JP3627764B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置は、図5および図6に示すような冷却器であるエバポレーター(図示しない)と、このエバポレータにて冷却された冷風を加熱するヒータコア100にて空調風の温度を調節するものがある。具体的には、エバポレーターの空気下流側の空気通路の一部に、ヒータコア100を配置し、エバポレーターの通過した空気がヒータコア100をバイパスする冷風バイパス通路101を設け、この冷風バイパス通路101とヒータコア100のそれぞれを通過する冷風量と温風量とをエアミックスドア104にて調節し、これら冷風と温風とを混合することで、所望の空調風温度を得ている。
【0002】
これら冷風と温風との混合は、このヒータコア100の下流側で、車室内の各吹出口に空調風を送るための吹出用開口部(一般的には、連通ダクトなどで、車室内の吹出口に空調風を導いている)の空気上流側部位のエアミックスチャンバー部105にて混合される。
そして、このエアミックスチャンバー部105は、単に空間として機能しており、車両用空調装置の体格を大きくする原因となっている。ここで、図5および図6に示すように、例えば車両への搭載スペースの制約によって、エアミックスチャンバー部が充分とれない場合、エアミックスの混合性が悪くなるという問題がある。
【0003】
そこで、従来の車両用空調装置では、この混合性を高めるために、例えば図5に示すように、混合用のドア102を設けたり、図6に示すように遮蔽板103を空気通路内に形成することでこの問題に対処している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5に示すような混合用のドア102を設けると、部品点数が増加し、コストが高くなるという問題がある。また、図6に示すような遮蔽板103を空気通路内に設けると、通風抵抗が増加し、必要風量が得られにくいという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みて、部品点数を少なくすると共に、通風抵抗が増加しない車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下に示すような技術的手段を採用する。なお、括弧内の数字は、以下に述べる実施例の具体的な技術的手段に対応するものである。請求項1記載の発明では、車室内へ空気を導き空気通路をなすケース(2)と、このケース内に配設され、通過する空気を冷却するエバポレーター(3)と、前記ケース内で、前記エバポレーターの空気下流側部位に配設され、前記エバポレーターにて冷却された冷風を加熱するヒータコア(5)と、前記ケース内で、前記ヒータコアの下流側に設けられ、前記ヒータコアを通過した温風が流れる温風通路(6)と、前記ケース内で前記温風通路に並設され、前記エバポレーターを通過した冷風が前記ヒータコアをバイパスする冷風バイパス通路(7)と、前記ヒータコアおよび前記冷風バイパス通路の空気上流側部位に設けられ、前記温風と前記冷風との風量割合を調節するエアミックスドア(10)と、前記ケース内に設けられ、前記温風通路および前記冷風バイパス通路の空気下流側部位にて前記冷風と前記温風とが混合するエアミックスチャンバー部(9)と、前記ケースの前記エアミックスチャンバー部より空気下流側に設けられ、前記エアミックスチャンバー部内の空気流れ方向を略垂直に湾曲させる位置における前記ケースに形成され、このエアミックスチャンバー部にて混合された空調風を車室内に吹き出すための吹出用開口部(11〜14)とを備え、前記冷風バイパス通路には、この冷風バイパス通路を少なくとも2つに仕切る仕切部(50)が設けられ、この仕切部によって、前記冷風バイパス通路は第1、第2の冷風バイパス通路(7a、7b)とに区画され、この第2の冷風バイパス通路は、この第2の冷風バイパス通路から前記エアミックチャンバー部に向かって吹き出される冷風が、前記第1の冷風バイパス通路から前記エアミックチャンバー部に向かって吹き出される冷風より前記エアミックスチャンバー部内の空気上流側部位にて前記温風と混合されるように構成されていることを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の発明では、
車室内へ空気を導き空気通路をなすケース(2)と、
このケース内に配設され、通過する空気を冷却するエバポレーター(3)と、
前記ケース内で、前記エバポレーターの空気下流側部位に配設され、前記エバポレーターにて冷却された冷風を加熱するヒーターコア(5)と、
前記ケース内で、前記エバポレーターを通過した冷風が前記ヒータコアをバイパスする冷風バイパス通路(7)と、
前記ケース内で、前記ヒータコアの下流側に設けられ、前記ヒータコアを通過した温風が、前記冷風バイパス通路側に湾曲するように流れる温風通路(6)と、
前記ヒータコアおよび前記冷風バイパス通路の空気上流側部位に設けられ、前記温風と前記冷風との風量割合を調節するエアミックスドア(10)と、
前記ケース内に設けられ、前記温風通路および前記冷風バイパス通路の空気下流側部位にて前記冷風と前記温風とが混合するエアミックスチャンバー部(9)と、
前記ケースの前記エアミックスチャンバー部より空気下流側に設けられ、このエアミックスチャンバー部にて混合された空調風を車室内に吹き出すための吹出用開口部(11〜14)とを備え、
前記冷風バイパス通路には、この冷風バイパス通路を少なくとも2つに仕切る仕切部(50)が設けられ、この仕切部によって、前記冷風バイパス通路は第1、第2の冷風バイパス通路(7a、7b)とに区画され、
この第2の冷風バイパス通路は、この第2の冷風バイパス通路を流れる冷風が、前記第1の冷風バイパス通路より前記エアミックスチャンバー部内の空気上流側部位にて前記温風と混合されるように構成されていること特徴としている。
【0008】
また、請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、
前記第1、第2の冷風バイパス通路の第1、第2の空気出口部の内、この第2の空気出口部(19b)は、前記第1の空気出口部(19a)より前記エアミックスチャンバー部内の空気上流側部位に開口することを特徴としている。
【0009】
また、請求項4記載の発明では、請求項1ないし請求項3いずれかに記載の発明において、
前記仕切部は、前記エバポレーターを通過した空気流れ方向と略同方向に延びるように設けられていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明では、請求項1ないし請求項4いずれかに記載の発明において、
前記第1、第2の冷風バイパス通路は、前記温風通路と前記冷風バイパス通路との並設方向に沿い、前記温風通路側から冷風バイパス通路に向かって第2の冷風バイパス通路、第1の冷風バイパス通路の順に配置されていることを特徴としている。
【0010】
また、請求項6記載の発明では、請求項5記載の発明において、
前記吹出用開口部は、少なくとも前記温風通路側に開口した第1の吹出用開口部(11)と、この第1の吹出用開口部(11)より前記第1の冷風バイパス側に開口した第2の吹出用開口部(13)とから構成され、前記第2の冷風バイパス通路は、前記第1の吹出用開口部側に冷風を送風するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
また、請求項7記載の発明では、請求項6記載の発明において、
前記第1の吹出用開口部は、車両の窓ガラスの内面に向かって空調風を吹き出すためのデフロスタ用開口部(14)であることを特徴としている。
また、請求項8記載の発明では、請求項6記載の発明において、
前記第1、第2の吹出用開口部は、車室内の異なる位置に向かい乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すための第1、第2のフェイス用開口部(11、13)であることを特徴としている。
【0013】
【作用及び発明の効果】
以上に述べた発明の構成によると、請求項1ないし請求項記載の発明では、第2の冷風バイパス通路を流れる冷風が、第1の冷風バイパス通路を流れる冷風より、エアミックスチャンバー内の空気上流側部位で温風通路を流れる温風と混合される。つまり、第2の冷風バイパス通路を流れる冷風を、エアミックスチャンバー部の空気上流側部位にて前記温風と混合させることで、エアミックスチャンバー部の容積を有効に使うことができ、冷風と温風との混合性を向上させることができる。
【0014】
また、空気通路として第2の冷風バイパス通路がケース内に設けられているため、ケース内の通風抵抗を増加させにくく、風量が減少しにくい。さらに第2の冷風バイパス通路が、エアミックスドアにて開閉されるので、従来のようにエアミックス性を向上させるためのドア等の部材を必要とせず、部品点数を削減することができる。
【0015】
また、特に請求項3記載の発明では、第1、第2の冷風バイパス通路の第1、第2の空気出口部の内、この第2の空気出口部は、第1の空気出口部よりエアミックスチャンバー部内の空気上流側部位に位置させると、より一層の冷風と温風との混合性を向上させることができる。
また、特に、請求項4記載の発明では、
第2の冷風バイパス通路は、その空気流れ方向がエバポレーターを通過した空気流れ方向と略同方向に延びるように設けられているため、通風抵抗を増加させにくく、より一層の効果が得られる。
【0016】
また、特に請求項6記載の発明では、
吹出用開口部は、少なくとも温風通路側に配設された第1の吹出用開口部と、この第1の吹出用開口部より前記第1の冷風バイパス側に配設された第2の吹出用開口部とから構成され、前記第2の冷風バイパス通路は、この第1の吹出用開口部側に冷風を送風するように構成されているので、これら吹出用開口部との間で温度差を無くすことが可能となり、乗員に吹出温度の差による違和感を与えることは無い。
【0017】
つまり、請求項8に記載するように、前記第1、第2の吹出用開口部は、車室内の異なる位置に向かい乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すための第1、第2のフェイス用開口部であることから、乗員は空調風の温度に敏感であることから、より一層の効果が得られる。
また、特に請求項7記載の発明では、
前記第1の吹出用開口部は、車両のガラスの内面に向かって空調風を吹き出すためのデフロスタ用開口部である。つまり、デフロスタ用開口部が温風通路側に設けられていると、このデフロスタ用開口部からは温風が吹き出され易い。そして、この温風は、この窓ガラスの内面に沿って乗員の顔辺りに吹き出され、これによって乗員に不快感を与えることがある。しかしながら、第2の冷風バイパス通路を流れる冷風によって、この温風の温度が下げられ、乗員に不快感を与えにくくなる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1および図2に本実施例における車両用空調装置の概略構成図を示す。
図3に図1の詳細図を示す。
車両用空調装置1は、車室内に空気を導くためのダクトを構成するケース2を備える。本実施例におけるケース2は、空気上流側から順に内外気切替箱(図示しない)、クーラーユニット2a、ヒータユニット2bとから構成されている。なお、図1中破線Yにてクーラーユニット2aとヒータユニット2bとの結合部位を示す。
【0019】
内外気切替箱は、ケース2内に車室内空気(以下、内気)または車室外空気(以下、外気)を選択的に取り入れるためのものである。また、この内外気切替箱内の空気下流側部位には、内外気切替箱にて選択された内気または外気をケース2内に吸引するための送風機(図示しない)が配設されている。
クーラーユニット2aは、上記内外気切替箱の空気下流側と、例えば結合手段として爪嵌合やC状クリップよって連結結合されている。クーラーユニット2a内には、その空気通路を全面塞ぐように、通過する空気を冷却するエバポレーター3が配設されている。このエバポレーター3は、車両に搭載された冷凍サイクル(図示いない)の一構成部をなすものである。
【0020】
この冷凍サイクルは、車両エンジンの駆動力にて冷媒を高温高圧に圧縮する冷媒圧縮機と、この高温高圧の冷媒を凝縮液化するコンデンサと、このコンデンサにて凝縮液化された冷媒を減圧膨張する膨張弁と、この減圧膨張された冷媒を蒸発気化させる上述のエバポレーター3とからなる周知のものである。
ヒータユニット2bは、クーラーユニット2aの空気下流側部位と、例えば結合手段として爪嵌合やC状クリップによって連結結合されている。ヒータユニット2b内には、図1に示すように温風通路6と冷風バイパス通路7とが並設されている。これによって、エバポレーター3を通過した空気は、これら温風通路6と冷風バイパス通路7との2つに分岐可能になっている。
【0021】
温風通路6には、エンジン冷却水を熱源とした加熱用熱交換器であるヒータコア5が配置されている。そして、ヒータコア5での空気の加熱量は、例えばヒータコア5内を流れるエンジン冷却水の流量や、ヒータコア5へのエンジン冷却水の供給を断続させることで調節される。これによって、温風通路6に流れこんだ空気は、ヒータコア5の加熱状態に応じて加熱されることになる。
【0022】
一方、冷風通路7はエバポレーター3を通過した空気だけが取り入れられる空気通路である。そして、この冷風通路7を通過する冷風量と、上述の温風通路6を通過する温風量との割合が、エアミックスドア10にて調節されることで、所望の空調風温度に調節される。
エアミックスドア10は、図1に示すようにヒータユニット2b内で、温風通路6と冷風バイパス通路7との分岐部位に配置され、回転軸11がヒータユニット2bに回転可能に支持されることで、図1中矢印の範囲を作動する。つまり、このエアミックスドア10の開度に応じて、温風通路6と冷風バイパス通路7へ送風される風量割合が調節される。例えば、エアミックスドア10が、図1中aで示す作動位置にある場合は、温風通路6へは、エバポレーター3を通過した空気は取り入れられず、全て冷風バイパス通路7に送られる。一方、エアミックスドア10が、図1中bで示す作動位置にある場合は、冷風バイパス通路7へは、エバポレーター3を通過した空気は取り入れられず、全て温風通路6に送られる。
【0023】
そして、エアミックスドア10が、図1中cで示す作動位置(エアミクッスドア10の作動範囲の中間部位)では、エバポレーター3を通過した冷風は、ほぼ半分づつ温風通路6と冷風バイパス通路7と送風されることになる。
このように冷風バイパス通路7と温風通路6のそれぞれを流れる冷風と温風とが混合されるのであるが、この混合は図1に示すように温風通路6と冷風バイパス通路7の空気下流側のエアミックスチャンバー部9(温風通路6を流れる温風と、冷風バイパス通路7を流れる冷風の合流部位)にて行われる。
【0024】
そして、一般的にこのエアミックスチャンバー部9の容積(空気流れ方向の距離)が大きいほど、エアミックス性が向上するのであるが、本実施例では車両用空調装置の車両への搭載スペースの問題から、エアミックスチャンバー部9が充分な容積が取れにくいものである。
また、温風通路6は、図1に示すようにヒータコア8を通過した温風の流れ方向が、冷風バイパス通路7側に湾曲するように構成されている。これによって、温風通路6を通過した温風と、冷風バイパス通路7を通過した冷風とはエアミックスチャンバー部9にて直交するようにエアミックスチャンバー部9にてぶつかり混合する。
【0025】
このエアミックスチャンバー部9の空気下流側部位におけるヒータユニット2bには、車室内に設けられた各吹出口に連通する吹出用開口部(11〜14)が形成されている。吹出用開口部は、図2および図3に示すようにセンターフェイス用吹出開口部12、サイドフェイス用開口部11、13と、デフロスタ用吹出開口部14と、フット用吹出開口部(図示しない)とから構成されている。
【0026】
センタフェイス用開口部12は、乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すためのものであり、車室内の前方のフロントパネル(図示しない)内で、車両幅方向のほぼ中央部に配置された吹出口(一般的にフェイス吹出口と呼ばれる)と連通している。また、サイドフェイス用吹出開口部11、13のそれぞれは、上記パネル内で、車両幅方向の両端側に配置された各吹出口(一般的にサイドフェイス吹出口と呼ばれる)と連通している。
【0027】
また、デフロスタ用開口部14は、車両のフロントガラスの内面に空調風を吹き出すものである。フット用開口部は、図示しないが、図2中紙面裏側のヒータユニット2bの端面に開口しており、乗員に下半身に向けて空調風を吹き出すものである。
そして、これら吹出用開口部(11〜14)は、図3に示すように図3中上方に位置するヒータユニット2bの端面に開口している。これによって、エアミックドア10にて温度調節された空調風は、略垂直に湾曲するように空気流れ方向が変えられ、吹出用開口部(11〜14)から吹き出されることになる。
【0028】
また、図2に示すようにデフロスタ用開口部14は、ほぼ温風通路6上に開口している。
さらに、サイドフェイス用開口部11、13、センターフェイス用開口部12は、図2に示すようにエアミックスチャンバー部9上、かつ温風通路6と冷風バイパス通路7の並設方向に沿って形成されている。つまり、これら吹出用開口部は、温風通路6側から冷風バイパス通路7側に向けてサイドフェイス用開口部11、センターフェイス用開口部12、サイドフェイス用開口部13の順に配置されている。また、本実施例ではサイドフェイス用吹出開口部11は、ほぼ温風通路6側に開口しており、サイドフェイス用開口部13は、冷風バイパス通路7側に開口している。
【0029】
そして、これら吹出用開口部は、開閉手段として吹出用切替ドア(図示しない)にて選択的に開閉され、所定の吹出モードとなる。ここで、この所定の吹出モードを説明すると、本実施例における車両用空調装置1は、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフモード、デフロスタモードの4つの吹出モードが切替可能となっている。フェイスモードとは、センターフェイス用開口部12だけから、空調を吹き出させるモードであり、バイレベルモードは、センターフェイス用開口部12およびフット用開口部の双方から空調風を吹き出させるモードである。
【0030】
フットモードとは、空調風のうちフット用開口部から大部分を吹き出させ、残りの空調風をデフロスタ用開口部から吹き出させるモードである。また、フットデフモードとは、空調風のうち約半分をフット用開口部から吹き出させ、残りの半分をデフロスタ用開口部から吹き出させるモードである。そして、デフロスタモードとは、デフロスタ用開口部14だけから空調風を吹き出させるモードである。
【0031】
また、サイドフェイス用開口部11、13は、常時開口しており、上述の全ての吹出モードにおいて、常に空調風が吹き出される。
次に、本発明の要部である冷風バイパス通路7の詳細を説明する。
冷風バイパス通路7内には、図4に示すように、この空気通路を2つに仕切るように仕切部50がヒータユニット2bと一体的に設けられている。そして、この仕切部50は、エバポレーター3を通過した空気の流れ方向に延びるように形成されている。この仕切部50によって、冷風バイパス通路7内は、第1の冷風バイパス通路7aと、第2の冷風バイパス通路7bとに区画される。
【0032】
これら第1、第2の冷風バイパス通路7a、7b、および上記温風通路6は、図1中上方から下方に向けて順に温風通路6、第2の冷風バイパス通路7b、第1の冷風バイパス通路7a、および温風通路6のように並設されている。つまり、第2の冷風バイパス通路7bは、温風通路6側に配置されている。
第1の冷風バイパス通路7aと第2の冷風バイパス通路7bそれぞれの第1、第2の空気取入口15、16は、図1および図3に示すように同一平面上に開口している。つまり、エアミックスドア10が図1中bの作動位置である場合、エアミックスドア10がこれら第1、第2の空気取入口15、16の各開口縁17、18と当接し、これら第1、第2の空気取入口15、16が完全に塞がれることになる。
【0033】
さらに第2の冷風バイパス通路7bは、図3に示すように仕切部50によって第1の冷風バイパス通路7aと完全に隔離されており、これによって、第1、第2の冷風バイパス通路7a、7b内を流れる空気は出口側まで混じり合うことは無い。ここで、図1に示すように第1、第2の冷風バイパス通路7a、7bの各空気吹出部19a、19bのうち、第2の空気出口部19bは第1の空気出口部19aより、上記エアミックスチャンバー部9の空気上流側部位に開口している。なお、これら第1、第2の空気出口部19a、19bは、仕切部50にて構成されるものである。
【0034】
また、本実施例ではこの第2の空気吹出部19bは、図3に示すように温風通路6側、かつデフロスタ用開口部14の近傍に開口している。これによって、第2の冷風バイパス通路7bを通過した冷風は、温風通路6側でデフロスタ用開口部14の近傍、かつエアミックスチャンバー部9の空気上流側部位に吹き出されることになる。つまり、スペースが限られたエアミックスチャンバー部9内では、温風と冷風とを空気上流側部位にて容易に混合でき、エアミックス性を向上させることができる。
【0035】
そして、仕切部50が、エバポレーター3を通過した空気流れ方向と同等となるように形成されていることから、第2の冷風バイパス通路7bによる通風抵抗の増加を小さくすることができ、風量ダウンを抑制することができる。
さらに、温風通路6が湾曲して形成され、かつ第2の冷風バイパス通路7bが、この温風通路6側に並設されていることから、第2の冷風バイパス通路7aを通過した冷風と、温風通路7とを通過した温風とは、エアミックスチャンバー部9の空気上流側にて混合されることになり、エアミックスチャンバー部9が小さくてもエアミックス性が確保できる。
【0036】
次に、吹出モードによるこの第2の冷風バイパス通路7bの作用を説明する。
吹出モードがフットデフモードまたはデフロスタモードであり、例えばエアミックスドア19の作動位置が図1中cであったとする。この場合、温風通路6を通過する温風と、第1、第2の冷風バイパス通路7a、7bとを通過する冷風とがエアミックスチャンバー部9にて混合され、フット用開口部およびデフロスタ用開口部14に送風される。しかしながら、第2の冷風バイパス通路7bを通過した冷風は、第2の冷風バイパス通路7bの空気出口部19bがデフロスタ用開口部14の近傍に形成されていることから、デフロスタ用開口部14に送風されることになる。
【0037】
つまり、もしここで第2の冷風バイパス通路7bが無いものと考えると、デフロスタ用開口部14は、温風通路6側に開口しているため、温風が吹き出され易い。従って、これらのモードでは、乗員にとって暖かいと感じる温風がデフロスタ用開口部14出から吹き出されるため、例えば車両のフロントガラスに沿ってこの温風が、乗員に顔近傍に吹き出されることになり、乗員に違和感を与えてしまう。
【0038】
しかし、本実施例では、上述のように第2の冷風バイパス通路7bを通過する冷風が、デフロスタ用開口部14の近傍から吹き出させるため、温風の温度を低下させ、このような違和感を乗員に与えにくくなる。
次に、吹出モードがフェイスモードであり、例えばエアミックスドア19の作動位置が図1中dであったとする。この場合、温風通路6を通過する温風と、第1、第2の冷風バイパス通路7a、7bとを通過する冷風とがエアミックスチャンバー部9にて混合され、センターフェイス用開口部12およびサイドフェイス用開口部11、13に送風される。
【0039】
そして、今、第2の冷風バイパス通路7bが無いものと考えると、温風通路6を通過した温風と、第1の冷風バイパス通路7aを通過した冷風とがエアミックスチャンバー部9にて混合されるのであるが、本実施例のようにエアミックスチャンバー部9の容積が充分に確保できない場合、混合性が悪い。
つまり、サイドフェイス用開口部11、センターフェイス用開口部12、サイドフェイス用開口部13が、温風通路6側から冷風バイパス通路6に向かって順に形成されているため、温風通路6の近くに配設された吹出用開口部ほど(サイドフェイス用開口部11)、吹き出される空調風温度が高くなり、冷風バイパス通路7の近くに配設された吹出用開口部(サイドフェイス用開口部)ほど、吹き出される空調風温度が低くなり、各吹出用開口部の空調風に温度差が生じてしまう。また、サイドフェイス用開口部11とセンタフェイス用開口部12との間、センターフェイス用開口部12とサイドフェイス用開口部13との間とでも、同じように各空調風に温度差が生じ、この結果、乗員に違和感を与えてしまう。
【0040】
しかしながら、このフェイスモードでは、デフロスタ用開口部14が閉じているため、第2の冷風バイパス通路7bを通過する冷風は、温風通路6側に向かって冷風を送風されるため、上述の各吹出用開口部間の空調風の温度差を小さくするように作用し、これによって乗員の違和感を与えにくくなる。
また、例えば、ケース2の形状によって、エアミックスチャンバー部9での混合性が変化し、各吹出用開口部間の空調風の温度差も変わってくる。このような場合は、第2の冷風バイパス通路7bの第2の空気取入口16の開口面積(第1の空気取入口15と第2の空気取入口16との面積割合)を調節することで、ほとんど各吹出用開口部間での空調風の温度差を無くすことができる。
【0041】
また、これら第1、第2の冷風バイパス通路7a、7bが、エアミックスドア10にて開閉されるので、他の部材を必要とせず、部品点数を増加させることがなくなる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は以下に述べるような変形例にも適用できる。
【0042】
上記上記実施例では、吹出用開口部(11〜14)が、エアミックスチャンバー部9を通過する空調風の流れが略垂直に湾曲するような位置に形成したが、温風通路6側と冷風バイパス通路7側のそれぞれに吹出用開口部が形成されているものであれば、どのような位置に吹出用開口部が形成されていても良い
また、上記実施例では、冷風バイパス通路7を第1、第2の冷風バイパス通路7a、7bに区画したが、3つ以上に区画しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における車両用空調装置の概略構成図である。
【図2】上記実施例における車両用空調装置の概略構成図である。
【図3】上記実施例における車両用空調装置の詳細図である。
【図4】図1中X矢視図である。
【図5】従来の車両用空調装置を表す図である。
【図6】従来の車両用空調装置を表す図である。
【符号の説明】
2 ケース
3 エバポレーター
5 ヒータコア
6 温風通路
7 冷風バイパス通路
7a 第1の冷風バイパス通路
7b 第2の冷風バイパス通路
9 エアミックスチャンバー部
10 エアミックスドア
11 サイドフェイス用開口部(吹出用開口部)
12 センターフェイス用開口部(吹出用開口部)
13 サイドフェイス用開口部(吹出用開口部)
14 デフロスタ用開口部(吹出用開口部)
50 仕切部

Claims (8)

  1. 車室内へ空気を導き空気通路をなすケースと、
    このケース内に配設され、通過する空気を冷却するエバポレーターと、
    前記ケース内で、前記エバポレーターの空気下流側部位に配設され、前記エバポレーターにて冷却された冷風を加熱するヒータアと、
    前記ケース内で、前記ヒータコアの下流側に設けられ、前記ヒータコアを通過した温風が流れる温風通路と、
    前記ケース内で前記温風通路に並設され、前記エバポレーターを通過した冷風が前記ヒータコアをバイパスする冷風バイパス通路と、
    前記ヒータコアおよび前記冷風バイパス通路の空気上流側部位に設けられ、前記温風と前記冷風との風量割合を調節するエアミックスドアと、
    前記ケース内に設けられ、前記温風通路および前記冷風バイパス通路の空気下流側部位にて前記冷風と前記温風とが混合するエアミックスチャンバー部と、
    前記ケースの前記エアミックスチャンバー部より空気下流側に設けられ、前記エアミックスチャンバー部内の空気流れ方向を略垂直に湾曲させる位置における前記ケースに形成され、このエアミックスチャンバー部にて混合された空調風を車室内に吹き出すための吹出用開口部とを備え、
    前記冷風バイパス通路には、この冷風バイパス通路を少なくとも2つに仕切る仕切部が設けられ、この仕切部によって、前記冷風バイパス通路は第1、第2の冷風バイパス通路とに区画され、
    この第2の冷風バイパス通路は、この第2の冷風バイパス通路から前記エアミックチャンバー部に向かって吹き出される冷風が、前記第1の冷風バイパス通路から前記エアミックチャンバー部に向かって吹き出される冷風より前記エアミックスチャンバー部内の空気上流側部位にて前記温風と混合されるように構成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車室内へ空気を導き空気通路をなすケースと、
    このケース内に配設され、通過する空気を冷却するエバポレーターと、
    前記ケース内で、前記エバポレーターの空気下流側部位に配設され、前記エバポレーターにて冷却された冷風を加熱するヒータアと、
    前記ケース内で、前記エバポレーターを通過した冷風が前記ヒータコアをバイパスする冷風バイパス通路と、
    前記ケース内で、前記ヒータコアの下流側に設けられ、前記ヒータコアを通過した温風が、前記冷風バイパス通路側に湾曲するように流れる温風通路と、
    前記ヒータコアおよび前記冷風バイパス通路の空気上流側部位に設けられ、前記温風と前記冷風との風量割合を調節するエアミックスドアと、
    前記ケース内に設けられ、前記温風通路および前記冷風バイパス通路の空気下流側部位にて前記冷風と前記温風とが混合するエアミックスチャンバー部と、
    前記ケースの前記エアミックスチャンバー部より空気下流側に設けられ、前記エアミックスチャンバー部内の空気流れ方向を略垂直に湾曲させる位置における前記ケースに形成され、このエアミックスチャンバー部にて混合された空調風を車室内に吹き出すための吹出用開口部とを備え、
    前記冷風バイパス通路には、この冷風バイパス通路を少なくとも2つに仕切る仕切部が設けられ、この仕切部によって、前記冷風バイパス通路は第1、第2の冷風バイパス通路とに区画され、
    この第2の冷風バイパス通路は、この第2の冷風バイパス通路を流れる冷風が、前記第1の冷風バイパス通路より前記エアミックスチャンバー部内の空気上流側部位にて前記温風と混合されるように構成されていること特徴とする車両用空調装置。
  3. 前記第1、第2の冷風バイパス通路の第1、第2の空気出口部の内、この第2の空気出口部は、前記第1の空気出口部より前記エアミックスチャンバー部内の空気上流側部位に開口することを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用空調装置。
  4. 前記仕切部は、前記エバポレーターを通過した空気流れ方向と略同方向に延びるように設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 前記第1、第2の冷風バイパス通路は、前記温風通路と前記冷風バイパス通路との並設方向に沿い、前記温風通路側から冷風バイパス通路に向かって第2の冷風バイパス通路、第1の冷風バイパス通路の順に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれかに記載の車両用空調装置。
  6. 前記吹出用開口部は、少なくとも前記温風通路側に開口した第1の吹出用開口部と、この第1の吹出用開口部より前記第1の冷風バイパス側に開口した第2の吹出用開口部とから構成され、前記第2の冷風バイパス通路は、前記第1の吹出用開口部側に冷風を送風するように構成されていることを特徴とする請求項請求項5記載の車両用空調装置。
  7. 前記第1の吹出用開口部は、車両の窓ガラスの内面に向かって空調風を吹き出すためのデフロスタ用開口部であることを特徴とする請求項6記載の車両用空調装置。
  8. 前記第1、第2の吹出用開口部は、車室内の異なる位置に向かい乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すための第1、第2のフェイス用開口部であることを特徴とする請求項6記載の車両用空調装置。
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