JP2004142508A - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP2004142508A JP2002307018A JP2002307018A JP2004142508A JP 2004142508 A JP2004142508 A JP 2004142508A JP 2002307018 A JP2002307018 A JP 2002307018A JP 2002307018 A JP2002307018 A JP 2002307018A JP 2004142508 A JP2004142508 A JP 2004142508A
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Atsushi Momozono
桃園 敦
Yoshikazu Watanabe
渡辺 善和
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Abstract

【課題】車両のサイドウインド、例えばワンボックスカーの後方サイドウインド及び中間サイドウインドの曇止め及び霜取り行う車両用空調装置を提供することである。
【解決手段】車両用空調装置は、車体に配置された空調ユニット20と;車体の一対の側部に沿って配設され、空調ユニットから供給される温風を少なくとも後方サイドウインド15に向かって吹き付ける吹出口47を備えた側部ダクト部52cを含むダクト45と;から成る。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用空調装置、特にサイドウインド(側方窓)の曇止め、霜取りを行うものに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両が冬季に走行しているとき、暖房された室内の温風は温度が高く、外気は温度が低い。温風がウインドに触れると外気により冷やされ、含まれている水蒸気が結露し、ウインドの内面が曇る。フロントウインド及びリヤウインドが曇ると、運転者の視界が低下し危険である。そのため、公知のように、フロントウインド及びリヤウインドの内面に温風を吹き付け、ウインドの外面の温度を上げて曇止めを行っている。
【0003】
また、乗用車の前方シートの側方窓(以下、「前方サイドウインド」と呼ぶ)の曇りは、車両が左折・右折したり車線変更する際等の運転者の視界を低下させ、同様に危険である。これを考慮して、前方空調ユニットから第1ダクト及び第2ダクトを伸ばし、第1ダクトからフロントウインドに、第2ダクトからサイドウインドに温風を吹き出している(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−233721号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、後方シートの側方窓(以下、「後方サイドウインド」と呼ぶ)の曇止めはなされていない。後方シートにいる同乗者は、主に後方サイドウインドを通して外の景色等を見るので、後方サイドウインドの視界が低下すると、閉塞間や圧迫感を感ずる。
【0006】
尚、いわゆるワンボックスカーでは前方シートの他に中間シート及び後方シートが配置され、これに対応して中間シートの側方窓(以下、「中間サイドウインド」と呼ぶ)及び後方サイドウインドが設けられている。この場合、中間サイドウインド及び後方サイドウインドが曇り、中間シート及び後方シートに座っている同乗者が不快感を覚える。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車両におけるサイドウインド(ワンボックスカーのようにシートが三列ある車両では後方サイドウインド及び中間サイドウインド、乗用車のようにシートが二列の車両では後方サイドウインド)の曇止め及び霜取り行う車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者は、ワンボックスカーでは後部空調ユニットを利用して後方サイドウインド及び中間サイドウインドの防曇及び防霜を行い、乗用車で後部空調ユニットが配置されている場合は当該後部空調ユニットを利用し、後部空調ユニットが搭載されていない場合は前方空調ユニットを利用する等により後方サイドウインドの防曇及び防霜を行うことを思い付いて、本発明を完成した。
【0009】
本発明にかかる車両用空調装置は、車体に配置された空調ユニットと;車体の一対の側部に沿って配設され、空調ユニットから供給される温風を少なくとも後方サイドウインドに向かって吹き付ける第1吹出口を備えた側部ダクト部を含むデフロスタダクトと;から成ることを特徴とする。
【0010】
この車両用空調装置において、車両がワンボックスカーの場合、後部空調ユニットから温風をデフロスタダクトの側部ダクトに供給し、吹出口から後方サイドウインド及び中間サイドウインドに吹き付ける。乗用車の場合、後部空調ユニット又は前方空調ユニットから温風をデフロスタダクトの側部ダクトに供給し、吹出口から後方サイドウインドに吹き付ける。
【0011】
請求項2の車両用空調装置は、請求項1において、空調ユニットは車両の後部に配置された後部空調ユニットである。請求項3の車両用空調装置は、請求項2において、後部空調ユニットは、フット口、フェイス口及びデフロスタ口を備えたハウジングと、エバポレータと、ヒータコアと、フット口、フェイス口及びデフロスタ口の1つ又は2つを開放する移動部材とを含む。請求項4の車両用空調装置は、請求項3において、フット口とフェイス口との間にデフロスタ口が配置されている。
【0012】
請求項5の車両用空調ユニットは、請求項2において、後部空調ユニットは、フット口、フェイス口及びデフロスタ口を備えたハウジングと、エバポレータと、ヒータコアと、フット口、フェイス口及びデフロスタ口の1つ又は2つを開放する開口部を持つ移動部材とを含む。請求項6の車両用空調ユニットは、請求項5において、デフロスタ口とフェイス口との間にフット口が配置されている。
【0013】
請求項7の車両用空調装置は、請求項2において、後部空調ユニットは、フット口、フェイス口及びデフロスタ口を備えたハウジングと、エバポレータと、ヒータコアと、フット口及び/又はフェイス口を開放する移動部材と、デフロスタ口を開閉する開閉部材とを含む。請求項8の車両用空調装置は、請求項7において、フット口とデフロスタ口との間にフェイス口が配置されている。
【0014】
請求項9の車両用空調装置は、請求項1において、側部ダクトはルーフパネルの側縁部に配置されている。請求項10の車両用空調装置は、請求項1において、側部ダクトはサイドパネルの高さ方向中間部に配置されている。
【0015】
請求項11の車両用空調装置は、請求項9又は10において、側部ダクト部は更に、中間サイドウインドに向かって温風を吹き出す第2吹出口を備える。
【0016】
請求項12の車両用空調装置は、請求項9のデフロスタダクトは更に、空調ユニットから上方に伸びる縦ダクト部と、ルーフパネルの後縁部に沿って配設され縦ダクト部と一対の側部ダクト部とを接続する後部ダクト部を含む。請求項13の車両用空調装置は、請求項10のデフロスタダクトは更に、上方に伸びる縦ダクト部と、リアドアを回避して字形状に屈曲し縦ダクト部と一対の側部ダクト部とを接続する後方ダクト部とを含む。
【0017】
【発明の実施の形態】
<空調システム>
車両用空調システムはエンジンルーム内に配置される室外ユニットと、主に車室内に配置される室内ユニットとから成る。室外ユニットは圧縮機(コンプレッサ)及び凝縮器(コンデンサ)等を含み、コンプレッサから送り込まれたきた高温、高圧の冷媒ガスをコンデンサが冷却し、凝縮液化させる。一方、室内ユニット(空調ユニット)はハウジング、エバポレータ及びヒータコア等を含み、この空調ユニットとダクト等とで本発明の車両用空調装置が構成される。
<空調ユニット>
空調ユニットとは、後部空調ユニットを持つ車両では当該後部空調ユニットを、持たない車両では前部空調ユニットを意味し、何れの場合も3つの口を持つハウジングと、その内部に配設されたエバポレータ、ヒータコア及びブロワ等を有する。
▲1▼ハウジング
ハウジングはフット口、フェイス口及びデフロスタ口を持つ。フット口は後述するフットダクトに比較的温度の高い温風を送り出し、フェイス口はフェイスダクトに冷風を送り出し、デフロスタ口はデフロスタダクトに比較的温度の低い温風を送り出す。
【0018】
フット口、フェイス口及びデフロスタ口の配設順序は特に制約されず、一端(車両の前後方向前端)にフット口、他端にフェイス口、中間にデフロスタ口とすること(第1タイプ)、一端にデフロスタ口、他端にフェイス口、中間にフット口とすること(第2タイプ)、又は一端にフット口、他端にデフロスタ口、中間にフェイス口とすること(第3タイプ)ができる。
【0019】
3つの口に臨んで配置された移動部材を移動させることにより、3つの口の何れか一つのみ又は2つが開放され、残りが閉鎖される。移動部材は3つの口を完全に開放又は閉鎖することもあるし、部分的に開放又は閉鎖することもある。
▲2▼エバポレータ、ヒータコア、ブロワ
エバポレータは流通する空気と低温の冷媒との間で熱交換し、空気を冷却して冷風を作り出す。ヒータコアは流通する空気とエンジンの冷却水(温水)との間で熱交換し、空気を加熱して温風を作り出す。ヒータコアはエバポレータよりも下流側にあり、エバポレータで作り出された冷風の前部又は一部を加熱する。ヒータコアで加熱する空気の割合を変更することにより温風の温度が調整される。
【0020】
ブロワは空調風を3つの口から対応するダクトに送り出す機器で、遠心式のものや軸流式のものがある。
<ダクト>
デフロスタダクトは温風の吹出口を備えた少なくとも一対の側部ダクトを含む。側部ダクトはルーフパネルの側縁部又はサイドパネルの高さ方向中間部に沿って車両の前後方向に配設される。後部空調ユニットのデフロスタ口と側部ダクト部とを接続するダクト部の構成は、温風の吹出口を後方サイドウインド及び中間サイドウインドの上方に形成するか(第1タイプ)、下方に形成するか(第2タイプ)により配設経路が異なる。
【0021】
第1タイプでは、デフロスタダクトが上方に延びる縦ダクト部、ルーフパネルの後縁部に沿って延びる後縁ダクト部、ルーフパネルの両側縁部に沿って延びる側縁ダクト部を含み、側縁ダクト部に下方に開口する吹出口が形成される。一方、第2タイプでは、デフロスタダクトがリヤドアを回避してU字形状に屈曲した後方ダクト部と、サイドパネルの高さ方向中間部に配設され前後方向に延びる一対の横(サイド)ダクト部とを含み、横ダクト部に上方に開口する吹出口が形成される。後方ダクト部は両サイドパネルの後縁部と、床部の後縁部に沿って配設される。
【0022】
尚、フット口に接続されるフットダクトは車体のフロアパネルに配設され、フェイス口に接続されるフェイスダクトはデフロスタダクトと同じ経路で配設される。
【0023】
【実施例】
以下、本発明による空調装置の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施例>
(構成)
図1に示すワンボックスカーは、前方シート、中間シート及び後方シート(何れも不図示)を備え、前方シートの前方にフロントウインド11が、後方シートの後方にリヤウインド12がそれぞれ配置されている。また、前方シート、中間シート及び後方シートの側方に前方サイドウインド(不図示)、中間サイドウインド14及び後方サイドウインド15がそれぞれ配置されている。
【0024】
後方シート及び中間シートの冷暖房と、後方サイドウインド15及び中間サイドウインド14の曇止め及び霜取り(以下、曇止め等」と呼ぶ)とを行う車両用空調装置について説明する。この車両用空調装置は後部空調ユニット20とデフロスタダクト45とから成る。
【0025】
車体の一側部で後方シートの下方に後部空調ユニット20が配置されている。この後部空調ユニット20は図3に示すように、ハウジング30と、その中に収納されたブロワ22、エバポレータ24及びヒータコア26とを含む。ハウジング30は一端の環状部34と他端の上方に開口したフット口31、デフロスタ口32及びフェイス口33を含み、その間に通路36が形成されている。フット口31が車両の前方側に、フェイス口33が後方側に、デフロスタ口32が両者の中間に位置している。
【0026】
通路36内の下方寄りにエバポレータ24が、その上方にヒータコア26が通路36を横切る状態で配置されている。ヒータコア26は流量調整部27を備える。ヒータコア26とハウジング30の側壁との間の小通路35にはミックスドア43が回動可能に配置されている。フット口31,デフロスタ口32及びフェイス口33に臨んで移動可能なスライドドア(移動部材)44が配設されている。
【0027】
図1及び図2に示すように、フット口31から伸びたフットダクト43は車体のフロアパネル(床部)に沿って配置され、後部シート及び中間シートの近傍に形成された吹出口(不図示)を備えている。
【0028】
デフロスタ口32から伸びたデフロスタダクト45は車体のリヤピラー(不図示)に沿って伸びる第1縦ダクト部46aと、ルーフパネルの後縁部に沿って伸びる第1後縁ダクト部46bと、ルーフパネルの両側縁部に沿って伸びる一対の第1側縁ダクト部46cとを含む。各第1側縁ダクト部46aは後方シート及び中間シートの上方に位置する部分にそれぞれ吹出口47及び48を備える。
【0029】
フェイス口33から伸びたフェイスダクト51は、上記デフロスタダクト45と同じ経路に沿って配置され、第1縦ダクト部46aに近接しかつこれと平行な第2縦ダクト部52aと、第1後縁ダクト部46bに近接しかつこれと平行な第2後縁ダクト部52bと、一対の側縁ダクト部46cに近接しかつこれと平行な一対の第2側縁ダクト部52cとを含む。各第2側縁ダクト部52cには後方シート及び中間シートの上方に位置する部分にそれぞれ吹出口53及び54を備える。
【0030】
尚、前方シートの冷暖房、並びに前方ウインド及び前方サイドウインドの曇止等は本発明と直接関係ないので、図示及び説明を割愛する。
(作用効果)
フットモードでは、図4(a)に示すように、スライドドア44を左方中間位置に移動させる。すると、スライドドア44はデフロスタ口32とフェイス口33とを塞ぎ、フット口31を開放する。その結果、ヒータコア26で熱交換された比較的温度の高い温風がフットダクト43に送り込まれ、中間シート及び後方シートに座っている乗員の足下から吹き出す。
【0031】
フェイスモードでは、4(b)に示すように、スライドドア44が左方位置に移動し、フット口31及びデフロスタ口32を塞ぎ、フェイス口33を開放する。これにより、エバポレータ24で熱交換された冷風がフェイスダクト52aに送り込まれ、ダクト部52b及び52cを流れて吹出口53及び54から吹き出し、後方シート及び中間シートの座っている乗員の頭上を冷やす。
【0032】
B/Lモードでは図4(c)に示すように、スライドドア44が左方中間位置に移動すると、デフロスタ口32を塞ぎ、フット口31を半分塞ぎ、フェイス口33を開放する。その結果、フットダクト43から供給される温風により乗員の足元が温められ、フェイスダクト52aから供給される冷風により乗員の頭が冷やされる(いわゆる頭寒足熱)。
【0033】
フットデフロスタモードでは、図4(d)に示すようにスライドドア44を右方位置に移動させると、フェイス口33が覆われデフロスタ口32及びフット口31が開放される。またドア回動43を回動させて小通路35を閉じる。その結果、空気がヒータコア26で加熱されて温風となる。温風はデフロスタ口32からデフロスタダクト45に、フット口31からフットダクト43にそれぞれ供給される。このフットデフロスタモードは例えば、寒冷地をフットモードで走行中にサイドウインド14,15が曇るときに選択する。尚、クーラサイクルを作動させてエバポレータ24で除湿を行えば、更に曇止めの効果が向上する。
【0034】
第1縦ダクト部46aに供給された温風は第1後縁ダクト部46bから両側縁ダクト部46cに流れ、吹出口47,48からそれぞれ後方サイドウインド15及び中間サイドウインド14に向かって下方に吹き付けられる。こうして、後方サイドウインド15及び中間サイドウインド14の曇止めが達成される。
【0035】
この実施例では、後方サイドウインド15及び中間サイドウインド14の曇止めのために、後方シート及び中間シートの冷暖房のためにもともとワンボックスカーに搭載されていた後部空調ユニット20を利用した。よって、新たに設けたのはデフロスタダクト45のみである。しかも、デフロスタダクト45はフェイスダクト51に近接して同じ配設経路に配設しているので、余計なスペースを必要としない。
<第2実施例>
図5を基に第2実施例について説明する。この第2実施例は上記第1実施例と比較して、後方サイドウインド15及び中間サイドウインド14に温風を下方から吹き付ける点が異なる。以下では異なる点を中心に説明し、同じ点は同じ参照番号を付して簡単に説明する。
【0036】
後方空調ユニット20のデフロスタ口31に接続されるデフロスタダクト70は縦ダクト部71と、後方ダクト部72と、一対の側方(横)ダクト部74とをふくむ。後方ダクト部72はリアドア(不図示)の開閉を可能にするため、後方ドアを回避するようにU字形状に屈曲している。具体的には、車体の両サイドパネルの後縁部に沿って配設された垂直部73aと、フロアパネルの後縁部に沿って配設された水平部73bとを含む。
【0037】
横ダクト部74はサイドパネルの高さ方向中間部において前後方向に配設され、後方サイドウインド15及び中間サイドウインド14に対向する位置にそれぞれ上方に開口した吹出口75及び76を備えている。両方の吹出口75と76との間にはドアの開閉を可能にすべくスリット77が形成されている。
【0038】
縦ダクト部71に供給された温風は後方ダクト部72から両側縁ダクト部74に流れ、吹出口75及び76からそれぞれ後方サイドウインド15及び中間サイドウインド14に向かって上方に吹き付けられ、曇止め等が達成される。
<変形例>
▲1▼横ダクトの変形例
図6に第2実施例における横ダクト74の変形例を示す。図6から明かなように、横ダクト部74の先端を後方サイドウインド15と中間サイドウインド14との間で止め、先端部に中間サイドウインド用の吹出口78を形成している。このようにすれば、上記スリット77の形成は不要となる。
▲2▼フット口等の第1変形例
図7に、フット口、フェイス口及びデフロスタ口の配置の第1変形例を示す。図7(a)に示すように幅の狭いデフロスタ口75が左側に、幅の広いフェイス口76が右側に、幅の広いフット口77が両者の中間に形成されている。三つの口に臨んで配置されたスライドドア80は中間部に開口部81を有する。
【0039】
フットモードでは、図7(a)に示すように、スライドドア80の開口部81をフット口76に対向させる。この時、デフロスタ口75は左蓋部82によりフェイス口77は右蓋部83によりそれぞれ塞がれる。図7(b)に示すように、開口部81をフェイス口77に対向させるとフェイスモードになり、左蓋部82がデフロスタ口75及びフット口76を塞ぐ。
【0040】
B/Lモードでは、図7(c)に示すように、開口部81をフット口76及びフェイス口77に半分ずつ対向させる。左蓋部82がデフロスタ口全体75及びフット口76の半分塞ぎ、右蓋部83がフェイス口77を半分塞ぐ。図7(d)に示すように開口部81をデフロスタ口75及びフット口76に対向させるとフットデフロスタモードになり、右蓋部83がフェイス口77を塞ぐ。
▲3▼フット口等の第2変形例
図8にフット口、フェイス口及びデフロスタ口の配置の第2変形例を示す。図8(a)に示すように幅の広いフット口85が左側に、幅の狭いデフロスタ口86が右側に、幅の広いフェイス口87が両者の中間に形成されている。三つの口に臨んでスライドドア90が配置され、デフロスタ口87には開閉ドア92が配置されている。
【0041】
フットモードでは、図8(a)に示すように、スライドドア90を右方位置に移動させてフェイス口を塞ぐとともに、開閉ドア92を水平状態に回動してデフロスタ口87を閉じる。その結果、フット口85が開放される。図8(b)に示すように、デフロスタ口87を開閉ドア92により閉じたままでスライドドア90を左方位置に移動させるとフェイスモードになる。フット口85が塞がれ、フェイス口86が開放される。
【0042】
B/Lモードでは、図8(c)に示すように、デフロスタ口87は開閉ドア92により閉じたまま、スライドドア90を中間位置に移動させ、フット口85及びフェイス口86を半分ずつ塞ぐ、即ち半分開放する。図8(d)に示すように、スライドドア90を右方位置に移動させフェイス口86を塞ぐとともに、開閉ドア92を垂直状態に回動してデフロスタ口87を開くと、フットデフロスタモードになる。フェイス口86が塞がれ、フット口85及びデフロスタ口87が開放される。
【0043】
尚、第1変形例及び第2変形例は、上記第1実施例でも第2実施例でも採用することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明の車両用空調装置によれば、車両が寒冷地や冬季を走行している時でも、車両の後方サイドウインドの曇止め、霜取りが行われ後方シートに座っている乗員の視界の低下が防止される。
【0045】
請求項2の車両用空調装置によれば、もともと車両に搭載されている後部空調ユニットを利用するので、部品点数の増加、コストの上昇が抑制できる。請求項3,5及び7の車両用空調装置によれば、空調ユニットのフット口、フェイス口及びデフロスタ口の配置に融通性が生ずる。
【0046】
請求項9の車両用空調装置によれば、車体のルーフパネルの後縁部及び側縁部を有効に利用できる。請求項10の車両用空調装置によれば、車体のサイドパネルの後縁部及びフロアパネルの側縁部を有効に利用できる。請求項11の車両用空調装置によれば、中間サイドウインドが防曇、防霜される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】図1における要部拡大図である。
【図3】図2における後部空調ユニット及び関連部材の縦断面図である。
【図4】第1実施例の作動説明図であり、(a)はフットモード、(b)はフェイスモード、(c)はB/Lモード、(d)はフットデフロスタモードをそれぞれ示す。
【図5】本発明の第2実施例を示す斜視図である。
【図6】第2実施例の変形例を示す要部正面図である。
【図7】上記第1実施例のフット口、フェイス口及びデフロスタ口の配置の第1変形例を示し、(a)はフットモード、(b)はフェイスモード、(c)はB/Lモード、(d)はフットデフロスタモードを示す。
【図8】上記第1実施例のフット口、フェイス口及びデフロスタ口の配置の第2変形例を示し、(a)はフットモード、(b)はフェイスモード、(c)はB/Lモード、(d)はフットデフロスタモードを示す。
【符号の説明】
14:後方サイドウインド     15:中間サイドウインド
20:後方空調ユニット      24:エバポレータ
26:ヒータコア         30:ハウジング
31:フット口          32:デフロスタ口
33:フェイス口         43:フットダクト
45:デフロスタダクト       46a:縦ダクト部
46b:後縁ダクト部       46c:側縁ダクト部
53,54:吹出口        61:フェイスダクト

Claims (13)

  1. 車体に配置された空調ユニットと、
    車体の一対の側部に沿って配設され、前記空調ユニットから供給される温風を少なくとも後方サイドウインドに向かって吹き付ける第1吹出口を備えた側部ダクト部を含むデフロスタダクトと、
    から成ることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記空調ユニットは車両の後部に配置された後部空調ユニットである請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記後部空調ユニットは、フット口、フェイス口及びデフロスタ口を備えたハウジングと、エバポレータと、ヒータコアと、前記フット口、前記フェイス口及び前記デフロスタ口の1つ又は2つを開放する移動部材とを含む請求項2に記載の空調装置。
  4. 前記フット口と前記フェイス口との間に前記デフロスタ口が配置されている請求項3に記載の空調装置。
  5. 前記後部空調ユニットは、フット口、フェイス口及びデフロスタ口を備えたハウジングと、エバポレータと、ヒータコアと、前記フット口、前記フェイス口及び前記デフロスタ口の1つ又は2つを開放する開口部を持つ移動部材とを含む請求項2に記載の空調装置。
  6. 前記デフロスタ口と前記フェイス口との間に前記フット口が配置されている請求項5に記載の空調装置。
  7. 前記後部空調ユニットは、フット口、フェイス口及びデフロスタ口を備えたハウジングと、エバポレータと、ヒータコアと、前記フット口及び/又は前記フェイス口を開放する移動部材と、前記デフロスタ口を開閉する開閉部材とを含む請求項2に記載の空調装置。
  8. 前記フット口と前記デフロスタ口との間に前記フェイス口が配置されている請求項7に記載の空調装置。
  9. 前記側部ダクトはルーフパネルの側縁部に配置されている請求項1に記載の車両用空調装置。
  10. 前記側部ダクトはサイドパネルの高さ方向中間部に配置されている請求項1に記載の車両用空調装置。
  11. 前記側部ダクト部は更に、中間サイドウインドに向かって温風を吹き出す第2吹出口を備える請求項9又は10に記載の車両用空調装置。
  12. 前記デフロスタダクトは更に、前記空調ユニットから上方に伸びる縦ダクト部と、前記ルーフパネルの後縁部に沿って配設され該縦ダクト部と前記一対の側部ダクト部とを接続する後部ダクト部を含む請求項9に記載の車両用空調装置。
  13. 前記デフロスタダクトは更に、上方に伸びる縦ダクト部と、リアドアを回避してU字形状に屈曲し該縦ダクト部と前記一対の側部ダクト部とを接続する後方ダクト部とを含む請求項10に記載の車両用空調装置。
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