JP2004146711A - 多層プリント配線板の製造方法およびこれにより製造した多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法およびこれにより製造した多層プリント配線板 Download PDF

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井原 清暁
Hideto Misawa
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Abstract

【課題】レーザー加工による安定した穴加工が可能な多層プリント配線板の製造方法及びこれにより製造した多層プリント配線板を提供する。
【解決手段】ビルドアップ多層配線板の最外絶縁層の基材であるガラスクロスが、縦方向、横方向の少なくとも一方向において、2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスである場合、双方のヤーンの単位長さあたりの質量、及び双方のヤーンを構成するフィラメント径、さらには、その撚り数を調整し、これに、フィラメントを分散化する加工を施すようにしたので、最外絶縁層の厚みの確保と良好なレーザー加工性の両立が可能とすることができ、これにより、ビルドアップ多層配線板の最外絶縁層の基材であるガラスクロスが、厚みが60〜90μm程度の比較的厚手のガラスクロスであっても、その厚みの確保と良好なレーザー加工性の両立が可能となった。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー加工により、内層回路と、外層銅箔に形成する外層回路とを導通接続するための接続用孔を穿設した後、前記内層回路と、前記外層回路とを、前記接続用孔を介して、導通接続して多層プリント配線板を得る多層プリント配線板の製造方法及びこれにより製造した多層プリント配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今の電子機器の小型化、高性能化の要請に伴い、これらの機器に用いられる多層プリント配線板の高密度化が望まれるようになってきている。かかる多層プリント配線板の高密度化を達成する方法の一つとして、基板を多層化することにより占有面積を小さくする、いわゆるビルドアップ工法による多層プリント配線板とする方法が挙げられる。
【0003】
ビルドアップ工法により多層プリント配線板を製造する際には、層が異なる導体回路間の導通を確保する方法の一つとして、銅張積層板等の基板にドリル加工により貫通穴を穿設した後、この貫通穴の内面に導電層を形成し、さらに基板の両面に導体回路を形成して、層が異なる導体回路相互を電気的に接続する貫通バイアホール(ビアホールともいう)を形成することが行われている。貫通バイアホールの加工は一般的にドリル等を用いて行われることが多く、直径約100μm程度の穴までは一般的にドリルにより加工されている。
【0004】
一方、近年、更なる高密度化の達成のために、導通させたい層間に非貫通の穴(非貫通バイアホール)を設け、その穴内の導電性物質を介して層間の電気的接続を確保する工法が注目されている。この非貫通バイアホールを介して層間の電気的接続を確保する工法については、現在までに様々な工法が提案されている。
【0005】
この工法の一つに、プリプレグによって形成されている絶縁層に非貫通バイアホールをレーザーにより加工する工法がある。この工法を用いる場合、まず内層基板に回路形成を行う。この際非貫通バイアホールによる接続を行う部位には受け(ランド)を予め作製しておくことが必要である。その後、ビルドアップ層を積層成型する。そして、ビルドアップ層の所望の位置にレーザーにより穴明け加工を行い非貫通バイアホールを形成する。この中にめっきや導電性ペーストなどにより導電層を形成し、層間の接続を確保する。
【0006】
これらの工法において、既存のガラスクロスを用いたプリプレグを使用した場合、プリプレグ中のレーザー加工により穴を開ける場所により、ガラスクロスのフィラメントの存在量の粗密差が大きいという問題がある。すなわち、ガラスクロスは一般に縦糸と横糸を織って形成されるが、その場合、平面的に見れば▲1▼縦糸と横糸が交差する部分▲2▼縦糸のみ通過する部分▲3▼横糸のみ通過する部分▲4▼縦糸も横糸も通過していない部分(バスケットホール)の4種類の部分がが存在する。このようなガラスクロスを用いたプリプレグにレーザー加工を施した場合、▲1▼の縦糸と横糸の重なった部分と▲4▼のバスケットホールとでは硬さが大きく異なるために、そのレーザー加工性に大きな差異がある。すなわち、レーザー(特に炭酸ガスレーザー)による加工においては、▲1▼のような硬い部分は穴が開きにくく、▲4▼のような柔らかい部分は大きな穴があいてしまう。その結果、加工された穴の形状が不安定になる。かかる穴の位置精度の低下や、穴の形状の不安定さはその穴を介した層間の電気的接続の信頼性低下につながる。
【0007】
かかるガラスクロスを用いたプリント配線板におけるレーザー加工によるバイアホール等の穴開け加工の加工性を向上する方策としては、例えば、(a)ガラスクロスをフィラメント径が小さいガラス糸で構成する、(b)該ガラス糸の撚数を小さくする、(c)該ガラス糸にテクスチャード加工を施す、(d)ガラスクロスを黒色、或いは、暗褐色のガラスクロスとする等が、特開平11−195853号公報等に開示されている。しかし、例えば、ガラスクロスをフィラメント径が小さいガラス糸で構成した場合等においては、絶縁基材中にフィラメントを均一に分布させるという点では、レーザー加工の精度向上に寄与し得るものではあるが、厚みが60〜90μm程度の比較的厚手のガラスクロスにおいては、その厚みを確保するため、平均外径が比較的大きく、単位長さあたりの質量が大きいガラス糸(ヤーン)を使用する必要があり、かかる場合にフィラメント径が小さいガラス糸のみを使用して、絶縁基材中にフィラメントを均一に分布させることは必ずしも容易ではない。
【0008】
一方、上記問題を解決する方法の一つとして、プリプレグに使用するガラスクロスに加圧するなどのいわゆる”扁平加工”と呼ばれるフィラメントを分散化する加工を施すことによって、フィラメントを分散させ、或いは、ヤーンを扁平させる等により、バスケットホールの部分を少なくしてガラスクロスの、場所によるフィラメントの存在量の粗密差を低減し、均一化を図る方法がある。しかし、この工法を用いる場合、特に比較的太いフィラメントを用いている上述の厚手のガラスクロスにおいては、元々ヤーンが詰まっていること等もあり、かかる”扁平加工”を施してもガラスクロスの均一化が達成しにくい。また、フィラメントが太いと、かかるフィラメントを分散化する加工を施す際に、フィラメントの存在量の低い隙間の部分にフィラメントが広がりにくいため、均一化の達成がさらに困難になるという問題がある。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−195853号公報 (第2頁 [特許請求の範囲]、第2頁 段落[0007]〜第3頁 段落[0016])
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、レーザー加工による安定した穴加工が可能な多層プリント配線板の製造方法及びこれにより製造した多層プリント配線板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、内層回路を形成した内層用基板の表面に、樹脂組成物をガラスクロスに含浸、加熱して形成したプリプレグと、銅箔とを積層成型した後、得られた多層板のプリプレグ硬化層に、レーザー光照射により、前記内層回路と、前記銅箔に形成する外層回路とを導通接続するための接続用孔を穿設し、前記接続用孔の内壁面にめっきを施すことによって、前記内層回路と、前記外層回路とを導通接続して多層プリント配線板を得る多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、縦方向、横方向の少なくとも一方向において、2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスであって、前記2種類のヤーンの内、一のヤーンを構成するフィラメントの平均直径が他の一のヤーンを構成するフィラメントの平均直径より小さい電気用ガラスクロスであることを特徴とするものである。
【0012】
請求項2に係る発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、前記2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った後に、フィラメントを分散化する加工を施した電気用ガラスクロスであることを特徴とするものである。
【0013】
請求項3に係る発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、請求項1または請求項2記載の多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、太いフィラメントの平均直径と細いフィラメントの平均直径の差が1μm以上10μm以下の電気用ガラスクロスであることを特徴とするものである。
【0014】
請求項4に係る発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、太いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量と比較して、細いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量が同じもしくは大きい電気用ガラスクロスであることを特徴とするものである。
【0015】
請求項5に係る発明の多層プリント配線板にあっては、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法により製造したことを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。即ち、本発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、内層回路を形成した内層用基板の表面に、樹脂組成物をガラスクロスに含浸、加熱して形成したプリプレグと、銅箔とを積層成型し、得られた多層板のプリプレグ硬化層に、レーザー光照射により、前記内層回路と、前記銅箔に形成する外層回路とを導通接続するための接続用孔を穿設し、前記接続用孔の内壁面にめっきを施すことによって、前記内層回路と、前記外層回路とを導通接続して多層プリント配線板を得る多層プリント配線板の製造方法において、使用するガラスクロスが、縦方向、横方向の少なくとも一方向において、2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスであって、しかも、前記2種類のヤーンの内、一方のヤーンを構成するフィラメントの平均直径が他の一方のヤーンを構成するフィラメントの平均直径より小さいものであることを特徴とするものである。
【0017】
すなわち、他の一方のヤーンを構成するフィラメントは、相対的に太いため、分散し難く、電気用ガラスクロスの平均厚みを確保することに寄与し得るのに対し、一のヤーンを構成するフィラメントは、相対的に細いため、分散し易く、前記電気用ガラスクロス中の単位面積当りのガラス存在量を平均化することに寄与するため、前記電気用ガラスクロスは、所定の厚みを確保しつつ、レーザー加工性の向上を図り得るからである。この効果は、前記ガラスクロスが、前記の2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った後に、フィラメントを分散化する加工を施すことにより、より顕著で、実用的意義の高いものとなる。
【0018】
かかるフィラメントを分散化する加工としては、例えば、ロールによる加圧、水流による圧力、液体を媒体とした高周波の振動によるフィラメント分散化処理等が挙げられるが、特に、これらのみに限定されるものではない。また、このフィラメントを分散化する加工を施したガラスクロスに、さらに、カップリング剤の処理や、いわゆる開繊処理等を施してもよい。
【0019】
一方、本発明の多層プリント配線板の製造方法では、前記ガラスクロスが、太いフィラメントの平均直径と細いフィラメントの平均直径の差が1μm以上10μm以下であることが実用上必要とされ、1μm以上3μm以下であることが好ましい。即ち、フィラメント平均直径の差異が1μm未満の場合、かかるフィラメント平均直径の差異を設けた実質的効果が小さく、また、10μmを越えるとかかるフィラメント平均直径の差異に起因するガラスクロスの凹凸が大きくなり、却って、上記課題解決の阻害要因となるため実用上好ましくないからである。
【0020】
さらに、本発明の多層プリント配線板の製造方法においては、前記ガラスクロスが、太いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量と比較して、細いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量が同じもしくは大きい電気用ガラスクロスとすることにより、上記したフィラメント平均直径の差異を設けた効果を、さらに増強できる。すなわち、より細いフィラメントを用いて作製するヤーンの単位長さあたりの質量が大きい場合、フィラメントを分散化する加工を施す際に、応力がより細いフィラメントを用いたヤーンに優先してかかるため、フィラメントが分散しやすくなり、ガラスクロスの均一化がより効果的に行われることとなる。一方、より細いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量が、より太いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量に比較して、相対的に小さくなると、フィラメントを分散化する加工の際に、より細いフィラメントを用いたヤーンに応力がかかりにくくなり、ガラスクロスの均一化の効果が低下する。
【0021】
また、かかるフィラメントを分散化する加工を施すことにより、より細いフィラメントが分散した場合、より細いフィラメントよりなるヤーンのガラスクロスの厚み方向のガラス存在量が減少し、より太いフィラメントを用いた相対的により大きな平均外径を有する(すなわち、単位長さあたりの質量が大きい)ヤーンとのガラスクロスの厚み方向のガラス存在量の差が、より大きくなり、ガラスクロス全体としての平滑性が損なわれるため、好ましくない。
【0022】
さらに、より細いフィラメントを用いたヤーンの撚りは、より太いフィラメントを用いたヤーンの撚りより低撚りであることが好ましい。具体的には、一般的にヤーンの撚りは0.7〜1.0回/25mm程度であるが、ここで用いる細いフィラメントを用いたヤーンの撚りは、これより小さい0〜0.7回/25mmにする。これにより、扁平加工時にフィラメントの分散がより効果的に行われ、ガラスクロスの均一化に大きく貢献することになる。
【0023】
本発明に使用するガラスクロスのフィラメントを構成するガラスの組成は特に限定されるものではなく、一般に公知のものが使用できる。具体的にはEガラス、Dガラス、Tガラスなどが使用できる。これらの組成のガラスを1種類もしくは複数種類使用してフィラメント作製し、さらにそれを束ねてヤーンを作製する。
【0024】
以上のようにして得られた2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスに樹脂組成物を含浸させた後、このガラスクロス中の樹脂組成物の樹脂組成物を加熱等により半硬化状態にすることによりプリプレグを得る。この際、使用する樹脂組成物としては特に限定されるものではなく、一般に公知の樹脂組成物が使用可能であり、例えば、熱硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、トリアジン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、不飽和基含有ポリフェニレンエーテル樹脂などの中から1種類又は複数種組み合わせて使用可能であるが、作製するプリプレグの電気的特性などを総合的に考慮した場合、エポキシ樹脂をが主成分とするものであることが好ましい。
【0025】
このエポキシ樹脂を主成分とした樹脂系内に、フェノール系樹脂、ポリフェニレンオキサイド系樹脂などが配合されていても良い。また、用途に応じて熱可塑性樹脂の併用等も可能である。さらに、必要に応じて、各種硬化剤、硬化促進剤などを配合することができ、例えば、上記のエポキシ樹脂を主成分とした樹脂系を用いる場合、硬化剤としてジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、フェノールノボラック等の多官能性フェノールなどを使用することができる。これらの硬化剤は1種類又は複数種組み合わせて使用可能である。また、硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、イミダゾール系化合物、第3級アミン、第4級アンモニウム塩などを用いることが可能であり、これら硬化促進剤の1種類又は複数種組み合わせて使用可能である。その他にも、用途に応じて増粘剤、消泡剤、レベリング剤、難燃剤などを添加することができる。尚、上記の樹脂組成物に配合する成分の配合量は使用する樹脂の種類やプリプレグの製造の際の作業性等を考慮して適宜設定することができる。
【0026】
本発明では、上記のようにして調製された樹脂組成物をそのまま使用してもよいが、さらに無機充填材を配合して樹脂組成物を調製してもよい。無機充填材を配合すると、樹脂単独の硬化物に比べて樹脂組成物の硬化物は硬度が増し、ガラスクロスのガラスとの硬度の差が小さくなる。その結果、絶縁層におけるドリル加工性やレーザー加工性(特に炭酸ガスによるレーザー加工性)が向上し、より安定した穴加工が可能になるものである。
【0027】
本発明に用いる無機充填材としては、特に限定されるものではなく、公知の無機物質を使用することができる。具体的には、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、マイカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、シリカ、タルク、クレー、カオリン、ガラス短繊維などを用いることができる。また、炭化ケイ素などのウイスカも使用可能である。本発明ではこれらの無機充填材は1種類又は複数種組み合わせて使用可能である。また、無機充填材の平均粒子径は特に限定しないが、微小穴加工を考慮して10μm以下であることが好ましい。また、樹脂組成物の全量に対する無機充填材の配合量は80質量%以下であることが好ましく、この配合量を超えると、成形時の樹脂流れ性が悪化し、成形性の確保が困難になる。また、上記無機充填材の表面にカップリング剤処理、樹脂コーティングなどを施したものを用いてもよい。尚、本発明では、無機充填材の配合による効果を得るために、無機充填材の配合量は20質量%以上にするのが好ましい。
【0028】
本発明では、上記のようにして製造したプリプレグをビルドアップ層として内層用回路板の外側(表面)に重ねて積層する。本発明に使用する内層用回路板は絶縁基板の表面あるいは絶縁基板の表面と内部に回路を有して形成されるものであって、一般的な金属箔張り積層板を用いて形成することができる。金属箔張り積層板としては、絶縁基板の両面に銅箔等の金属箔を積層される両面板あるいはこの両面板の絶縁基板の内部に回路を有して形成される金属箔張り多層板などを用いることができる。そして、金属箔張り積層板の表面の金属箔にサブトラクティブ法などの回路形成工程を施して絶縁基板の表面に回路を形成することによって、内層用回路板に形成することができる。また、必要に応じて、内層用回路板に表面処理を施してもよい。この表面処理は主に内層用回路板の表面の回路の密着力を向上させるために行うものであり、公知の方法、具体的には回路の金属が銅の場合はBO処理(黒化処理)、微細エッチング処理、還元処理等を用いることができる。
【0029】
かかる内層用回路板の外側にプリプレグを積層した後、そのプリプレグの外側に金属箔を重ねて配置することによって被圧着体を形成する。ここで用いる金属箔は、特に限定されるものではなく、銅、アルミニウム、真鍮、ニッケルなどの単独、合金、複合箔を用いることができるが、一般的には電解銅箔が好ましい。また、この金属箔の厚みも特に限定されるものではないが、実用上、3〜70μmが一般的である。
【0030】
そして、上記のようにプリプレグを介して内層用回路板の表面に金属箔を重ね合わせて被圧着体を形成した後、被圧着体を加熱加圧成形、好ましくは真空下にて加熱加圧成形して積層する。この加熱加圧成形によりプリプレグの樹脂を硬化させて絶縁層を形成すると共にプリプレグの樹脂の硬化により内層用回路板と金属箔とを接着して一体化し、内層用回路板の回路が内層回路となった金属箔張り多層板(内層回路入り金属箔張り積層板)を形成することができる。
【0031】
上記の加熱加圧成形の条件としては、特に限定されるものではないが、例えば、温度150〜220℃、圧力0.5〜5MPa、時間30〜180分に設定することができる。また、加熱加圧成形後の絶縁層の厚みは、絶縁層に炭酸ガスレーザー等によるレーザー加工することを考慮して30〜300μmであることが好ましく、さらに好ましくは30〜140μmがよい。絶縁層の厚みが300μmより厚くなると後工程(炭酸ガスレーザー加工工程、導通性確保の工程)での作業性が著しく悪化し、30μm未満の厚みでは層間の絶縁性確保が難しくなる。絶縁層の厚みを上記の範囲に設定するには、プリプレグの樹脂量を調整したり加熱加圧成形の際の圧力を調整したりするものである。
【0032】
この後、これらの金属箔張り多層板のビルドアップ層(絶縁層及び金属箔)における所望の位置に非貫通バイアホール用の穴あけをレーザー加工により実施する。使用するレーザー加工機は加工する穴の径によって使い分けられるが、本発明では主に50μmから200μmの範囲の非貫通穴を想定しており、この範囲では生産性の面などから炭酸ガスレーザーを使用することが好ましいが、特に、これのみに限定されるものではなく、目的に応じて、他のレーザー加工機(UV−YAG、プラズマ等)を使用してもよい。
【0033】
また、加工方法としては、例えば、穴加工を行う部位の金属箔を予め除去した部分に上記した炭酸ガスレーザー等のレーザーを照射して非貫通穴を形成するコンフォーマルマスク法、ラージウインドウ法等を用いることができる。また、ビルドアップ層の金属箔にダイレクトレーザー加工可能な金属箔を用いた場合は、金属箔の上から直接炭酸ガスレーザー加工を行うことも可能である。レーザー加工の条件は特に限定はないが、例えば、出力1〜15mJ/ショットで、ショット数2〜10回にするのが好ましい。 このようにして非貫通穴を形成した後、この非貫通穴に内層回路と後述の外層回路の導通を確保するための処理を施す。この方法に関しては特に限定されるものではないが、金属めっきによる方法や、導電性ペーストによる方法などを例示することができる。そして、ビルドアップ層の金属箔にエッチング等の回路形成工程を施して外層回路を形成することによって、ビルドアップ多層配線板を得ることができるものである。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例に基き具体的に説明する。
【0035】
[実施例1]
平均フィラメント径が7μm、25mmあたりの撚り数が左撚りで1.0、ヤーンのTex番手が、22.5であるEガラスヤーン1及び、平均フィラメント径が5μm、25mmあたりの撚り数が左撚りで1.0、ヤーンのTex番手が、22.5であるEガラスヤーン2の2種類のヤーンを使用し、エアジェットルームにてこの2種類のヤーンを交互にたて60本/25mm、よこ57本/25mmの織物密度でガラスクロスを作製し、得られたガラスクロスに高圧水流による扁平加工(加工圧30kg/cm)を施した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。次いで、表面処理剤であるシランカップリング剤SZ6032(東レ・ダウコーニング株式会社製)にガラスクロスを浸漬し、ガラスクロスに付着した余分な液を絞った後、120℃で1分乾燥し、ガラスクロス1を得た。このガラスクロスの厚みは85μmであった。なお、ここでいうTex番手とは、ヤーンの単位長さあたりの質量を示す数値であって、ヤーン1000mあたりの質量(g)をいう(以下、同じ。)。
【0036】
一方、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂(東都化成株式会社製「YD−128」)100質量部、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製「YDB−400」)50質量部、エポキシ樹脂の硬化剤であるジシアンジアミド6質量部、硬化促進剤である2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1質量部を、メチルエチルケトン300質量部とジメチルホルムアミド300質量部の混合溶剤に溶解し、樹脂組成物ワニスを得た。この樹脂組成物ワニスをガラスクロス1に含浸させ、次いで最高温度180℃にて5〜7分間、加熱乾燥させ、樹脂組成物含有率が50±2質量%の電気用プリプレグ1を得た。なお、ここでいう樹脂組成物とは、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂(未硬化)の他、硬化剤、硬化促進剤等を含んでなり、硬化後に絶縁層を形成する未硬化の混合物(溶媒を除く)をいう。また、樹脂組成物ワニスとは、上記樹脂組成物を溶媒で希釈した流動性を有する混合物をいう。また、ここでいう溶媒とは、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミドその他の、通常、積層板用樹脂の希釈に使用される溶媒をいう。
【0037】
[実施例2]
電気用プリプレグ1の作製において、ヤーン2の代わりに、平均フィラメント径が5μm、25mmあたりの撚り数が左撚りで1.0、ヤーンのTex番手が、28.0であるEガラスヤーン3を使用する以外は実施例1と同様にして電気用ガラスクロス2を作製した。この電気用ガラスクロスの厚みは90μmであった。この電気用ガラスクロス2に実施例1と同様にして、実施例1と同一組成の樹脂組成物ワニスを含浸、乾燥させ、樹脂組成物含有率が50±2質量%の電気用プリプレグ2を得た。
【0038】
[実施例3]
電気用プリプレグ1の作製において、ヤーン2の代わりに、平均フィラメント径が5μm、25mmあたりの撚り数が左撚りで0.3、ヤーンのTex番手が、22.5であるEガラスヤーン4を使用する以外は実施例1と同様にして電気用ガラスクロス3を作製した。この電気用ガラスクロスの厚みは87μmであった。この電気用ガラスクロス3に実施例1と同様にして、実施例1と同一組成の樹脂組成物ワニスを含浸、乾燥させ、樹脂組成物含有率が50±2質量%の電気用プリプレグ3を得た。
【0039】
[実施例4]
電気用プリプレグ1の作製において、ヤーン2の代わりに、平均フィラメント径が5μm、25mmあたりの撚り数が左撚りで0.3、ヤーンのTex番手が、28.0であるEガラスヤーン5を使用する以外は実施例1と同様にして電気用ガラスクロス4を作製した。この電気用ガラスクロスの厚みは88μmであった。この電気用ガラスクロス4に実施例1と同様にして、実施例1と同一組成の樹脂組成物ワニスを含浸、乾燥させ、樹脂組成物含有率が50±2質量%の電気用プリプレグ4を得た。
【0040】
[比較例1]
電気用プリプレグ1の作製において、ヤーン1のみを使用して実施例1と同様にして電気用電気用ガラスクロス4を作製した。この電気用ガラスクロスの厚みは86μmであった。この電気用ガラスクロス4に実施例1と同様にして、実施例1と同一組成の樹脂組成物ワニスを含浸、乾燥させ、樹脂組成物含有率が50±2質量%の電気用プリプレグ4を得た。
【0041】
[比較例2]
電気用プリプレグ1の作製において、ヤーン2のみを使用して実施例1と同様にして電気用電気用ガラスクロス5を作製した。この電気用ガラスクロスの厚みは86μmであった。この電気用ガラスクロス5に実施例1と同様にして、実施例1と同一組成の樹脂組成物ワニスを含浸、乾燥させ、樹脂組成物含有率が50±2質量%の電気用プリプレグ5を得た。
【0042】
<ビルドアップ多層板の作製>
ビルドアップ多層板の作製方法は、次のようにして行った。内層材として、両面銅張積層板(松下電工株式会社製 R−1766)の表面にBO処理を施したものを使用した。この内層材の両面に実施例1〜3及び比較例1、比較例2にて作製した電気用プリプレグ1〜5をそれぞれ1枚づつ配置した。その外側に銅箔(古河サーキットフォイル社製 GT、厚さ18μm)を1枚配置し被圧着体を形成した。これを最高温度170℃、圧力3.4MPaにて90分間加熱、加圧してビルドアップ多層板1〜5を得た。
【0043】
<ビルドアップ多層配線板への加工>
上記のようにして得られたビルドアップ多層板の加工は以下のようにして行った。すなわち、表面の非貫通バイアホールを形成する位置の銅箔をエッチングによって直径250μmの円形状に除去した後、その中央部分に炭酸ガスレーザー(三菱電機株式会社製 ML605GTX−5100U)を照射した。加工条件は、出力5.5mJ/ショットにて7ショット照射した。このようにして得られた非貫通バイアホールの上穴径は約180μmであった。その後、形成した非貫通バイアホールにめっき処理を行い外層と内層の電気的接続を確保した後、表面層に回路形成を行い、ビルドアップ層と内層の間を3000穴の非貫通バイアホールで交互に接続するデイジーチェーンパターンを作製した。その後、このパターンの初期接続性を確認し、抵抗の測定値が10Ω以下のものを測定に供した。
【0044】
(評価方法)
上記のようにして作製したビルドアップ多層配線板を以下のようにして評価した。すなわち、上記ビルドアップ多層配線板を−65℃と125℃の空気中に15分間隔で曝露し、デイジーチェーンパターンの抵抗値の変化を曝露しながら測定した。基板の抵抗値が100Ω以上になれば故障と判断し、試験を停止した。この試験は、2000時間まで実施した。また、それぞれの基板において、3枚づつテストを実施した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 2004146711
表1から明らかなように、各実施例にて得られたビルドアップ多層配線板は、いずれの場合も比較例に比べて接続信頼性が向上していることが確認された。
【0046】
かかる本発明の多層プリント配線板の製造方法により製造された多層プリント配線板は、基材であるガラスクロスが、縦方向、横方向の少なくとも一方向において、2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスであって、前記2種類のヤーンの内、実施例1と比較例1、比較例2との比較に見られるように、一のヤーンを構成するフィラメントの平均直径が他の一のヤーンを構成するフィラメントの平均直径より有意に小さい(本実施例では、両者の差異は、2mμ)電気用ガラスクロスとすることにより、レーザー加工性の向上を図り得ることが判った。
【0047】
これは、他の一のヤーンを構成するフィラメントは、相対的に太いため、分散し難く、電気用ガラスクロスの平均厚みを確保することに寄与する一方、一のヤーンを構成するフィラメントは、相対的に細いため、分散し易く、前記電気用ガラスクロス中の単位面積当りのガラス存在量を平均化することに寄与するため、結果として前記電気用ガラスクロスは、所定の厚みを確保しつつ、レーザー加工性の向上を図り得るためと考えられる。
【0048】
一方、実施例1と実施例2の実験結果に見られるように、ガラスクロスが、太いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量と比較して、細いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量が同じもしくは大きい電気用ガラスクロスである場合に、さらなるレーザー加工性の向上が認められた。これは、一のヤーンを構成するフィラメントが、前記電気用ガラスクロス中の単位面積当りのガラス存在量を平均化することにより増強され、フィラメントの分散化が促進され、さらなるレーザー加工性の向上につながったものと考えらえる。
【0049】
さらに、実施例1と実施例3の実験結果に見られるように、細いフィラメントを用いたヤーンの撚り数を下げることにより、一層のレーザー加工性の向上が認められた。これは、細いフィラメントを用いたヤーンの撚り数を下げることにより、細いフィラメントの分散化が促進され、一層のレーザー加工性の向上につながったものと考えらえる。
【0050】
このように、ビルドアップ多層配線板の最外絶縁層の基材であるガラスクロスが、縦方向、横方向の少なくとも一方向において、2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスである場合、双方のヤーンの単位長さあたりの質量、及び双方のヤーンを構成するフィラメント径、さらには、その撚り数を調整し、これに、フィラメントを分散化する加工を施すことにより、最外絶縁層の厚みの確保と良好なレーザー加工性の両立が可能となることが判った。このことから、ビルドアップ多層配線板の最外絶縁層の基材であるガラスクロスが、厚みが60〜90μm程度の比較的厚手のガラスクロスであっても、その厚みの確保と良好なレーザー加工性の両立が可能となることが、明らかになった。
【0051】
一方、上記製造法により製造した多層プリント配線板にあっては、最外絶縁層の基材であるガラスクロスが、縦方向、横方向の少なくとも一方向において、2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスである場合、双方のヤーンの単位長さあたりの質量、及び双方のヤーンを構成するフィラメント径、さらには、その撚り数を調整し、これに、フィラメントを分散化する加工を施すことにより、最外絶縁層の厚みの確保と良好なレーザー加工性の両立が可能となることとなる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に係る発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、内層回路を形成した内層用基板の表面に、樹脂組成物をガラスクロスに含浸、加熱して形成したプリプレグと、銅箔とを積層成型し、得られた多層板のプリプレグ硬化層に、レーザー光照射により、前記内層回路と、前記銅箔に形成する外層回路とを導通接続するための接続用孔を穿設し、前記接続用孔の内壁面にめっきを施すことによって、前記内層回路と、前記外層回路とを導通接続して多層プリント配線板を得る多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、縦方向、横方向の少なくとも一方向において、2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスであって、前記2種類のヤーンの内、一のヤーンを構成するフィラメントの平均直径が他の一のヤーンを構成するフィラメントの平均直径より小さい電気用ガラスクロスであることを特徴とするので、他の一のヤーンを構成するフィラメントは、相対的に太いため、分散し難く、電気用ガラスクロスの平均厚みを確保することに寄与する一方、一のヤーンを構成するフィラメントは、相対的に細いため、分散し易く、前記電気用ガラスクロス中の単位面積当りのガラス存在量を平均化することに寄与するため、前記電気用ガラスクロスは、所定の厚みを確保しつつ、レーザー加工性の向上を図り得るという優れた効果を奏する。
【0053】
請求項2に係る発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、前記2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った後に、フィラメントを分散化する加工を施した電気用ガラスクロスであることを特徴とするので、請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法の効果に加えて、その効果を一層、顕著なものにし得るという優れた効果を奏する。
【0054】
請求項3に係る発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、請求項1または請求項2記載の多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、太いフィラメントの平均直径と細いフィラメントの平均直径の差が1μm以上10μm以下の電気用ガラスクロスであることを特徴とするので、請求項1または請求項2記載の多層プリント配線板の製造方法の効果に加えて、かかる効果を確実なものに居得るという優れた効果を奏する。
【0055】
請求項4に係る発明の多層プリント配線板の製造方法にあっては、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、太いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量と比較して、細いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量が同じもしくは大きい電気用ガラスクロスであることを特徴とするので、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法の効果に加えて、前記一のヤーンを構成するフィラメントが、前記電気用ガラスクロス中の単位面積当りのガラス存在量を平均化するため、分散しても、前記一のヤーン全体として電気用ガラスクロスの平均厚みを確保することに寄与し得るという優れた効果を奏する。
【0056】
請求項5に係る発明の多層プリント配線板にあっては、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法により製造したことを特徴とするので、最外絶縁層の厚みの確保と良好なレーザー加工性の両立が可能となるという優れた効果を奏する。

Claims (5)

  1. 内層回路を形成した内層用基板の表面に、樹脂組成物をガラスクロスに含浸、加熱して形成したプリプレグと、銅箔とを積層成型し、得られた多層板のプリプレグ硬化層に、レーザー光照射により、前記内層回路と、前記銅箔に形成する外層回路とを導通接続するための接続用孔を穿設し、前記接続用孔の内壁面にめっきを施すことによって、前記内層回路と、前記外層回路とを導通接続して多層プリント配線板を得る多層プリント配線板の製造方法において、前記ガラスクロスが、縦方向、横方向の少なくとも一方向において、2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った平織りの電気用ガラスクロスであって、前記2種類のヤーンの内、一のヤーンを構成するフィラメントの平均直径が他の一のヤーンを構成するフィラメントの平均直径より小さい電気用ガラスクロスであることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
  2. 前記ガラスクロスが、前記2種類のヤーンを交互に組み合わせて織った後に、フィラメントを分散化する加工を施した電気用ガラスクロスであることを特徴とする請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法。
  3. 前記ガラスクロスが、太いフィラメントの平均直径と細いフィラメントの平均直径の差が1μm以上10μm以下の電気用ガラスクロスであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の多層プリント配線板の製造方法。
  4. 前記ガラスクロスが、太いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量と比較して、細いフィラメントを用いたヤーンの単位長さあたりの質量が同じもしくは大きい電気用ガラスクロスであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多層プリント配線板の製造方法により製造した多層プリント配線板。
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