時のインジ
ェクタ駆動時間を補正するインジェクタ駆動補正手段と
が設けられたことを特徴としている。
【0011】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の内燃機関の燃焼
制御方法では、理論空燃比より希薄側の空燃比で多気筒
内燃機関を運転したときに生じる回転変動が気筒ごとに
検出され、該検出結果に基づき該内燃機関を希薄燃焼限
界近傍で運転されるが、この内燃機関の希薄燃焼運転時
において回転変動から求められる燃焼変動を許容範囲内
に保持すべく燃料噴射量が第1のステップにおいて変更
され、この変更量から気筒間空燃比のばらつきが第2の
ステップにおいて検出される。そして、該検出結果に基
づき理論空燃比運転時のインジェクタ駆動時間が第3の
ステップにおいて補正される。
【0012】また、上述の請求項2記載の本発明の内燃
機関の燃焼制御装置では、理論空燃比より希薄側の空燃
比で多気筒内燃機関を運転したときに生じる回転変動が
回転変動検出手段により気筒ごとに検出され、該検出結
果に基づいて内燃機関が希薄燃焼限界近傍で希薄燃焼限
界運転手段により運転される。そして、希薄燃焼限界運
転手段による希薄燃焼運転時において回転変動から求め
られる燃焼変動を許容範囲内に保持すべく燃料噴射量変
更手段により燃料噴射量を変更されるが、この燃料噴射
量変更手段における変更量から気筒間空燃比のばらつき
が気筒間空燃比ばらつき検出手段により検出され、この
検出結果に基づき理論空燃比運転時のインジェクタ駆動
時間がインジェクタ駆動補正手段により補正される。
【0013】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の内燃機関の燃焼制御方法および燃焼制御装置について
説明すると、図1,2は本方法を実施するための装置の
制御ブロック図、図3は本装置を有するエンジンシステ
ムの全体構成図、図4は本装置を有するエンジンシステ
ムの制御系を示すハードブロック図、図5〜7は本装置
の動作を説明するためのフローチャート、図8は本装置
の動作を説明するための波形図,図9は本装置の動作を
説明するための補正特性マップ、図10は本装置の動作
を説明するための摸式的グラフ、図11は本装置の動作
を説明するための摸式的グラフ、図12は本装置の動作
を説明するための正規化特性マップ、図13は本装置に
おける回転変動検出部を示す摸式的斜視図である。
【0014】さて、本装置を装備する自動車用のエンジ
ンは、所要の運転条件下では理論空燃比(ストイキオ)
よりも希薄側空燃比(リーン)での希薄燃焼運転(リー
ンバーン運転)を行なうリーンバーンエンジンとして構
成されているが、このエンジンシステムは、図3に示す
ようになる。すなわち、この図3において、エンジン
(内燃機関)1は、その燃焼室2に通じる吸気通路3お
よび排気通路4を有しており、吸気通路3と燃焼室2と
は吸気弁5によって連通制御されるとともに、排気通路
4と燃焼室2とは排気弁6によって連通制御されるよう
になっている。
【0015】また、吸気通路3には、その上流側から順
に、エアクリーナ7,スロットル弁8および電磁式燃料
噴射弁(インジェクタ)9が設けられており、排気通路
4には、その上流側から順に、三元触媒10および図示
しないマフラ(消音器)が設けられている。なお、イン
ジェクタ9は、エンジン1の各気筒毎に設けられてい
る。また、吸気通路3には、サージタンク3aが設けら
れている。
【0016】また、三元触媒10は、ストイキオ運転状
態で、CO,HC,NOxを浄化するもので、公知のも
のである。さらに、スロットル弁8は、ワイヤケーブル
を介してアクセルペダル(図示せず)に連結されてお
り、このアクセルペダルの踏込み量に応じて開度を調整
されるようになっている。
【0017】また、吸気通路3には、スロットル弁8を
バイパスする第1バイパス通路11Aが設けられ、この
第1バイパス通路11Aには、ISC弁として機能する
ステッパモータ弁(以下、STM弁という)12が介装
されている。なお、この第1バイパス通路11Aには、
エンジン冷却水温に応じて開度が調整されるワックスタ
イプのファーストアイドルエアバルブ13も設けられて
おり、STM弁12に併設されている。
【0018】ここで、STM弁12は、第1バイパス通
路11A中に形成された弁座部に当接しうる弁体12a
と、この弁体位置を調整するためのステッパモータ(I
SC用アクチュエータ)12bと、弁体を弁座部に押圧
する方向(第1バイパス通路11Aを塞ぐ方向)へ付勢
するバネ12cとから構成されている。そして、ステッ
パモータ12bにより、弁座部に対する弁体12aの位
置の段階的な調整(ステップ数による調整)を行なうこ
とで、弁座部と弁体12aとの開度つまりSTM弁12
の開度が調整されるようになっている。
【0019】従って、このSTM弁12の開度を後述す
るコントローラとしての電子制御ユニット(ECU)2
5にて制御することにより、運転者によるアクセルペダ
ルの操作とは関係なく、第1バイパス通路11Aを通し
て吸気をエンジン1に供給することができ、その開度を
変えることでスロットルバイパス吸気量を調整すること
ができるようになっている。
【0020】なお、ISC用アクチュエータとしては、
ステッパモータ12bの代わりに、DCモータを用いて
もよい。さらに、吸気通路3には、スロットル弁8をバ
イパスする第2バイパス通路11Bが設けられ、この第
2バイパス通路11Bには、エアバイパス弁14が介装
されている。
【0021】ここで、このエアバイパス弁14は、第2
バイパス通路11B中に形成された弁座部に当接しうる
弁体14aと、この弁体位置を調整するためのダイアフ
ラム式アクチュエータ14bとから構成されており、ダ
イアフラム式アクチュエータ14bのダイアフラム室に
は、スロットル弁下流側の吸気通路と連通するパイロッ
ト通路141が設けられており、このパイロット通路1
41に、エアバイパス弁制御用電磁弁142が介装され
ている。
【0022】従って、このエアバイパス弁制御用電磁弁
142の開度を後述するECU25にて制御することに
より、この場合も、運転者によるアクセルペダルの操作
とは関係なく、第2バイパス通路11Bを通して吸気を
エンジン1に供給することができ、その開度を変えるこ
とでスロットルバイパス吸気量を調整することができる
ようになっている。なお、このエアバイパス弁制御用電
磁弁142は、リーンバーン運転時には開状態にされ、
それ以外で閉状態にされるのが基本動作である。
【0023】また、排気通路4と吸気通路3との間に
は、排気を吸気系へ戻す排気再循環通路(EGR通路)
80が介装されていて、このEGR通路80には、EG
R弁81が介装されている。ここで、このEGR弁81
は、EGR通路80中に形成された弁座部に当接しうる
弁体81aと、この弁体位置を調整するためのダイアフ
ラム式アクチュエータ81bとから構成されており、ダ
イアフラム式アクチュエータ81bのダイアフラム室に
は、スロットル弁下流側の吸気通路と連通するパイロッ
ト通路82が設けられており、このパイロット通路82
に、ERG弁制御用電磁弁83が介装されている。
【0024】従って、このEGR弁制御用電磁弁83の
開度を後述するECU25にて制御することにより、E
GR通路80を通して、排気を吸気系へ戻すことができ
るようになっている。なお、図3において、15は燃料
圧調節器で、この燃料圧調節器15は、吸気通路3中の
負圧を受けて動作し、図示しないフュエルポンプからフ
ュエルタンクへ戻る燃料量を調節することにより、イン
ジェクタ9から噴射される燃料圧を調節するようになっ
ている。
【0025】また、このエンジンシステムを制御するた
めに、種々のセンサが設けられている。まず、図3に示
すように、エアクリーナ7を通過した吸気が吸気通路3
内に流入する部分には、吸入空気量をカルマン渦情報か
ら検出するエアフローセンサ(吸気量センサ)17やエ
ンジン1の吸入空気の温度を検出する吸気温センサ1
8,大気圧を検出する大気圧センサ19がそなえられて
いる。
【0026】また、吸気通路3におけるスロットル弁8
の配設部分には、スロットル弁8の開度を検出するポテ
ンショメータ式のスロットルポジションセンサ20のほ
かに、アイドルスイッチ21がそなえられている。さら
に、排気通路4側には、排気ガス中の酸素濃度(O2
度)を検出する酸素濃度センサ(以下、単に「O2 セン
サ」という)22がそなえられるほか、その他のセンサ
として、エンジン1用の冷却水の温度を検出する水温セ
ンサ23や、図4に示すクランク角度を検出するクラン
ク角センサ24(このクランク角センサ24はエンジン
回転数Neを検出する回転数センサとしての機能も兼ね
ている)や車速センサ30などがそなえられている。
【0027】そして、これらのセンサやスイッチからの
検出信号は、図4に示すようなECU25へ入力される
ようになっている。ここで、このECU25のハードウ
ェア構成は、図4に示すようになるが、このECU25
は、その主要部としてCPU(演算装置)26をそなえ
たコンピュータとして構成されており、CPU26に
は、吸気温センサ18,大気圧センサ19,スロットル
ポジションセンサ20,O2 センサ22,水温センサ2
3等からの検出信号が、入力インタフェース28および
アナログ/ディジタルコンバータ29を介して入力され
るようになっている。
【0028】また、CPU26には、エアフローセンサ
17,アイドルスイッチ21,クランク角センサ24,
車速センサ30等からの検出信号が、入力インタフェー
ス35を介して直接入力されるようになっている。さら
に、CPU26は、バスラインを介して、プログラムデ
ータや固定値データのほか各種データを記憶するROM
(記憶手段)36や更新して順次書き替えられるRAM
37との間でデータの授受を行なうようになっている。
【0029】また、CPU26による演算の結果、EC
U25からは、エンジン1の運転状態を制御するための
信号、例えば、燃料噴射制御信号,点火時期制御信号,
ISC制御信号,バイパスエア制御信号,EGR制御信
号等の各種制御信号が出力されるようになっている。こ
こで、燃料噴射制御(空燃比制御)信号は、CPU26
から噴射ドライバ39を介して、インジェクタ9を駆動
させるためのインジェクタソレノイド9a(正確にはイ
ンジェクタソレノイド9a用のトランジスタ)へ出力さ
れるようになっており、点火時期制御信号は、CPU2
6から点火ドライバ40を介して、パワートランジスタ
41へ出力され、このパワートランジスタ41から点火
コイル42を介しディストリビュータ43により各点火
プラグ16に順次火花を発生させるようになっている。
【0030】また、ISC制御信号は、CPU26から
ISCドライバ44を介して、ステッパモータ12bへ
出力され、バイパスエア制御信号は、CPU26からバ
イパスエア用ドライバ45を介して、エアバイパス弁制
御用電磁弁142のソレノイド142aへ出力されるよ
うになっている。さらに、EGR制御信号は、CPU2
6からEGRドライバ46を介して、EGR弁制御用電
磁弁83のソレノイド83aへ出力されるようになって
いる。
【0031】ところで、今、燃料噴射制御(空燃比制
御)に着目すると、この燃料噴射制御(インジェクタ駆
動時間制御)のために、ECU25は、図1に示すよう
に、回転変動検出手段207、希薄燃焼限界運転手段2
08、気筒間空燃比ばらつき検出手段209、燃料噴射
量変更手段210およびインジェクタ駆動補正手段21
1の機能をそなえている。
【0032】ここで、燃料噴射量変更手段210は、回
転変動検出手段207により検出された回転変動に対応
して希薄燃焼限界運転手段208から出力される制御信
号により燃料噴射パルス幅Tinjを所望の状態に調整
して、実現すべき空燃比のリーンバーン運転を行なうも
ので、インジェクタ9が燃料噴射量変更手段210とし
て機能する。
【0033】なお、燃料噴射パルス幅Tinjは次式で
表される。 Tinj=TB×KAFL×(1+KC+KAC
(j))×KAP×KAT×KWUP×(1+KAS)
×KFI±加減速補正値+Td この式におけるTBは、インジェクタ9の基本駆動時間
であり、エアフローセンサ17からの吸入空気量A情報
とクランク角センサ(エンジン回転数センサ)24から
のエンジン回転数N情報とからエンジン1回転あたりの
吸入空気量A/N情報を求め、この情報に基づき基本駆
動時間TBを決定するようになっている。
【0034】また、KAFLはリーン化補正係数(空気
過剰率)で、マップに記憶された特性からエンジンの運
転状態に対応して決定され、運転状態に応じて空燃比を
リーンまたはストイキオにすることができるようになっ
ている。さらに、KCは、後述のように、燃焼変動に対
応した回転変動に対し燃焼状態制御を行なうための補正
係数である。
【0035】そして、KAC(j)は後述のように、イ
ンジェクタ駆動補正手段211において、気筒間の空燃
比ばらつきに対応したインジェクタ駆動補正を行なうた
めの補正係数である。さらに、大気圧、吸気温、エンジ
ン冷却水温等に応じた補正係数KAP、KAT、KWU
P、KAS、KFIが設定され、デッドタイム(無効時
間)Tdにより、バッテリ電圧に応じて駆動時間が補正
されるように構成されている。
【0036】また、リーンバーン運転は、所定の条件が
成立したと、リーン運転条件判定手段において判定され
た場合に行なわれるように構成されている。これによ
り、このECU25は、所要の運転条件下では理論空燃
比よりも希薄側空燃比となるように空燃比を制御する空
燃比制御手段の機能を有するとともに、理論空燃比運転
時には気筒間の空燃比ばらつきに対応したインジェクタ
駆動補正を行なう機能を有していることになる。
【0037】ところで、本実施例の燃焼状態制御装置
は、エンジンに駆動される回転軸(クランク軸)の角加
速度を検出する角加速度検出手段107をそなえてお
り、角加速度検出手段107は次のように構成されてい
る。すなわち、図13に示すように、角加速度検出手段
107は、クランク角センサ24、気筒判別センサ23
0およびコントローラとしてのECU25を主要要素と
してそなえており、クランク角センサ24は、エンジン
のクランク軸201と一体に回転する回転部材221を
そなえている。
【0038】回転部材221の周縁には、半径方向へ突
出する第1,第2および第3のベーン221A,221
B,221Cが形成されており、このベーン221A,
221B,221Cに対し両面から対向するように装備
された検出部222が、回転部材221の回動に伴うベ
ーン221A,221B,221Cの通過を、光学的に
もしくは電磁気的に検出し、対応するパルス出力を行な
うように構成されている。
【0039】そして、ベーン221A,221B,22
1Cは、各々が一定角度のクランク軸回転角度に対応す
る周方向長さをそなえており、所定角度間隔ごとに周方
向に離隔して配設されている。すなわち、隣合うベーン
の対向縁は相互に120度の角度間隔をもって配設され
ている。
【0040】ところで、気筒判別センサ230は、図示
しないカムシャフトに固着されており、クランク軸20
1が2回転してカムシャフトが1回転する間に、カムシ
ャフトが1つの気筒に対応する特定の回転位置をとるご
とに、パルス出力を発生するようになっている。そし
て、点火動作が気筒番号順に行なわれる6気筒エンジン
に搭載される本実施例の装置は、例えば、第3ベーン2
21Cの端縁(前端221C’または後端)が検出部2
22を通過したときに、第1気筒グループをなす第1気
筒および第4気筒のいずれか一方(好ましくは、当該一
方の気筒での主に膨張行程)に対応する第1クランク軸
回転角度領域にクランク軸が突入するとともに、第1ベ
ーン221Aの端縁が検出部222を通過したときに、
クランク軸が第1回転角度領域から離脱するようになっ
ている。
【0041】同様に、第1ベーン221Aの端縁の通過
時に、第2気筒グループを構成する第2および第5気筒
のいずれか一方に対応する第2クランク軸回転角度領域
に突入し、ついで、第2ベーン221Bの端縁の通過時
に同領域からの離脱が行なわれるようになっている。さ
らに、第2ベーン221Bの端縁の通過時に、第3気筒
グループを構成する第3および第6気筒のいずれか一方
に対応する第3クランク軸回転角度領域に突入し、つい
で、第3ベーン221Cの端縁の通過時に同領域からの
離脱が行なわれるようになっている。
【0042】そして、第1気筒と第4気筒との識別、第
2気筒と第5気筒との識別および第3気筒と第6気筒と
の識別は、気筒判別センサ230の出力に基づいて行な
われるように構成されている。このような構成により、
角加速度の検出は次のように行なわれる。すなわち、エ
ンジン運転中、ECU25はクランク角センサ24から
のパルス出力と気筒判別センサ230の検出信号とを逐
次入力され、演算を周期的に繰り返し実行する。
【0043】また、ECU25は、クランク角センサ2
4からのパルス出力が、気筒判別センサ230からのパ
ルス出力の入力時点以降に順次入力したもののうちの何
番目のものであるかを判別する。これにより、入力され
たクランク角センサ24からのパルス出力が、何番目の
気筒に対応するものであるかを識別され、好ましくは、
主に膨張行程(出力行程:BTDC75°)を現時点で実行中
の気筒が識別気筒として識別される。
【0044】そして、ECU25は、クランク角センサ
24からのパルス入力に応じて、識別気筒グループm
(mは1,2または3)に対応するクランク軸回転角度
領域への突入を判別すると、周期計測用タイマ(図示
略)をスタートさせる。ついで、クランク角センサ22
0から次のパルス出力を入力すると、ECU25は、識
別気筒グループmに対応するクランク軸回転角度領域か
らの離脱を判別し、周期計測用タイマの計時動作を停止
させて計時結果を読み取る。
【0045】この計時結果は、識別気筒グループmに対
応するクランク軸回転角度領域への突入時点から当該領
域からの離脱時点までの時間間隔TN(n)、すなわ
ち、識別気筒グループに対応する2つの所定クランク角
によって定まる周期TN(n)を表している。ここで、
周期TN(n)における添字nは、当該周期が識別気筒
におけるn回目(今回)の点火動作に対応することを表
す。
【0046】また、周期TN(n)は、6気筒エンジン
では識別気筒グループの120度クランク角間周期(隣
合う気筒における運転状態BTDC75°相互の時間間隔)に
なり、より一般的には、N気筒エンジンでの(720/
N)度クランク角間周期になる。なお、今回の識別気筒
に対応するクランク軸回転角度領域からの離脱を表す上
記パルス出力は、次の識別気筒に対応するクランク軸回
転角度領域への突入をも表す。
【0047】したがって、このパルス出力に応じて、次
の識別気筒についての気筒識別ステップが実行されると
ともに、当該次の識別気筒に係る周期計測を開始すべ
く、周期計測用タイマがリスタートされる。このような
動作により、ECU25は120度クランク間周期TN
(n)を検出するが、#1気筒から#6気筒に至る一連
の状態を図示すると、図8に示すようになり、120度
クランク間周期は、TN(n−5)からTN(n)で表
される。これらの検出値を用いて当該周期におけるクラ
ンク軸の角加速度ACC(n)を次式により算出する。
【0048】ACC(n)=1/TN(n) ・{KL(m)/TN(n)-
KL(m-1)/TN(n-1) } ここで、KL(m) はセグメント補正値であり、今回の識別
気筒に関連して、ベーン製造上および取り付け上のベー
ン角度間隔のばらつきによる周期測定誤差を除去するた
めの補正を行なうべく、ECU25により次式でセグメ
ント補正値KL(m)が算出される。
【0049】 KL(m)= {KL(m-3)*(1-XMFDKFG)+KR(n)*(XMFDKFD) } ただし、XMFDKFG はセグメント補正値ゲインを示してい
る。また、 KL(m)におけるm は対応する気筒グループご
とに設定されるもので、気筒グループ#1,#4に対し
m=1,気筒グループ#2,#5に対しm=2,気筒グ
ループ#3,#6に対しm=3がそれぞれ対応し、図8
に示すように KL(1)〜 KL(3)が繰り返される。
【0050】そして、KL(m-1) におけるm−1は、対応
するmの直前のものを意味しているため、 KL(m)= KL
(1)のときKL(m-1) =KL(3), KL(m)= KL(2)のときKL(m-
1) =KL(1), KL(m)= KL(3)のときKL(m-1) =KL(2) を
示している。さらに、上式におけるKL(m-3) は、同一気
筒グループにおける前の回の KL(m)を示しており、#4
気筒の演算時におけるKL(m-3) は前の#1気筒における
KL(1)が用いられ、#1 気筒の演算時におけるKL(m-3)
は前の#4気筒における KL(1)が用いられる。#5気筒
の演算時におけるKL(m-3) は前の#2気筒における KL
(2)が用いられ、#2気筒の演算時におけるKL(m-3) は
前の#5気筒における KL(2)が用いられる。#6気筒の
演算時におけるKL(m-3) は前の#3気筒におけるKL(3)
が用いられ、#3気筒の演算時におけるKL(m-3) は前の
#6気筒におけるKL(3)が用いられる。
【0051】一方、上式におけるKR(n) は次式で求めら
れる。 KR(n) =3 ・TN(n) /{TN(n) +TN(n-1) +TN(n-2) } これは、2回前の計測時間TN(n-2) から今回の計測時間
TN(n) までの平均計測時間に対応した計測値であり、セ
グメント補正値KL(m)の算出に際し、KR(n) に対し
て、セグメント補正値ゲインXMFDKFG による一次フィル
タ処理が前述の式を用いて行なわれる。
【0052】ところで、本実施例の内燃機関の燃焼制御
装置は、上述のように、多気筒内燃機関の理論空燃比よ
り希薄側の空燃比で運転したときに生じる回転変動VA
Cを気筒(j)ごとに検出する回転変動検出手段207
と、回転変動検出手段207の検出結果VAC(j)に
基づき内燃機関を希薄燃焼限界近傍で運転する希薄燃焼
限界運転手段208とをそなえているが、これに加え
て、次のような各手段をそなえている。
【0053】すなわち、希薄燃焼限界運転手段208に
よる希薄燃焼運転時において回転変動VAC(j)から
求められる燃焼変動を許容範囲内に保持すべく、燃料噴
射量Tinjを変更する燃料噴射量変更手段210が設
けられている。また、燃料噴射量変更手段210におけ
る変更量から気筒間空燃比のばらつきを検出する気筒間
空燃比ばらつき検出手段209が設けられている。
【0054】さらに、気筒間空燃比ばらつき検出手段2
09による検出結果KAC(j)に基づき理論空燃比運
転時のインジェクタ駆動時間Tinjを補正KCL
(j)するインジェクタ駆動補正手段211が設けられ
ている。 ここで、 KCL(j)=(KAC(j)−KACA
V)×KST KSTはリーン空燃比とストイキオ空燃比との間のゲイ
ン補正係数であり、KACAVは、気筒間空燃比ばらつ
き検出手段209による検出結果KAC(j)の平均値
であり、平均からの偏差により補正が行なわれるように
構成される。
【0055】KACAV=(1/n)・ΣKAC(j) ここで、ΣKAC(j)はj=1〜nの総和を意味す
る。ところで、回転変動検出手段207は、図13のハ
ード構成をそなえ、図8に示す動作により検出される角
加速度検出手段107(図2参照)の検出信号を用い前
述のようにして角加速度の変動値を検出することによ
り、回転変動を検出するように構成されている。
【0056】加えて、回転変動検出手段207は、図2
に示すように、平滑化手段108、変動検出手段10
1、正規化変動値検出手段102、燃焼悪化判定値算出
手段104および閾値更新手段110をそなえており、
このような各手段の機能を実現すべき演算手段がECU
25に装備されている。すなわち、変動検出手段101
の演算は、検出された角速度を平滑化手段108により
平滑化した平滑値と、角加速度検出手段107から出力
された角加速度との差を求めることにより行なわれるよ
うに構成されている。
【0057】すなわち、変動検出手段101において
は、加速度変動値ΔACC(n)が次式により算出され
る。 ΔACC(n)=ACC(n)−ACCAV(n) ここで、ACCAV(n)は、検出された角速度を平滑
化手段108により平滑化した平滑値であり、次式によ
る一次フィルタ処理を行なうことにより算出される。
【0058】ACCAV(n)=α・ACCAV(n−
1)+(1−α)・ACC(n) ここで、αは一次フィルタ処理における更新ゲインであ
り、0.85程度の値が採られる。また、変動検出手段
101から出力される変動値ΔACC(n)をエンジン
の運転状態に応じて正規化し、正規化変動値IAC
(n)を求める正規化変動値検出手段102が設けられ
ている。
【0059】すなわち、正規化変動値検出手段102に
おける正規化変動値IAC(n)の算出は次式により行
なわれる。 IAC(n)=ΔACC(n)・Kte(Ev,Ne) ここで、Kte(Ev,Ne)は出力補正係数であり、
図12に示す特性により設定されるようになっている。
【0060】図12の特性は、横軸に体積効率Evをと
り、この体積効率Evに対する出力補正係数Kte(E
v,Ne)を縦軸にとって示されており、エンジン回転
数Neが大きくなるほど右上側の線の特性を採用するよ
うに構成されている。したがって、図12の特性がマッ
プとして記憶されており、クランク角センサ24等の検
出信号から算出されるエンジン回転数Neと体積効率E
vとから、出力補正係数Kte(Ev,Ne)がECU
25において設定され、エンジン出力に対応した補正に
よる正規化が行なわれるように構成されている。
【0061】そして、正規化変動値IAC(n)と所定
の閾値IACTHとを比較して燃焼悪化判定値VAC
(j)を求める燃焼悪化判定値算出手段104が設けら
れおり、燃焼悪化判定値VAC(j)は、正規化変動値
IAC(n)が閾値IACTHを下回る悪化量を累積し
て求めるように構成されている。すなわち、燃焼悪化判
定値VAC(j)は、次式により算出される。
【0062】VAC(j)=Σ{ IAC(J) < IACTH }
* { IACTH - IAC(J) } ここで、上式の{ IAC(J) < IACTH }は、 IAC(J) <
IACTH が成立しているとき「1」をとり、成立していな
いとき「0」をとる関数であり、正規化変動値IAC
(n)が所定の閾値IACTHを下回っているとき、こ
の下回った量を悪化量として累積するように構成されて
いる。
【0063】したがって、燃焼悪化判定値VAC(j)
は、閾値 IACTHと正規化変動値IAC(j)との差を重
みとした悪化量を累積して求められ、閾値付近の数値の
影響を小さくして、悪化の状態を正確に反映しうるよう
に構成されている。そして、燃焼悪化判定値算出手段1
04における所定の閾値 IACTHは、閾値更新手段110
により、エンジンの運転状態に対応して更新されるよう
に構成されている。
【0064】なお、上述の添字jは、気筒番号を示して
いる。また、燃焼悪化判定値VAC(j)としてはより
簡単なプログラムを用いて正規化変動値IAC(n)が
閾値IACTHを下回る回数を累積して求めてもよい
(即ちVAC(j)=Σ{ IAC(j) < IACTH })。上
述のような燃焼悪化判定値算出手段104からの演算結
果は、燃焼状態制御手段105で用いられるように構成
されている。
【0065】すなわち、燃焼状態制御手段105は、燃
焼悪化判定値算出手段104により算出された燃焼悪化
判定値VAC(j)を参照し、基準値設定手段112か
らの所定の基準値についてエンジンの燃焼変動調整要素
106を制御するように構成されている。なお、燃焼変
動調整要素106は、内燃機関の理論空燃比運転時に
は、気筒間空燃比ばらつき検出手段209からの検出信
号に基づく燃料噴射量変更手段210として動作するよ
うに構成されている。
【0066】ところで、燃焼状態制御手段105による
燃焼変動調整要素106の制御についての基準値とし
て、上限基準値設定手段112Uで設定される上限基準
値(VACTH1)と上限基準値設定手段112Lで設定される
下限基準値(VACTH2)とが設けられている。そして、燃焼
変動調整要素106による制御は、希薄燃焼限界運転手
段208において、燃焼悪化判定値VAC(j)を上限
基準値(VACTH1)と下限基準値(VACTH2)との間に収めるべ
く行なわれるように構成されている。
【0067】すなわち、燃焼変動調整要素106による
制御は、前述のように、燃料噴射に際しての基本噴射パ
ルス幅の補正により行なわれるように構成されており、
噴射パルス幅Tinj(j) は、次式で算出されるように構成
されている。 Tinj(j)=TB×KAFL×(1+KC+KAC
(j))×KAP×KAT×KWUP×(1+KAS)
×KFI±加減速補正値+Td そして、上式における補正係数KAC(j)が次のように調整
されるようになっている。
【0068】まず、燃焼悪化判定値VAC(j)が上限
基準値VACTH1を超えている場合には、所定以上に燃焼変
動値が悪化している場合であるとして、燃料噴射量を増
加させるリッチ化の補正が次式による補正係数KAC(j)の
算出により行なわれるようになっている。 KAC(j) = KAC(j) + KAR・{ VAC(j) − VACTH1 } これは、図9に示す補正特性のうちリッチ側右上特性の
補正値を算出するもので、 KARは特性の傾きを示す係数
である。そして、右辺のKAC(j)は、番号j 気筒につい
て、前の演算サイクル(n-1) において算出された補正係
数を示しており、上式により更新が行なわれる。
【0069】なお、図9は横軸に燃焼悪化判定値VAC
をとり、縦軸に補正係数KACをとって補正特性を示し
ている。一方、燃焼悪化判定値VAC(j)が下限基準
値VACTH2を下回っている場合には、さらにリーン化を行
ないうる余裕をそなえた場合であるとして、燃料噴射量
を減少させるリーン化の補正が次式による補正係数KAC
(j)の算出により行なわれるようになっている。
【0070】 KAC(j) = KAC(j) - KAL・{ VAC(j) − VACTH2 } これは、図9に示すリーン側左下特性の補正値を算出す
るもので、 KALは特性の傾きを示す係数である。さら
に、燃焼悪化判定値VAC(j)が、下限基準値VACTH2
以上で、上限基準値VACTH1以下である場合には、適正な
運転状態であるとして、燃料噴射量を前の状態に保つた
め、補正係数KAC(j)の変更を行なわないようになってい
る。
【0071】これは、図9に示すリーン側左下特性とリ
ッチ側右上特性との間の平坦な特性に対応するもので、
補正に関しての不感帯を構成している。ここで、下限基
準値VACTH2と上限基準値VACTH1とは、燃焼変動目標値VA
C0を中心とし、下限基準値VACTH2を(VAC0-ΔVAC)の値
に、上限基準値VACTH1を(VAC0+ΔVAC)の値に設定されて
いる。
【0072】燃焼変動目標値VAC0は、COV(Coefficie
nt of variance) の目標値(10 %程度) に対応した値で
あり、燃焼変動目標値VAC0の両側におけるΔVAC の範囲
における燃料補正をしないようにすることにより、回転
変動を有限期間(128サイクル) で評価したり、閾値以下
のもので演算していることに起因した誤差によるリミッ
トサイクルを防止するようになっている。
【0073】そして、上述の補正係数KAC(j)は、上下限
値でクリップされるように構成されており、例えば、
0.85<KAC(j)<1.1の範囲内に収まるよう
に設定され、急速な補正を行なわず、徐々に補正を行な
うことにより、ショック等の発生を防止し、安定した制
御が行なわれるように構成されている。さらに、燃焼悪
化判定値VAC(j)は、設定された燃焼回数、例えば
128(あるいは256)サイクルごとに更新されるよ
うになっており、比較的長い期間を対象とした燃焼状態
の把握による制御を行なうことにより、統計的な特性を
反映する安定した確実な制御が行なわれるように構成さ
れている。
【0074】そして、失火判定基準値が基準値設定手段
112で設定された基準値より燃焼悪化側において設定
されており、正規化変動値IAC(n)が失火判定基準
値を燃焼悪化側に超えることに基づき失火が判定され、
現気筒の失火情報アドレス(j)に失火情報が格納され
て、失火に対する制御が行なわれるように構成されてい
る。
【0075】このように希薄燃焼限界運転手段208が
構成され、所要状態で希薄燃焼限界運転が行なわれるよ
うに構成されているが、この希薄燃焼限界運転により検
出された補正係数KAC(j)が参照されて、気筒間空燃比ば
らつき検出手段209における気筒間空燃比ばらつきの
検出が、前述のごとく行なわれるように構成されてい
る。
【0076】そして、このばらつきに対応して、前述の
ように補正係数KCL(j)が算出されるように構成さ
れており、この補正係数KCL(j)が次式に採用さ
れ、 Tinj(j)=TB×KAFL×(1+KCL
(j))×KAP×KAT×KWUP×(1+KAS)
×KFI±加減速補正値+Td このインジェクタ駆動パルス幅Tinj(j)での燃料
噴射により、理論空燃比の運転についてインジェクタ駆
動補正手段211における補正が行なわれるように構成
されている。
【0077】すなわち、気筒ごとの空燃比ばらつきを考
慮したストイキオ運転時の燃料噴射が行なわれるように
構成されている。本発明の一実施例としての内燃機関の
燃焼制御方法および燃焼制御装置は上述のように構成さ
れているので、図1,2に示す各手段による作動が、図
5〜7のフローチャートに沿い順次行なわれる。
【0078】すなわち、図5,6に示すフローチャート
の動作が内燃機関の行程に同期して実行されており、ま
ず図5のステップS1 において、図1の回転変動検出手
段207を構成する図2の角加速度検出手段107によ
り角加速度ACC(n)が検出される。ここで、検出に
用いられる演算は次式による。
【0079】ACC(n)=1/TN(n) ・{KL(m)/TN(n)-
KL(m-1)/TN(n-1) } なお、KL(m) はセグメント補正値であり、今回の識別気
筒に関連して、ベーン製造上および取り付け上のベーン
角度間隔のばらつきによる周期測定誤差を除去するため
の補正を行なうべく、次式でセグメント補正値KL
(m)が算出される。
【0080】 KL(m)= {KL(m-3)*(1-XMFDKFG)+KR(n)*(XMFDKFD) } ただし、XMFDKFG はセグメント補正値ゲインを示してい
る。一方、上式におけるKR(n) は次式で求められる。 KR(n) =3 ・TN(n) /{TN(n) +TN(n-1) +TN(n-2) } これは、2回前の計測時間TN(n-2) から今回の計測時間
TN(n) までの平均計測時間に対応した計測値であり、セ
グメント補正値KL(m)の算出に際し、セグメント補
正値ゲインXMFDKFG による一次フィルタ処理が前述の式
を用いて行なわれる。
【0081】そして、ステップS2において平均加速度
ACCAV(n)が算出される。ここで、ACCAV
(n)は、検出された角速度ACC(n)を平滑化手段
108により平滑化した平滑値であり、次式による一次
フィルタ処理を行なうことにより算出される。 ACCAV(n)=α・ACCAV(n−1)+(1−
α)・ACC(n) ここで、αは一次フィルタ処理における更新ゲインであ
り、0.95程度の値が採られる。
【0082】次いで、ステップS3において、変動検出
手段101により、加速度変動値ΔACC(n)が検出
される。すなわち、角加速度検出手段107により検出
された角速度ACC(n)と、平滑化手段108により
平滑化した平滑値としての平均加速度ACCAV(n)
との差を求めることにより、加速度変動値ΔACC
(n)が次式で算出される。
【0083】 ΔACC(n)=ACC(n)−ACCAV(n) また、ステップS4において、正規化変動値検出手段1
02により、変動検出手段101から出力される変動値
ΔACC(n)をエンジンの運転状態に応じて正規化し
た正規化変動値IAC(n)が次式により算出される。 IAC(n)=ΔACC(n)・Kte(Ev,Ne) ここで、Kte(Ev,Ne)は出力補正係数であり、
図12に示す特性により設定される。
【0084】図12の特性は、横軸に体積効率Evをと
り、この体積効率Evに対する出力補正係数Kte(E
v,Ne)を縦軸にとって示されており、エンジン回転
数Neが大きくなるほど右上側の線の特性が採用され
る。すなわち、マップとして記憶された図12の特性に
おいて、クランク角センサ220等の検出信号から算出
されるエンジン回転数Neと体積効率Evとから、出力
補正係数Kte(Ev,Ne)がECU25において設
定され、エンジン出力に対応した補正による正規化が行
なわれる。
【0085】ここで、上述のような、エンジン出力に対
応する正規化をした場合における制御特性について説明
する。すなわち、角加速度ω’は次式のように示され
る。 ω’=1/Ie・(Te−Tl) ・・・・ ここで、Te:エンジントルク Tl:負荷トルク Ie:慣性モーメント 一方、ω’=ω0 ’+Δω’ ・・・・・・・・・・ ここで、ω0 ’:平均角加速度 ,式より、 ω0 ’+Δω’= 1/Ie・(Te−Tl) = 1/Ie・(Te0 −Tl)+ΔTe/Ie よって、 Δω’= ΔTe/Ie ・・・・・・・ ところで、前述したステップS1における角加速度AC
C(n)の検出手法では、エンジントルク情報が、負荷
外乱のない場合に比較的良く保存される。そして、式
に示すように、平均角加速度ω0 ’からの変動Δω’
〔加速度変動値ΔACC(n)〕を用いるとともに、平
均出力Te0 ,慣性モーメントIeを考慮した正規化出
力〔正規化変動値IAC(n)〕として制御を行なうこ
とにより、燃焼変動の統計的性質を考慮し、燃焼変動を
確実に反映させた制御が行なわれる。
【0086】ステップS4の動作が行なわれると、次い
でステップS5において、失火の判定が行なわれる。す
なわち、失火判定基準値設定手段111で設定された失
火判定基準値が、燃焼悪化判定値算出手段104に用い
られる基準値設定手段112で設定された基準値より燃
焼悪化側において設定されており、正規化変動値IAC
(n)が失火判定基準値を燃焼悪化側に超えているかど
うかを判断され、超えている場合には、失火が発生した
と判定される。
【0087】そして、この判定が行なわれた場合には、
ステップS6が実行され、現気筒の失火情報アドレス
(j)に失火情報が格納されて、失火に対する制御が行
なわれる。一方、失火の判定が行なわれなかった場合、
もしくは失火の判定が行なわれてステップS6が実行さ
れた後には、ステップS7〜ステップS10における燃
焼悪化判定値算出手段104の動作が実行され、正規化
変動値IAC(n)と所定の閾値IACTHとを比較し
て、次式により燃焼悪化判定値VAC(j)が算出され
る。
【0088】VAC(j)=Σ{ IAC(J) < IACTH }
* { IACTH - IAC(J) } まず、ステップS7において、正規化変動値IAC
(n)と所定の閾値IACTHとの差ΔIAC(n)が
算出され、次いで、ステップS8において、差ΔIAC
(n)が負であるかどうかが判断される。この判断は、
上式における関数{ IAC(J) < IACTH }に対応するも
ので、 IAC(J) < IACTH が成立しているとき「1」をと
り、成立していないとき「0」をとる動作を行なう。
【0089】すなわち、 IAC(J) < IACTH が成立してい
るときΔIAC(n)が正であるため、「NO」ルート
を通じて、ステップS10における燃焼悪化判定値VA
C(j)の累積が行なわれ、上記の関数が「1」をとっ
た状態になる。一方、 IAC(J) < IACTH が成立していな
いときΔIAC(n)が負であるため、「YES」ルー
トを通じてステップS9によりΔIAC(n)=0が実
行される。これにより、ステップS10では、燃焼悪化
判定値VAC(j)の累積は行なわれない状態となり、
上記の関数が「0」をとった状態になる。
【0090】これにより、図10で点A〜Dに示すよう
な、正規化変動値IAC(n)が所定の閾値IACTH
を下回っているとき、この下回った量を悪化量として累
積されることになる。したがって、燃焼悪化判定値VA
C(j)は、閾値 IACTHと正規化変動値IAC(j)と
の差を重みとした悪化量を累積して求められ、閾値付近
の数値の影響を小さくして、悪化の状態が燃焼悪化判定
値VAC(j)に正確に反映される。
【0091】そして、燃焼悪化判定値算出手段104に
おける所定の閾値 IACTHは、閾値更新手段110によ
り、エンジンの運転状態に対応して更新されるように構
成されており、よりリーン限界に近い運転状態を実現し
うるようになっている。なお、上述の添字jは、気筒番
号を示しており、気筒jごとに燃焼悪化判定値VAC
(j)が累積される。
【0092】次いで、ステップS11が実行され、サン
プリングの回数を示すnが128を超えたかどうかが判
断される。すなわち、図10に示す積算区間を経過した
かどうかが判断され、経過していない場合は「NO」ル
ートをとって、ステップS13を実行し、回数nを
「1」増加させて燃料補正を行なわないままステップS
20が実行される。これにより、128サイクルの積算
区間内について、噴射パルス幅Tinjにおける補正係
数KAC(j)に関する補正は行なわれず、もっぱら燃
焼悪化判定値VAC(j)の累積が行なわれる。
【0093】したがって、悪化判定値VAC(j)は、
設定された燃焼回数、例えば128サイクルごとに更新
されるようになっており、比較的長い期間を対象とした
燃焼状態の把握による制御を行なうことにより、統計的
な特性を反映する安定した確実な制御が行なわれる。そ
して、積算区間が経過すると、ステップS11の「YE
S」ルートを通じ、ステップS12〜ステップS18が
実行される。
【0094】まず、ステップS12において、回数nが
「1」にリセットされ、次いで、ステップS14とステ
ップS15とにおいて、燃焼悪化判定値VAC(j)を
参照して、基準値設定手段112で設定された所定の基
準値との比較が行なわれる。まず、燃焼悪化判定値VA
C(j)と上限基準値(VACTH1)との比較が行なわれ、燃
焼悪化判定値VAC(j)が上限基準値VACTH1を超えて
いる場合、すなわち、図11に示すように、燃焼変動の
悪化量が限界である上限基準値VACTH1を超えている場合
は、ステップS15において、次式による補正係数KAC
(j)の算出が行なわれる。
【0095】 KAC(j) = KAC(j) + KAR・{ VAC(j) − VACTH1 } これは、図9に示すリッチ側右上特性の補正値を算出す
るもので、所定以上に燃焼変動値が悪化している場合で
あるとして、燃料噴射量を増加させるリッチ化の補正が
補正係数KAC(j)の算出により行なわれるようになってい
る。ここで、 KARは特性の傾きを示す係数であり、右辺
のKAC(j)は、番号j 気筒について、前の演算サイクル(n
-1) において算出された補正係数を示しており、上式に
より更新が行なわれる。
【0096】また、燃焼悪化判定値VAC(j)が下限
基準値VACTH2を下回っている場合には、ステップS16
において「YES」ルートをとり、さらにリーン化を行
ないうる余裕をそなえた場合であるとして、燃料噴射量
を減少させるリーン化の補正が次式による補正係数KAC
(j)の算出により行なわれる。 KAC(j) = KAC(j) - KAL・{ VAC(j) − VACTH2 } これは、図9に示すリーン側左下特性の補正値を算出す
るもので、 KALは特性の傾きを示す係数である。
【0097】さらに、燃焼悪化判定値VAC(j)が、
下限基準値VACTH2以上で、上限基準値VACTH1以下である
場合には、ステップS14およびステップS15におい
ていずれも「NO」ルートをとり、適正な運転状態であ
るとして、燃料噴射量を前の状態に保つため、補正係数
KAC(j)の変更を行なわない。これは、図9に示すリーン
側左下特性とリッチ側右上特性との間の平坦な特性に対
応するもので、補正に関しての不感帯を構成している。
【0098】ここで、下限基準値VACTH2と上限基準値VA
CTH1とは、燃焼変動目標値VAC0を中心とし、下限基準値
VACTH2を(VAC0-ΔVAC)の値に、上限基準値VACTH1を(VAC
0+ΔVAC)の値に設定されている。燃焼変動目標値VAC0
は、COV(Coefficient of variance) の目標値(10 %
程度) に対応した値であり、燃焼変動目標値VAC0の両側
におけるΔVAC の範囲における燃料補正をしないように
することにより、回転変動を有限期間(128サイクル) で
評価したり、閾値以下のもので演算していることに起因
した誤差によるリミットサイクルが防止される。
【0099】そして、ステップS18が実行され、燃焼
悪化判定値VAC(j)が「0」にリセットされる。さ
らに、ステップS19において、補正係数KAC(j)が上下
限値を超えた場合には、超えた側の限界値にクリップさ
れる。例えば、0.85<KAC(j)<1.1の範囲
内に収まるように設定された場合、ステップS15にお
ける算出値が1.1を超えると1.1に設定され、ステ
ップS16における算出値が0.85を下回ると0.8
5に設定される。
【0100】これにより、急速な補正を行なわず、徐々
に補正を行なうことにより、ショック等の発生を防止
し、安定した制御が行なわれる。このようにして補正係
数KAC(j)が算出され、希薄燃焼限界運転手段208によ
る燃料噴射量変更手段210としての燃焼変動調整要素
106の動作により、燃料噴射量が回転変動に対応した
補正を行なわれる。
【0101】ところで、燃料噴射量変更手段210によ
るリーン運転およびストイキオ運転の燃焼制御が、図7
のフローチャートに沿い行なわれる。まず、車両走行状
態および内燃機関の燃焼状態がリーンフィードバック制
御を行なうべき状態であるとして、ECU25における
設定をリーンフィードバックモードに設定されているか
どうかの判断が、ステップSS1において行なわれる。
【0102】設定がリーンフィードバックモードである
場合には、ステップSS1において「YES」ルートを
通じステップSS3が実行される。ステップSS3にお
いては、燃焼限界変動制御に対応した補正係数KAC(j)が
算出され、ついで、ステップSS4において燃料噴射パ
ルス幅Tinjが次式により算出される。 Tinj(j)=TB×KAFL×(1+KC+KAC
(j))×KAP×KAT×KWUP×(1+KAS)
×KFI±加減速補正値+Td これにより補正係数KAC(j)による燃料噴射に際しての基
本噴射パルス幅の補正が行なわれる。
【0103】ここで、リーンフィードバックモードにお
いては、リーン化補正係数KAFLがリーン運転時に対
応した値に設定され、エンジンの運転状態に対応したリ
ーン運転が行なわれるが、このリーン化補正係数KAF
Lは全気筒に対し一律に設定されるものであり、一律の
希薄燃焼による運転が行なわれる。そして、補正係数KA
C(j)による燃料噴射パルス幅Tinjの補正は、各気筒
jごとに異なった値で行なわれ、気筒ごとの個性に対応
した燃料噴射制御が行なわれることになる。
【0104】さらに、このような制御状況における補正
係数KAC(j)を利用して、後述のように算出される
補正係数KCL(j)により、燃料噴射パルス幅Tin
jが、空燃比ばらつきに対応した気筒ごとの補正をスト
イキオ運転時に行なわれ、吸気管形状やインジェクタの
取り付け角度等による空燃比のばらつきを補正される状
態で、ストイキオ運転が行なわれる。
【0105】なお、上述のように補正された燃料噴射パ
ルス幅Tinjでの運転により、燃焼状態制御手段10
5による燃焼変動調整要素106の制御が行なわれて、
エンジンは、所望のリーン限界運転状態にたもたれる。
なお、燃焼調整要素としてはERG量の制御も考えられ
る。一方、ステップSS1においてリーンフィードバッ
クモードではないと判断された場合には、「NO」ルー
トを通じステップSS2が実行される。
【0106】そして、ステップSS2においてリーンモ
ードであると判断されると、ステップSS4により前述
のような燃料噴射量の算出および補正が行なわれて、所
定のリーン運転が行なわれる。また、ステップSS2に
おいてリーンモードではないと判断されると、ステップ
SS5およびステップSS6が実行される。
【0107】すなわち、この場合は、リーン運転ではな
く理論空燃比によるストイキオ運転を行なう場合であ
り、この場合において、燃料噴射パルス幅Tinjの補
正係数KC(j)による補正が行なわれる。まず、ステ
ップSS5においては、補正係数KAC(j)の平均値KAC
AVが次式により算出される。
【0108】 KACAV=(1/n)・Σ KAC(j) ここで、ΣKAC(j)はj=1〜nの総和を意味す
る。そして、補正係数KAC(j)の平均値KACAVに対す
る偏差が次式により算出される。 KCL(j)=(KAC(j)−KACAV)×KST この偏差KCL(j)が、気筒間空燃比ばらつき検出手
段209における気筒間空燃比ばらつきとして採用さ
れ、この偏差KCL(j)を「0」に向け収束させるべ
くインジェクタ駆動補正手段211による補正が行なわ
れる。
【0109】すなわち、ステップSS6において次式に
より燃料噴射パルス幅Tinjの算出が行なわれる。 Tinj(j)=TB×KAFL×(1+KCL
(j))×KAP×KAT×KWUP×(1+KAS)
×KFI±加減速補正値+Td これにより、空燃比ばらつきの大きい気筒に対しては、
偏差分の燃料噴射パルス幅Tinjの増加が行なわれ
る。
【0110】一方、空燃比ばらつきの小さい気筒に対し
ては、偏差分の燃料噴射パルス幅Tinjの減少が行な
われる。また、平均的な気筒については、燃料噴射パル
ス幅Tinjの変更は行なわれず、従来通りの燃料噴射
パルス幅Tinjが設定される。なお、本モードにおい
ては、リーン化補正係数KAFLは「1」に設定され、
燃料噴射パルス幅Tinjのリーン化補正係数KAFL
による変更は行なわれず、理論空燃比に対応して設定さ
れた基本燃料噴射パルス幅TBを基本とするストイキオ
運転が、エンジンの運転状態に対応して行なわれる。
【0111】ここで、この基本燃料噴射パルス幅TB
は、全気筒に対し一律に設定されるものであり、一律の
理論空燃比による運転が行なわれる。そして、補正係数
KCL(j)による燃料噴射パルス幅Tinjの補正
は、各気筒jごとに異なった値で行なわれ、気筒ごとの
個性に対応した燃料噴射制御が行なわれることになる。
【0112】すなわち、上式の補正係数KCL(j)に
より、燃料噴射パルス幅Tinjが空燃比ばらつきに対
応した気筒ごとの補正を行なわれ、吸気管形状やインジ
ェクタの取り付け角度等による空燃比のばらつきを補正
される状態で、運転が行なわれる。そして、上述のよう
に補正された燃料噴射パルス幅Tinjでの運転によ
り、燃焼状態制御手段105による燃焼変動調整要素1
06の制御が行なわれて、エンジンは、各気筒ともに所
望の理論空燃比運転状態にたもたれる。
【0113】このように動作が行なわれるが、本実施例
によれば、次のような効果ないし利点がある。 (1)確率的特性を考慮した、燃焼変動の推定およびこ
の推定を用いた空燃比制御を行なえるようになる。 (2)燃焼変動の統計的性質を考慮したエンジンの燃焼
状態制御を、実時間で、また車載コンピュータで行なえ
るようになる。
【0114】(3)インジェクタ流量ばらつきや吸気管
形状、バルブタイミングのずれ等による空燃比のばらつ
きに起因した燃焼変動限界の気筒間差を確実に補正でき
るようになり、各気筒のそれぞれをすべて燃焼限界に設
定できるようになる。 (4)インジェクタ流量ばらつきや吸気管形状、バルブ
タイミングのずれ等による空燃比のばらつきに起因した
気筒間差を、理論空燃比運転において確実に補正できる
ようになり、各気筒のそれぞれをすべて理想的な状態で
燃焼制御できるようになる。
【0115】(5)三元触媒を、最高の効率で利用でき
るようになり、排ガス浄化が効率良く行なわれる。 (6)前2項により、NOxの排出を最小にすることが
できるようになる。 (7)各気筒ごとの回転変動の検出、空燃比ばらつき補
正および制御を、1個のクランク角センサで行なえるよ
うになり、低コストでより確実なリーンバーン制御およ
びストイキオ運転を行なえるようになる。
【0116】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の内燃機関の燃焼制御方法によれば、理論空燃比よ
り希薄側の空燃比で多気筒内燃機関を運転したときに生
じる回転変動を気筒ごとに検出し、該検出結果に基づき
該内燃機関を希薄燃焼限界近傍で運転しうるものにおい
て、希薄燃焼運転時において回転変動から求められる燃
焼変動を許容範囲内に保持すべく燃料噴射量を変更する
第1のステップと、該燃料噴射量の変更量から気筒間空
燃比のばらつきを検出する第2のステップと、該検出結
果に基づき理論空燃比運転時のインジェクタ駆動時間を
補正する第3のステップとをそなえているという簡素な
構成で、次のような効果ないし利点が得られる。
【0117】(1)インジェクタ流量ばらつきや吸気管
形状、バルブタイミングのずれ等による空燃比のばらつ
きに起因した燃焼変動限界の気筒間差を確実に補正でき
るようになり、各気筒のそれぞれをすべて燃焼限界に設
定できるようになる。 (2)インジェクタ流量ばらつきや吸気管形状、バルブ
タイミングのずれ等による空燃比のばらつきに起因した
気筒間差を、理論空燃比運転においても確実に補正でき
るようになり、各気筒のそれぞれをすべて理想的な状態
で燃焼制御できるようになる。
【0118】(3)三元触媒を、最高の効率で利用でき
るようになり、排ガス浄化が効率良く行なわれる。 (4)上記(1)〜(3)項により、NOxの排出を最
小にすることができるようになる。 (5)各気筒ごとの回転変動の検出、空燃比ばらつき補
正および制御を、1個のクランク角センサで行なえるよ
うになり、低コストでより確実なリーンバーン制御およ
びストイキオ運転を行なえるようになる。
【0119】また、請求項2記載の本発明の内燃機関の
燃焼制御装置によれば、理論空燃比より希薄側の空燃比
で多気筒内燃機関を運転したときに生じる回転変動を気
筒ごとに検出する回転変動検出手段と、該回転変動検出
手段の検出結果に基づき上記内燃機関を希薄燃焼限界近
傍で運転する希薄燃焼限界運転手段とをそなえ、該希薄
燃焼限界運転手段による希薄燃焼運転時において回転変
動から求められる燃焼変動を許容範囲内に保持すべく燃
料噴射量を変更する燃料噴射量変更手段と、該燃料噴射
量変更手段における変更量から気筒間空燃比のばらつき
を検出する気筒間空燃比ばらつき検出手段と、該気筒間
空燃比ばらつき検出手段による検出結果に基づき理論空
燃比運転時のインジェクタ駆動時間を補正するインジェ
クタ駆動補正手段とが設けられるという簡素な構成で、
次のような効果ないし利点が得られる。
【0120】(6)インジェクタ流量ばらつきや吸気管
形状、バルブタイミングのずれ等による空燃比のばらつ
きに起因した燃焼変動限界の気筒間差を確実に補正でき
るようになり、各気筒のそれぞれをすべて燃焼限界に設
定できるようになる。 (7)インジェクタ流量ばらつきや吸気管形状、バルブ
タイミングのずれ等による空燃比のばらつきに起因した
気筒間差を、理論空燃比運転においても確実に補正でき
るようになり、各気筒のそれぞれをすべて理想的な状態
で燃焼制御できるようになる。
【0121】(8)三元触媒を、最高の効率で利用でき
るようになり、排ガス浄化が効率良く行なわれる。 (9)上記(6)〜(8)項により、NOxの排出を最
小にすることができるようになる。 (10)各気筒ごとの回転変動の検出、空燃比ばらつき
補正および制御を、1個のクランク角センサで行なえる
ようになり、低コストでより確実なリーンバーン制御お
よびストイキオ運転を行なえるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての内燃機関の燃焼制御
装置の制御ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例としての内燃機関の燃焼制御
装置の制御ブロック図である。
【図3】本発明の一実施例としての燃焼制御装置を有す
るエンジンシステムの全体構成図である。
【図4】本発明の一実施例としての燃焼制御装置を有す
るエンジンシステムの制御系を示すハードブロック図で
ある。
【図5】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制御
装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制御
装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制御
装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制御
装置の動作を説明するための波形図である。
【図9】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制御
装置の動作を説明するための補正特性マップである。
【図10】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制
御装置の動作を説明するための摸式的グラフである。
【図11】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制
御装置の動作を説明するための摸式的グラフである。
【図12】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制
御装置の動作を説明するための正規化特性マップであ
る。
【図13】本発明の一実施例としてのエンジンの燃焼制
御装置における回転変動検出部を示す摸式的斜視図であ
る。
【図14】リーンバーンエンジンにおける燃焼変動特性
を示すグラフである。
【図15】イジェクタ流量の特性ばらつきを示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 2 燃焼室 3 吸気通路 3a サージタンク 4 排気通路 5 吸気弁 6 排気弁 7 エアクリーナ 8 スロットル弁 9 電磁式燃料噴射弁(インジェクタ) 9a インジェクタソレノイド 10 三元触媒 11A 第1バイパス通路 11B 第2バイパス通路 12 ステッパモータ弁(STM弁) 12a 弁体 12b ステッパモータ(ISC用アクチュエータ) 12c バネ 13 ファーストアイドルエアバルブ 14 エアバイパス弁 14a 弁体 14b ダイアフラム式アクチュエータ 15 燃料圧調節器 16 点火プラグ 17 エアフローセンサ(吸気量センサ) 18 吸気温センサ 19 大気圧センサ 20 スロットルポジションセンサ 21 アイドルスイッチ 22 O2 センサ 23 水温センサ 24 クランク角センサ(エンジン回転数センサ) 25 空燃比制御手段としてのECU 26 CPU(演算装置) 28 入力インタフェース 29 アナログ/ディジタルコンバータ 30 車速センサ 35 入力インタフェース 36 ROM(記憶手段) 37 RAM 39 噴射ドライバ 40 点火ドライバ 41 パワートランジスタ 42 点火コイル 43 ディストリビュータ 44 ISCドライバ 45 バイパスエア用ドライバ 46 EGRドライバ 80 排気再循環通路(EGR通路) 81 EGR弁 81a 弁体 81b ダイアフラム式アクチュエータ 82 パイロット通路 83 ERG弁制御用電磁弁 83a ソレノイド 101 変動検出手段 102 正規化変動値検出手段 103 累積手段 104 燃焼悪化判定値算出手段 105 燃焼状態制御手段 106 燃焼変動調整要素 107 角加速度検出手段 108 平滑化手段 109 燃焼回数 110 閾値更新手段 111 失火判定基準値設定手段 112 基準値設定手段 112U 上限基準値設定手段 112L 下限基準値設定手段 141 パイロット通路 142 エアバイパス弁制御用電磁弁 142a ソレノイド 207 回転変動検出手段 208 希薄燃焼限界運転手段 209 気筒間空燃比ばらつき検出手段 210 燃料噴射量変更手段 211 インジェクタ駆動補正手段 221 回転部材 221A 第1のベーン 221B 第2のベーン 221C 第3のベーン 222 検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 45/00 330 F02D 45/00 330 362 362J (56)参考文献 特開 平5−321727(JP,A) 特開 平4−342850(JP,A) 特開 平5−133254(JP,A) 特開 平6−74079(JP,A) 特開 平5−312081(JP,A) 特開 平6−10740(JP,A) 特開 昭58−187554(JP,A) 特開 平2−227534(JP,A) 特開 昭61−118535(JP,A) 特開 平7−12006(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 理論空燃比より希薄側の空燃比で多気筒
    内燃機関を運転したときに生じる回転変動を気筒ごとに
    検出し、 該検出結果に基づき該内燃機関を希薄燃焼限界近傍で運
    転しうるものにおいて、 希薄燃焼運転時において回転変動から求められる燃焼変
    動を許容範囲内に保持すべく燃料噴射量を変更する第1
    のステップと、 該燃料噴射量の変更量から気筒間空燃比のばらつきを検
    出する第2のステップと、 該検出結果に基づき理論空燃比運転時のインジェクタ駆
    動時間を補正する第3のステップとをそなえていること
    を特徴とする、内燃機関の燃焼制御方法。
  2. 【請求項2】 理論空燃比より希薄側の空燃比で多気筒
    内燃機関を運転したときに生じる回転変動を気筒ごとに
    検出する回転変動検出手段と、 該回転変動検出手段の検出結果に基づき上記内燃機関を
    希薄燃焼限界近傍で運転する希薄燃焼限界運転手段とを
    そなえ、 該希薄燃焼限界運転手段による希薄燃焼運転時において
    回転変動から求められる燃焼変動を許容範囲内に保持す
    べく燃料噴射量を変更する燃料噴射量変更手段と、 該燃料噴射量変更手段における変更量から気筒間空燃比
    のばらつきを検出する気筒間空燃比ばらつき検出手段
    と、 該気筒間空燃比ばらつき検出手段による検出結果に基づ
    き理論空燃比運転時のインジェクタ駆動時間を補正する
    インジェクタ駆動補正手段とが設けられたことを特徴と
    する、内燃機関の燃焼制御装置。
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