JP2004138356A - 圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫 - Google Patents
圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004138356A JP2004138356A JP2002305436A JP2002305436A JP2004138356A JP 2004138356 A JP2004138356 A JP 2004138356A JP 2002305436 A JP2002305436 A JP 2002305436A JP 2002305436 A JP2002305436 A JP 2002305436A JP 2004138356 A JP2004138356 A JP 2004138356A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compressor
- inverter
- cooling
- fan motor
- inverter device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】省スペースでインバータ装置と圧縮機を効率よく冷却することができる圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷蔵庫のキャビネット108の背面下部において全幅方向に形成された機械室109内にインバータ装置112が一体に取り付けられた圧縮機110とファンモータ111を収納し、ファンモータ111の送風流がインバータ装置112の正面から当たり、圧縮機110を含めて冷却できるよう並べて配置しインバータ装置を備えた圧縮機の冷却装置のコンパクト化と冷却効率の向上を図る。
【選択図】 図2
【解決手段】冷蔵庫のキャビネット108の背面下部において全幅方向に形成された機械室109内にインバータ装置112が一体に取り付けられた圧縮機110とファンモータ111を収納し、ファンモータ111の送風流がインバータ装置112の正面から当たり、圧縮機110を含めて冷却できるよう並べて配置しインバータ装置を備えた圧縮機の冷却装置のコンパクト化と冷却効率の向上を図る。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、日本ではインバータ冷蔵庫が主流となっており、インバータ冷蔵庫で使われるインバータ装置、圧縮機の冷却方法は様々なものが検討されている。
【0003】
従来のインバータ装置、圧縮機の冷却方法としては、インバータ装置に放熱板を取り付け、圧縮機用ファンモータの風を放熱板に当ててインバータ装置の冷却に共用するというものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、図面を参照しながら上記従来のインバータ装置、圧縮機の冷却方法を説明する。
【0005】
図4は、従来の冷蔵庫の機械室の斜視図である。
【0006】
図4において、冷蔵庫のキャビネット1の背面下部には機械室2が形成されている。機械室2内には圧縮機3と圧縮機冷却用のファンモータ4と、圧縮機3を駆動させるインバータ装置5が放熱板6を伴って備えられている。
【0007】
インバータ装置5は、機械室2内の上部に独立して取り付けられ、圧縮機3を直接的に冷却するファンモータ4の通気部の一部に介在している。
【0008】
以上のように構成されたインバータ装置、圧縮機の冷却方法について、以下その動作を説明する。
【0009】
放熱板6をインバータ装置5を覆うカバーの一部に形成し、機械室2内に露出するように配置し、インバータ装置5が高温になり温度比較手段で所定の温度以上と判定すると圧縮機用ファンモータ4を高速運転させることにより圧縮機3の冷却に伴ってインバータ装置の冷却効果を高めるというものである。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−145215号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、パワー素子の性能はますます上がり、それに伴って発熱量も増大している。インバータ装置の許容温度を超えると圧縮機に誤動作が生じる恐れがあるため、インバータ装置の信頼性、耐久性を上げるために温度上昇を押さえる必要がある。しかし、上記従来の構成では圧縮機用のファンモータをインバータ装置の冷却用に共用しているため、圧縮機主体に冷却されインバータ装置は冷却不十分であった。また、放熱板を設けねばならずスペースを取るという欠点があった。
【0012】
本発明は従来の課題を解決するもので、省スペースでインバータ装置と圧縮機を効率よく冷却することができる圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記インバータ装置を前記圧縮機に取り付け、前記インバータ装置と前記圧縮機の側面から双方に風が当たるように前記ファンモータを配置したものであり、インバータ装置と圧縮機を同時に冷却することができ冷却効率が向上する、という作用がある。
【0014】
請求項2に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記インバータ装置を前記圧縮機に取り付け、前記インバータ装置の正面から前記インバータ装置と前記圧縮機の双方に風が当たるように前記ファンモータを配置したしたもので、インバータ基板を冷却した風を圧縮機の冷却にも用いる。そのため、圧縮機、インバータ装置、ファンモータが一列に並ぶので冷却装置の奥行を短くすることができるので省スペース化が図られ、機械室が狭い冷蔵庫において冷却効率が向上する、という作用がある。
【0015】
請求項3に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記前記インバータ装置に前記ファンモータを一体に取り付けた後、前記圧縮機に取り付けることにより前記ファンモータで前記インバータ基板と前記圧縮機を共に冷却するもので、圧縮機、インバータ装置、ファンモータを一体とすることで冷却装置の省スペース化がさらに図られ、インバータ装置と圧縮機を至近距離で効果的に直接冷却できる、という作用がある。
【0016】
請求項4に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、インバータ基板を収納するボックスと圧縮機の結合部に断熱材を介在させる構成であり、圧縮機の熱が断熱材の断熱作用により遮断されてインバータ装置の温度上昇が抑制される、という作用がある。
【0017】
請求項5に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、インバータ基板を収納するインバータボックスを金属製にした構成であり、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、インバータボックスを金属製とすることによる熱拡散と放熱促進作用で、放熱性を相乗的に高めることができる、という作用がある。
【0018】
請求項6に記載の圧縮機の冷却装置を備えた冷蔵庫の発明は、冷蔵庫本体の一画に形成した機械室内に、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧縮機の冷却装置を備えたものであり、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、圧縮機及びインバータ装置を機械室内にコンパクトに収め、冷却効率を高めて信頼性が高く省電力効果を高めた冷蔵庫を提供できる、という作用がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による冷蔵庫の機械室の斜視図である。
【0021】
図1において、圧縮機103の外殻には、圧縮機103を駆動制御するためインバータ基板106を樹脂製のインバータボックス107内に収容したインバータ装置105が取り付けられている。圧縮機103とインバータ装置105およびこれらを強制的に送風作用で冷却するファンモータ104が、冷蔵庫のキャビネット101の背面下部に形成された機械室102内に配置されている。なお、インバータ装置105は、圧縮機103の外殻にファンモータ104の通気方向に対して平行に取り付けられ一体となっている。上記のように配置することで、インバータ装置105と圧縮機103はファンモータ104により両方、同時に冷却され、高い冷却効率を得ることができる。
【0022】
以上のように構成された圧縮機の冷却装置について、以下その動作を説明する。
【0023】
図1に示すように機械室102にある程度のスペースがある場合には、圧縮機103とインバータ装置105を冷蔵庫の奥行方向にならべるように配置する。あるいは、ファンモータ104の通風方向に対して平行に配置する。
【0024】
吸排気が必要となる場合には、例えばインバータボックス107に吸気用と排気用にスリットを入れてボックス内部に直接ファンモータの風が入るようにする。
【0025】
なお、インバータ装置と圧縮機の間に断熱材を介在させると、断熱材の断熱効果により圧縮機の熱が遮断されてインバータ装置105については一層冷却効率が向上する。
【0026】
また、従来インバータボックスは樹脂製のものが一般的であるが、金属製で形成することにより、ボックス面での熱拡散が促進され、放熱効果をさらに高めることができる。
【0027】
このように、圧縮機103及びインバータ装置105を一体化して取付け、機械室102内にコンパクトに収めることにより機械室内の無効スペースを削減して、庫内側の有効スペースを拡大することができる。また、冷却効率を高めて信頼性が高く省電力効果を。高めた冷蔵庫を提供できる
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2による冷蔵庫の機械室の斜視図である。
【0028】
図2において、圧縮機110の外殻には、圧縮機110を駆動制御するインバータ基板113を樹脂製のインバータボックス114内に収容したインバータ装置112が取り付けられている。圧縮機110とインバータ装置112およびこれらを強制的に送風作用で冷却するファンモータ111が、冷蔵庫のキャビネット108の背面下部に形成された機械室109に配置されている。なお、インバータ装置112は、圧縮機110の外郭の一部に一体となって取り付けられており、インバータ装置112と、圧縮機110と、ファンモータ111が通気方向に対して一直線になるように配置されている。
【0029】
以上のように構成された圧縮機の冷却装置について、以下その動作を説明する。
【0030】
まず、図2に示すように機械室109にスペース的な余裕がなく、図1のように圧縮機とインバータ装置を奥行方向に配置できない場合には、圧縮機110とインバータ装置112を冷蔵庫のキャビネット108の幅方向に一列に並べるように配置する。一直線に配置するのはスペースの有効利用のためである。一般に、冷蔵庫では庫内容積を有効に確保するために、機械室など庫外の無効スペースを極力少なくする必要があり機械室は冷蔵庫の背面下部において、全幅方向に奥行きが狭いスペースとして形成される場合が多く幅方向にはスペースがあるが、奥行き方向にはスペースが取れないため機械室空間にあってインバータ装置と圧縮機とファンモータが幅方向に一列に並べると省スペース化できる。ファンモータ111の送風が圧縮機110に取り付けたインバータ装置112に、まず直接当たるように配置し、送風はインバータ装置112を冷却した後、圧縮機110を冷却する。実施の形態2では、機械室にスペースが少ない場合にも、インバータ装置と圧縮機を効率よく冷却することが可能である。
【0031】
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3による冷蔵庫の機械室の斜視図である。
【0032】
図3のように、圧縮機115の外殻にはインバータ基板118を収容したインバータボックス119より構成されるインバータ装置117が取り付けられ、インバータボックス119にはファンモータ116が一体に組み込まれるよう取り付けられている。また、インバータボックス119には圧縮機115と接する面にスリット120を設けインバータ基板118を冷却した後、圧縮機115も冷却することができるようになっている。
【0033】
以上のような構成において、ファンモータ116の強制通風作用はインバータボックス119内のインバータ基板118や周囲の部品に対して、至近距離から直接的に行われ、効果的に冷却を促進することができる。また、スリット120を介して圧縮機115を同時に冷却することができ、圧縮機115の冷却作用も同時に満足させることができる。
【0034】
なお、圧縮機115の冷却効果をさらに高めたい場合には、スリット120の開口面積や配置を調整し、或いは予め圧縮機115への直接的な通風配分を確保できるよう、インバータ装置117を一部バイパスする通気構成を採用してもよい。
【0035】
また、インバータ装置117とファンモータ116が一体に組み込まれているため圧縮機を含めた冷却装置のコンパクト化が著しく図れる。ファンモータ116の取り付け部材等も必要なく合理的である。また、インバータ装置117、圧縮機115が至近距離から強制通風されるため、風速の大きい空気流により、必要部分に対して無駄なく効果の大きい冷却作用が得られる。
【0036】
以上、3形態を冷蔵庫の機械室に適応することでインバータ装置、圧縮機、ファンモータのコンパクト化が図られ、同時に冷却効率の向上した冷蔵庫を提供することが可能となる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、インバータ装置と圧縮機を同時に最大効率でコンパクトに冷却できるという効果がある。
【0038】
また、請求項2に記載の発明は、機械室の奥行に余裕がない冷蔵庫においてもインバータ装置と圧縮機をコンパクトに収め、効率よく冷却できるという効果がある。
【0039】
また、請求項3に記載の発明は、インバータ装置と圧縮機とファンモータを一体にすることで省スペース化をさらに図ることができるという効果とインバータ装置と圧縮機を同時に効率よく冷却できるという効果がある。
【0040】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて断熱材により圧縮機の熱が遮断されて、インバータ装置の温度上昇が抑制され冷却効率が向上するという効果がある。
【0041】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてインバータボックスを金属製とすることで放熱性が上がり温度上昇が抑制される効果と冷却効率が向上するという効果がある。
【0042】
また、請求項6に記載の発明は、冷蔵庫本体の一画に形成した機械室内に、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧縮機の冷却装置を備えたもので、無効スペースの少ない、信頼性が高く省電力効果を高めた冷蔵庫を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による冷蔵庫の要部斜視図
【図2】本発明の実施の形態2による冷蔵庫の要部斜視図
【図3】本発明の実施の形態3による冷蔵庫の要部斜視図
【図4】従来の冷蔵庫の要部斜視図
【符号の説明】
1,101,108 キャビネット
2,102,109 機械室
3,103,110,115 圧縮機
4,104,111,116 ファンモータ
5,105,112,117 インバータ装置
6 放熱板
106,113,118 インバータ基板
107,114,119 インバータボックス
120 スリット
【発明の属する技術分野】
本発明は圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、日本ではインバータ冷蔵庫が主流となっており、インバータ冷蔵庫で使われるインバータ装置、圧縮機の冷却方法は様々なものが検討されている。
【0003】
従来のインバータ装置、圧縮機の冷却方法としては、インバータ装置に放熱板を取り付け、圧縮機用ファンモータの風を放熱板に当ててインバータ装置の冷却に共用するというものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、図面を参照しながら上記従来のインバータ装置、圧縮機の冷却方法を説明する。
【0005】
図4は、従来の冷蔵庫の機械室の斜視図である。
【0006】
図4において、冷蔵庫のキャビネット1の背面下部には機械室2が形成されている。機械室2内には圧縮機3と圧縮機冷却用のファンモータ4と、圧縮機3を駆動させるインバータ装置5が放熱板6を伴って備えられている。
【0007】
インバータ装置5は、機械室2内の上部に独立して取り付けられ、圧縮機3を直接的に冷却するファンモータ4の通気部の一部に介在している。
【0008】
以上のように構成されたインバータ装置、圧縮機の冷却方法について、以下その動作を説明する。
【0009】
放熱板6をインバータ装置5を覆うカバーの一部に形成し、機械室2内に露出するように配置し、インバータ装置5が高温になり温度比較手段で所定の温度以上と判定すると圧縮機用ファンモータ4を高速運転させることにより圧縮機3の冷却に伴ってインバータ装置の冷却効果を高めるというものである。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−145215号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、パワー素子の性能はますます上がり、それに伴って発熱量も増大している。インバータ装置の許容温度を超えると圧縮機に誤動作が生じる恐れがあるため、インバータ装置の信頼性、耐久性を上げるために温度上昇を押さえる必要がある。しかし、上記従来の構成では圧縮機用のファンモータをインバータ装置の冷却用に共用しているため、圧縮機主体に冷却されインバータ装置は冷却不十分であった。また、放熱板を設けねばならずスペースを取るという欠点があった。
【0012】
本発明は従来の課題を解決するもので、省スペースでインバータ装置と圧縮機を効率よく冷却することができる圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記インバータ装置を前記圧縮機に取り付け、前記インバータ装置と前記圧縮機の側面から双方に風が当たるように前記ファンモータを配置したものであり、インバータ装置と圧縮機を同時に冷却することができ冷却効率が向上する、という作用がある。
【0014】
請求項2に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記インバータ装置を前記圧縮機に取り付け、前記インバータ装置の正面から前記インバータ装置と前記圧縮機の双方に風が当たるように前記ファンモータを配置したしたもので、インバータ基板を冷却した風を圧縮機の冷却にも用いる。そのため、圧縮機、インバータ装置、ファンモータが一列に並ぶので冷却装置の奥行を短くすることができるので省スペース化が図られ、機械室が狭い冷蔵庫において冷却効率が向上する、という作用がある。
【0015】
請求項3に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記前記インバータ装置に前記ファンモータを一体に取り付けた後、前記圧縮機に取り付けることにより前記ファンモータで前記インバータ基板と前記圧縮機を共に冷却するもので、圧縮機、インバータ装置、ファンモータを一体とすることで冷却装置の省スペース化がさらに図られ、インバータ装置と圧縮機を至近距離で効果的に直接冷却できる、という作用がある。
【0016】
請求項4に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、インバータ基板を収納するボックスと圧縮機の結合部に断熱材を介在させる構成であり、圧縮機の熱が断熱材の断熱作用により遮断されてインバータ装置の温度上昇が抑制される、という作用がある。
【0017】
請求項5に記載の圧縮機の冷却装置の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、インバータ基板を収納するインバータボックスを金属製にした構成であり、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、インバータボックスを金属製とすることによる熱拡散と放熱促進作用で、放熱性を相乗的に高めることができる、という作用がある。
【0018】
請求項6に記載の圧縮機の冷却装置を備えた冷蔵庫の発明は、冷蔵庫本体の一画に形成した機械室内に、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧縮機の冷却装置を備えたものであり、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、圧縮機及びインバータ装置を機械室内にコンパクトに収め、冷却効率を高めて信頼性が高く省電力効果を高めた冷蔵庫を提供できる、という作用がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による冷蔵庫の機械室の斜視図である。
【0021】
図1において、圧縮機103の外殻には、圧縮機103を駆動制御するためインバータ基板106を樹脂製のインバータボックス107内に収容したインバータ装置105が取り付けられている。圧縮機103とインバータ装置105およびこれらを強制的に送風作用で冷却するファンモータ104が、冷蔵庫のキャビネット101の背面下部に形成された機械室102内に配置されている。なお、インバータ装置105は、圧縮機103の外殻にファンモータ104の通気方向に対して平行に取り付けられ一体となっている。上記のように配置することで、インバータ装置105と圧縮機103はファンモータ104により両方、同時に冷却され、高い冷却効率を得ることができる。
【0022】
以上のように構成された圧縮機の冷却装置について、以下その動作を説明する。
【0023】
図1に示すように機械室102にある程度のスペースがある場合には、圧縮機103とインバータ装置105を冷蔵庫の奥行方向にならべるように配置する。あるいは、ファンモータ104の通風方向に対して平行に配置する。
【0024】
吸排気が必要となる場合には、例えばインバータボックス107に吸気用と排気用にスリットを入れてボックス内部に直接ファンモータの風が入るようにする。
【0025】
なお、インバータ装置と圧縮機の間に断熱材を介在させると、断熱材の断熱効果により圧縮機の熱が遮断されてインバータ装置105については一層冷却効率が向上する。
【0026】
また、従来インバータボックスは樹脂製のものが一般的であるが、金属製で形成することにより、ボックス面での熱拡散が促進され、放熱効果をさらに高めることができる。
【0027】
このように、圧縮機103及びインバータ装置105を一体化して取付け、機械室102内にコンパクトに収めることにより機械室内の無効スペースを削減して、庫内側の有効スペースを拡大することができる。また、冷却効率を高めて信頼性が高く省電力効果を。高めた冷蔵庫を提供できる
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2による冷蔵庫の機械室の斜視図である。
【0028】
図2において、圧縮機110の外殻には、圧縮機110を駆動制御するインバータ基板113を樹脂製のインバータボックス114内に収容したインバータ装置112が取り付けられている。圧縮機110とインバータ装置112およびこれらを強制的に送風作用で冷却するファンモータ111が、冷蔵庫のキャビネット108の背面下部に形成された機械室109に配置されている。なお、インバータ装置112は、圧縮機110の外郭の一部に一体となって取り付けられており、インバータ装置112と、圧縮機110と、ファンモータ111が通気方向に対して一直線になるように配置されている。
【0029】
以上のように構成された圧縮機の冷却装置について、以下その動作を説明する。
【0030】
まず、図2に示すように機械室109にスペース的な余裕がなく、図1のように圧縮機とインバータ装置を奥行方向に配置できない場合には、圧縮機110とインバータ装置112を冷蔵庫のキャビネット108の幅方向に一列に並べるように配置する。一直線に配置するのはスペースの有効利用のためである。一般に、冷蔵庫では庫内容積を有効に確保するために、機械室など庫外の無効スペースを極力少なくする必要があり機械室は冷蔵庫の背面下部において、全幅方向に奥行きが狭いスペースとして形成される場合が多く幅方向にはスペースがあるが、奥行き方向にはスペースが取れないため機械室空間にあってインバータ装置と圧縮機とファンモータが幅方向に一列に並べると省スペース化できる。ファンモータ111の送風が圧縮機110に取り付けたインバータ装置112に、まず直接当たるように配置し、送風はインバータ装置112を冷却した後、圧縮機110を冷却する。実施の形態2では、機械室にスペースが少ない場合にも、インバータ装置と圧縮機を効率よく冷却することが可能である。
【0031】
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3による冷蔵庫の機械室の斜視図である。
【0032】
図3のように、圧縮機115の外殻にはインバータ基板118を収容したインバータボックス119より構成されるインバータ装置117が取り付けられ、インバータボックス119にはファンモータ116が一体に組み込まれるよう取り付けられている。また、インバータボックス119には圧縮機115と接する面にスリット120を設けインバータ基板118を冷却した後、圧縮機115も冷却することができるようになっている。
【0033】
以上のような構成において、ファンモータ116の強制通風作用はインバータボックス119内のインバータ基板118や周囲の部品に対して、至近距離から直接的に行われ、効果的に冷却を促進することができる。また、スリット120を介して圧縮機115を同時に冷却することができ、圧縮機115の冷却作用も同時に満足させることができる。
【0034】
なお、圧縮機115の冷却効果をさらに高めたい場合には、スリット120の開口面積や配置を調整し、或いは予め圧縮機115への直接的な通風配分を確保できるよう、インバータ装置117を一部バイパスする通気構成を採用してもよい。
【0035】
また、インバータ装置117とファンモータ116が一体に組み込まれているため圧縮機を含めた冷却装置のコンパクト化が著しく図れる。ファンモータ116の取り付け部材等も必要なく合理的である。また、インバータ装置117、圧縮機115が至近距離から強制通風されるため、風速の大きい空気流により、必要部分に対して無駄なく効果の大きい冷却作用が得られる。
【0036】
以上、3形態を冷蔵庫の機械室に適応することでインバータ装置、圧縮機、ファンモータのコンパクト化が図られ、同時に冷却効率の向上した冷蔵庫を提供することが可能となる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、インバータ装置と圧縮機を同時に最大効率でコンパクトに冷却できるという効果がある。
【0038】
また、請求項2に記載の発明は、機械室の奥行に余裕がない冷蔵庫においてもインバータ装置と圧縮機をコンパクトに収め、効率よく冷却できるという効果がある。
【0039】
また、請求項3に記載の発明は、インバータ装置と圧縮機とファンモータを一体にすることで省スペース化をさらに図ることができるという効果とインバータ装置と圧縮機を同時に効率よく冷却できるという効果がある。
【0040】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて断熱材により圧縮機の熱が遮断されて、インバータ装置の温度上昇が抑制され冷却効率が向上するという効果がある。
【0041】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてインバータボックスを金属製とすることで放熱性が上がり温度上昇が抑制される効果と冷却効率が向上するという効果がある。
【0042】
また、請求項6に記載の発明は、冷蔵庫本体の一画に形成した機械室内に、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧縮機の冷却装置を備えたもので、無効スペースの少ない、信頼性が高く省電力効果を高めた冷蔵庫を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による冷蔵庫の要部斜視図
【図2】本発明の実施の形態2による冷蔵庫の要部斜視図
【図3】本発明の実施の形態3による冷蔵庫の要部斜視図
【図4】従来の冷蔵庫の要部斜視図
【符号の説明】
1,101,108 キャビネット
2,102,109 機械室
3,103,110,115 圧縮機
4,104,111,116 ファンモータ
5,105,112,117 インバータ装置
6 放熱板
106,113,118 インバータ基板
107,114,119 インバータボックス
120 スリット
Claims (6)
- 周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記インバータ装置を前記圧縮機に取り付け、前記インバータ装置と前記圧縮機の側面から双方に風が当たるように前記ファンモータを配置した圧縮機の冷却装置。
- 周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記インバータ装置を前記圧縮機に取り付け、前記インバータ装置の正面から前記インバータ装置と前記圧縮機の双方に風が当たるように前記ファンモータを配置した圧縮機の冷却装置。
- 周波数を変換するインバータ基板と、前記インバータ基板を収納するボックスよりなるインバータ装置と、前記インバータ基板により回転数可変運転される圧縮機と、前記圧縮機を冷却するためのファンモータを備え、前記前記インバータ装置に前記ファンモータを一体に取り付けた後、前記圧縮機に取り付けることにより前記ファンモータで前記インバータ基板と前記圧縮機を共に冷却する圧縮機の冷却装置。
- インバータ基板を収納するボックスと圧縮機との結合部に断熱材を介在させた請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧縮機の冷却装置。
- インバータ基板を収納するボックスを金属製とした請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の圧縮機の冷却装置。
- 冷蔵庫本体の一画に形成した機械室内に、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧縮機の冷却装置を備えた冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002305436A JP2004138356A (ja) | 2002-10-21 | 2002-10-21 | 圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002305436A JP2004138356A (ja) | 2002-10-21 | 2002-10-21 | 圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004138356A true JP2004138356A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32452539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002305436A Pending JP2004138356A (ja) | 2002-10-21 | 2002-10-21 | 圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004138356A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100804957B1 (ko) | 2007-04-19 | 2008-02-20 | 주식회사 대우일렉트로닉스 | 냉장고 압축기용 인버터의 케이스 |
KR100804956B1 (ko) | 2007-04-19 | 2008-02-20 | 주식회사 대우일렉트로닉스 | 냉장고 압축기용 인버터의 방열 케이스 |
JP2010216747A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Sharp Corp | 冷却庫 |
JP2013536399A (ja) * | 2010-08-27 | 2013-09-19 | アーハーテー クーリング システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 冷蔵設備、特に冷蔵ケース |
-
2002
- 2002-10-21 JP JP2002305436A patent/JP2004138356A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100804957B1 (ko) | 2007-04-19 | 2008-02-20 | 주식회사 대우일렉트로닉스 | 냉장고 압축기용 인버터의 케이스 |
KR100804956B1 (ko) | 2007-04-19 | 2008-02-20 | 주식회사 대우일렉트로닉스 | 냉장고 압축기용 인버터의 방열 케이스 |
JP2010216747A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Sharp Corp | 冷却庫 |
JP2013536399A (ja) * | 2010-08-27 | 2013-09-19 | アーハーテー クーリング システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 冷蔵設備、特に冷蔵ケース |
US9677804B2 (en) | 2010-08-27 | 2017-06-13 | Aht Cooling Systems Gmbh | Refrigerating furniture, in particular refrigerating shelf |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6348748B1 (en) | Fan motor | |
JP3521423B2 (ja) | ファンモータ | |
JP2000013069A5 (ja) | 回路部品の冷却装置および電子機器 | |
US20020057022A1 (en) | Fan motor | |
JP2010130779A (ja) | モータ制御装置 | |
KR20230053651A (ko) | 탈모 장치 | |
RU2002107437A (ru) | Электронное устройство с выделяющими тепло компонентами и поглощающими тепло элементами | |
JP3665450B2 (ja) | 空気調和機の室外ユニット | |
JP2004138356A (ja) | 圧縮機の冷却装置およびこの冷却装置を備えた冷蔵庫 | |
JP2580507Y2 (ja) | 電子機器の冷却装置 | |
JPH03211796A (ja) | 放熱構造 | |
JP2000274741A (ja) | 空気調和機の室外ユニット | |
JPH07139369A (ja) | エンクロージャの防音冷却換気構造 | |
JP2003008274A (ja) | 電子機器装置 | |
JP2006032697A (ja) | 電子機器のファン取付構造 | |
JP2000130399A (ja) | 冷却ファン | |
JPH05157286A (ja) | 空気調和機の電気品箱 | |
CN212649425U (zh) | 一种滤波器外壳 | |
JP3211551B2 (ja) | 冷凍冷蔵庫 | |
JP2000104951A (ja) | 空気調和機の室外ユニット | |
JPH09321473A (ja) | 電子ユニットボックスの冷却構造 | |
JP2773732B2 (ja) | 電子部品の冷却構造 | |
JPH0356080Y2 (ja) | ||
JPH01252138A (ja) | 送風機用モータ | |
JP3100550U (ja) | 放熱手段を備えた電源供給装置 |