JP4703030B2 - メッキによってパターン形成されたガラスクロス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子・電気分野で使用されるプリント配線板、特に内層に回路を有する多層板に用いられるメッキによってパターン形成されたガラスクロスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板、特に多層プリント配線板は導体層を設けた絶縁基材を複数枚、多層状に積層し、接合することにより構成されている。近年では、プリント配線板の高密度化の要求に伴い、導通穴の大幅な増加及び微小径化が進行し、導通穴の形成が生産性の面で大幅なコストアップの要因となっている。そこで最近では印刷方式により基板に導電性ペーストバンプを形成し、層間接続を行う方法や、特開平9−283877号公報に示されるようなメッシュシート又は多孔性シートをベースにして、金属メッキを施し、表裏両面のパターンを導通したプリント導電シートと呼ばれる基材など、従来の穴あけによる導通穴の形成方法とは異なる、層間の接続を実施する方法が提案されている。
【0003】
しかしながら、バンプ方式による層間接続の場合、コアとなる基板には剛性が必要であるため、基板の厚さを薄くすることが困難である。また、少なくともこの方式の場合、コア基板にはドリルあるいはレーザーによる導通穴の形成が必要となる。
そこで、導通穴の形成が不要なコア基板として有効と考えられる、プリント導電シートの場合、各種シートの適用が可能であるが、高い耐熱性を必要とするプリント配線板に使用するためには、高耐熱の有機繊維あるいはガラス繊維の織布、不織布の適用が考えられる。特に、コスト、機械的特性の面から、ガラス繊維の織物であるガラスクロスが望ましい。
【0004】
しかしながら、耐酸性、耐アルカリ性を備えたようなケミカルガラスであるCガラスの場合、あるいは特公平4−17215号公報に開示される金属被覆ガラス繊維を使用したFRP製品に用いられるロービングタイプのガラス繊維のように、ガラス糸を構成する単繊維の径が12μmから13μmと太い場合を除き、主にプリント配線板用の9μm以下の細い無アルカリガラスであるEガラス繊維への金属メッキは、触媒付与等の前処理段階及びメッキ段階で、酸性あるいはアルカリ性の薬液により、ガラスが浸食されるため、ガラス繊維の強度の保持が困難となり、機械的特性の低下や毛羽等の問題を生じる。
【0005】
さらに、平織りを基本構造とする従来のガラスクロスでは、織物形態を交互に浮沈するたて糸及びよこ糸によってのみ固定するため、溶液に浸漬した際に、糸の目ずれを生じ、織物形態が乱れ、メッキによるパターン形成時にパターン切れの要因となる。また同様に、たて糸とよこ糸によって囲まれる空隙部分がパターン幅に比較し大きい場合、メッキによる金属の充填が困難となるため、各種パターンを形成することができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ドリルやレーザーによる導通穴形成を必要としない基板、特に多層プリント配線板用のコア基材に適した、メッキによってパターン形成されたガラスクロス及び該メッキされたガラスクロスを用いた多層板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため、たて糸及びよこ糸に囲まれた空隙部分がパターン幅以下であること、さらにはガラス繊維表面の保護及び織物形態の維持に着目し、具体的には保護するための被膜剤としての樹脂の被膜量、樹脂の種類を限定することにより、従来のメッシュシートあるいは多孔質シート、特にガラスクロスを使用した場合と比較して、メッキによるパターンの形成性、品質に優れ、安価な該シートを得ることが可能であるガラスクロスを見出し、本発明をなすに至った。
【0008】
即ち、本発明は以下の通りのものである
1.メッキによってパターン形成されたガラスクロスであって、該ガラスクロスが0.1wt%以上、10.0wt%以下(ガラスクロスに対して)の樹脂により被膜されており、かつ該ガラスクロスを構成するたて糸及びよこ糸により囲まれた空隙部分のうち、少なくとも一方の隣り合う糸同士の間隔により生じる空隙部分の幅が、前記メッキパターンの線幅以下であることを特徴とする、メッキによってパターン形成されたガラスクロス。
【0009】
2.上記1.に記載のメッキによってパターン形成されたガラスクロスの両面にそれぞれ1枚もしくは複数枚のプリプレグを配置し、積層成型することを特徴とする多層板の製造方法。
【0010】
以下本発明を詳細に説明する。
(i)ガラスクロスの特徴
本発明に適用するガラスクロスとして、ガラス糸はJIS R3413に規定される呼び径9μm以下、好ましくは7μm以下の単繊維径を備えたガラス糸で構成され、たて糸及びよこ糸の織物の密度は少なくとも一方の隣り合う糸同士の空隙部分がメッキパターンの線幅以下、好ましくは線幅の1/2以下、さらに好ましくは実質上隙間がない状態になるように適宜選定される。すなわち、該空隙部分が目標とする線幅より大きければ、該部分をメッキ金属で充填することができずパターン形成が困難となる。また該部分をメッキ金属で充填するために、メッキ厚みを増加させた場合、基材としての厚み及び厚膜化によるコストアップは言うまでもない。具体的にはたて糸及びよこ糸の織物密度が共に20本/25mm以上、200本/25mm以下、好ましくは30本/25mm以上、120本/25mm以下の打ち込み密度であり、その質量は5g/m2 以上、400g/m2 以下、好ましくは10g/m2 以上、300g/m2 以下である。織り方は平織り、朱子織り、綾織り、ななこ織り等が使用できる。また、双方または一方がテクスチャード加工を施されたガラス糸で製織されたガラスクロスであっても良い。
【0011】
(ii)被膜する樹脂の特徴:
本発明における被膜樹脂とは熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂、または熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物であり、例えば、エポキシ基を有する化合物、アミン基を有する化合物、イソシアネート基を有する化合物、フェノール基を有する化合物、イミダゾール基を有する化合物、ジシアンジアミド、ヒドラジド基を有する化合物、酸無水物、カルボキシル基を有する化合物等で硬化させるエポキシ樹脂;エポキシアクリレートや不飽和ポリエステルを、熱重合及び/またはベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物で硬化させる樹脂;水酸基及び/またはアミノ基を有する化合物、イソシアネート基を有する化合物により硬化させるウレタン樹脂;メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂等が挙げられる。
【0012】
さらに、本発明におけるガラスクロスへの樹脂被膜量としては、0.1wt%以上、40.0wt%未満、好ましくは0.3wt%以上、15.0wt%以下である。ガラスクロスへの樹脂被膜量が0.1wt%未満であると、ガラス繊維表面の未保護部分の発生につながり、40.0wt%以上であると糸束の外まで完全に被膜されてしまい、積層板のマトリックスとなる樹脂を塗工することができなくなる。
さらに、糸束内部への樹脂の未含浸部分が存在する場合、メッキ液残りや染み込みの要因となり、絶縁信頼性へ悪影響を及ぼすため、構成するガラス糸束の内部まで樹脂が含浸していることが好ましい。
【0013】
本発明における該樹脂の軟化点としては、40℃以上、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上400℃以下であることが望ましい。すなわち、該樹脂の軟化点が40℃未満の場合、本発明のガラスクロス製造時及び該ガラスクロスを使い樹脂プリント回路基板用のプリプレグあるいは基板製造時に、外気温などの影響を受け、被膜した樹脂が経時変化を起こし、ハンドリング性の低下や、安定したプリプレグの製造ができない等の問題を生じる恐れがある。ここでいう軟化点とは、JIS K 7234−1986に示される測定法による温度を意味する。
【0014】
更に、本発明の軟化点が40℃以上の熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂、または前記樹脂の混合物としては、樹脂成分の分子骨格内に親水性基を有する水溶性樹脂や;親水基を持たない樹脂に乳化剤を加え強制的に乳化した水分散樹脂のいずれも使用できる。例えば、水溶性及び/または水分散性エポキシ基を有する化合物を水溶性及び/または水分散性のアミン化合物、ブロックイソシアネート化合物、フェノール化合物、イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、ヒドラジド基を有する化合物、カルボキシル基を有する化合物等で硬化させるエポキシ樹脂;水溶性及び/または水分散性エポキシアクリレートや不飽和ポリエステルを、熱重合及び/またはベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物で硬化させる樹脂;水溶性及び/または水分散性の水酸基及び/またはアミノ基を有する化合物を水溶性及び/または水分散性ブロックイソシアネートにより硬化させるウレタン樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
また、被膜された樹脂の状態としては、未硬化あるいは硬化した状態に限定されるものではない。
【0015】
本発明において、水溶性及び/または水分散性の樹脂の使用は、ガラスクロスを構成する糸束内への該樹脂の含浸に必要な粘度の樹脂液が水希釈により得られ、乾燥、加熱工程における排気物も水蒸気のみであることから、従来の有機溶剤で溶解または分散させた樹脂とは異なり、安全で、環境への悪影響が少なく、かつ作業環境の向上につながるものである。
また、樹脂をガラス繊維糸束内部に含浸させる方法としては、浸漬法、噴霧法、ガス化法等の公知の方法で樹脂溶液を塗布する方法を採用できる。
【0016】
また、ガラス繊維に含浸させた後の樹脂処理液を乾燥、硬化する方法としては、熱風、電磁波等公知の方法が可能であり、特に適用方法が限定されるものでは無い。また、樹脂溶液を塗布する前にコロナ放電処理、プラズマ放電処理等の前処理をガラスクロスに行うと、ガラス表面が活性化され、ガラス糸束内部への樹脂溶液の浸透が改善され、該樹脂の含浸性が改善される。さらに、乾燥前及び/または乾燥中に樹脂被膜ガラスクロスをプレスロールにより加圧、あるいは減圧装置内で脱泡するような強制含浸を行うこともできる。樹脂を糸束内部に含浸させた後、糸束内に含浸させた樹脂(以下樹脂)とマトリックス樹脂との接着性改良のため、樹脂とマトリックス樹脂と両方に反応性を有する化合物、いわゆるカップリング機能を有する処理剤で表面処理しても良い。
【0017】
また、糸束内部に含浸させる樹脂とガラスとの接着性を向上させるため、樹脂を糸束内部に含浸させる前に予めガラスクロスに化合物処理を施す、あるいは樹脂を糸束内部に含浸させる際の樹脂液に同時併用処理としてシラン化合物を混合処理しても良い。
また、ガラス糸を紡糸する際及び整経の際にバインダーと共に該樹脂を混合処理し、被膜形成をしても良い。
【0018】
(iii)ガラスクロスの製造:
本発明のガラスクロスを得るためには、通常使用されるガラス糸の撚り(0.7〜1.0回/インチ)を低撚化することにより、つまり、ガラス糸の撚り数を0.5回/インチ以下、好ましくは0.3〜0回/インチにすることにより、より糸幅は拡がり易く、たて糸及びよこ糸ともに隣り合う糸同士が実質的に隙間なく配列された構造を形成しやすくなる。
また、ガラス糸としては予めバインダーと共にカップリング機能を有する化合物を混合処理した該糸を用いても良い。
また、ガラスクロスの扁平化加工を、例えば、水流による圧力による開繊、液1 を媒体とした高周波の振動による開繊、ロールによる加圧での加工等を施すことにより、より糸幅は拡がり、たて糸及びよこ糸ともに隣り合う糸同士が実質的に隙間なく配列された構造を形成しやすくなる。
【0019】
(iv)ガラスクロスの組成:
プリント配線板等に使用される積層板のガラスクロスには通常Eガラス(無アルカリガラス)と呼ばれるガラスが使用されるが、Dガラス、Sガラス、高誘電率ガラス等を使用しても、ガラス種によって本発明の効果が損なわれることはない。
【0020】
(v)メッキによってパターン形成されたガラスクロス及び多層板の製造:
ガラスクロスにメッキを行なう場合には、常法に従えばよく、特に限定されるものではない。例えば、表面に樹脂被覆膜層を設けたガラスクロスに無電解メッキ法により金属被膜層を形成する。形成する金属膜層はNi,Cu,Fe,Co あるいはこれらの金属のうち二種類以上からなる合金、例えばNi-Cu 合金、Fe-Ni 合金、Fe-Co 合金、などが選ばれる。また、無電解メッキの後に電解メッキによる増膜形成を施しても良い。
【0021】
本発明において、ガラス繊維の表面に形成される金属膜層の膜厚としては、所望の膜厚が選ばれ、例えば、0.1〜20μmが最適である。膜厚の調整は、無電解金属メッキ溶液の温度、金属塩濃度、無電解メッキの処理時間、回数等を適宜調整して得られる。
なお、本発明においてガラス繊維の表面に形成される金属膜層は、上記金属または合金の単層、あるいは2種以上の金属または合金を組み合わせ複数層であっても良い。
【0022】
メッキによるパターンの形成方法としては、例えば、ガラスクロスに無電解メッキを実施し、ドライフィルムをラミネートした後、露光、現像により任意のパターンを形成、さらに電解メッキを実施し、パターンを完成させることで、メッキによってパターン形成されたガラスクロスを得ることができる。
また、本発明のガラスクロスの両側に通常の樹脂含浸プリプレグをそれぞれ1枚もしくは複数枚積層したものを、単独または複数を組み合わせて一括に加熱加圧成型することにより、通常の多層板の製造方法と比較して、より簡便に多層板を得られる。
【0023】
また、多層板としては本発明のガラスクロスにエポキシ樹脂のようなマトリックス樹脂を含浸させて、樹脂含浸プリプレグを作り、適宜選択された銅箔と組み合わせ、これを1枚または複数枚積層し、または内層コア板の上にこれを1枚または複数枚積層し、加熱加圧成形することによっても多層板を形成することが出来る。
その際、メッキした銅の活性化、例えば黒化処理を施し、マトリックス樹脂との密着性を高める処理を施してもよい。
プリント配線板に使用される樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂、シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂や、PPE樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、またはそれらの混合樹脂などが挙げられる。また、樹脂中に水酸化アルミニウム等の無機充填剤を混在させた樹脂を使用しても構わない。
【0024】
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例、比較例中のガラスクロスの物性、ガラスクロスの空隙間隔、メッキによるパターン形成方法、及び評価方法は以下により実施し、その結果を後記する表1、表2に示した。
(1)ガラスクロスの物性測定方法:
JIS R3420に従い測定した。
(2)ガラスクロスの空隙間隔の測定方法:
ガラスクロスを常温硬化のエポキシで包埋し、研磨してガラス糸束断面を削り出し、たて糸及び、よこ糸をそれぞれ電子顕微鏡(日立製作所製S−570)にて断面写真を撮影し、空隙の長さを測定した。
【0025】
(3)樹脂被膜量(wt%)の測定方法:
樹脂被膜量(wt%)として、〔(樹脂を被膜させた後のガラスクロスの重量−樹脂を被覆させる前のガラスクロスの重量)/樹脂を被覆させる前のガラスクロスの重量×100〕を測定した。
(4)メッキによるパターン形成方法:
ガラスクロスへ無電解メッキを実施し、ドライフィルムをラミネートした後、露光、現像により100μm幅の無電解メッキパターンを形成し、さらに電解メッキを実施し、パターンを完成させた。
【0026】
(5)多層板の作成方法:
実施例及び比較例のガラスクロスの両側に通常のガラスクロス(スタイル106:旭シュエーベル(株)製ガラスクロス)にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを重ね、その両層に厚さ18μm銅箔を重ね、175℃、面圧3.4MPaの条件で60分間加熱加圧成型し、多層板を得た。
(6)評価方法:
メッキによるパターン形成後、パターン切れ及び毛羽発生状態の有無、織物形態の維持を光学顕微鏡にて観察し、評価を行った。
また、実施例及び比較例を使用した、上記記載のように多層板を作成し、外観を評価した。
【0027】
【実施例1】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にD900 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸69本/25mm、よこ糸69本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、高圧散水流による開繊加工(加工圧4MPa)方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液し、120℃で1分乾燥した後、軟化点69℃の水分散系ノボラックエポキシ樹脂(商品名:エポルジョン6D6005、日本エヌエスシー(株)製)を固形分で5重量%になるよう蒸留水で希釈した液に硬化剤である1,3ビス(ヒドラジドカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン(商品名:アミキュアVDH、味の素(株)製)を蒸留水に溶解させた液をエポキシ基と当量になるよう混合した処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、170℃で2分乾燥した。さらに、続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥したガラスクロスへ、無電解メッキによってパターンを形成し、メッキによってパターン形成されたガラスクロスを得た。樹脂被膜量は、1.5wt%であった。
【0028】
【実施例2】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にD900 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸69本/25mm、よこ糸69本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、高圧散水流による開繊加工(加工圧4MPa)方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液し、120℃で1分乾燥した後、軟化点67℃のクレゾールノボラックエポキシ樹脂(商品名:エピコート 180S65、油化シェルエポキシ(株)製)を固形分で5重量%になるようメチルエチルケトンを溶剤として希釈した処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、125℃で1分乾燥したガラスクロスへ、無電解メッキによってパターンを形成し、メッキによってパターン形成されたガラスクロスを得た。樹脂被膜量は0.5wt%であった。
【0029】
【実施例3】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にD900 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸69本/25mm、よこ糸110本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、得られた生機を、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液し、120℃で1分乾燥した後、軟化点69℃の水分散系ノボラックエポキシ樹脂(商品名:エポルジョン6D6005、日本エヌエスシー(株)製)を固形分で1重量%になるよう蒸留水で希釈した処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、125℃で1分乾燥したガラスクロスへ、無電解メッキによってパターンを形成し、メッキによってパターン形成されたガラスクロスを得た。樹脂被膜量は0.5wt%であった。
【0030】
【実施例4】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にD900 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸69本/25mm、よこ糸69本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、高圧散水流による開繊加工(加工圧4MPa)方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液し、120℃で1分乾燥した後、軟化点69℃の水分散系ノボラックエポキシ樹脂(商品名:エポルジョン6D6005、日本エヌエスシー(株)製)を固形分で10重量%になるよう蒸留水で希釈した処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、125℃で1分乾燥したガラスクロスへ、無電解メッキによってパターンを形成し、メッキによってパターン形成されたガラスクロスを得た。樹脂被膜量は10.0wt%であった。
【0031】
【比較例1】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にD900 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸56本/25mm、よこ糸56本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、得られた生機を、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥したガラスクロスへ、無電解メッキによってパターンを形成し、メッキによってパターン形成されたガラスクロスを得た。樹脂被膜は行なっていない。
【0032】
【比較例2】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にD900 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸69本/25mm、よこ糸69本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、高圧散水流による開繊加工(加工圧4MPa)方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、125℃で1分乾燥したガラスクロスへ、無電解メッキによってパターンを形成し、メッキによってパターン形成されたガラスクロスを得た。樹脂被膜は行なっていない。
【0033】
【比較例3】
ガラスクロスとして、たて糸及びよこ糸にD900 1/0 1.0Zを使用し、エアジェットルームで、たて糸69本/25mm、よこ糸69本/25mmの織物密度でガラスクロスを製織し、高圧散水流による開繊加工(加工圧4MPa)方法を採用した。その後、400℃で24時間高温脱糊した。
続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング(株)製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液し、120℃で1分乾燥した後、軟化点69℃の水分散系ノボラックエポキシ樹脂(商品名:エポルジョン6D6005、日本エヌエスシー(株)製)を処理液にガラスクロスを浸漬し、絞液後、125℃で1分乾燥したガラスクロスへ、無電解メッキによってパターンを形成し、メッキによってパターン形成されたガラスクロスを得た。樹脂被膜量は45.0wt%であった。
【0034】
【表1】
Figure 0004703030
【0035】
【表2】
Figure 0004703030
【0036】
【発明の効果】
本発明のガラスクロスは良好なメッキパターンを形成しており、該ガラスクロスを用いることにより、より簡便に多層板を形成することが可能となる。

Claims (2)

  1. メッキによってパターン形成されたガラスクロスであって、該ガラスクロスが0.1wt%以上、10.0wt%以下(ガラスクロスに対して)の樹脂により被膜されており、かつ該ガラスクロスを構成するたて糸及びよこ糸により囲まれた空隙部分のうち、少なくとも一方の隣り合う糸同士の間隔により生じる空隙部分の幅が、前記メッキパターンの線幅以下であることを特徴とする、メッキによってパターン形成されたガラスクロス。
  2. 請求項1に記載のメッキによってパターン形成されたガラスクロスの両面にそれぞれ1枚もしくは複数枚のプリプレグを配置し、積層成型することを特徴とする多層板の製造方法。
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