JP2004137142A - 単結晶窒化アルミニウム膜およびその形成方法、iii族窒化物膜用下地基板、発光素子、並びに表面弾性波デバイス - Google Patents
単結晶窒化アルミニウム膜およびその形成方法、iii族窒化物膜用下地基板、発光素子、並びに表面弾性波デバイス Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004137142A JP2004137142A JP2003068361A JP2003068361A JP2004137142A JP 2004137142 A JP2004137142 A JP 2004137142A JP 2003068361 A JP2003068361 A JP 2003068361A JP 2003068361 A JP2003068361 A JP 2003068361A JP 2004137142 A JP2004137142 A JP 2004137142A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- single crystal
- substrate
- aluminum nitride
- film
- aln
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Led Devices (AREA)
Abstract
【解決手段】サファイア基板の如き単結晶α−Al2O3基板上に、酸窒化アルミニウム層を介して最外層に単結晶窒化アルミニウム膜が積層されそして単結晶窒化アルミニウム内の転位密度が108個/cm2以下である単結晶窒化アルミニウム積層基板。カーボン、窒素および一酸化炭素の存在下に、基板を加熱処理することにより窒化して上記単結晶窒化アルミニウム膜並びに単結晶窒化アルミニウム積層基板が形成される。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は単結晶の窒化アルミニウム(AlN)膜を高効率で形成することができる単結晶窒化アルミニウム膜およびその形成方法、III族窒化物膜用下地基板、発光素子並びに表面弾性波デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化ガリウム(GaN)に代表されるIII族窒化物半導体は、青〜紫外光を発する発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)およびレーザー等の発光デバイスとして近年特に注目されている物質である。青色LEDの積層構造に見られるように、融点が高いIII族窒化物はサファイア等の基板上にエピタキシャル成長させなければならないが、基板材料との格子不整合が大きいため、未だに欠陥の少ないIII族窒化物薄膜を得ることは極めて難しいという問題点がある。III族窒化物系半導体デバイスの発光効率を決定するのは、基板上での初期結晶成長によるところが大きいため、整合性が良い基板材料の開発はこの分野に大きなブレークスルーをもたらす最重要課題となっている。
【0003】
而して、基板のサファイアとIII族窒化物の格子不整合を緩和する目的で、AlN等のいわゆる緩衝層(バッファー層)をサファイア基板とIII族窒化物膜との間に挿入することが提案されている。
【0004】
しかしながら、AlN等の緩衝層自体も同様にサファイア基板との格子不整合が大きいため、欠陥がない均質な薄膜を得ることは難しい。サファイア基板上への緩衝層の形成に関しては、従来、大掛かりな分子線エピタキシャル法(MBE)、塩化アルミニウムとアンモニアを使用したハライド化学蒸着法またはトリメチルアルミニウムとアンモニアを使用した有機金属気相成長法(MOVPE)が使用されている。いずれの方法も、基板のサファイアとAlN薄膜との大きな格子不整合のため、接合界面には大きな歪みが残留する。このため、サファイア上に形成したAlN層も、転位密度が高く、霜柱のような柱状の集合組織となっている。従って、従来のAlN膜はGaN膜を成長させるための緩衝層としての役割を十分に果たしておらず、基板から膜表面まで貫いた、GaN膜中の貫通転位が108〜107個/cm2も存在している。これが、発光デバイスの発光効率を劣化させる要因になっており、このため、従来の青色LEDの発光効率は22%、紫外発光LEDの発光効率は7.5%にすぎない。
【0005】
また、特許文献1には、MgAl2O4スピネル基板上にGaNを積層する際に、格子不整合を緩和するために、酸窒化アルミニウムを緩衝層として使用した技術が提案されている。しかしながら、この従来技術においては、酸窒化アルミニウム層の形成方法は、有機金属気相成長法または分子線エピタキシャル法等を使用したものであるとともに、酸窒化アルミニウム層上にGaN膜を形成しているため、その格子不整合が十分に改善されたものとはいえない。
【0006】
さらに、特許文献2、特許文献3には、サファイア基板上に酸窒化アルミニウム膜を形成し、さらに該膜上に窒化アルミニウム単結晶薄膜を積層した積層単結晶基板に関する技術が提案されている。この方法は、サファイア基板上にCVD法により酸窒化アルミニウム膜や窒化アルミニウム単結晶薄膜を蒸着・成長させるものであり、形成された酸窒化アルミニウム膜は、基板温度が1,150℃で作製されたサファイア基板側で酸素濃度が25モル%、窒化アルミニウム側で0モル%の組成範囲にある歪み超格子と称される非平衡相からなる。これは本発明で得られる、1,630℃以上で存在する立方晶γスピネル型酸窒化アルミニウムとは異なる物質である。また、この酸窒化アルミニウム層を介して作製した窒化アルミニウム膜の評価も、X線ロッキングカーブの半値幅で評価されているのみであり、試料全体が単結晶であるかどうか確認されていない。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第5,741,724号明細書
【特許文献2】
特開平2−141495号公報
【特許文献3】
特開平2−153897号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、転位密度が小さく、格子不整合が少なく、結晶性が優れており、発光効率が優れたIII族窒化物膜を形成することができる単結晶窒化アルミニウム膜およびその形成方法、III族窒化物膜用下地基板、発光素子並びに表面弾性波デバイスを提供することを目的とする。
【0009】
本発明者らは、アルミナ、カーボンおよび窒素を反応原料とする窒化アルミニウム生成反応の熱力学的検討を行っていく過程で、従来のサファイア基板上に目的の薄膜を付着形成させるのではなく、該平衡反応を利用して、サファイア基板表面から内部に向かってアルミナ成分を酸窒化アルミニウムおよび窒化アルミニウムに変換させることにより、結晶性が良好な単結晶窒化アルミニウム膜が形成できることを見出し本発明を完成させるに到った。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的は、第1に、単結晶α−Al2O3基板上に、酸窒化アルミニウム層を介して最外層に単結晶窒化アルミニウム膜が積層されそして単結晶窒化アルミニウム内の転位密度が108個/cm2以下であることを特徴とする単結晶窒化アルミニウム積層基板によって達成される。
【0011】
本発明によれば、本発明の上記目的は、第2に、単結晶α−Al2O3基板を窒化処理して、酸窒化アルミニウム層並びに該酸窒化アルミニウム層上に単結晶窒化アルミニウム膜を形成させ、それによって本発明の上記単結晶窒化アルミニウム積層基板を生成せしめることを特徴とする単結晶窒化アルミニウム積層基板の製造方法によって達成される。
【0012】
本発明によれば、本発明の上記目的は、第3に、単結晶α−Al2O3基板を窒化処理して、酸窒化アルミニウム層並びに該酸窒化アルミニウム層上に窒化アルミニウム膜を形成させることを特徴とする単結晶窒化アルミニウム膜の形成方法によって達成される。
【0013】
本発明によれば、本発明の上記目的は、第4に、本発明の上記方法によって得られうる単結晶窒化アルミニウム膜によって達成される。
【0014】
本発明によれば、本発明の上記目的は、第5に、本発明の上記単結晶窒化アルミニウム積層基板からなることを特徴とするIII族窒化物膜用下地基板によって達成される。
【0015】
また、本発明によれば、本発明の上記目的は、第6に、本発明の上記単結晶窒化アルミニウム積層基板からなりそして単結晶窒化アルミニウム膜が発光膜であることを特徴とする発光素子によって達成される。
【0016】
さらに、本発明によれば、本発明の上記目的は、第7に、本発明の上記単結晶窒化アルミニウム積層基板上に、III族窒化物単結晶からなる半導体膜を有しそして該半導体膜が発光膜であることを特徴とする発光素子によって達成される。
【0017】
最後に、本発明によれば、本発明の上記目的は、第8に、本発明の上記単結晶窒化アルミニウム積層基板からなることを特徴とする表面弾性波デバイスによって達成される。
【0018】
本発明においては、上記の如く、単結晶α−Al2O3基板例えばサファイア基板の表面にその窒化処理により酸窒化アルミニウム(alon)層を形成し、このalon層を下地膜として、単結晶窒化アルミニウム(AlN)膜を形成する。このため、得られた単結晶AlN膜は転位密度が極めて小さく、結晶性が優れている。従って、この単結晶AlN膜を発光デバイスとして使用すると、極めて発光効率が高い紫外発光素子を得ることができ、高密度光メモリへの応用が可能となり、また紫外光用の受光素子としても幅広い用途に適用できる。さらに、この結晶性が優れた単結晶AlN膜の上に、GaN系に代表されるIII族窒化物半導体をエピタキシャル成長させると、極めて結晶性が高く、欠陥が少ないIII族窒化物半導体単結晶膜を形成することができる。このため、このIII族窒化物半導体単結晶膜を使用した青色発光素子や紫外発光素子の発光効率を著しく向上させることができる。さらに、単結晶AlNは、表面弾性波デバイスとしても適用可能であり、本発明により、結晶性が優れた単結晶AlN膜が得られるので、これを使用した表面弾性波デバイスの駆動効率を高めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。先ず、本発明の好ましい実施の態様は次のとおりである。
【0020】
本発明の単結晶窒化アルミニウム基板は、好ましくは単結晶α−Al2O3基板の結晶面がA面(11−20)であり、そして単結晶窒化アルミニウム膜の結晶面がC面(0001)であるものである。
【0021】
ここで、面方位が(11−20)とは、便宜上、座標値が順に、「1」、「1」、「−2」、「0」であることを示す。
【0022】
また、本発明において、単結晶α−Al2O3基板の窒化処理は、好ましくは、カーボン、窒素および一酸化炭素の存在下に、該基板を加熱処理することからなる。
【0023】
本発明においては、alon層およびAlN膜を単結晶α−Al2O3基板例えばサファイア基板の直接窒化により形成させることに大きな特徴がある。該直接窒化とは、反応原料として、カーボン、窒素および一酸化炭素を使用して、単結晶α−Al2O3(例えばサファイア)を以下の反応式により窒化する方法である。
【0024】
【数1】
【0025】
ここで、alonは、(Al(64+x)/3□(8−x)/3O32−xNx、但し、□は陽イオン空孔、2<x<6)と表わされる。
【0026】
本発明に使用するサファイア基板としては、市販のものが制限なく使用できる。特に内包する気泡の直径が50マイクロメートル以下、好ましくは10マイクロメートル以下で、かつ純度が99.99%以上のものが好適に使用される。この基板表面に、alon層およびAlN膜を形成させる場合、基板の結晶面としては任意の面が使用できるが、結晶の対称性の点でC面以外の面が好ましい。
【0027】
カーボンとしては種々の市販品が使用できる。反応雰囲気をカーボンで飽和させる目的から、粉末状のグラファイトおよび/またはカーボンブラックが好適に利用される。カーボンの純度は99.9%以上であることが好ましく、99.999%以上であることがより好ましい。
【0028】
窒素および一酸化炭素は、通常ガス状のものが使用されるが、99.9999%以上の窒素および99.9%以上の一酸化炭素が好ましい。
【0029】
次に、上記反応原料を用いての、サファイア基板上へのalon層およびAlN膜の形成方法について説明する。
【0030】
図1は、Al2O3−AlN擬2元系状態図を示す。この状態図に示されているように、alonは、1903K(1630℃)以上の高温でのみ安定に存在し、広い固溶領域を有する逆スピネル構造のγ相酸窒化アルミニウムである。このalonは、高温における化学的安定性が高く、金属精錬における耐食性が高い耐火物材料として注目されているとともに、多結晶体であっても紫外域から赤外域にわたって高い透光性を有し、かつ化学的に安定であるという特徴をもつ。
【0031】
本発明においては、このalonを単結晶α−アルミナ基板例えばサファイア基板の表面を直接窒化することにより形成する。即ち、例えば、図2に示す装置のAl2O3製反応管の底部に、表面の結晶性がA面(11−20)のサファイア基板とグラファイトを装入し、N2−CO混合ガスの組成を調節することにより、酸素ポテンシャルと窒素ポテンシャルを制御した雰囲気下で、基板を窒化させる。窒化温度はalonが生成する1903K以上とする。これによりalon層と、alon層の上のAlN膜が生成する。図3は、横軸に温度(K)をとり、縦軸にCO分圧(PCO)とN2分圧(PN2)との比をとって、図1に示す状態図を、COとN2との分圧比PCO/PN2で書き直したものである。この図は、全圧PCO+PN2が1気圧、炭素の活量acが1の条件下でのAl2O3、alon、AlNの相安定図である。図中、PCO/PN2が大きい領域はAl2O3の安定領域であり、領域Aはalonの安定領域(1903K以上)であり、その下側の領域BがAlNの安定領域である。
【0032】
本発明においては、基板を図3の領域Bにて示す生成条件に保持することにより、基板上の最表面にAlN膜が生成し、基板をAlN膜との間に、alon層が生成する。1903K以下の温度では、Al2O3とAlNとが直接平衡するため、alonは生成しない。しかし、1903K以上の温度では、図1に示す状態図および図3に示すアルミニウム−酸素−窒素−炭素系化学ポテンシャルダイアグラムから明らかなように、必ず、平衡相として、alonがサファイアとAlNとの間に存在することになる。なお、後述する図4のXRD(X線回折)プロファイルは、図3の●にて示す温度およびCOとN2との分圧比の条件でalonとAlNとを成長させた場合のものである。
【0033】
図3に示すように、サファイア基板をalonの生成温度(1903K以上)以上の温度に保持することにより、サファイア基板の上にalon層が生成し、さらにその上に結晶性が優れたAlN膜が生成する。このalonが生成する温度よりも低い温度では、alonが生成しないとともに、サファイア基板上に生成するAlN膜は多結晶化してしまう。例えば、全圧PCO+PN2が1気圧、炭素の活量acが1の条件下で1903K以上の温度に保持してサファイア基板上にalonおよびAlNを生成する方法においては、ガスでサファイア基板の表面を窒化するため、サファイア中の酸素とガスから供給される窒素が互いにサファイア中で置換しながら、順にalon層および単結晶AlN膜が形成されていく。従来のMOVPE法等により成膜したAlN膜は、一軸方向には成長しているものの霜柱のような柱状の集合組織となっており転位密度も高い。本発明により得られる単結晶AlN膜は従来法で得られたAlN膜とは異なり、霜柱のような柱状の集合組織となっておらず、また転位密度も低く、電子顕微鏡観察によっても欠陥を発見できないような結晶性が優れたものである。
【0034】
図3の化学ポテンシャルダイアグラムから理解できるように、直接窒化反応に使用されるカーボン、窒素および一酸化炭素の量やその配合比あるいは加熱温度は、この図を利用して適宜決定すればよい。
【0035】
カーボンの使用量は、単結晶α−アルミナに対して、好ましくは重量比で0.1〜1程度使用する。
【0036】
一酸化炭素と窒素の混合比(分圧比)は、上記化学ポテンシャルダイアグラムから決定することができるが、0.1〜0.5が好適に採用される。反応系の全圧は1気圧とするのが好ましい。そうすることが、反応装置の製作や運転の容易さから好ましい。反応に先立って、反応装置内は一度真空に排気した後、所定の分圧になるようにした混合ガスが導入される。反応中は、この混合ガスを所定の流量で流す。
【0037】
加熱温度は、alonが生成する温度(1903K)以上からalonとAlNが直接平衡する上限の温度(2149K)以下の間から選ばれる。
【0038】
加熱時間は、所望する膜厚により適宜決定される。例えば、1973KでPCO/PN2=0.1の条件下における単結晶窒化アルミニウム膜の成長速度は、毎時0.2〜0.8マイクロメートルである。
【0039】
反応終了後は、例えば反応管を炉から引き抜くなど、急速冷却して取り出す。冷却速度が遅いと、基板と単結晶窒化アルミニウム膜の間に生成したalon層が分解するので好ましくない。
【0040】
なお、本発明においては、基板を図3の領域B内の条件に保持してalonとAlNとを同時に生成する場合に限らず、先ず、基板上にalon層を形成した後、生成条件を変更してAlN膜を形成することとしてもよい。この場合のalon層およびAlN膜の形成条件は、先ず、基板を図3の領域A内の生成条件に保持することによりalon層のみを先に成長させ、その後、温度および/またはPCO/PN2比を変更することにより、生成条件を領域B内のものに変更し、この条件に保持すれば、先に生成しているalon層の上に、AlN膜が生成する。
【0041】
このようにして、基板上にalon層およびAlN膜を同一の工程で連続して形成することができる。図4は、上述のごとく、サファイア基板上にalon層およびAlN膜の積層膜を成長させたものについて、XRD(X線回折)プロファイルを示すグラフ図の一例である。図4において、横軸は回折角度2θ、縦軸はX線強度である。なお、N2−CO混合ガス中の分圧比は、PCO/PN2=0.1であり、この雰囲気下で、サファイア基板を1973Kに24時間加熱した。この図4に示すように、面方位がA面のα−Al2O3(サファイア基板)と(111)面のalonと、C面のAlNとの積層体が形成されている。
【0042】
この図4に示すように、サファイア/alon/AlNの積層体が成長し、生成したalonとAlNは単結晶であり、その結晶方位関係は、
A面サファイア//(111)alon//C面AlN
であることがわかる。
【0043】
本発明の単結晶窒化アルミニウム膜とサファイア基板の結晶方位関係は以下に示すように基板のサファイア面によってalonおよびAlNの結晶性が異なる。これはC面サファイアが3つの等方的な対称軸を有するため、3種類の結晶方位を有するalonが成長して多結晶になるのに対し、A面サファイアは等方的な対称軸を持たないため、1方向にしか結晶成長を許されないからである。
【0044】
以下に、サファイア基板とalonおよびAlN膜の結晶方位の関係を例示する。
【0045】
C面サファイア/(111)alon(多結晶):オフセット角20°
(111)alon(多結晶)//C面AlN(多結晶)
【0046】
なお、オフセット角とは結晶面間の角度を表わす。
【0047】
A面サファイア//(111)alon//C面AlN
得られるAlN膜の厚みは、通常0.1〜20μmであるが、必要に応じてさらに厚くすることもできる。
【0048】
本発明の単結晶窒化アルミニウム膜中の転位密度は108個/cm2以下である。本発明で得られた単結晶窒化アルミニウム膜の透過型電子顕微鏡(TEM)の断面写真から、貫通転位は見当たらないので、仮に写真の視野である1平方マイクロメートルの範囲に1つの転位が存在すると仮定した場合の転位密度(最も大きく見積もった値)から、108個/cm2と算出した。
【0049】
本発明において、格子不整合を最近接陰イオン間距離dを用いて、
【0050】
m.f.=100x(dsub−depi)/dsub
【0051】
ここでdsubは基板の最近接陰イオン間距離そしてdepiはエピタキシャル層の最近接陰イオン間距離を表わす、
と定義すると、それぞれの界面の格子不整合は以下のように表わされる。
・A面サファイア基板/C面窒化アルミニウム:17.0
・A面サファイア基板/(111)酸窒化アルミニウム:4.90
・(111)酸窒化アルミニウム/C面窒化アルミニウム:4.82
すなわち、酸窒化アルミニウムを介することによって、格子不整合を約5%に減少させることができる。
【0052】
本発明において得られる立方晶スピネル型構造のγ相酸窒化アルミニウム(alon)層は単結晶で構成され、通常厚みは0.1マイクロメートル程度である。
【0053】
なお、AlN膜やalon層の結晶形態や結晶性は、X線回折、極点図形解析および透過型電子顕微鏡(TEM)による断面視察により確認できる。またそれぞれの厚みについては、TEMによる断面観察で確認、計測できる。
【0054】
本発明の単結晶窒化アルミニウム積層基板は、それ自体でAlN膜を発光膜とする発光素子となりうるし、さらにこのAlN膜上に単結晶窒化ガリウム(GaN)あるいはAlGaNやInGaNなどの任意のIII族窒化物混晶膜を積層することにより、該単結晶III族窒化物膜を発光膜とする発光素子となりうる。具体的には、単結晶AlN膜自体は紫外光の発光層として使用することができる。このAlN紫外光発光素子は、高密度光メモリへの応用が可能である。またAlN層は紫外光用の受光素子としても幅広く利用できる。
【0055】
図5に、本発明の発光素子を示す。サファイア基板上に、この基板を直接窒化処理することにより、alon層が形成されており、このalon層上に単結晶AlN膜が形成されている。さらに、この単結晶AlN膜を緩衝層として、AlN膜上に、単結晶n型III族窒化物膜が形成されている。この単結晶n型III族窒化物膜は、有機金属気相成長法、ハライド化学蒸着法または分子線エピタキシャル法により形成することができる。得られたn型III族窒化物は、下地のAlN膜の結晶性が優れているため、極めて優れた結晶性を有している。
【0056】
本発明の発光素子は、前述のごとく、サファイア基板上にalon層を形成し、その上にAlN膜を形成しているので、AlN膜の結晶性を著しく向上させることができる。従来のように、サファイア基板上にMBEまたはMOVPE法等によりAlN膜を形成すると、サファイア基板とAlN膜との間の格子不整合が17%にも達するが、本発明のように、サファイア基板を直接窒化することによりalon層を形成した上で、このalon層を下地膜としてAlN膜を形成すると、サファイア基板/alon膜界面およびalon膜/AlN膜界面の格子不整合をそれぞれ約5%程度に抑制することができる。このため、高品質の単結晶AlN膜を形成することができる。よって、このAlN膜上にIII族窒化物膜を形成すれば、貫通転位が極端に少ない良質なIII族窒化物薄膜を形成することができる。従って、このIII族窒化物発光層を有する発光デバイスの発光効率を飛躍的に向上させることができる。
【0057】
本発明の単結晶窒化アルミニウム積層基板は、従来の多結晶体よりも表面弾性率の異方性が大きくなるため、高性能の表面弾性波デバイスとしても利用できる。この表面弾性波デバイスは、具体的には携帯電話、移動体通信、テレビ中間帯フィルター、衛星電話等に使用できる。
【0058】
【実施例】
実施例1
図2に示す反応装置を用いて、1973KでN2−CO混合ガスとグラファイトによってサファイア基板を窒化することにより,AlNおよびalon相を作製した。Al2O3製反応管の底部に、表面の結晶面がA面(11−20)のサファイア基板(10mm×10mm×1mm)およびグラファイト粉末(純度99.999%)を設置した。あらかじめ反応管内を一旦ロータリーポンプで真空排気して管内の水分を完全に除去し、一酸化炭素(CO)分圧と窒素(N2)分圧の比が0.1である混合ガスで完全に置換を行った。その後、この混合ガスを一定の流量(55ml/min)で流した。装置系内の全圧は1気圧である。反応管の底部を炉の灼熱部に挿入することにより試料を急速昇温し、1973Kに保って反応を開始した。24時間保持した後、反応管を炉から引き抜くことによって試料を急速冷却し反応を終了した。
【0059】
得られた反応済みのサファイア基板は、X線回折分析によりサファイア基板の(11−20)面以外にalonの(111)面とAlNの(0002)面の回折ピークが観察された(図4)。このことから、試料全面において生成したAlNおよびalon層は単一の結晶方位を有していることがわかった。
【0060】
図6および図7に生成したそれぞれAlN層の{1−100}面の極点図形およびalon層の{111}面の極点図形を示す。ここで、極点図形のφ=0oは、サファイアの[1−100]方向とした。図6より、AlN層の{1−100}面は、ψ=90oにφが60o間隔で6つの回折ピークを示していることが分かる。これは、AlNの(0001)面がA面サファイア基板と水平に存在していることを表している。さらに、AlNの(0001)面内の[1−100]方向はサファイアの[1−100]方向と一致した。また、図7より、alon層の{111}面は、原点およびψ=70oにφが60o間隔で6つの回折ピークを示していることが分かる。これは、サファイア基板(A面)に対してalonの(111)面が平行で、実線および破線で示されるalon(111)面内で互いに180o回転した2つの結晶方位を有することを示している。また、alon(111)面内の[11−2]方向は、サファイアの[1−100]方向に対して30o回転した方向に存在した。これは、alon(111)面内の[110]方向がサファイアの[1−100]方向に平行なことに対応している。このことから、基板と作製した窒化物相は、次式の結晶方位関係,
【0061】
A面サファイア//(111) alon//C面 AlN
【0062】
に付随して次の結晶方位関係,
【0063】
[1−100]AlN//[110] alon//[1−100]サファイア
【0064】
も有することが分かった。
【0065】
上記の結晶方位関係より,各界面における格子の回転を考慮して,サファイア/alon界面およびalon/AlN界面の原子のならびを図示すると図8のようになり,この図から格子不整合を算出すると、A面サファイアを窒化した場合、それぞれの界面の格子不整合は以下のように表わされる。
【0066】
・A面サファイア基板/(111)酸窒化アルミニウム:4.90
・(111)酸窒化アルミニウム/C面窒化アルミニウム:4.82
【0067】
本実施例で得られたA面サファイア基板の断面TEM像を図9に示す。図に示すように、結晶方位および結晶構造の違う3相が層状に形成していることがわかった。また、これら各相についてEDXによる組成分析を行ったところ、サファイア基板にalon層、AlN層が連続的に生成していることがわかった。さらに、生成したalon層およびAlN層は電子線回折図形から単結晶として生成し、少なくとも1平方マイクロメートルの範囲では転位が存在していないことがわかった。この結果から生成したAlN中の転位密度は、最も大きく見積もって108個/cm2程度であり、従来の転位密度より一桁以上小さいことがわかった。
【0068】
本実施例で得られたA面サファイア基板の原子間力顕微鏡(AFM)像を図10に示す。図に示すとおり窒化処理を行った表面は平滑ではなく、最大で400nm程度の起伏が存在した。
【0069】
実施例2
図2に示す実験装置を用いて、AlNおよびalon相は1973KでN2−CO混合ガスとグラファイトによってサファイア基板を窒化することにより作製した。Al2O3製反応管の底部に、表面に結晶面がC面のサファイア基板およびグラファイト粉末(純度99.999%)を設置した。あらかじめ反応管内を一旦ロータリーポンプで真空排気して管内の水分を完全に除去し、PCO/PN2=0.1の組成のCO−N2混合ガスの雰囲気下で完全に置換を行った。その後、この混合ガスを一定の流量(55ml/min)で流した。装置系内の全圧は1気圧である。反応管の底部を炉の灼熱部に挿入することにより試料を急速昇温し、1973Kに保ち反応を開始した。24時間保持した後、反応管を炉から引き抜くことによって試料を急速冷却し反応を終了した。
【0070】
反応済みのC面サファイア基板上に生成したAlN膜の極点図形を図11に示す。その結果、C面サファイアと(111)alon間には20°のオフセット角が存在することがわかった。
【0071】
C面サファイア/(111)alon(多結晶):オフセット角20°
(111)alon(多結晶)//C面AlN(多結晶)
【0072】
このため、C面サファイアが3つの等方的な対称軸を有することから、3種類の結晶方位を有するalonが成長する、つまり多結晶となり、最外面のAlNもC面配向しているものの同様に多結晶になっているものと考えられる。
【0073】
これに対し、実施例1で説明したように、A面サファイアは等方的な対称軸を持たないため、1方向にしか結晶成長が許されず、結晶性の良好な単結晶AlNが得られたものと考えられる。
【0074】
以上のとおり、本発明によれば、ハライド化学蒸着法におけるハライド系の有害ガスおよびMOVPE法における有機金属系の有害ガスを使用することなく、欠陥が少なく結晶性が優れた均一な単結晶AlN膜を、しかも安価にサファイア基板の如き単結晶α−Al2O3基板上に形成することができる。
【0075】
この単結晶AlN膜を単結晶III族窒化物膜形成の緩衝層として使用すれば、青色発光ダイオードおよび青色レーザー等の発光デバイスの発光効率を著しく向上させることができ、また単結晶AlN膜を紫外光の発光ダイオードとして使用すれば、紫外光の発光素子および受光素子の発光効率および受光効率を著しく向上させることができる。さらに、この単結晶AlN膜を高密度光メモリおよび表面弾性波デバイスとして実用化することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Al2O3−AlN擬2元系状態図を示す。
【図2】本発明の実施例で用いた反応装置の概略図である。
【図3】アルミニウム−酸素−窒素−炭素系化学ポテンシャルダイアグラムである。横軸に温度(K)をとり、縦軸にCO分圧(PCO)とN2分圧(PN2)との比をとって、図1に示す状態図を、COとN2との分圧比PCO/PN2で書き直したものである。
【図4】サファイア基板上にalon層およびAlN膜の積層膜を成長させたものについて、XRD(X線回折)プロファイルを示すグラフ図である。
【図5】本発明に係る発光素子の層構成を示す図である。
【図6】AlN膜の極点図形(A面サファイア)を示す図である。
【図7】alon膜の極点図形(A面サファイア)を示す図である。
【図8】サファイア/alon及びalon/AlN界面の格子不整合を示す図である。
【図9】基板断面のTEM(A面サファイア)を示す図である。
【図10】基板表面のAFM(A面サファイア)を示す図である。
【図11】AlN膜の極点図形(C面サファイア)を示す図である。
Claims (11)
- 単結晶α−Al2O3基板上に、酸窒化アルミニウム層を介して最外層に単結晶窒化アルミニウム膜が積層されそして単結晶窒化アルミニウム内の転位密度が108個/cm2以下であることを特徴とする単結晶窒化アルミニウム積層基板。
- 単結晶α−Al2O3基板の結晶面がA面でありそして単結晶窒化アルミニウム膜の結晶面がC面である請求項1記載の積層基板。
- 単結晶α−Al2O3基板を窒化処理して、酸窒化アルミニウム層並びに該酸窒化アルミニウム層上に単結晶窒化アルミニウム膜を形成させ、それによって請求項1または2記載の単結晶窒化アルミニウム積層基板を生成せしめることを特徴とする単結晶窒化アルミニウム積層基板の製造方法。
- 単結晶α−Al2O3基板の窒化処理が、カーボン、窒素および一酸化炭素の存在下に、単結晶α−Al2O3基板を加熱処理することからなる請求項3記載の方法。
- 単結晶α−Al2O3基板を窒化処理して、酸窒化アルミニウム層並びに該酸窒化アルミニウム層上に窒化アルミニウム膜を形成させることを特徴とする単結晶窒化アルミニウム膜の形成方法。
- 単結晶α−Al2O3基板の窒化処理が、カーボン、窒素および一酸化炭素の存在下に、単結晶α−Al2O3基板を加熱処理することからなる請求項5記載の方法。
- 請求項5または6記載の方法によって得られうる単結晶窒化アルミニウム膜。
- 請求項1または2記載の単結晶窒化アルミニウム積層基板からなることを特徴とするIII族窒化物膜用下地基板。
- 請求項1または2記載の単結晶窒化アルミニウム積層基板からなりそして単結晶窒化アルミニウム膜が発光膜であることを特徴とする発光素子。
- 請求項1または2記載の単結晶窒化アルミニウム積層基板上に、III族窒化物単結晶からなる半導体膜を有しそして該半導体膜が発光膜であることを特徴とする発光素子。
- 請求項1または2記載の単結晶窒化アルミニウム積層基板からなることを特徴とする表面弾性波デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003068361A JP4117402B2 (ja) | 2002-03-14 | 2003-03-13 | 単結晶窒化アルミニウム膜およびその形成方法、iii族窒化物膜用下地基板、発光素子、並びに表面弾性波デバイス |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002070229 | 2002-03-14 | ||
US10/247,539 US6744076B2 (en) | 2002-03-14 | 2002-09-20 | Single crystalline aluminum nitride film, method of forming the same, base substrate for group III element nitride film, light emitting device and surface acoustic wave device |
JP2003068361A JP4117402B2 (ja) | 2002-03-14 | 2003-03-13 | 単結晶窒化アルミニウム膜およびその形成方法、iii族窒化物膜用下地基板、発光素子、並びに表面弾性波デバイス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004137142A true JP2004137142A (ja) | 2004-05-13 |
JP4117402B2 JP4117402B2 (ja) | 2008-07-16 |
Family
ID=32475132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003068361A Expired - Fee Related JP4117402B2 (ja) | 2002-03-14 | 2003-03-13 | 単結晶窒化アルミニウム膜およびその形成方法、iii族窒化物膜用下地基板、発光素子、並びに表面弾性波デバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4117402B2 (ja) |
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1614775A2 (en) | 2004-06-29 | 2006-01-11 | Ngk Insulators, Ltd. | Method of improving surface flatness of group-III nitride crystal, substrate for epitaxial growth, and semiconductor device |
JP2006016294A (ja) * | 2004-05-31 | 2006-01-19 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Iii族窒化物結晶の成長方法、iii族窒化物結晶基板および半導体デバイス |
JP2006027988A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Univ Waseda | 窒化物単結晶の製造方法 |
WO2006080376A1 (ja) * | 2005-01-27 | 2006-08-03 | Rohm Co., Ltd | 窒化物半導体素子および窒化物半導体結晶層の成長方法 |
WO2007013286A1 (ja) * | 2005-07-29 | 2007-02-01 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | AlN結晶およびその成長方法ならびにAlN結晶基板 |
JP2007153634A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Tokuyama Corp | 窒化アルミニウム単結晶積層基板及び窒化アルミニウム単結晶積層基板の製造方法 |
WO2008010541A1 (fr) | 2006-07-19 | 2008-01-24 | Ngk Insulators, Ltd. | Procédé de réduction de dislocation dans un cristal de nitrure de groupe iii et substrat pour croissance épitaxiale |
JP2008028007A (ja) * | 2006-07-19 | 2008-02-07 | Ngk Insulators Ltd | Iii族窒化物結晶の結晶品質改善方法 |
EP1918429A1 (en) * | 2005-08-04 | 2008-05-07 | Tokuyama Corporation | Aluminum nitride single crystal film, aluminum nitride single crystal laminated substrate and processes for production of both |
JP2008198705A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Showa Denko Kk | Iii族窒化物半導体発光素子の製造方法、及びiii族窒化物半導体発光素子、並びにランプ |
JP2009062248A (ja) * | 2007-09-10 | 2009-03-26 | Cpd Gijutsu Kenkyusho:Kk | 超微粒子原料を用いる窒化アルミニウム単結晶の育成法 |
US7528462B2 (en) | 2005-02-07 | 2009-05-05 | Tokuyama Corporation | Aluminum nitride single-crystal multi-layered substrate |
JP2009221062A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Sumco Corp | 炭素ドープ単結晶製造方法 |
JP2009283895A (ja) * | 2008-12-15 | 2009-12-03 | Showa Denko Kk | Iii族窒化物半導体積層構造体 |
JP2009283785A (ja) * | 2008-05-23 | 2009-12-03 | Showa Denko Kk | Iii族窒化物半導体積層構造体およびその製造方法 |
JP2010114423A (ja) * | 2008-10-09 | 2010-05-20 | Canon Inc | ウルツ鉱型結晶成長用基板およびその製造方法ならびに半導体装置 |
JP2011077344A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Mie Univ | 窒化物光半導体素子 |
KR101143277B1 (ko) * | 2009-12-29 | 2012-05-08 | 한국산업기술대학교산학협력단 | 기판 표면 질화층을 갖는 고품질 비극성 반도체 소자 및 그 제조 방법 |
JP2016082079A (ja) * | 2014-10-17 | 2016-05-16 | 日本電信電話株式会社 | 窒化物半導体結晶成長方法 |
JP2018107448A (ja) * | 2016-12-26 | 2018-07-05 | 豊田合成株式会社 | Iii族窒化物半導体発光素子とその製造方法 |
JP2018111644A (ja) * | 2014-08-12 | 2018-07-19 | Tdk株式会社 | アルミナ基板の製造方法 |
CN115831719A (zh) * | 2023-02-02 | 2023-03-21 | 北京大学 | 一种Si衬底上高质量AlN薄膜材料的制备方法 |
-
2003
- 2003-03-13 JP JP2003068361A patent/JP4117402B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (31)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006016294A (ja) * | 2004-05-31 | 2006-01-19 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Iii族窒化物結晶の成長方法、iii族窒化物結晶基板および半導体デバイス |
EP1614775A2 (en) | 2004-06-29 | 2006-01-11 | Ngk Insulators, Ltd. | Method of improving surface flatness of group-III nitride crystal, substrate for epitaxial growth, and semiconductor device |
US7687824B2 (en) | 2004-06-29 | 2010-03-30 | Ngk Insulators, Ltd. | Method of improving surface flatness of group-III nitride crystal, substrate for epitaxial growth, and semiconductor device |
JP2006027988A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Univ Waseda | 窒化物単結晶の製造方法 |
JP4736365B2 (ja) * | 2004-07-21 | 2011-07-27 | 学校法人早稲田大学 | 窒化アルミニウム単結晶の製造方法 |
WO2006080376A1 (ja) * | 2005-01-27 | 2006-08-03 | Rohm Co., Ltd | 窒化物半導体素子および窒化物半導体結晶層の成長方法 |
US7528462B2 (en) | 2005-02-07 | 2009-05-05 | Tokuyama Corporation | Aluminum nitride single-crystal multi-layered substrate |
WO2007013286A1 (ja) * | 2005-07-29 | 2007-02-01 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | AlN結晶およびその成長方法ならびにAlN結晶基板 |
JP2007055881A (ja) * | 2005-07-29 | 2007-03-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | AlN結晶およびその成長方法ならびにAlN結晶基板 |
US8470090B2 (en) | 2005-07-29 | 2013-06-25 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | AlN crystal and method for growing the same, and AlN crystal substrate |
EP1918429A1 (en) * | 2005-08-04 | 2008-05-07 | Tokuyama Corporation | Aluminum nitride single crystal film, aluminum nitride single crystal laminated substrate and processes for production of both |
EP1918429A4 (en) * | 2005-08-04 | 2011-09-21 | Tokuyama Corp | ALUMINUM NITRIDEIN CRYSTAL FILM, WITH ALUMINUM NITRIDEIN CRYSTAL LAMINATED SUBSTRATE AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF |
US8137825B2 (en) | 2005-08-04 | 2012-03-20 | Tokuyama Corporation | Aluminum nitride single crystal film, aluminum nitride single crystal multi-layer substrate and manufacturing processes thereof |
JP2007153634A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Tokuyama Corp | 窒化アルミニウム単結晶積層基板及び窒化アルミニウム単結晶積層基板の製造方法 |
JP4610476B2 (ja) * | 2005-11-30 | 2011-01-12 | 株式会社トクヤマ | 窒化アルミニウム単結晶積層基板及び窒化アルミニウム単結晶積層基板の製造方法 |
WO2008010541A1 (fr) | 2006-07-19 | 2008-01-24 | Ngk Insulators, Ltd. | Procédé de réduction de dislocation dans un cristal de nitrure de groupe iii et substrat pour croissance épitaxiale |
JP2008028007A (ja) * | 2006-07-19 | 2008-02-07 | Ngk Insulators Ltd | Iii族窒化物結晶の結晶品質改善方法 |
US7771849B2 (en) | 2006-07-19 | 2010-08-10 | Ngk Insulators, Ltd. | Method of reducing dislocations in group III nitride crystal, and substrate for epitaxial growth |
JP5205265B2 (ja) * | 2006-07-19 | 2013-06-05 | 日本碍子株式会社 | Iii族窒化物結晶の転位低減方法およびエピタキシャル成長用基板 |
JP2008198705A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Showa Denko Kk | Iii族窒化物半導体発光素子の製造方法、及びiii族窒化物半導体発光素子、並びにランプ |
JP2009062248A (ja) * | 2007-09-10 | 2009-03-26 | Cpd Gijutsu Kenkyusho:Kk | 超微粒子原料を用いる窒化アルミニウム単結晶の育成法 |
JP2009221062A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Sumco Corp | 炭素ドープ単結晶製造方法 |
JP2009283785A (ja) * | 2008-05-23 | 2009-12-03 | Showa Denko Kk | Iii族窒化物半導体積層構造体およびその製造方法 |
JP2010114423A (ja) * | 2008-10-09 | 2010-05-20 | Canon Inc | ウルツ鉱型結晶成長用基板およびその製造方法ならびに半導体装置 |
JP2009283895A (ja) * | 2008-12-15 | 2009-12-03 | Showa Denko Kk | Iii族窒化物半導体積層構造体 |
JP2011077344A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Mie Univ | 窒化物光半導体素子 |
KR101143277B1 (ko) * | 2009-12-29 | 2012-05-08 | 한국산업기술대학교산학협력단 | 기판 표면 질화층을 갖는 고품질 비극성 반도체 소자 및 그 제조 방법 |
JP2018111644A (ja) * | 2014-08-12 | 2018-07-19 | Tdk株式会社 | アルミナ基板の製造方法 |
JP2016082079A (ja) * | 2014-10-17 | 2016-05-16 | 日本電信電話株式会社 | 窒化物半導体結晶成長方法 |
JP2018107448A (ja) * | 2016-12-26 | 2018-07-05 | 豊田合成株式会社 | Iii族窒化物半導体発光素子とその製造方法 |
CN115831719A (zh) * | 2023-02-02 | 2023-03-21 | 北京大学 | 一种Si衬底上高质量AlN薄膜材料的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4117402B2 (ja) | 2008-07-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7220314B2 (en) | Single crystalline aluminum nitride film, method of forming the same, base substrate for group III element nitride film, light emitting device and surface acoustic wave device | |
JP4117402B2 (ja) | 単結晶窒化アルミニウム膜およびその形成方法、iii族窒化物膜用下地基板、発光素子、並びに表面弾性波デバイス | |
US7621998B2 (en) | Single crystalline gallium nitride thick film having reduced bending deformation | |
KR100718188B1 (ko) | 비극성 a면 질화물 반도체 단결정 기판 및 이의 제조방법 | |
JP5252465B2 (ja) | ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長 | |
US8450192B2 (en) | Growth of planar, non-polar, group-III nitride films | |
KR101204029B1 (ko) | 질화갈륨 단결정 후막의 제조방법 | |
JP2016034899A (ja) | 最初のiii族−窒化物種晶からの熱アンモニア成長による改善された結晶性のiii族−窒化物結晶を生成するための方法 | |
JP2009543946A (ja) | ワイドバンドギャップ半導体材料 | |
JP4825747B2 (ja) | 非極性面iii族窒化物単結晶の製造方法 | |
JP4340866B2 (ja) | 窒化物半導体基板及びその製造方法 | |
US7338555B2 (en) | Highly crystalline aluminum nitride multi-layered substrate and production process thereof | |
US7740823B2 (en) | Method of growing III group nitride single crystal and III group nitride single crystal manufactured by using the same | |
WO2013058350A1 (ja) | 周期表第13族金属窒化物半導体結晶の製造方法、及び該製造方法により製造される周期表第13族金属窒化物半導体結晶 | |
JP4481118B2 (ja) | 高結晶性窒化アルミニウム積層基板の製造方法 | |
JP2012031027A (ja) | 単結晶窒化アルミニウムの製造方法 | |
JP2006351641A (ja) | Iii族窒化物半導体基板の製造方法 | |
TWI254465B (en) | Method of manufacturing III-V group compound semiconductor | |
Matsuoka et al. | Paving the way to high-quality indium nitride: the effects of pressurized reactor | |
JP2008100860A (ja) | 単結晶窒化アルミニウム積層基板の製造方法 | |
JP2006069814A (ja) | 窒化アルミニウム積層基板 | |
JP2013199412A (ja) | Iii族窒化物半導体結晶の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060904 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070104 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070118 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20071023 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20071023 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080311 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20080328 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080402 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080331 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |