JP2004144242A - 油圧式オートテンショナ - Google Patents

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JP2004144242A JP2002311471A JP2002311471A JP2004144242A JP 2004144242 A JP2004144242 A JP 2004144242A JP 2002311471 A JP2002311471 A JP 2002311471A JP 2002311471 A JP2002311471 A JP 2002311471A JP 2004144242 A JP2004144242 A JP 2004144242A
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Goro Nakao
中尾 吾朗
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Abstract

【課題】油圧式オートテンショナにおけるシリンダの摺動面の耐摩耗性の向上とシリンダの製造コストの低減化を図ることである。
【解決手段】ピストン3を有する油圧ダンパ機構2が内蔵されたシリンダ1をアルミニウム合金製とし、そのシリンダ1をダイキャストにより成形し、鋳肌に酸化皮膜20を形成させて耐摩耗性の向上を図ると共に、切削加工することなく鋳放し状態で使用して製造コストの低減を図る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主としてオルタネータ等のエンジン補機やカム軸を駆動するベルトの張力調整用に用いられる油圧式オートテンショナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種、従来の油圧式オートテンショナとして、シリンダ内に油圧ダンパ機構を組込み、その油圧ダンパ機構によってベルトの張力変化を吸収して、ベルトの張力をほぼ一定に保つようにしたものが知られている。
【0003】
上記油圧式オートテンショナにおいては、油圧ダンパ機構を形成するピストン又はウェアリングがシリンダの内周を摺動面としてスライドするため、シリンダには耐摩耗性が要求される。
【0004】
そこで、従来の油圧式オートテンショナにおいては、シリンダを鋼製又は鋳鉄製としており、これでは重量が重く、軽量化を図る自動車への適用には不利である。
【0005】
このような問題点を解決するため、シリンダをアルミニウム合金製とし、そのシリンダをアルマイト処理してピストン摺動面に硬化皮膜を形成した油圧式オートテンショナが提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
実開平5−3706号公報(第5乃至6頁、図2および図3)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に示されるように、シリンダがアルミニウム合金から成る油圧式オートテンショナにおいては、シリンダの内周面とピストンの外周面間に形成されるリークすきまを厳しく管理する必要があるため、ダイキャストによってシリンダを成形したのち、そのシリンダの内周面を旋削加工により所定の寸法に仕上げるようにしている。このため、製造コストが高く、また、旋削によって鋳物巣がシリンダ内周面に現れることがあり、その鋳物巣の発現によって作動油洩れの原因となることがあり、また、酸化被膜を取り除くため、表面硬度が低下し、摩耗特性も低下するという不都合があった。
【0008】
この発明の課題は、シリンダがアルミニウム合金から成る油圧式オートテンショナにおいて、シリンダの製造コストの低減化を図ること、および品質の向上を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、アルミニウム合金から成るシリンダの内部に摺動可能なピストンを有する油圧ダンパ機構を組込んだ油圧式オートテンショナにおいて、前記シリンダをダイキャストにより成形して、シリンダ内周の鋳肌に酸化皮膜を形成させ、その酸化皮膜を摺動面とした構成を採用したのである。
【0010】
上記のように、シリンダをダイキャストにより成形することによって、その成形後に空気との接触により酸化して鋳肌に硬質の酸化皮膜が形成されることになり、シリンダの内周に形成される酸化皮膜を摺動面とすることによって耐摩耗性に優れたシリンダを得ることができる。
【0011】
また、シリンダはダイキャスト成形後、内周面の切削加工をすることなく鋳放しの状態で使用するため、製造工程も少なく、製造コストを大幅に低減させることができると共に、摺動面に鋳物巣が現れることも少ないため、作動油洩れのない油圧式オートテンショナを得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、油圧式オートテンショナは、有底のシリンダ1と、その内部に組込まれた油圧ダンパ機構2とから成る。
【0013】
油圧ダンパ機構2は作動油が充填されたシリンダ1内にピストン3を摺動自在に組込んで、シリンダ1の内部に圧力室4とリザーバ室5とを形成し、前記ピストン3の上面にロッド挿入孔6を設け、そのロッド挿入孔6内に下端部が挿入されたプッシュロッド7をシリンダ1の開口部に取付けられたオイルシール8をスライド自在に貫通させている。
【0014】
また、プッシュロッド7にはシリンダ1の内周面に沿って摺動可能なウェアリング9を取付け、そのウェアリング9とシリンダ1の内周面に形成された段部10間に張力調整ばね11を組込んでプッシュロッド7に外方向への突出性を付与している。
【0015】
さらに、ピストン3には圧力室4とリザーバ室5とを連通する通路12を設け、その通路12に圧力室4の圧力がリザーバ室5の圧力より高くなると通路12を閉じるチェックバルブ13を組込み、そのチェックバルブ13の開閉量を制限するリテーナ14と圧力室4の底面間にスプリング15を組込んでピストン3をリザーバ室5に向けて押圧している。
【0016】
上記の構成から成る油圧式オートテンショナは、張力調整ばね11によって外方向への突出性が付与されたプッシュロッド7により軸16を中心として揺動可能なプーリアーム17を押圧し、そのプーリアーム17の揺動側端部に回転可能に支持されたテンションプーリ18をベルト19に押し付けてベルト19に張力を付与する。
【0017】
上記のような油圧式オートテンショナの使用状態において、ベルト19が振動し、ベルト19に弛みが生じると、張力調整ばね11の押圧によりプッシュロッド7が外方向に移動してベルト19の弛みを吸収する。
【0018】
このとき、プッシュロッド7と共にピストン3が移動し、その移動によって圧力室4の圧力が下がり、その圧力がリザーバ室5内の圧力より低下すると、チェックバルブ13が開放し、リザーバ室5内の作動油が通路12から圧力室4内に流れる。
【0019】
このため、プッシュロッド7は外方に急速に移動してベルト19の弛みを直ちに吸収する。
【0020】
一方、ベルト19の張力が強くなると、プッシュロッド7およびピストン3が押し込まれる。このとき、圧力室4内の圧力はリザーバ室5内の圧力より高くなるため、チェックバルブ13は通路12を閉じ、圧力室4の作動油によってプッシュロッド7に付与される押し込み力が緩衝される。
【0021】
プッシュロッド7に付与される押し込み力が張力調整ばね11の弾性力より強い場合、圧力室4内の作動油は、シリンダ1とピストン3の摺動面間に形成されたリークすきまからリザーバ室5内に流れ、ピストン3およびプッシュロッド7は上記押し込み力と張力調整ばね11の弾性力とが釣り合う位置までゆっくりと後退して、ベルト19の張力変化を吸収する。
【0022】
上記のようなベルト19の張力調整時、ピストン3およびウェアリング9はシリンダ1の内周面に沿って摺動し、シリンダ1がアルミニウム合金で形成されていると、内周面に摩耗が生じやすく、その内周の摩耗によってリークダウン特性が低下することになる。また、シリンダ1を鋼製あるいは鋳鉄製とすると、重量が重くなる。
【0023】
そのような不都合を解消し、シリンダ1の軽量化と耐摩耗性の向上を図るため、シリンダ1を鋳造用アルミニウム合金の溶湯を金型内に注入してダイキャストにより成形し、成形後、空気との接触により図2(I)、(II)に示すように鋳肌に酸化皮膜20を形成し、シリンダ1の内周に形成された酸化皮膜20をピストン3およびウェアリング9の摺動面としている。
【0024】
上記のように、アルミニウム合金によりシリンダ1を形成することによって、シリンダ1の軽量化を図ることができると共に、ダイキャストの成形後に形成される酸化皮膜20は硬質であるため、耐摩耗性に優れたシリンダ1を得ることができる。
【0025】
また、成形後のシリンダを切削加工することなく鋳放し状態で使用するため、製造工程も少なく、シリンダ1の製造コストを大幅に低減させることができ、しかも鋳物巣が発現することがないため、作動油洩れのない耐摩耗性に優れた油圧式オートテンショナを得ることができる。
【0026】
図1に示す実施の形態では、シリンダ1の内周面に沿ってピストン3を摺動させるようにした油圧式オートテンショナを示したが、図3に示すように、ダイキャストにより成形されて鋳肌に酸化皮膜20が形成されたアルミニウム合金から成るシリンダ1内に鋼製のスリーブ21を挿入し、そのスリーブ21の内周面に沿ってピストン3を摺動自在とし、ウェアリング9のみをシリンダ1の内周に形成された酸化皮膜20に沿って摺動させるようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、アルミニウム合金から成るシリンダをダイキャストにより成形して鋳肌に酸化皮膜を形成し、シリンダの内周に形成された酸化皮膜を摺動面としたので、耐摩耗性に優れたシリンダを得ることができる。
【0028】
また、シリンダはダイキャスト成形後、切削加工することなく鋳放しの状態で使用するため、製造コストも安く、しかも摺動面に鋳物巣が現れることも少ないため、作動油洩れのない耐摩耗性に優れた油圧式オートテンショナを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る油圧式オートテンショナの実施の形態を示す縦断正面図
【図2】(I)は図1に示すシリンダの縦断正面図、(II)は摺動面の拡大断面図
【図3】油圧式オートテンショナの他の実施形態を示す縦断正面図
【符号の説明】
1 シリンダ
2 油圧ダンパ機構
3 ピストン
20 酸化皮膜

Claims (1)

  1. アルミニウム合金から成るシリンダの内部に摺動可能なピストンを有する油圧ダンパ機構を組込んだ油圧式オートテンショナにおいて、前記シリンダをダイキャストにより成形して、シリンダ内周の鋳肌に酸化皮膜を形成させ、その酸化皮膜を摺動面としたことを特徴とする油圧式オートテンショナ。
JP2002311471A 2002-10-25 2002-10-25 油圧式オートテンショナ Pending JP2004144242A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010265980A (ja) * 2009-05-14 2010-11-25 Ntn Corp チェーンテンショナ

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