JP2004146647A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】段差が存在する下地上でAl合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象の発生を抑制してAl合金配線の側面が逆テーパー形状となるのを抑制できる半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地である層間絶縁膜11上にTi層を形成する工程と、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層5aを形成する工程と、このAl3Ti層5aの上にレジストパターン12を形成する工程と、このレジストパターン12をマスクとしてAl3Ti層5aをエッチングすることにより、層間絶縁膜11上にAl合金配線13を形成する工程と、を具備するものである。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地である層間絶縁膜11上にTi層を形成する工程と、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層5aを形成する工程と、このAl3Ti層5aの上にレジストパターン12を形成する工程と、このレジストパターン12をマスクとしてAl3Ti層5aをエッチングすることにより、層間絶縁膜11上にAl合金配線13を形成する工程と、を具備するものである。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関するものである。特には、段差が存在する下地上でAl合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象の発生を抑制してAl合金配線の側面が逆テーパー形状となるのを抑制できる半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5(A)〜(C)は、従来の半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
まず、図5(A)に示すように、絶縁膜などの下地膜101の上にTi層102をスパッタリングにより形成し、このTi層102上にTiN層103をスパッタリングにより形成する。次いで、このTiN層103上にAl合金層104をスパッタリングにより形成し、このAl合金層104上にTiN層105をスパッタリングにより形成する。
【0003】
この後、図5(B)に示すように、TiN層105の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TiN層105の上にはレジストパターン106が形成される。
次に、図5(C)に示すように、このレジストパターン106をマスクとしてTiN層105、Al合金層104、TiN層103及びTi層102をドライエッチングすることにより、下地膜101上にはAl合金配線107が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、下地膜101は完全に平坦ではなく、下地膜101には多少の段差が存在する。このため、Al合金配線107を形成する際のドライエッチング時に、段差の低い側で配線間スペースの狭いところでは、イオンシェーディング現象によりAl合金配線の側面が図5(C)に示すように逆テーパー形状となる。これは、配線間隔の狭い部分においてAl合金層104のエッチングが速く進むためである。したがって、TiN層103とTi層102は逆テーパー形状とはならない。
【0005】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、段差が存在する下地上でAl合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象の発生を抑制してAl合金配線の側面が逆テーパー形状となるのを抑制できる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
このAl3Ti層の上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとしてAl3Ti層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0007】
上記半導体装置の製造方法によれば、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成しているため、Al合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象を抑制することができる。つまり、Al合金配線の下地に段差があり、この段差の低い側でAl合金配線間スペースの狭いところでも、Al3Ti層がAl層に比べてエッチング耐性が良好であるため、エッチング時にイオンシェーディング現象の影響を受けることが少ない。したがって、Al合金配線の側面が逆テーパー形状となることを抑制することができる。
【0008】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
このAl3Si層の上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとしてAl3Si層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0009】
上記半導体装置の製造方法によれば、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成しているため、Al合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象を抑制することができる。つまり、Al合金配線の下地に段差があり、この段差の低い側でAl合金配線間スペースの狭いところでも、Al3Si層がAl層に比べてエッチング耐性が良好であるため、エッチング時にイオンシェーディング現象の影響を受けることが少ない。したがって、Al合金配線の側面が逆テーパー形状となることを抑制することができる。
【0010】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層及びAl3Ti層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層及びAl3Si層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にバリアメタル層を形成する工程と、
このバリアメタル層上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層、Al3Ti層及びバリアメタル層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にバリアメタル層を形成する工程と、
このバリアメタル層上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層、Al3Si層及びバリアメタル層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
なお、前記バリアメタル層は上層がTiN層で下層がTi層であることが好ましい。
【0014】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成されたAl3Ti層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、このAl3Ti層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成されたAl3Si層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にSi層を形成し、このSi層上にAl層又はAl合金層を形成した後、熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成し、このAl3Si層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成された反射防止層及びAl3Ti層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、前記反射防止層及び前記Al3Ti層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
【0017】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成された反射防止層及びAl3Si層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にSi層を形成し、このSi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成し、前記反射防止層及び前記Al3Si層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成された反射防止層、Al3Ti層及びバリアメタル層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にバリアメタル層を形成し、このバリアメタル層上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、前記反射防止層、前記Al3Ti層及び前記バリアメタル層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
なお、前記バリアメタル層は上層がTiN層で下層がTi層であることが好ましい。
【0019】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成された反射防止層、Al3Si層及びバリアメタル層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にバリアメタル層を形成し、このバリアメタル層上にSi層を形成し、このSi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成し、前記反射防止層、前記Al3Si層及び前記バリアメタル層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
なお、前記バリアメタル層は上層がTiN層で下層がTi層であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1(A)〜(C)及び図2(D),(E)は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。この半導体装置の製造方法は、配線を製造する工程を有するものである。
まず、図1(A)に示すように、シリコン基板1の表面上に図示せぬ素子分離膜を形成し、素子分離膜の相互間のシリコン基板1上にゲート絶縁膜であるゲート酸化膜7を熱酸化法により形成する。素子分離膜としては、LOCOS、セミリセスLOCOS、シャロートレンチなどの構造を用いることができる。
【0021】
この後、ゲート酸化膜7の上にCVD(chemical vapor deposition)法により多結晶シリコン膜を堆積する。次に、この多結晶シリコン膜上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、多結晶シリコン膜上にはレジストパターンが形成される。この後、このレジストパターンをマスクとして多結晶シリコン膜をエッチングすることにより、ゲート酸化膜7の上には多結晶シリコンからなるゲート電極10が形成される。
【0022】
次に、ゲート電極10及び素子分離膜をマスクとしてシリコン基板1に不純物イオンをイオン注入し、シリコン基板1に熱処理を施す。これにより、シリコン基板1のソース/ドレイン領域には自己整合的にソース/ドレイン領域の拡散層8,9が形成される。 次いで、ゲート電極10、ソース/ドレイン領域の拡散層8,9及び素子分離膜を含む全面上にシリコン酸化膜などからなる層間絶縁膜11をCVD法により堆積する。
【0023】
この後、図1(B)に示すように、この層間絶縁膜11の上にTi層2をスパッタリングにより形成し、このTi層2の上にTiN層3をスパッタリングにより形成する。TiN層3及びTi層2はバリアメタル層として作用する。次いで、TiN層3の上にTi層4をスパッタリングにより形成する。次いで、Ti層4の上にAl層5を450℃程度の温度でスパッタリングにより形成し、このAl層5の上にTiN層6をスパッタリングにより形成する。
【0024】
次に、図1(C)に示すように、温度が400℃〜450℃程度、N2雰囲気で熱処理(シンター)を行うことにより、Al層5とTi層4を反応させてAl層5をすべてAl3Ti層5aに合金化する。なお、Al層5の厚さは、この熱処理によってすべてAl3Ti層5aに合金化される厚さとする。例えば、Al層5の厚さを500nmとし、Ti層4の厚さを150nmとすることも可能である。また、熱処理時間はAl層5がすべてAl3Ti層5aに合金化されるのに十分な時間とする。
【0025】
この後、図2(D)に示すように、TiN層6の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TiN層6上にはレジストパターン12が形成される。
次いで、図2(E)に示すように、このレジストパターン12をマスクとしてTiN層6、Al3Ti層5a、TiN層3及びTi層2をドライエッチングする。これにより、層間絶縁膜11上にはAl合金配線13が形成される。このAl合金配線13は、TiN層6、Al3Ti層5a、TiN層3及びTi層2を有するものである。次いで、レジストパターン12を剥離する。
【0026】
上記第1の実施の形態によれば、Al層5とTi層4を合金化反応させてAl3Ti層5aを形成しているため、Al合金配線13を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象を抑制することができる。つまり、Al合金配線13の下地である層間絶縁膜11に段差があり、この段差の低い側でAl合金配線間スペースの狭いところでも、Al3Ti層5aがAl層に比べてエッチング耐性が良好であるため、エッチング時にイオンシェーディング現象の影響を受けることが少ない。したがって、Al合金配線13の側面が逆テーパー形状となることを抑制でき、良好な配線パターンを形成することができる。
【0027】
尚、上記第1の実施の形態では、熱処理によってAl層5とTi層4を合金化してAl3Ti層5aを形成しているが、Ti層4に代えてSi層を用いることも可能である。この場合は、熱処理によってAl層5とSi層を合金化してAl3Si層を形成することになる。このAl3Si層もAl層に比べてエッチング耐性は高いものである。
また、第1の実施の形態では、Al層5を用いているが、Al層に代えてAl合金層を用いることも可能である。
【0028】
図3(A)〜(C)及び図4(D),(E)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。この半導体装置の製造方法は、配線を製造する工程を有するものである。
まず、図3(A)に示すように、シリコン基板(図示せず)の上方にシリコン酸化膜などからなる第1の層間絶縁膜14をCVD法により形成する。
【0029】
次いで、この第1の層間絶縁膜14の上にTi層15をスパッタリングにより形成し、このTi層15の上にTiN層16をスパッタリングにより形成する。TiN層16及びTi層15はバリアメタル層として作用する。次いで、TiN層16の上に厚さが150nm程度のTi層(図示せず)をスパッタリングにより形成する。次いで、このTi層の上に厚さが500nm程度のAl層(図示せず)を450℃程度の温度でスパッタリングにより形成し、このAl層の上にTiN層18をスパッタリングにより形成する。
【0030】
次いで、温度が400℃〜450℃程度、N2雰囲気で熱処理(シンター)を行うことにより、前記Al層と前記Ti層を反応させてAl層をすべてAl3Ti層17に合金化する。なお、熱処理時間はAl層がすべてAl3Ti層に合金化されるのに十分な時間とする。次いで、TiN層18の上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TiN層18上にはレジストパターンが形成される。
【0031】
次いで、このレジストパターンをマスクとしてTiN層18、Al3Ti層17、TiN層16及びTi層15をドライエッチングする。これにより、第1の層間絶縁膜14上には第1のAl合金配線19が形成される。第1のAl合金配線19は、TiN層18、Al3Ti層17、TiN層16及びTi層15を有するものである。次いで、レジストパターンを剥離する。次いで、第1のAl合金配線19を含む全面上にシリコン酸化膜などからなる第2の層間絶縁膜20をCVD法により形成する。
【0032】
この後、図3(B)に示すように、第2の層間絶縁膜20の上にTi層21をスパッタリングにより形成する。次いで、Ti層21の上にAl層22を450℃程度の温度でスパッタリングにより形成し、このAl層22の上にTiN層23をスパッタリングにより形成する。
【0033】
次に、図3(C)に示すように、温度が400℃〜450℃程度、N2雰囲気で熱処理(シンター)を行うことにより、Al層22とTi層21を反応させてAl層22をすべてAl3Ti層22aに合金化する。なお、Al層22の厚さは、この熱処理によってすべてAl3Ti層22aに合金化される厚さとする。例えば、Al層22の厚さを500nmとし、Ti層21の厚さを150nmとすることも可能である。また、熱処理時間はAl層22がすべてAl3Ti層22aに合金化されるのに十分な時間とする。
【0034】
この後、図4(D)に示すように、TiN層23の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TiN層23上にはレジストパターン24が形成される。
次いで、図4(E)に示すように、このレジストパターン24をマスクとしてTiN層23及びAl3Ti層22aをドライエッチングする。これにより、第2の層間絶縁膜20上には第2のAl合金配線25が形成される。第2のAl合金配線25は、TiN層23及びAl3Ti層22aを有するものである。次いで、レジストパターン24を剥離する。
【0035】
上記第2の実施の形態によれば、Al層22とTi層21を合金化反応させてAl3Ti層22aを形成しているため、第2のAl合金配線25を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象を抑制することができる。つまり、第2のAl合金配線25の下地である層間絶縁膜20に段差があり、この段差の低い側でAl合金配線間スペースの狭いところでも、Al3Ti層22aがAl層に比べてエッチング耐性が良好であるため、エッチング時にイオンシェーディング現象の影響を受けることが少ない。したがって、第2のAl合金配線25の側面が逆テーパー形状となることを抑制でき、良好な配線パターンを形成することができる。
【0036】
尚、上記第2の実施の形態では、熱処理によってAl層22とTi層21を合金化してAl3Ti層22a,17を形成しているが、Ti層21に代えてSi層を用いることも可能である。この場合は、熱処理によってAl層22とSi層を合金化してAl3Si層を形成することになる。このAl3Si層もAl層に比べてエッチング耐性は高いものである。
【0037】
また、第2の実施の形態では、Al層22を用いているが、Al層に代えてAl合金層を用いることも可能である。
また、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図2】第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図3】第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図4】第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図5】従来の半導体装置の製造方法を説明するための断面図。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2,15,102…Ti層、3,16,103…TiN層、4,21…Ti層、5,22…Al層、5a,17,22a…Al3Ti層、6,18,23,105…TiN層、7…ゲート酸化膜、8,9…ソース/ドレイン領域の拡散層、10…ゲート電極、11…層間絶縁膜、12,24,106…レジストパターン、13,107…Al合金配線、14…第1の層間絶縁膜、19…第1のAl合金配線、20…第2の層間絶縁膜、25…第2のAl合金配線、101…下地膜、104…Al合金層
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関するものである。特には、段差が存在する下地上でAl合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象の発生を抑制してAl合金配線の側面が逆テーパー形状となるのを抑制できる半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5(A)〜(C)は、従来の半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
まず、図5(A)に示すように、絶縁膜などの下地膜101の上にTi層102をスパッタリングにより形成し、このTi層102上にTiN層103をスパッタリングにより形成する。次いで、このTiN層103上にAl合金層104をスパッタリングにより形成し、このAl合金層104上にTiN層105をスパッタリングにより形成する。
【0003】
この後、図5(B)に示すように、TiN層105の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TiN層105の上にはレジストパターン106が形成される。
次に、図5(C)に示すように、このレジストパターン106をマスクとしてTiN層105、Al合金層104、TiN層103及びTi層102をドライエッチングすることにより、下地膜101上にはAl合金配線107が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、下地膜101は完全に平坦ではなく、下地膜101には多少の段差が存在する。このため、Al合金配線107を形成する際のドライエッチング時に、段差の低い側で配線間スペースの狭いところでは、イオンシェーディング現象によりAl合金配線の側面が図5(C)に示すように逆テーパー形状となる。これは、配線間隔の狭い部分においてAl合金層104のエッチングが速く進むためである。したがって、TiN層103とTi層102は逆テーパー形状とはならない。
【0005】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、段差が存在する下地上でAl合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象の発生を抑制してAl合金配線の側面が逆テーパー形状となるのを抑制できる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
このAl3Ti層の上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとしてAl3Ti層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0007】
上記半導体装置の製造方法によれば、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成しているため、Al合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象を抑制することができる。つまり、Al合金配線の下地に段差があり、この段差の低い側でAl合金配線間スペースの狭いところでも、Al3Ti層がAl層に比べてエッチング耐性が良好であるため、エッチング時にイオンシェーディング現象の影響を受けることが少ない。したがって、Al合金配線の側面が逆テーパー形状となることを抑制することができる。
【0008】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
このAl3Si層の上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとしてAl3Si層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0009】
上記半導体装置の製造方法によれば、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成しているため、Al合金配線を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象を抑制することができる。つまり、Al合金配線の下地に段差があり、この段差の低い側でAl合金配線間スペースの狭いところでも、Al3Si層がAl層に比べてエッチング耐性が良好であるため、エッチング時にイオンシェーディング現象の影響を受けることが少ない。したがって、Al合金配線の側面が逆テーパー形状となることを抑制することができる。
【0010】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層及びAl3Ti層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層及びAl3Si層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にバリアメタル層を形成する工程と、
このバリアメタル層上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層、Al3Ti層及びバリアメタル層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、段差を有する下地上にバリアメタル層を形成する工程と、
このバリアメタル層上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層、Al3Si層及びバリアメタル層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
なお、前記バリアメタル層は上層がTiN層で下層がTi層であることが好ましい。
【0014】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成されたAl3Ti層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、このAl3Ti層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成されたAl3Si層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にSi層を形成し、このSi層上にAl層又はAl合金層を形成した後、熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成し、このAl3Si層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成された反射防止層及びAl3Ti層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、前記反射防止層及び前記Al3Ti層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
【0017】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成された反射防止層及びAl3Si層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にSi層を形成し、このSi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成し、前記反射防止層及び前記Al3Si層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成された反射防止層、Al3Ti層及びバリアメタル層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にバリアメタル層を形成し、このバリアメタル層上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、前記反射防止層、前記Al3Ti層及び前記バリアメタル層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
なお、前記バリアメタル層は上層がTiN層で下層がTi層であることが好ましい。
【0019】
本発明に係る半導体装置は、段差を有する下地上に形成された反射防止層、Al3Si層及びバリアメタル層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にバリアメタル層を形成し、このバリアメタル層上にSi層を形成し、このSi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成し、前記反射防止層、前記Al3Si層及び前記バリアメタル層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする。
なお、前記バリアメタル層は上層がTiN層で下層がTi層であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1(A)〜(C)及び図2(D),(E)は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。この半導体装置の製造方法は、配線を製造する工程を有するものである。
まず、図1(A)に示すように、シリコン基板1の表面上に図示せぬ素子分離膜を形成し、素子分離膜の相互間のシリコン基板1上にゲート絶縁膜であるゲート酸化膜7を熱酸化法により形成する。素子分離膜としては、LOCOS、セミリセスLOCOS、シャロートレンチなどの構造を用いることができる。
【0021】
この後、ゲート酸化膜7の上にCVD(chemical vapor deposition)法により多結晶シリコン膜を堆積する。次に、この多結晶シリコン膜上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、多結晶シリコン膜上にはレジストパターンが形成される。この後、このレジストパターンをマスクとして多結晶シリコン膜をエッチングすることにより、ゲート酸化膜7の上には多結晶シリコンからなるゲート電極10が形成される。
【0022】
次に、ゲート電極10及び素子分離膜をマスクとしてシリコン基板1に不純物イオンをイオン注入し、シリコン基板1に熱処理を施す。これにより、シリコン基板1のソース/ドレイン領域には自己整合的にソース/ドレイン領域の拡散層8,9が形成される。 次いで、ゲート電極10、ソース/ドレイン領域の拡散層8,9及び素子分離膜を含む全面上にシリコン酸化膜などからなる層間絶縁膜11をCVD法により堆積する。
【0023】
この後、図1(B)に示すように、この層間絶縁膜11の上にTi層2をスパッタリングにより形成し、このTi層2の上にTiN層3をスパッタリングにより形成する。TiN層3及びTi層2はバリアメタル層として作用する。次いで、TiN層3の上にTi層4をスパッタリングにより形成する。次いで、Ti層4の上にAl層5を450℃程度の温度でスパッタリングにより形成し、このAl層5の上にTiN層6をスパッタリングにより形成する。
【0024】
次に、図1(C)に示すように、温度が400℃〜450℃程度、N2雰囲気で熱処理(シンター)を行うことにより、Al層5とTi層4を反応させてAl層5をすべてAl3Ti層5aに合金化する。なお、Al層5の厚さは、この熱処理によってすべてAl3Ti層5aに合金化される厚さとする。例えば、Al層5の厚さを500nmとし、Ti層4の厚さを150nmとすることも可能である。また、熱処理時間はAl層5がすべてAl3Ti層5aに合金化されるのに十分な時間とする。
【0025】
この後、図2(D)に示すように、TiN層6の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TiN層6上にはレジストパターン12が形成される。
次いで、図2(E)に示すように、このレジストパターン12をマスクとしてTiN層6、Al3Ti層5a、TiN層3及びTi層2をドライエッチングする。これにより、層間絶縁膜11上にはAl合金配線13が形成される。このAl合金配線13は、TiN層6、Al3Ti層5a、TiN層3及びTi層2を有するものである。次いで、レジストパターン12を剥離する。
【0026】
上記第1の実施の形態によれば、Al層5とTi層4を合金化反応させてAl3Ti層5aを形成しているため、Al合金配線13を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象を抑制することができる。つまり、Al合金配線13の下地である層間絶縁膜11に段差があり、この段差の低い側でAl合金配線間スペースの狭いところでも、Al3Ti層5aがAl層に比べてエッチング耐性が良好であるため、エッチング時にイオンシェーディング現象の影響を受けることが少ない。したがって、Al合金配線13の側面が逆テーパー形状となることを抑制でき、良好な配線パターンを形成することができる。
【0027】
尚、上記第1の実施の形態では、熱処理によってAl層5とTi層4を合金化してAl3Ti層5aを形成しているが、Ti層4に代えてSi層を用いることも可能である。この場合は、熱処理によってAl層5とSi層を合金化してAl3Si層を形成することになる。このAl3Si層もAl層に比べてエッチング耐性は高いものである。
また、第1の実施の形態では、Al層5を用いているが、Al層に代えてAl合金層を用いることも可能である。
【0028】
図3(A)〜(C)及び図4(D),(E)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。この半導体装置の製造方法は、配線を製造する工程を有するものである。
まず、図3(A)に示すように、シリコン基板(図示せず)の上方にシリコン酸化膜などからなる第1の層間絶縁膜14をCVD法により形成する。
【0029】
次いで、この第1の層間絶縁膜14の上にTi層15をスパッタリングにより形成し、このTi層15の上にTiN層16をスパッタリングにより形成する。TiN層16及びTi層15はバリアメタル層として作用する。次いで、TiN層16の上に厚さが150nm程度のTi層(図示せず)をスパッタリングにより形成する。次いで、このTi層の上に厚さが500nm程度のAl層(図示せず)を450℃程度の温度でスパッタリングにより形成し、このAl層の上にTiN層18をスパッタリングにより形成する。
【0030】
次いで、温度が400℃〜450℃程度、N2雰囲気で熱処理(シンター)を行うことにより、前記Al層と前記Ti層を反応させてAl層をすべてAl3Ti層17に合金化する。なお、熱処理時間はAl層がすべてAl3Ti層に合金化されるのに十分な時間とする。次いで、TiN層18の上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TiN層18上にはレジストパターンが形成される。
【0031】
次いで、このレジストパターンをマスクとしてTiN層18、Al3Ti層17、TiN層16及びTi層15をドライエッチングする。これにより、第1の層間絶縁膜14上には第1のAl合金配線19が形成される。第1のAl合金配線19は、TiN層18、Al3Ti層17、TiN層16及びTi層15を有するものである。次いで、レジストパターンを剥離する。次いで、第1のAl合金配線19を含む全面上にシリコン酸化膜などからなる第2の層間絶縁膜20をCVD法により形成する。
【0032】
この後、図3(B)に示すように、第2の層間絶縁膜20の上にTi層21をスパッタリングにより形成する。次いで、Ti層21の上にAl層22を450℃程度の温度でスパッタリングにより形成し、このAl層22の上にTiN層23をスパッタリングにより形成する。
【0033】
次に、図3(C)に示すように、温度が400℃〜450℃程度、N2雰囲気で熱処理(シンター)を行うことにより、Al層22とTi層21を反応させてAl層22をすべてAl3Ti層22aに合金化する。なお、Al層22の厚さは、この熱処理によってすべてAl3Ti層22aに合金化される厚さとする。例えば、Al層22の厚さを500nmとし、Ti層21の厚さを150nmとすることも可能である。また、熱処理時間はAl層22がすべてAl3Ti層22aに合金化されるのに十分な時間とする。
【0034】
この後、図4(D)に示すように、TiN層23の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TiN層23上にはレジストパターン24が形成される。
次いで、図4(E)に示すように、このレジストパターン24をマスクとしてTiN層23及びAl3Ti層22aをドライエッチングする。これにより、第2の層間絶縁膜20上には第2のAl合金配線25が形成される。第2のAl合金配線25は、TiN層23及びAl3Ti層22aを有するものである。次いで、レジストパターン24を剥離する。
【0035】
上記第2の実施の形態によれば、Al層22とTi層21を合金化反応させてAl3Ti層22aを形成しているため、第2のAl合金配線25を形成するためのエッチング時にイオンシェーディング現象を抑制することができる。つまり、第2のAl合金配線25の下地である層間絶縁膜20に段差があり、この段差の低い側でAl合金配線間スペースの狭いところでも、Al3Ti層22aがAl層に比べてエッチング耐性が良好であるため、エッチング時にイオンシェーディング現象の影響を受けることが少ない。したがって、第2のAl合金配線25の側面が逆テーパー形状となることを抑制でき、良好な配線パターンを形成することができる。
【0036】
尚、上記第2の実施の形態では、熱処理によってAl層22とTi層21を合金化してAl3Ti層22a,17を形成しているが、Ti層21に代えてSi層を用いることも可能である。この場合は、熱処理によってAl層22とSi層を合金化してAl3Si層を形成することになる。このAl3Si層もAl層に比べてエッチング耐性は高いものである。
【0037】
また、第2の実施の形態では、Al層22を用いているが、Al層に代えてAl合金層を用いることも可能である。
また、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図2】第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図3】第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図4】第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図5】従来の半導体装置の製造方法を説明するための断面図。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2,15,102…Ti層、3,16,103…TiN層、4,21…Ti層、5,22…Al層、5a,17,22a…Al3Ti層、6,18,23,105…TiN層、7…ゲート酸化膜、8,9…ソース/ドレイン領域の拡散層、10…ゲート電極、11…層間絶縁膜、12,24,106…レジストパターン、13,107…Al合金配線、14…第1の層間絶縁膜、19…第1のAl合金配線、20…第2の層間絶縁膜、25…第2のAl合金配線、101…下地膜、104…Al合金層
Claims (10)
- 段差を有する下地上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
このAl3Ti層の上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとしてAl3Ti層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 段差を有する下地上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
このAl3Si層の上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとしてAl3Si層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 段差を有する下地上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層及びAl3Ti層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 段差を有する下地上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層及びAl3Si層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 段差を有する下地上にバリアメタル層を形成する工程と、
このバリアメタル層上にTi層を形成する工程と、
このTi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層、Al3Ti層及びバリアメタル層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 段差を有する下地上にバリアメタル層を形成する工程と、
このバリアメタル層上にSi層を形成する工程と、
このSi層上にAl層又はAl合金層を形成する工程と、
このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成する工程と、
熱処理を行うことにより、Si層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Si層を形成する工程と、
前記反射防止層上にレジストパターンを形成する工程と、
このレジストパターンをマスクとして反射防止層、Al3Si層及びバリアメタル層をエッチングすることにより、下地上にAl合金配線を形成する工程と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記バリアメタル層は上層がTiN層で下層がTi層であることを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置の製造方法。
- 段差を有する下地上に形成されたAl3Ti層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、このAl3Ti層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする半導体装置。 - 段差を有する下地上に形成された反射防止層及びAl3Ti層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、前記反射防止層及び前記Al3Ti層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする半導体装置。 - 段差を有する下地上に形成された反射防止層、Al3Ti層及びバリアメタル層を有する配線を備えた半導体装置であって、
前記配線は、前記下地上にバリアメタル層を形成し、このバリアメタル層上にTi層を形成し、このTi層上にAl層又はAl合金層を形成し、このAl層又はAl合金層の上に反射防止層を形成した後、熱処理を行うことにより、Ti層とAl層又はAl合金層を合金化反応させてAl3Ti層を形成し、前記反射防止層、前記Al3Ti層及び前記バリアメタル層をエッチングすることにより下地上に形成されたAl合金配線であることを特徴とする半導体装置。
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JP2002310812A JP2004146647A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 半導体装置及びその製造方法 |
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JP2002310812A JP2004146647A (ja) | 2002-10-25 | 2002-10-25 | 半導体装置及びその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11348354B2 (en) | 2018-07-02 | 2022-05-31 | Baidu Online Network Technology (Beijing) Co., Ltd. | Human body tracing method, apparatus and device, and storage medium |
-
2002
- 2002-10-25 JP JP2002310812A patent/JP2004146647A/ja not_active Withdrawn
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