JP2004135946A - 内視鏡用洗浄消毒装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内視鏡の管路内への接続口を洗浄/消毒できる内視鏡用洗浄消毒装置を提供する。
【解決手段】内視鏡用洗浄消毒装置50は、流体を貯留および排出可能な洗浄槽2の内部に配設され、流体挿通管路およびこの流体挿通管路に流体を導入可能な口金部32を備えた内視鏡1と、この内視鏡1の管路の口金部32に接続されるコネクタ30と、管路に流体を供給する流体循環装置60とを有する。そして、外力により変形され、口金部32とコネクタ30との間の流路をシール可能なパッキン部材31と、このパッキン部材31に外力を加えて流路をシールするシール状態と、このシール状態から開放する開放状態とに制御可能なエアーコンプレッサ20とを備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】内視鏡用洗浄消毒装置50は、流体を貯留および排出可能な洗浄槽2の内部に配設され、流体挿通管路およびこの流体挿通管路に流体を導入可能な口金部32を備えた内視鏡1と、この内視鏡1の管路の口金部32に接続されるコネクタ30と、管路に流体を供給する流体循環装置60とを有する。そして、外力により変形され、口金部32とコネクタ30との間の流路をシール可能なパッキン部材31と、このパッキン部材31に外力を加えて流路をシールするシール状態と、このシール状態から開放する開放状態とに制御可能なエアーコンプレッサ20とを備えている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は内視鏡を洗浄/消毒等するための内視鏡用洗浄消毒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、内視鏡は体腔内の検査や治療を行うために頻繁に使用されている。内視鏡を洗浄消毒するために、例えば特許文献1に開示されているような内視鏡用洗浄消毒装置が使用されている。この装置では内視鏡を洗浄槽内にセットした後、洗浄槽内に洗浄液を溜め、超音波振動等によって洗浄を行うとともに、内視鏡管路内に送液することにより内視鏡の内外部を洗浄する。そして、エアーコンプレッサを作動させて圧縮空気を内視鏡の各管路内に送気し、管路内の液体を除去する。その後、内視鏡を消毒液に浸漬、送液することにより消毒を行い、圧縮空気の送気により消毒液を内視鏡管路内から排出する。さらに洗浄水を用いてすすぎを行い、最後に内視鏡管路内に送気して管路内の除水を行っている。
【0003】
また、例えば内視鏡用洗浄消毒装置では、この装置に接続された洗浄チューブを内視鏡の接続口に接続して内視鏡の管路内に洗浄液や消毒液を送液し、洗浄/消毒を行っている。洗浄チューブと接続口の接続部は、その部分の洗浄性および消毒性を考慮して意図的に常に液漏れする構造となっている。
【0004】
一方、内視鏡用洗浄消毒装置には送液量や送液圧力の変化量を測定して自動的に内視鏡の管路内の詰まりを検知する機能を備えている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−28669号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような内視鏡用洗浄消毒装置に接続された内視鏡の接続口は、この部分の洗浄性および消毒性を考慮して常に液漏れするような構造にすると、内視鏡の管路内の詰まりを検知するときに液漏れされる方向に常に送液量のうちの一部が送液されるので、管路内に送液される送液量や送液圧力が安定せず、精度良く検知することができなくなる。
【0007】
逆に、内視鏡管路内の詰まりを精度良く検知させるためには、接続口から液漏れしないようにすれば良いが、このような構成とするとこの部分から液漏れしなくなるので、接続口の洗浄性および消毒性が悪くなってしまう。
【0008】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、内視鏡の管路内への接続口を洗浄/消毒できる内視鏡用洗浄消毒装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の流体を貯留および排出可能な洗浄槽の内部に配設され、流体挿通管路およびこの流体挿通管路に流体を導入可能な接続口を備えた内視鏡と、前記内視鏡の流体挿通管路の接続口に接続される接続コネクタと、前記流体挿通管路に流体を供給する流体供給手段とを有する内視鏡用洗浄消毒装置においては、外力により変形され、前記接続口と接続コネクタとの間の流路をシール可能なシール部材と、このシール部材に外力を加えて前記流路をシールするシール状態と、このシール状態から開放する開放状態とに制御可能なシール部材付勢手段とを具備することを特徴とするものである。
【0010】
また、前記シール部材付勢手段は、流体を前記シール部材に供給して圧力を付加して変形させてシール状態にし、圧力付加を止めて開放状態にする圧力付加機構を有することが好適である。
【0011】
また、この発明の他の内視鏡用洗浄消毒装置においては、流体を貯留および排出可能な洗浄槽の内部に配設され、流体挿通管路およびこの流体挿通管路に流体を導入可能な接続口を備えた内視鏡と、この内視鏡の接続口に接続され、流体挿通管路の内部に流体を導入可能、および、前記接続口の壁部に向けて流体を導入可能な少なくとも2経路の流体供給手段に接続された接続コネクタと、前記壁部に向けて導入される流体の力により変形可能で、前記接続口と接続コネクタとの間のクリアランス部に設けられてこれらの間の流路をシール可能なシール部材と、前記流体供給手段により少なくとも前記壁部に向けて供給された流体の圧力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手段の圧力検出結果に基づいて前記接続コネクタの前記内視鏡の接続口への接続状態を判別する接続状態判別手段とを具備することを特徴とするものである。
【0012】
また、前記シール部材に流体を供給してこのシール部材を変形させて前記流路をシールした後、前記内視鏡の流体挿通管路内に流体を導入したときの流量を検知して流体挿通管路の詰まりを検知する流量検知手段と、前記流体供給手段によるシール部材への流体の供給を停止してシール部材を元の形状に変形させて前記流路を確保し、前記流体挿通管路内に流入させた流体を前記流路に流入させて前記接続口の壁部に接触させるようにシール部材の変形を制御する制御手段とをさらに具備することが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
(構成)
図1は内視鏡用洗浄消毒装置50の概略を示している。この実施の形態にかかる内視鏡用洗浄消毒装置50は、洗浄槽2と、この洗浄槽2に配設される内視鏡1と、洗浄槽2や内視鏡1の内部に設けられた図示しないチャンネル(流体挿通管路)や例えば吸引バルブが接続される図示しない吸引口(流体挿通管路)などに送液、送気等を行う後述する各種部材(例えば、流体供給手段としての流体循環装置60)とを備えている。
【0015】
この洗浄槽2の底面には、洗浄槽2内に溜められた液体を超音波振動させて内視鏡1の洗浄を行う例えばランジュバン型の超音波振動子8を装着した振動板と、循環液吸引口12とが配設されている。さらに、この洗浄槽2の底面には、液体を溜める位置と、液体を排出する位置とに切り換え可能な管路切り換え弁26が配設されている。この切り換え弁26は、液体を排出する位置では、後述する複数の位置にさらに切り換え可能となっている。
【0016】
洗浄槽2の側面には、後述するようにして液体(洗浄液/消毒液)が送液および気体(エアー)が送気される洗浄槽側接続口15と、エアーが供給される洗浄槽側コネクタ35とがそれぞれ複数設けられている。洗浄槽側接続口15には、洗浄槽2内に向かって洗浄用送液チューブ17の一端が接続される。また、洗浄槽側コネクタ35には、洗浄槽2に向かってエアー供給チューブ34の一端が接続される。ところで、内視鏡1の例えば吸引口などの開口には、後述する内視鏡側コネクタ(接続コネクタ)30が接続される。そして、洗浄用送液チューブ17の他端は、内視鏡1のチャンネルや内視鏡側コネクタ30に接続される。同様に、エアー供給チューブ34の他端も内視鏡1のチャンネルや内視鏡側コネクタ30に接続される。なお、内視鏡1の電子部品には、液体が接触するのを防止するように、例えばキャップ(図示せず)などが装着される。
【0017】
図2(A)に示すように、内視鏡1には、外方に向けて突出し、例えば吸引口などとして機能する筒状の口金部(接続口)32が設けられている。この口金部32には内視鏡1の挿入部の先端部に通じる開口32aと、外周に設けられ、内視鏡側コネクタ30が嵌合されるフランジ部32bとが設けられている。
【0018】
内視鏡側コネクタ30は、口金部32を覆うように内部に凹部(内孔)を有するキャップ状に形成されている。この内孔には、開口32aに通じるとともに突出して開口した内視鏡管路洗浄用液体供給口30aを有する内視鏡管路洗浄用管路30bが形成され、さらにフランジ部32bを覆うように凹部30cが形成されている。内視鏡管路洗浄用液体供給口30aには、内視鏡管路洗浄用チューブ17が接続される。また、口金部32の先端の外周に当接される部分には、エアーの供給および排気により膨張/収縮するパッキン部材(シール部材)31が配設されている。このパッキン部材31の内部、すなわち、内視鏡側コネクタ30の内孔側から外側に向かって内視鏡側コネクタ30の肉部内部には、エアー供給管路33が形成され、さらに、内視鏡側コネクタ30の上端部から外部に向かって突出するとともに開口したエアー供給口33aが設けられている。図2(A)および図2(B)に示すように、エアー供給管路33は内視鏡側コネクタ30の内孔から側方に湾曲して形成されている。なお、エアー供給口33aには、エアー供給チューブ34が接続される。
【0019】
また、図1に示すように、この内視鏡用洗浄消毒装置50には、洗浄槽2の内部に例えば水道水を入れる流体循環装置60が設けられている。この流体循環装置60は、蛇口3と、この蛇口3からの水(液体)の流量を制御する電磁弁4と、給水フィルタ5と、3つの方向に分岐されたうちの1つの接続部に接続された3方向弁6と、3方向弁6のうちの他の1つの接続部に接続され、高圧液を噴射するノズル7とを順に備えている。また、3方向弁6の最後の1つの接続部には、第1の流液洗浄用管路10aと、流液洗浄用ポンプ9と、第2の流液洗浄用管路10bと、上述した循環液吸引口12とが順に接続されている。
【0020】
このため、洗浄槽2内に溜められた液体は、循環液吸引口12に引き込まれると、第2の流液洗浄用管路10bを通してポンプ9に供給されて圧力が加えられ、第1の流液洗浄用管路10aおよび3方向弁6を通してノズル7から洗浄槽2内に再び排出する、つまり、洗浄槽2内に溜められた液体が循環するようになっている。
【0021】
また、第2の流液洗浄用管路10bは分岐されて第1の内視鏡管路内洗浄用管路11aと、管路内洗浄用ポンプ13と、第2の内視鏡管路内洗浄用管路11bと、逆止弁43と、ブロック14と、電磁弁16と、上述した洗浄槽側接続口15が順に接続されている。ブロック14には、さらに圧力センサ(圧力検出手段)29と、この圧力センサ29で検出した検出値に基づいて開閉されるリリーフ弁28とが接続されている。
【0022】
図3に示すように、上述したリリーフ弁28は、縦断面が略凸字状に形成された内孔28gを有し、上下に開口が形成されて貫通した筐体28hを備えている。上側の第1の開口側には、ねじ部28iが形成され、下側の第2の開口28jは、上側の第1の開口(ねじ部28i)に比べて開口径が小さく絞られている。また、筐体28hの第2の開口28j側には、第1の開口と第2の開口28jとのそれぞれの中心を結んだ線分の延長線である中心軸に対して直交して第3の開口28kが形成されている。凸字状の内孔28gの底部と、第3の開口28kとの間には、内孔28g径にほぼ一致する径を有するダイヤフラム28aが配設されている。また、上述したねじ部28iには、柱状ねじ部28cが螺着されている。そして、この柱状ねじ部28cとダイヤフラム28aとの間には、ばね部材28bが配設されている。一方、柱状ねじ部28cには、上述した圧力センサ29に接続されたモータ28dが装着され(図1参照)、柱状ねじ部28cをねじ部28iに対して相対的に回転可能となっている。すなわち、モータ28dを回転させることによって、柱状ねじ部28cをねじ部28iに螺着させて柱状ねじ部28cを上下方向に移動させるようになっている。そして、柱状ねじ部28cとダイヤフラム28aとの間のばね28bの長さを変化させてダイヤフラム28aに予め加えられる第2の開口28j側への圧力を変化させている。
【0023】
このため、ブロック14を介して第2の開口28jに流体が導入されると、その流体の圧力にともなってダイヤフラム28aがばね28bの圧力に抗して上方に移動して(ばね28bが縮んで)流体が第2の開口28jから第3の開口28kを介して筐体28hの外側に流れてブロック14内に加えられる圧力を小さくするようにしている。さらに、リリーフ弁28の第3の開口28kは、上述した管路切り換え弁26に接続され、第3の開口28kから排出された液体は、管路切り換え弁26に送液される。
【0024】
なお、上述した圧力センサ29およびリリーフ弁28は、それぞれ内視鏡用洗浄消毒装置50の制御装置(図示せず)に接続され、フィードバック制御されて、液体が循環しないときにダイヤフラム28aに対して任意の圧力が維持されるようになっている。したがって、ダイヤフラム28aが上下するときの圧力(開放圧)は、モータ28dで制御される。
【0025】
上述した管路切り換え弁26には、排水管路25と、排水ポンプ27とが順に接続されている。さらに、管路切り換え弁26には、消毒液タンク21と、第1の消毒液管路22aと、注入ポンプ23と、第2の消毒液管路22bと、洗浄槽2に注入可能な消毒液注入ノズル24とが順に接続されている。すなわち、管路切り換え弁26は、排水管路25に接続される位置と、消毒液タンク21に接続される位置と、さらに液体を溜める位置とに切り換えられる。
【0026】
このため、リリーフ弁28から管路切り換え弁26に送られた液体は、排水管路25および排水ポンプ27を通して装置50の外部に排出可能となっている。また、洗浄槽2内に溜められた消毒液は、管路切り換え弁26と、第1の消毒液管路22aと、注入ポンプ23と、第2の消毒液管路22bを通して消毒液注入ノズル24から洗浄槽2内に再び排出され、つまり、洗浄液が循環するようになっている。
【0027】
上述したブロック14には、さらに、エアー供給管路19と、電磁弁18と、エアーコンプレッサ20と、電磁弁38と、3方向弁37と、ブロック36と、上述した洗浄槽側コネクタ35とに順に接続されている。ブロック36には、さらに圧力センサ(圧力検出手段)40と、リリーフ弁39とがそれぞれ接続されている。これらの圧力センサ40やリリーフ弁39は、それぞれ内視鏡用洗浄消毒装置50の制御装置(図示せず)に接続され、フィードバック制御されて、エアー供給時に圧力が所定の値を超えないようになっている。
【0028】
このため、電磁弁38が開いた状態でエアーコンプレッサ20を駆動させると、3方向弁37、ブロック36、洗浄槽側コネクタ35およびエアー供給チューブ34を介して内視鏡1の内部に送気される。したがって、内視鏡側コネクタ30のエアー供給口33aからエアー供給管路33に送気されると、パッキン部材31が口金部32の側部に付勢され、口金部32の開口32aに通じるクリアランス部41aと、フランジ部32b側に設けられたクリアランス部41bとが遮断(シール)され、シール状態にされる。このように、パッキン部材31に圧力を付加する圧力付加機構を有する付勢手段(シール部材付勢手段)が形成されている。言い換えると、パッキン部材31の変形を制御する変形制御手段が形成されている。また、同様に、電磁弁16,18が開いた状態でエアーコンプレッサ20を駆動させると、エアー供給管路19、ブロック14、電磁弁16、洗浄槽側接続口15および洗浄用送液チューブ17を介して内視鏡1の内部に送気される。
【0029】
(作用)
このように形成された内視鏡用洗浄消毒装置50を用いて内視鏡1を洗浄するときの作用について説明する。
【0030】
まず、洗浄槽2内の管路切り換え弁26を閉じた状態にしておく。そして、内視鏡1の電子部品の露出部等にキャップなどの防水処理を施し、口金部32に内視鏡側コネクタ30を取り付けておく。この状態で内視鏡1を洗浄槽2内に配置し、内視鏡管路洗浄用チューブ17を内視鏡1のチャンネルおよび内視鏡側コネクタ30と、洗浄槽側接続口15とに接続する。また、エアー供給チューブ34を内視鏡1のチャンネルおよび内視鏡側コネクタ30と、洗浄槽側コネクタ35とに接続する。
【0031】
その後、図示しない各種スイッチの操作を行い、洗浄/消毒/すすぎ(送気)/消毒の各工程を行う。
まず、洗浄工程では、流量を制御する状態で電磁弁4を開いた状態にし、水道蛇口3からの洗浄水を電磁弁4、給水フィルタ5、3方向弁6およびノズル7を介して洗浄槽2内に供給する。一定時間の経過後、流液洗浄が開始され、一定の水位になると電磁弁4が閉じられて給水を自動的に停止する。そして、循環液吸引口12から第2の流液洗浄用管路10b、流液洗浄用ポンプ9、第1の流液洗浄用管路10a、3方向弁6およびノズル7を介して洗浄槽2内の液体を循環させる。
【0032】
この工程では、内視鏡1に付着した大きな汚れ、柔らかい汚れ、軽い汚れなどが落とされる。すなわち、洗浄槽2内で渦巻いている流液やノズル7から噴出された液体の流体圧力(衝撃力)などによって汚れが落とされる。そして、このような流液洗浄工程は、所定時間経過後に終了する。すなわち、流液洗浄用ポンプ9の動作を停止させて液体の循環を停止させる。
【0033】
続いて、洗浄槽2の底面に配置された超音波振動子8(振動板)を振動させることによって洗浄槽2内の液体を超音波振動させて超音波洗浄を行う。超音波洗浄では、内視鏡1に付着した堅い汚れや内視鏡1の複雑形状部の汚れなどが落とされる。そして、所定時間経過後に超音波振動子8の振動を停止させて超音波洗浄が終了する。
【0034】
次に、再び上述した流液洗浄工程を行い、超音波洗浄によって剥がれたり、落ちかかったりした汚れが落とされる。なお、超音波洗浄は、液体を循環させた状態、すなわち流液洗浄工程で行っても構わない。また、超音波洗浄は、浸け置き洗い後に行ってもよい。
【0035】
洗浄工程の終了後、管路切り換え弁26を排水側に開くと同時に、排水ポンプ27を駆動させ、排水管路25によって洗浄槽2内の洗浄液を外部に排出する。その後、電磁弁4を開いて、新しい水道水が洗浄槽2内に供給されるとともに、内視鏡管路内洗浄用ポンプ13が駆動される。このとき、所定の時間経過後に管路切り換え弁26を閉じる。このようにして、すすぎを行う。また、このすすぎ工程の後半では内視鏡管路内洗浄用ポンプ13を停止させ、エアーコンプレッサ20を駆動して、洗浄槽側コネクタ35を介して内視鏡1の内部(例えば各種チャンネル)内にエアーを供給して内視鏡1の内部の水切り(乾燥)を行う。
【0036】
このような、すすぎ工程の終了後、続いて消毒を行う。消毒工程では、初めに消毒液タンク21内の消毒液が注入ポンプ23、消毒液注入管路22を介してノズル24から洗浄槽2内に供給される。内視鏡1は、洗浄槽2に溜められた消毒液に完全に浸漬されるとともに、内視鏡管路内洗浄用ポンプ13を駆動させて洗浄槽2の内部の消毒液を循環させるとともに、洗浄槽2内の消毒液を洗浄槽側接続口15に供給して内視鏡1の内部の消毒を行う。
【0037】
この消毒工程により、内視鏡用洗浄消毒装置50内の汚れた管路全てに消毒液が回り、洗浄槽2内も自動的に消毒される。このとき、送水圧を低く設定し、泡立ちを抑えて各種管路内に薬液を充填させる。そして、所定時間が経過すると、管路切り換え弁26が回収側に開き、消毒液が消毒液タンク21内に回収される。
【0038】
消毒工程の終了後、再び上述したすすぎ工程を行う。その後、排水ポンプ27を駆動させて液体の排水を行い、エアーコンプレッサ20を駆動させて内視鏡1の管路内の水切り(乾燥)を行い、さらに一定時間経過後、排水ポンプ27を停止させる。
【0039】
なお、洗浄工程時、内視鏡管路内洗浄用ポンプ13の作動により、内視鏡管路洗浄用チューブ17から内視鏡管路内に送液される。このとき、電磁弁18を閉じ、電磁弁38を開く。また、3方向弁37を開き、数秒間エアーコンプレッサ20を作動させる。すると、パッキン部材31にエアーが供給され、パッキン部材31が膨張し、口金部32の外周部(壁部)に密着する。このため、内視鏡側コネクタ30と、内視鏡1の口金部32との間の流路(クリアランス41a,41b)がシールされ、この流路を流れて口金部32の外周部等に接触して洗浄等を行っていた液体(洗浄液)やエアーがパッキン部材31によってシールされて、内視鏡管路内洗浄用ポンプ13によって送液された液体が全て内視鏡1の管路内に送液されるようになる。
【0040】
また、圧力センサ40により、このときの圧力変化を検知し、パッキン部材31の内部(エアー供給管路33内)の圧力変化が認識され、パッキン部材31が破損しているときは圧力が徐々に低下し、シールが不十分であると判定される。このため、不十分であると判定された場合には、内視鏡用洗浄消毒装置50の制御装置(接続状態判別手段)からエラー表示され、内視鏡側コネクタ30のパッキン部材31に破損があることをユーザーに認知させるとともに、工程を終了させる。
【0041】
一方、シールが十分であるときには、引き続き内視鏡1の管路内の開口の詰まり具合の検査を行う。内視鏡管路は、処置時に付着した汚れなどによって詰まりが生じていると、送液量が減少し、送液圧力が上昇するので、この流量変化量や圧力変化量を圧力センサ29で検知(流量検知手段)し、予め設定された閾値を超えると内視鏡用洗浄消毒装置50の制御装置からエラー表示され、内視鏡管路に詰まりが生じていることをユーザーに認知させるとともに、工程を終了させる。
【0042】
詰まり検知を終了させた後、3方向弁37を外気に開放し、パッキン部材31を収縮させる。これにより、内視鏡側コネクタ30と、内視鏡1の口金部32と間の流路のシールがシール状態から開放状態に変更され、クリアランス部41bにも洗浄液が送液されて、内視鏡1の口金部32が洗浄される。
【0043】
消毒工程においても同様に行い、このときには、消毒液によりクリアランス部41bが消毒液に浸漬され、内視鏡1の口金部32の消毒を行う。
【0044】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
装置50の内視鏡側コネクタ30と洗浄チューブ17,34に接続された内視鏡1の口金部32との間にクリアランス部41a,41b(流体の流路)を形成して口金部32を確実に洗浄/消毒することができる。
【0045】
また、内視鏡1の管路内の詰まりを精度良く検知することができる。
【0046】
すなわち、内視鏡1の口金部32を洗浄するときと、内視鏡1の管路内の詰まりを検知するときとでパッキン部材31を伸縮(変形)させて、流路を開放状態およびシール状態にして口金部32の洗浄/消毒、および管路内の詰まり検知を精度良く行うことができる。
【0047】
なお、この実施の形態では、リリーフ弁28のばね部材28bの圧力の調整を圧力センサ29による制御装置のフィードバックによって行っていたが、図4に示すように、ばね部28bの長さを調整する柱状ねじ部28c(図3参照)の移動距離28eをリミットスイッチ28fで検知して送液圧力を制御するようにしても構わない。モータ28dには、ベルト28nを介して柱状ねじ部28cが接続されている。この柱状ねじ部28cの上端には、鉤状の軸部28pが設けられ、この軸部28pが柱状ねじ部28cの上下動によって、所定の間隔に配置された2つのリミットスイッチ28fに接触する。すなわち、モータ28dの回転によってベルト28nを介して柱状ねじ部28cに動力が伝達され、この柱状ねじ部28cが上下動することによって軸部28pが上下動して、軸部28pが上限および下限に達したときにリミットスイッチ28fが働く。
【0048】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図5を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。この実施の形態では、内視鏡側コネクタ30と口金部32との接続部の構造の変形例について図5を用いて説明する。
【0049】
図5に示すように、この実施の形態にかかる内視鏡用洗浄消毒装置50の内視鏡1の口金部32には、内視鏡1の管路に連通された円筒部42と、この円筒部42の外周に設けられて内視鏡側コネクタ30が嵌合されるフランジ部32bとが形成されている。内視鏡側コネクタ30は、口金部32を覆うように内部に断面が凹字状の内孔を有するキャップ状に形成されている。この内孔には、円筒部42の内部に通じるとともに内視鏡1に対して反対側に突出して開口した内視鏡管路洗浄用液体供給口30aを有する内視鏡管路洗浄用管路30bが形成され、さらにフランジ部32bを覆うように凹部30cが形成されている。
【0050】
内視鏡側コネクタ30の内視鏡管路洗浄用液体供給口30aに対して反対側、すなわち、コネクタ30の内孔側には突出部30dが形成され、この突出部30dの外周には、エアーの供給および排気により膨張/収縮するパッキン部材31が配設されている。このパッキン部材31の内部、すなわち突出部30dには、内視鏡側コネクタ30の上端に向かって挿通されたエアー供給管路33が形成され、さらに、外部に向かって突出するとともに開口したエアー供給口33aが設けられている。このエアー供給管路33は、内視鏡側コネクタ30の内視鏡管路洗浄用管路30bに一旦近接して並設され、さらに互いに離れるように湾曲して形成されている。このような突出部30dが内視鏡1の口金部32の円筒内部42に挿入される。
【0051】
なお、この実施の形態にかかる作用、効果は第1の実施の形態と同一であるので、説明を省略する。
【0052】
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について図6を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。この実施の形態では、内視鏡側コネクタ30と口金部32(17h)との接続部の構造の他の変形例について図6を用いて説明する。
【0053】
(構成)
図6(A)に示すように、この実施の形態にかかる内視鏡側接続コネクタ30は、第1および第2の部材17a,17bからなる。第1の部材17aは、洗浄用送液チューブ17に接続される内視鏡管路洗浄用液体供給口30aと、フランジ部17cと、雄ねじ部17dと、送液管路17eと、この送液管路17eに沿って内視鏡管路洗浄用液体供給口30aの反対側に形成された突起部17jとを備えている。この突起部17jには、図6(B)に示すように、送液管路17eに対して直交した穴17kが形成されている。
【0054】
一方、図6(A)に示すように、第2の部材17bは筒型の筒状部に形成され、この筒状部の上端は、上述したフランジ部17cに当接される筒状端面17pとなっている。また、筒状部の内面には、上述した雄ねじ部17dに螺着される雌ねじ部17qが形成され、内視鏡1側の端部(筒状部の下端近傍)には、一部に切り欠き部17g(図6(C)参照)が形成され、さらに内方に向けて突出したフランジ部17fが形成されている。
【0055】
この第2の部材17bを内視鏡1の口金部17hに接続するときには、口金部17hのフランジ部17iと切り欠き部17gとを合わせてスライドさせて第2の部材17bを回転させると第2の部材17bが内視鏡1の口金部17hに装着される。第2の部材17bに第1の部材17aを装着するには、第1の部材17aの雄ねじ部17dを第2の部材17bの雌ねじ部17qに螺着させて突起部17jが筒状部の内部42に挿入される。
【0056】
(作用)
突起部17jは内部が空洞になっており(送液管路17eが形成され)、送液できるようになっているが、側面にも穴17kが空けられ、送液された液体が穴17kから漏れ出すようになっている。また、第1の部材17aのフランジ部17cは、第2の部材の上端面(筒状端面17p)に突き当てられる。このとき、第1の部材17aの突起部17jと、内視鏡1の口金部17hの内部42との干渉により、内視鏡側コネクタ30は、内視鏡1の口金部17hから抜け難くなっている。そして、この状態では、内視鏡側コネクタ30と内視鏡1の口金部17hとの間にはクリアランス(流路)17mが形成されている。
【0057】
この状態で内視鏡用洗浄消毒装置50から供給される洗浄液および消毒液は、第1の部材17aの送液管路17eを経由し、突起部17jにより内視鏡1の管路内に供給されるとともに、突起部17jの穴17kからクリアランス部17mに流入して内視鏡側コネクタ30から確実に液体が漏れ出すので、内視鏡1の口金部17hが確実に洗浄/消毒される。
【0058】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
第1の部材17aの突起部17jの穴17kから確実に液体がクリアランス部17mに漏れ出す(噴出される)ので、口金部17hの洗浄/消毒を確実に行うことができる。
【0059】
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について図7を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。この実施の形態では、内視鏡用洗浄消毒装置50の洗浄用送液チューブ17により接続される内視鏡1の口金部1hの構造について図7を用いて説明する。
【0060】
(構成)
図7に示すように、洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30は部品1a,1b,1c,1dで構成されている。この部品1aは、内視鏡1の口金部1hに接続するためのスリット部1eと、送気/送液用管路1fとを備えている。また、部品1aは、部品1bやばねからなる部品1cが脱落してしまうのを防ぐ構造1gを備えている。部品1bは部品1aの胴部を図7中の上下方向にスライド可能な筒状に形成され、部品1aのスリット部1eが露わになる方向に力が働くと、ばねからなる部品1cの作用で部品1bが押し下げられてスリット部1eを覆うようになっている。部品1dは、部品1bや部品1cが外れるのを防止するとともに、内視鏡用洗浄消毒装置50から洗浄/消毒液の供給を受けるためのチューブを連結できるような構造となっている。
【0061】
(作用)
洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30を内視鏡1の口金部1hに接続するときには、部品1bをスライドさせることにより部品1aのスリット部分1eを露出させる。そこに内視鏡1の口金部1hのフランジ部1iを挿入した後、部品1bをスライドさせた位置で保持していた手を離すと、ばねからなる部品1cの作用により部品1bが部品1aのスリット部1eを覆うようになり、接続状態が維持される。
【0062】
チューブ17を介して内視鏡用洗浄消毒装置50から送られる洗浄/消毒液は部品1aの内部を通り、内視鏡1の口金部1hから内視鏡1の管路内に供給できるようになっている。また、部品1aのスリット部1eと、内視鏡1の口金部1hのフランジ部1iとの間には、適当な隙間(クリアランス部)が設けられているため、洗浄/消毒液はその隙間から漏れ出すようになっている。このとき、部品1bがスリット部1eを覆っているため、洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30が内視鏡の口金部1hから外れることが防止される。
【0063】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
内視鏡用洗浄消毒装置50から供給される洗浄/消毒液は内視鏡1の管路に供給されるとともにクリアランス部からも漏れる構造となっているため、内視鏡1の口金部1hの洗浄/消毒を確実に達成することができる。
【0064】
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態について図8を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。この実施の形態では、内視鏡用洗浄消毒装置50の洗浄用送液チューブ17により接続される内視鏡1の口金部1hの構造について図8を用いて説明する。
【0065】
(構成)
図8に示すように、洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30は部品2aで構成されている。この部品2aは内視鏡1の口金部2bと接続するためのスリット部2cおよび挿入溝部2dと送気/送液用の管路2eとを備えている。また、部品2aの上部は内視鏡用洗浄消毒装置50から洗浄/消毒液の供給を受けるためのチューブ(洗浄用送液チューブ17)を連結できるような構造となっている。
【0066】
(作用)
洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30を内視鏡1の口金部2bに接続するときには、部品2aの挿入溝部2dを内視鏡1の口金部2bのシャフト部2fに押し込んで接続する。ここでは、取り付け、取り外しともに材料の弾性が利用される。
【0067】
洗浄用送液チューブ17を介して内視鏡用洗浄消毒装置50から送られる洗浄/消毒液は、部品2aの内部を通り、内視鏡1の口金部2bから内視鏡1の管路内に供給できるようになっている。また、部品2aのスリット部2cと内視鏡1の口金部2bのフランジ間には適当な隙間(クリアランス部)が設けられるため、洗浄/消毒液はその隙間から漏れるようになっている。このとき、部品2aの挿入溝2dは内視鏡1の口金部2bのシャフト2fの径より狭くなっているため、取り外すための力が働かない限り洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30が内視鏡1の口金部2bから外れることが防止される。
【0068】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
内視鏡用洗浄消毒装置50から供給される洗浄/消毒液は内視鏡1の管路に供給されるとともにクリアランス部からも漏れる構造となっているため、内視鏡1の口金部2bの洗浄/消毒を確実に達成することができる。
【0069】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0070】
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
【0071】
[付記]
(付記項1) 内視鏡洗浄消毒装置と内視鏡口金部を接続する洗浄チューブにおいて、
前記内視鏡口金部と接続するコネクタ部に、エアー圧で膨張/収縮するシール部材とエアーを供給する管路を設けたことを特徴とする洗浄チューブ。
【0072】
(付記項2) 付記項1に記載の洗浄チューブを接続する内視鏡洗浄消毒装置において、
エアー供給手段と、この供給手段によって供給されたエアーの圧力を検知するエアー圧検知手段を有することを特徴とする内視鏡洗浄消毒装置。
【0073】
(付記項3) 付記項2に記載の内視鏡洗浄消毒装置において、
前記シール部材にエアーを供給し、シール部材を膨張させて洗浄チューブと内視鏡口金部との接続部をシールした後、内視鏡管路に送液し、この時の送液量または送液圧を検知する手段、および、シール部のエアーを抜き、収縮させてシールを解除した後、内視鏡管路に送液し、洗浄液または消毒液を意図的に内視鏡口金部に液漏れさせるように制御可能としたことを特徴とする内視鏡用洗浄消毒装置。
【0074】
(付記項4) 流体管路を接続する接続コネクタにおいて、外力により形状または大きさが変わることによりシール可能なシール部材と、前記シール部材に外力を加えて付勢する付勢手段とを備えたことを特徴とする接続コネクタ。
【0075】
(付記項5) 付記項4に記載の接続コネクタにおいて、
前記付勢手段は、流体を前記シール部材に供給して圧力を加えることを特徴とする接続コネクタ。
【0076】
(付記項6) 第1の流体の圧力により形状または大きさが変わることによりシール可能なシール部材と、前記シール部材に外部より第1の流体を導入して圧力を加えて付勢する流体導入部とを備え、
内部を流れる第2の流体の流れを接続する流体接続コネクタと、前記流体導入部に前記第1の流体を供給する流体供給手段と、前記流体導入部に供給された前記第1の流体の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段の検出結果に基づいて前記第2の流体を接続する前記流体接続コネクタの接続状態を判断する接続状態判断手段とを備えたことを特徴とする流体接続装置。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、内視鏡の管路内への接続口を洗浄/消毒できる内視鏡用洗浄消毒装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡用洗浄消毒装置の構成を示す概略図。
【図2】(A)は内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図、(B)は(A)の2A−2A線に沿うコネクタの断面図。
【図3】リリーフ弁の構成を示す概略図。
【図4】リリーフ弁に付随する構成を示す概略図。
【図5】図2に示す内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図の変形例。
【図6】(A)は図2に示す内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図の他の変形例、(B)は、第1の部材の突起部を側方から見たときの概略的な斜視図、(C)は、第1および第2の部材を接合した状態で内視鏡の口金部に装着するときの様子を示す概略的な斜視図。
【図7】(A)は内視鏡の口金部とコネクタとを接続させる構造を示す概略図、(B)は内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図。
【図8】(A)は内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図、(B)は(A)の8A−8A線に沿う断面図、(C)は(B)の状態から口金部とコネクタとを分離することを説明する概略的な断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡、2…洗浄槽、17…内視鏡管路洗浄用チューブ、20…エアーコンプレッサ、29…圧力センサ、30…内視鏡側コネクタ、30a…内視鏡管路洗浄用液体供給口、30b…内視鏡管路洗浄用管路、30d…突出部、31…パッキン部材、32…口金部、33…エアー供給管路、33a…エアー供給口、34…エアー供給チューブ、41a,41b…クリアランス部
【発明の属する技術分野】
この発明は内視鏡を洗浄/消毒等するための内視鏡用洗浄消毒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、内視鏡は体腔内の検査や治療を行うために頻繁に使用されている。内視鏡を洗浄消毒するために、例えば特許文献1に開示されているような内視鏡用洗浄消毒装置が使用されている。この装置では内視鏡を洗浄槽内にセットした後、洗浄槽内に洗浄液を溜め、超音波振動等によって洗浄を行うとともに、内視鏡管路内に送液することにより内視鏡の内外部を洗浄する。そして、エアーコンプレッサを作動させて圧縮空気を内視鏡の各管路内に送気し、管路内の液体を除去する。その後、内視鏡を消毒液に浸漬、送液することにより消毒を行い、圧縮空気の送気により消毒液を内視鏡管路内から排出する。さらに洗浄水を用いてすすぎを行い、最後に内視鏡管路内に送気して管路内の除水を行っている。
【0003】
また、例えば内視鏡用洗浄消毒装置では、この装置に接続された洗浄チューブを内視鏡の接続口に接続して内視鏡の管路内に洗浄液や消毒液を送液し、洗浄/消毒を行っている。洗浄チューブと接続口の接続部は、その部分の洗浄性および消毒性を考慮して意図的に常に液漏れする構造となっている。
【0004】
一方、内視鏡用洗浄消毒装置には送液量や送液圧力の変化量を測定して自動的に内視鏡の管路内の詰まりを検知する機能を備えている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−28669号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような内視鏡用洗浄消毒装置に接続された内視鏡の接続口は、この部分の洗浄性および消毒性を考慮して常に液漏れするような構造にすると、内視鏡の管路内の詰まりを検知するときに液漏れされる方向に常に送液量のうちの一部が送液されるので、管路内に送液される送液量や送液圧力が安定せず、精度良く検知することができなくなる。
【0007】
逆に、内視鏡管路内の詰まりを精度良く検知させるためには、接続口から液漏れしないようにすれば良いが、このような構成とするとこの部分から液漏れしなくなるので、接続口の洗浄性および消毒性が悪くなってしまう。
【0008】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、内視鏡の管路内への接続口を洗浄/消毒できる内視鏡用洗浄消毒装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の流体を貯留および排出可能な洗浄槽の内部に配設され、流体挿通管路およびこの流体挿通管路に流体を導入可能な接続口を備えた内視鏡と、前記内視鏡の流体挿通管路の接続口に接続される接続コネクタと、前記流体挿通管路に流体を供給する流体供給手段とを有する内視鏡用洗浄消毒装置においては、外力により変形され、前記接続口と接続コネクタとの間の流路をシール可能なシール部材と、このシール部材に外力を加えて前記流路をシールするシール状態と、このシール状態から開放する開放状態とに制御可能なシール部材付勢手段とを具備することを特徴とするものである。
【0010】
また、前記シール部材付勢手段は、流体を前記シール部材に供給して圧力を付加して変形させてシール状態にし、圧力付加を止めて開放状態にする圧力付加機構を有することが好適である。
【0011】
また、この発明の他の内視鏡用洗浄消毒装置においては、流体を貯留および排出可能な洗浄槽の内部に配設され、流体挿通管路およびこの流体挿通管路に流体を導入可能な接続口を備えた内視鏡と、この内視鏡の接続口に接続され、流体挿通管路の内部に流体を導入可能、および、前記接続口の壁部に向けて流体を導入可能な少なくとも2経路の流体供給手段に接続された接続コネクタと、前記壁部に向けて導入される流体の力により変形可能で、前記接続口と接続コネクタとの間のクリアランス部に設けられてこれらの間の流路をシール可能なシール部材と、前記流体供給手段により少なくとも前記壁部に向けて供給された流体の圧力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手段の圧力検出結果に基づいて前記接続コネクタの前記内視鏡の接続口への接続状態を判別する接続状態判別手段とを具備することを特徴とするものである。
【0012】
また、前記シール部材に流体を供給してこのシール部材を変形させて前記流路をシールした後、前記内視鏡の流体挿通管路内に流体を導入したときの流量を検知して流体挿通管路の詰まりを検知する流量検知手段と、前記流体供給手段によるシール部材への流体の供給を停止してシール部材を元の形状に変形させて前記流路を確保し、前記流体挿通管路内に流入させた流体を前記流路に流入させて前記接続口の壁部に接触させるようにシール部材の変形を制御する制御手段とをさらに具備することが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
(構成)
図1は内視鏡用洗浄消毒装置50の概略を示している。この実施の形態にかかる内視鏡用洗浄消毒装置50は、洗浄槽2と、この洗浄槽2に配設される内視鏡1と、洗浄槽2や内視鏡1の内部に設けられた図示しないチャンネル(流体挿通管路)や例えば吸引バルブが接続される図示しない吸引口(流体挿通管路)などに送液、送気等を行う後述する各種部材(例えば、流体供給手段としての流体循環装置60)とを備えている。
【0015】
この洗浄槽2の底面には、洗浄槽2内に溜められた液体を超音波振動させて内視鏡1の洗浄を行う例えばランジュバン型の超音波振動子8を装着した振動板と、循環液吸引口12とが配設されている。さらに、この洗浄槽2の底面には、液体を溜める位置と、液体を排出する位置とに切り換え可能な管路切り換え弁26が配設されている。この切り換え弁26は、液体を排出する位置では、後述する複数の位置にさらに切り換え可能となっている。
【0016】
洗浄槽2の側面には、後述するようにして液体(洗浄液/消毒液)が送液および気体(エアー)が送気される洗浄槽側接続口15と、エアーが供給される洗浄槽側コネクタ35とがそれぞれ複数設けられている。洗浄槽側接続口15には、洗浄槽2内に向かって洗浄用送液チューブ17の一端が接続される。また、洗浄槽側コネクタ35には、洗浄槽2に向かってエアー供給チューブ34の一端が接続される。ところで、内視鏡1の例えば吸引口などの開口には、後述する内視鏡側コネクタ(接続コネクタ)30が接続される。そして、洗浄用送液チューブ17の他端は、内視鏡1のチャンネルや内視鏡側コネクタ30に接続される。同様に、エアー供給チューブ34の他端も内視鏡1のチャンネルや内視鏡側コネクタ30に接続される。なお、内視鏡1の電子部品には、液体が接触するのを防止するように、例えばキャップ(図示せず)などが装着される。
【0017】
図2(A)に示すように、内視鏡1には、外方に向けて突出し、例えば吸引口などとして機能する筒状の口金部(接続口)32が設けられている。この口金部32には内視鏡1の挿入部の先端部に通じる開口32aと、外周に設けられ、内視鏡側コネクタ30が嵌合されるフランジ部32bとが設けられている。
【0018】
内視鏡側コネクタ30は、口金部32を覆うように内部に凹部(内孔)を有するキャップ状に形成されている。この内孔には、開口32aに通じるとともに突出して開口した内視鏡管路洗浄用液体供給口30aを有する内視鏡管路洗浄用管路30bが形成され、さらにフランジ部32bを覆うように凹部30cが形成されている。内視鏡管路洗浄用液体供給口30aには、内視鏡管路洗浄用チューブ17が接続される。また、口金部32の先端の外周に当接される部分には、エアーの供給および排気により膨張/収縮するパッキン部材(シール部材)31が配設されている。このパッキン部材31の内部、すなわち、内視鏡側コネクタ30の内孔側から外側に向かって内視鏡側コネクタ30の肉部内部には、エアー供給管路33が形成され、さらに、内視鏡側コネクタ30の上端部から外部に向かって突出するとともに開口したエアー供給口33aが設けられている。図2(A)および図2(B)に示すように、エアー供給管路33は内視鏡側コネクタ30の内孔から側方に湾曲して形成されている。なお、エアー供給口33aには、エアー供給チューブ34が接続される。
【0019】
また、図1に示すように、この内視鏡用洗浄消毒装置50には、洗浄槽2の内部に例えば水道水を入れる流体循環装置60が設けられている。この流体循環装置60は、蛇口3と、この蛇口3からの水(液体)の流量を制御する電磁弁4と、給水フィルタ5と、3つの方向に分岐されたうちの1つの接続部に接続された3方向弁6と、3方向弁6のうちの他の1つの接続部に接続され、高圧液を噴射するノズル7とを順に備えている。また、3方向弁6の最後の1つの接続部には、第1の流液洗浄用管路10aと、流液洗浄用ポンプ9と、第2の流液洗浄用管路10bと、上述した循環液吸引口12とが順に接続されている。
【0020】
このため、洗浄槽2内に溜められた液体は、循環液吸引口12に引き込まれると、第2の流液洗浄用管路10bを通してポンプ9に供給されて圧力が加えられ、第1の流液洗浄用管路10aおよび3方向弁6を通してノズル7から洗浄槽2内に再び排出する、つまり、洗浄槽2内に溜められた液体が循環するようになっている。
【0021】
また、第2の流液洗浄用管路10bは分岐されて第1の内視鏡管路内洗浄用管路11aと、管路内洗浄用ポンプ13と、第2の内視鏡管路内洗浄用管路11bと、逆止弁43と、ブロック14と、電磁弁16と、上述した洗浄槽側接続口15が順に接続されている。ブロック14には、さらに圧力センサ(圧力検出手段)29と、この圧力センサ29で検出した検出値に基づいて開閉されるリリーフ弁28とが接続されている。
【0022】
図3に示すように、上述したリリーフ弁28は、縦断面が略凸字状に形成された内孔28gを有し、上下に開口が形成されて貫通した筐体28hを備えている。上側の第1の開口側には、ねじ部28iが形成され、下側の第2の開口28jは、上側の第1の開口(ねじ部28i)に比べて開口径が小さく絞られている。また、筐体28hの第2の開口28j側には、第1の開口と第2の開口28jとのそれぞれの中心を結んだ線分の延長線である中心軸に対して直交して第3の開口28kが形成されている。凸字状の内孔28gの底部と、第3の開口28kとの間には、内孔28g径にほぼ一致する径を有するダイヤフラム28aが配設されている。また、上述したねじ部28iには、柱状ねじ部28cが螺着されている。そして、この柱状ねじ部28cとダイヤフラム28aとの間には、ばね部材28bが配設されている。一方、柱状ねじ部28cには、上述した圧力センサ29に接続されたモータ28dが装着され(図1参照)、柱状ねじ部28cをねじ部28iに対して相対的に回転可能となっている。すなわち、モータ28dを回転させることによって、柱状ねじ部28cをねじ部28iに螺着させて柱状ねじ部28cを上下方向に移動させるようになっている。そして、柱状ねじ部28cとダイヤフラム28aとの間のばね28bの長さを変化させてダイヤフラム28aに予め加えられる第2の開口28j側への圧力を変化させている。
【0023】
このため、ブロック14を介して第2の開口28jに流体が導入されると、その流体の圧力にともなってダイヤフラム28aがばね28bの圧力に抗して上方に移動して(ばね28bが縮んで)流体が第2の開口28jから第3の開口28kを介して筐体28hの外側に流れてブロック14内に加えられる圧力を小さくするようにしている。さらに、リリーフ弁28の第3の開口28kは、上述した管路切り換え弁26に接続され、第3の開口28kから排出された液体は、管路切り換え弁26に送液される。
【0024】
なお、上述した圧力センサ29およびリリーフ弁28は、それぞれ内視鏡用洗浄消毒装置50の制御装置(図示せず)に接続され、フィードバック制御されて、液体が循環しないときにダイヤフラム28aに対して任意の圧力が維持されるようになっている。したがって、ダイヤフラム28aが上下するときの圧力(開放圧)は、モータ28dで制御される。
【0025】
上述した管路切り換え弁26には、排水管路25と、排水ポンプ27とが順に接続されている。さらに、管路切り換え弁26には、消毒液タンク21と、第1の消毒液管路22aと、注入ポンプ23と、第2の消毒液管路22bと、洗浄槽2に注入可能な消毒液注入ノズル24とが順に接続されている。すなわち、管路切り換え弁26は、排水管路25に接続される位置と、消毒液タンク21に接続される位置と、さらに液体を溜める位置とに切り換えられる。
【0026】
このため、リリーフ弁28から管路切り換え弁26に送られた液体は、排水管路25および排水ポンプ27を通して装置50の外部に排出可能となっている。また、洗浄槽2内に溜められた消毒液は、管路切り換え弁26と、第1の消毒液管路22aと、注入ポンプ23と、第2の消毒液管路22bを通して消毒液注入ノズル24から洗浄槽2内に再び排出され、つまり、洗浄液が循環するようになっている。
【0027】
上述したブロック14には、さらに、エアー供給管路19と、電磁弁18と、エアーコンプレッサ20と、電磁弁38と、3方向弁37と、ブロック36と、上述した洗浄槽側コネクタ35とに順に接続されている。ブロック36には、さらに圧力センサ(圧力検出手段)40と、リリーフ弁39とがそれぞれ接続されている。これらの圧力センサ40やリリーフ弁39は、それぞれ内視鏡用洗浄消毒装置50の制御装置(図示せず)に接続され、フィードバック制御されて、エアー供給時に圧力が所定の値を超えないようになっている。
【0028】
このため、電磁弁38が開いた状態でエアーコンプレッサ20を駆動させると、3方向弁37、ブロック36、洗浄槽側コネクタ35およびエアー供給チューブ34を介して内視鏡1の内部に送気される。したがって、内視鏡側コネクタ30のエアー供給口33aからエアー供給管路33に送気されると、パッキン部材31が口金部32の側部に付勢され、口金部32の開口32aに通じるクリアランス部41aと、フランジ部32b側に設けられたクリアランス部41bとが遮断(シール)され、シール状態にされる。このように、パッキン部材31に圧力を付加する圧力付加機構を有する付勢手段(シール部材付勢手段)が形成されている。言い換えると、パッキン部材31の変形を制御する変形制御手段が形成されている。また、同様に、電磁弁16,18が開いた状態でエアーコンプレッサ20を駆動させると、エアー供給管路19、ブロック14、電磁弁16、洗浄槽側接続口15および洗浄用送液チューブ17を介して内視鏡1の内部に送気される。
【0029】
(作用)
このように形成された内視鏡用洗浄消毒装置50を用いて内視鏡1を洗浄するときの作用について説明する。
【0030】
まず、洗浄槽2内の管路切り換え弁26を閉じた状態にしておく。そして、内視鏡1の電子部品の露出部等にキャップなどの防水処理を施し、口金部32に内視鏡側コネクタ30を取り付けておく。この状態で内視鏡1を洗浄槽2内に配置し、内視鏡管路洗浄用チューブ17を内視鏡1のチャンネルおよび内視鏡側コネクタ30と、洗浄槽側接続口15とに接続する。また、エアー供給チューブ34を内視鏡1のチャンネルおよび内視鏡側コネクタ30と、洗浄槽側コネクタ35とに接続する。
【0031】
その後、図示しない各種スイッチの操作を行い、洗浄/消毒/すすぎ(送気)/消毒の各工程を行う。
まず、洗浄工程では、流量を制御する状態で電磁弁4を開いた状態にし、水道蛇口3からの洗浄水を電磁弁4、給水フィルタ5、3方向弁6およびノズル7を介して洗浄槽2内に供給する。一定時間の経過後、流液洗浄が開始され、一定の水位になると電磁弁4が閉じられて給水を自動的に停止する。そして、循環液吸引口12から第2の流液洗浄用管路10b、流液洗浄用ポンプ9、第1の流液洗浄用管路10a、3方向弁6およびノズル7を介して洗浄槽2内の液体を循環させる。
【0032】
この工程では、内視鏡1に付着した大きな汚れ、柔らかい汚れ、軽い汚れなどが落とされる。すなわち、洗浄槽2内で渦巻いている流液やノズル7から噴出された液体の流体圧力(衝撃力)などによって汚れが落とされる。そして、このような流液洗浄工程は、所定時間経過後に終了する。すなわち、流液洗浄用ポンプ9の動作を停止させて液体の循環を停止させる。
【0033】
続いて、洗浄槽2の底面に配置された超音波振動子8(振動板)を振動させることによって洗浄槽2内の液体を超音波振動させて超音波洗浄を行う。超音波洗浄では、内視鏡1に付着した堅い汚れや内視鏡1の複雑形状部の汚れなどが落とされる。そして、所定時間経過後に超音波振動子8の振動を停止させて超音波洗浄が終了する。
【0034】
次に、再び上述した流液洗浄工程を行い、超音波洗浄によって剥がれたり、落ちかかったりした汚れが落とされる。なお、超音波洗浄は、液体を循環させた状態、すなわち流液洗浄工程で行っても構わない。また、超音波洗浄は、浸け置き洗い後に行ってもよい。
【0035】
洗浄工程の終了後、管路切り換え弁26を排水側に開くと同時に、排水ポンプ27を駆動させ、排水管路25によって洗浄槽2内の洗浄液を外部に排出する。その後、電磁弁4を開いて、新しい水道水が洗浄槽2内に供給されるとともに、内視鏡管路内洗浄用ポンプ13が駆動される。このとき、所定の時間経過後に管路切り換え弁26を閉じる。このようにして、すすぎを行う。また、このすすぎ工程の後半では内視鏡管路内洗浄用ポンプ13を停止させ、エアーコンプレッサ20を駆動して、洗浄槽側コネクタ35を介して内視鏡1の内部(例えば各種チャンネル)内にエアーを供給して内視鏡1の内部の水切り(乾燥)を行う。
【0036】
このような、すすぎ工程の終了後、続いて消毒を行う。消毒工程では、初めに消毒液タンク21内の消毒液が注入ポンプ23、消毒液注入管路22を介してノズル24から洗浄槽2内に供給される。内視鏡1は、洗浄槽2に溜められた消毒液に完全に浸漬されるとともに、内視鏡管路内洗浄用ポンプ13を駆動させて洗浄槽2の内部の消毒液を循環させるとともに、洗浄槽2内の消毒液を洗浄槽側接続口15に供給して内視鏡1の内部の消毒を行う。
【0037】
この消毒工程により、内視鏡用洗浄消毒装置50内の汚れた管路全てに消毒液が回り、洗浄槽2内も自動的に消毒される。このとき、送水圧を低く設定し、泡立ちを抑えて各種管路内に薬液を充填させる。そして、所定時間が経過すると、管路切り換え弁26が回収側に開き、消毒液が消毒液タンク21内に回収される。
【0038】
消毒工程の終了後、再び上述したすすぎ工程を行う。その後、排水ポンプ27を駆動させて液体の排水を行い、エアーコンプレッサ20を駆動させて内視鏡1の管路内の水切り(乾燥)を行い、さらに一定時間経過後、排水ポンプ27を停止させる。
【0039】
なお、洗浄工程時、内視鏡管路内洗浄用ポンプ13の作動により、内視鏡管路洗浄用チューブ17から内視鏡管路内に送液される。このとき、電磁弁18を閉じ、電磁弁38を開く。また、3方向弁37を開き、数秒間エアーコンプレッサ20を作動させる。すると、パッキン部材31にエアーが供給され、パッキン部材31が膨張し、口金部32の外周部(壁部)に密着する。このため、内視鏡側コネクタ30と、内視鏡1の口金部32との間の流路(クリアランス41a,41b)がシールされ、この流路を流れて口金部32の外周部等に接触して洗浄等を行っていた液体(洗浄液)やエアーがパッキン部材31によってシールされて、内視鏡管路内洗浄用ポンプ13によって送液された液体が全て内視鏡1の管路内に送液されるようになる。
【0040】
また、圧力センサ40により、このときの圧力変化を検知し、パッキン部材31の内部(エアー供給管路33内)の圧力変化が認識され、パッキン部材31が破損しているときは圧力が徐々に低下し、シールが不十分であると判定される。このため、不十分であると判定された場合には、内視鏡用洗浄消毒装置50の制御装置(接続状態判別手段)からエラー表示され、内視鏡側コネクタ30のパッキン部材31に破損があることをユーザーに認知させるとともに、工程を終了させる。
【0041】
一方、シールが十分であるときには、引き続き内視鏡1の管路内の開口の詰まり具合の検査を行う。内視鏡管路は、処置時に付着した汚れなどによって詰まりが生じていると、送液量が減少し、送液圧力が上昇するので、この流量変化量や圧力変化量を圧力センサ29で検知(流量検知手段)し、予め設定された閾値を超えると内視鏡用洗浄消毒装置50の制御装置からエラー表示され、内視鏡管路に詰まりが生じていることをユーザーに認知させるとともに、工程を終了させる。
【0042】
詰まり検知を終了させた後、3方向弁37を外気に開放し、パッキン部材31を収縮させる。これにより、内視鏡側コネクタ30と、内視鏡1の口金部32と間の流路のシールがシール状態から開放状態に変更され、クリアランス部41bにも洗浄液が送液されて、内視鏡1の口金部32が洗浄される。
【0043】
消毒工程においても同様に行い、このときには、消毒液によりクリアランス部41bが消毒液に浸漬され、内視鏡1の口金部32の消毒を行う。
【0044】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
装置50の内視鏡側コネクタ30と洗浄チューブ17,34に接続された内視鏡1の口金部32との間にクリアランス部41a,41b(流体の流路)を形成して口金部32を確実に洗浄/消毒することができる。
【0045】
また、内視鏡1の管路内の詰まりを精度良く検知することができる。
【0046】
すなわち、内視鏡1の口金部32を洗浄するときと、内視鏡1の管路内の詰まりを検知するときとでパッキン部材31を伸縮(変形)させて、流路を開放状態およびシール状態にして口金部32の洗浄/消毒、および管路内の詰まり検知を精度良く行うことができる。
【0047】
なお、この実施の形態では、リリーフ弁28のばね部材28bの圧力の調整を圧力センサ29による制御装置のフィードバックによって行っていたが、図4に示すように、ばね部28bの長さを調整する柱状ねじ部28c(図3参照)の移動距離28eをリミットスイッチ28fで検知して送液圧力を制御するようにしても構わない。モータ28dには、ベルト28nを介して柱状ねじ部28cが接続されている。この柱状ねじ部28cの上端には、鉤状の軸部28pが設けられ、この軸部28pが柱状ねじ部28cの上下動によって、所定の間隔に配置された2つのリミットスイッチ28fに接触する。すなわち、モータ28dの回転によってベルト28nを介して柱状ねじ部28cに動力が伝達され、この柱状ねじ部28cが上下動することによって軸部28pが上下動して、軸部28pが上限および下限に達したときにリミットスイッチ28fが働く。
【0048】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図5を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。この実施の形態では、内視鏡側コネクタ30と口金部32との接続部の構造の変形例について図5を用いて説明する。
【0049】
図5に示すように、この実施の形態にかかる内視鏡用洗浄消毒装置50の内視鏡1の口金部32には、内視鏡1の管路に連通された円筒部42と、この円筒部42の外周に設けられて内視鏡側コネクタ30が嵌合されるフランジ部32bとが形成されている。内視鏡側コネクタ30は、口金部32を覆うように内部に断面が凹字状の内孔を有するキャップ状に形成されている。この内孔には、円筒部42の内部に通じるとともに内視鏡1に対して反対側に突出して開口した内視鏡管路洗浄用液体供給口30aを有する内視鏡管路洗浄用管路30bが形成され、さらにフランジ部32bを覆うように凹部30cが形成されている。
【0050】
内視鏡側コネクタ30の内視鏡管路洗浄用液体供給口30aに対して反対側、すなわち、コネクタ30の内孔側には突出部30dが形成され、この突出部30dの外周には、エアーの供給および排気により膨張/収縮するパッキン部材31が配設されている。このパッキン部材31の内部、すなわち突出部30dには、内視鏡側コネクタ30の上端に向かって挿通されたエアー供給管路33が形成され、さらに、外部に向かって突出するとともに開口したエアー供給口33aが設けられている。このエアー供給管路33は、内視鏡側コネクタ30の内視鏡管路洗浄用管路30bに一旦近接して並設され、さらに互いに離れるように湾曲して形成されている。このような突出部30dが内視鏡1の口金部32の円筒内部42に挿入される。
【0051】
なお、この実施の形態にかかる作用、効果は第1の実施の形態と同一であるので、説明を省略する。
【0052】
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について図6を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。この実施の形態では、内視鏡側コネクタ30と口金部32(17h)との接続部の構造の他の変形例について図6を用いて説明する。
【0053】
(構成)
図6(A)に示すように、この実施の形態にかかる内視鏡側接続コネクタ30は、第1および第2の部材17a,17bからなる。第1の部材17aは、洗浄用送液チューブ17に接続される内視鏡管路洗浄用液体供給口30aと、フランジ部17cと、雄ねじ部17dと、送液管路17eと、この送液管路17eに沿って内視鏡管路洗浄用液体供給口30aの反対側に形成された突起部17jとを備えている。この突起部17jには、図6(B)に示すように、送液管路17eに対して直交した穴17kが形成されている。
【0054】
一方、図6(A)に示すように、第2の部材17bは筒型の筒状部に形成され、この筒状部の上端は、上述したフランジ部17cに当接される筒状端面17pとなっている。また、筒状部の内面には、上述した雄ねじ部17dに螺着される雌ねじ部17qが形成され、内視鏡1側の端部(筒状部の下端近傍)には、一部に切り欠き部17g(図6(C)参照)が形成され、さらに内方に向けて突出したフランジ部17fが形成されている。
【0055】
この第2の部材17bを内視鏡1の口金部17hに接続するときには、口金部17hのフランジ部17iと切り欠き部17gとを合わせてスライドさせて第2の部材17bを回転させると第2の部材17bが内視鏡1の口金部17hに装着される。第2の部材17bに第1の部材17aを装着するには、第1の部材17aの雄ねじ部17dを第2の部材17bの雌ねじ部17qに螺着させて突起部17jが筒状部の内部42に挿入される。
【0056】
(作用)
突起部17jは内部が空洞になっており(送液管路17eが形成され)、送液できるようになっているが、側面にも穴17kが空けられ、送液された液体が穴17kから漏れ出すようになっている。また、第1の部材17aのフランジ部17cは、第2の部材の上端面(筒状端面17p)に突き当てられる。このとき、第1の部材17aの突起部17jと、内視鏡1の口金部17hの内部42との干渉により、内視鏡側コネクタ30は、内視鏡1の口金部17hから抜け難くなっている。そして、この状態では、内視鏡側コネクタ30と内視鏡1の口金部17hとの間にはクリアランス(流路)17mが形成されている。
【0057】
この状態で内視鏡用洗浄消毒装置50から供給される洗浄液および消毒液は、第1の部材17aの送液管路17eを経由し、突起部17jにより内視鏡1の管路内に供給されるとともに、突起部17jの穴17kからクリアランス部17mに流入して内視鏡側コネクタ30から確実に液体が漏れ出すので、内視鏡1の口金部17hが確実に洗浄/消毒される。
【0058】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
第1の部材17aの突起部17jの穴17kから確実に液体がクリアランス部17mに漏れ出す(噴出される)ので、口金部17hの洗浄/消毒を確実に行うことができる。
【0059】
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について図7を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。この実施の形態では、内視鏡用洗浄消毒装置50の洗浄用送液チューブ17により接続される内視鏡1の口金部1hの構造について図7を用いて説明する。
【0060】
(構成)
図7に示すように、洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30は部品1a,1b,1c,1dで構成されている。この部品1aは、内視鏡1の口金部1hに接続するためのスリット部1eと、送気/送液用管路1fとを備えている。また、部品1aは、部品1bやばねからなる部品1cが脱落してしまうのを防ぐ構造1gを備えている。部品1bは部品1aの胴部を図7中の上下方向にスライド可能な筒状に形成され、部品1aのスリット部1eが露わになる方向に力が働くと、ばねからなる部品1cの作用で部品1bが押し下げられてスリット部1eを覆うようになっている。部品1dは、部品1bや部品1cが外れるのを防止するとともに、内視鏡用洗浄消毒装置50から洗浄/消毒液の供給を受けるためのチューブを連結できるような構造となっている。
【0061】
(作用)
洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30を内視鏡1の口金部1hに接続するときには、部品1bをスライドさせることにより部品1aのスリット部分1eを露出させる。そこに内視鏡1の口金部1hのフランジ部1iを挿入した後、部品1bをスライドさせた位置で保持していた手を離すと、ばねからなる部品1cの作用により部品1bが部品1aのスリット部1eを覆うようになり、接続状態が維持される。
【0062】
チューブ17を介して内視鏡用洗浄消毒装置50から送られる洗浄/消毒液は部品1aの内部を通り、内視鏡1の口金部1hから内視鏡1の管路内に供給できるようになっている。また、部品1aのスリット部1eと、内視鏡1の口金部1hのフランジ部1iとの間には、適当な隙間(クリアランス部)が設けられているため、洗浄/消毒液はその隙間から漏れ出すようになっている。このとき、部品1bがスリット部1eを覆っているため、洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30が内視鏡の口金部1hから外れることが防止される。
【0063】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
内視鏡用洗浄消毒装置50から供給される洗浄/消毒液は内視鏡1の管路に供給されるとともにクリアランス部からも漏れる構造となっているため、内視鏡1の口金部1hの洗浄/消毒を確実に達成することができる。
【0064】
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態について図8を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。この実施の形態では、内視鏡用洗浄消毒装置50の洗浄用送液チューブ17により接続される内視鏡1の口金部1hの構造について図8を用いて説明する。
【0065】
(構成)
図8に示すように、洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30は部品2aで構成されている。この部品2aは内視鏡1の口金部2bと接続するためのスリット部2cおよび挿入溝部2dと送気/送液用の管路2eとを備えている。また、部品2aの上部は内視鏡用洗浄消毒装置50から洗浄/消毒液の供給を受けるためのチューブ(洗浄用送液チューブ17)を連結できるような構造となっている。
【0066】
(作用)
洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30を内視鏡1の口金部2bに接続するときには、部品2aの挿入溝部2dを内視鏡1の口金部2bのシャフト部2fに押し込んで接続する。ここでは、取り付け、取り外しともに材料の弾性が利用される。
【0067】
洗浄用送液チューブ17を介して内視鏡用洗浄消毒装置50から送られる洗浄/消毒液は、部品2aの内部を通り、内視鏡1の口金部2bから内視鏡1の管路内に供給できるようになっている。また、部品2aのスリット部2cと内視鏡1の口金部2bのフランジ間には適当な隙間(クリアランス部)が設けられるため、洗浄/消毒液はその隙間から漏れるようになっている。このとき、部品2aの挿入溝2dは内視鏡1の口金部2bのシャフト2fの径より狭くなっているため、取り外すための力が働かない限り洗浄用送液チューブ17の内視鏡側コネクタ30が内視鏡1の口金部2bから外れることが防止される。
【0068】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
内視鏡用洗浄消毒装置50から供給される洗浄/消毒液は内視鏡1の管路に供給されるとともにクリアランス部からも漏れる構造となっているため、内視鏡1の口金部2bの洗浄/消毒を確実に達成することができる。
【0069】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0070】
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
【0071】
[付記]
(付記項1) 内視鏡洗浄消毒装置と内視鏡口金部を接続する洗浄チューブにおいて、
前記内視鏡口金部と接続するコネクタ部に、エアー圧で膨張/収縮するシール部材とエアーを供給する管路を設けたことを特徴とする洗浄チューブ。
【0072】
(付記項2) 付記項1に記載の洗浄チューブを接続する内視鏡洗浄消毒装置において、
エアー供給手段と、この供給手段によって供給されたエアーの圧力を検知するエアー圧検知手段を有することを特徴とする内視鏡洗浄消毒装置。
【0073】
(付記項3) 付記項2に記載の内視鏡洗浄消毒装置において、
前記シール部材にエアーを供給し、シール部材を膨張させて洗浄チューブと内視鏡口金部との接続部をシールした後、内視鏡管路に送液し、この時の送液量または送液圧を検知する手段、および、シール部のエアーを抜き、収縮させてシールを解除した後、内視鏡管路に送液し、洗浄液または消毒液を意図的に内視鏡口金部に液漏れさせるように制御可能としたことを特徴とする内視鏡用洗浄消毒装置。
【0074】
(付記項4) 流体管路を接続する接続コネクタにおいて、外力により形状または大きさが変わることによりシール可能なシール部材と、前記シール部材に外力を加えて付勢する付勢手段とを備えたことを特徴とする接続コネクタ。
【0075】
(付記項5) 付記項4に記載の接続コネクタにおいて、
前記付勢手段は、流体を前記シール部材に供給して圧力を加えることを特徴とする接続コネクタ。
【0076】
(付記項6) 第1の流体の圧力により形状または大きさが変わることによりシール可能なシール部材と、前記シール部材に外部より第1の流体を導入して圧力を加えて付勢する流体導入部とを備え、
内部を流れる第2の流体の流れを接続する流体接続コネクタと、前記流体導入部に前記第1の流体を供給する流体供給手段と、前記流体導入部に供給された前記第1の流体の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段の検出結果に基づいて前記第2の流体を接続する前記流体接続コネクタの接続状態を判断する接続状態判断手段とを備えたことを特徴とする流体接続装置。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、内視鏡の管路内への接続口を洗浄/消毒できる内視鏡用洗浄消毒装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡用洗浄消毒装置の構成を示す概略図。
【図2】(A)は内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図、(B)は(A)の2A−2A線に沿うコネクタの断面図。
【図3】リリーフ弁の構成を示す概略図。
【図4】リリーフ弁に付随する構成を示す概略図。
【図5】図2に示す内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図の変形例。
【図6】(A)は図2に示す内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図の他の変形例、(B)は、第1の部材の突起部を側方から見たときの概略的な斜視図、(C)は、第1および第2の部材を接合した状態で内視鏡の口金部に装着するときの様子を示す概略的な斜視図。
【図7】(A)は内視鏡の口金部とコネクタとを接続させる構造を示す概略図、(B)は内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図。
【図8】(A)は内視鏡の口金部とコネクタとの接続状態を示す概略図、(B)は(A)の8A−8A線に沿う断面図、(C)は(B)の状態から口金部とコネクタとを分離することを説明する概略的な断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡、2…洗浄槽、17…内視鏡管路洗浄用チューブ、20…エアーコンプレッサ、29…圧力センサ、30…内視鏡側コネクタ、30a…内視鏡管路洗浄用液体供給口、30b…内視鏡管路洗浄用管路、30d…突出部、31…パッキン部材、32…口金部、33…エアー供給管路、33a…エアー供給口、34…エアー供給チューブ、41a,41b…クリアランス部
Claims (4)
- 流体を貯留および排出可能な洗浄槽の内部に配設され、流体挿通管路およびこの流体挿通管路に流体を導入可能な接続口を備えた内視鏡と、前記内視鏡の流体挿通管路の接続口に接続される接続コネクタと、前記流体挿通管路に流体を供給する流体供給手段とを有する内視鏡用洗浄消毒装置において、
外力により変形され、前記接続口と接続コネクタとの間の流路をシール可能なシール部材と、
このシール部材に外力を加えて前記流路をシールするシール状態と、このシール状態から開放する開放状態とに制御可能なシール部材付勢手段と
を具備することを特徴とする内視鏡用洗浄消毒装置。 - 前記シール部材付勢手段は、流体を前記シール部材に供給して圧力を付加して変形させてシール状態にし、圧力付加を止めて開放状態にする圧力付加機構を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用洗浄消毒装置。
- 流体を貯留および排出可能な洗浄槽の内部に配設され、流体挿通管路およびこの流体挿通管路に流体を導入可能な接続口を備えた内視鏡と、
この内視鏡の接続口に接続され、流体挿通管路の内部に流体を導入可能、および、前記接続口の壁部に向けて流体を導入可能な少なくとも2経路の流体供給手段に接続された接続コネクタと、
前記壁部に向けて導入される流体の力により変形可能で、前記接続口と接続コネクタとの間のクリアランス部に設けられてこれらの間の流路をシール可能なシール部材と、
前記流体供給手段により少なくとも前記壁部に向けて供給された流体の圧力を検出する圧力検出手段と、
この圧力検出手段の圧力検出結果に基づいて前記接続コネクタの前記内視鏡の接続口への接続状態を判別する接続状態判別手段と
を具備することを特徴とする内視鏡用洗浄消毒装置。 - 前記シール部材に流体を供給してこのシール部材を変形させて前記流路をシールした後、前記内視鏡の流体挿通管路内に流体を導入したときの流量を検知して流体挿通管路の詰まりを検知する流量検知手段と、
前記流体供給手段によるシール部材への流体の供給を停止してシール部材を元の形状に変形させて前記流路を確保し、前記流体挿通管路内に流入させた流体を前記流路に流入させて前記接続口の壁部に接触させるようにシール部材の変形を制御する制御手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡用洗浄消毒装置。
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