JP2004150008A - 熱可塑性エラストマー不織布ロール及びその製造方法並びに製造装置 - Google Patents

熱可塑性エラストマー不織布ロール及びその製造方法並びに製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】縦皺や遅延回復に伴う形状変化が軽減された熱可塑性エラストマー不織布ロール及びその製造方法並びに製造装置を提供する。
【解決手段】溶融紡糸された熱可塑性エラストマーフィラメントをベルトコンベア115上に積層してシート状の不織布131を形成し、これをベルトコンベア115の搬送領域上方に配設された回転ローラ2に導いて引き剥がし、紙管132に巻き取って不織布ロール130とする。不織布131に作用するテンションが略そのまま引き剥がし力として作用するため、必要且つ最小限のテンションを不織布131に作用させるのみで、これを引き剥がすことができる。その結果、引き出し張力が0.25g/cm/目付以下となった不織布ロール130を形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性エラストマーフィラメントから形成される不織布であって、これをロール状に巻き取った不織布ロール及びこの不織布ロールの製造方法、並びに製造装置に関する。
上述した熱可塑性エラストマー不織布ロールを製造する装置の一例を図9に示す。同図に示すように、この不織布ロール製造装置100は、乾燥された熱可塑性エラストマーチップを溶融して送出する溶融押出機110及び溶融された熱可塑性エラストマーをノズルから紡出してフィラメントと成すメルトブローヘッド102を備えた、いわゆるメルトブロー法によってフィラメントを紡糸する紡糸装置101と、前記メルトブローヘッド102の下方に配設され、メルトブローヘッド102から紡出されるフィラメントをシート状に集積しつつ搬送して不織布131を形成するベルトコンベア115と、このベルコンベア115上の不織布131をベルトコンベア115上から引き出すニップローラ120と、ニップローラ120を経て送出された不織布131を紙管(紙製の管体)132に巻き取って不織布ロール130を形成する巻取装置125とを備えて成る。
図10に示すように、前記メルトブローヘッド102は、スリット状に形成された吐出口102cを下端面に備えるとともに、この吐出口102cに臨むようにその上方に一定ピッチで形成されたノズル102bを備えており、前記ベルトコンベア115の幅方向に沿って前記吐出口102c及びノズル102bが形成された構造を備えている。また、前記ベルトコンベア115の搬送方向において、前記ノズル102bの前後には気体供給路103a及び104aが形成され、加熱,圧縮された気体がこの気体供給路103a及び104aから前記吐出口102cに供給され、当該吐出口102cから吐出されるようになっている。また、前記ノズル102bには、これに連通する流路102aから溶融された定量の熱可塑性エラストマーが供給されるようになっている。尚、図9に示すように、気体供給路103a及び104aには、供給配管103及び104を介してそれぞれ適宜気体供給手段(図示せず)から加熱,圧縮された気体が供給される。
前記ベルトコンベア115を構成する搬送ベルト116は、所定メッシュの金網状をした無端ベルトからなり、矢示方向に回動して、上面に載置された不織布131を同方向に搬送する。前記ニップローラ120は上下に並設され、相互に圧接する一対のローラ121,122からなり、それぞれ矢示方向に回転して、ベルトコンベア115上の不織布131を当該ベルトコンベア115上から引き出し、巻取装置125に向けて送出する。また、巻取装置125は、所定間隔で水平に並設された一対の巻取ローラ126,127を備えて成る。かかる巻取ローラ126,127の内、少なくとも一方は矢示方向に回転する駆動ローラとなっており、巻取ローラ126,127上に載置された紙管132を軸中心に回転させて当該紙管132に不織布131を巻き取り、不織布ロール130を形成する。
以上の構成を備えた不織布ロール製造装置100によると、まず、溶融押出機110によって溶融された熱可塑性エラストマーがメルトブローヘッド102に供給され、各ノズル102bから連続して吐出される。一方、メルトブローヘッド102の気体供給路103a,104aには供給配管103及び104を介してそれぞれ適宜気体供給手段(図示せず)から加熱,圧縮された気体が供給され、この気体が前記吐出口102cから所定の流速で噴出される。斯くして、前記各ノズル102bから吐出された熱可塑性エラストマーは、前記吐出口102cから噴出される空気流によって牽引され、極細化したフィラメントとなる。
このようにして、紡糸された各フィラメントはその直下に流下して、近隣のフィラメントと絡まりつつベルトコンベア115の搬送ベルト116上に集積され、高粘着性を有する熱可塑性エラストマーの特性から、絡まりあったフィラメント同士が相互に接着し、シート状の不織布131に形成される。そして、シート状に形成された不織布131は、ベルトコンベア115によってニップローラ120に向けて搬送され、ニップローラ120の引き出し力によってベルトコンベア115上から引き出された後、巻取装置125によって紙管132に巻き取られ不織布ロール130となる。
ところで、熱可塑性エラストマーは、常温では、加硫ゴムと同様な性質を持ち、伸縮性があり、摩擦抵抗が大きく、膠着性を有し、しかも上述した如く粘着性が高いという特性を備えている。したがって、前記搬送ベルト116上で集積されたフィラメントは、フィラメント同士間で接着されると同時に、各フィラメントが搬送ベルト116にも接着されることとなる。
このため、ベルトコンベア115上の不織布131をニップローラ120によって引き出す際に、前記接着に伴うテンションが不織布131に作用して当該不織布131が延伸される一方、幅方向には収縮して縦皺の生じた状態となる。また、上述した不織布ロール製造装置100においては、ニップローラ120が、ベルトコンベア115より不織布131の搬送方向下流側に設けられているために、図11に示すように、引き剥がしに際し不織布131に作用するテンションTaは、引き剥がしに要する力Fよりもかなり大きなものとなっている。斯くして、従来の不織布製造装置100においては、不織布131をベルトコンベア115から引き剥がす際に、かなり大きなテンションが不織布131に作用し、そのために不織布131に縦皺を生じ、更に、このように縦皺の生じた状態の不織布131がニップローラ120によって挟圧されることにより、かかる縦皺が不織布131に定着されるという問題を生じていた。
また、ニップローラ120によって生じたテンションは、ニップローラ120と巻取装置125との間でも作用するため、不織布131は延伸した状態で紙管132に巻き取られることとなる。巻取装置125によって巻き取られた不織布ロール130は、その後、これを解舒して引き出された不織布131を、例えば、打抜成型することによって救急絆創膏や手袋などの製造に使用されるが、上記のようにテンションを生じた状態で巻き取られた不織布ロール130は、強い巻き締まり状態となっており、これを長時間放置すると熱可塑性エラストマーの膠着性と相俟って、容易には解舒することができない状態となる。したがって、不織布ロール131を解舒して不織布131を引き出すには、これに相当のテンションを作用させる必要があり、このために、不織布131が縦方向に延伸し、幅方向には収縮した弾性変形を来たし、上記打抜成型後にこの変形が回復(遅延回復)して、成型形状が変化するという問題も生じていた。
本発明は、以上の実情に鑑み成されたものであって、上記縦皺や遅延回復に伴う形状変化について、これの軽減された熱可塑性エラストマー不織布ロール及びその製造方法並びに製造装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するための本発明の請求項1に係る発明は、熱可塑性エラストマーフィラメントをシート状に積層,接着せしめた不織布を、管体に巻き取り形成した不織布ロールに係る発明であって、該不織布ロールから不織布を引き出す際に該不織布に作用する張力(引き出し張力)が0.25g/cm/目付以下となるように、当該不織布ロールを巻き取り形成したことを特徴とする。
上記引き出し張力が0.25g/cm/目付を越えると、不織布ロールを解舒して不織布を引き出す際に、当該不織布に相当のテンションを作用させる必要があり、このために、不織布が縦方向に延伸し、幅方向には収縮する弾性変形を来たし、例えば、当該不織布を打抜成型して使用する際に、打抜成型後の成型形状が弾性変形の遅延回復によって大きく変化し、良好な製品を得ることができないからである。このような遅延回復による成型形状の変化をより厳密に考慮すると、上記引き出し張力は、0.20g/cm/目付以下であるのがより好ましく、0.15g/cm/目付以下であるのが更に好ましい。
尚、本発明における上記引き出し張力Tは、張力測定器によって計測された不織布に実際に作用する張力をt(g)とし、不織布の幅寸法をl(cm)とし、不織布の目付をW(g/m)とすると、次式、
T=(t/l)/W
で表されるものである。
本発明に係る上記熱可塑性エラストマーには、公知の溶融紡糸可能なポリウレタンエラストマー、ポリブチレンテレフタレートに各種脂肪族ポリオールを共重合したポリエステル系エラストマー、各種ポリアミドと各種脂肪族ポリオールを共重合したポリアミド系エラストマー、ポリスチレンをベースとしたポリスチレン系エラストマー並びにオレフィン系エラストマーなどを挙げることができる。中でも上記ポリウレタンエラストマーは、引っ張り強度,伸長回復性などの力学特性や耐化学薬品性の面で優れており、本発明において特に好ましい熱可塑性エラストマーと言える。尚、かかるポリウレタンエラストマーの原料としての熱可塑性ポリウレタンは、JISショアA硬度が75〜98程度のものがエラストマーを伸縮性並びに力学特性に優れたものにすることができる点で好ましい。即ち、ショアA硬度が75以下ではエラストマーの引っ張り強度が不十分となり、ショアA硬度が98以上ではエラストマーの伸長回復率が不十分となる。更に、上記ポリウレタンエラストマーは、これにフェノール系酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系,サルチル酸系やヒンダードアミンなどの耐光剤、アミドワックスやモンタン酸ワックスなどの膠着防止剤の内、これらの1種又はそれ以上を添加したものをより好ましく用いることができる。
上述した熱可塑性エラストマー不織布は、請求項2に係る方法発明によってこれを好適に製造することができ、また、この方法発明は、請求項5に係る装置発明によってこれを好適に実施することができる。即ち、請求項2に係る発明は、溶融紡糸された熱可塑性エラストマーフィラメントをベルトコンベア上に積層してシート状の不織布を形成し、形成した不織布をベルトコンベア上から引き出した後、管体に巻き取りロール状に形成して成る不織布ロールの製造方法であって、ベルトコンベアにより搬送される不織布を、該ベルトコンベアの搬送領域上方に配設された回転ローラに導いてベルトコンベア上から引き剥がし、引き剥がした不織布を管体に巻き取ってロール状に形成することを特徴とする。また、請求項5に係る発明は、溶融された熱可塑性エラストマーをノズルから紡出してフィラメントと成すノズルヘッドを備えた紡糸装置と、前記ノズルヘッドの下方に配設され、前記ノズルヘッドから紡出されるフィラメントをシート状に集積しつつ搬送して不織布と成すベルトコンベアと、ベルコンベア上の不織布を該ベルトコンベア上から引き出す回転ローラと、回転ローラを経て送出された不織布を管体に巻き取る巻取装置とを備えて成る不織布ロールの製造装置であって、前記回転ローラを前記ベルトコンベアの搬送領域上方に配設したことを特徴とする。
この発明によると、紡糸装置から紡出されたフィラメントがベルトコンベア上で集積,接着されてシート状の不織布に形成され、形成された不織布は当該ベルトコンベアによって搬送され、その搬送領域上方に配設された回転ローラに導かれてベルトコンベア上から引き剥がされた後、巻取装置によって管体に巻き取られ、不織布ロールとなる。
上述したように、熱可塑性エラストマーは粘着性が高く、したがって、紡出されたフィラメントはベルトコンベア上に接着し易く、このため、ベルトコンベア上から不織布を引き剥がす際には、当該不織布に相当のテンションを作用させる必要がある。この発明によれば、ベルトコンベア上から不織布を引き剥がす際に、ベルトコンベアの搬送領域上方に配設した回転ローラの引き上げ作用により、不織布をベルトコンベア上から引き剥がすようにしているので、不織布に作用するテンションが略そのまま引き剥がし力として作用することとなる。したがって、必要且つ最小限のテンションを不織布に作用させるのみで、当該不織布をベルトコンベアから引き剥がすことができ、かかる引き剥がしの際に生じる不織布の弾性変形や縦皺を最小限のものとすることができる。
また、上記テンションの軽減によって、回転ローラと巻取装置との間において不織布に作用するテンションも軽減されるため、不織布はテンションの軽減された状態でロール状に巻き取られる。したがって、形成された不織布ロールは、その巻き締まり状態が緩和されたものとなっており、熱可塑性エラストマー特有の膠着性の影響があったとしても、上記の如く、0.25g/cm/目付以下の引き出し張力でこれを解舒することができる解舒性の良いものとなる。そして、このような解舒性の良好な不織布ロールにおいては、これを解舒して不織布を引き出す際に作用するテンションが比較的小さく、遅延回復による成型形状の変化を極小さいものとすることができる。
尚、不織布がベルトコンベアから剥離される位置と前記回転ローラの配設位置とはこれら相互間の距離が長くなればなるほど、作用するテンションによって不織布が幅方向に大きく収縮して縦皺を生じ易くなるため、前記回転ローラは、請求項6に係る発明のように、これをベルトコンベアの近傍に配設して、前記剥離位置と回転ローラの配設位置とをできるだけ接近させるのが好ましい。
また、ベルトコンベア上から引き剥がされた前記不織布は、請求項3及び請求項7に係る発明のように、これをロール状に巻き取る前に、拡幅装置によってこれをその幅方向に拡幅させるのが好ましい。上述したように、回転ローラを経由して送出された不織布にはそれ相応のテンションが作用しており、当該不織布はその幅方向に収縮した状態となっている。上記拡幅処理は不織布をその幅方向において最大でベルトコンベアの上の不織布幅まで拡げる作用を成すものであり、言い換えれば、不織布を縦方向に縮める作用を成すものであるため、かかる拡幅処理を施すことにより、不織布に作用するテンションを更に緩和させることができ、更に巻き締まり状態の緩和された不織布ロールを形成することができる。
前記拡幅処理は、請求項4及び請求項8に係る発明のように、これを複数の処理工程から構成し、各処理工程を順次実施することにより、不織布をその幅方向に徐々に拡幅するのが更に好ましい。このようにすれば、より良好に上記テンションを緩和させることができる。また、不織布を複数の拡幅装置に経由させることにより、不織布がロール状に巻き取られるまでの間に、フィラメントが自然冷却されて固化するに十分な時間を経過させることができ、これによって、不織布ロールの膠着度を緩和させることができる。フィラメントを更に効率的に冷却させて不織布ロールの膠着度をより緩和させるには、上記請求項3,4,7及び8に係る発明において、ベルトコンベア上から引き剥がした不織布に、送風装置を用いて冷風を吹き付けたり、或いは、拡幅装置が不織布と接触してこれを拡幅するローラを備えている場合には、このローラ内に冷却水を循環させて、当該ローラを介して不織布を冷却するようにすると良い。
尚、本発明における上記管体は不織布が巻き付けられる管状の物体を意味し、通常、紙製の紙管や樹脂製の樹脂管が用いられる。また、本発明の効果は目付が400g/m以下の不織布について顕著なものとなり、300g/m以下のものについて更に顕著なものとなる。目付が400g/mを越えると、不織布の引っ張り張力が大きく、且つ厚みがあるため、例え引き剥がしにより幅寸法が収縮しても巻き取り工程においてこれをリラックスさせるだけで、幅寸法が容易に回復するからである。従ってロールに巻き取っても巻締まりする事は余り無く、本発明が課題とする点はあまり問題にならない。また、不織布(ロール)の幅が40cm以上の場合に本発明の効果が顕著なものとなる。不織布幅が広くなるほどこれをコンベアネットからの均一に引き剥がすのが困難になるが、40cm未満の場合には、このような問題はあまり生じない。
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る不織布ロール製造装置の概略構成を示した概略図である。尚、同図に示すように、本例の不織布ロール製造装置1は、図9に示した従来の不織布ロール製造装置100と一部の構成を同じくするものである。したがって、同一の構成部分については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
上記図1に示すように、本例の不織布ロール製造装置1は、ベルトコンベア115の搬送領域上方に配設された回転ローラ2と、この回転ローラ2と巻取装置125との間に順次配設された拡幅ローラ3,4及び送りローラ5,6とを備えている。
回転ローラ2は横断面形状が円形となった公知のローラであり、上述したように、ベルトコンベア115の搬送領域上方に配設され、ベルトコンベア115上に載置された不織布131を当該ベルコンベア115から上方に引き剥がす作用を成す。このため、回転ローラ2の外周面は不織布131との密着性を高めるべく、ごく滑らかに仕上げられている。具体的には、JIS B 0601に定められた表面あらさ表示で、2S以下が好ましく、1.5S以下がより好ましく、1.0S以下が更に好ましい。尚、上記横断面形状は、円形に限られず、楕円形や多角形状であっても良い。
前記拡幅ローラ3,4は、図2に示すように、横断面円形をしたローラの外周面に螺旋状の突条3a,4aを形成してなるものである。この突条3a,4aはローラの中央部から両側に向けて相互に巻き方向が逆となるように形成されている。斯くして、拡幅ローラ3,4は矢示方向に回転することにより、その外周面に圧接する不織布131を、突条3a,4aの働きによって、その幅方向に拡げる作用を成す。
以上の構成を備えた本例の不織布製造装置1によれば、紡糸装置1から紡出され、ベルトコンベア115上でシート状に形成された熱可塑性エラストマー不織布131は、ベルトコンベア115上を搬送された後、図3に示すように、その搬送領域上方に配設された回転ローラ2に導かれてベルトコンベア115上からその上方に向けて引き剥がされる。上述したように、この不織布131は、熱可塑性エラストマーの粘着特性からベルトコンベア115上に接着された状態となっているが、本例では、前記回転ローラ2の引き上げ作用により、不織布131をベルトコンベア115上から引き剥がすようにしているので、図3に示す如く、不織布131に作用するテンションTaが略そのまま引き剥がし力Fとして作用することとなる。したがって、必要且つ最小限のテンションを不織布131に作用させるのみで、当該不織布131をベルトコンベア115から引き剥がすことができ、かかる引き剥がしの際に生じる不織布131の弾性変形や縦皺を最小限のものとすることができる。
また、本例では、不織布131の引き剥がしに際して、図9に示すようなニップローラ120を用いていないので、仮に、引き剥がし張力によって不織布131に縦皺が生じるようなことがあっても、この縦皺がニップローラ120の接圧によって定着されるといった従来のような問題は生じない。
尚、不織布131がベルトコンベア115から剥離される位置と前記回転ローラ2の配設位置との間の距離が長くなればなるほど、作用するテンションによって不織布131が幅方向に大きく収縮して縦皺を生じ易くなるという傾向がある。したがって、前記回転ローラ2は、これをできるだけベルトコンベア115に接近させて設けるのが好ましい。
前記回転ローラ2によってベルトコンベア115上から引き剥がされた不織布131は、次に、拡幅ローラ3,4、並びにテンション調整ローラ5,6を経て、巻取装置125によって紙管132に巻き取られ不織布ロール130となる。回転ローラ2を経由して送出された不織布131にはそれ相応のテンションが作用しており、不織布131はその幅方向に収縮した状態となっている。上述したように、拡幅ローラ3,4は不織布131をその幅方向に拡げる作用を成すものであり、言い換えれば、不織布131を縦方向に縮める作用を成すものである。したがって、かかる拡幅処理を施すことにより、不織布131に作用するテンションを緩和させることができ、テンション調整ローラ5,6を経て巻き取られた不織布ロール130は更に巻き締まり状態の緩和されたものとなる。
尚、本例では、拡幅処理を、拡幅ローラ3,4を用いた2段階の処理としているので、不織布131を徐々に拡幅することができ、より良好に上記テンションを緩和させることができる。また、不織布131を2個の拡幅ローラ3,4に経由させることにより、不織布131がロール状に巻き取られるまでの間に、フィラメントが自然冷却されて固化するに十分な時間を経過させることができ、これによって、不織布ロール130の膠着度を緩和させることができる。尚、フィラメントを更に効率的に冷却させて不織布ロール130の膠着度をより緩和させるには、ベルトコンベア115上から引き剥がした不織布131に、送風装置を用いて冷風を吹き付けたり、或いは、拡幅ローラ3,4内に冷却水を循環させて、当該拡幅ローラ3,4を介して不織布131を冷却するようにすると良い。
斯くして、本例の不織布ロール製造装置1によって製造された不織布ロール130は、その巻き締まり状態が極めて緩和されたものとなっており、熱可塑性エラストマーの膠着性の影響があったとしても、上記の如く、0.25g/cm/目付以下の引き出し張力でこれを解舒することができる解舒性の良好なものとなっている。
尚、本実施形態において、上記引き出し張力が0.25g/cm/目付以下となる不織布ロール130を形成することができるのであれば、図5に示すように、1つの拡幅ローラ3のみを設けた構成としても良く、更に、図4に示すように、前記拡幅ローラ3,4を取り外した構成とすることもできる。その一方、図6に示すように、引き出し張力を更に緩和させるべく、更に多くの拡幅ローラを設置した構成を採ることも可能である。図6では、4対の拡幅ローラ31,41,32,42,33,43,34,44を設置している。また、図4に示した拡幅ローラ3,4は外周に突条3a,4aを有する構造のものとしたが、拡幅作用を生じるものであればこのような構造のものに限らず、例えば、突条3a,4aに代えて外周に螺旋状の溝を形成した構造のものでも良く、更には、基本的な構造が全く異なるものであっても良い。
以下、実施例を示して、本発明の効果について、更に具体的に説明する。
A.実施例1〜4、比較例1
(実施例1)
a)原料
ソフトセグメント成分がブタンジオール,ヘキサンジオール及びアジピン酸からなる分子量2000のジオールと、4,4’−ジフェニールメタンジイソシアネート(MD1)と、1,4−ブタンジオールとの3成分をバットキュアー方式で重合して得られた、ショアーA硬度90の熱可塑性ポリウレタンポリマーを原料とした。尚、このポリマーにはフェノール系酸化酸化防止剤とベンゾトリアゾール系耐光剤がそれぞれ0.2重量%含まれている。また、このポリマーをフローテスターを使用して190℃で測定した溶融粘度は12000ポイズであった。
b)製造装置
不織布ロール130の製造装置として、図1に示す如く配設された紡糸装置101及びベルトコンベア115、並びに図4に示す如く配設された回転ローラ2、送りローラ5,6及び巻取装置125を備えた装置を用いた。尚、溶融押出機110には、L/Dが25、直径が50mmのものを用いた。また、メルトブローヘッド102には、長さ(ベルトコンベア115の幅方向の寸法)が1380mm、幅(ベルトコンベア115の搬送方向の寸法)が270mmで、その下面に孔径0.4mmのノズルが2mmピッチでリニア状に625個配設されたコートハンガー式のものを用いた。また、ベルトコンベア115には、搬送ベルト116が40メッシュの平織り金網からなるものを用いた。また、メルトブローヘッド102直下の搬送ベルト116の下方に吸引装置を配設して、前記吐出口102cから吐出される気体を吸引するようにした。
c)製造方法
まず、上記のようにして得られた熱可塑性ポリウレタンポリマーを、回転式真空乾燥機を使用して真空乾燥した後、前記溶融押出機110に供給してこれを溶融させ、溶融した熱可塑性ポリウレタンポリマーをメルトブローヘッド102に導いて紡糸した。尚、溶融押出機110における溶融温度は220℃とした。また、メルトブローヘッド102における紡糸条件は、メルトブローヘッド102の温度を230℃、ノズル102bからの熱可塑性ポリウレタンポリマーの吐出量を0.64g/ホール/minとし、吐出口102cから吐出される気体の温度を235℃とし、その流量を12000NL/minとした。
次いで、紡糸された熱可塑性ポリウレタンフィラメントをベルトコンベア115上でシート状に集積して不織布131と成した後、回転ローラ2によって当該不織布131をベルトコンベア115から引き剥がし、送りローラ5,6に経由させた後、巻取装置125によってこれを外径8.5cmの紙管に巻き取り、実施例1の不織布ロール130とした。尚、不織布ロール130の巻き取り長さはこれを500mとした。また、ベルトコンベア115の搬送速度はこれを4.88m/minとし、回転ローラ2の周速度はこれを5.03m/minとし、送りローラ5,6及び巻取ローラ126,127の周速度はこれを5.00m/minとした。
(実施例2)
製造装置として、図5に示すような、回転ローラ2と送りローラ5との間に拡幅ローラ3の配設された装置を用いた点、並びに送りローラ5,6及び巻取ローラ126,127の周速度を4.92m/minとした点を除き上記実施例1と同様にして実施例2の不織布ロール130を得た。尚、拡幅ローラ3には、その外周部に螺旋溝の形成されたものを用い、その周速度を5.03m/minとした。
(実施例3)
製造装置として、図1に示すような、回転ローラ2と送りローラ5との間に拡幅ローラ3,4の配設された装置を用いた点、並びに送りローラ5,6及び巻取ローラ126,127の周速度を4.88m/minとした点を除き上記実施例1と同様にして実施例3の不織布ロール130を得た。尚、拡幅ローラ3,4には、その外周部に螺旋溝の形成されたものを用い、その周速度を5.03m/minとした。
(実施例4)
製造装置として、図6に示すような、回転ローラ2と送りローラ5との間に拡幅ローラ31,41,32,42,33,43,34,44の配設された装置を用いた点、並びに送りローラ5,6及び巻取ローラ126,127の周速度を4.88m/minとした点を除き上記実施例1と同様にして実施例4の不織布ロール130を得た。尚、拡幅ローラ31,41,32,42,33,43,34,44には、その外周部に螺旋溝の形成されたものを用い、拡幅ローラ31,41の周速度はこれを5.03m/minとし、拡幅ローラ32,42,33,43,34,44の周速度はこれを4.90m/minとした。
(比較例1)
製造装置として、図9に示す装置を用いた点、並びに巻取ローラ126,127の周速度を5.12m/minとした点を除き上記実施例1と同様にして比較例1の不織布ロール130を得た。尚、ローラ121,122の周速度はこれを5.27m/minとした。
以上のようにして製造した実施例1〜4及び比較例1に係る不織布ロールの目付(g/m)、巻幅(cm)、外径(cm)、ロール重量(g)、巻密度(g/cc)、引き剥がし張力T(g/cm/目付)をそれぞれ測定した結果を下表表1に示す。尚、目付(g/m)は、不織布から25cm×25cmの打ち抜き試料を採取してその重量を測定し、これを16倍することにより算出した。また、ロール重量(g)は全体重量から紙管重量を差し引いた重量とした。巻密度(g/cc)は、上記外径から紙管部分を含むロール全体の容積を算出し、これから紙管容積を差し引いて不織布に係る部分のみの容積(ロール容積)を算出し、上記ロール重量をロール容積で除して算出した。
また、上記引き出し張力Tは、図7に示す張力測定装置50を用いて測定した。この張力測定装置50は、上面に不織布ロール130を載置する載置台51と、不織布ロール130の紙管132内に挿入されるベアリング付きのシャフト及びこのシャフトの両端に連結される平面視コの字状の部材からなる係合部材55と、端部がこの係合部材55に固着されたワイヤ54を定速で巻き取る定速巻取機53と、フック58を有し、不織布ロール130の引き出し部の不織布131端部にこのフック58が係止されるU−ゲージ(張力計)57と、このU−ゲージ(張力計)57によって計測されたデータを処理するデータ処理装置59と、データ処理装置59によって処理されたデータを出力する出力装置60などからなる。定速巻取機53によってワイヤ54が定速で巻き取られると、不織布ロール130が回転しながら定速巻取機53側に移動し、これによって引き出し側の不織布131に張力が作用し、これがU−ゲージ57によって計測される。そして、上記張力が不織布ロール130の膠着力を上回るようになると、当該不織布ロール130から不織布131が引き出される。
尚、載置台51の上面は、不織布ロール130の転がり速度を安定させる為、これを水平面に対して約5°の傾斜した面としている。また、前記フック58が係止される不織布131には、当該部分に補強テープを貼着し、これを補強した。また、定速巻取機53の巻取速度は、これを3〜4m/minとした。
以上のようにして計測される、引き出し時に不織布131に作用する張力は、図8に示すような線図を描く。本例では、図8に示す定常状態の張力を移動平均方法で演算処理してその平均値t(g)を求め、これを製品幅l(cm)で除し、更にこれを目付W(g/m)で除して引き出し張力Tとした。即ち、次式
T=(t/l)/W
により引き出し張力Tを算出した。
Figure 2004150008
表1に示すように、実施例1〜3の不織布ロールには、いずれについても縦皺の発生がなかったが、比較例1の不織布ロールについては、その両端から10〜20cm付近に縦皺が発生し、巻幅も狭くなっていた。また、実施例1〜3の不織布ロールは比較例1の不織布ロールよりも巻密度が小さく、巻き締まりが緩和されたものとなっていることが分かる。また、引き剥がし張力についてみても、実施例1〜3の不織布ロールは、いずれも比較例1の不織布ロールよりもその値が小さく、比較例1の不織布ロールよりもその膠着度が緩和されていることが分かる。
また、表には示していないが、実施例1〜3ではベルトコンベア115の速度に対し、回転ローラ2の周速度を2〜4%速くすることで、不織布131をベルトコンベア115上から安定して引き剥がすことが出来たが、比較例1では不織布131の中央部の剥離性が悪く、ニップローラ120(ローラ121,122)の周速度をベルトコンベア115の速度より8%以上速くしなければ引き剥がすことが出来なかった。
また、上記実施例1〜3及び比較例1に係る不織布ロールを用いて、以下のようにして、救急絆創膏を製造した。即ち、不織布ロールを回転可能に支持した後、不織布を横方向に13m/minの速度で引き出し、その片面にアクリル系粘着剤(2−エチルヘキシルアクリレート87重量%、酢酸ビニール10重量%、及びアクリル酸3重量%の共重合体)を40g/mの塗布量で塗布した後、粘着剤塗布面に剥離紙を貼り合わせて粘着シートとした。次いで、粘着シートを不織布の長さ方向に19mm、幅方向に72mmの長方形に打ち抜き、次いで粘着層の上に13×22mmのガーゼパッドを載せ、製品ライナーで粘着層を覆って救急絆創膏とした。
以上のようにして、製造した実施例1〜3及び比較例1に係る救急絆創膏を3ヶ月間放置した後、その不織布に係る部分の寸法を測定したその結果を下表表2に示す。
Figure 2004150008
表2に示すように、比較例1に係る救急絆創膏は、実施例1〜3に係る救急絆創膏のいずれよりも、3ヶ月経過後の寸法収縮率が大きかった。これは、比較例1に係る不織布ロールの膠着度が高いことから、上述したようにその引き剥がし張力が大きく作用するため、不織布を引き出す際にこれが大きく引き伸ばされることにより、後の形状回復によって大きく収縮したものと思われる。かかる収縮率を見る限り、上記引き剥がし張力は0.2g/cm/目付以下であるのが好ましい。
B.実施例5及び比較例2
(実施例5)
原料として、分子量1000のポリテトラメチレングリコールと、MDIと、I,4−ブタンジオールからなるショアーA硬度82の熱可塑性ポリウレタンポリマーを用いた点、並びにメルトブローヘッド102の温度を225℃とし、吐出口102cから吐出される気体の温度を230℃とし、その流量を11000NL/minとした。そして、ベルトコンベア115の搬送速度、及び送りローラ5,6と巻取ローラ126,127の周速度をそれぞれ4.23m/minとし、更に回転ローラ2及び実施例3と同様の拡幅ローラ3,4の周速度を4.35m/minとして実施例5の不織布ロール130を得た。尚、熱可塑性ウレタンポリマーは、0.2重量%のフェノール系酸化防止剤と、0.2重量%のベンゾトリアゾール系の耐光剤と,ウレタンの粘着性減少作用の有るモンタン酸ワックスを0.3重量%含んでいる。
(比較例2)
製造装置として、図9に示す装置を用いた点、並びに巻取ローラ126,127の周速度を5.12m/minとした点を除き上記実施例5と同様にして比較例2の不織布ロール130を得た。尚、ローラ121,122の周速度はこれを5.27m/minとした。
以上のようにして製造した実施例5及び比較例2に係る不織布ロールの目付(g/m)、巻幅(cm)、外径(cm)、ロール重量(g)、巻密度(g/cc)、引き剥がし張力T(g/cm/目付)をそれぞれ測定した結果を下表表3に示す。尚、目付(g/m),ロール重量(g),巻密度(g/cc),引き出し張力T(g/cm/目付)は、それぞれ上記と同様にして算出した。
Figure 2004150008
表3に示すように、実施例5の不織布ロールについては縦皺の発生がなかったが、比較例2の不織布ロールについては、縦皺が発生し、巻幅も狭くなっていた。また、実施例5の不織布ロールは比較例2の不織布ロールよりも巻密度が小さく、巻き締まりが緩和されたものとなっていることが分かる。また、引き剥がし張力についてみても、実施例5の不織布ロールは、比較例2の不織布ロールよりもその値が小さく、比較例2の不織布ロールよりもその膠着度が緩和されていることが分かる。
また、表には示していないが、実施例5ではベルトコンベア115の速度に対し、回転ローラ2の周速度を2〜4%速くすることで、不織布131をベルトコンベア115上から安定して引き剥がすことが出来たが、比較例2では不織布131の中央部の剥離性が悪く、ニップローラ120(ローラ121,122)の周速度をベルトコンベア115の速度より8%以上速くしなければ引き剥がすことが出来なかった。
また、上記実施例5及び比較例2に係る不織布ロールを用いて、これと、剥離紙に張り付けられた50μmのウレタンフィルムとの2層化製品を試作した。用途は半導体工場で使用する無塵手袋用製品である。具体的には、剥離紙上のウレタンフィルムにスプレー方式でウレタン系ホットメルト接着剤を5g/mの割合で均一に塗布し、上記不織布ロールから引き出した不織布をウレタンフィルムの接着剤塗布面と接合し、ニップローラーで2層を圧着して接着させた後ロール状に巻き取った。尚、ウレタンフィルム幅はこれを130cmとし、巻取速度を15m/minとした。そして、このようにして製造されたウレタンフィルム上の不織布の幅を測定した結果を下表表4に示す。
Figure 2004150008
表4に示すように、比較例2においては、2層化前の不織布ロール幅(115cm)より狭い幅(110cm)の製品しか得られなかったが、実施例5においては、ほぼ元の不織布幅に近い製品が得られた。これは、比較例2に係る不織布ロールの膠着度が高いことから、上述したようにその引き剥がし張力が大きく作用するため、不織布を引き出す際にこれが大きく引き伸ばされたことによるものと思われる。
本発明の一実施形態に係る熱可塑性エラストマー不織布ロール製造装置の概略構成を示す正面図である。 本実施形態に係る拡幅ローラを示す正面図である。 本実施形態に係る回転ローラの作用を説明するための説明図である。 本発明の他の実施形態に係る熱可塑性エラストマー不織布ロール製造装置の概略構成を示す正面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱可塑性エラストマー不織布ロール製造装置の概略構成を示す正面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱可塑性エラストマー不織布ロール製造装置の概略構成を示す正面図である。 本実施形態に係る引き剥がし張力測定用の測定装置を示す概略構成図である。 上記測定装置によって得られる張力−時間線図を表したグラフである。 従来の熱可塑性エラストマー不織布ロール製造装置の概略構成を示す正面図である。 メルトブローヘッドのノズル部分を示す断面図である。 従来例に係るニップローラの作用を説明するための説明図である。
符号の説明
1 不織布ロール製造装置
2 回転ローラ
3,4 拡幅ローラ
5,6 送りローラ
101 紡糸装置
102 メルトブローヘッド
110 溶融押出機
115 ベルトコンベア
125 巻取装置
130 不織布ロール
131 不織布

Claims (8)

  1. 熱可塑性エラストマーフィラメントをシート状に積層,接着せしめた不織布を、管体に巻き取り形成した不織布ロールであって、
    該不織布ロールから不織布を引き出す際に該不織布に作用する張力が0.25g/cm/目付以下となるように巻き取り形成したことを特徴とする熱可塑性エラストマー不織布ロール。
  2. 溶融紡糸された熱可塑性エラストマーフィラメントをベルトコンベア上に積層してシート状の不織布を形成し、形成した不織布をベルトコンベア上から引き出した後、管体に巻き取りロール状に形成して成る不織布ロールの製造方法であって、
    ベルトコンベアにより搬送される不織布を、該ベルトコンベアの搬送領域上方に配設された回転ローラに導いてベルトコンベア上から引き剥がし、
    引き剥がした不織布を管体に巻き取ってロール状に形成することを特徴とする熱可塑性エラストマー不織布ロールの製造方法。
  3. 前記ベルトコンベア上から引き剥がした不織布を、その幅方向に拡幅する処理を施した後、前記管体に巻き取ってロール状に形成することを特徴とする請求項2記載の熱可塑性エラストマー不織布ロールの製造方法。
  4. 前記拡幅処理を施す工程を複数の処理工程から構成し、各処理工程を順次実施することにより、前記ベルトコンベア上から引き剥がした不織布をその幅方向に徐々に拡幅することを特徴とする請求項3記載の熱可塑性エラストマー不織布ロールの製造方法。
  5. 溶融された熱可塑性エラストマーをノズルから紡出してフィラメントと成すノズルヘッドを備えた紡糸装置と、
    前記ノズルヘッドの下方に配設され、前記ノズルヘッドから紡出されるフィラメントをシート状に集積しつつ搬送して不織布と成すベルトコンベアと、
    ベルトコンベア上の不織布を該ベルトコンベア上から引き剥がす回転ローラと、
    回転ローラを経て送出された不織布を管体に巻き取る巻取装置とを備えて成る不織布ロールの製造装置であって、
    前記回転ローラを前記ベルトコンベアの搬送領域上方に配設したことを特徴とする熱可塑性エラストマー不織布ロールの製造装置。
  6. 前記回転ローラを、前記ベルトコンベアの搬送領域上方であり且つ前記ベルトコンベアの近傍に配設したことを特徴とする請求項5記載の熱可塑性エラストマー不織布ロールの製造装置。
  7. 回転ローラを経て送出された不織布をその幅方向に拡幅する拡幅装置を、前記回転ローラと巻取装置との間に配設したことを特徴とする請求項5又は6記載の熱可塑性エラストマー不織布ロールの製造装置。
  8. 複数の前記拡幅装置を前記回転ローラと巻取装置との間に配設し、前記不織布が前記複数の拡幅装置を順次経由することにより、徐々に拡幅されるように構成したことを特徴とする請求項7記載の熱可塑性エラストマー不織布ロールの製造装置。
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